JP2002274204A - コンバインのトランスミッション - Google Patents

コンバインのトランスミッション

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JP2002274204A
JP2002274204A JP2001083276A JP2001083276A JP2002274204A JP 2002274204 A JP2002274204 A JP 2002274204A JP 2001083276 A JP2001083276 A JP 2001083276A JP 2001083276 A JP2001083276 A JP 2001083276A JP 2002274204 A JP2002274204 A JP 2002274204A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンバインのトランスミッションにおいて、
PTOプーリの耐久性・メンテナンス性を向上させる。 【解決手段】 該トランスミッションのハウジングに備
えられる駆動ユニットと、前記ハウジング外に延出しな
がら回転自在に支持されるとともに、前記油圧モータと
連動連結されるPTO軸26と、該PTO軸26の前記
延出部分に設けられるPTOプーリ34を備え、該PT
Oプーリ34と前記PTO軸26との間に介在されるク
ラッチを、a)前記PTOプーリ34内部で前記PTO
軸26に対し相対回転不能に取り付けられる第一の部材
43であって、爪部43cを有するもの、b)前記PT
Oプーリ34内部で該PTOプーリ26に対し相対回転
不能に取り付けられる第二の部材36であって、前記第
一の部材43の爪部43cに対し係合し得る爪部36d
を有するもの、を有するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインのトラ
ンスミッションの刈取出力部の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンバインのトランスミッシ
ョンの刈取出力部に刈取出力プーリを設け、刈取部のプ
ーリと連動連結して刈取部を駆動する構成は公知となっ
ている。また、この刈取出力プーリまでの経路の途中に
ワンウェイクラッチを設ける技術が公知となっている。
この構成によれば、コンバイン前進時にはワンウェイク
ラッチが係合して刈取部を駆動し、後進時にはワンウェ
イクラッチが空回りして動力伝達を遮断し、刈取部の逆
駆動を防止することができる。このワンウェイクラッチ
としては、例えば内輪と外輪との間に楔形状のカムが介
在されたような構造や、内輪あるいは外輪を楔形状に形
成し、間に玉やコロを入れたものを採用するものが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な構造のワンウェイクラッチは構成が複雑で、デリケー
トかつ寿命が短く、頻繁にメンテナンスを行わなければ
ならなかった。また、このようなメンテナンスをするに
おいては、トランスミッションのミッションケースをい
ったん分解して行わなければならず、きわめて面倒なも
のだったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。
【0005】即ち、請求項1においては、コンバインの
トランスミッションにおいて、該トランスミッションの
ハウジングに備えられる駆動ユニットであって、油圧ポ
ンプと、該油圧ポンプに流体的に結合された油圧モータ
と、を備えるものと、前記ハウジング外に延出しながら
回転自在に支持されるとともに、前記油圧モータと連動
連結されるPTO軸と、該PTO軸の前記延出部分に設
けられるPTOプーリと、を有し、該PTOプーリと前
記PTO軸との間に介在されるクラッチを、a)前記P
TOプーリ内部で前記PTO軸に対し相対回転不能に取
り付けられる第一の部材であって、爪部を有するもの、
b)前記PTOプーリ内部で該PTOプーリに対し相対
回転不能に取り付けられる第二の部材であって、前記第
一の部材の爪部に対し係合し得る爪部を有するもの、を
有するように構成したものである。
【0006】請求項2においては、請求項1記載のコン
バインのトランスミッションにおいて、前記第一の部材
又は前記第二の部材の少なくともいずれか一方におい
て、前記爪部の傾斜面に緩衝材を備えたものである。
【0007】請求項3においては、請求項1又は請求項
2記載のコンバインのトランスミッションにおいて、前
記第一の部材にはヘリカルスプラインが設けられ、該ヘ
リカルスプラインにより前記第一の部材が前記PTO軸
に対し摺動自在とされているものである。
【0008】請求項4においては、請求項1から請求項
3までのいずれか一項に記載のコンバインのトランスミ
ッションにおいて、前記第一の部材と前記第二の部材と
の間に流体が介在されているものである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明す
る。図1はコンバインのトランスミッション周辺の構成
を表した図、図2はトランスミッションのスケルトン
図、図3はトランスミッションの背面図一部断面展開図
である。図4は刈取出力プーリ内のワンウェイクラッチ
の構成を表した図、図5はワンウェイクラッチの爪部の
構成を表した斜視図、図6は同じく周方向展開断面図で
ある。
【0010】図1に鎖線で略示される農用コンバイン1
において、原動機であるエンジン2の出力軸3にプーリ
4が固設されている。駆動ユニットたるHST式変速装
置6の入力軸7上にもプーリ8が固設されており、両プ
ーリ4・8の間にはベルト9が巻回され、両軸3・7を
連動連結している。図3に示すように、前記HST式変
速装置6はそのハウジング10をトランスミッションの
ハウジングたるミッションケース11の上部側面に付設
して構成され、互いに油圧的に結合される油圧ポンプ5
1及び油圧モータ52(図2に略示)を該ハウジング1
0の内部に収納している。前記油圧ポンプ51の回転軸
線上には前記入力軸7が配置され、その一端を前記ハウ
ジング10から側方に突出させ、該突出部分に前記プー
リ8を固定している。油圧モータ52の回転軸線上には
出力軸13が配置され、回転自在に支持される。図3に
示すように前記ハウジング10の外側上面には操作アー
ム12が回動自在に配設されて、該操作アーム12を回
動操作することによって油圧ポンプ51の容積を無段的
に変更できるように構成している。該操作アーム12は
適宜のリンク機構を介して、コンバインの運転座席に設
けられる図略の主変速レバーに連係させている。従っ
て、オペレータが該主変速レバーを操作することで、無
段変速された回転を前記出力軸13に得ることができ
る。
【0011】前記出力軸13の一端は前記ミッションケ
ース11の側壁を貫通させて内部に突入させ、該突入部
分には入力ギア14を固定している。該入力ギア14
は、前記ミッションケース11に横支される支軸15上
に回転自在に遊嵌される中間ギア16に噛合され、該中
間ギア16は、前記ミッションケース11に回転自在に
軸支される伝達軸17上に固定された、副変速入力歯車
18に噛合される。伝達軸17には副変速のための三つ
の歯車、即ち、高速原動歯車19、中速原動歯車20、
低速原動歯車21が設置されている。中速原動歯車20
・低速原動歯車21は伝達軸17に対し相対回転不能に
固定される一方、高速原動歯車19は伝達軸17に遊嵌
されている。また、伝達軸17上には第一クラッチスラ
イダ31が軸方向摺動自在に設置され、高速原動歯車1
9に対して係脱自在となるよう構成している。
【0012】前記伝達軸17と平行に副変速軸29が配
置されて回転自在に支持され、該副変速軸29上に高速
従動歯車22が刻設されるとともに、中速従動歯車23
・低速従動歯車24がそれぞれ回転自在に配置されてい
る。そして、高速従動歯車22は前記高速原動歯車19
に、中速従動歯車23は前記中速原動歯車20に、低速
従動歯車24は前記低速原動歯車21に、それぞれ噛合
されている。この副変速軸29上には第二クラッチスラ
イダ32が軸方向摺動自在に設置され、副変速軸29に
対し中速従動歯車23又は低速従動歯車24のいずれか
一方を係合させ、あるいはいずれをも係合させない状態
を作り出すことができる。この第二クラッチスライダ3
2は前記第一クラッチスライダ31と同時に摺動操作で
きるように構成してあり、コンバイン1の運転座席に設
けられる図略の副変速レバーに連係されている。従っ
て、オペレータがこの副変速レバーを操作することによ
り、前記副変速軸29に高速、中速、低速のいずれかの
回転を得、あるいは回転動力が遮断される中立状態を現
出させることができる。
【0013】この副変速軸29は適宜の減速歯車列や差
動機構を介して左右の車軸25・25(図1)へ連動連
結され、最終的には前記エンジン1の動力が左右車軸2
5・25に伝達されて駆動される。なお、該副変速軸2
9には摩擦多板式の駐車ブレーキ装置40が設けられて
おり、コンバインの図示せぬ駐車ブレーキ手段を操作す
ることにより該副変速軸29をロックして、車両の確実
な停止を行わせるようにしている。
【0014】図2や図3に示すように、ミッションケー
ス11には刈取駆動回転を出力するためのPTO軸たる
刈取出力軸26が回転自在に支持され、その一端には連
結ギア27が固定されるとともに、他端はミッションケ
ース11の側壁から延出される。前記連結ギア27に
は、前記伝達軸17上に固定された伝達ギア28が噛合
され、前記HST式変速装置6の出力回転がこの刈取出
力軸26に伝達されるようになっている。
【0015】図4に示すように、前記刈取出力軸26の
突出部分においてはスプラインを介して筒状のカラー3
3を相対回転不能に設け、該カラー33には、PTOプ
ーリたる刈取出力プーリ34を設けている。この刈取出
力プーリ34は図1に示すとおり、刈取部70の入力プ
ーリ71とベルト72を介して連動連結され、該刈取部
70へ動力を伝達可能に構成している。この刈取出力プ
ーリ34は、前記カラー33にベアリング38を介して
回転自在に支持された取付支持体36と、該取付支持体
36にボルト固定され、外周面にベルト嵌合溝を形設す
る筒状の本体35と、該本体35の軸方向一端面を閉鎖
する蓋体37からなる。
【0016】前記取付支持体36は図4に示すように、
ボス部36aと、該ボス部36aから放射方向に延出し
て設けられるフランジ部36bと、前記ボス部36aか
ら軸方向に向かって形成される円筒状の延出部36cと
を備えている。該延出部36cの内周面には前記ベアリ
ング38の外輪を嵌合させるとともに、該延出部36c
の軸方向端縁には爪部36dが設けられている。前記カ
ラー33の外周面にはヘリカルスプライン42が刻設さ
れ、該ヘリカルスプライン42上に第一の部材たる爪部
材43を配置している。この爪部材43は、内周面に前
記ヘリカルスプライン42に係合するスプラインを形成
した筒状のボス部43aと、前記ベアリング38の軸方
向端面に沿って放射方向に延びる円板状のフランジ部4
3bと、該フランジ部43bの周縁に形設した爪部43
cとを有している。この爪部43cは前記取付支持体3
6の爪部36dと係合可能に構成している。
【0017】図5・図6に示すように、取付支持体36
と爪部材43それぞれに設けられる爪部36d・43c
の形状は、いずれも、半円弧状の緩やかな斜面61と垂
直状の押動面62とを位相180°毎に交互に配する鋸
歯状に構成してあり、爪部材43が一側に回転するとき
は斜面61・61同士が滑って空回りする一方、爪部材
43が他側に回転するときは押動面62が他方の押動面
62を押動して一体的に回転するようにして、第一の部
材たる爪部材43と第二の部材たる取付支持体36との
間にワンウェイクラッチが構成されている。図4に示す
ように、前記カラー33上にはバネ受け部材44が固定
されて、該バネ受け部材44と前記爪部材43との間に
コイルバネ状の付勢バネ45が弾装され、両爪部36d
・43cを互いに軸方向に近接させるための付勢力を与
えている。
【0018】ここで、前記爪部材43はヘリカルスプラ
イン構造を介して前記カラー33に設置されているの
で、刈取出力軸26とともにカラー33が正転したとき
は爪部材43に前記取付支持体36に近接する方向のス
ラスト力が、刈取出力軸26とともにカラー33が逆転
したときは爪部材43に前記取付支持体36から離間す
る方向のスラスト力が、該ヘリカルスプライン構造から
それぞれ作用するようになっている。従って、刈取出力
軸26正転時(コンバイン前進時)には前記スラスト力
が前記付勢バネ45の弾発力と相まって爪部材43を取
付支持体36へ近接させる方向へ作用するので、該爪部
材43の爪部43cは前記取付支持体36の爪部36d
にスムーズに係合して回転を確実に伝達する。一方、刈
取出力軸26逆転時(コンバイン後進時)には前記スラ
スト力が前記付勢バネ45の弾発力に抗して爪部材43
を取付支持体36から離間させる方向に作用するので、
両爪部36d・43cの斜面61・61間の滑りが容易
に行われ、爪部材43に対する取付支持体36の連れ回
り(即ち、刈取出力プーリ34の連れ回り)を防止し、
確実に空回りさせるのである。
【0019】前記本体35は、その軸方向一端面を前記
取付支持体36のフランジ部36bにボルト固定すると
ともに、軸方向他側の内周面は前記カラー33の外周面
にベアリング39を介して支持させている。そして、該
本体35の一側側面には蓋体37がボルトにより取り付
けられ、本体35の内部に、前記刈取出力軸26の前記
ミッションケース11からの突出部分や、前記カラー3
3や前記爪部材43を収納している。
【0020】前記取付支持体36のボス部36a内周面
と前記刈取出力軸26外周面との間にはオイルシール4
6が介設されて、前記本体35内部の空間を油密的に封
鎖する構成としている。前記蓋体37には注入口が穿設
されて、該注入口を介して前記空間に流体であるオイル
又はグリスを注入できるようにしており、その後に注入
口をキャップ50・50で封鎖して、封入されたオイル
(グリス)が内部のベアリング38・39や爪部材43
等を潤滑できるようになっている。
【0021】そして、前記爪部材43のフランジ部43
bの外周面が、前記本体35の内周面との間になす隙間
(図4に示すδ)を小さく形成して、爪部材43と取付
支持体36との間の空間へ出入りするオイル(グリス)
の流量を制限している。これにより、前記刈取出力軸2
6の逆転により爪部材43が取付支持体36に対して空
回りする際に、斜面61・61同士が滑って一側の斜面
61の先端が他側の斜面61の先端を越えると前記付勢
バネ45の作用により爪部材43の斜面61が取付支持
体36の斜面61に打ち付けられようとするが、爪部材
43と取付支持体36とに挟まれた空間から流出するオ
イル(グリス)の流量が前記隙間δによって絞られ制限
されているので、前記爪部材43を打ち付けようとする
力(主に、前記付勢バネ45による力)にオイル(グリ
ス)の圧力が抗し、両爪部36d・43cの斜面61・
61同士が激しく打ち付けられることが抑制されるので
ある。これによって、コンバインが後進し前記爪部材4
3が空回りするときの「パチン」という打音の発生が抑
制され、従来の爪型ワンウェイクラッチの課題であった
空回り時の静粛性が良好とされている。
【0022】次に、本発明の第二実施例を説明する。図
7は第二実施例において、刈取出力プーリ内のワンウェ
イクラッチの構成を表した図、図8はワンウェイクラッ
チの爪部の構成を表した斜視図、図9は同じく周方向展
開断面図である。
【0023】この第二実施例においては図7に示すよう
に、前記第一実施例と同様に前記刈取出力軸26を支持
し、そのミッションケース11外突出部分においてはス
プラインを介して筒状のカラー33を固定し、該カラー
33に刈取出力プーリ34’を設けている。前記カラー
33の外周面にはヘリカルスプライン42が刻設され、
該ヘリカルスプライン42上に第一の部材たる爪部材4
3’を配置している。この爪部材43’は図7や図8に
示すように、内周面に前記ヘリカルスプライン42に係
合するスプラインを形成した筒状のボス部43aと、前
記ベアリング38の軸方向端面に沿って径方向に延びる
円板状のフランジ部43bと、該フランジ部43bの周
縁に軸方向に形設した爪部43cとを有している。
【0024】前記爪部材43’に隣接させて第二の爪部
材47が前記刈取出力軸26に相対回転自在に支持さ
れ、この第二の爪部材47の前記爪部材43’に対向す
る側面には、前記爪部43cに係合可能な爪部47aを
形成している。そして、本実施例の刈取出力プーリ3
4’は取付支持体を有しない構成としており、その代わ
りに筒状の本体35’の軸方向一端側をその回転軸心に
向けて延出し、該延出部分73の内周縁と前記刈取出力
軸26の外周面との間にオイルシール46を設けてあ
る。前記第二の爪部材47は前記本体35’の内周面に
嵌合されてあり、予め該内周面に形成されてあるキー溝
48とキー49とにより、両者が相対回転不能に固定さ
れている。
【0025】爪部材43’と第二の爪部材47それぞれ
に設けられる爪部36d・43cの形状は図8や図9に
示すように、いずれも、緩やかな斜面61の端部に接続
して平坦な凸部63を設け、該凸部63から垂直に延出
された押動面62を挟んで平坦な凹部64を設け、これ
を位相120°毎に周期的に配する略鋸歯状に構成して
あり、爪部材43’が一側に回転するときは斜面61・
61同士が滑って空回りする一方、爪部材43’が他側
に回転するときは前記押動面62が他方の押動面62を
押動して動力を伝達するようにして、爪部材43’と第
二の爪部材47との間にワンウェイクラッチを構成して
いる。前記カラー33上にはバネ受け部材44を設置し
て、該バネ受け部材44と前記爪部材43’との間に付
勢バネ45を介設し、該付勢バネ45により、爪部材4
3’を第二の爪部材47に近接する方向へ付勢してい
る。
【0026】前記本体35の刈取出力軸26先端側に位
置する内周面は、前記カラー33の外周面にベアリング
39を介して支持させている。該ベアリング39を覆う
ように該本体35の一側側面に蓋体37がボルトにより
取り付けられ、本体35の内部に、前記刈取出力軸26
の前記ミッションケース11からの突出部分や、前記カ
ラー33・前記爪部材43’・前記第二の爪部材47等
を収納している。前記蓋体37には注入口が穿設され
て、該注入口を介して前記空間にオイル又はグリスを注
入できるようにしており、その後に注入口をキャップ5
0で封鎖して、封入されたオイル(グリス)が内部のベ
アリング38・39や爪部材43’等を潤滑できるよう
になっている。
【0027】また図7に示すように、前記本体35’の
内周面にはリング状のカラー54が設置されて、その内
周面に前記爪部材43’のフランジ部43bの外周面が
嵌合される関係になっている。前記カラー54の内周面
と前記爪部材43’のフランジ部43bの外周面との間
には適宜の摩擦力が発生するように構成されている。こ
れにより、前記刈取出力軸26が逆転した場合でも、前
記ヘリカルスプライン42と前記摩擦力に基づく適宜の
トルクによりスラスト力が発生し、該スラスト力は前記
爪部材43’を第二の爪部材47から離間させる方向に
働き、また、離間した爪部材43’を前記摩擦力で保持
できるようになっている。これにより逆転時の爪同士の
接触が回避されるので、打音が発生することはない。
【0028】以上のようにワンウェイクラッチ空回り時
の爪同士の接触はほぼ回避されているが、爪部材43’
が第二の爪部材47に万一打ち付けられるような場合で
も、その打音を抑制すべく、爪部材43’と第二の爪部
材47との間の空間にオイル(グリス)が流入/流出す
る経路として、細い孔55を前記爪部材43’に形成
し、空間に流入/流出するオイル(グリス)の流量を該
孔55によって絞るようにしている。この構成により、
前記第一実施例と同様にオイル(グリス)の圧力が抵抗
となって、「パチン」という打音が抑制されることとな
る。
【0029】そして本実施例においては図8や図9に示
すように、前記第二の爪部材47の前記緩やかな斜面6
1から凸部63に跨る領域においてそれぞれ円弧状の溝
65を欠設し、該溝65に緩衝材53を嵌入して設置し
ている。この緩衝材53は第二の爪部材47の前記爪部
47aの面から少量だけ突出する接当面を有しており、
この接当面は前記爪部47aの面と平行となるようにし
ている。従って、コンバインが後進し前記爪部材43’
が空回りする場合であって、前記付勢バネ45により爪
部材43’が第二の爪部材47に向かって打ち付けられ
ようとする場合であっても、この打ち付ける衝撃を該緩
衝材53が緩衝するので、これによっても「パチン」と
いう打音の発生が抑制され、ワンウェイクラッチ空回り
時の静粛性が良好である。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
以下に示すような効果を奏する。
【0031】即ち、請求項1に示す如く、コンバインの
トランスミッションにおいて、該トランスミッションの
ハウジングに備えられる駆動ユニットであって、油圧ポ
ンプと、該油圧ポンプに流体的に結合された油圧モータ
と、を備えるものと、前記ハウジング外に延出しながら
回転自在に支持されるとともに、前記油圧モータと連動
連結されるPTO軸と、該PTO軸の前記延出部分に設
けられるPTOプーリを備え、該PTOプーリと前記P
TO軸との間に介在されるクラッチを、a)前記PTO
プーリ内部で前記PTO軸に対し相対回転不能に取り付
けられる第一の部材であって、爪部を有するもの、b)
前記PTOプーリ内部で該PTOプーリに対し相対回転
不能に取り付けられる第二の部材であって、前記第一の
部材の爪部に対し係合し得る爪部を有するもの、を有す
るように構成したので、ワンウェイクラッチとして構造
が簡単な爪型のクラッチを採用することにより、耐久性
の向上によってメンテナンスの必要頻度を減少でき、ま
た製造コストの低減を図れる。更に、PTO軸のハウジ
ング外延出部分と、PTOプーリとの間に、前記ワンウ
ェイクラッチを介在させたので、トランスミッションの
ミッションケースを分解することなく、PTOプーリを
分解するだけでワンウェイクラッチにアクセスできるか
ら、メンテナンスの工数を低減できる。
【0032】請求項2に示す如く、請求項1記載のコン
バインのトランスミッションにおいて、前記第一の部材
又は前記第二の部材の少なくともいずれか一方におい
て、前記爪部の傾斜面に緩衝材を備えたので、ワンウェ
イクラッチの空回り時に、一側の部材が他の部材に対し
て打ち付けられる際の衝撃を該緩衝材が吸収するので、
打付け音を抑制できて静粛性が向上されるとともに、ワ
ンウェイクラッチの摩耗・破損を防止できるほか、必要
なメンテナンスの頻度も減少される。
【0033】請求項3に示す如く、請求項1又は請求項
2記載のコンバインのトランスミッションにおいて、前
記第一の部材にはヘリカルスプラインが設けられ、該ヘ
リカルスプラインにより前記第一の部材が前記PTO軸
に対し摺動自在とされているので、PTO軸回転時に第
一の部材に対し生じるスラスト力が第二の部材に対する
係脱をサポートするので、ワンウェイクラッチの係脱の
切り換えがスムーズに行われる。具体的には、PTO軸
を正転から逆転に切り換えるときは第一の部材を第二の
部材から離間させる方向に前記スラスト力が働くので、
動力遮断がスムーズにでき連れ回りを防止できる。一方
で、PTO軸を逆転から正転に切り換えるときは第一の
部材を第二の部材に近接させる方向に前記スラスト力が
働くので、即座に両部材が係合して動力の伝達が確実に
行われることとなる。
【0034】請求項4に示す如く、請求項1から請求項
3までのいずれか一項に記載のコンバインのトランスミ
ッションにおいて、前記第一の部材と前記第二の部材と
の間に流体が介在されているので、流体が前記第一の部
材又は第二の部材の急激な運動に対して抵抗を生じさせ
るので、ワンウェイクラッチ空回り時の打付け音の発生
を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインのトランスミッション周辺の構成を
表した図。
【図2】トランスミッションのスケルトン図。
【図3】トランスミッションの背面図一部断面展開図。
【図4】刈取出力プーリ内のワンウェイクラッチの構成
を表した図。
【図5】ワンウェイクラッチの爪部の構成を表した斜視
図。
【図6】同じく周方向展開断面図。
【図7】第二実施例において、刈取出力プーリ内のワン
ウェイクラッチの構成を表した図。
【図8】ワンウェイクラッチの爪部の構成を表した斜視
図。
【図9】同じく周方向展開断面図。
【符号の説明】
1 コンバイン 6 HST式変速装置(駆動ユニット) 26 刈取出力軸(PTO軸) 34 刈取出力プーリ(PTOプーリ) 36 取付支持体(第二の部材) 36d 爪部 42 ヘリカルスプライン 43 爪部材(第一の部材) 43c 爪部 53 緩衝材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16D 41/04 F16D 41/04 F16H 7/20 F16H 7/20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンバインのトランスミッションにおい
    て、 該トランスミッションのハウジングに備えられる駆動ユ
    ニットであって、油圧ポンプと、該油圧ポンプに流体的
    に結合された油圧モータと、を備えるものと、前記ハウ
    ジング外に延出しながら回転自在に支持されるととも
    に、前記油圧モータと連動連結されるPTO軸と、 該PTO軸の前記延出部分に設けられるPTOプーリ
    と、 該PTOプーリと前記PTO軸との間に介在され、以下
    のa),b)の構成を有するワンウェイクラッチと、を
    備える、 コンバインのトランスミッション。 a)前記PTOプーリ内部で前記PTO軸に対し相対回
    転不能に取り付けられる第一の部材であって、爪部を有
    するもの。 b)前記PTOプーリ内部で該PTOプーリに対し相対
    回転不能に取り付けられる第二の部材であって、前記第
    一の部材の爪部に対し係合し得る爪部を有するもの。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコンバインのトランスミ
    ッションにおいて、 前記第一の部材又は前記第二の部材の少なくともいずれ
    か一方において、前記爪部の傾斜面に緩衝材を備えたこ
    とを特徴とする、コンバインのトランスミッション。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のコンバイン
    のトランスミッションにおいて、 前記第一の部材にはヘリカルスプラインが設けられ、該
    ヘリカルスプラインにより前記第一の部材が前記PTO
    軸に対し摺動自在とされていることを特徴とする、コン
    バインのトランスミッション。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか一
    項に記載のコンバインのトランスミッションにおいて、 前記第一の部材と前記第二の部材との間に流体が介在さ
    れていることを特徴とする、コンバインのトランスミッ
    ション。
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