JP2002283617A - Led露光ヘッド装置の調整方法および調整装置 - Google Patents

Led露光ヘッド装置の調整方法および調整装置

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JP2002283617A
JP2002283617A JP2001086767A JP2001086767A JP2002283617A JP 2002283617 A JP2002283617 A JP 2002283617A JP 2001086767 A JP2001086767 A JP 2001086767A JP 2001086767 A JP2001086767 A JP 2001086767A JP 2002283617 A JP2002283617 A JP 2002283617A
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led
standard
lighting
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leds
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JP2001086767A
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Hiroshi Iwasa
博司 岩佐
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LEDの組み立て精度にばらつきが生じてい
る場合でも、機械的な調整作業を行うことなく、形成潜
像のむらの発生を解消することを課題とする。 【解決手段】 LEDチップ211A〜211Dよりな
る1段目LED211と、LEDチップ221A〜22
1Dよりなる2段目LED221とは、2次元的に段差
をもって配置されている。理想時に使用される1段目L
ED211の終端LED9eと、2段目LED221の
先端LED9sとの間隔が、所定の間隔から所定の値以
上離れている場合には、LEDチップ221Aから選択
された補正LED9a,9bを点灯させることにより、
間隔補正が行われる。LEDチップ221Aは、理想時
には使用されない余剰LEDチップであり、間隔補正や
欠落LEDの補完用として使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プリンタ
などに利用されるLED露光ヘッド装置の調整方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、LEDアレイと屈折率分布型レン
ズアレイ(以下、GRINレンズアレイとする)を用い
たLED露光ヘッドが、電子写真方式のプリンタ等に用
いられている。LED露光ヘッドは、レーザと多面ポリ
ゴンミラーとを用いたレーザ走査方式の露光ヘッドに比
べて、コンパクトかつ低コストで構成することができ
る。また、高密度に配列されたLEDによって、パラレ
ルに走査することが可能なため高速化が実現する。
【0003】しかし、GRINレンズを使用しているL
ED露光ヘッド場合には、解像力の限界がある。GRI
Nレンズは正立等倍投影のため、ドラム表面に形成され
る静電潜像の最小ピッチは、LEDの配列ピッチに依存
するからである。
【0004】そこで、一般的な結像レンズ系(縮小レン
ズ)を用いて解像力不足を解消する方法が考えられる
が、長尺LEDアレイに対応し、これらを包含するよう
な結像レンズは、非常にレンズ口径が大きくなり、小型
の露光ヘッド装置に採用するのは非実現的である。
【0005】以上の観点から、ある生産に適したレンズ
口径の縮小レンズに対応して、この縮小レンズで包含可
能な幅を有するLEDアレイを製作し、これら縮小レン
ズとLEDアレイとからなるLED露光ヘッドのユニッ
トを複数製作し、2次元的につないでいく方法が本発明
者によって提案されている(特開2000−16814
5)。
【0006】この提案されている発明では、縮小レンズ
を用いることで、解像力を高めるとともに、LEDを千
鳥状に2次元的に配置することにより、さらに、解像力
を高める工夫がなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、縮小レ
ンズを備えた複数の小型ヘッドを用いることにより、ま
た、LEDを千鳥状に2次元的に配置することで解像力
不足の解消を図ることを可能としているが、これらLE
D露光ヘッドは、LEDが長尺方向に一列に配列され
ず、いくつかの段差をもって2次元的に配列されること
になる。
【0008】このため、LEDの組み立て精度にばらつ
きが生じている場合には、つなぎ部分(段差部分)に配
置されるLEDによって形成される潜像の間隔にばらつ
きが生じ、画像に白筋や黒筋のむらを生じさせる原因と
なっていた。そして、このばらつきを解消するには、ヘ
ッド装置を機械的に調整する必要があり、調整作業が煩
雑で、調整時間が非常に長くかかっていた。
【0009】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、LE
Dの組み立て精度にばらつきが生じている場合でも、機
械的な調整作業を行うことなく、形成される潜像のむら
の発生を解消することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、感光体ドラムのドラム表面をL
EDにより露光して静電潜像を形成する露光ヘッド装置
の露光位置調整方法であって、前記露光ヘッド装置は、
前記ドラム表面に、ドラム回転軸方向と略平行な1ライ
ン分の静電潜像を形成する複数の標準LEDと、前記ド
ラム回転軸方向に沿って、前記標準LEDと重複する領
域に静電潜像を形成する余剰LEDとを備え、前記調整
方法は、a)前記標準LEDのうち、第1の基準LEDを
点灯させる工程と、b)前記第1の基準LEDの点灯位置
を測定する工程と、c)前記標準LEDのうち、前記第1
の基準LEDと所定の間隔をあけて配置されているべき
第2の基準LEDを点灯させる工程と、d)前記第2の基
準LEDの点灯位置を測定する工程と、e)前記第1の基
準LEDと前記第2の基準LEDとの点灯位置の差を理
想値と比較する工程と、f)前記工程e)による比較の結
果、前記点灯位置の差が前記理想値から所定の値以上離
れている場合には、前記第1の基準LEDとの点灯位置
の差が前記理想値から前記所定の値以下となる補正LE
Dを、前記標準LEDおよび前記余剰LEDの中から選
択する工程と、g)選択された前記補正LEDを補正後の
第2の基準LEDとして設定する工程とを含むことを特
徴とする。
【0011】請求項2の発明は、請求項1に記載のLE
D露光ヘッド装置の調整方法において、前記複数の標準
LEDは、前記ドラム回転軸方向に配列された複数のL
EDチップに分割配置されており、前記LEDチップ
は、前記感光体ドラムの回転方向に段差をもって2次元
的に配置されるとともに、前記余剰LEDは、前記LE
Dチップの段差部近傍に設けられており、補正前の前記
第1の基準LEDと前記第2の基準LEDは、前記LE
Dチップの段差部を挟む両端のLEDの組み合わせを含
むことを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、感光体ドラムのドラム
表面をLEDにより露光して静電潜像を形成する露光ヘ
ッド装置の露光位置調整方法であって、前記露光ヘッド
装置は、前記ドラム表面に、ドラム回転軸方向と略平行
な1ライン分の静電潜像を形成する複数の標準LED
と、前記ドラム回転軸方向に沿って、前記標準LEDと
重複する領域に静電潜像を形成する余剰LEDとを備
え、前記調整方法は、a)前記標準LEDを順次点灯させ
るとともに、各標準LEDの点灯位置を順次測定する工
程と、b)前記工程a)の測定結果から、異常の発生してい
る標準LEDの位置を特定する工程と、c)前記ドラム回
転軸方向の位置に関して、前記工程b)において特定され
た標準LEDと最も近い位置に配置されている前記余剰
LEDを選択する工程と、d)選択された前記余剰LED
を異常の発生している標準LEDの代替LEDとして設
定する工程とを含むことを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、感光体ドラムのドラム
表面をLEDにより露光して静電潜像を形成する露光ヘ
ッド装置の調整装置であって、前記露光ヘッド装置は、
前記ドラム表面に、ドラム回転軸方向と略平行な1ライ
ン分の静電潜像を形成する複数の標準LEDと、前記ド
ラム回転軸方向に沿って、前記標準LEDと重複する領
域に静電潜像を形成する余剰LEDとを備え、前記調整
装置は、a)前記標準LEDのうち、第1の基準LEDを
点灯させる手段と、b)前記第1の基準LEDの点灯位置
を測定する手段と、c)前記標準LEDのうち、前記第1
の基準LEDと所定の間隔をあけて配置されているべき
第2の基準LEDを点灯させる手段と、d)前記第2の基
準LEDの点灯位置を測定する手段と、e)前記第1の基
準LEDと前記第2の基準LEDとの点灯位置の差を理
想値と比較する手段と、f)前記手段e)による比較の結
果、前記点灯位置の差が前記理想値から所定の値以上離
れている場合には、前記第1の基準LEDとの点灯位置
の差が前記理想値から前記所定の値以下となる補正LE
Dを、前記標準LEDおよび前記余剰LEDの中から選
択する手段と、g)選択された前記補正LEDを補正後の
第2の基準LEDとして設定する手段とを備えることを
特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、感光体ドラムのドラム
表面をLEDにより露光して静電潜像を形成する露光ヘ
ッド装置の調整装置であって、前記露光ヘッド装置は、
前記ドラム表面に、ドラム回転軸方向と略平行な1ライ
ン分の静電潜像を形成する複数の標準LEDと、前記ド
ラム回転軸方向に沿って、前記標準LEDと重複する領
域に静電潜像を形成する余剰LEDとを備え、前記調整
装置は、a)前記標準LEDを順次点灯させるとともに、
各標準LEDの点灯位置を順次測定する手段と、b)前記
手段a)の測定結果に基づいて、異常の発生している標準
LEDの位置を特定する手段と、c)前記ドラム回転軸方
向の位置に関して、前記手段b)が特定した標準LEDと
最も近い位置に配置されている前記余剰LEDを選択す
る手段と、d)選択された前記余剰LEDを異常の発生し
ている標準LEDの代替LEDとして設定する手段とを
含むことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。まず、図1を用いて本発
明のLEDヘッド2を採用した画像記録装置の概略構成
について説明する。
【0016】{1.画像記録装置の構成}この画像記録
装置は、その外周部に記録面としての光電導層を形成し
た感光体ドラム1と、この感光体ドラム1に光ビームを
照射して静電潜像を記録するためのLEDヘッド2と、
印刷用紙を巻回して回転する圧胴3とを備えている。
【0017】LEDヘッド2の構成については後述する
が、LEDヘッド2には、複数のLEDが2次元的に配
列されており、制御部8から受信した画像情報に応じ
て、所定位置のLEDを点灯させることにより、感光体
ドラム1のドラム表面をパラレルに走査しながら静電潜
像を形成する。
【0018】感光体ドラム1の外周部には、感光体ドラ
ム1の外周部を帯電させるための帯電部4と、感光体ド
ラム1の外周部に液体トナーを供給するための液体トナ
ー供給部5と、感光体ドラム1の外周部に残存するトナ
ーを除去するための清掃部6と、感光体ドラム1の外周
部を除電するための除電部7とが配置されている。
【0019】この画像記録装置において、図1において
R1方向に回転する感光体ドラム1の外周部が、まず、
帯電部4の作用によって帯電する。次に、LEDヘッド
2により、この感光体ドラム1の外周部に光ビームが走
査され、感光体ドラム1の外周部における光導電層に静
電潜像が記録される。そして、液体トナー供給部5にお
いて、この静電潜像が記録された感光体ドラム1の光導
電層と、トナー粉と非導電性の溶剤とからなる液体トナ
ーとが接触することにより、トナー粉の電気泳動で静電
潜像がトナー像として現像される。このトナー像は、圧
胴3の外周部に巻回された印刷用紙に転写される。
【0020】このようにして、LEDヘッド2により感
光体ドラム1に形成された静電潜像は、トナーが付着さ
れることにより可視像となって、印刷用紙に転写される
ことになる。この後、印刷用紙は、トナーの定着処理等
が行われた後、所定の搬送路を経て配紙される。
【0021】印刷用紙への転写が行われた後の感光体ド
ラム1の該当部分は、さらに、R1方向に回転し、清掃
部6において残存するトナーが清掃され、さらに、除電
部7において光導電層の電位が消去される。
【0022】上述のごとく、本実施の形態における画像
記録装置は、液体現像材を用いた湿式電子写真方式を一
例として説明したが、もちろん、粉体現像材を用いた乾
式方式としてもよい。
【0023】{2.LEDヘッドの構成}次に、図2等
を参照しながらLEDヘッド(LED露光ヘッド)2の
構成について説明する。以下の説明において、図に示し
た矢視Rは、感光体ドラム1の外周に沿う方向(主走査
方向)であり、矢視Wは、感光体ドラム1の回転軸方向
(副走査方向)を示している。
【0024】本実施の形態にかかるLEDヘッド2は、
主走査方向Rに沿って上下に積み重ねられた第1ヘッド
21と第2ヘッド22とから構成されている。第1ヘッ
ド21と第2ヘッド22とは、それぞれレンズアレイ2
50,260を備えている。
【0025】レンズアレイ250は、5つの縮小レンズ
251〜255を,レンズアレイ260は、5つの縮小
レンズ261〜265を、それぞれ副走査方向Wに配列
している。各縮小レンズ251〜255,261〜26
5は、略円筒形状のレンズであり、その光軸はいずれも
感光体ドラム1の回転軸を通るように配置されている。
【0026】また、第1ヘッド21には、複数のLED
チップを搭載した長尺のLEDアレイユニット210が
副走査方向Wに横設され、同様に、第2ヘッド22に
は、複数のLEDチップを搭載した長尺のLEDアレイ
ユニット220が副走査方向Wに横設されている。
【0027】第1ヘッド21では、これらレンズアレイ
250とLEDアレイユニット210とを保持部材21
sによって支持固定している。また、第2ヘッド22に
おいては、レンズアレイ260とLEDアレイユニット
220とを保持部材22sにより支持固定している。そ
して、これら第1ヘッド21と第2ヘッド22とが全体
として1つのLEDヘッド2として組み立てられてい
る。
【0028】LEDチップアレイとレンズアレイの位置
関係を図3に示す。図は、LEDヘッド2を感光体ドラ
ム1側から見た図である。
【0029】図に示すように、縮小レンズ251に対応
する位置には、LEDチップ211A,211B,21
1C,211Dが配置され、縮小レンズ252に対応す
る位置には、LEDチップ212A,212B,212
C,212Dが配置されており、これらLEDチップ2
11A〜211DおよびLEDチップ212A〜212
Dが、LEDチップアレイ210上に配置されている。
【0030】同様に、縮小レンズ261に対応する位置
には、LEDチップ221A〜221Dが配置され、縮
小レンズ262に対応する位置には、LEDチップ22
2A〜222Dが配置され、これらLEDチップが、L
EDチップアレイ220上に配置されている。
【0031】これら各LEDチップ211A〜211D
等には、それぞれ複数のLED9,9・・・が、微小間
隔を空けて配置されており、各LED9,9・・・から
照射された光が、縮小レンズ251,252・・・を通
って感光体ドラム1のドラム表面を露光するのである。
図4は、LED9,9・・・が配置されたLEDチップ
の様子についてLEDチップ211Aを例として示して
いる。なお、図3中には、一部のLED9(9a,9b
等)のみを図示している。
【0032】以下の説明においては、適宜、LEDチッ
プ211A〜211DからなるLED9の集合を1段目
LED211、LEDチップ221A〜221Dからな
るLED9の集合を2段目LED221、LEDチップ
212A〜212DからなるLED9の集合を3段目L
ED212として説明する。なお、これに続いて、4段
目LED222、5段目LED213・・・というよう
に、本実施の形態であれば、10段目LEDまでが存在
することになる。
【0033】{3.露光による像形成}以上の如く構成
された第1ヘッド21および第2ヘッド22によって、
ドラム表面の副走査方向Wの1ラインを走査する。この
動作について図5等を参照しながら説明する。図5は、
1段目〜3段目までのLED211,221,212
(縮小レンズ251,261,252に対応して配置さ
れたLEDチップのLED9)が点灯した際の静電潜像
を示している。
【0034】R1方向に回転する感光体ドラム1に対し
て、まず、第1ヘッド21により、ドラム表面を露光す
る。図5は、1段目LED211の露光によって、像形
成エリア311A〜311Dに潜像が形成されることを
示しているが、LEDチップ211A〜211Dのう
ち、理想状態において使用されるチップは、標準エリア
のLEDチップ211B,211Cのみである。したが
って、理想状態において形成される静電潜像は、像形成
エリア311B,311Cのみである。
【0035】また、第1ヘッド21の露光動作によっ
て、同時に、3段目LED212により像形成エリア3
12A〜312Dに潜像が形成される。ただし、理想状
態において形成される静電潜像は、像形成エリア312
B,312Cのみである。
【0036】ここで、図5においては、便宜上、1段目
LED211と3段目LED212とが形成する潜像を
異なるライン上に表記しているが、実際には、ドラム表
面の副走査方向Wに沿った同一ライン上に形成されるこ
とになる。
【0037】また、図示していないが、同様に、5段
目、7段目、9段目のLEDによっても、同様に、副走
査方向Wに沿った同一ライン上に潜像が形成されること
になる。
【0038】ここで、理想状態とは、LEDチップアレ
イ上に取付けられた各LEDチップの配置位置や、各ヘ
ッド(ここでは、第1ヘッド21と第2ヘッド22)間
の組み立て精度等が、設計理論値と略等しい状態となっ
ており、そのまま利用することで正常な画像形成が可能
となっている状態である。
【0039】なお、像形成エリアは、LEDチップ上に
配置されたLED9,9・・・の照射によって、感光体
ドラム1上に形成される静電潜像(ドット)90,90
・・・の集合である。LEDチップ211Aにより形成
される像形成エリア311Aの静電潜像の様子を図7に
示す。
【0040】ここで、LED9から照射された光は、前
述のごとく、縮小レンズ251,252・・・からなる
光学系を経由したあと、感光体ドラム1上を露光するの
で、静電潜像90,90・・・の間隔は微小間隔で配置
されたLED9,9・・・の間隔よりもさらに狭くなっ
ている。このようにして、高精彩な画像形成を可能とし
ている。たとえば、LED9,9・・・が1200dp
iの間隔で配置されている場合であれば、感光体ドラム
1上には、その2倍以上の解像度の静電潜像を形成する
ことが可能である。
【0041】第1ヘッド21による露光動作後、感光体
ドラム1がR1方向に回転し、次に、第2ヘッド21に
よる静電潜像の記録が行われる。
【0042】図5に示す像形成エリア321A〜321
Dは、2段目LED221の露光によって潜像が形成さ
れるエリアである。ただし、理想状態においては、LE
Dチップ221A〜221Dのうち、標準エリアのLE
Dチップ221B,221Cのみが使用されるため、像
形成エリア321B,321Cのみに潜像が形成され
る。
【0043】図は、便宜上、2段目LED221が形成
する潜像を、1段目LED211等が形成する潜像とは
異なるライン上に表記しているが、同様に、2段目LE
D221が形成する潜像についても、ドラム表面の副走
査方向Wに沿った同一ライン上に形成されることにな
る。
【0044】つまり、理想状態においては、感光体ドラ
ム1のドラム表面には副走査方向Wに沿って、像形成エ
リア311B,311C,321B,321C,312
B,312C・・・の順に1ライン分の潜像が形成され
ることとなる。この場合、各LEDチップ211A〜2
11D,221A〜221D・・・における余剰エリア
のLEDチップ(211A,211D等)に配置された
LED9は、使用されない。ここで余剰エリアのLED
チップとは、理想状態において使用されないエリアのL
EDチップを示している。
【0045】つまり、1段目において、実際に形成され
る先端の潜像は、像形成エリア311Bの先端の潜像9
1であり、後端の潜像は、像形成エリア311Cの後端
の潜像92である。同様に、2段目においては、先端の
潜像は、像形成エリア321Bの先端の潜像93であ
り、後端の潜像は、像形成エリア321Cの後端の潜像
94である。また、3段目の先端および後端の潜像は、
潜像95,96である。
【0046】そして、図5は、理想状態における静電潜
像の形成状態を示しているので、潜像92と潜像93と
の間隔、また、潜像94と潜像95との間隔は、各LE
Dチップ内に配列されたLED9によって形成される潜
像90間の間隔と等しくなっている。したがって、この
場合には、余剰エリアであるLEDチップ211A,2
11D等のLED9を点灯させる必要はない。
【0047】しかし、LED9の配列は、非常に微細な
間隔で並ぶものであり、各ヘッドの組み立て精度やLE
Dアレイの取付け位置が少しずれるだけでも、画像への
影響は無視することができない。そこで、本実施の形態
においては、余剰エリアに存在するLED9を利用する
ことにより、ばらつきの生じている潜像90の間隔を補
正するのである。
【0048】図6は、LEDアレイユニット210,2
20上に搭載されたLEDチップの組み立て精度に多少
のばらつきが生じている場合に、感光体ドラム1上に形
成される静電潜像の状態を示している。ただし、図に
は、1段目および2段目のLED211,221によっ
て形成される潜像のみを示している。
【0049】図に示すように、像形成エリア311Cの
後端の潜像92と、像形成エリア321Bの先端の潜像
93との間隔が図5で示した状態(理想状態)よりも広
くなっている。これは、LEDチップの組み立て精度に
ばらつきが生じていることに起因している。
【0050】このような場合、1段目の後端の潜像92
と、2段目の先端の潜像93との間が広くなるため、画
像形成に影響を与えることになる。具体的には、黒塗り
の画像部分に白い筋が入るといったような現象が生じ
る。別の例として、ある段数目の後端潜像と、それに連
続すべき段の先端潜像との間隔が詰まるような場合、も
しくは、重なってしまうような場合には、画像に黒筋の
むらが生じるといった問題が発生する。
【0051】そして、潜像92と潜像93との間隔が所
定以上、理想値(理論値)からずれているときには、余
剰エリアに搭載されたLED9を利用することにより、
間隔の補正を行うのである。
【0052】{4.補正処理}図6の例では、余剰エリ
アであるLEDチップ221Aの後端から2番目のLE
D9aと後端のLED9bを点灯させる補正を行う。こ
れにより、図6に示すように、像形成エリア321Aの
後端側に潜像93a,93bが形成されるため、潜像9
2と潜像93の間に大きく開いた間隔を潜像93a,9
3bにより埋めることができる。
【0053】この補正処理について、図8の調整装置の
構成図および図9のフローチャートを参照しながら説明
する。
【0054】図8は、本実施の形態にかかるLED露光
ヘッド2に、ラインセンサ101、コンピュータ10
2、LED点灯制御装置103等とからなる調整装置1
00を取付けた状態を示している。
【0055】ラインセンサ101は、略直線上に配列さ
れたLEDの照射する光を検出するセンサであり、副走
査方向Wに沿った直線上の位置情報を取得可能である。
ラインセンサ101は、駆動手段(図示せぬ)を備えて
おり、駆動手段は、副走査方向Wに略平行配置されたラ
インセンサ101を、ドラムの回転方向に平行移動させ
ることが可能である。また、ラインセンサ101は、コ
ンピュータ102にケーブルを介して接続されており、
取得した位置情報をコンピュータ102に送信可能とし
ている。
【0056】コンピュータ102は、たとえば、パーソ
ナルコンピュータ等であり、本実施の形態にかかるLE
Dの露光位置を制御するためのプログラム102Aが記
憶装置内にインストールされている。プログラム102
Aは、ラインセンサ101から取得した位置情報をもと
に演算処理を行うとともにLED点灯制御装置103に
対してLEDの点灯指示命令を送信する。また、プログ
ラム102Aは、駆動手段に対して制御指示を送り、ラ
インセンサ101の移動制御を行う。
【0057】LED点灯制御装置103には、ケーブル
を介してLEDヘッド装置2の2つのLEDアレイユニ
ット210,220が接続されている。LED点灯制御
装置103は、LEDアレイユニット210,220上
に搭載された任意のLED9,9・・・を、個別に点灯
および消灯制御することが可能である。
【0058】以上の構成により、ラインセンサ101か
ら取得した位置情報をもとに、プログラム102Aが演
算処理を行う。さらに、コンピュータ102(プログラ
ム102A)は、演算結果に基づいて、LED点灯制御
装置103に対するLEDの制御指示を送信する。LE
D点灯制御装置103は、コンピュータ102から受け
た指示に従って、個別にLED9の点灯制御を行うので
ある。
【0059】次に、図9のフローチャートを参照しなが
ら、具体的な補正処理について説明する。
【0060】まず、オペレータはコンピュータ102に
おいてプログラム102Aを起動し、補正処理の開始指
示を行う。この指示に応答して駆動手段は、ラインセン
サ101を第1ヘッド21による露光焦点位置に移動さ
せる。つまり、LEDアレイユニット210の各LED
9,9・・・から照射される光が、レンズアレイ250
を通って感光体ドラム1のドラム表面に結像する位置の
近傍にラインセンサ101を配置する(ステップS10
1)。
【0061】この状態で、プログラム102Aは、第1
ヘッド21における各終端LEDの点灯指示を行う。終
端LEDとは、各段LED211,212・・・の中
で、理想状態で点灯する終端のLEDを示す。たとえ
ば、1段目LED211では、LEDチップ211Cの
終端LED9e(図3に図示)を示している。なお、図
5、図6に示す矢視Fを先端側と規定している。
【0062】終端LED9eは、結像レンズ251に対
応した終端LEDであるが、同様に、結像レンズ25
2,253,・・・255においても、終端LEDが存
在することになる。これら、全ての終端LEDに対して
同様に処理を行うこととなるが、ここでは、LEDチッ
プ211Cの終端LED9eを代表として説明する。
【0063】コンピュータ102において、終端LED
9eの点灯指示が行われると、この指示を受けたLED
点灯制御装置103が、LEDチップ211Cの終端L
ED9eを点灯させる(ステップS102)。
【0064】終端LED9eが点灯すると、ラインセン
サ101が、終端LED9eの点灯位置を測定する(ス
テップS103)。
【0065】測定された終端LED9eの点灯位置が、
コンピュータ102に転送されると、プログラム102
Aは、つづいて、第2ヘッド22における先端LEDの
点灯指示を行う。先端LEDとは、各段LED221,
222・・・の中で、理想状態で点灯する先端のLED
を示し、たとえば、2段目LED221では、LEDチ
ップ221Bの先端LED9s(図3に図示)を示して
いる。同様に、結像レンズ262,263・・・に対応
する先端LEDが存在することになる。
【0066】先端LEDの点灯指示は、ラインセンサ1
01の駆動手段およびLED点灯制御装置103に送信
される。これによって、ラインセンサ101は、第2ヘ
ッド21に対向する位置に平行移動する(ステップS1
04)。
【0067】また、LED点灯制御装置103は、第2
ヘッド22に対して、先端LEDの点灯指示を行う。こ
こでは、ステップS102において、LEDチップ21
1Cの後端LED9eを点灯させる場合を代表として説
明しているので、点灯させる先端LEDは、LEDチッ
プ221Bの先端LED9sであるものとして説明する
(ステップS105)。
【0068】先端LED9sが点灯されると、ラインセ
ンサ101が、先端LED9sの点灯位置を測定する
(ステップS106)。
【0069】測定された先端LED9sの点灯位置が、
コンピュータ102に転送されると、プログラム102
Aは、取得した後端LED9eと、先端LED9sの点
灯位置のデータ比較を行う(ステップS107)。
【0070】そして、プログラム102Aは、点灯位置
の差が許容範囲内にあるか否かの判定を行う(ステップ
S108)。ここで、許容範囲とは、画像に与える影響
を考慮して自由に設定できるものであるが、たとえば、
理論的なピッチ幅(理想的な間隔)の1/2までのずれ
を許容範囲とすればよい。つまり、点灯位置の差が理論
的なピッチ幅の1/2以下にある場合には、他のLED
を選択しても、それ以上精度を上げることはできない
が、ピッチ幅の1/2以上であれば、他のLEDを選択
することで、必ず、点灯位置の差を理論的なピッチ幅の
1/2以下におさえることができるからである。
【0071】点灯位置の差が許容範囲にあると判断され
た場合(ステップS108でYes)には、後端LED9
eと先端LED9sとの間隔は、理想値から許容範囲内
にあることとなるので、処理を終了する。
【0072】点灯位置の差が許容範囲にないと判断され
た場合(ステップS108でNo)には、プログラム10
2Aは、後端LED9eとの点灯位置の差が、許容範囲
内におさまると推定される補正LEDの位置を求める。
ここでは、LEDチップ221Aの後端から2番目のL
ED9aを補正LEDとして推定する。この推定は、L
EDチップ221Bの先端LED9sからの理論上の距
離に基づいて、演算により求められるものであり、LE
Dチップ221A〜221D上におけるLED9の中か
ら補正LEDが選択される。
【0073】プログラム102Aは、補正LED9aを
選択すると、補正LED9aの位置情報(どのLEDチ
ップの何番目のLEDであるかといった情報)をLED
点灯制御装置103に送信する。これにより、LED点
灯制御装置103は、LEDアレイユニット220に対
して制御信号を送信し、LEDチップ221Aの後端か
ら2番目の補正LED9aを点灯させるのである(ステ
ップS109)。こうして、図6に示すように、像形成
エリア321Aの後端から2番目に潜像93aを形成す
る補正LED9aが点灯されることになり、この補正L
ED9aの点灯位置を、再びラインセンサ101が測定
する(ステップS110)。
【0074】そして、プログラム102Aは、ステップ
S102で点灯させた後端LED9eの点灯位置と、ス
テップS109で点灯された補正LED9aの点灯位置
の差を求め(ステップS111)、ステップS108に
戻って点灯位置の差が許容範囲内にあるか否かの確認を
行う。
【0075】補正した結果、点灯位置の差が許容範囲内
となった場合(ステップS108でYes)には、処理を
終了する。図6の例では、後端LED9eの点灯位置
と、補正LED9aの点灯位置との差が許容範囲内にお
さまるため、1回目の補正で処理が終了する。
【0076】補正した結果、点灯位置の差が許容範囲内
になかった場合(ステップS108でNo)には、再び、
点灯位置の差が許容範囲内となるよう新たな補正LED
を推定し、ステップS109〜S111の処理を繰り返
す。ここで、一旦推定した補正LEDを用いても、点灯
位置の差が許容範囲に入っていない場合とは、LEDア
レイユニット220上におけるLEDチップ221およ
びLED9の取付け精度のばらつきにより、理論値から
求めた補正LEDの位置にずれが生じている場合であ
る。このような場合にも、ステップS109〜S111
を繰り返し処理することで、最終的には、点灯位置の差
が許容範囲に入るようにするのである。
【0077】以上の処理が終了すると、プログラム10
2Aは、LEDアレイユニット220に対して補正LE
D9aを理想状態においても点灯させるよう指示する。
これによって、LEDアレイユニット22の設定メモリ
には点灯させるLEDの変更情報が書き込まれる。
【0078】さらに、プログラム102Aは、先端LE
D9sと補正LED9aの間に位置するLEDについて
も、理想状態において点灯させるよう指示する。ここで
は、LEDチップ221Aの終端に位置するLED9b
が理想状態においても点灯するよう設定が変更される。
【0079】これによって、1段目LED211によっ
て形成される先端の潜像91から、2段目LED221
によって形成される終端の潜像94までは、各LED
9,9・・・が理想値に近い間隔をあけて形成されるこ
とになる。
【0080】なお、各段LED211,221等によっ
て、形成する潜像90の数を一定にするというルールの
もとでは、2段目LED221によって形成される終端
の潜像94を潜像94a(図6に図示)に補正するよう
にしてもよい。つまり、LEDチップ221Cの終端お
よび終端から2番目のLED9は、理想状態において使
用しないこととし、2段目LED221において使用す
るLED数が増減しないようにするのである。なお、こ
の場合には、順次3段目、4段目以降のLEDの点灯位
置を補正する必要はある。
【0081】以上、説明したように、本実施の形態にか
かるLEDヘッド2においては、LEDアレイユニット
上に搭載されたLEDチップの組み立て精度にばらつき
がある場合であっても、LED9の点灯位置を補正する
ことによって、画像に与える影響を最小限に抑えること
が可能である。
【0082】従来であれば、LEDチップの取付け精度
にばらつきが生じ、画像形成に影響を与えている場合に
は、LEDヘッドに搭載された各ヘッド(本実施の形態
であれば第1ヘッド、第2ヘッド)、レンズアレイ、L
EDアレイ等の機械的な組み立てを再調整する必要があ
るため、作業が大掛かりで面倒であった。これに対し
て、本実施の形態にかかるLEDヘッド2であれば、L
ED9の点灯位置を制御するだけであるので、機械的な
調整は一切不要である。
【0083】{5.補完処理}図5は、各LEDヘッド
アレイ210,220に、理想的にLEDチップが取付
けられている状態を示した。
【0084】ここで、LEDチップ221C上のあるL
ED9h(図3に図示)に異常が発生し、当該LED9
hが点灯しない状態となっているものとする。このよう
な場合には、2段目の像形成エリア321Cにおける潜
像97は形成されず、この部分には空白ができることに
なる。この場合、たとえば、黒塗りの画像において、白
筋が発生するなどの原因となる。
【0085】そこで、像形成エリア321Cと副走査方
向Wにおいて重複するエリアに形成される像形成エリア
312Aの潜像を利用する。つまり、LEDチップ22
1C上の異常が発生したLED9hと、副走査方向Wに
おいて略同一位置を露光するLED9fをLEDチップ
212Aの中から選択し、このLED9fを点灯させる
のである。これにより、潜像97nが形成され、ドット
の抜けを防止することができるのである。
【0086】この処理について、図10のフローチャー
トを用いて説明する。まず、オペレータはコンピュータ
102においてプログラム102Aを起動し、補完処理
の開始指示を行う。この指示に応答してプログラム10
2Aは、N=1(N=1は、1段目LED211を示
す)をセットし(ステップS201)、駆動手段に対し
て制御指示を送信し、ラインセンサ101を第1ヘッド
21に対向する位置へ移動させる(ステップS20
2)。
【0087】次に、プログラム102Aの指示により、
LED点灯制御装置103は、1段目LED211のL
ED9,9・・・を順次点灯させるとともに、ラインセ
ンサ101により順次点灯位置を測定する(ステップS
203)。
【0088】そして、ステップS203の測定結果か
ら、1段目LED211上に異常の発生しているLED
9、つまり欠落しているLEDが存在するか否かの判定
を行う(ステップS204)。
【0089】図5で示した例では、1段目LED211
上には異常の発生しているLED9はないものとする。
この場合には、N=N+1(ここでは、N=2となり2
段目LED221を示す)をセットする(ステップS2
05)。そして、段数の総数(N=10)を越えていな
いので(ステップS206でNo)、ステップS202に
戻り、2段目LED221のLEDに対して同様の処理
を行う。
【0090】そして、2段目のLED221について
は、LEDチップ221C上のLED9hに異常が発生
しているので、像形成エリア311Cにおける潜像97
が形成されない状態となっている。このため、ステップ
S204において、欠落LEDが存在すると判定され、
ラインセンサ101により欠落LEDの位置測定が行わ
れる(ステップS207)。さらに、プログラム204
Aは、ラインセンサ101から取得した欠落LEDの位
置データより、当該欠落LEDの相対位置を求める。こ
こで、相対位置とは、「何番目のLEDチップにおける
何番目のLED」という位置情報である。
【0091】次に、プログラム102Aは、LED9h
の相対位置が、2段目LED221の中で先端側に位置
するか、後端側に位置するかの判定を行う(ステップS
209)。
【0092】そして、先端側に位置する場合には、欠落
LED9hと副走査方向Wに沿って重複する領域にある
N−1段目のLED9,9を順次点灯させる。そして、
LED9を順次点灯させながら、ラインセンサ101に
よって、それぞれの点灯位置を測定する(ステップS2
10)。
【0093】逆に、後端側に位置する場合には、欠落L
ED9hと副走査方向Wに沿って重複する領域にあるN
+1段目のLED9,9・・・を順次点灯させる。そし
て、LED9を順次点灯させながら、ラインセンサ10
1によって、それぞれの点灯位置を測定する(ステップ
S211)。ここでは、LED9hは2段目LED22
1の中央より後端側に位置しているので、3段目LED
212上のLED9を点灯させることになる。
【0094】ステップS211の処理を実行することに
より、プログラム102Aは、順次点灯された各LED
9の位置情報を取得する。そして、欠落しているLED
9hに最も近い位置で点灯しているLED9fを補完L
ED9として選択する(ステップS212)。
【0095】そして、プログラム102Aは、LEDア
レイユニット210の設定メモリに記憶された設定値を
変更し、以降、欠落しているLED9hに代えて、補完
LED9fを点灯させるようにする(ステップS21
3)。これによって、図5に示すように、潜像97が欠
落した位置には、代わりに潜像97nが形成され、画像
のむらを解消することができるのである。
【0096】このように、一部のLED9に問題が発生
した場合であっても、副走査方向Wに沿って略同じ位置
を露光する余剰エリアのLED9を選択することによ
り、画像の欠落を補完することができる。
【0097】本実施の形態においては、理想状態で使用
される2つのLEDチップの両端に余剰のLEDチップ
を配置することで、副走査方向Wにおける略全域に亘っ
て、静電潜像を形成するためのLEDが重複して設けら
れる構成となっている。
【0098】たとえば、像形成エリア311Cを形成す
るLEDチップは、211Cと221Aとが重複して存
在し、像形成エリア321Bを形成するLEDチップ
は、221Bと211Dとが重複して存在する。また、
像形成エリア321Cを形成するLEDチップは、22
1Cと212Aとが重複してい存在することになる。こ
れによって、理想状態で使用されるLED9に異常が発
生した場合にも、ドラム端部近傍の一部を除いて、かな
らず、補完に使用することのできるLED9が存在する
ことになる。
【0099】そして、異常の発生したLED9を補完す
る場合においても、LEDヘッドの機械的な調整は一切
不要であり、代替のLED9を点灯させるだけで補完可
能であるので、作業負担を大幅に軽減させることが可能
である。特に、従来にあっては、一部のLEDが故障し
た場合には、LEDヘッド自体を交換するという方法が
とられていたため、非常にコストがかかっていた。本実
施の形態によれば、余剰なLEDを装備するためのコス
トは必要とするが、一部のLEDに問題が生じてもLE
Dの交換を必要としないため、結果的には、LEDヘッ
ドの耐久性を向上させることが可能であり、長期的に
は、コストを低減させる効果があるのである。
【0100】{6.変形例}本実施の形態では、理想時
に使用するLEDと、理想時には使用されないLEDと
は、別のチップとなっている。つまり、LEDチップ単
位で、理想時に使用するLEDチップ(たとえばLED
チップ211B,211C)と、使用しないLEDチッ
プ(たとえばLEDチップ211A,211D)とが区
別されているが、1つのLEDチップに搭載されたLE
Dの中で、理想時に使用するLEDと、使用しないLE
Dとを区別するようにしてもよい。
【0101】また、本実施の形態のLED露光ヘッド2
は、第1ヘッド21と第2ヘッド22から構成されてい
るが、3つ以上のヘッドを上下に積み重ねる構成とする
こともできる。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、第1の基準LEDと第2の基準LEDの点灯位置
が、所定の間隔よりも所定の値以上離れている場合に
は、第1の基準LEDとの点灯位置との差のずれが所定
の値以下となるような補正LEDを選択して点灯するの
で、LEDヘッドやLEDアレイユニットの組み立て精
度にばらつきが生じている場合であっても、機械的な調
整を行うことなく、LEDの点灯制御を行うだけで、画
像形成上の問題を解消することが可能である。
【0103】請求項2の発明では、LEDの間隔にばら
つきが生じ易い段差部近傍において、基準LEDの間隔
を補正するので、効率的に、画像形成上の問題を解消す
ることが可能である。
【0104】請求項3の発明では、異常の発生している
LEDが存在する場合には、ドラム回転軸方向に沿って
重複した領域に存在する余剰LEDを利用し、余剰LE
Dの中から補完LEDを選択して点灯するので、単一の
LEDに異常が発生した場合であっても、LEDの点灯
制御を行うだけで容易に欠落画像の補完を行うことが可
能である。また、ヘッド全体の交換などを行う必要がな
く、メンテナンスコストの低減を図ることが可能であ
る。
【0105】請求項4の発明は、LEDの間隔補正を行
う調整装置であり、機械的調整を行うことなく、LED
による露光位置の調整が可能である。
【0106】請求項5の発明は、欠落LEDの補完を行
う調整装置であり、機械的調整を行うことなく、異常の
発生したLEDを補完することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の全体概略図である。
【図2】第1および第2ヘッドから構成される本実施の
形態のLEDヘッドと感光体ドラムを示す斜視図であ
る。
【図3】第1および第2ヘッドから構成されるLEDヘ
ッドを感光体ドラム側から見た模式図である。
【図4】LEDチップ単体の構成を示す図である。
【図5】1段目〜3段目LEDの露光によって感光体ド
ラムに形成された静電潜像をあらわす図である。
【図6】1段目〜2段目LEDの露光によって感光体ド
ラムに形成された静電潜像をあらわす図である。
【図7】静電潜像の1領域を示す図である。
【図8】ラインセンサとコンピュータ等からなる調整装
置を用いてLEDヘッドを調整する状態図である。
【図9】LEDの間隔補正に関する本実施の形態にかか
る調整方法のフローチャートである。
【図10】欠落LEDの補完に関する本実施の形態にか
かる調整方法のフローチャートである。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 LED露光ヘッド 9 LED 21 第1ヘッド 22 第2ヘッド 90 潜像 210,220 LEDヘッドアレイ 211 1段目LED 221 2段目LED 212 3段目LED 250,260 レンズアレイ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体ドラムのドラム表面をLEDによ
    り露光して静電潜像を形成する露光ヘッド装置の露光位
    置調整方法であって、 前記露光ヘッド装置は、 前記ドラム表面に、ドラム回転軸方向と略平行な1ライ
    ン分の静電潜像を形成する複数の標準LEDと、 前記ドラム回転軸方向に沿って、前記標準LEDと重複
    する領域に静電潜像を形成する余剰LEDと、を備え、 前記調整方法は、 a)前記標準LEDのうち、第1の基準LEDを点灯させ
    る工程と、 b)前記第1の基準LEDの点灯位置を測定する工程と、 c)前記標準LEDのうち、前記第1の基準LEDと所定
    の間隔をあけて配置されているべき第2の基準LEDを
    点灯させる工程と、 d)前記第2の基準LEDの点灯位置を測定する工程と、 e)前記第1の基準LEDと前記第2の基準LEDとの点
    灯位置の差を理想値と比較する工程と、 f)前記工程e)による比較の結果、前記点灯位置の差が前
    記理想値から所定の値以上離れている場合には、前記第
    1の基準LEDとの点灯位置の差が前記理想値から前記
    所定の値以下となる補正LEDを、前記標準LEDおよ
    び前記余剰LEDの中から選択する工程と、 g)選択された前記補正LEDを補正後の第2の基準LE
    Dとして設定する工程と、を含むことを特徴とするLE
    D露光ヘッド装置の調整方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のLED露光ヘッド装置
    の調整方法において、 前記複数の標準LEDは、前記ドラム回転軸方向に配列
    された複数のLEDチップに分割配置されており、前記
    LEDチップは、前記感光体ドラムの回転方向に段差を
    もって2次元的に配置されるとともに、前記余剰LED
    は、前記LEDチップの段差部近傍に設けられており、 補正前の前記第1の基準LEDと前記第2の基準LED
    は、 前記LEDチップの段差部を挟む両端のLEDの組み合
    わせ、を含むことを特徴とするLED露光ヘッド装置の
    調整方法。
  3. 【請求項3】 感光体ドラムのドラム表面をLEDによ
    り露光して静電潜像を形成する露光ヘッド装置の露光位
    置調整方法であって、 前記露光ヘッド装置は、 前記ドラム表面に、ドラム回転軸方向と略平行な1ライ
    ン分の静電潜像を形成する複数の標準LEDと、 前記ドラム回転軸方向に沿って、前記標準LEDと重複
    する領域に静電潜像を形成する余剰LEDと、を備え、 前記調整方法は、 a)前記標準LEDを順次点灯させるとともに、各標準L
    EDの点灯位置を順次測定する工程と、 b)前記工程a)の測定結果から、異常の発生している標準
    LEDの位置を特定する工程と、 c)前記ドラム回転軸方向の位置に関して、前記工程b)に
    おいて特定された標準LEDと最も近い位置に配置され
    ている前記余剰LEDを選択する工程と、 d)選択された前記余剰LEDを異常の発生している標準
    LEDの代替LEDとして設定する工程と、を含むこと
    を特徴とするLED露光ヘッド装置の調整方法。
  4. 【請求項4】 感光体ドラムのドラム表面をLEDによ
    り露光して静電潜像を形成する露光ヘッド装置の調整装
    置であって、 前記露光ヘッド装置は、 前記ドラム表面に、ドラム回転軸方向と略平行な1ライ
    ン分の静電潜像を形成する複数の標準LEDと、 前記ドラム回転軸方向に沿って、前記標準LEDと重複
    する領域に静電潜像を形成する余剰LEDと、を備え、 前記調整装置は、 a)前記標準LEDのうち、第1の基準LEDを点灯させ
    る手段と、 b)前記第1の基準LEDの点灯位置を測定する手段と、 c)前記標準LEDのうち、前記第1の基準LEDと所定
    の間隔をあけて配置されているべき第2の基準LEDを
    点灯させる手段と、 d)前記第2の基準LEDの点灯位置を測定する手段と、 e)前記第1の基準LEDと前記第2の基準LEDとの点
    灯位置の差を理想値と比較する手段と、 f)前記手段e)による比較の結果、前記点灯位置の差が前
    記理想値から所定の値以上離れている場合には、前記第
    1の基準LEDとの点灯位置の差が前記理想値から前記
    所定の値以下となる補正LEDを、前記標準LEDおよ
    び前記余剰LEDの中から選択する手段と、 g)選択された前記補正LEDを補正後の第2の基準LE
    Dとして設定する手段と、を備えることを特徴とするL
    ED露光ヘッド装置の調整装置。
  5. 【請求項5】 感光体ドラムのドラム表面をLEDによ
    り露光して静電潜像を形成する露光ヘッド装置の調整装
    置であって、 前記露光ヘッド装置は、 前記ドラム表面に、ドラム回転軸方向と略平行な1ライ
    ン分の静電潜像を形成する複数の標準LEDと、 前記ドラム回転軸方向に沿って、前記標準LEDと重複
    する領域に静電潜像を形成する余剰LEDと、を備え、 前記調整装置は、 a)前記標準LEDを順次点灯させるとともに、各標準L
    EDの点灯位置を順次測定する手段と、 b)前記手段a)の測定結果に基づいて、異常の発生してい
    る標準LEDの位置を特定する手段と、 c)前記ドラム回転軸方向の位置に関して、前記手段b)が
    特定した標準LEDと最も近い位置に配置されている前
    記余剰LEDを選択する手段と、 d)選択された前記余剰LEDを異常の発生している標準
    LEDの代替LEDとして設定する手段と、を含むこと
    を特徴とするLED露光ヘッド装置の調整装置。
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