JP2002282352A - 血液成分採取装置 - Google Patents
血液成分採取装置Info
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Abstract
なうことができる血液成分採取装置を提供すること。 【解決手段】 図1に示す血液成分採取装置1は、所定
の血液成分として、主に血漿を採取する装置であり、ド
ナー(供血者)から血液を採取する採血針(採血手段)
29と、血液中に抗凝固剤を添加する抗凝固剤供給手段
(第3のライン23および第2の送液ポンプ12)と、
採血針29により採血され、抗凝固剤供給手段により抗
凝固剤が添加された血液を複数の血液成分に遠心分離す
る遠心分離器20と、抗凝固剤が混入した血漿を採取す
る血漿採取バッグ(血液成分採取バッグ)25と、ドナ
ーに関する情報を入力する入力手段3と、血液成分採取
装置1の作動を制御する制御部(制御手段)とを有し、
ドナーに関する情報に基づき、血液成分採取装置1の所
定の条件を設定する。また、前記所定の条件は、抗凝固
剤を除く血漿自体の目標とする採取量とするのが好まし
い。
Description
血液成分を採取する血液成分採取装置に関する。
利用および供血者の負担軽減などの理由から、採血血液
を遠心分離などにより各血液成分に分離し、輸血者に必
要な成分だけを採取し、その他の成分は供血者に返還す
る成分採血が行われている。
剤を得る場合、供血者から採取した血液を血液成分採取
回路に導入し、該血液成分採取回路に設置された遠心ボ
ウルと呼ばれる遠心分離器により、血漿、バフィーコー
トおよび赤血球に分離し、その内の血漿は容器に回収さ
れて血漿製剤とし、残りのバフィーコート(白血球、血
小板)および赤血球は、供血者に返血(返還)すること
が行われる。
供血者に関する情報(例えば、身長、体重、性別等)を
考慮せず、例えば、目標とする血漿の採取量(目標血漿
採取量)を設定している。この場合、供血者に応じた適
正な採取量を得るのが困難である。
固剤が混入しており、目標血漿採取量も、抗凝固剤の混
入量を含んで設定されている。
把握することができず、供血者によっては、許容される
量以上の血漿を採取してしまったり、あるいは、許容さ
れる量にはるかに満たない量で血漿採取を終了してしま
ったりすることがあり、好ましくない。
者に応じた適正な血液成分採取操作を行なうことができ
る血液成分採取装置を提供することにある。
(1)〜(9)の本発明により達成される。
血液成分に分離するとともに分離された血液成分を採取
する血液成分採取装置であって、供血者から血液を採取
する採血手段と、前記血液中に抗凝固剤を添加する抗凝
固剤供給手段と、内部に貯血空間を有するローターと、
該ローターの回転により前記採血手段により採取された
血液を前記貯血空間内で複数の血液成分に遠心分離する
遠心分離器と、前記貯血空間に連通し、所定の血液成分
を採取する血液成分採取バッグと、前記所定の血液成分
の採取量を検出する検出手段と、前記供血者に関する情
報を入力する入力手段と、前記血液成分採取装置の作動
を制御する制御手段とを有し、前記供血者に関する情報
に基づき、前記血液成分採取装置の所定の条件を設定す
ることを特徴とする血液成分採取装置。
液成分の目標とする採取量である上記(1)に記載の血
液成分採取装置。
遠心分離し、前記所定の血液成分を、前記血液成分採取
バッグ内に移送する血液成分採取工程と、残りの血液成
分を前記供血者に返還する血液成分返還工程とを有する
血液成分採取操作を複数サイクル行なうよう作動し、前
記所定の血液成分の目標とする採取量に基づき、前記血
液成分採取操作のサイクル数を決定する上記(2)に記
載の血液成分採取装置。
された前記所定の血液成分の現在の採取量が、前記所定
の血液成分の目標とする採取量の70〜100%に到達
した場合、あるいは、前記血液成分採取操作を前記サイ
クル数行なった場合には、前記血液成分採取操作を終了
する上記(3)に記載の血液成分採取装置。
は、抗凝固剤の混入量が含まれていない上記(2)ない
し(4)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
段を有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の
血液成分採取装置。
取バッグ内に採取された前記所定の血液成分の現在の採
取量を表示する上記(6)に記載の血液成分採取装置。
供血者の性別、体重および身長のうちの少なくとも1つ
を含む上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の血液
成分採取装置。
である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の血液
成分採取装置。
を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明
する。
例を示す平面図であり、図2は、本発明の血液成分採取
装置が備える遠心分離器に遠心分離器駆動装置が装着さ
れた状態の部分破断断面図であり、図3は、本発明の血
液成分採取装置の作用を説明するためのフローチャート
である。
成分として、主に血漿を採取する血漿採取装置に適用し
た場合を一例として説明する。
(供血者)から血液を採取する採血針(採血手段)29
と、内部に貯血空間146を有するローター142を備
え、ローター142の回転により採血針29により採取
された血液を貯血空間146内にて遠心分離する遠心分
離器20と、遠心分離器20により分離された血漿を採
取する血漿採取バッグ(血液成分採取バッグ)25とを
備える血液成分採取回路(血漿採取回路)2を有し、ド
ナーから採取した血液を遠心分離し、血漿を採取した
後、主に白血球、血小板および赤血球等の血漿以外の血
液成分(残りの血液成分)をドナーに返還する装置であ
る。
46を有するローター142と、貯血空間146に連通
する流入口143および流出口144とを有し、ロータ
ー142の回転により流入口143より導入された血液
を貯血空間146内で遠心分離する遠心分離器20と、
採血手段である採血針29と遠心分離器20の流入口1
43とを接続するための第1のライン21と、遠心分離
器20の流出口144に接続された第2のライン22
と、第1のライン21に接続され、抗凝固剤注入のため
の第3のライン23と、第2のライン22と接続された
血漿採取バッグ25と、血漿採取バッグ25とチューブ
32aにより接続されたサブバッグ32とを備える血液
成分採取回路2を有している。
20のローター142を回転させるための遠心分離器駆
動装置10と、第1のライン21のための第1の送液ポ
ンプ11と、第3のライン23のための第2の送液ポン
プ12と、血液成分採取回路2の流路の開閉を行うため
の第1の流路開閉手段51および第2の流路開閉手段5
2と、遠心分離器駆動装置10、第1の送液ポンプ1
1、第2の送液ポンプ12、第1の流路開閉手段51お
よび第2の流路開閉手段52を制御するための制御部
(制御手段)55と、濁度センサ14と、光学式センサ
15と、重量センサ(検出手段)16と、第1の気泡セ
ンサ17と、第2の気泡センサ18と、入力手段3と、
表示手段4とを備えている。
と第2の送液ポンプ12とで、ドナーから採取された血
液中に抗凝固剤を添加する抗凝固剤供給手段が構成され
る。
針29としては、例えば、金属針が使用される。
れた採血針側第1ライン21aと、遠心分離器20の流
入口143とを接続された遠心分離器側第1ライン21
bと、これらの間に配置された第1のポンプチューブ2
1gとを有している。
マイクロアグリゲート除去のためのチャンバー21dを
備える。チャンバー21dには、通気性かつ菌不透過性
のフィルター21iが接続されている。
0の流出口144に接続され、他端が血漿採取バッグ2
5に接続されている。
21に設けられた接続用分岐コネクター21cに接続さ
れている。第3のライン23は、接続用分岐コネクター
21c側より、第2のポンプチューブ23a、気泡除去
用チャンバー23c、抗凝固剤容器接続用針23dを備
えている。
22および第3のライン23の形成に使用されるチュー
ブ、各ポンプチューブ21g、23a、さらに、バッグ
に接続されているチューブ32aの構成材料としては、
ポリ塩化ビニルが好ましい。
十分な可撓性、柔軟性が得られるので取り扱いがし易
く、また、クレンメ等による閉塞にも適するからであ
る。
しては、ローラーポンプにより押圧されても損傷を受け
ない程度の強度を備えるものが使用されている。
成材料についても、前記チューブの構成材料と同様のも
のを用いることができる。
めの容器であり、第2のライン22を介して、遠心分離
器20に接続され、これにより、血漿採取バッグ25の
内部は、ローター142の貯血空間146に連通してい
る。
分採取操作)の終了後に、血漿採取バッグ25内から空
気(エアー)を排出し、これを貯留するための容器であ
る。このサブバッグ32は、チューブ32aを介して血
漿採取バッグ25に接続され、それらの内部同士が連通
している。
32は、それぞれ、樹脂製の可撓性を有するシート材を
重ね、その周縁部を融着(熱融着、高周波融着等)また
は接着して袋状にしたものが使用される。
用される材料としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニルが
好適に使用される。この軟質ポリ塩化ビニルにおける可
塑剤としては、例えば、ジ(エチルヘキシル)フタレー
ト(DEHP)、ジ−(n−デシル)フタレート(Dn
DP)等が使用される。なお、このような可塑剤の含有
量は、ポリ塩化ビニル100重量部に対し、30〜70
重量部程度とするのが好ましい。
は、図1に示すように、カセット式となっている。血液
成分採取回路2は、すべてのライン(第1のライン2
1、第2のライン22、第3のライン23)を部分的に
収納しかつ部分的にそれらを保持し、言い換えれば、部
分的にそれらが固定されたカセットハウジング33を備
えている。
プチューブ21gの両端部および第2のポンプチューブ
23aの両端部が固定され、これらのポンプチューブ2
1g、23aは、それぞれ、カセットハウジング33よ
り、後述する各送液ポンプ(例えば、ローラーポンプ
等)11、12の形状に対応したループ状に突出してい
る。このため、第1のポンプチューブ21gおよび第2
のポンプチューブ23aは、各送液ポンプ11、12へ
の装着が容易である。
ットハウジング33内に位置する複数の開口部を備えて
いる。具体的には、第1のポンプチューブ21gより採
血針29側の第1のライン21を露出させかつ、第1の
流路開閉手段51の侵入が可能な第1の開口部91、第
2のライン22を露出させかつ第2の流路開閉手段52
の侵入が可能な第2の開口部92を備えている。
ジング33を装着するカセットハウジング装着部(図示
せず)を備えている。このため、カセットハウジング3
3を血液成分採取装置1のカセットハウジング装着部に
装着することにより、カセットハウジング33の各開口
部91、92より露出する部分の各ラインおよび各チュ
ーブが、自動的に対応する各流路開閉手段51、52に
装着される。これにより血液成分採取回路2の装着が容
易であるとともに、血漿採取(血液成分採取)の準備も
迅速に行える。
ハウジング装着部に近接して2つの送液ポンプ11、1
2が設けられている。このため、カセットハウジング3
3より露出する各ポンプチューブ21g、23aの各送
液ポンプ11、12への装着も容易である。
分離器20は、通常、遠心ボウルと呼ばれており、遠心
力により血液を分離する。遠心分離器20としては、図
2に示すものが使用される。
ブ21gより採血針側において第1のライン21の流路
の途中を開閉するために設けられている。
22の流路の途中を開閉するために設けられている。
開閉手段52は、ラインもしくはチューブの挿入部を備
え、挿入部には、例えば、ソレノイド、電動モーター、
シリンダ(油圧または空気圧)等の駆動源で作動するク
ランプを有する。具体的には、ソレノイドで作動する電
磁クランプが好適である。
うに、遠心分離器20を収納するハウジング151と、
脚部152と、駆動源であるモータ153と、遠心分離
器20を保持する円盤状の固定台155とで構成されて
いる。ハウジング151は、脚部152の上部に載置、
固定されている。
ト156によりスペーサー157を介してモータ153
が固定されている。モータ153の回転軸154の先端
部には、固定台155が回転軸154と同軸でかつ一体
的に回転するように嵌入されており、固定台155の上
部には、ローター142の底部が嵌合する凹部が形成さ
れている。
示しない固定部材により、ハウジング151に固定され
ている。遠心分離器駆動装置10では、モータ153を
駆動すると、固定台155およびそれに固定されたロー
ター142が、あらかじめ設定された所定の遠心条件
(例えば、回転数1000〜6000rpm)で回転す
る。この遠心条件により、ローター142内の血液の分
離パターン(例えば、分離する血液成分数)を設定する
ことができる。
146の容積は、例えば、100〜350mL程度とさ
れる。
分離器20(貯血空間146)内で分離された血液成分
の界面(例えば、血漿層131とバフィーコート層13
2との界面B、バフィーコート層132と赤血球層13
3との界面、血漿層と血球層の界面)の位置を光学的に
検出する光学式センサ15が、取付部材158により設
置、固定されている。
の肩の部分に向けて光を照射する光源と、遠心ボウルか
ら反射して戻ってくる光を受光する受光部で構成されて
いる。つまり、LED(半導体レーザー等)のような発
光素子と、フォトダイオードまたはCCDのような受光
素子とが列状に配置され、発光素子から発せられた光の
血液成分での反射光を受光素子により受光し、その受光
光量を光電変換するように構成されている。分離された
血液成分(例えば、血漿層131とバフィーコート層1
32)により反射光の強度が異なるため、受光光量が変
化した受光素子に対応する位置が、界面Bの位置として
検出される。
過する位置が透明な液体(血漿や水)で充填されている
時と、バフィーコート層132で充填されている時の、
受光部での受光量の差から、バフィーコート層132が
光通過部に到達したことが検知される。
は、光が遠心分離器(遠心ボウル)20内を通過する位
置を変えることで調節され、通常は、光線通過位置を決
めたら、そこで固定する。
に採取された血漿の採取量を検出する検出手段を構成す
る。
流れる流体の濁度を検知するためのものであり、濁度に
応じた電圧値を出力する。具体的には、濁度が高い時に
は低電圧値、濁度が低い時には高電圧値を出力する。
ンサ18は、それぞれ、第1のライン21内に空気が流
れたことを検知するためのものである。
サ17、18としては、それぞれ、例えば、超音波セン
サ、光学式センサ、赤外線センサなどが使用できる。
21gが装着される第1の送液ポンプ11ならびに第3
のライン23の第2のポンプチューブ23aが装着され
る第2の送液ポンプ12としては、ローラーポンプなど
の非血液接触型ポンプが好適である。
1としては、いずれの方向にも血液を送ることができる
ものが使用される。具体的には、正回転と逆回転が可能
なローラーポンプが用いられている。
ーター等で構成されており、図1に示すように、遠心分
離器駆動装置10、第1の送液ポンプ11、第2の送液
ポンプ12、第1の流路開閉手段51、第2の流路開閉
手段52、濁度センサ14、光学式センサ15、重量セ
ンサ16、第1の気泡センサ17および第2の気泡セン
サ18と、それぞれ、電気的に接続されている。
センサ16、第1の気泡センサ17および第2の気泡セ
ンサ18からの検出信号は、それぞれ、制御部55へ随
時入力される。制御部55は、これらからの各検出信号
に基づき、予め設定されたプログラムに従って、血液成
分採取装置1の作動、すなわち、各送液ポンプ11、1
2の回転、停止、あるいは、回転方向(正転/逆転)を
制御するとともに、必要に応じ、各流路開閉手段51、
52の開閉および遠心分離器駆動装置10の作動を制御
する。
メモリー552とを内蔵している。さらに、制御部55
には、例えばキーボード等で構成された入力手段3と、
例えば液晶ディスプレイ等で構成された表示手段4が、
それぞれ電気的に接続されている。
を採取し、その血液の成分(血液成分)のうち、血漿を
採取するように血液成分採取装置1の作動を制御する。
取された血液を遠心分離器20(貯血空間146)内に
流入させ、遠心分離器20により分離された血漿を血漿
採取バッグ25内に採取(移送)する血漿採取工程(血
液成分採取工程)と、血液成分採取回路2内に残った血
漿以外の血液成分(残りの血液成分)をドナーへ返還す
る血液成分返還工程とを有する血漿採取操作を行うよう
に、血液成分採取装置1の作動を制御する。
いて、血漿採取バッグ25内には、抗凝固剤が混入した
血漿が採取され、重量センサ16では、この抗凝固剤が
混入した血漿の重量が検出される。
を「見かけの血漿」、その採取量を「見かけの血漿採取
量」と言い、抗凝固剤を除いた血漿自体を「真の血
漿」、その採取量を「真の血漿採取量」と言う。
血漿採取操作を複数サイクル行なう。以下の説明では、
各サイクルにおける血漿の採取量を「サイクル当たりの
血漿採取量」と言う。
の採取量を、「目標血漿採取量」と言い、実際に採取さ
れた血漿の採取量を、「現在血漿採取量」と言う。
び作用について、図3を参照しつつ説明する。
1の所定の条件を、抗凝固剤を除いた血漿自体の目標と
する採取量(真の目標血漿採取量)とする場合を一例と
して説明する。
段3を操作して、真の目標血漿採取量(表1参照)およ
びサイクル当たりの見かけの血漿採取量(表2参照)を
入力する。これらのテーブルは、メモリー552に記憶
される。なお、これらのテーブルは、予めメモリー55
2に記憶させておくこともできる。
して、例えば、性別、体重、身長、年齢、ヘマトクリッ
ト値等のドナーに関する情報(以下、「ドナー情報」と
言う。)、および、後述する抗凝固剤の採血血液に対す
る添加比率を入力する。
と採血針29とを抗凝固剤でプライミングし、その後、
採血針29をドナーの血管に穿刺する。これにより、血
漿の採取準備を完了する。
スイッチをオンする。これにより、図3に示すプログラ
ムが実行され、血漿の採取が行われる。
件設定工程を行なう。この条件設定工程では、制御部5
5は、真の目標血漿採取量D[mL]を採取するのに必
要なサイクル数E[回]、および、見かけの目標血漿採
取量G[mL]を求める(図3のステップS101)。
当たりの真の血漿採取量B[mL]を求める。
は、ドナー情報(性別および体重)に基づき、メモリー
552に記憶されているテーブル(表2)から、サイク
ル当たりの見かけの血漿採取量A[mL]を得、次い
で、このAを、メモリー552に予め記憶されている下
記式(I−2)に代入して、A中の抗凝固剤混入量C
[mL]を求め、さらに、これらのAおよびCを下記式
(I−1)に代入して、サイクル当たりの真の血漿採取
量B[mL]を求める。
と第2サイクル以降とでは、適用する式が異なり、ま
た、この式(I−2)は、適宜変更することもできる。
量A[mL]は、ドナーのヘマトクリット値(Hct)
に基づき、下記式(I−0)から求めることもできる。
と第2サイクル以降とでは、適用する式が異なり、ま
た、この式(I−0)は、適宜変更することもできる。
標血漿採取量D[mL]を得るのに必要となるサイクル
数E[回]を求める。すなわち、制御部55は、真の目
標血漿採取量D[mL]に基づき、血漿採取操作(血液
成分採取操作)のサイクル数E[回]を決定する。
は、ドナー情報(性別および体重)に基づき、メモリー
552に記憶されているテーブル(表1)から、真の目
標血漿採取量D[mL]を得、次いで、サイクル当たり
の真の血漿採取量B[mL]の合計が、真の目標血漿採
取量D[mL]に最も近づき、かつ、真の目標血漿採取
量D[mL]を超える最も少ないサイクル数E[回]を
求める。すなわち、下記式(II−1)を満たすようなサ
イクル数E[回]を求める。
目標血漿採取量D[mL]を、ドナー情報(性別、体重
および身長)に基づき、メモリー552に予め記憶され
ている下記式(II−0)から求めることもできる。な
お、この式(II−0)は、性別により適用する式が異な
る。
イクルでのサイクル当たりの真の血漿採取量F[mL]
を求める。
は、真の目標血漿採取量D[mL]およびサイクル当た
りの真の血漿採取量B[mL]を、下記式(III)に代
入して、最終サイクル(第Eサイクル)でのサイクル当
たりの真の血漿採取量F[mL]を求める。
ル]までの和
の目標血漿採取量G[mL]を求める。
は、サイクル当たりの真の血漿採取量B[mL]、A中
の抗凝固剤混入量C[mL]および最終サイクル(第E
サイクル)でのサイクル当たりの真の血漿採取量F[m
L]を、下記式(IV)に代入して、見かけの目標血漿採
取量G[mL]を求める。
標血漿採取量D[mL]は、表示手段4に表示される。
これにより、オペレーターが設定条件を視認することが
でき、便利である。
量A[mL]、サイクル当たりの真の血漿採取量B[m
L]、あるいは、見かけの目標血漿採取量G[mL]
を、必要に応じて、表示手段4に表示するようにしても
よい。
漿採取工程を行なう。この血漿採取工程では、ローター
142の貯血空間146内に、採血針(採血手段)29
によりドナーから採血され、抗凝固剤供給手段により抗
凝固剤が混入された血液を導入し、かかる血液を遠心分
離することにより分離された抗凝固剤が混入した血漿
(見かけの血漿)を血漿採取バッグ25内に採取する。
けの血漿の採取を行なう(図3のステップS102)。
閉手段51および第2の流路開閉手段52を開放し、第
1の送液ポンプ11を所定の回転速度(好ましくは25
0mL/min以下程度、より好ましくは40〜150m
L/min程度、例えば、60mL/min)で作動(正転)
するよう制御する。
御により、第2の送液ポンプ12を作動して、第3のラ
イン23を介して、例えばACD−A液のような抗凝固
剤を供給し、この抗凝固剤を採血血液中に混入させる。
度は、制御部55により、オペレーターにより入力され
た所定比率(添加比率)で抗凝固剤が添加されるように
制御される。
1/20〜1/6程度とされ、例えば1/12とされ
る。
第1のライン21を介して移送され、遠心分離器20の
流入口143より管体141を経てローター142の貯
血空間146内に導入される。
空気)は、第2のライン22を介して血漿採取バッグ2
5内に送り込まれる。
して、制御部55は、遠心分離器駆動装置10を作動
し、ローター142を所定の回転数で回転するよう制御
する。
間146内に導入された血液は、内側から血漿層(PP
P層)131、バフィーコート層(BC層)132、赤
血球層(CRC層)133の3層に分離される。
好ましくは3000〜6000rpm程度、より好まし
くは4000〜5700rpm程度とされる。
給を継続し、貯血空間146の容量を越える血液(約2
70mL)が貯血空間146内に導入されると、貯血空
間146内は完全に血液により満たされ、遠心分離器2
0の流出口144から見かけの血漿がオーバーフローす
る。
見かけの血漿を血漿採取バッグ25内に導入、採取す
る。
重量センサ16により計測されており、計測された重量
信号は制御部55に入力される。
取バッグ25内にサイクル当たりの見かけの血漿採取量
A[mL]が採取されたか否かを判断する(図3のステ
ップS103)。
6からの情報(重量信号)に基づき、後述する手順に従
って、そのサイクルが開始されてから採取された見かけ
の血漿採取量W[mL]を求め、かかるW[mL]がA
[mL]に到達したか否かを判断する。
採取量A[mL]は、前記条件設定工程で得られたもの
である。
バッグ25内にサイクル当たりの見かけの血漿採取量A
[mL]が採取されていない場合には、制御部55は、
ステップS102に戻り、再度、ステップS102以降
を繰り返す。
取バッグ25内にサイクル当たりの見かけの血漿採取量
A[mL]が採取された場合には、制御部55は、血漿
採取工程を終了する。
2の回転および第1の送液ポンプ11の作動を停止する
よう制御し、この血液成分採取工程を終了する。
部551は、そのサイクルが開始されてから採取された
見かけの血漿採取量W[mL]、および、真の現在血漿
採取量Z[mL]を、血漿採取バッグ25の重量が1g
増加する毎に、次の手順に従って算出する。以下に、そ
の手順を示す。
は、重量センサ16からの重量信号に基づいて、実際に
採取された見かけの血漿の重量(見かけの現在血漿重
量)U[g]を得、次いで、このU、前サイクルまでに
採取された見かけの血漿の重量V[g]を、下記式(V
−1)に代入して、そのサイクルが開始されてから採取
された見かけの血漿採取量W[mL]を求める。
「1.03」は、見かけの血漿の比重[g/mL]を表
す。
は、そのサイクルが開始されてから採取された見かけの
血漿採取量W[mL]を、下記式(V−2)に代入し
て、W中の抗凝固剤混入量X[mL]を求める。
と第2サイクル以降とでは、適用する式が異なり、ま
た、この式(V−2)は、適宜変更することもできる。
は、前サイクルまでに採取された真の血漿採取量Y[m
L]と、そのサイクルが開始されてから採取された見か
けの血漿採取量W[mL]およびW中の抗凝固剤混入量
X[mL]を、下記式(V−3)に代入して、真の現在
血漿採取量Z[mL]を求める。
は、表示手段4に表示される。これにより、オペレータ
ーが真の現在血漿採取量Z[mL]をリアルタイムで視
認することができ、便利である。
入量X[mL]等を表示するようにしてもよいし、さら
に、制御部55の演算部551において、ドナーに返還
される抗凝固剤の量を求め、かかる量を表示するように
してもよい。
漿採取操作を終了するか否かを判断する。
漿採取量Z[mL]が真の目標血漿採取量D[mL]の
M[%]に到達したか否か、あるいは、血漿採取操作
をサイクル数E[回]行なったか否かを判断する(図3
のステップS104)。
70〜100%程度、より好ましくは80〜100%と
される。
は、オペレーターが適宜選択することができる。
の条件を満足すると判断した場合には、制御部55
は、終了工程に移行する。なお、この終了工程について
は、後に説明する。
はの条件を満足していないと判断した場合には、制御
部55は、血液成分返還工程に移行する。
液成分返還工程を行なう。この血液成分採取工程では、
血液成分採取回路2(主に、ローター142の貯血空間
146)内に残った血液成分(残りの血液成分)をドナ
ーへ返還する。
残りの血液成分の返還を行なう(図3のステップS10
5)。
閉手段51および第2の流路開閉手段52を開放した状
態を維持しつつ、第1の送液ポンプ11を所定の回転速
度(好ましくは、30〜100mL/min程度、例えば
45mL/min)で作動(逆転)するよう制御する。
46内の残りの血液成分は、遠心分離器側第1ライン2
1b、採血針側第1ライン21aおよび採血針29を介
して、ドナーへ返還される。
気泡センサ17が空気を検出したか否かを判断する(図
3のステップS106)。
泡センサ17が空気を検出していない場合には、制御部
55は、ステップS105に戻り、再度、ステップS1
05以降を繰り返す。
気泡センサ17が空気を検出した場合には、制御部55
は、次サイクルの血漿採取操作の血漿採取工程に移行す
る。
ンサ17が第2のライン22の流路内の空気(気泡)の
存在を検出すると、第1の送液ポンプ11を所定の回転
速度に低下(変更)するように制御する。
11を前記所定の回転速度で所定の回数、回転させた
後、第1の流路開閉手段51および第2の流路開閉手段
52を閉塞させ、かつ、第1の送液ポンプ11を停止す
るよう制御する。
度としては、好ましくは1〜80mL/min程度、より
好ましくは20〜50mL/min程度とされる。
速度で回転させる回数としては、好ましくは1〜15回
程度、より好ましくは5〜12回程度とされる。
の血液成分が、ほぼ全てドナーへ返還される。
いて、またはの条件を満足すると判断した場合に
は、制御部55は、終了工程を行なう。この終了工程で
は、血液成分採取回路2(主に、ローター142の貯血
空間146)内に残った血液成分(残りの血液成分)を
ドナーへ返還する。
S107、108)では、前記血液成分返還工程(ステ
ップS105、106)と同様の工程を行なう。
の血液成分が、ほぼ全てドナーへ返還され、血漿採取操
作を終了する。
ーの性別、体重および身長のうちの少なくとも1つを含
むドナー情報に基づき、血液成分採取装置1の所定の条
件を設定するので、ドナーに応じた適正な血漿採取操作
を行なうことができる。
の条件として、目標血漿採取量を設定するように構成さ
れているので、ドナーに応じた適正な量の血漿を採取す
ることができる。
は、抗凝固剤を除いた血漿自体の目標血漿採取量(真の
目標血漿採取量)を設定するように構成され、さらに、
前述したような終了条件またはに基づき、血漿採取
操作を終了するように構成されているので、ドナーから
の血漿採取量が許容血漿採取量(通常、体内血液量の1
2%以下)から逸脱してしまうのを好適に防止し、安全
性の向上を図ることができ、また、ドナーからの採取が
許容される量に近い量の血漿(真の血漿)を採取するこ
とができるので、経済面での向上も図ることができる。
実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限
定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有
する任意の構成のものに置換することができる。
したものの他、例えば、年齢、人種、国籍、血液型、病
歴等の情報を適宜、追加することもできる。
される血液成分採取装置の条件としては、実施形態で示
したものに限定されないことは、言うまでもない。
血漿を採取する血漿採取装置に適用する場合に限らず、
血小板や、血小板および血漿を採取する血液成分採取装
置にも適応することができる。
採取装置によれば、供血者に関する情報に基づき、血液
成分採取装置の所定の条件を設定するので、供血者に応
じた適正な血液成分採取操作を行なうことができる。
成分の目標とする採取量を設定した場合には、供血者に
応じた適性な量の所定の血液成分を採取することができ
る。
定の血液成分自体の目標とする採取量とすることによ
り、供血者の体外血液循環量が許容体外循環量から逸脱
してしまうのを好適に防止し、安全性の向上を図ること
ができ、また、供血者からの採取が許容される量に近い
量の血液成分を採取することができるので、経済面での
向上も図ることができる。
図である。
離器駆動装置の断面を示す図である。
すフローチャートである。
Claims (6)
- 【請求項1】 供血者から採取した血液を複数の血液成
分に分離するとともに分離された血液成分を採取する血
液成分採取装置であって、 供血者から血液を採取する採血手段と、 前記血液中に抗凝固剤を添加する抗凝固剤供給手段と、 内部に貯血空間を有するローターと、該ローターの回転
により前記採血手段により採取された血液を前記貯血空
間内で複数の血液成分に遠心分離する遠心分離器と、 前記貯血空間に連通し、所定の血液成分を採取する血液
成分採取バッグと、 前記所定の血液成分の採取量を検出する検出手段と、 前記供血者に関する情報を入力する入力手段と、 前記血液成分採取装置の作動を制御する制御手段とを有
し、 前記供血者に関する情報に基づき、前記血液成分採取装
置の所定の条件を設定することを特徴とする血液成分採
取装置。 - 【請求項2】 前記所定の条件は、前記所定の血液成分
の目標とする採取量である請求項1に記載の血液成分採
取装置。 - 【請求項3】 前記供血者から採取された血液を遠心分
離し、前記所定の血液成分を、前記血液成分採取バッグ
内に移送する血液成分採取工程と、 残りの血液成分を前記供血者に返還する血液成分返還工
程とを有する血液成分採取操作を複数サイクル行なうよ
う作動し、 前記所定の血液成分の目標とする採取量に基づき、前記
血液成分採取操作のサイクル数を決定する請求項2に記
載の血液成分採取装置。 - 【請求項4】 前記血液成分採取バッグ内に採取された
前記所定の血液成分の現在の採取量が、前記所定の血液
成分の目標とする採取量の70〜100%に到達した場
合、あるいは、前記血液成分採取操作を前記サイクル数
行なった場合には、前記血液成分採取操作を終了する請
求項3に記載の血液成分採取装置。 - 【請求項5】 前記所定の血液成分の採取量には、抗凝
固剤の混入量が含まれていない請求項2ないし4のいず
れかに記載の血液成分採取装置。 - 【請求項6】 前記所定の血液成分は、主に血漿である
請求項1ないし5のいずれかに記載の血液成分採取装
置。
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