JP2002283433A - チューブの製造方法 - Google Patents

チューブの製造方法

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JP2002283433A JP2001085184A JP2001085184A JP2002283433A JP 2002283433 A JP2002283433 A JP 2002283433A JP 2001085184 A JP2001085184 A JP 2001085184A JP 2001085184 A JP2001085184 A JP 2001085184A JP 2002283433 A JP2002283433 A JP 2002283433A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断面形状が長さ方向に次第に変化する移行部
分を有すると共に、特性が良好なチューブを容易に製造
する方法を提供すること。 【解決手段】 ノズル本体内にインダイが配置されてな
るノズル装置の吐出開口からチューブ用材料を押し出す
ことにより、一端部分が移行部分を介して主部分に連続
し、一端部分と主部分との断面形状が異なるチューブを
製造する方法であって、ノズル装置のインダイが、固定
部材と、この固定部材に対する位置がチューブ用材料が
押し出される方向において変化可能に配置された可動部
材とよりなり、(1)可動部材の移動速度が制御された
状態で変化するものであり、(2)ノズルの構成部材が
2つ以上の可動部材を含む場合には、それらが並行して
移動するものであって、(3)可動部材の少なくとも1
つは、吐出開口側に位置する端部にテーパー部を有する
ものである、という(1)〜(3)の要件のうちなくと
も1つの要件を満たしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チューブの製造方
法に関し、特に、医療用のドレーンチューブとして好適
に用いられるチューブの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用のチューブとしては種々のものが
知られているが、1本のチューブにおいて異なる断面を
有する複数の部分を含むものがある。具体的に、例えば
主に外科手術に際し、血液、漿液、膿などの体液を体外
に排出するための医療用ドレーンチューブの一例におい
ては、一端が体内に挿入され、他端が体外にある排液ボ
トルなどに接続されて使用されるものであることから、
その全体は円筒状とされているが、例えば体内に留置さ
れる一端に係る部分(以下、「一端部分」という。)
は、図14の(イ)に示すように、排液効率の向上を図
るため、各々筒体の先端から長さ方向に伸びる4つのス
リット91が形成されると共に、スリット91間の管壁
部分92を連結するための十字状の連結壁93が設けら
れた断面形状を有するものとされ、一方、当該チューブ
の大部分を占める他端を含む部分(以下、「主部分」と
いう。)は、外部に漏出させることなく排液を排液ボト
ルなどに搬送すると共に、特に他端は排液ボトルなどに
接続するため、図14の(ハ)に示すように、円環状の
管壁97が設けられた断面形状を有するもとされる。こ
のように、長さ方向に異なる断面形状を有する複数の部
分が1本のチューブにおいて存在している。
【0003】このようなチューブを製造する方法として
は、例えばシリコーンゴムなどのチューブ用材料を、回
転するスクリューによる圧力により、ノズル装置の吐出
開口から押し出してチューブを形成する押出成形機を用
い、当該ノズル装置として、固定部材と、チューブ用材
料が押し出される方向に移動可能な可動部材とを含む複
数の構成部材とにより構成されたインダイを有するもの
を用い、可動部材を移動させることよって固定部材に対
する当該可動部材の位置を変化させ、これにより、次第
にその断面形状が長さ方向に連続的に変化するチューブ
を形成する方法が提案されている(米国特許4,46
5,481号明細書参照)。
【0004】このようなチューブの製造方法によれば、
異なる断面形状を有する複数の部分を含むチューブを連
続して一体的に形成することができることから、製造コ
ストの低減を図ることができ、また、得られるチューブ
を段差の全くないものとすることが容易である点で有利
である。これに対し、断面形状の異なる複数のチューブ
部材を形成し、その後、それらを接着剤などにより接続
して1本のチューブを形成する製造方法では、工程数が
多くなる上、異なるチューブ部材の接続部分に必然的に
段差が生じてしまい、例えばチューブの内周面における
段差に起因して排出されるべき体液がチューブ内で滞留
したり、あるいはチューブの外周面における段差に起因
して体内の組織に対して過酷な刺激を与えるという弊害
がある。
【0005】しかしながら、以上のような製造方法にお
いては、以下のような問題があることが判明した。 (1)スクリューが一定の速度で回転している状態であ
ってチューブ用材料の押し出が継続されている間に可動
部材を移動させるため、チューブ用材料の吐出圧力が大
きく変動し、その結果、この間に形成される移行部分に
おいては、例えばその外径の大きさなどの形状変化の程
度が長さ方向に均等とならず、結局、得られるチューブ
の形状が不安定なものとなる場合がある。この場合に
は、形成されるチューブは、所期の機能を十分に得るこ
とができなくなると共に、取り扱いが容易でなくなるお
それがある。
【0006】(2)例えば、具体的に、図14の(イ)
に示す十字形の断面形状を有する一端部分と、同図の
(ハ)に示す円環状の断面形状を有する主部分とを有す
るチューブを製造する場合にあっては、移行部分とし
て、当該一端部分と主部分との間に、同図の(ロ)に示
すような円環状の管壁97と連結壁93とを共に有する
断面形状の部分が或る長さにわたって形成されることと
なるが、この移行部分においては、チューブの壁の断面
積の合計が大きくなるため、流体流路を形成する空隙9
5の合計断面積が小さいものとなり、これによって当該
移行部分において、流体抵抗が大きくなる、という問題
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
事情に基いてなされたものであって、その目的は、断面
形状が長さ方向に次第に変化する移行部分を有すると共
に、特性が良好なチューブを容易に製造する方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のチューブの製造
方法は、ノズル本体内にインダイが配置されてなるノズ
ル装置の吐出開口からチューブ用材料を押し出すことに
より、一端部分が移行部分を介して主部分に連続し、当
該一端部分と当該主部分との断面形状が異なるチューブ
を製造する方法であって、前記ノズル装置のインダイ
が、固定部材と、この固定部材に対する位置がチューブ
用材料が押し出される方向において変化可能に配置され
た可動部材とよりなり、チューブ用材料の押し出しを継
続しながら、前記可動部材の移動を、制御された状態に
おいて変化する移動速度で行うことにより、断面形状が
長さ方向に次第に変化する移行部分を形成することを特
徴とする。
【0009】本発明のチューブの製造方法は、ノズル本
体内にインダイが配置されてなるノズル装置の吐出開口
からチューブ用材料を押し出すことにより、一端部分が
移行部分を介して主部分に連続し、当該一端部分と当該
主部分との断面形状が異なるチューブを製造する方法で
あって、前記ノズル装置のインダイが、固定部材と、こ
の固定部材に対する位置がチューブ用材料が押し出され
る方向において変化可能に配置された複数の可動部材と
よりなり、チューブ用材料の押し出しを継続しながら、
前記インダイを構成する複数の可動部材が並行して移動
されることにより、断面形状が長さ方向に次第に変化す
る移行部分を形成することを特徴とする。
【0010】本発明のチューブの製造方法においては、
可動部材の少なくとも1つは、制御された状態において
変化する移動速度で移動されることが好ましい。
【0011】本発明のチューブの製造方法においては、
可動部材の少なくとも1つは、吐出開口側に位置する端
部に、外方に向かうに従って外周面が内方に次第に変位
するテーパー部を有することが好ましい。
【0012】本発明のチューブの製造方法においては、
インダイが、固定部材と、これに組み合わされる第1可
動部材および第2可動部材との3つの構成部材により構
成されており、前記固定部材は、円形孔を有する全体が
円柱状の部材であって、その前方部分には、外周面から
円形孔に到達し、長さ方向に伸びる連結壁形成用の複数
の溝が設けられており、前記第1可動部材は、前記固定
部材の外径の大きさに適合する大きさの内径の孔を有す
る全体が円筒状の部材であって、その前方部分には、各
々先端において外方に向かうに従って外周面が内方に次
第に変位するテーパー部を有し、長さ方向に伸びる複数
の柱部よりなるスリット形成用のフォーク状部材が設け
られており、前記第2可動部材は、前記固定部材の円形
孔の内径の大きさに適合した外径を有する円柱ロッド状
の主幹部の先端部分に、各々先端において外方に向かう
に従って外周面が内方に次第に変位するテーパー部を有
する複数の羽根部よりなる連結壁形成用のフィン状部材
が設けられており、各羽根部が固定部材の溝内を移動可
能に配置されるものであってもよい。この場合には、第
1可動部材のテーパー部がノズル装置の吐出開口から突
出した状態で当該吐出開口からチューブ用材料が押し出
され、一端部分が形成されることが好ましい。
【0013】本発明のチューブの製造方法においては、
得られるチューブにおける移行部分の長さを30mm以
下とすることができる。
【0014】本発明のチューブの製造方法においては、
得られるチューブにおける外径の大きさの誤差を±0.
3mm以下とすることができる。
【0015】
【作用】本発明のチューブの製造方法によれば、下記の
(1)〜(3)のようにして、断面形状が長さ方向に次
第に変化する移行部分を有するチューブを容易に製造す
ることができ、しかも得られるチューブは、所期の機能
を確実に得ることのできる特性が良好なものとなる。
【0016】(1)可動部材の移動を、移動開始直後あ
るいは移動停止直前には緩やかに変化するよう制御され
た移動速度で行うことによって移行部分を形成するた
め、チューブ用材料の押し出しが継続されている間に、
当該可動部材の移動に伴って瞬時的にチューブ用材料の
吐出圧力が大きく変動することが防止され、これによ
り、形成されるチューブの移行部分における形状変化の
程度が長さ方向においてほぼ均等となり、得られるチュ
ーブの形状が安定したものとなる。
【0017】(2)可動部材の少なくとも1つは、吐出
部側に位置する端部にテーパー部を有することから、当
該可動部材の移動に伴う吐出開口の形状変化の割合が小
さいものとなると共に、可動部材のうちの2つ以上が並
行して移動されることから、各々の可動部材の形状設計
における自由度が大きくなるため、一方の可動部材の移
動によってチューブの壁の断面積が次第に大きくされる
ものであっても、他方の可動部材の移動によってチュー
ブの壁の断面積を次第に小さくすることが可能となる。
従って、形成されるチューブの移行部分におけるチュー
ブの壁の断面積が長さ方向の或る断面においてのみ局部
的に大きくなることが回避され、移行部分におけるチュ
ーブの壁の断面積が大きく変化することを防ぐことがで
きる。従って、得られるチューブにおいて流路面積が局
部的に小さくなることがないため、流体抵抗を小さくす
ることができる。
【0018】(3)可動部材のうちの2つ以上が並行し
て移動されるため、インダイが移動状態にある時間が必
然的に短くなり、その結果、形成されるチューブにおけ
る移行部分の長さを小さいものとすることができる。従
って、チューブにおいて流路面積が小さい個所の長さを
小さくすることができるため、流体抵抗の増大の程度を
確実に小さくすることができる。
【0019】このように、本発明は、チューブの製造方
法において、具体的には、得られるチューブにおいて、
移行部分における形状変化を均等とすることを第1の目
的とし、移行部分におけるチューブの壁の断面積が局部
的に大きくなる程度を抑制することを第2の目的とし、
移行部分の長さを小さいものとすることを第3の目的と
する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のチューブの製造方
法について詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明のチューブの製造方法によ
って製造されるドレーンチューブの一例の先端側部分を
示す説明用斜視図であり、図2は、図1のドレーンチュ
ーブの先端部分を拡大して示す説明用斜視図であり、図
3(イ)〜(ニ)は、図1のドレーンチューブの長さ方
向に異なる位置の断面形状を先端側から順に示す説明用
図である。この例のドレーンチューブ1は、全体が円筒
状のものであり、円環状の管壁7が設けられた断面形状
(図3において(ニ)に示す形状)を有する主部分(図
1において左部分)と、この主部分と異なる断面形状を
有する一端部分(図1において右端部分)6とを有し、
これらの一端部分6と主部分との間には、長さ方向にお
ける断面形状が連続的に変化する移行部分が形成されて
なる一体的な1本のチューブである。そして、この一端
部分6は、各々、筒体の先端(図2において右端)から
長さ方向に伸びる複数のスリット2(図の例においては
4つ)が周方向に90度づつ離間して形成されると共
に、スリット2間の管壁部分3を連結するための十字状
の連結壁4が設けられた断面形状(図3において(イ)
に示す形状)を有している。
【0022】このドレーンチューブ1の移行部分におい
ては、一端部分6に続く一端部分側移行部分では、主部
分に向かうに従って、図3の(ロ)に示すように、スリ
ット2が半径方向外方から次第に消失して管壁部分3を
連結する連結管部8が次第に肉厚に形成される断面形状
となり、更に、主部分に至る主部分側移行部分では、同
図の(ハ)に示すように、連結壁4が中心から次第に消
失して中心孔が次第に大径になる断面形状となる。
【0023】図4は、本発明のチューブの製造方法に用
いられる一例の押出成形機における要部の一部を分解し
て示す説明用斜視図であり、図5は、図4の押出成形機
の要部を上方から見た説明用部分断面図である。この例
の押出成形機は、例えばホッパ(図示せず)などから供
給された、例えばシリコーンゴムよりなるチューブ用材
料を、例えば一定の速度で回転するスクリュー(図示せ
ず)により可塑化混練する材料供給用装置(図示せず)
と共に、内部空間13を有するシリンダ12と、当該シ
リンダ12に連結固定され、各々貫通孔23、33を有
する第1アウトダイ21および第2アウトダイ31とよ
りなるノズル本体15内に、図5において左右方向に移
動可能にインダイ40が配置されたノズル装置と、当該
インダイ40のための制御機構とを有し、可塑化状態の
チューブ用材料が流動する材料供給路が形成されたチュ
ーブ形成用装置10を備えてなる。
【0024】この例においては、材料供給路として、材
料供給用装置に接続された流入路17Aを通り、内部空
間13および連絡路17Bを経て主供給路17に通じる
第1材料供給枝路と、当該材料供給用装置に接続された
流入路17Cを通り、連絡路17Dを経て主供給路17
に通じる第2材料供給枝路とが形成されている。これに
より、例えば第2材料供給枝路に、第1材料供給枝路か
ら供給するチューブ用材料に、例えば造影剤を予め混合
した材料を供給することにより、造影ラインの入ったチ
ューブを容易に得ることができる。図において、16
は、ノズル本体15およびインダイ40によって形成さ
れ、材料供給路の流出口とされるノズル装置の吐出開口
である。
【0025】インダイ40は、図6の(イ)に示すよう
に、固定部材51と、これに組み合わされる第1可動部
材61および第2可動部材71との合計3つの構成部材
により構成されている。
【0026】固定部材51は、中央円形孔53を有する
全体が円筒状の部材であって、円筒状の後端部分(図6
において左部分)51Bと、前方部分(図6の(イ)に
おいて右部分)51Aとよりなり、当該前方部分51A
には、外周面から中央円形孔53に到達し、長さ方向に
伸びる連結壁形成用の複数(図の例においては4つ)の
溝52が周方向に90度づつ離間して設けられている。
【0027】第1可動部材61は、固定部材51の外径
の大きさに適合する大きさの内径の孔67を有する全体
が円筒状の部材であって、円筒状の主筒部62の前方
(図6において右方)に位置する前方部分(図6の
(イ)において右方部分)61Aには、各々、先端(図
6の(イ)において右端)において外方に向かうに従っ
て外周面が内方に次第に変位するテーパー部65Aを有
し、長さ方向に伸びる4つの柱部65よりなるスリット
形成用のフォーク状部材が設けられている。この柱部6
5の各々は、固定部材51の前方部分51Aにおける柱
状部材55の各々に対応した位置に、当該柱状部材55
の外周面幅より小さい周方向幅で設けられている。
【0028】第2可動部材71は、固定部材51の中央
円形孔53の内径の大きさに適合した外径を有する円柱
ロッド状の主幹部72の先端部分(図6において右端部
分)71Aに、各々半径方向外方に向かって放射状に伸
びる4つの羽根部75よりなる連結壁形成用のフィン状
部材が設けられている。この羽根部75の各々は、固定
部材51の溝52の各々に対応した位置に、その厚みが
当該溝52の幅と適合する幅であり、前端面(図6にお
いて右端面)76Aおよび後端面(図6において左端
面)76Bの各々が放射方向外方に向かうに従って互い
に接近するよう主幹部72に対して傾斜して設けられて
いる。
【0029】以上の固定部材51、第1可動部材61お
よび第2可動部材71は、図6の(ロ)に示すように互
いに組み合わせられるものである。すなわち、固定部材
51と第1可動部材61とは、第1可動部材61に係る
孔67内に固定部材51が相対的に挿入され、当該第1
可動部材61の柱部65の各々が当該固定部材51の前
方部分51Aにおける対応する柱状部材55の外周面上
に重なる状態に組み合わされる。また、固定部材51と
第2可動部材71とは、固定部材51の4つの溝52内
の各々に第2可動部材71の4つの羽根部75が移動自
在に配置されると共に、当該固定部材51の中央円形孔
53内に、当該第2可動部材71の主幹部72が挿入さ
れる状態に組み合わせられる。
【0030】そして、第1可動部材61および第2可動
部材71は、各々固定部材51に対する位置が変化可能
に配置されており、吐出開口16からチューブ用材料が
押し出される方向(図5において左右方向)に移動され
るものである。図5に示すように、第1可動部材61
は、後端(図5において左端)にノブ部87Aを有する
移動用部材87に接続されており、例えば油圧やエアー
などの駆動力を利用する制御機構により、移動用部材8
7が図5において左右に移動されることに伴って、当該
移動用部材87と同じ移動速度で移動されることとな
る。また、第2可動部材71は、その後端で移動用部材
86に対して相対的に移動することができないよう接続
されており、この後端(図5において左端)にノブ部8
6Aを有する移動用部材86が、制御機構によって図5
において左右に移動されることにより、当該移動用部材
86と一体的に移動されることとなる。図において、8
5は、固定部材51と接続されており、第1可動部材6
1や第2可動部材71が移動する際に、これらの可動部
材の移動に伴って当該固定部材51が、例えば摩擦の力
などによって移動されることを防止する後端(図5にお
いて左端)にノブ部85Aを有する固定用部材である。
【0031】以上のような押出成形機においては、材料
供給用装置において回転するスクリューにより可塑化混
練された状態のチューブ用材料が、チューブ形成用装置
10の材料供給路を流動し、回転するスクリューに係る
圧力によってノズル装置の吐出開口16から押し出さ
れ、これにより、吐出開口16の形状に応じた断面形状
を有するチューブが連続的に形成される。
【0032】そして、このように押出成形機においてチ
ューブ用材料の押し出しが継続されている間に、インダ
イ40に係る第1可動部材61および第2可動部材71
の各々が移動されることにより、当該第1可動部材61
および第2可動部材71の固定部材51に対する位置が
変化し、吐出開口16の形状が変化することとなるた
め、移行部分を介して一端部分と主部分とを連続して一
体的に形成することができる。
【0033】図7〜図10を用いて具体的に説明する
と、押出成形機の動作開始時には、先ず、図7の(イ)
に示すように、インダイ40の固定部材51は、その先
端面57(図おいて右端面)が外端の第2アウトダイ3
1の表面31A(図5においては右面)と一致するよう
ノズル本体15内に固定されており、第1可動部材61
は、第2アウトダイ31の表面31Aからテーパー部6
5Aが突出するよう配置されると共に、第2可動部材7
1は、その最先端面(図において右端面)77が第2ア
ウトダイ31の表面31Aより後方(図において左方)
に位置する状態に配置されている。この状態において
は、吐出開口16が図7の(ロ)に示す形状となり、当
該吐出開口16の形状に適合した断面形状(図3におけ
る(イ)の形状)を有するチューブの一端部分6が形成
されることとなる。
【0034】次いで、第1可動部材61を後退する方向
(図において矢印Yの方向)に移動させると共に、これ
と並行して第2可動部材71を前進する方向(図におい
て矢印Zの方向)に移動させる。これにより、順に、図
8の(イ)に示す状態、図9の(イ)に示す状態とな
り、インダイ40は、少なくとも第1可動部材61と第
2可動部材71とのいずれか一方の可動部材が移動中で
ある移動状態となる。この移動状態においては、吐出開
口16の形状が連続して変化するため、順に、図8の
(ロ)に示す形状に適合した断面形状(図3における
(ロ)の形状)および図9の(ロ)に示す形状に適合し
た断面形状(図3における(ハ)の形状)を経由して、
断面形状が長さ方向に次第に変化するチューブの移行部
分が形成される。
【0035】そして、図10の(イ)に示すように、第
1可動部材61は、テーパー部65Aの最先端(図にお
いて右端面)が第2アウトダイ31の表面13Aより後
方(図において左方)に位置するよう配置されると共
に、第2可動部材71は、第2アウトダイ31の表面1
3Aから、テーパー部75Aが突出する状態に配置され
る。この状態においては、吐出開口16が図10の
(ロ)に示す形状となり、当該吐出開口16の形状に適
合した断面形状(図3において(ニ)の形状)を有する
チューブの主部分が形成されることとなる。
【0036】インダイ40に係る移動は、先に第1可動
部材61が移動を開始し、次いで第2可動部材71が移
動を開始することにより行われ、これにより、得られる
チューブにおいては、スリット2が消失されることによ
り円環状の管壁7が形成された後に、チューブとしての
形状を保つために管壁部分3を連結していた連結壁4が
消失されることとなるため、この例においてはチューブ
としての形状を確実に確保することができる。ここで、
第1可動部材61が移動を開始してから第2可動部材7
1が移動を開始するまでの時間は、例えば2.0秒以下
であることが好ましい。
【0037】また、第1可動部材61と第2可動部材7
1とは、並行して、すなわち同時に移動されている状態
を経て、その移動が第1可動部材61と第2可動部材7
1の順に停止される。ここで、第1可動部材61と第2
可動部材71とが同時に移動する時間は、例えば6.0
秒以下であることが好ましい。第1可動部材61がその
移動を停止してから第2可動部材71がその移動を停止
するまでの時間は、例えば2.0秒以下であることが好
ましく、特に、第1可動部材61が移動を開始してから
第2可動部材71が移動を開始するまでの時間と同じで
あることが好ましい。
【0038】また、第1可動部材61および第2可動部
材71は、少なくとも移動開始直後あるいは移動停止直
前には、その移動速度が緩やかに変化するよう制御され
る。具体的には、例えば図11に示すように、第1可動
部材61および第2可動部材71は共に、移行部分形成
時間が1.5秒間である場合において、移動開始直後の
所期移動期間(例えば0.5秒間)には、移動速度と移
動時間との関係を表す移動速度曲線が図においてAで示
す曲線を描くよう移動速度が緩やかに大きくなるよう変
化するものであり、また、移動停止直前の終期移動期間
(例えば0.5秒間)には、移動速度曲線が図において
Bで示す曲線を描くよう移動速度が緩やかに小さくなる
よう変化するものである。
【0039】第1可動部材61および第2可動部材71
の移動速度は、その最高速度が10〜20mm/sであ
ることが好ましい。チューブの製造工程中において、移
動状態は、8秒間以下であることが好ましい。
【0040】本発明のチューブに製造方法においては、
チューブを形成するために用いられるチューブ用材料は
特に限定されるものではなく、例えば製造されるチュー
ブの使用用途に適用した材料を適宜に選択することがで
きる。例えば、形成されたチューブが医療用に用いられ
る場合には、例えば良好な生体適合性を有するシリコー
ンゴムを用いることが好ましい。
【0041】具体的にチューブを形成するために用いら
れるチューブ用材料としては、例えばシリコーンゴム、
ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、スチレン系熱可塑性エ
ラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ
アミド系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エ
ラストマーなどが挙げられる。また、これらの材料は、
1種のみならず、2種以上の材料を組み合わせたもの
や、例えば造影剤、着色剤などの添加物が加えられたも
のであってもよい。具体的に造影剤としては、硫酸バリ
ウム、炭酸ビスマス、タングステンなどを用いることが
できる。
【0042】以上のようなチューブの製造方法によれ
ば、第1可動部材61および第2可動部材の移動速度
を、移動開始直後および移動停止直前には緩やかに変化
するよう制御された移動速度で移行部分を形成するた
め、チューブ用材料の押し出しが継続されている間に、
当該第1可動部材61および第2稼働部材71の移動に
伴って瞬時的にチューブ用材料の吐出圧力が大きく変動
することが防止され、これにより、形成されるチューブ
の移行部分における形状変化の程度が長さ方向において
ほぼ均等となり、得られるチューブの形状が安定したも
のとなる。実際上、主部分の外径の大きさに対する移行
部分の外径の大きさの誤差が±0.3mm以下のチュー
ブを形成することができる。
【0043】また、第1可動部材61がテーパー部65
A、第2可動部材71がテーパー部75Aを、吐出開口
16側に位置する端部に有しているため、当該第1可動
部材61および第2可動部材71の移動に伴う吐出開口
16の形状変化の割合が小さいものとなると共に、当該
第1可動部材61および第2可動部材71が並行して移
動されるため、各々の可動部材の形状を、製造すべきチ
ューブの形状に応じて設計することができ、実際、第1
可動部材61の移動によってチューブの壁の断面積が次
第に大きくされても、第2可動部材71の移動によって
チューブの壁の断面積を次第に小さくすることができる
状態を容易に実現することができる。従って、形成され
るチューブの移行部分におけるチューブの壁の断面積が
長さ方向の或る断面においてのみ局部的に大きくなるこ
とが回避され、移行部分におけるチューブの壁の断面積
が大きく変化することがないため、或る部分において形
成される空隙5が極めて小さくなることを防ぐことがで
き、得られるチューブにおいて流路面積が局部的に小さ
くなることなく、流体抵抗を小さくすることができる。
【0044】そして、第1可動部材61と第2可動部材
71とが並行して移動されるため、インダイ40が移動
状態にある時間が必然的に短くなり、その結果、形成さ
れるチューブにおける移行部分の長さを小さいものとす
ることができる。実際上、移行部分の長さが30mm以
下のチューブを形成することができる。従って、チュー
ブにおいて流路面積が小さい個所の長さを小さくするこ
とができるため、流体抵抗の増大の程度を確実に小さく
することができる。
【0045】以下のようにして、図3の(イ)に示す十
字状の断面形状を有する一端部分6が、その断面形状が
長さ方向に、順に図3の(ロ)〜(ハ)に示すように次
第に変化する移行部分を介して、図3の(ニ)に示す円
環状の断面形状を有する主部分に一体的に連続してなる
構造を有しており、移行部分における形状変化が均等
で、チューブの壁の断面積が局部的に大きくなることが
抑制されると共に、当該移行部分の長さが小さいとい
う、特性が良好なドレーンチューブを容易に得ることが
できる。
【0046】本発明のチューブの製造方法は、極めて良
好な特性を有するチューブを得るために、(1)可動部
材の移動速度が制御された状態で変化するものであり、
(2)ノズルの構成部材が2つ以上の可動部材を含む場
合には、それらが並行して移動するものであって、
(3)可動部材の少なくとも1つは、吐出開口側に位置
する端部にテーパー部を有するものである、という
(1)〜(3)の要件のすべてを満たしていることが好
ましいが、(1)〜(2)の要件は、2つを組み合わせ
ても、個別であってもその効果を十分に発揮することも
できる。
【0047】以上において、本発明のチューブの製造方
法を、図1に示すドレーンチューブ1を形成する場合に
ついて説明したが、当該チューブの製造方法は、これに
限定されるものではなく種々のチューブを形成すること
もできる。具体的には、例えば図12に示すように、そ
の全体が円筒状であり、円環状の管壁7が設けられた断
面形状(図12において(ハ)に示す形状)を有する主
部分(図12の(イ)における左部分)と、筒体の先端
から長さ方向に伸びる2つの溝2Aが形成された、全体
が略I字状の断面形状(図12において(ロ)に示す形
状)を有する一端部分(図12の(イ)における右端部
分)とを有する1本のチューブ(図12の(イ)に示す
先端部分を有するチューブ)を形成することができる。
【0048】また、図13に示すように、その全体が円
筒状であり、円環状の管壁7が設けられた断面形状(図
13において(ハ)に示す形状)を有する主部分(図1
3の(イ)における左部分)と、柱体の先端から長さ方
向に伸びる1つの円形溝2Bが設けられた、断面形状が
図13において(ロ)に示す形状を有する一端部分(図
13の(イ)における右端部分)とを有する1本のチュ
ーブ(図13の(イ)に示す先端部分を有するチュー
ブ)を形成することができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0050】<実施例1>図4に係る構成を有する押出
成形機を用いて、シリコーンゴムを材料とし、図1に係
る形状を有する、全長が1600mmであって、一端部
分の長さが350mm、主部分の長さが1235mmで
あるドレーンチューブを形成した。押出成形機に係るイ
ンダイとしては、外径4.0mmの第1可動部材と、外
径2.5mmの固定部材と、先端部分の外径が2.5m
mであり、主幹部の外径が1.0mmである第2可動部
材とよりなるものを用いた。そして、第1可動部材およ
び第2可動部材は、図11に示す移動速度曲線を描くよ
う移動速度を変化するよう制御した。具体的には、第1
可動部材が移動を開始してから第2可動部材が移動を開
始するまでの時間が0.15秒間であり、第1可動部材
と第2可動部材が同時に移動する時間が1.05秒間で
あり、第1可動部材がその移動を停止してから第2可動
部材がその移動を停止するまでの時間が0.15秒間で
あると共に、第1可動部材および第2可動部材は、所期
移動期間が0.5秒間であり、その後、0.4秒間の間
一定の移動速度30mm/sで移動した後、終期移動時
間が0.5秒間となるよう制御した。また、ノズル本体
に係る内径は、4.1mmである。得られたドレーンチ
ューブの形状の特長を、以下の表1に示す。
【0051】<実施例2>材料としてシリコーンゴムを
用い、押出成形機に係るインダイとして、外径6.0m
mの第1可動部材と、外径4.0mmの固定部材と、先
端部分の外径が4.0mmであり、主幹部の外径が1.
5mmである第2可動部材とよりなるものを用い、ノズ
ル本体に係る内径を6.1mmとしたこと以外は実施例
1と同様にして、ドレーンチューブを形成した。得られ
たドレーンチューブの形状の特長を、以下の表1に示
す。
【0052】<実施例3>材料としてシリコーンゴムを
用い、押出成形機に係るインダイとして、外径7.0m
mの第1可動部材と、外径5.0mmの固定部材と、先
端部分の外径が5.0mmであり、主幹部の外径が1.
8mmである第2可動部材とよりなるものを用い、ノズ
ル本体に係る内径を7.2mmとしたこと以外は実施例
1と同様にして、ドレーンチューブを形成した。得られ
たドレーンチューブの形状の特長を、以下の表1に示
す。
【0053】<比較例1>第1可動部材を33mm/s
の速度で0.2秒間移動させ、その移動を停止させ、こ
の状態を2秒間保持した後、更に第2可動部材を33m
m/sの速度で0.2秒間移動させ、その移動を停止さ
せたたこと以外は実施例1と同様にして、全長が160
0mmであって、一端部分の長さが350mmである比
較用ドレーンチューブを形成した。得られた比較用ドレ
ーンチューブの形状の特長を、以下の表1に示す。
【0054】<比較例2>第1可動部材を33mm/s
の速度で0.2秒間移動させ、その移動を停止させ、こ
の状態を2秒間保持した後、更に第2可動部材を33m
m/sの速度で0.2秒間移動させ、その移動を停止さ
せたたこと以外は実施例2と同様にして、全長が160
0mmであって、一端部分の長さが350mmである比
較用ドレーンチューブを形成した。得られた比較用ドレ
ーンチューブの形状の特長を、以下の表1に示す。
【0055】<比較例3>第1可動部材を33mm/s
の速度で0.2秒間移動させ、その移動を停止させ、こ
の状態を2秒間保持した後、更に第2可動部材を33m
m/sの速度で0.2秒間移動させ、その移動を停止さ
せたたこと以外は実施例3と同様にして、全長が160
0mmであって、一端部分の長さが350mmである比
較用ドレーンチューブを形成した。得られた比較用ドレ
ーンチューブの形状の特長を、以下の表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】以上の結果から、実施例1〜実施例2に係
るチューブの製造方法は、得られるチューブの形状が安
定したものであると共に、移行部分にて局部的にチュー
ブの断面における空隙が小さくならず、その上、移行部
分の長さが小さいチューブが得られることが明らかとな
った。従って、本発明のチューブの製造方法によれば、
断面形状が長さ方向に次第に変化する移行部分を有する
と共に、所期の機能を確実に得ることのできる特性が良
好なチューブを製造することができることが確認され
た。
【0058】
【発明の効果】本発明のチューブの製造方法によれば、
下記の(1)〜(3)のようにして、断面形状が長さ方
向に次第に変化する移行部分を有すると共に、所期の機
能を確実に得ることのできる、特性が良好なチューブを
製造することができる。
【0059】(1)可動部材の移動を、移動開始直後あ
るいは移動停止直前には緩やかに変化するよう制御され
た移動速度で行うことによって移行部分を形成するた
め、チューブ用材料の押し出しが継続されている間に、
当該可動部材の移動に伴って瞬時的にチューブ用材料の
吐出圧力が大きく変動することが防止され、これによ
り、形成されるチューブの移行部分における形状変化の
程度が長さ方向においてほぼ均等となり、得られるチュ
ーブの形状が安定したものとなる。
【0060】(2)可動部材の少なくとも1つは、吐出
部側に位置する端部にテーパー部を有することから、当
該可動部材の移動に伴う吐出開口の形状変化の割合が小
さいものとなると共に、可動部材のうちの2つ以上が並
行して移動されることから、各々の可動部材の形状設計
における自由度が大きくなるため、一方の可動部材の移
動によってチューブの壁の断面積が次第に大きくされる
ものであっても、他方の可動部材の移動によってチュー
ブの壁の断面積を次第に小さくすることが可能となる。
従って、形成されるチューブの移行部分におけるチュー
ブの壁の断面積が長さ方向の或る断面においてのみ局部
的に大きくなることが回避され、移行部分におけるチュ
ーブの壁の断面積が大きく変化することを防ぐことがで
きる。従って、得られるチューブにおいて流路面積が局
部的に小さくなることがないため、流体抵抗を小さくす
ることができる。
【0061】(3)可動部材のうちの2つ以上が並行し
て移動されるため、インダイが移動状態にある時間が必
然的に短くなり、その結果、形成されるチューブにおけ
る移行部分の長さを小さいものとすることができる。従
って、チューブにおいて流路面積が小さい個所の長さを
小さくすることができるため、流体抵抗の増大の程度を
確実に小さくすることができる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチューブの製造方法によって製造され
るドレーンチューブの一例の先端側部分を示す説明用斜
視図である。
【図2】図1のドレーンチューブの先端部分を拡大して
示す説明用斜視図である。
【図3】図1のドレーンチューブの長さ方向に異なる位
置の断面形状を示す説明用図である。
【図4】本発明のチューブの製造方法に用いられる一例
の押出成形機における要部の一部を分解して示す説明用
斜視図である。
【図5】図4の押出成形機の要部を上方から見た説明用
部分断面図である。
【図6】図1の押出成形機に係るインダイを示す説明用
断面図である。
【図7】押出成形機によってチューブの一端部分が形成
されるインダイの状態および吐出開口の形状を示す説明
図である。
【図8】押出成形機によってチューブの移行部分が形成
されるインダイの状態および吐出開口の形状の一例を示
す説明図である。
【図9】押出成形機によってチューブの移行部分が形成
されるインダイの状態および吐出開口の形状の他の例を
示す説明図である。
【図10】押出成形機によってチューブの主部分が形成
されるインダイの状態および吐出開口の形状を示す説明
図である。
【図11】第1可動部材および第2可動部材の移動速度
に係る移動速度曲線を示すグラフである。
【図12】本発明のチューブの製造方法によって得られ
るチューブの一例を示す説明図である。
【図13】本発明のチューブの製造方法によって得られ
るチューブの他の例を示す説明図である。
【図14】従来のチューブの製造方法によって形成され
たドレーンチューブの断面形状を示す説明用図である。
【符号の説明】
1 ドレーンチューブ 2 スリット 2A 溝 2B 円形溝 3 管壁部分 4 連結壁 5 空隙 6 一端部分 7 管壁 8 連結管部 10 チューブ形成用装置 12 シリンダ 13 内部空間 15 ノズル本体 16 吐出開口 17 主供給路 17A、17C 流入路 17B、17D 連絡路 21 第1アウトダイ 23 貫通孔 31 第2アウトダイ 33 貫通孔 31A 表面 40 インダイ 51 固定部材 51A 前方部分 51B 後方部分 52 割溝 53 中央円形孔 55 柱状部材 57 先端面 61 第1可動部材 61A 前方部分 62 主筒部 65 柱部 65A テーパー部 67 孔 71 第2可動部材 71A 前端部分 72 主幹部 75 羽根部 75A 端部 76A 前端面 76B 後端面 77 最先端面 85 固定用部材 85A ノブ部 86、87 移動用部材 86A、87A ノブ部 91 スリット 92 管壁部分 93 連結壁 95 空隙 97 管壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 23:00 F16L 11/12 Z Fターム(参考) 3H111 AA02 BA12 CA22 CB13 CB30 DB05 DB21 EA04 4C077 AA15 BB10 DD11 DD19 PP07 4F207 AG08 AH63 AR08 KA01 KA17 KL62 KL74 KL80 KM15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル本体内にインダイが配置されてな
    るノズル装置の吐出開口からチューブ用材料を押し出す
    ことにより、一端部分が移行部分を介して主部分に連続
    し、当該一端部分と当該主部分との断面形状が異なるチ
    ューブを製造する方法であって、 前記ノズル装置のインダイが、固定部材と、この固定部
    材に対する位置がチューブ用材料が押し出される方向に
    おいて変化可能に配置された可動部材とよりなり、 チューブ用材料の押し出しを継続しながら、前記可動部
    材の移動を、制御された状態において変化する移動速度
    で行うことにより、断面形状が長さ方向に次第に変化す
    る移行部分を形成することを特徴とするチューブの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 ノズル本体内にインダイが配置されてな
    るノズル装置の吐出開口からチューブ用材料を押し出す
    ことにより、一端部分が移行部分を介して主部分に連続
    し、当該一端部分と当該主部分との断面形状が異なるチ
    ューブを製造する方法であって、 前記ノズル装置のインダイが、固定部材と、この固定部
    材に対する位置がチューブ用材料が押し出される方向に
    おいて変化可能に配置された複数の可動部材とよりな
    り、 チューブ用材料の押し出しを継続しながら、前記インダ
    イを構成する複数の可動部材が並行して移動されること
    により、断面形状が長さ方向に次第に変化する移行部分
    を形成することを特徴とするチューブの製造方法。
  3. 【請求項3】 可動部材の少なくとも1つは、制御され
    た状態において変化する移動速度で移動されることを特
    徴とする請求項2に記載のチューブの製造方法。
  4. 【請求項4】 可動部材の少なくとも1つは、吐出開口
    側に位置する端部に、外方に向かうに従って外周面が内
    方に次第に変位するテーパー部を有することを特徴とす
    る請求項2または請求項3に記載のチューブの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 インダイが、固定部材と、これに組み合
    わされる第1可動部材および第2可動部材との3つの構
    成部材により構成されており、 前記固定部材は、円形孔を有する全体が円柱状の部材で
    あって、その前方部分には、外周面から円形孔に到達
    し、長さ方向に伸びる連結壁形成用の複数の溝が設けら
    れており、 前記第1可動部材は、前記固定部材の外径の大きさに適
    合する大きさの内径の孔を有する全体が円筒状の部材で
    あって、その前方部分には、各々先端において外方に向
    かうに従って外周面が内方に次第に変位するテーパー部
    を有し、長さ方向に伸びる複数の柱部よりなるスリット
    形成用のフォーク状部材が設けられており、 前記第2可動部材は、前記固定部材の円形孔の内径の大
    きさに適合した外径を有する円柱ロッド状の主幹部の先
    端部分に、各々先端において外方に向かうに従って外周
    面が内方に次第に変位するテーパー部を有する複数の羽
    根部よりなる連結壁形成用のフィン状部材が設けられて
    おり、各羽根部が固定部材の溝内を移動可能に配置され
    ることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載のチューブの製造方法。
  6. 【請求項6】 第1可動部材のテーパー部がノズル装置
    の吐出開口から突出した状態で当該吐出開口からチュー
    ブ用材料が押し出され、一端部分が形成されることを特
    徴とする請求項5に記載のチューブの製造方法。
  7. 【請求項7】 得られるチューブにおける移行部分の長
    さが30mm以下であることを特徴とする請求項1〜請
    求項6のいずれかに記載のチューブの製造方法。
  8. 【請求項8】 得られるチューブにおける外径の大きさ
    の誤差が±0.3mm以下であることを特徴とする請求
    項1〜請求項7のいずれかに記載のチューブの製造方
    法。
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