JP2002279948A - 有機電解質電池 - Google Patents

有機電解質電池

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JP2002279948A
JP2002279948A JP2001080011A JP2001080011A JP2002279948A JP 2002279948 A JP2002279948 A JP 2002279948A JP 2001080011 A JP2001080011 A JP 2001080011A JP 2001080011 A JP2001080011 A JP 2001080011A JP 2002279948 A JP2002279948 A JP 2002279948A
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electrolyte battery
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Masami Hara
正美 原
Takaomi Ikeda
孝臣 池田
Takahiro Watase
隆広 渡瀬
Masaki Yamaguchi
正起 山口
Eiji Okamoto
英治 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】通常よりも高温で処理するリフローハンダ時の
耐漏液性を向上した有機電解質電池を提供する。 【解決手段】電気化学的に充放電可能な電気化学素子、
並びに該電気化学素子を包含する正極ケース、負極ケー
ス、および正極ケースと負極ケースを電気化学的に絶縁
し且つ該両ケースにより電気化学素子を外気と密閉可能
にするガスケットよりなる有機電解質電池において、該
ガスケットが加熱プレス成形法によって成形されたもの
であることを特徴とする有機電解質電池により達成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機電解質電池に
係り、非プロトン性有機溶媒を電解液とする有機電解質
電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話・PDA・デジタルカメ
ラ等のモバイル機器の小型化、薄型化、高機能化は目覚
しく、それに伴い機器に搭載される部品についても同様
に高機能化、小型化、薄型化が要求されている。これら
モバイル機器の多くには、メモリー或いはリアルタイム
クロック(RTC)をバックアップするために小型二次
電池が搭載されており、その二次電池においても径、厚
みとも可能な限り小さな電池が要求されている。
【0003】このようなバックアップ用途には主として
コイン型電池が使われているが、電池形状が小さくまた
薄くなるほど精度ある電池製造が困難になり、製造され
た電池の信頼性に問題を残している。例えば、高温多湿
の環境で長期使用された場合、ガスケットと正極ケース
或いは負極ケースの隙間から電解液が漏液し、内部抵抗
上昇あるいは容量低下を引き起こす場合がある。
【0004】これら漏液を抑制する方法としては、例え
ば特開2000−353503において開示されている
ように、電池封口板及びケースの周縁部に環状凹部或い
は環状凸部を設けるという手段が提案されているが、こ
れらの方法はケースを構成する材料によっては、設計通
りの突起形状を持たせるのが困難であったり、ケースを
製造するコスト面において不利であるという問題を残し
ている。
【0005】一方、モバイル機器の製造において、部品
をプリント基板上に搭載する方法としても表面実装化が
一層進んでおり、特にハンダ付けプロセスについては、
多くの電子部品を高密度に且つ一括してハンダ付可能な
方法として、ハンダをあらかじめ基板上に印刷した後、
ハンダの融点異常の温度に設定されたリフロー熱源によ
りハンダ付けを行なう方法(以下リフローハンダ付とい
う)が多く採用されている。
【0006】このようなリフローハンダ付処理は、従来
は120℃〜160℃の温度で数10秒間予熱した後、
200℃〜230℃にて20〜30秒の温度雰囲気にて
行なわれていたが、これらのハンダには重金属である鉛
が含まれていることから、最近、環境問題等を配慮して
鉛を含まない鉛フリーハンダが主流になりつつある。こ
の場合、ハンダ融点は従来の鉛含有のハンダと比較して
20〜30℃高いことから、電池のリフローハンダ対応
としてもこれまでよりも高い温度、すなわち240℃〜
260℃の温度雰囲気が要求されている。
【0007】上述のようなバックアップ電源用電池にお
いてもリフローハンダ付可能な電池が要求されており、
本願の共同出願人の出願にかかる特開平8−17470
号公報、及び特開平8−306384号公報には、ポリ
アセン径骨格構造を有する有機半導体を正極及び負極に
用い、ガスケットの材質として従来のポリプロピレンに
変えて耐熱性に優れ、かつ耐薬品性、耐クリープ性、弾
力性にも優れたポリエーテルエーテルケトン、ポリフェ
ニレンサルファイド又はフッ素樹脂を用いた有機電解質
電池が開示されており、大幅に耐熱性を向上させリフロ
ーハンダ付を可能にしているが、このような構成をもつ
有機電解質電池をもってしても、上述のような鉛フリー
対応の雰囲気下でリフローハンダ付けを行なった場合、
リフロー後の漏液、内部抵抗の上昇、容量低下、サイク
ル寿命の劣化が極めて著しいのが実状であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上述の実
状を鑑み鋭意研究を続けた結果、本発明を完成したもの
である。本発明の目的は、高電圧でかつ長期にわたって
充放電が可能であり、信頼性に優れた有機電解質電池を
提供するにある。
【0009】本発明の他の目的は、耐熱性に加え、鉛フ
リーハンダに対応したリフローハンダ付処理などの高温
処理後においても引き続き充放電可能であり、かつ高い
信頼性を有する有機電解質電池を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、正極、負
極、正・負極を隔離するセパレータおよび正極、負極、
セパレータにそれぞれ坦持される有機電解液とからなる
電気化学的に充放電可能な電気化学素子、並びに該電気
化学素子を包含する正極ケース、負極ケース、および正
極ケースと負極ケースを電気化学的に絶縁し且つ該両ケ
ースにより電気化学素子を外気と密閉可能にするガスケ
ットよりなる有機電解質電池において、該ガスケットが
加熱プレス成形法によって成形されたものであることを
特徴とする有機電解質電池により達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における正極材および負極
材としては、電解質塩を非プロトン性溶媒に溶解して生
成し得る陽イオン、あるいは陰イオンを可逆的に坦持し
得る材料であれば特に限定されず、例えば正極材として
はLiCoO2やLiMn24など一般式Lixy
z(Mは金属、二種類以上でもよい)で表されるリチウ
ム含有遷移金属酸化物、コバルト、マンガン、バナジウ
ム、チタン、ニッケル等の遷移金属酸化物あるいは硫化
物、活性炭の如き多孔質系炭素、ポリアセン系物質等を
用いることが可能であり、負極材としては、活性炭の如
き多孔質系炭素、ポリアセン系物質、錫酸化物、珪素酸
化物等が上げられる。これら正極および負極材は必ずし
も正・負両極に同一材料を用いる必要はなく、適切な電
解質塩を選択することにより、様々な構成を採る有機電
解質電池が可能である。そして、これらの中でも芳香族
系縮合ポリマーの熱処理物であって水素原子/炭素原子
の原子比が0.50〜0.05であるポリアセン系骨格
構造を含有する不溶不融性基体を正極および負極材料と
して用いることが好ましい。
【0012】上記芳香族系ポリマーとは、フェノール性
水酸基を有する芳香族系炭化水素化合物とアルデヒド類
の縮合物である。芳香族系炭化水素化合物としては、例
えばフェノール、クレゾール、キシレノールの如きいわ
ゆるフェノール類が好適であるが、これらに限定される
ものではない。例えば下記式
【0013】
【化1】 (ここで、xおよびyはそれぞれ独立に、0、1又は2
である)で表されるメチレン・ビスフェノール類である
ことができ、或いはヒドロキシ・ビフェニル類、ヒドロ
キシナフタレン類であることもできる。これらの内、実
用的にはフェノール類特にフェノールが好適である。
【0014】本発明における芳香族系縮合ポリマーとし
て、上記のフェノール性水酸基を有する芳香族系炭化水
素化合物の一部を、フェノール性水酸基を有さない芳香
族系炭化水素化合物例えばキシレン、トルエン、アニリ
ン等で置換した変性芳香族系縮合ポリマー例えばフェノ
ールとキシレンとホルムアルデヒドとの縮合物を用いる
ことも、また、メラミン、尿素などで置換した変性芳香
族系縮合ポリマーを用いることもできる。また、フラン
樹脂も好適である。
【0015】またアルデヒドとしてはホルムアルデヒ
ド、アセチルアルデヒド、フルフラール等のアルデヒド
を使用することができるが、その中でもホルムアルデヒ
ドが好適である。フェノールホルムアルデヒド縮合物と
しては、ノボラック型又はレゾール型或いはそれらの混
合物のいずれであってもよい。
【0016】上記不溶不融性基体は、上記芳香族系縮合
ポリマーを熱処理することにより得られるものであって
もよく、特公平1−44212号公報、特公平3−24
024号公報等に記載されているポリアセン系骨格構造
を有する不溶不融性基体をすべて含むものである。
【0017】本発明における不溶不融性基体は、上記の
如き芳香族系縮合ポリマーを熱処理物であって例えば次
のようにして製造することができる。
【0018】上記芳香族系縮合ポリマーを、非酸化性雰
囲気(真空を含む)中で400〜1000℃の適当な温
度まで徐々に加熱することにより、水素原子/炭素原子
の原子比(以下H/Cと記す)が0.50〜0.05、
好ましくは0.35〜0.10の不溶不融性基体を得る
ことができる。
【0019】上記不溶不融性基体はX線回折(CuK
α)によれば、メインピークの位置は2θで表して24
#以下に存在し、また該メインピークの41〜46#の間
にブロードな他のピークが存在する。
【0020】すなわち、芳香族系多環構造が適度に発達
したポリアセン系骨格構造を有し、かつアモルファス構
造をとると示唆され、イオンを安定にドーピング、脱ド
ーピングできることから電極活物質として有用である。
【0021】この不溶不融性基体は、そのH/Cが0.
50〜0.05であることが好ましい。すなわち、H/
Cが0.50を超える場合は、芳香族系多環構造が充分
に発達していないため、イオンのドーピング、脱ドーピ
ングがスムーズに行なわれず、電池を組んだ際に充放電
効率が低下するという問題が生じるし、また逆に、H/
Cが0.05未満の場合には本発明の電池の容量が低下
するおそれがあるからである。
【0022】本発明で用いる正・負電極材の形状は、粉
末状、短繊維状等、成形可能であれば特に限定されない
が、成形性を考慮すると、平均粒径が100μmの粉末
であることが望ましい。
【0023】本発明に用いる正極および負極としては、
例えば特公平3−24024号公報の記載のポリアセン
系有機半導体が最も好ましく、必要に応じて導電材、バ
インダーを加え成形される。該電極は安定性に優れ、か
つ繰り返し充放電による劣化もほとんどなく、サイクル
特性に優れる電池が作製可能であるまた、本発明におけ
る負極はポリアセン系物質成形体にリチウムを坦持させ
たものを用いることことも可能である。この場合上記成
形体は、例えば特許公報2574730号に記載される
方法により作製され、上記成形体に坦持させるリチウム
の量としては、モル百分率(不溶不融性基体の炭素原子
1個に対するリチウムの数の百分率)で表して3%以
上、好ましくは10%以上であり、さらに好ましくは4
0%以上である。これは、負極に坦持させるリチウム量
が不充分である場合、リフロー後に若干のリチウムが失
活性するために、十分な電池容量が得られないためであ
る。坦持させるリチウムの量は不溶不融性基体の比表面
積によっても異なり、リチウムを坦持せしめた該成形体
の電位がLi/Li+に対して1.0〜0Vになる様に
リチウムを坦持させるのが望ましい。
【0024】本発明における電解液の溶媒としては非プ
ロトン性有機溶媒が用いられ、例えばエチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネート
が好ましく用いられるが、特にその種類が限定されるも
のではない。また、本発明における電解液の電解質塩と
しては、非プロトン性有機溶媒に溶解し、陽イオン、陰
イオンを生じる電解質塩であれば特に限定されるもので
はない。例えば、下記式
【0025】
【化2】 で表される様なテトラアルキルアンモニウム塩、(R
1、R2、R3及びR4はアルキル基を示し、R1〜R
4は同一でも異でもよい。XはClO4またはBF4を示
す)、を用いた場合には、2V級の電機化学キャパシタ
様の特性を持つ有機電解質電池が得られるが、一方、燐
弗化リチウム、砒弗化リチウム、硼弗化リチウム、トリ
フルオロメタンスルホン酸リチウムなどの有機含弗素リ
チウム塩を電解質塩に用いることも可能である。
【0026】電解液中の前記化合物の濃度は適切な電池
容量を得るために充分であればよく、通常、0.5〜
1.5モル/lの範囲が実用的である。
【0027】次に図面により本発明の実施形態の一例を
説明する。図1は本発明に係る電池の基本構成説明図で
ある。図1に示すように、正極2と負極3は、導電性ペ
ースト4、4’を介して、それぞれ正極缶1と負極缶6
の内底部に接着されている。この正極2と負極3がそれ
ぞれ接着された正極缶1と負極缶6はセパレータ5を介
して対抗しており、ガスケット7により絶縁され、機密
性、液密性が保たれている。電解液は、正極2と負極
3、セパレータ5それぞれに含浸され、保持している。
【0028】本発明の電池を構成するガスケットとして
は、加熱プレス成形によって得られるものを用いる。こ
の加熱プレス成形法では、通常、材料を適当なサイズ、
好ましくは平板状加工された基材を所定の温度に加熱し
た金型に挿入し圧縮することにより成形される。加熱温
度はガスケットを構成する材料によって異なるが、材料
の軟化温度付近或いは軟化温度よりやや高めが好まし
く、例えばポリプロピレンをガスケット材料に用いた場
合には100℃〜130℃、ポリエーテルエーテルケト
ンの場合には200℃〜230℃付近が好ましい。また
材料を金型に保持する時間については、各自材料におい
て適宜決めることができる。このガスケットは、成形時
に加熱プレスされている為、成形後、再度成形時と同様
或いはそれ以上の温度雰囲気に晒された場合、元の形状
に復元しようとする力が大きく働くことが特徴である。
【0029】ガスケットに用いられる材料としては特に
限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレンなど
は耐薬品性、耐クリープ性、弾力性に優れかつ成形性に
も優れており、電池のガスケット材料として適してい
る。また、該電池に耐リフロー性を付与する場合には、
ポリエーテルエーテルケトン、PFAなどのフッ素樹
脂、ポリフェニレンサルファイドを用いることが出き
る。
【0030】さらに、電池の機密性、液密性を向上させ
るために、上記ガスケットをシール材であらかじめコー
ティングしても良い。このとき、ガスケットの内壁部、
外周部のどちらかもしくは両方にコーティングすること
も可能である。またガスケットの外周部にコーティング
する代りに、正極缶の内壁部に予めシール材をコーティ
ングしておいても良い。シール材の種類としては、アス
ファルト系、ゴム系などが適しており、コーティング精
度を上げるため、これらシール材は適当な易揮発性有機
溶媒で希釈したものを用いても良い。
【0031】正極缶及び負極缶は、一般に有機電解質電
池に用いられるステンレス材を用いることができる。セ
パレータは、電解液或いは電極活物質等に対し耐久性の
ある連通気孔を有する電子伝導性のない多孔体であり、
ガラス繊維からなる布、不織布あるいは多孔体あるい
は、電解コンデンサー紙などが好適である。セパレータ
の厚みは薄い方が好ましいが、電解液の保持量、流通
性、強度等と勘案して決定される。
【0032】
【発明の効果】本発明の有機電解質電池は、正極、負
極、正・負極を隔離するセパレータおよび正極、負極、
セパレータにそれぞれ坦持される有機電解液とからなる
電気化学的に充放電可能な電気化学素子、並びに該電気
化学素子を包含する正極ケース、負極ケース、および正
極ケースと負極ケースを電気化学的に絶縁し且つ該両ケ
ースにより電気化学素子を外気と密閉可能にするガスケ
ットよりなる有機電解質電池において、該ガスケットと
して加熱プレス成形法によって成形されたものを用いる
ことにより達成される、高容量・長期信頼性に優れる有
機電解質電池である。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0034】(実施例1) (正極の作製)水溶性レゾ−ル(約60%濃度)/塩化
亜鉛/水を重量比で10/25/4の割合で混合した水
溶液を100mm×100mm×2mmの型に流し込
み、その上にガラス板を被せ水分が蒸発しない様にした
後、約100℃の温度で1時間加熱して硬化させた。
【0035】該フェノール樹脂をシリコンユニット電機
炉中に入れ窒素気流中で40℃/時間の速度で昇温し
て、500℃まで熱処理を行なった。次に該熱処理物を
希塩酸で洗った後、水洗し、その後、乾燥することによ
って板状のPASを得た。かくして得られたPASをナ
イロンボールミルで粉砕しPAS粉末を得た。該粉末の
BET法による比表面積を測定したところ、2000m
2/gであった。またH/Cは0.24であった。
【0036】上記PAS粉末100重量部と導電材とし
てケッチェンブラック25重量部とポリ四弗化エチレン
粉末6重量部を充分に混練し、ローラーにより約200
μmのシートに成形し、PAS電極を得た。
【0037】(電池の作製)上述の方法により得られた
PAS電極を円盤状に打抜きそれぞれ正極および負極と
し、それぞれステンレス製の正極缶、負極缶に導電ペー
ストを介して接着した。続いて図1のように缶に接着さ
れた正極及び負極をセパレータを介して対向させ、ガス
ケットを装着した後、かしめを行ない直径6.8mm高
さ0.9mmのコイン型の有機電解質電池を組み立て
た。電解液としては、プロピレンカーボネートに硼弗化
トリエチルメチルアンモニウムを1モル/lの濃度に溶
解した溶液を調整し、予め正極、負極、およびセパレー
タに所定量を含浸した。また、ガスケットは加熱プレス
成形法により成形したポリプロピレン製のものに予めゴ
ム系シール材をコーティングしたものを用いた。電池は
105個作製した。
【0038】(初期特性の測定)上記のごとく作製した
本発明の有機電解質電池105個から任意に5個抜き取
り、交流内部抵抗(1kHz)、初期容量を測定した。
初期容量は、電池に外部電源より2.5Vの電圧を約2
時間印可し充電を行ない、次いで30μAの定電流にて
1.0Vまで放電し、放電時間より算出した。5個の平
均値はそれぞれ24.6Ω、32.4μAhであった。
【0039】(熱衝撃試験)試作した電池の残り100
個を熱衝撃試験用恒温槽に入れ、60℃で1時間保持し
た後、−10℃で1時間保持するサイクルを100サイ
クル行なった。サイクル終了後、電池を恒温槽より取り
出し、光学顕微鏡を用いることにより、正極ケース・負
極ケースとガスケットの間の漏液の様子を観察した。1
00個全ての電池において漏液は観察されなかった。
【0040】(比較例1)ガスケットに射出成形法によ
り得られたポリプロピレン製ガスケットを用いた以外
は、実施例1と同様に電池を105個試作した。任意に
5個抜き取った電池の交流内部抵抗(1kHz)および
初期容量はそれぞれ26.7Ω、32.0μAhであっ
た。残り100個の電池について熱衝撃試験を行ない、
光学顕微鏡にて電池の漏液の様子を観察したところ、1
00個中41個の電池において漏液が観察された。
【0041】(実施例2)厚み450μmおよび390
μmのPAS電極をそれぞれ正極・負極に用い、ガスケ
ットに熱プレス成形法により成形されたPFA製ガスケ
ットを用いた以外は実施例1と同様にして、直径4.8
mm、厚み1.4mmの電池組み立てを行なった。電池
は20個作製した。試作した電池から5個を任意に抜き
取り、交流内部抵抗(1kHz)、初期容量を測定し
た。初期容量は、電池に外部電源より2.5Vの電圧を
約2時間印可し充電を行ない、次いで30μAの定電流
にて1.0Vまで放電し、放電時間より算出した。
【0042】(リフロー試験・高温高湿負荷試験)試作
した電池の残り15個について、電池表面温度が図2に
示す温度履歴になるようなリフローハンダ付処理を2回
行なった。処理を行なった電池について光学顕微鏡を用
いて漏液の様子を観察したのち、任意に5個を抜き取り
実施例1と同様にして放電容量・交流内部抵抗を測定し
た。次に、抜き取った5個の電池を70℃に設定した恒
温槽の雰囲気下で、2.5Vの電圧を印可したまま35
0時間(約2週間放置)し放置した。放置後、電池の内
部抵抗測定、光学顕微鏡による漏液の観察を行なった。
それぞれの結果を表1に示す。
【0043】(比較例2)ガスケットとして射出成形法
により成形したポリフェニレンサルファイド製ガスケッ
トを用いた以外は、実施例2と同様にして電池試作を2
0個行なった。リフローハンダ付処理を行なった場合と
未処理の場合の初期容量及び交流内部抵抗、リフローハ
ンダ付処理後の漏液の様子、高温負荷試験の結果をそれ
ぞれ表1に示す。
【0044】
【表1】 以上の結果から分かるように、本出願のような構成をと
る有機電解質電池の場合、熱衝撃試験、或いは鉛フリー
ハンダに対応したリフロー処理後においても漏液は見ら
れず、良好な諸特性を示している。これは、加熱プレス
成形により得られるガスケットを用いた場合、前述のよ
うに再度熱履歴を加えた場合、ガスケット自身が元の平
板形状に復元しようとする力が働く為、正極ケース・負
極ケースとガスケットの密着性が向上し、耐漏液性が向
上、諸特性が向上したものと推測される。
【0045】一方、比較例にあるように従来の射出成形
法によって得られたガスケットを用いた場合、電池の正
極ケース・負極ケースとガスケットの隙間より漏液が見
られた。また、リフロー後に高温負荷試験をした場合、
著しい漏液とともに、急激な内部抵抗の上昇が見られ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電池の基本構成説明図である(左
右対称)。
【図2】本発明に係るリフローハンダ付の電池表面の温
度履歴図である。
【符号の説明】
1 正極缶 2 正極 3 負極 4 導電ペースト 4’導電ペースト 5 セパレータ 6 負極缶 7 ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡瀬 隆広 山口県防府市鐘紡町4番1号カネボウ株式 会社防府工場内 (72)発明者 山口 正起 大阪府大阪市北区梅田1丁目2番2号大阪 駅前第二ビル15階カネボウ株式会社内 (72)発明者 岡本 英治 大阪府大阪市北区梅田1丁目2番2号大阪 駅前第二ビル15階カネボウ株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA02 AA09 AA17 BB00 CC06 FF03 GG02 HH02 JJ02 5H029 AJ14 AJ15 AK02 AK03 AK05 AK08 AK16 AL02 AL08 AL16 AM03 AM07 BJ03 BJ12 CJ02 CJ03 DJ03 DJ16 DJ17 EJ12 HJ01 HJ13 5H050 AA19 AA20 BA15 BA17 CA02 CA08 CA09 CA11 CA16 CA20 CB02 CB09 CB20 CB22 FA02 FA17 FA19 GA02 HA02 HA13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極、負極、正・負極を隔離するセパレー
    タおよび正極、負極、セパレータにそれぞれ坦持される
    有機電解液とからなる電気化学的に充放電可能な電気化
    学素子、並びに該電気化学素子を包含する正極ケース、
    負極ケース、および正極ケースと負極ケースを電気化学
    的に絶縁し且つ該両ケースにより電気化学素子を外気と
    密閉可能にするガスケットよりなる有機電解質電池にお
    いて、該ガスケットが加熱プレス成形法によって成形さ
    れたものであることを特徴とする有機電解質電池。
  2. 【請求項2】ガスケットを構成する材質がポリエーテル
    エーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、フッ素
    樹脂のいずれかである事を特徴とする請求項1記載の有
    機電解質電池。 【請求孔3】正極材及び/或いは負極材が芳香族系縮合
    ポリマーの熱処理物であって水素原子/炭素原子の原子
    比が0.50〜0.05であるポリアセン系骨格構造を
    含有する不溶不融性基体であることを特徴とする請求項
    1あるいは2記載の有機電解質電池。
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