JP2002279835A - 透明導電性薄膜積層体及びそのエッチング方法 - Google Patents
透明導電性薄膜積層体及びそのエッチング方法Info
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Abstract
幅でパターニングする。 【解決手段】 透明基体(A)10上に、透明高屈折率
薄膜層(a)20及び透明金属薄膜層(b)30を積層
してなる透明導電性膜膜積層体を不活性ガスによるスパ
ッタリングによりドライエッチング法でパターニングを
行なう。該不活性ガスが、ネオン、アルゴン、クリプト
ン、キセノンの中の少なくとも一つを主成分とすること
を特徴とするエッチング方法。上記の方法によってエッ
チングされた透明導電性薄膜積層体。
Description
グ方法、さらに詳しくは不活性ガスによるスパッタリン
グを用いた、積層体のエッチング方法及びその方法によ
ってエッチングされた積層体さらにはそれを用いた発光
素子に関するものである。
わらず導電性を有する薄膜であり、その代表例は、イン
ジウムとスズとの酸化物(ITO)からなる薄膜であ
る。その用途は幅広い。主な用途は、表示パネルの透明
電極用や電磁波遮断用である。
であり、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミ
ネッセンス(EL)ディスプレイ、プラズマディスプレ
イパネル(PDP)等に現在、広く用いられている。最
近では、有機エレクトロルミネッセンス(OEL)ディ
スプレイやフィールドエミッションディスプレイ(FE
D)が、次世代ディスプレイの一つとして注目されてい
る。
ニーズが非常に高まっている。これを実現するために
は、表示素子の低消費電力化が必要である。この目的の
ためには、可視光線透過率を維持しつつ、抵抗値が低い
透明電極の開発が有効である。特に最近開発されつつあ
る、有機エレクトロルミネッセンス素子に関しては、自
発光タイプであり、小型携帯端末向けに主に開発された
いるため、透明電極の低抵抗化への期待は大きい。ま
た、現在、市場に広まりつつあるプラズマディスプレイ
パネル(PDP)や次世代のディスプレイとして開発さ
れつつあるフィールドエミッションディスプレイ(FE
D)、既に市場に広まっている液晶ディスプレイ(LC
D)に関しても、消費電力低減の面から、低抵抗透明電
極開発に対する期待は大きい。さらにLCDに関して
は、特に単純マトリックス駆動方式である場合には、高
精細化がすすむにつれ、透明電極の低抵抗化が十分でな
いと画素ごとの表示具合にばらつきを生じるという問題
が生じるため、透明電極の低抵抗化は重要な開発課題で
ある。
化を実現するため成膜後の熱処理が行われる。処理温度
は数100℃まで及ぶ。しかし、この手法では、十分な
特性のものを再現性よく量産することが難しい。また、
小型携帯端末をターゲットとした場合、透明電極自体の
軽量化も必要である。透明電極の軽量化を実現するため
には、基体の軽量化が有効である。このため、従来、主
にガラスが、用いられてきたが、最近では高分子成形体
が利用されるようになりつつある。
このため、ITO等の低抵抗化を実現するために薄膜形
成後に行われてきた熱処理を行うことができない。
るための手段としては、透明導電性薄膜積層体の利用が
有効である。透明導電性薄膜積層体とは、導電性に優れ
る金属の薄膜を透明高屈折率薄膜で挟んだものである。
透明導電性薄膜積層体の導電性は、主に透明金属薄膜層
の導電性に左右され、従来の透明導電性薄膜では、実現
し得ない高い導電性を得ることができる。この透明導電
性薄膜積層体は、各薄膜層の材料や膜厚を選ぶことによ
って、用途に応じて最適な光学特性及び電気特性を持つ
ように設計することができるため、非常に有用である。
された、細かな画素の集まりである。各画素を独立に発
光させ、様々な文字や画像を表示させる。用いられる透
明電極も目標とする画素サイズに応じて、パターニング
されている必要がある。
は、ディプレイの駆動方式に左右される。例えば、単純
マトリックス方式で駆動される場合は、直線状にパター
ニングされている場合が多く、薄膜トランジスター(T
FT)方式で駆動される場合は、各画素毎に碁盤目状に
形成されている場合が多い。
O等も上記の様にパターニングを施して通常用いられて
いる。
て、湿式法と乾燥法がある。一般的には湿式法が用いら
れている。湿式法では、例えば、ITOが、全面に成膜
されたものを用意し、不要な部分を塩酸を用いて、溶解
することによってパターニングが行なわれる。しかし、
積層体の場合、各層によってエッチングされる速度が異
なるのが通常である。その為、各積層層のエッチング後
の端面がそろうようにエッチングを行なうことが非常に
難しく、層の厚みが不均一になってしまう。その結果、
表示素子を作製した場合に表示状態が不均一になってし
まう。
ライエッチング法を用いる方法が検討されてきた。ドラ
イエッチングに用いられるガスとしては、ヨウ化水素ガ
ス(HIガス)、臭化水素ガス、塩素ガス、メタンガ
ス、メタノールガス等が用いられている。この中で、ヨ
ウ化水素ガスが最も高いエッチング速度を得ることがで
き、また、基板上に残渣を残さず、かつ最も安定したエ
ッチングを行なうことができる。この手法を用いると各
積層層の端部の位置ずれ幅を5μm程度の精度で一致さ
せることができる。
性ガスとの混合ガスを用いることによって、位置ずれ幅
を向上させることができる。なお、ヨウ化水素ガスとア
ルゴンをヨウ化水素ガス:アルゴンを10:90の割合
で混合してなる混合ガスを用いた場合にもっとも優れた
位置ずれ幅を得ることができ、この手法により得ること
のできる位置ずれ幅は2μmを超える程度である。しか
し、最近では表示素子の高精細化が進み、前述の位置ず
れ幅でも不充分になりつつある。求められる位置ずれ幅
は2μm以内である。
手法に関しては、WO99/36261において、レー
ザーアプレーションを用いた手法が提案されているが、
位置ずれ幅に関しては言及されていない上に、用いてい
るレーザーのビーム径から推測すると必要な位置ずれ幅
を実現できるものではないと思われる。さらにこの手法
は、エッチングする部分全てを走査するものであり、一
度に全ての部分をパターニングすることができるエッチ
ング手法に比較して、非常に効率の悪い手法である。
する課題は、透明高屈折率薄膜層と透明金属薄膜層から
なる透明導電性薄膜積層体を不活性ガスによるスパッタ
リングを用いたドライエッチング手法により、位置ずれ
幅2μm以内の微細なパターニングを効率よく可能足ら
しめるものである。
における透明高屈折率薄膜層及び金属薄膜層よりなる透
明導電性薄膜積層体を、不活性ガスによるスパッタリン
グによってエッチングことエッチングすることで解決さ
れる。
事項により特定される発明によって解決することができ
る。
率薄膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)を積層してな
る透明導電性膜膜積層体を、不活性ガスによるスパッタ
リングによってエッチングすることを特徴とする透明導
電性薄膜積層体のエッチング方法。
ン、クリプトン、キセノンの中の少なくとも一つを主成
分とすることを特徴とする(1)に記載のエッチング方
法。
載の方法によってエッチングされた透明導電性薄膜積層
体。
エッチングされている(3)記載の透明導電性薄膜積層
体であって、エッチングにより断面がむき出しになった
端部において、一つの層(K層)を選択し、その層の最
表面に最も近い表面(K面)上の端部において、一点
(P点)を選択し、比較する一つの層(L層)を選択し
た上で、L層の最表面に最も近い表面(l面)上に、そ
の面の垂直方向に沿って、点Pをl面上に投影した点
(H点)を決定し、l面の端部とH点との距離を位置ず
れ幅と定義した場合において、位置ずれ幅が、最大でも
2μm以内であることを特徴とする透明導電性薄膜積層
体。
率薄膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)をA/a/b
/aまたはA/a/b/a/b/aまたはA/a/b/
a/b/a/b/aなる順序で積層することによりなる
(3)乃至(4)いずれかに記載のエッチングされた透
明導電性薄膜積層体。
であることを特徴とする(3)乃至(5)のいずれかに
記載のエッチングされた透明導電性薄膜積層体。
ことを特徴とする(3)乃至(5)のいずれかに記載の
エッチングされた透明導電性薄膜積層体。
0質量%以上がインジウムの酸化物からなる薄膜層また
はまたは60質量%以上がチタンの酸化物からなる薄膜
層であることを特徴とする(3)乃至(7)のいずれか
に記載のエッチングされた透明導電性積層体。
0質量%以上がインジウムとスズとの酸化物からなる薄
膜層であることを特徴とする(3)乃至(7)のいずれ
かに記載のエッチングされた透明導電性薄膜積層体。
たは銀合金薄膜層であることを特徴とする(3)乃至
(9)のいずれかに記載のエッチングされた透明薄膜積
層体。
銅、セシウム、インジウムの中から選ばれた少なくとも
1種類の金属と銀との合金であることを特徴とする
(3)乃至(10)のいずれかに記載のエッチングされ
た透明導電性薄膜積層体。
折率薄膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)を積層して
なる透明導電性膜膜積層体を、不活性ガスによるスパッ
タリングによってエッチングして透明導電性薄膜積層体
を製造し、かつ、(4)に記載の積層断面における各層
の端部の位置ずれ幅の精度になるように製造することを
特徴とするエッチングされた透明導電性薄膜積層体の製
造方法。
折率薄膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)を積層して
なる透明導電性膜膜積層体を、不活性ガスによるスパッ
タリングによってエッチングして透明導電性薄膜積層体
を製造し、かつ、(6)記載の順序で積層することを特
徴とするエッチングされた透明導電性薄膜積層体の製造
方法。
折率薄膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)を積層して
なる透明導電性膜膜積層体を、不活性ガスによるスパッ
タリングによってエッチングして透明導電性薄膜積層体
を製造し、かつ、(7)または(8)記載の透明基体
(A)上に透明高屈折率薄膜層(a)及び透明金属薄膜
層(b)を積層することを特徴とするエッチングされた
透明導電性薄膜積層体の製造方法。
折率薄膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)を積層して
なる透明導電性膜膜積層体を、不活性ガスによるスパッ
タリングによってエッチングして透明導電性薄膜積層体
を製造し、かつ、(8)または(9)記載の透明高屈折
率薄膜層(a)及び/または請求項10または11の透
明金属薄膜層(b)を積層することを特徴とするエッチ
ングされた透明導電性薄膜積層体。
に記載のエッチングされた透明導電性薄膜積層体を用い
た透明電極。
いた有機エレクトロルミネッセンス素子または液晶ディ
スプレイ素子またはフィールドエミッションディスプレ
イ素子。
明基体としては、透明高分子成形基体及び透明ガラス基
体が挙げられる。透明高分子成形基体は、透明ガラス基
体に比較して軽い、割れにくい、曲がりやすい等の理由
で好適に用いられる。
板の状態のものが使用され、透明性に優れ、用途に応じ
た十分な機械的強度を持つものであることが好ましい。
ここで、透明性に優れるとは、使用される状態での厚さ
において、視感透過率が、40%以上であることを指
す。また、透明高分子成形基体の主面と反対面には、反
射防止層や防眩層が形成されていても構わない。
子成形基体である。透明高分子成形基体を具体的に例示
すると、ポリイミド、ポリスルフォン(PSF)、ポリ
エーテルスルフォン(PES)、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)ポリメチレンメタクリレート(PMM
A)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)、ポリプロピレン(PP)、トリ
アセチルセルロース(TAC)等が挙げられる。中で
も、ポリカーボネート(PC)、及びポリエーテルスル
フォン(PES)は、特に好適に用いられる。
制限はない。通常は、20〜500μm程度である。
体及び透明ガラス基体である。板状の透明高分子成形基
体に好ましい材料を例示すれば、ポリメタクリル酸メチ
ル(PMMA)を始めとするアクリル樹脂、ポリカーボ
ネイト樹脂等が挙げられるが、これらの樹脂に特定され
るわけではない。中でもPMMAは、その広い波長領域
での高透明性と機械的強度の高さから好適に使用するこ
とができる。
または密着性を増す等の理由でハードコート層が設けら
れることが多い。
ほとんどないものが一般的に使われている。アクティブ
駆動素子がそのガラス上に形成される場合は、ガラスか
らのアルカリ溶出があるとアクティブ素子性能に大きく
影響する懸念があるので、無アルカリガラスが用いられ
ている。それ以外の場合では、安価なソーダライム系の
ガラスが用いられている。ガラス板の製造方法は、フロ
ート法、ダウンロード法、フュージョン法などがある。
無アルカリガラス(白板ガラス)は、ダウンロード法ま
たはフュージョン法を用いて作製され、ソーダライムガ
ラス(青板ガラス)は、フロート法を用いて作製され
る。
分な機械的強度と、たわまずに平面性を維持する剛性が
得られれば良い。通常は、0.5〜10mm程度であ
る。
を向上させるための層が形成されていても構わない。ガ
スバリヤー性を向上させる目的では、エチレンビニル酢
酸化合物(EVA)、ポリビニル酢酸化合物(PVA)
などが一般的に使用されているが、これに限定されるわ
けではない。 [透明高屈折率薄膜層]透明高屈折率薄膜層に用いられ
る材料としては、できるだけ透明性に優れたものである
ことが好ましい。ここで透明性に優れるとは、膜厚10
0nm程度の薄膜を形成したときに、その薄膜の視感透
過率が60%以上であることを指す。また、高屈折率材
料とは、550nmの光に対する屈折率が、1.4以上
の材料である。これらには、用途に応じて不純物を混入
させても良い。
ができる材料を例示すると、インジウムとスズとの酸化
物(ITO)、カドミウムとスズとの酸化物(CT
O)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化亜鉛(Z
nO3)、亜鉛とアルミニウムとの酸化物(AZO)、
酸化マグネシウム(MgO)、酸化トリウム(Th
O2)、酸化スズ(SnO2)、酸化ランタン(La
O2)、酸化シリコン(SiO2)、酸化インジウム(I
n2O3)、酸化ニオブ(Nb2O3)、酸化アンチモン
(Sb2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化セ
シウム(CeO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化ビス
マス(Bi2O3)等、およびこれ等の混合物である。
い。具体的に例示すると、硫化亜鉛(ZnS)、硫化カ
ドミウム(CdS)、硫化アンチモン(Sb2S3)等が
あげられる。
ITO、TiO2、AZOが特に好ましい。ITO及び
AZOは、導電性を持つ上に、可視領域における屈折率
が、2.0程度と高く、さらに可視領域にほとんど吸収
を持たない。TiO2は、絶縁物であり、可視領域にわ
ずかな吸収を持つが、可視光に対する屈折率が2.3程
度と大きい。
高屈折率薄膜層(a)が存在するが、最表面に位置する
透明高屈折率薄膜層(a)は、素子を作製した時、例え
ば有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した時は、
直接有機層と接しているため、電気抵抗の大きさが、発
光輝度を左右する。このため、最表面に位置する透明高
屈折率薄膜層(a)に用いられる材料は、比抵抗が低い
ものが好ましく、通常は、ITOやAZOが好適に用い
られる。
明電極全体の透過性及び電気伝導性を考慮して決定され
る。通常は、0.5〜100nm程度である。 [透明金属薄膜]本発明において用いられる、透明金属
薄膜層の材料としては、できるだけ電気伝導性が良く、
薄膜状態における透明性が高い材料が好ましい。ここで
電気伝導性が良いとは、比抵抗が1×10-5(Ω・cm)
以下であることである。また、透明性が高いとは、目的
の膜厚における視感平均透過率が40%以上であること
である。本発明においては、銀または銀の合金が好適に
用いられる。、銀は、比抵抗が、1.59×10-6(Ω
・cm)であり、あらゆる材料の中で最も電気伝導性に優
れる上に、薄膜の可視光線透過率が優れるため、最も好
適に用いられる。但し、銀は、薄膜とした時に安定性を
欠き、硫化や塩素化を受け易いという問題を持ってい
る。この為、安定性を増すために、銀の替わりに銀と金
の合金、銀と銅の合金、銀とパラジウムの合金、銀と銅
とパラジウムの合金、銀と白金の合金等を用いてもよ
い。また、金や銅をを用いても良い。
極全体の透過性及び電気伝導性を考慮して決定される。
通常は、0.5〜100nm程度である。
薄膜層、ガスバリヤー層の形成には、真空蒸着法、イオ
ンプレーティング法、スパッタリング法等の従来公知の
手法によればよい。
レーディング法またはスパッタリング法が好適に用いら
れる。イオンプレーティング法では、反応ガスプラズマ
中で所望の金属または焼結体を抵抗加熱したり、電子ビ
ームにより加熱したりすることにより真空蒸着を行う。
スパッタリング法では、ターゲットに所望の金属または
焼結体を使用し、スパッタリングガスにアルゴン、ネオ
ン等の不活性ガスを用い、反応に必要なガスを加えて、
スパッタリングを行う。例えば、ITO薄膜を形成する
場合には、スパッタリングターゲットにインジウムとス
ズとの酸化物を用いて、酸素ガス中で直流マグネトロン
スパッタリングを行う。
パッタリング法が、好適に用いられる。真空蒸着法で
は、所望の金属を蒸着源として使用し、抵抗加熱、電子
ビーム加熱等により、加熱蒸着させることで、簡便に透
明金属薄膜を形成することができる。また、スパッタリ
ング法を用いる場合は、ターゲットに所望の金属材料を
用いて、スパッタリングガスにアルゴン、ネオン等の不
活性ガスを使用し、直流スパッタリング法や高周波スパ
ッタリング法を用いて透明金属薄膜を形成することがで
きる。成膜速度を上昇させるために、直流マグネトロン
スパッタリング法や高周波マグネトロンスパッタリング
法が用いられることも多い。 [構成]本発明における透明導電性薄膜の構成は、透明
高屈折率薄膜層(a)と透明金属薄膜層(b)との繰り
返し積層体であり、透明基体(A)上に形成される。具
体的な断面構成は、A/a/b/a、A/a/b/a/
b/a、A/a/b/a/b/a/b/a等である。各
a及びb層が実質的に2つ以上の層からなる場合もあ
る。また、A層とa層の中間、a層とb層の中間、最表
面に位置するa層の表面上等に密着性を上げる目的やガ
スバリヤー性を上げる目的で層を形成しても良い。
層体の一例を示す断面図である。10:透明基体(A)
上に20:透明高屈折率薄膜層(a)、30:透明金属
薄膜層(b)が、A/a/b/aの構成で形成されてい
る。 [パターニング]単純マトリックス方式で駆動する素子
用の透明電極は、通常は、幅を持つ直線状のものとし
て、複数本、平行にある間隔を持って形成されている。
透明導電性薄膜形成部分の幅に特に指定はないが、通常
は、20〜2000μmである。また、透明導電性薄膜
未形成部分の幅にも特に指定はない。通常は、1〜30
00μmである。例えば有機EL素子の場合は、この透
明電極が陽極となる。LCD素子の場合は、この透明電
極を2枚組み合わせそれぞれの透明電極が互いに交差す
るように配置する。一方の透明電極のある一本ともう一
方の透明電極のある一本を指定すると、その交点に電圧
を印加することができる。
る場合は、アクティブ駆動素子が透明電極基板に形成さ
れている。そして、それぞれの駆動素子ごとに画素電極
としての透明電極が形成されている。画素電極の大きさ
及び形は、通常一辺の長さが20〜500μmの長方形
であり、駆動素子を配置するために一部分がかけている
形状になっている場合が多い。
例を示した。40は透明導電性薄膜層形成部分、50は
透明導電性薄膜未形成部分である。
ングによりパターニングした場合に各層同士の端面の位
置ずれ幅が著しく小さい。
する。エッチングにより断面がむき出しになった端部に
おいて、一つの層(K層)を選択し、その層の最表面に
最も近い表面(K面)上の端部において、一点(P点)
を選択し、比較する一つの層(L層)を選択した上で、
L層の最表面に最も近い表面(l面)上に、その面の垂
直方向に沿って、点PをI面上に投影した点(H点)を
決定し、l面の端部とH点との距離を位置ずれ幅と定義
する。
ましくは1.5μm以内、さらに好ましくは1μm以内
である。
とは、高周波プラズマなどで高エネルギー状態になった
ガス分子によりエッチングを行なう方法である。通常
は、マスクを用いて必要部分を覆い、不用部分を取り除
く。マスクとしては、フォトレジストを用いたり、又簡
易に行なう場合にはテープを用いたりする。フォトレジ
ストを用いる場合は、まず全面にフォトレジストを塗布
し、マスク形成部分以外に紫外線を照射する。その後、
紫外線照射部分を現像によって取り除く。エッチング処
理終了後は、レジストはアルカリ溶液を用いて取り除か
れる。又、テープを用いた場合は、剥がせば良い。
グ方法は、13.56MHzの高周波電界を印加するこ
とにより行なうRIE型のものや、ICP型のエッチン
グ装置に対応可能である。また、ECR型の装置などに
も用いることが可能である。RIE型装置の場合には、
印加電極(カソード電極)と対向電極(アノード電極)
との間に放電が形成される装置を用いるものが通常であ
るが、対向電極が接地されているものである場合には、
基板を印加電極側に設置することが通常である。さら
に、対向電極にバイアス電圧(高周波によって印加する
ものであってもよい)を印加するものである場合には、
対向電極側に基板を設置するものであってもよい。本発
明が開示するRIE型のITOを始めとするインジウム
化合物薄膜のドライエッチングに用いる印加電極の周波
数は、5MHz以上、200MHz以下であり、いわゆ
るRF放電からVHF放電の範囲を網羅する。また、I
CP型の放電を用いる場合における周波数は、印加電極
側にて1MHzから100MHzの範囲に含まれるもの
が用いられる。
は、不活性ガスであり、具体的には、ネオン、アルゴ
ン、キセノン、クリプトンガス等の希ガスの少なくとも
1種を主成分とするガス等であり、これ等のガスは不活
性ガスを95%以上含有する必要がある。
性薄膜積層体の中の金属薄膜層が、銀または銀合金から
なる金属薄膜層である場合、反応性のあるガスを用いる
と銀が、ガスと反応し、状態を変えてしまうので好まし
くない。また、金属薄膜層を積層体中に有する場合、I
TO等の酸化物のみからなる薄膜をエッチングする場合
に比較して、エッチング速度が非常に遅い。このこと
は、金属薄膜層として銀または銀合金薄膜を用いる場合
に特に顕著である。エッチング速度が遅いと反応性ガス
が、銀または銀合金薄膜層と接する時間が長くなり、さ
らに銀または銀合金薄膜層の状態変化を生む要因とな
る。
0.001〜10Paの範囲にて行なわれている。
グ装置の図を示した。本発明装置は、通常のRIE装置
からなっている。具体的には、エッチング室60に排気
用のケミカルドライポンプ70とターボ分子ポンプ80
を取り付けており、0.002Pa以下にまでの高真空
が得られるシステムとしている。電極はRIE型である
ために、平行平板電極からなっており、13.56MH
zの高周波電力を投入することができる印加電極90
と、アース設置されている対向電極100とからなって
いる。印加電極上面には、エッチング対象基板110を
具備した基板を設置することができる。本システムにお
いては、ガラス板とスパッタターゲットとして用いるI
TO板をおいてエッチング対象物とした。また、本発明
に用いた装置には、外部加熱ヒーター120、マスフロ
ーコントローラー130、分圧真空計センサー140と
分圧真空計本体150が取りつけられており、チャンバ
ー内の水蒸気圧力を質量数18に相当する圧力成分とし
て測定することができる。測定した圧力は、分圧真空計
本体により読み取ることができるが、測定できる圧力範
囲は、0.000001Pa以上、0.1Pa以下の範
囲である。
法は以下の通りである。
組成は、オージェ電子分光法(AES)、蛍光X線法
(XRF)、X線マイクロアナライシス法(XMA)、
荷電粒子励起X線分析法(RBS)、X線光電子分光法
(XPS)、真空紫外光電子分光法(UPS)、赤外吸
収分光法(IR)、ラマン分光法、2次イオン質量分析
法(SIMS)、低エネルギーイオン散乱分光法(IS
S)等により測定できる。また、膜中の原子組成及び膜
厚は、オージェ電子分光法(AES)や2次イオン質量
分析(SIMS)を深さ方向に実施することによって調
べることができる。
態は及び断面の光学顕微鏡測定、走査型電子顕微鏡(S
EM)測定、透過型電子顕微鏡測定(TEM)を用いて
調べることができる。
れ幅は、簡易には光学顕微鏡測定により調べることがで
き、より詳細には断面の光学顕微鏡測定、走査型電子顕
微鏡(SEM)測定、透過型電子顕微鏡測定(TEM)
を用いて調べることができる。
れば良い。例えば、分光器によって透過率を測定すれば
良い。
れば良い。例えば、四端子法を用いて、面抵抗を測定す
れば良い。
態は、断面の光学顕微鏡測定、走査型電子顕微鏡(SE
M)測定、透過型電子顕微鏡測定(TEM)を用いて調
べることができる。
された透明導電性薄膜積層体の透明電極としての有用性
は、実際に表示素子を作製し、表示状態を調べることに
よって確認することができる。
板[旭ガラス社製、ソーダライムガラス、大きさ50×
50mm□、厚さ1.1mmt]を用意し、まず、透明
導電性薄膜積層体を形成した。直流マグネトロンスパッ
タリング法を用いて、透明基体(A)上に、インジウム
とスズとの酸化物からなる薄膜層(a)、銀と金の合金
薄膜層(b)をA/a[厚さ40nm]/b[厚さ9n
m]/a[厚さ40nm]なる順に積層し、透明電極を
形成した。インジウムとスズとの酸化物からなる薄膜層
は、透明高屈折率薄膜層を、銀と金の合金薄膜層は、透
明金属薄膜層を構成する。インジウムとスズとの酸化物
からなる薄膜層の形成には、ターゲットとして、酸化イ
ンジウムー酸化スズ焼結体[In2O3:SnO2=9
0:10(重量比)]、スパッタリングガスとしてアル
ゴン・酸素混合ガス(全圧266mPa、酸素分圧8m
Pa)を用いた。また、銀と金の合金薄膜層の形成に
は、ターゲットとして銀と金の合金[Ag:Au=9
5:5(重量比)]を用い、スパッタガスにはアルゴン
ガス(全圧266mPa)を用いた。作製した透明電極
の面抵抗は、10Ω/□、視感平均透過率は88%であ
った。
積層体にパターン形成を行なった。スピンコート法を用
いて、フォトレジスト[東京応化工業製、品番TSMR
−8900]を全面に塗布した。塗布厚みは約2μmと
なるようにした。そのうえに露光用マスク[大きさ50
mm×50mm、厚さ1.1mmtのガラス板に、図2
に示したような形状で50μm幅の直線状のクロム薄膜
が、5μm間隔で形成されている]を重ね、水銀紫外
線ランプ[出力:300W]に0.5秒間照射した。続
いて、有機アルカリ現像液[東京応化工業製、品番NM
D−W]に浸し、紫外線照射部分を取り除いた。取り除
かれた部分は、透明導電性薄膜積層体が、積層される必
要のない部分である。
行ない、透明導電性薄膜積層層不要部分を取り除いた。
装置は容量結合型の高周波電極を備えたRIE型のドラ
イエッチング装置である。印加電極上に透明導電性薄膜
積層体を形成した基板を設置し、圧力が約0.001P
aになるまで真空引きを行なった後、アルゴンガスを圧
力が0.5Paとなるように導入し、5分間エッチング
を行なった。放電に用いるプラズマは、13.56MHz
である。
106]に浸し、全てのフォトレジストを取り除いた。
以上によりパターン形成された透明電極を作製した。透
明電極に関して、エッチングされた透明導電性薄膜積層
体が、直線状に形成されている方向をX方向、それと垂
直な方向をY方向と位置付けた。 [評価]前述で作製した透明導電性薄膜積層体のエッチ
ング後の端部における各層の位置ずれ幅を断面SEM法
を用いて調べた。
同様に実施した。実施例1における銀と金との合金薄膜
層の変わりに、銀とパラジウムと銅の合金薄膜層を用い
た。ターゲットは、銀とパラジウムと銅の合金[Ag:
Pd:Cu=98:1:1(重量比)]を用いた。
薄膜積層体を透明電極として、有機EL素子を作製し
た。
×50mm、厚さ0.1mmt、100μm×50μm
の空間部分160が、図4に記載のように形成されてい
る、X方向の空間同士の間隔は110μm、Y方向の間
隔は60μm。なお、図4には空間部分の一部分が記載
されている。]を取りつけた。この時、Y方向の空間の
幅部分が、透明電極の幅部分と全ての箇所において一致
するようにする。
てN,N‘−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェ
ニル)−1,1‘−ビフェニル−4,4’−ジアミン
(略称:TPD)層[50nm]を形成した。続いてそ
の上に真空加熱蒸着法を用いて発光層として8−ハイド
ロキシキノリンアルミニウム(略称:Alq3)層[5
0nm]を形成した。
上記と同様に有機薄膜層を形成した。次に金属マスク
[大きさ50mm×50mm、厚さ0.1mmt、10
00μm幅の直線状の空間が、5μm間隔で形成されて
いる]を直線方向がY方向となるように有機薄膜層上に
取りつけた。
ネシウム層[2nm]を形成した。最後に陽極である透
明電極及び陰極の各線に電流を流すための配線を取りつ
けた。以上により、有機エレクトロルミネセンス素子を
作製した。
素子の発光試験を行なった。電流を流す陽極及び陰極の
位置を順次変えながらそれぞれ10Vの電圧を印加した
ところ、選択した陽極と陰極の線が交差する位置で発光
した。表示したいパターン形状に合わせて、使用する陽
極と陰極を複数選択することによって、パターンを持っ
た発光をさせることができた。画素端部における発光状
態を光学顕微鏡により観察した。
性薄膜積層体を用いて、実施例3と同様に実施した。
電極を2枚用意し、以下の手法で液晶ディスプレイ(L
CD)素子を作製した。
基板上に電着法によって、カラーフィルターを形成し
た。このカラーフィルターを形成したものを透明電極基
板1とし、そうでないものを透明電極基板2とした。
R、G、B三色がストライブ上に交互に並ぶ方式を採用
した。まず、電着溶液を用意した。カルボキシル基を有
する高分子樹脂を有機アミンで中和し、アニオン型の溶
液を用意した。これにR、G、B三色の顔料を別々に分
散し、R、G、B三色に対応した3種の電着溶液を用意
した。続いて電着を行なった。顔料の濃度は、厚さ2μ
mのカラーフィルターを形成した時に、透過率が30%
になるように調整した。まず、Rに塗る部分の透明電極
のリード部分に導電ペーストを用いて電気配線を行な
い、透明電極基板を電着溶液に浸した。配線の反対側に
は予め対極を設けておき、その対極も電着液に浸す。そ
の後、基板、対極間に電圧を印加し、基板上に着色膜を
析出させた。水で洗浄した後、乾燥させた。同様にして
G、Bに塗る部分にも電着を行なった。続いて温度20
0℃で60分間焼成した。
形成した。全面にブラックマスク用材料[紫外線硬化樹
脂に黒色顔料を混ぜたもの]をスピンナ−法によって塗
布した。続いて、背面[透明電極形成面反対側]から紫
外線を30秒間照射した。アルカリ現像液に30秒間浸
し、不要部分を取り除いた。最後に温度200℃で60
分間焼成した。
上に配向膜を形成した。配向処理剤[JSR(株)製、
ポリイミド系:商品名はJALS)をスピンナ−法によ
って厚さ300nmになるように塗布し、温度180℃
で30分間焼成した。その後、配向膜表面をコットンを
巻きつけたロールで一定方向に擦った(ラビング工
程)。
極基板を合わせて空セルを作製した。透明電極基板1の
透明電極形成面に球状シリカ[粒子径5〜6μm]をス
プレー散布した。続いて、外周部分にスクリーン印刷に
よって、紫外線硬化樹脂接着剤を塗布した。液晶材料注
入口を用意するために、一部分、未塗布部分を作ってお
いた。続いて透明電極基板2を透明電極面が向かい合う
ように重ね、紫外線を照射し、接着剤を硬化させた。前
述の工程は、基板間距離が5〜6μmになるように実施
した。
材料[メルク社製、品番MLC−6075]の注入を行
なった。最後に紫外線硬化樹脂封止剤を注入口に塗布
し、紫外線硬化させ、注入口を閉じた。
液晶セルの両面に偏光フィルム[日東電工製]を透明粘
着材を介して貼り合せた。透明電極基板2に関しては、
偏光フィルムからの透過光の振動方向と液晶分子配向予
定方向が一致するようにし、透明電極基板1に関して
は、液晶によって旋光した光の振動方向と一致するよう
に決められた液晶分子配向予定方向と偏光フィルムの透
過光振動方向が一致するようにした。
液晶セルの片面透明電極基板2側にバックライトユニッ
ト[エンプラス社製]を設置した。
分に、TABフィルム[基板側に10μm間隔でストラ
イブ上に銅箔が透明電極の本数分形成されている。外部
とりだし側には3mm間隔でストライブ上に銅箔が透明
電極の本数分形成されている。両側のそれぞれの銅箔が
一対一対応で電気的に接続している。]をACF[日立
化成工業社製]を用いて接着した。以上によりLCD素
子を作製した。
試験を行なった。電圧を印加する電極の位置を順次変え
ながらそれぞれ1Vの電圧を印加したところ、選択した
向い合う電極線が交差する位置で光透過した。表示した
いパターン形状に合わせて、使用する陽極と陰極を複数
選択することによって、パターンを持った発光をさせる
ことができた。画素端部における発光状態を光学顕微鏡
により観察した。
成した透明導電性薄膜積層体を用いた点以外は、実施例
5と同様に実施した。
同様に実施した。ドライエッチング過程において反応性
ガスとしてHIとアルゴンとの混合ガス(HI:Ar=
90:10)[圧力比])を0.7Paとなるように導
入して、4分間エッチングを行なった。
性薄膜積層体を透明電極として実施例3で行なったのと
同様に有機EL素子を作製し、評価を行なった。
性薄膜積層体を透明電極として実施例5で行なったのと
同様にLCD素子を作製し、評価を行なった。
後の端部における各積層層の位置ずれ幅の精度が大幅に
向上していることが判る。また、表2から分かるように
各積層層の位置ずれ幅が向上したエッチングされた透明
導電性薄膜積層体を透明電極とした有機EL素子を作製
することによって画素の発光均一性が大幅に向上する。
さらに表3から分かるように各積層層の位置ずれ幅が向
上した透明導電性薄膜積層体を透明電極としたLCD素
子を作製することによって画素の発光均一性が大幅に向
上する。
たドライエッチング法によりパターニングを行なうこと
により、端部のパターン精度が従来になく優れたエッチ
ングされた透明導電性薄膜積層体を提供することができ
る。それを用いることにより透明導電性薄膜積層体を透
明電極として用いているにもかかわらず、画素内での発
光が状態が均一である表示素子を提供することができ
る。
る。
Claims (17)
- 【請求項1】 透明基体(A)上に、透明高屈折率薄膜
層(a)及び透明金属薄膜層(b)を積層してなる透明
導電性膜膜積層体を、不活性ガスによるスパッタリング
によってエッチングすることを特徴とする透明導電性薄
膜積層体のエッチング方法。 - 【請求項2】 該不活性ガスが、ネオン、アルゴン、ク
リプトン、キセノンの中の少なくとも一つを主成分とす
ることを特徴とする請求項1に記載のエッチング方法。 - 【請求項3】 請求項1乃至2のいずれかに記載の方法
によってエッチングされた透明導電性薄膜積層体。 - 【請求項4】 少なくとも最表面から2層までがエッチ
ングされている請求項3記載の透明導電性薄膜積層体で
あって、エッチングにより断面がむき出しになった端部
において、一つの層(K層)を選択し、その層の最表面
に最も近い表面(K面)上の端部において、一点(P
点)を選択し、比較する一つの層(L層)を選択した上
で、L層の最表面に最も近い表面(l面)上に、その面
の垂直方向に沿って、点Pをl面上に投影した点(H
点)を決定し、l面の端部とH点との距離を位置ずれ幅
と定義した場合において、位置ずれ幅が、最大でも2μ
m以内であることを特徴とする透明導電性薄膜積層体。 - 【請求項5】 透明基体(A)上に、透明高屈折率薄膜
層(a)及び透明金属薄膜層(b)をA/a/b/aま
たはA/a/b/a/b/aまたはA/a/b/a/b
/a/b/aなる順序で積層することによりなる請求項
3乃至4いずれかに記載のエッチングされた透明導電性
薄膜積層体。 - 【請求項6】 透明基体(A)が、高分子成形体である
ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のエ
ッチングされた透明導電性薄膜積層体。 - 【請求項7】 透明基体(A)が、ガラスであることを
特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のエッチン
グされた透明導電性薄膜積層体。 - 【請求項8】 透明高屈折率薄膜層(a)が、60質量
%以上がインジウムの酸化物からなる薄膜層またはまた
は60質量%以上がチタンの酸化物からなる薄膜層であ
ることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の
エッチングされた透明導電性積層体。 - 【請求項9】 透明高屈折率薄膜層(a)が、60質量
%以上がインジウムとスズとの酸化物からなる薄膜層で
あることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載
のエッチングされた透明導電性薄膜積層体。 - 【請求項10】 透明金属薄膜層(b)が、銀または銀
合金薄膜層であることを特徴とする請求項3乃至9のい
ずれかに記載のエッチングされた透明薄膜積層体。 - 【請求項11】 銀合金が、金、パラジウム、銅、セシ
ウム、インジウムの中から選ばれた少なくとも1種類の
金属と銀との合金であることを特徴とする請求項3乃至
10のいずれかに記載のエッチングされた透明導電性薄
膜積層体。 - 【請求項12】 透明基体(A)上に、透明高屈折率薄
膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)を積層してなる透
明導電性膜膜積層体を、不活性ガスによるスパッタリン
グによってエッチングして透明導電性薄膜積層体を製造
し、かつ、請求項4に記載の積層断面における各層の端
部の位置ずれ幅の精度になるように製造することを特徴
とするエッチングされた透明導電性薄膜積層体の製造方
法。 - 【請求項13】 透明基体(A)上に、透明高屈折率薄
膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)を積層してなる透
明導電性膜膜積層体を、不活性ガスによるスパッタリン
グによってエッチングして透明導電性薄膜積層体を製造
し、かつ、請求項6記載の順序で積層することを特徴と
するエッチングされた透明導電性薄膜積層体の製造方
法。 - 【請求項14】 透明基体(A)上に、透明高屈折率薄
膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)を積層してなる透
明導電性膜膜積層体を、不活性ガスによるスパッタリン
グによってエッチングして透明導電性薄膜積層体を製造
し、かつ、請求項7または8記載の透明基体(A)上に
透明高屈折率薄膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)を
積層することを特徴とするエッチングされた透明導電性
薄膜積層体の製造方法。 - 【請求項15】 透明基体(A)上に、透明高屈折率薄
膜層(a)及び透明金属薄膜層(b)を積層してなる透
明導電性膜膜積層体を、不活性ガスによるスパッタリン
グによってエッチングして透明導電性薄膜積層体を製造
し、かつ、請求項8または9記載の透明高屈折率薄膜層
(a)及び/または請求項10または11の透明金属薄
膜層(b)を積層することを特徴とするエッチングされ
た透明導電性薄膜積層体。 - 【請求項16】請求項3乃至11のいずれかに記載のエ
ッチングされた透明導電性薄膜積層体を用いた透明電
極。 - 【請求項17】 請求項16に記載の透明電極を用いた
有機エレクトロルミネッセンス素子または液晶ディスプ
レイ素子またはフィールドエミッションディスプレイ素
子。
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