JP2001252350A - 赤血球アフェレーシス装置 - Google Patents

赤血球アフェレーシス装置

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JP2001252350A
JP2001252350A JP2000063920A JP2000063920A JP2001252350A JP 2001252350 A JP2001252350 A JP 2001252350A JP 2000063920 A JP2000063920 A JP 2000063920A JP 2000063920 A JP2000063920 A JP 2000063920A JP 2001252350 A JP2001252350 A JP 2001252350A
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blood
buffy coat
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line
centrifuge
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JP2000063920A
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Atsushi Suzuki
篤 鈴木
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 採血を行った場合に、白血球成分を廃棄する
ことなく献血者への返還を可能とする血液成分採取装置
および血液成分採取回路を提供する。 【解決手段】 血液成分採取装置1は、遠心分離器20
と、血漿採取バッグ25と、赤血球採取バッグ26と、
バフィーコート採取バッグ27とを備える血液成分採取
回路2のための装置である。血液成分採取装置1は、遠
心分離器20を作動させて、血液より血漿採取バッグ2
5内に血漿を採取する血漿採取ステップと、遠心分離器
20内よりバフィーコートを流出させ、バフィーコート
採取バッグ27に採取するバフィーコート採取ステップ
と、採取したバフィーコートを献血者に返還するバフィ
ーコート返還ステップと、遠心分離器20内部の赤血球
を赤血球採取バッグ26に採取する赤血球採取ステップ
とを行わせる制御機能を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液中から所定の
血液成分を分離し、採取する血液成分採取装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】採血を行う場合、現在では、血液の有効
利用および献血者の負担軽減などの理由から、採血血液
を遠心分離などにより各血液成分に分離し、輸血者に必
要な成分だけを採取し、その他の成分は献血者に返還す
る成分採血が行われている。ところが赤血球製剤を得る
場合には、献血者より血液バッグに200mlまたは4
00mlの全血採血を行い、その後遠心分離操作を経て
赤血球と血漿が採取され、それぞれ製剤化されていた。
このとき同時に分離される血小板と白血球は廃棄処分さ
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、採血を行
った場合に、白血球成分を廃棄することなく献血者への
返還を可能とする血液成分採取装置および血液成分採取
回路を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、ローターの回転により血液を遠心分離する遠心分離
器と、血漿採取バッグと、赤血球採取バッグと、バフィ
ーコート採取バッグとを備える血液成分採取回路のため
の血液成分採取装置であって、該血液成分採取装置は、
前記遠心分離器を作動させて、血液より前記血漿採取バ
ッグ内に血漿を採取する血漿採取ステップと、前記遠心
分離器内より血小板と白血球を含有するバフィーコート
を流出させ、前記バフィーコート採取バッグに採取する
バフィーコート採取ステップと、前記バフィーコート採
取バッグ内のバフィーコートを献血者に返還するバフィ
ーコート返還ステップと、遠心分離器内部の赤血球を赤
血球採取バッグに採取する赤血球採取ステップとを行わ
せる制御機能を備えている血液成分採取装置である。
【0005】また、上記目的を達成するものは、ロータ
ーの回転により血液を遠心分離する遠心分離器と、血漿
採取バッグと、赤血球採取バッグと、バフィーコート採
取バッグと、赤血球保存液供給ラインを備える血液成分
採取回路のための血液成分採取装置であって、該血液成
分採取装置は、前記遠心分離器を作動させて、血液より
前記血漿採取バッグ内に血漿を採取する血漿採取ステッ
プと、前記遠心分離器内より血小板と白血球を含有する
バフィーコートを流出させ、前記バフィーコート採取バ
ッグに採取するバフィーコート採取ステップと、前記バ
フィーコート採取バッグ内のバフィーコートを献血者に
返還するバフィーコート返還ステップと、遠心分離器内
部の赤血球の赤血球採取バッグへの採取、遠心分離器内
部への赤血球保存液の注入ならびに保存液添加赤血球の
赤血球採取バッグへの採取からなる赤血球採取ステップ
とを行わせる制御機能を備えている血液成分採取装置で
ある。
【0006】また、上記目的を達成するものは、内部に
貯血空間を有するローターと、前記貯血空間に連通する
流入口および流出口とを有し、前記ローターの回転によ
り前記流入口より導入された血液を前記貯血空間内で遠
心分離する遠心分離器と、採血針もしくは採血器具接続
部と前記遠心分離器の流入口とを接続するための第1の
ラインと、前記遠心分離器の前記流出口に接続される第
2のラインと、前記第1のラインに接続された抗凝固剤
注入のための第3のラインと、前記第2のラインと接続
され、かつ前記第1のラインと接続された第1チューブ
を有する血漿採取バッグと、前記第1のラインと接続さ
れた第2チューブを有する赤血球採取バッグと、前記第
1のラインと接続された第3のチューブおよび前記第2
のラインと接続された第4のチューブを有するバフィー
コート採取バッグとを備える血液成分採取回路である。
【0007】そして、前記第2のラインと接続された赤
血球保存液供給のための第4のラインを備えていること
が好ましい。また、前記第3のチューブと前記第1のラ
インとの接続部は、前記2のチューブと前記第1のライ
ンとの接続部より、前記遠心分離器の流入口側に位置し
ていることが好ましい。また、前記第3のチューブと前
記第1のラインとの接続部は、前記2のチューブと前記
第1のラインとの接続部より、前記遠心分離器の流入口
側に位置し、第1のラインの両接続部間にはポンプチュ
ーブが設けられていることが好ましい。
【0008】また、上記目的を達成するものは、前記血
液成分採取回路のための血液成分採取装置であって、該
血液成分採取装置は、該遠心分離器の前記ローターを回
転させるための遠心分離器駆動装置と、前記第1のライ
ンと前記第1チューブとの接続部および前記第1のライ
ンと前記第2のチューブとの接続部より遠心分離器側に
配置され、かつ前記第1のラインと第3チューブの接続
部より採血針側に配置された前記第1のラインのための
第1の送液ポンプと、前記第3のラインのための第2の
送液ポンプと、前記血液成分採取回路の流路の開閉を行
うための複数の流路開閉手段と、前記遠心分離器駆動装
置、前記第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポンプおよ
び前記複数の流路開閉手段を制御するための制御部を備
え、該制御部は、前記第1の送液ポンプ、第2の送液ポ
ンプを作動させて抗凝固剤が添加された血液を採取し、
前記遠心分離器駆動装置を作動させて、血液より前記血
漿採取バッグ内に血漿を採取する血漿採取ステップと、
前記遠心分離器内より血小板と白血球を含有するバフィ
ーコートを流出させ、前記バフィーコート採取バッグに
採取するバフィーコート採取ステップと、前記バフィー
コート採取バッグ内のバフィーコートを返還するバフィ
ーコート返還ステップと、遠心分離器内部のバフィーコ
ート除去濃厚赤血球を赤血球採取バッグに採取する赤血
球採取ステップが行われるように、前記遠心分離器駆動
装置、前記第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポンプお
よび前記複数の流路開閉手段を制御する装置である血液
成分採取装置である。
【0009】また、上記目的を達成するものは、血液成
分採取回路のための血液成分採取装置であって、該血液
成分採取装置は、該遠心分離器の前記ローターを回転さ
せるための遠心分離器駆動装置と、前記第1のラインと
前記第1チューブとの接続部および前記第1のラインと
前記第2のチューブとの接続部より遠心分離器側に配置
され、かつ前記第1のラインと第3チューブの接続部よ
り採血針側に配置された前記第1のラインのための第1
の送液ポンプと、前記第3のラインのための第2の送液
ポンプと、前記血液成分採取回路の流路の開閉を行うた
めの複数の流路開閉手段と、前記遠心分離器駆動装置、
前記第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポンプおよび前
記複数の流路開閉手段を制御するための制御部を備え、
該制御部は、前記第1の送液ポンプ、第2の送液ポンプ
を作動させて抗凝固剤が添加された血液を採取し、前記
遠心分離器駆動装置を作動させて、血液より前記血漿採
取バッグ内に血漿を採取する血漿採取ステップと、前記
遠心分離器内より血小板と白血球を含有するバフィーコ
ートを流出させ、前記バフィーコート採取バッグに採取
するバフィーコート採取ステップと、前記バフィーコー
ト採取バッグ内のバフィーコートを返還するバフィーコ
ート返還ステップと、遠心分離器内部のバフィーコート
除去濃厚赤血球の赤血球採取バッグへの採取、遠心分離
器内部への赤血球保存液の注入ならびに保存液添加赤血
球の赤血球採取バッグへの採取からなる赤血球採取ステ
ップが行われるように、前記遠心分離器駆動装置、前記
第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポンプおよび前記複
数の流路開閉手段を制御するものであ血液成分採取装置
である。
【0010】そして、前記赤血球採取ステップでは、遠
心分離器内部の残留赤血球と該赤血球保存液の混和が行
われるように、前記制御部は、前記遠心分離器駆動装置
を制御するものであることが好ましい。また、前記血液
成分採取装置は、前記血漿採取バッグの重量センサを備
えていることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の血液成分採取装置を図面
に示した実施例を用いて説明する。図1は、本発明の血
液成分採取装置に使用される血液成分採取回路の構成例
を示す平面図であり、図2は、図1の血液成分採取回路
のカセットハウジング部分の平面図であり、図3は、血
液成分採取回路に使用される遠心分離器に駆動装置が装
着された状態の部分破断断面図であり、図4は、血液成
分採取回路を装着した状態の本発明の血液成分採取装置
の一実施例の概念図である。
【0012】本発明の血液成分採取装置1は、ローター
の回転により血液を遠心分離する遠心分離器20と、血
漿採取バッグ25と、赤血球採取バッグ26と、バフィ
ーコート採取バッグ27とを備える血液成分採取回路2
のための血液成分採取装置である。血液成分採取装置1
は、遠心分離器20を作動させて、血液より血漿採取バ
ッグ25内に血漿を採取する血漿採取ステップと、遠心
分離器20内より血小板と白血球を含有するバフィーコ
ート(BC)を流出させ、バフィーコート採取バッグ2
7に採取するバフィーコート採取ステップと、バフィー
コート採取バッグ27内のバフィーコートを献血者に返
還するバフィーコート返還ステップと、遠心分離器20
内部の赤血球(バフィーコート除去濃厚赤血球)を赤血
球採取バッグ26に採取する赤血球採取ステップとを行
わせる制御機能を備えている。
【0013】また、本発明の血液成分採取装置1は、ロ
ーターの回転により血液を遠心分離する遠心分離器20
と、血漿採取バッグ25と、赤血球採取バッグ26と、
バフィーコート採取バッグ27と、赤血球保存液供給ラ
イン24を備える血液成分採取回路2のための血液成分
採取装置でもある。血液成分採取装置1は、遠心分離器
20を作動させて、血液より血漿採取バッグ25内に血
漿を採取する血漿採取ステップと、遠心分離器20内よ
り血小板と白血球を含有するバフィーコートを流出さ
せ、バフィーコート採取バッグ27に採取するバフィー
コート採取ステップと、バフィーコート採取バッグ27
内のバフィーコートを献血者に返還するバフィーコート
返還ステップと、遠心分離器内部の赤血球(バフィーコ
ート除去濃厚赤血球)の赤血球採取バッグ26への採
取、遠心分離器20内部への赤血球保存液の注入ならび
に保存液添加赤血球の赤血球採取バッグ26への採取か
らなる赤血球採取ステップとを行わせる制御機能を備え
ていることが望ましい。
【0014】血液成分採取装置1は、遠心分離器20の
ローター142を回転させるための遠心分離器駆動装置
10と、第1のライン21のための第1の送液ポンプ1
1と、第3のライン23のための第2の送液ポンプ12
と、血液成分採取回路2の流路の開閉を行うための複数
の流路開閉手段81,82,83,84,85,86,
87、88を制御するための制御部13を備える。
【0015】そこで、最初に血液成分採取回路2につい
て説明する。この血液成分採取回路2は、血液中から赤
血球を採取する、いわゆる赤血球アフェレーシスのため
の回路であり、この実施例の回路では、赤血球と血漿を
採取できる。血液成分採取回路2は、内部に貯血空間を
有するローター142と、貯血空間に連通する流入口1
43および流出口144とを有し、ローター142の回
転により流入口143より導入された血液を貯血空間内
で遠心分離する遠心分離器20と、採血針29もしくは
採血器具接続部と遠心分離器20の流入口143とを接
続するための第1のライン21と、遠心分離器20の流
出口144に接続される第2のライン22と、第1のラ
イン21に接続された抗凝固剤注入のための第3のライ
ン23と、第2のライン22と接続され、かつ第1のラ
イン21と接続された第1のチューブ25aを有する血
漿採取バッグ25と、第1のライン21と接続された第
2のチューブ26aを有する赤血球採取バッグ26と、
第1のライン21と接続された第3のチューブ27aお
よび第2のライン22と接続された第4のチューブ27
bを有するバフィーコート採取バッグ27を備えてい
る。なお、採血針の代わりに血液バッグなどの血液プー
ルに接続するための接続部(例えば、金属もしくは合成
樹脂針)としてもよい。
【0016】さらに、第2のライン22と接続された赤
血球保存液供給のための第4のライン24を備えている
ことが好ましい。さらに、第3のチューブ27aと第1
のライン21との接続部は、第2のチューブ26aと第
1のライン21との接続部より、遠心分離器20の流入
口側に位置していることが好ましい。そして、第3のチ
ューブ27aと第1のライン21との接続部は、第2の
チューブ26aと第1のライン21との接続部より、遠
心分離器20の流入口側に位置し、第1のライン21の
両接続部間にはポンプチューブ21gが設けられている
ことが好ましい。採血針29として、公知の金属針が使
用される。
【0017】第1のライン21は、採血針29が接続さ
れた採血針側第1ライン21aと遠心分離器20の流入
口とを接続された遠心分離器側第1ライン21bとから
なる。採血針側第1ライン21aは、軟質樹脂製チュー
ブが複数接続されて形成されている。採血針側第1ライ
ン21aは、採血針29側より、第3のライン23との
接続用分岐コネクター21h、気泡およびマイクロアグ
リゲート除去のためのチャンバー21j、血漿採取バッ
グ25の第1のチューブ25aとの接続用分岐コネクタ
ー21c、赤血球採取バッグ26の第2のチューブ26
aとの接続用分岐コネクター21d、ポンプチューブ用
コネクター21e、ポンプチューブ21gを有する。チ
ャンバー21jには、通気性かつ菌不透過性のフィルタ
ー21iが接続されている。遠心分離器側第1ライン2
1bは、バフィーコート採取バッグ27の第3のチュー
ブ27aとの接続用分岐コネクター21fを有する。
【0018】遠心分離器20の流出口と血漿採取バッグ
とを接続する第2のライン22は、一端が遠心分離器2
0の流出口に接続され、他端が血漿採取バッグ25に接
続されている。第2のライン22は、遠心分離器側か
ら、バフィーコート採取バッグ27の第4チューブ27
bとの接続用分岐コネクター22a、赤血球保存液供給
のための第4のライン24との接続用分岐コネクター2
2bを備えている。第1のライン21に接続された抗凝
固剤注入のための第3のライン23は、抗凝固剤充填バ
ッグ23eへの接続部23dと、ドリップチャンバー2
3cとフィルター23bを備えている。また、第2のラ
イン22と接続された赤血球保存液供給のための第4の
ライン24は、赤血球保存液充填バッグ24cへの接続
部24bと、フィルター24aを備えている。なお、上
記第3のラインおよび第4のラインにおける接続部を設
けず、直接抗凝固剤充填バッグ23eもしくは赤血球保
存液充填バッグ24cに接続したものでもよい。
【0019】上述した第1から第4のラインの形成に使
用されるチューブ、ポンプチューブ、さらに、各バッグ
に接続されているチューブの構成材料としては、例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
PETやPBTのようなポリエステル、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリエステルエラスト
マー、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱
可塑性エラストマー等が挙げられるが、その中でも特
に、ポリ塩化ビニルが好ましい。各チューブがポリ塩化
ビニル製であれば、十分な可撓性、柔軟性が得られるの
で取り扱いがし易く、また、クレンメ等による閉塞にも
適するからである。また、上述した分岐コネクターの構
成材料についても、前記チューブの構成材料と同様のも
のを用いることができる。なお、ポンプチューブとして
は、ローラーポンプにより押圧されても損傷を受けない
程度の強度を備えるものが使用されている。
【0020】血漿採取バッグ25、赤血球保存バッグ2
6、バフィーコート採取バッグ27さらには、抗凝固剤
充填バッグ23e、赤血球保存液充填バッグ24cは、
それぞれ、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、そ
の周縁部を融着(熱融着、高周波融着等)または接着し
て袋状にしたものが使用される。各バッグ25,26,
27,23e,24cに使用される材料としては、例え
ば、軟質ポリ塩化ビニルが好適に使用される。この軟質
ポリ塩化ビニルにおける可塑剤としては、例えば、ジ
(エチルヘキシル)フタレート(DEHP)、ジ−(n
−デシル)フタレート(DnDP)等が使用される。な
お、このような可塑剤の含有量は、ポリ塩化ビニル10
0重量部に対し、30〜70重量部程度とするのが好ま
しい。
【0021】また、上記各バッグ25,26,27,2
3e,24cのシート材料としては、ポリオレフィン、
すなわちエチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレ
ン等のオレフィンあるいはジオレフィンを重合または共
重合した重合体を用いてもよい。具体的には、例えは、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)、EVAと各種熱可塑性エラストマ
ーとのポリマーブレンド等、あるいは、これらを任意に
組み合わせたものが挙げられる。バッグ23eに充填さ
れる坑凝固剤として、ACD−A液、CPD液、等が挙
げられ、また、バッグ24cに充填される赤血球保存液
として、MAP液、OPTISOL(AS−5)液、S
AGM液、等が挙げられる。
【0022】そして、血液成分採取回路2の主要部分
は、図2に示すように、カセット式となっている。血液
成分採取回路2は、すべてのライン(第1のライン、第
2のライン、第3のライン、第4のライン)およびすべ
てのチューブ(第1チューブ、第2チューブ、第3チュ
ーブ、第4チューブ)を部分的に収納しかつ部分的にそ
れらを保持し、言い換えれば、部分的にそれらが固定さ
れたカセットハウジング28を備える。カセットハウジ
ング28には、第1のポンプチューブ21gの両端およ
び第2のポンプチューブ23aの両端が固定され、これ
らポンプチューブ21g,23aは、カセットハウジン
グ28より、ローラーポンプの形状に対応したループ状
に突出している。このため、第1および第2のポンプチ
ューブ21g,23aは、ローラーポンプへの装着が容
易である。
【0023】さらに、カセットハウジング28は、カセ
ットハウジング28内に位置する複数の開口部を備えて
いる。具体的には、ポンプチューブ21gより採血針側
部分の第1のライン21を露出させかつ、血液成分採取
装置1の第1の流路開閉手段81の侵入が可能な第1の
開口部91、血漿採取バッグ25の第1チューブ25a
を露出させかつ血液成分採取装置1の第2の流路開閉手
段82の侵入が可能な第2の開口部92、血漿採取バッ
グ25に接続される第2のライン22を露出させかつ血
液成分採取装置1の第3の流路開閉手段83の侵入が可
能な第3の開口部93、赤血球採取バッグ26の第2の
チューブ26aを露出させかつ血液成分採取装置1の第
4の流路開閉手段84の侵入が可能な第4の開口部9
4、バフィーコート採取バッグ27の第3チューブ27
aを露出させかつ血液成分採取装置1の第5の流路開閉
手段85の侵入が可能な第5の開口部95、バフィーコ
ート採取バッグ27の第4チューブ27bを露出させか
つ血液成分採取装置1の第6の流路開閉手段86の侵入
が可能な第6の開口部96、ポンプチューブ21gおよ
びバフィーコート採取バッグ27の第3チューブ27a
との接続部より遠心分離器側の第1のライン21(21
b)を露出させかつ血液成分採取装置1の第7の流路開
閉手段87の侵入が可能な第7の開口部97、赤血球保
存液供給のための第4のライン24を露出させかつ血液
成分採取装置1の第8の流路開閉手段88の侵入が可能
な第8の開口部98を備えている。
【0024】また、カセットハウジング28の内面に
は、上述した各分岐コネクターが固定されている。さら
に、カセットハウジング28の側面付近には、ハウジン
グの側面より突出するラインおよびチューブを保持し、
かつハウジング部分での折れ曲がりを防止するための補
強チューブが設けられている。カセットハウジング28
は、内部に図2において破線で示す部分を収納可能な箱
状体となっている。そして、カセットハウジング28
は、ある程度の剛性を有する合成樹脂により形成されて
いる。
【0025】血液成分採取装置1は、上述したカセット
ハウジング装着部(図示せず)を備えている。このた
め、カセットハウジング28を血液成分採取装置1のカ
セットハウジング装着部に装着することにより、カセッ
トハウジング28の開口部より露出する部分の各ライン
および各チューブが、自動的に対応する流路開閉手段に
装着される。これにより回路の装着が容易であるととも
に、血液成分採取準備も迅速に行える。また、血液成分
採取装置1には、カセットハウジング装着部に近接して
2つのポンプが設けられている。このため、カセットハ
ウジング28より露出するポンプチューブのポンプへの
装着も容易である。
【0026】血液成分採取回路2に設けられている遠心
分離器20は、通常遠心ボウルと呼ばれており、遠心力
により血液成分を分離する。遠心分離器20は、図3に
示すように、上端に流入口143が形成された鉛直方向
に伸びる管体141と、管体141の回りで回転し、上
部145に対し液密にシールされた中空のローター14
2とで構成されている。ローター142には、その底部
および周壁内面に沿って流路(貯血空間)が形成され、
この流路の上部に連通するように流出口144が形成さ
れている。この場合、ローター142の容積は、例え
ば、100〜350ml程度とされる。
【0027】ローター142は、血液成分採取装置1が
備えるロータ回転駆動装置10により献血者の血液成分
パラメータによって最適値に自動設定された遠心条件
(回転速度および回転時間)で回転される。この遠心条
件により、ローター142内の血液の分離パターン(例
えば、分離する血液成分数)を設定することができる。
本実施例では、図3に示すように、血液がローター14
2の流路内で内層より血漿層131、バフィーコート層
132および赤血球層133に分離されるように遠心条
件が設定される。
【0028】次に、図4に示す本発明の血液成分採取装
置1について説明する。血液成分採取装置1は、遠心分
離器20を作動させて、血液より血漿採取バッグ25内
に血漿を採取する血漿採取ステップと、遠心分離器20
内より血小板と白血球を含有するバフィーコートを流出
させ、バフィーコート採取バッグ27に採取するバフィ
ーコート採取ステップと、バフィーコート採取バッグ2
7内のバフィーコートを献血者に返還するバフィーコー
ト返還ステップと、遠心分離器20内部の赤血球(バフ
ィーコート除去濃厚赤血球)を赤血球採取バッグ26に
採取する赤血球採取ステップとを行わせる制御機能を備
えている。
【0029】具体的には、血液成分採取装置1は、上述
した血液成分採取回路2のための血液成分採取装置であ
って、血液成分採取装置は、血液中(全血)より赤血球
もしくは赤血球および血漿を採取するための装置、いわ
ゆる赤血球アフェレーシス装置であり、遠心分離器20
のローターを回転させるための遠心分離器駆動装置10
と、第1のライン21と第1チューブ25aとの接続部
および第1のライン21と第2のチューブ26aとの接
続部より遠心分離器20側に配置され、かつ第1のライ
ン21と第3チューブ27aの接続部より採血針側に配
置された第1のラインのための第1の送液ポンプ11
と、第3のライン23のための第2の送液ポンプ12
と、血液成分採取回路2の流路の開閉を行うための複数
の流路開閉手段81,82,83,84,85,86,
87,88と制御部13を備える。さらに、血液成分採
取装置1は、第4のチューブ27bとの接続部22aよ
り遠心分離器側(上流側)の第2のライン22に装着さ
れる濁度センサ14、遠心分離器20の上方に取り付け
られた光学式センサ15、血漿採取バッグ25の重量を
検知するための重量センサ16、チャンバー21jより
採血針29側となる第1のライン21に装着される気泡
センサ17を備えている。制御部13は、遠心分離器駆
動装置10、第1の送液ポンプ11、第2の送液ポンプ
12および複数の流路開閉手段81,82,83,8
4,85,86,87,88を制御する。
【0030】制御部13は、第1の送液ポンプ11およ
び第2の送液ポンプ12のための2つのポンプコントロ
ーラ(図示せず)を備え、制御部13の制御機構と第1
の送液ポンプ11および第2の送液ポンプ12とはポン
プコントローラを介して電気的に接続されている。遠心
分離器駆動装置10が備える駆動コントローラは、制御
部13と電気的に接続されている。そして、流路開閉手
段81,82,83,84,85,86,87,88
は、すべて制御部13に接続され、それらの開閉は制御
部13により制御されている。また、濁度センサ14、
遠心分離器20の上方に取り付けられた光学式センサ1
5、血漿採取バッグ25の重量を検知するための重量セ
ンサ16、第1のライン21内の気泡を検出する気泡セ
ンサ17は、制御部13と電気的に接続され、それらよ
り出力される信号は制御部13に入力される。制御部1
3は、例えばマイクロコンピュータで構成される制御機
構を有し、上述した重量センサ16、光学式センサ1
5、濁度センサ14、気泡センサ17からの検出信号
は、制御部13へ随時入力される。制御部13は、濁度
センサ14、光学式センサ15、重量センサ16からの
信号に基づき、各ポンプの回転、停止、回転方向(正転
/逆転)、回転速度を制御するとともに、必要に応じ、
各流路開閉手段の開閉および遠心分離器駆動装置10の
作動を制御する。
【0031】第1の流路開閉手段81は、ポンプチュー
ブ21gより採血針側において第1のライン21を開閉
するために設けられている。第2の流路開閉手段82
は、血漿採取バッグ25の第1チューブ25aを開閉す
るために設けられている。第3の流路開閉手段83は、
第2のラインの血漿採取バッグ25側に近い部位を開閉
するために設けられている。第4の流路開閉手段84
は、赤血球採取バッグ26の第2のチューブ26aを開
閉するために設けられている。第5の流路開閉手段85
は、バフィーコート採取バッグの第3チューブ27aを
開閉するために設けられている。第6の流路開閉手段8
6は、バフィーコート採取バッグの第4チューブ27b
を開閉するために設けられている。第7の流路開閉手段
87は、ポンプチューブ21gより遠心分離器側にて第
1のラインを開閉するために設けられている。第8の流
路開閉手段88は、赤血球保存液を供給するための第4
のラインを開閉するために設けられている。流路開閉手
段は、ラインもしくはチューブの挿入部を備え、挿入部
には、例えば、ソレノイド、電動モータ、シリンダ(油
圧または空気圧)等の駆動源で作動するクランプを有す
る。具体的には、空気で作動するシリンダが好適であ
る。流路開閉手段のクランプは、制御部13からの信号
に基づいて作動する。
【0032】遠心分離器駆動装置10は、図3に示すよ
うに、遠心分離器20を収納するロータ回転駆動装置ハ
ウジング151と、脚部152と、駆動源であるモータ
153と、遠心分離器20を保持する円盤状の固定台1
55とで構成されている。ハウジング151は、脚部1
52の上部に載置、固定されている。また、ハウジング
151の下面には、ボルト156によりスペーサー15
7を介してモータ153が固定されている。モータ15
3の回転軸154の先端部には、固定台155が回転軸
154と同軸でかつ一体的に回転するように嵌入されて
おり、固定台155の上部には、ローター142の底部
が嵌合する凹部が形成されている。また、遠心分離器2
0の上部145は、図示しない固定部材によりハウジン
グ151に固定されている。遠心分離器駆動装置10で
は、モータ153を駆動すると、固定台155およびそ
れに固定されたローター142が献血者の血液成分パラ
メータによって最適値に自動設定された遠心条件、例え
ば、回転数3000〜6000rpmで回転する。
【0033】また、ロータ回転駆動装置ハウジング15
1の内壁には、遠心分離器内の分離された血液成分の界
面(例えば、血漿層131とバフィーコート層132と
の界面B、バフィーコート層132と赤血球層133と
の界面)の位置を光学的に検出する光学式センサ15
が、取付部材158により設置、固定されている。この
光学式センサ15としては、ローター142の外周面に
沿って上下方向に走査し得る光学式センサが用いられ
る。このセンサは、遠心分離器20の肩の部分に向けて
光を照射する光源と、遠心ボウルから反射して戻ってく
る光を受光する受光部で構成されている。つまり、LE
Dまたはレーザーのような発光素子と受光素子とが列状
に配置され、発光素子から発せられた光の血液成分での
反射光を受光素子により受光し、その受光光量を光電変
換するように構成されている。分離された血液成分(例
えば、血漿層131とバフィーコート層132との界面
B)により反射光の強度が異なるため、受光光量が変化
した受光素子に対応する位置が、界面Bの位置として検
出される。より、具体的には、遠心分離器20の光が通
過する位置が透明な液体(血漿や水)で充填されている
時と、バフィーコート層で充填されている時の、受光部
での受光量の差から、バフィーコート層が光通過部に到
達したことが検知される。バフィーコート層を検出する
位置は、光がボウル内を通過する位置を変えることで調
節され、通常は、光線通過位置を決めたら、そこで固定
する。
【0034】濁度センサ14は、第2のライン22中を
流れる流体の濁度を検知するためのものであり、濁度に
応じた電圧値を出力する。具体的には、濁度が高い時に
は低電圧値、濁度が低い時には高電圧値を出力する。第
1のライン21のポンプチューブ21gが装着される第
1の送液ポンプ11ならびに第3のライン23のポンプ
チューブ23aが装着される第2の送液ポンプ12とし
ては、ローラーポンプ、ペリスタリックポンプなどの非
血液接触型ポンプが好適である。また、第1の送液ポン
プ11(血液ポンプ)としては、いずれの方向にも血液
を送ることができるものが使用される。具体的には、正
回転と逆回転が可能なローラーポンプが用いられてい
る。
【0035】制御部13は、第1の送液ポンプ(血液ポ
ンプ)11、第2の送液ポンプ(坑凝固剤ポンプ)12
を作動させて抗凝固剤が添加された血液を採取し、遠心
分離器駆動装置10により遠心分離器20を作動させ
て、血液より血漿採取バッグ25内に血漿を採取する血
漿採取ステップと、遠心分離器20内より血小板と白血
球を含有するバフィーコートを流出させ、バフィーコー
ト採取バッグ27に採取するバフィーコート採取ステッ
プと、バフィーコート採取バッグ27内のバフィーコー
トを献血者に返還するバフィーコート返還ステップと、
遠心分離器内部のバフィーコート除去濃厚赤血球を赤血
球採取バッグに採取する赤血球採取ステップが行われる
ように、遠心分離器駆動装置10、第1の送液ポンプ1
1、第2の送液ポンプ12および複数の流路開閉手段を
制御する。
【0036】さらに、制御部13としては、赤血球採取
ステップとして、遠心分離器20内部のバフィーコート
除去濃厚赤血球の赤血球採取バッグ26への採取、遠心
分離器20内部への赤血球保存液の注入ならびに保存液
添加赤血球の赤血球採取バッグ26への採取が行われる
ように、遠心分離器駆動装置10、第1の送液ポンプ1
1、第2の送液ポンプ12および複数の流路開閉手段を
制御することが好ましい。さらに、制御部13として
は、遠心分離器20内部への赤血球保存液の注入後に、
遠心分離器内部の残留赤血球と注入された赤血球保存液
の混和が行われるように、制御するものであることが好
ましい。
【0037】具体的には、制御部13は、第1の送液ポ
ンプ11、第2の送液ポンプ12を作動させて抗凝固剤
(例えば、ACD−A液)が添加された血液を採取し、
遠心分離器駆動装置10により遠心分離器20を作動さ
せて、血液より血漿採取バッグ25内に所定量(例え
ば、10〜100g)の血漿を採取する第1の血漿採取
ステップを行わせ、次に、採血を一時中断(第2のポン
プを停止)し、かつ、第1の送液ポンプ11および遠心
分離器駆動装置10を作動させて、血漿採取バッグ内の
血漿を遠心分離器20に循環させる第1の血漿循環ステ
ップを行わせる。この循環ステップにおいては、定速に
て血漿循環を行わせることが好ましい。次に、第1の送
液ポンプ11、第2の送液ポンプ12を作動させて、再
び抗凝固剤が添加された血液を採取し、遠心分離器駆動
装置10を作動させて界面センサ15にてBC界面位置
(バフィーコート界面位置)を検出するまで血漿を採取
する第2の血漿採取ステップを行わせる。この第2の血
漿採取ステップ終了後に、採血を中断し、かつ、第1の
送液ポンプ11および遠心分離器駆動装置10を作動さ
せて、血漿採取バッグ25内の血漿を遠心分離器20に
循環させる第2の血漿循環ステップを行わせることによ
り、遠心分離器20内よりバフィーコートを流出させバ
フィーコートをバフィーコート採取バッグ27に採取す
るバフィーコート採取ステップを行わせる。第2の血漿
循環ステップにおいても、循環は定速にて行ってもよい
が、加速循環を行わせることが好ましい。
【0038】そして、バフィーコート採取が終了する
と、血漿循環(第1のポンプの作動)は停止され、続い
て、遠心分離器駆動装置10の作動も停止させる。そし
て、バフィーコート採取ステップの終了後、採取された
バフィーコートを献血者に返還するバフィーコート返還
ステップを行わせるように、第1の送液ポンプ11およ
び複数の流路開閉手段を制御する。バフィーコート返還
が終了すると、献血者に穿刺した採血針は抜針し、献血
者は採血作業より開放される。
【0039】血液成分採取装置1はさらに遠心分離器2
0内部に分離された赤血球を赤血球採取バッグ26に採
取する動作を行う。赤血球採取ステップでは、最初に、
第1の送液ポンプ11を逆回転させて遠心分離器20内
より所定量の赤血球(乏バフィーコート濃厚赤血球)を
赤血球採取バッグ26内に採取する一次赤血球採取ステ
ップが行われ、続いて、開閉手段88が開放され、第4
のライン24より赤血球保存液(例えば、MAP液)の
遠心分離器20内への供給が行われ、赤血球保存液の供
給により押し出された赤血球(乏バフィーコート濃厚赤
血球)を赤血球採取バッグ26内に採取する二次赤血球
採取ステップが行われるように、制御部13は制御す
る。そして、制御部13は、赤血球保存液の遠心分離器
20内への供給が行われた後(例えば、第1のポンプを
所定時間もしくは所定回数作動させた後)、赤血球保存
液の遠心分離器20内への供給を中断(第1のポンプの
作動停止)し、遠心分離器駆動装置10を所定時間(例
えば、3〜10秒)駆動させて、遠心分離器20内の赤
血球と赤血球保存液を混合する赤血球保存液混合ステッ
プが行われるように制御することが好ましい。このよう
な赤血球保存液混合ステップが行われるようにすること
により、赤血球採取操作の終了後に遠心分離器内に残留
する赤血球数を少ないものとすることができる。
【0040】そして、制御部13は、再び、赤血球保存
液の遠心分離器20内への供給を再開させ(第1のポン
プの作動再開、開閉手段88の開放)、赤血球保存液の
供給により押し出された赤血球(赤血球保存液添加赤血
球)を採取する三次赤血球採取ステップ(赤血球保存液
添加赤血球採取ステップ)が行われるように制御する。
そして、制御部13は、所定量の赤血球保存液の遠心分
離器への供給の完了(例えば、濁度センサ14により、
エアーの通過)を確認した後、赤血球保存液の供給を終
了(開閉手段88の閉塞)し、赤血球の採取完了を確認
(例えば、センサ15による赤血球保存液添加赤血球の
非検出より所定時間経過を確認)すると、第1のポンプ
の作動を停止し、すべての開閉手段を閉塞させるように
制御する。これにより、赤血球採取工程が終了する。
【0041】具体的な血液成分採取操作について、図5
および図6に示すフローチャートを用いて説明する。最
初に、オペレータが成分採血を開始する直前に献血者よ
り採血したサンプリング血液を用いて、事前に血球成分
測定を行う。この時測定された献血者のヘマトクリット
値を装置に入力することによって最適遠心回転数を選択
することもできるが、献血者の血算値を入力しなくても
装置は動作することができる。献血者に穿刺し、第1の
ポンプ11,第2のポンプ12を作動させ、また、流路
開閉手段81,流路開閉手段87、流路開閉手段83を
開放状態とし、他の流路開閉手段は閉塞状態として、全
血に抗凝固剤を所定(全血に対して、1/8〜1/2
0、具体的には1/10)比率で加え、所定速度(25
0ml/min以下;好ましくは、150〜40ml/
min以下、具体的には、60ml/min以下)で第
1のライン21を介して遠心分離器20に送り、遠心分
離器20を所定回転数(3000〜6000rpm、好
ましくは、4400〜5800rpmの範囲における献
血者のヘマトクリット値に基づく自動計算された値)で
回転させて血液を血漿、バフィーコート、赤血球の各成
分に分離し、血漿が遠心分離器20をオーバーフローし
たら血漿バッグに採取し、血漿を所定量(10〜150
ml、好ましくは、20〜30ml)採取した時点で送
血を停止(第1のポンプ11の作動停止)する。
【0042】そして、流路開閉手段82,流路開閉手段
87、流路開閉手段83を開放状態、他の流路開閉手段
は閉塞状態として、第1のポンプ11を作動させて、血
漿を所定条件(採血量よりも大きい速度であり、60〜
250ml/minで10〜90sec、具体的には、
第1循環が200ml/minx30sec)で、第1
のライン21および第2のライン22を通して遠心分離
器20に戻す、定速血漿循環を行う。そして、再び、第
1のポンプ11,第2のポンプ12を作動させ、また、
流路開閉手段81,流路開閉手段87、流路開閉手段8
3を開放状態、他の流路開閉手段は閉塞状態として、全
血に抗凝固剤を所定(全血に対して、1/8〜1/2
0、具体的には1/10)比率で加え、所定速度(25
0ml/min以下;好ましくは、150〜40ml/
min以下、具体的には、60ml/min以下)で第
1のライン21を介して遠心分離器20に送り、遠心分
離器20を所定回転数(3000〜6000rpm、好
ましくは、4200〜5800rpm)で回転させて血
液を血漿、バフィーコート、赤血球の各成分に分離し、
遠心分離器20内部の血球界面位置をバフィーコート界
面検出センサ15にて検出した時点で送血を停止(第1
のポンプ11,第2のポンプ12を作動停止)する。
【0043】そして、流路開閉手段82,流路開閉手段
87、流路開閉手段83を開放状態、他の流路開閉手段
は閉塞状態として、第1のポンプ11を作動させて、血
漿循環動作を開始する。血漿循環速度は一定速度または
一定加速度を持つ緩やかな加速循環を行い最終到達速度
は(60〜250ml/min、具体的には、200m
l/min)を維持し、最終到達速度となった時に、流
路開閉手段82,流路開閉手段87、流路開閉手段86
を開放状態、他の流路開閉手段は閉塞状態として、第1
のポンプ11の作動を継続させて、流出してきたバフィ
ーコートをバフィーコート採取バッグ27内に採取す
る。そして、濁度センサ14が赤血球の流出を検出した
時点で、バフィーコートの採取を終了する。
【0044】次に、採取したバフィーコートを献血者に
返還する。流路開閉手段81,流路開閉手段85を開放
状態、他の流路開閉手段は閉塞状態として、第1のポン
プ11を逆回転させて、バフィーコート採取バッグ27
内に採取されたバフィーコートを献血者に返還する。そ
して、第1のライン21に装着された気泡センサ17に
より気泡が検出された時点でバフィーコートの返還を終
了する。返還終了後、献血者より穿刺針を抜去する。そ
して、図6のに移行し、赤血球採取ステップが行われ
る。
【0045】最初に、バフィーコート採取バッグ27か
らのエアー戻しを行う。エアー戻しは、流路開閉手段8
6を開放状態として、バフィーコートを採取した際にバ
フィーコート採取バッグ27内に流入したエアーを遠心
分離器20に戻しながら、遠心分離器20内の乏バフィ
ーコート濃厚赤血球を赤血球採取バッグ26内に移送す
ることにより行われる。次に、流路開閉手段84,流路
開閉手段87を開放状態、他の流路開閉手段は閉塞状態
として、第1のポンプ11を逆回転させて、血漿分離器
20内の赤血球を所定量(例えば、50〜200g)赤
血球採取バッグに流入させて、一次赤血球採取を行う。
続いて、流路開閉手段84,流路開閉手段87,流路開
閉手段88を開放状態、他の流路開閉手段は閉塞状態と
して、第1のポンプ11の逆回転を維持し、血漿分離器
20に所定量の赤血球保存液(例えば、10〜100
g)を供給し、この供給により押し出された赤血球を赤
血球採取バッグに流入させて、二次赤血球採取を行う。
【0046】続いて、すべての流路開閉手段は閉塞状態
として、第1のポンプ11の逆回転作動も停止させてた
状態にて、遠心分離器駆動装置10を作動させて、遠心
分離器20を所定回転数(例えば、1500〜4000
rpm)で所定時間(例えば、3〜10秒)回転させ
て、遠心分離器内に残留する濃厚赤血球と供給された赤
血球保存液を混合させて、赤血球保存液混合ステップを
行う。続いて、流路開閉手段84,流路開閉手段87,
流路開閉手段88を開放状態、他の流路開閉手段は閉塞
状態として、第1のポンプ11を逆回転作動させて、遠
心分離器20に所定量の赤血球保存液(例えば、10〜
100g)を供給し、この供給により押し出された保存
液添加赤血球を赤血球採取バッグに流入させて、保存液
添加赤血球採取を行う。そして、所定量の赤血球保存液
の遠心分離器20への供給の完了(例えば、濁度センサ
14により、エアーの通過)が確認されると、開閉手段
88が閉塞し、赤血球保存液の供給を終了し、センサ1
5により赤血球保存液添加赤血球の非存在が確認されて
から所定時間経過を確認すると、第1のポンプ11の作
動を停止し、すべての流路開閉手段を閉塞させるように
制御する。これにより、赤血球採取ステップが終了す
る。以上のような血液成分採取操作により、赤血球採取
バッグ26に濃厚赤血球(乏バフィーコート赤血球)、
血漿採取バッグ25に血漿(乏バフィーコート血漿)が
採取される。
【0047】
【実施例】図4に示すような血液成分採取回路と、図5
および図6に示す各工程を行う血液成分採取装置を作製
し、赤血球採取性能を確認した。献血者として異なるド
ナーに協力願って性能確認実験を行った。以下に評価し
た動作フローを示す。n=2である。得られた濃厚赤血
球液の赤血球数、血小板数、白血球数をSysmex
(R)NE−6000で測定した。但し、Sysmex
のWBC測定下限は0.1×10[Cells/mu
L]なので、測定下限を下回ったサンプルではNage
otte[1:9]法を用いて測定した。
【0048】(実施例1)赤血球採取操作は、1回と
し、図5および図6に示すようなフローによる上述の方
法にて行った。なお、採血速度は、60ml/min、
血漿総量が30gとなった後に行う第1の血漿循環条件
(200ml/min,30sec)、バフィーコート
界面検出後に行うバフィーコート採取速度(200ml
/min,30ml)とし、遠心回転数は4750rp
m(ヘマトクリット値(HCT)=45%)であった。
【0049】(実施例2)赤血球採取操作は、1回と
し、図5および図6に示すようなフローによる上述の方
法にて行った。なお、採血速度は、60ml/min、
血漿総量が30gとなった後に行う第1の血漿循環条件
(200ml/min,30sec)、バフィーコート
界面検出後に行うバフィーコート採取速度(200ml
/min,30ml)とし、遠心回転数は4750rp
m(HCT=40%)であった。
【0050】(実施例3)赤血球採取操作は、1回と
し、図5および図6に示すようなフローにより、かつ、
保存液の供給は行うものの赤血球保存液混合ステップを
行わない以外は、実施例1と同様に行った。なお、採血
速度は、60ml/min、血漿総量が30gとなった
後に行う第1の血漿循環条件(200ml/min,3
0sec)、バフィーコート界面検出後に行うバフィー
コート採取速度(200ml/min,30ml)と
し、遠心回転数は4750rpm(HCT=40%)で
あった。そして、採取された実施例1および2の濃厚赤
血球液の赤血球濃度、血小板濃度、白血球濃度、血液処
理量は以下の通りである。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【発明の効果】本発明の血液成分採取装置は、ローター
の回転により血液を遠心分離する遠心分離器と、血漿採
取バッグと、赤血球採取バッグと、バフィーコート採取
バッグとを備える血液成分採取回路のための血液成分採
取装置であって、該血液成分採取装置は、前記遠心分離
器を作動させて、血液より前記血漿採取バッグ内に血漿
を採取する血漿採取ステップと、前記遠心分離器内より
血小板と白血球を含有するバフィーコートを流出させ、
前記バフィーコート採取バッグに採取するバフィーコー
ト採取ステップと、前記バフィーコート採取バッグ内の
バフィーコートを献血者に返還するバフィーコート返還
ステップと、遠心分離器内部の(バフィーコート除去濃
厚)赤血球を赤血球採取バッグに採取する赤血球採取ス
テップとを行わせる制御機能を備えている。このため、
採血を行った場合に、白血球成分および血小板成分を廃
棄することなく献血者への返還が可能であるので、献血
者への負担が軽減する。
【0056】また、本発明の血液成分採取装置は、ロー
ターの回転により血液を遠心分離する遠心分離器と、血
漿採取バッグと、赤血球採取バッグと、バフィーコート
採取バッグと、赤血球保存液供給ラインを備える血液成
分採取回路のための血液成分採取装置であって、該血液
成分採取装置は、前記遠心分離器を作動させて、血液よ
り前記血漿採取バッグ内に血漿を採取する血漿採取ステ
ップと、前記遠心分離器内より血小板と白血球を含有す
るバフィーコートを流出させ、前記バフィーコート採取
バッグに採取するバフィーコート採取ステップと、前記
バフィーコート採取バッグ内のバフィーコートを献血者
に返還するバフィーコート返還ステップと、遠心分離器
内部の(バフィーコート除去濃厚)赤血球の赤血球採取
バッグへの採取、遠心分離器内部への赤血球保存液の注
入ならびに保存液添加赤血球の赤血球採取バッグへの採
取からなる赤血球採取ステップとを行わせる制御機能を
備えている。このため、採血を行った場合に、白血球成
分および血小板成分を廃棄することなく献血者への返還
が可能であるので、献血者への負担が軽減するととも
に、遠心分離器内に残留する赤血球数も少なくなり、採
取血液の有効利用を図ることができる。
【0057】本発明の血液成分採取回路は、内部に貯血
空間を有するローターと、前記貯血空間に連通する流入
口および流出口とを有し、前記ローターの回転により前
記流入口より導入された血液を前記貯血空間内で遠心分
離する遠心分離器と、採血針もしくは採血器具接続部と
前記遠心分離器の流入口とを接続するための第1のライ
ンと、前記遠心分離器の前記流出口に接続される第2の
ラインと、前記第1のラインに接続された抗凝固剤注入
のための第3のラインと、前記第2のラインと接続さ
れ、かつ前記第1のラインと接続された第1チューブを
有する血漿採取バッグと、前記第1のラインと接続され
た第2チューブを有する赤血球採取バッグと、前記第1
のラインと接続された第3のチューブおよび前記第2の
ラインと接続された第4のチューブを有するバフィーコ
ート採取バッグとからなる。このため、採血を行った場
合に、白血球成分および血小板成分を廃棄することなく
献血者への返還が可能であるので、献血者への負担が軽
減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の血液成分採取装置に使用され
る血液成分採取回路の構成例を示す平面図である。
【図2】図2は、図1の血液成分採取回路のカセットハ
ウジング部分の平面図である。
【図3】図3は、血液成分採取回路に使用される遠心分
離器に駆動装置が装着された状態の部分破断断面図であ
る。
【図4】図4は、血液成分採取回路を装着した状態の本
発明の血液成分採取装置の一実施例の概念図である。
【図5】図5は、本発明の血液成分採取装置の作用を説
明するためのフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の血液成分採取装置の作用を説
明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 血液成分採取装置 2 血液成分採取回路 10 遠心分離器駆動装置 11 第1の送液ポンプ 12 第2の送液ポンプ 13 制御部 14 濁度センサ 15 光学式センサ 16 重量センサ 17 気泡センサ 20 遠心分離器 21 第1のライン 22 第2のライン 23 第3のライン 24 第4のライン 25 血漿採取バッグ 26 赤血球採取バッグ 27 バフィーコート採取バッグ 29 採血針

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローターの回転により血液を遠心分離す
    る遠心分離器と、血漿採取バッグと、赤血球採取バッグ
    と、バフィーコート採取バッグとを備える血液成分採取
    回路のための血液成分採取装置であって、該血液成分採
    取装置は、前記遠心分離器を作動させて、血液より前記
    血漿採取バッグ内に血漿を採取する血漿採取ステップ
    と、前記遠心分離器内より血小板と白血球を含有するバ
    フィーコートを流出させ、前記バフィーコート採取バッ
    グに採取するバフィーコート採取ステップと、前記バフ
    ィーコート採取バッグ内のバフィーコートを献血者に返
    還するバフィーコート返還ステップと、遠心分離器内部
    の赤血球を赤血球採取バッグに採取する赤血球採取ステ
    ップとを行わせる制御機能を備えていることを特徴とす
    る血液成分採取装置。
  2. 【請求項2】 ローターの回転により血液を遠心分離す
    る遠心分離器と、血漿採取バッグと、赤血球採取バッグ
    と、バフィーコート採取バッグと、赤血球保存液供給ラ
    インを備える血液成分採取回路のための血液成分採取装
    置であって、該血液成分採取装置は、前記遠心分離器を
    作動させて、血液より前記血漿採取バッグ内に血漿を採
    取する血漿採取ステップと、前記遠心分離器内より血小
    板と白血球を含有するバフィーコートを流出させ、前記
    バフィーコート採取バッグに採取するバフィーコート採
    取ステップと、前記バフィーコート採取バッグ内のバフ
    ィーコートを献血者に返還するバフィーコート返還ステ
    ップと、遠心分離器内部の赤血球の赤血球採取バッグへ
    の採取、遠心分離器内部への赤血球保存液の注入ならび
    に保存液添加赤血球の赤血球採取バッグへの採取からな
    る赤血球採取ステップとを行わせる制御機能を備えてい
    ることを特徴とする血液成分採取装置。
  3. 【請求項3】 内部に貯血空間を有するローターと、前
    記貯血空間に連通する流入口および流出口とを有し、前
    記ローターの回転により前記流入口より導入された血液
    を前記貯血空間内で遠心分離する遠心分離器と、採血針
    もしくは採血器具接続部と前記遠心分離器の流入口とを
    接続するための第1のラインと、前記遠心分離器の前記
    流出口に接続される第2のラインと、前記第1のライン
    に接続された抗凝固剤注入のための第3のラインと、前
    記第2のラインと接続され、かつ前記第1のラインと接
    続された第1チューブを有する血漿採取バッグと、前記
    第1のラインと接続された第2チューブを有する赤血球
    採取バッグと、前記第1のラインと接続された第3のチ
    ューブおよび前記第2のラインと接続された第4のチュ
    ーブを有するバフィーコート採取バッグとを備えること
    を特徴とする血液成分採取回路。
  4. 【請求項4】 前記第2のラインと接続された赤血球保
    存液供給のための第4のラインを備えている請求項3に
    記載の血液成分採取回路。
  5. 【請求項5】 前記第3のチューブと前記第1のライン
    との接続部は、前記2のチューブと前記第1のラインと
    の接続部より、前記遠心分離器の流入口側に位置してい
    る請求項3または4に記載の血液成分採取回路。
  6. 【請求項6】 前記第3のチューブと前記第1のライン
    との接続部は、前記2のチューブと前記第1のラインと
    の接続部より、前記遠心分離器の流入口側に位置し、第
    1のラインの両接続部間にはポンプチューブが設けられ
    ている請求項3ないし5のいずれかに記載の血液成分採
    取回路。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし6のいずれかに記載の血
    液成分採取回路のための血液成分採取装置であって、該
    血液成分採取装置は、該遠心分離器の前記ローターを回
    転させるための遠心分離器駆動装置と、前記第1のライ
    ンと前記第1チューブとの接続部および前記第1のライ
    ンと前記第2のチューブとの接続部より遠心分離器側に
    配置され、かつ前記第1のラインと第3チューブの接続
    部より採血針側に配置された前記第1のラインのための
    第1の送液ポンプと、前記第3のラインのための第2の
    送液ポンプと、前記血液成分採取回路の流路の開閉を行
    うための複数の流路開閉手段と、前記遠心分離器駆動装
    置、前記第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポンプおよ
    び前記複数の流路開閉手段を制御するための制御部を備
    え、 該制御部は、前記第1の送液ポンプ、第2の送液ポンプ
    を作動させて抗凝固剤が添加された血液を採取し、前記
    遠心分離器駆動装置を作動させて、血液より前記血漿採
    取バッグ内に血漿を採取する血漿採取ステップと、前記
    遠心分離器内より血小板と白血球を含有するバフィーコ
    ートを流出させ、前記バフィーコート採取バッグに採取
    するバフィーコート採取ステップと、前記バフィーコー
    ト採取バッグ内のバフィーコートを返還するバフィーコ
    ート返還ステップと、遠心分離器内部のバフィーコート
    除去濃厚赤血球を赤血球採取バッグに採取する赤血球採
    取ステップが行われるように、前記遠心分離器駆動装
    置、前記第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポンプおよ
    び前記複数の流路開閉手段を制御する装置であることを
    特徴とする血液成分採取装置。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の血液成分採取回路のた
    めの血液成分採取装置であって、該血液成分採取装置
    は、該遠心分離器の前記ローターを回転させるための遠
    心分離器駆動装置と、前記第1のラインと前記第1チュ
    ーブとの接続部および前記第1のラインと前記第2のチ
    ューブとの接続部より遠心分離器側に配置され、かつ前
    記第1のラインと第3チューブの接続部より採血針側に
    配置された前記第1のラインのための第1の送液ポンプ
    と、前記第3のラインのための第2の送液ポンプと、前
    記血液成分採取回路の流路の開閉を行うための複数の流
    路開閉手段と、前記遠心分離器駆動装置、前記第1の送
    液ポンプ、前記第2の送液ポンプおよび前記複数の流路
    開閉手段を制御するための制御部を備え、 該制御部は、前記第1の送液ポンプ、第2の送液ポンプ
    を作動させて抗凝固剤が添加された血液を採取し、前記
    遠心分離器駆動装置を作動させて、血液より前記血漿採
    取バッグ内に血漿を採取する血漿採取ステップと、前記
    遠心分離器内より血小板と白血球を含有するバフィーコ
    ートを流出させ、前記バフィーコート採取バッグに採取
    するバフィーコート採取ステップと、前記バフィーコー
    ト採取バッグ内のバフィーコートを返還するバフィーコ
    ート返還ステップと、遠心分離器内部のバフィーコート
    除去濃厚赤血球の赤血球採取バッグへの採取、遠心分離
    器内部への赤血球保存液の注入ならびに保存液添加赤血
    球の赤血球採取バッグへの採取からなる赤血球採取ステ
    ップが行われるように、前記遠心分離器駆動装置、前記
    第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポンプおよび前記複
    数の流路開閉手段を制御するものであることを特徴とす
    る血液成分採取装置。
  9. 【請求項9】 前記赤血球採取ステップでは、遠心分離
    器内部の残留赤血球と該赤血球保存液の混和が行われる
    ように、前記制御部は、前記遠心分離器駆動装置を制御
    するものである請求項8に記載の血液成分採取装置。
  10. 【請求項10】 前記血液成分採取装置は、前記血漿採
    取バッグの重量センサを備えている請求項1,2,7な
    いし9のいずれかに記載の血液成分採取装置。
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