JP2002274058A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2002274058A
JP2002274058A JP2001081422A JP2001081422A JP2002274058A JP 2002274058 A JP2002274058 A JP 2002274058A JP 2001081422 A JP2001081422 A JP 2001081422A JP 2001081422 A JP2001081422 A JP 2001081422A JP 2002274058 A JP2002274058 A JP 2002274058A
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heat
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JP2001081422A
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Kunio Hayakawa
邦雄 早川
Takuji Kato
拓司 加藤
Mitsunobu Morita
充展 森田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 画像部の高保存性、特に耐可塑剤性に優れた
感熱記録材料の提供。 【解決手段】 支持体上にロイコ染料と該ロイコ染料を
加熱時に発色させる顕色剤とを主成分とする感熱発色層
を有する感熱記録材料において、顕色剤として一般式
(I)で表される化合物の少なくとも1種類を含有し、
更に分子内に1級のアミノ基を有する化合物又は分子内
にピリジン骨格を有する化合物を含有することを特徴と
する感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像部の保存性に優
れた感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、一般に支持体上に電子
供与性の無色又は淡色の染料前駆体と電子受容性の顕色
剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであって、
熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することによ
り、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応して記録画像が得
られるものであり、特公昭43−4160号公報、特公
昭45−14039号公報等に開示されている。このよ
うな感熱記録材料は、比較的簡単な装置で記録が得ら
れ、保守が容易であること、騒音の発生が少ないことな
どの利点があり、近年、電子計算機、ファクシミリ、券
売機、ラベルプリンター、レコーダー等の記録材料とし
て広範囲な分野に利用されている。電子供与性染料前駆
体と電子受容性顕色剤を用いた感熱記録材料は、外観が
よい、感触がよい、発色濃度が高い等の優れた特性を有
している反面、記録画像部がポリ塩化ビニルなどのプラ
スチック等と接触した場合に、プラスチック中に含有さ
れる可塑剤や添加剤などにより消色したり、或いは食品
や化粧品等に含有される薬品と接触して容易に記録画像
部が消色したり地肌部が発色したりするなど、記録材料
としての保存性が劣るという欠点を有していた。記録画
像の高保存安定性を実現するための手段として、高信頼
性顕色剤の利用が従来から提案されている。例えば、特
開昭58−82788号公報、特開昭60−13852
号公報にはフェノールスルホン化合物が、特開昭62−
169681号公報には置換サリチル酸化合物が提案さ
れているが、これらの化合物を顕色剤として用いた場
合、可塑剤や油等に対する画像部の堅牢性の点で不十分
であった。本発明者等はこの様な実状を受けて鋭意研究
を重ねた結果、一般式(I)で表される化合物を顕色剤
として利用することにより、画像部の保存性、特に耐油
性に優れた感熱記録材料が得られることを発見したが、
画像部の耐可塑剤性についてはまだ十分満足できるもの
ではなかった。
【0003】一方、感熱記録材料にアミン化合物を利用
することは従来から幾つかの方法が開示されている。例
えば特開平11−58959号公報には脂肪族カルボン
酸、有機リン酸化合物、メルカプト酢酸、酸性リン酸エ
ステルから選ばれる少なくとも1種の顕色剤と、水不溶
性又は難溶性の有機アミンを利用することが開示されて
いる。同様に、画像部の耐光性改善の目的から3級アミ
ン化合物を利用する方法が、特開平7−25139号、
特開平7−89228号、特開平7−89229号、特
開平7−242060号、特開平7−276795号各
公報に開示されている。また特開平5−64960号、
特開平5−201135号、特開平6−48038号各
公報には2級アミン化合物を利用する方法が開示されて
いる。しかしこれらの発明では、何れも有機アミンの酸
化防止剤としての機能を利用したものであり、アミン化
合物が露光に対して酸化防止機能を発現して画像の褪色
又は地肌着色を改善することを目的としているものであ
る。別の方法として、特公平7−110939号、特開
平7−285271号、特開平10−24659号に
は、可逆性感熱記録材料においてアミン化合物を利用す
る方法が開示されている。これら発明では何れも、アミ
ン化合物を消色性改善を目的としてアミン化合物を利用
しているものである。更に別の方法として、特開平9−
175014号公報には、4−(2−メチル−グリシジ
ルオキシ)−4′−ベンジルオキシジフェニルスルホン
とN,N,N′,N′−テトラアセチルエチレンジアミ
ンを利用する方法が開示されている。この発明は画像部
の耐可塑剤性の向上を目的としているものであるが、ア
ミン化合物はグリシジル化合物の架橋剤として利用する
ものであり、グリシジル化合物との併用が必須要件であ
る。以上のように、アミン化合物を利用する感熱記録材
料は幾つか開示されているが、架橋剤として利用する方
法以外で画像の耐可塑剤性向上のためにアミン化合物を
利用する方法は考えられていない。また、感熱記録材料
にピリジン骨格を有する化合物を利用する方法は、特開
平6−191151号、特開平7−101147号各公
報に可逆性感熱記録材料の顕減色剤化合物としてピリジ
ンカルボン酸化合物を利用する方法が開示されている。
しかし、これらの方法は発色・消色の可逆性を改善する
ことを目的としており、画像の保存性に関しては記載も
示唆もされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、画像部の高
保存性、特に耐可塑剤性に優れた感熱記録材料の提供を
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、次の1)〜
5)の発明によって解決される。 1) 支持体上にロイコ染料と該ロイコ染料を加熱時に
発色させる顕色剤とを主成分とする感熱発色層を有する
感熱記録材料において、顕色剤として一般式(I)で表
される化合物の少なくとも1種類を含有し、更に分子内
に1級のアミノ基を有する化合物又は分子内にピリジン
骨格を有する化合物を含有することを特徴とする感熱記
録材料。
【化2】 (式中、Xは、 a.脂肪族炭化水素又は芳香族炭化水素からなる2価の
基 b.主鎖に、1個以上の脂肪族炭化水素基と、1個以上
のヘテロ原子、カルボニル基、スルフィニル基、スルホ
ニル基、スルホニルオキシ基、カルボニルオキシ基、−
CONH−、−NHCONH−、−CONHNH−、−
SONHNH−から選ばれた少なくとも1種(以下、
ヘテロ基群という)を含む2価の基 c.主鎖に、1個以上の脂肪族炭化水素基及び/又はヘ
テロ基群と、1個の芳香族炭化水素基を含む2価の基 d.主鎖に、1個以上の脂肪族炭化水素基及び/又はヘ
テロ基群と、2個以上の芳香族炭化水素基を含み、該芳
香族炭化水素基同士が、1個以上の脂肪族炭化水素基及
び/又はヘテロ基群で互いに連結されている2価の基 の何れかであり、前記脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化
水素基は、炭素数1〜4の低級アルキル基、水酸基、ハ
ロゲン原子から選ばれた少なくとも1種の置換基を有し
ていてもよい。) 2) 前記分子内に1級のアミノ基を有する化合物が芳
香族ジアミン化合物であることを特徴とする1)記載の
感熱記録材料。 3) 前記分子内にピリジン骨格を有する化合物が分子
内にピリジン骨格を2つ以上有する化合物であることを
特徴とする1)記載の感熱記録材料。 4) 前記一般式(I)で表される化合物(顕色剤)1
モルに対して、分子内に1級のアミノ基を有する化合物
を0.3〜1.5モル含有することを特徴とする1)又
は2)記載の感熱記録材料。 5) 前記一般式(I)で表される化合物(顕色剤)1
モルに対して分子内にピリジン骨格を有する化合物を
0.2〜1.0モル含有することを特徴とする1又は
3)記載の感熱記録材料。
【0006】以下、上記本発明について詳しく説明す
る。本発明で用いる分子内に1級のアミノ基を有する化
合物の機能は、従来の方法で利用されている、酸化防止
剤として画像褪色や地肌変色を防止し耐光性を向上させ
るような機能や、架橋反応試薬として感熱発色層内でグ
リシジル化合物と共存させ架橋反応により発色層を架橋
させて発色画像の耐可塑剤性を向上させるような機能と
は異なり、同じく、分子内にピリジン骨格を有する化合
物の機能も、従来の顕減色剤としての機能とは異なり、
何れの化合物も一般式(I)で表される化合物と何らか
の相互作用をすることにより画像の耐可塑剤性を向上さ
せている点で新規な機能を利用する方法である。また、
一般式(I)で表される化合物1モルに対して含有させ
る分子内に1級のアミノ基を有する化合物の量は0.3
〜1.5モルの範囲が好ましく、より好ましくは0.5
〜1.0モルの範囲である。0.3モル未満の場合には
画像の耐可塑剤性の劣化傾向が顕著になり、1.5モル
を超えると発色濃度の低下と画像の耐可塑剤性の劣化傾
向が顕著になる。同じく、一般式(I)で表される化合
物1モルに対して含有させる分子内にピリジン骨格を有
する化合物、或いは分子内にピリジン骨格を2つ以上有
する化合物の量は0.2〜1.0モルの範囲が好まし
く、より好ましくは0.3〜0.9モルの範囲である。
0.2モル未満の場合には画像の耐可塑剤性の劣化傾向
が顕著になり、1.0モルを超えると発色濃度の低下と
画像の耐可塑剤性の劣化傾向が顕著になる。
【0007】本発明で用いられる分子内に1級のアミノ
基を有する化合物とは、次の一般式(II)で表されるよ
うな化合物であり、公知の有機アミン化合物を意味す
る。
【化3】HN−Q−NH (II) (式中Qは脂肪族炭化水素から誘導される2価の基、芳
香族炭化水素から誘導される2価の基、主鎖中に1個以
上のヘテロ原子、カルボニル基、スルホニル基、エステ
ル結合、芳香族環を有する脂肪族炭化水素から誘導され
る2価の基、1個以上のヘテロ原子、カルボニル基、ス
ルホニル基、エステル結合、アルキレン基、主鎖中にヘ
テロ原子を有する脂肪族炭化水素で連結された2つの芳
香族炭化水素から誘導される2価の基を表す。)中でも
芳香族ジアミンは特に好ましい化合物であり、その具体
例として次のようなものが挙げられるが、必ずしもこれ
らに限られる訳ではない。エチレンジアミン、プロピレ
ンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミ
ノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジア
ミノオクタン、ビスアミノエチルエーテル、フェニレン
ジアミン、ナフタレンジアミン、4,4′−ジアミノベ
ンゾフェノン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′
−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、4,4′−ジアミノジベンズアニリ
ド、4,4′−ジアミノジフェニルアミン−2−スルホ
ン酸、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、ジアニシ
ジン、4,4′−ジアミノ−2,2′,5,5′−テト
ラクロルビフェニル、4,4′−ジアミノ−5,5′−
ジメチルビフェニル、4,4′−ジアミノ−5,5′−
ジメチル−2,2′−ジスルホン酸ビフェニル、4,
4′−ジアミノ−5,5′−ジクロルジフェニルメタ
ン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′
−ジアミノ−5,5′−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルチオフェン、ビス
(4−アミノフェニル)レゾルシン、ビス(4−アミノ
フェニル)ハイドロキノン、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−2,2−
ビストリフルオロメチルプロパン、ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス(4−
アミノフェノキシ)ビフェニル、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)キサンテン、1,3−ビス(4−アミノ
フェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、4,4′−
ジアミノ−2,2′−ビス(トリフルオロメチル)ビフ
ェニル、ビス(4−アミノフェニル)−2−フェニルハ
イドロキノン、2,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−
3,5−ジブロモフェニル〕プロパン、ビス(4−アミ
ノフェノキシ)プロパン、ビス(4−アミノフェノキ
シ)ブタン、ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、
(4,4′−ジアミノ−2,2′−ジメチル)ビフェニ
ル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシカルボニルフェ
ニル)メタン、ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)プ
ロパン、ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ブタン、
ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ペンタンなど。
【0008】本発明で用いられる分子内にピリジン骨格
を有する化合物としては、次のようなものが挙げられる
が、必ずしもこれらに限られる訳ではない。1,3−ビ
ス(4−ピリジル)プロパン、1,2−ビス(4−ピリ
ジル)エタン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレ
ン、4,4′−アゾビピリジン、2,4,6−トリ−
(4−ピリジル)トリアジン、2,4−ビス(4−ピリ
ジル)−6−メチルトリアジン、2,3,4,5−テト
ラ(4−ピリジル)チオフェン、2,5−ビス(4−ピ
リジル)テトラジン、4−ビニルピリジンポリマー、2
−ビニルピリジンポリマー、4,4′−ビピリジルスル
ホン、1,3−(4′−ピリジル)プロパン、1,4−
(4′−ピリジル)ブタン、1,5−(4′−ピリジ
ル)ペンタン、1,6−(4′−ピリジル)ヘキサン、
1,4−ビス(4′−ピリジルオキシメチル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4′−ピリジルカルボニルオキシメ
チル)ベンゼン、1,3−ビス(4′−ピリジルカルボ
ニルオキシ)プロパン、1,4−ビス(4′−ピリジル
カルボニルオキシ)ブタン、1,5−ビス(4′−ピリ
ジルカルボニルオキシ)ペンタン、1,6−ビス(4′
−ピリジルカルボニルオキシ)ヘキサン、2,6−ジシ
アノピリジン、3,5−ジシアノピリジン、ピコリンア
ミド、ピコリン酸、イソニコチン酸、6−メチルピコリ
ン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、5−ブチルピコ
リン酸、2−クロルニコチン酸、6−クロルニコチン
酸、4−アミノピリジン、2,3−ジアミノピリジン、
2,5−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジ
ン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2,6−ジアミ
ノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−3−ニトロピリ
ジン、2−アミノ−5−ニトロピリジン、2,2′−ジ
ピリジルアミンなど。
【0009】本発明で用いられる一般式(I)で表され
る化合物は、特開平2000−296676号公報に記
載されているように本出願前公知であり、該一般式
(1)におけるXの具体例としては、炭素数1〜16の
アルキレン、オキシアルキレン、ビスオキシアルキレ
ン、トリスオキシアルキレン、オキソアルキレン、ビス
オキソアルキレン、トリスオキソアルキレン、チオアル
キレン、ビスチオアルキレン、トリスチオアルキレン、
スルフィニルアルキレン、ビススルフィニルアルキレ
ン、トリススルフィニルアルキレン、スルホニルアルキ
レン、ビススルホニルアルキレン、トリススルホニルア
ルキレン、ヒドロキシアルキレン、ビスヒドロキシアル
キレン、トリスヒドロキシアルキレン、スルホニルジオ
キシアルキレン、ビススルホニルジオキシアルキレン、
トリススルホニルジオキシアルキレン、カルボニルジオ
キシアルキレン、ビスカルボニルジオキシアルキレン、
トリスカルボニルジオキシアルキレン、及び、下記式で
表される2価の基が挙げられる。
【化4】
【0010】上記式中Rは、ハロゲン原子、炭素数1〜
8のアルキル基、アラルキル基、アリール基を表し、n
は、1〜4の整数を表す。上記式中のAの具体例として
は次のようなものが挙げられる。炭素数1〜16のアル
キレン、オキシアルキレン、ビスオキシアルキレン、ト
リスオキシアルキレン、オキソアルキレン、ビスオキソ
アルキレン、トリスオキソアルキレン、チオアルキレ
ン、ビスチオアルキレン、トリスチオアルキレン、スル
フィニルアルキレン、ビススルフィニルアルキレン、ト
リススルフィニルアルキレン、スルホニルアルキレン、
ビススルホニルアルキレン、トリススルホニルアルキレ
ン、ヒドロキシアルキレン、ビスヒドロキシアルキレ
ン、トリスヒドロキシアルキレン、スルホニルジオキシ
アルキレン、ビススルホニルジオキシアルキレン、トリ
ススルホニルジオキシアルキレン、カルボニルジオキシ
アルキレン、ビスカルボニルジオキシアルキレン、トリ
スカルボニルジオキシアルキレン。
【0011】上記式中のBの具体例としては次のような
ものが挙げられる。直接結合(結合基が存在しない場
合)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルフィニ
ル基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、カルボニル
オキシ基、−CONH−、−NHCONH−、−CON
HNH−、−SONHNH−、フェニレン、ビフェニ
レン、キシリレン、
【化5】 炭素数1〜16のアルキレン、オキシアルキレン、ビス
オキシアルキレン、トリスオキシアルキレン、オキソア
ルキレン、ビスオキソアルキレン、トリスオキソアルキ
レン、チオアルキレン、ビスチオアルキレン、トリスチ
オアルキレン、スルフィニルアルキレン、ビススルフィ
ニルアルキレン、トリススルフィニルアルキレン、スル
ホニルアルキレン、ビススルホニルアルキレン、トリス
スルホニルアルキレン、ヒドロキシアルキレン、ビスヒ
ドロキシアルキレン、トリスヒドロキシアルキレン、ス
ルホニルジオキシアルキレン、ビススルホニルジオキシ
アルキレン、トリススルホニルジオキシアルキレン、カ
ルボニルジオキシアルキレン、ビスカルボニルジオキシ
アルキレン、トリスカルボニルジオキシアルキレン。
【0012】一般式(I)で表される化合物の具体例と
しては次のようなものが挙げられるが、これらに限定さ
れる訳ではない。
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【0013】本発明では、塩基性色素前駆体(ロイコ染
料)を単独で又は2種以上混合して用いるが、このよう
なロイコ染料としては、感熱材料に適用されているもの
を任意に用いることができ、例えば次のようなものが挙
げられる。3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−N−メチル−N−ブチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−N−メチル−N−プロピルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エ
チル−N−プロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N
−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−N−ヘキシル−N−
イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N
−フラニルメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチル−N−ブチルアミノ−7−
(2′−フルオルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジ
ル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ビス(ジフ
ェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2′−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−ジブ
チルアミノ−7−(2′−クロルアニリノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−クロルフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、
3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−クロ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
(2′,4′−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−
ブチルアミノ−7−(2′−クロルアニリノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−ア
ニリノフルオランなど。
【0014】また、本発明における顕色剤は単独で用い
てもよいが、従来公知の顕色剤と併用し、増感剤等の他
の目的に利用することも可能である。そのような従来公
知の顕色剤の具体例としては次のものが挙げられる。
4,4′−イソプロピリデンビスフェノール、4,4′
−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、
4,4′−sec−ブチリデンビスフェノール、4,
4′−イソプロピリデンビス(2−ter−ブチルフェ
ノール)、p−ニトロ安息香酸亜鉛、1,3,5−トリ
ス(4−ter−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジ
メチルベンジル)イソシアヌル酸、2,2−(3,4−
ジヒドロキシフェニルプロパン)、ビス(4−ヒドロキ
シ−3−メチルフェニルスルフィド)、4−〔β−(p
−メトキシフェノキシ)エトキシ〕サリチル酸、1,7
−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオ
キサヘプタン、フタル酸モノベンジルエステルモノカル
ボン酸、4,4′−シクロヘキシリデンビスフェノー
ル、4,4′−イソプロピリデンビス(2−クロルフェ
ノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−
ter−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビ
ス(6−ter−ブチル−2−メチル)フェノール、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−シクロヘキシル)ブタン、4,4′−チオビス(6−
ter−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4′−
ジフェノールスルホン、4−ベンジルオキシ−4′−ヒ
ドロキシジフェニルスルホン、4−イソプロピルオキシ
−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジ
フェノールスルホキシド、p−ヒドロキシ安息香酸イソ
プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカ
テキュ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、1,3−ビス
(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、1,3−
ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒドロキシ
プロパン、N,N−ジフェニルチオ尿素、N,N−ジ
(m−クロルフェニルチオ尿素)、サリチルアニリド、
5−クロルサリチルアニリド、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)酢酸メチルエステル、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)酢酸ベンジルエステル、1,3−ビス(4−ヒ
ドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロ
キシクミル)ベンゼン、2,4′−ジフェノールスルホ
ン、2,2′−ジアリル−4,4′−ジフェノールスル
ホン、3,4−ジヒドロキシ−4′−メチルジフェニル
スルホン、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
α−メチルトルエン、4,4′−チオビス(2−メチル
フェノール)、4,4′−チオビス(2−クロルフェノ
ール)など。
【0015】また、本発明では、感度向上剤及び滑剤と
して種々の熱可融性物質を単独で又は2種以上混合して
用いることができ、具体例としては次のものが挙げられ
る。ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン
酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリ
ン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の
脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニ
ル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸
ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフト
エ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニ
ル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニ
ルカーボネート、テレフタル酸ベンジル、1,4−ジメ
トキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、
1,4−ジベンジルオキシナフタレン、1,2−ジフェ
ノキシエタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシエ
タン)、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−
ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイ
ルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジ
フェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニル
オキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニル
オキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエ
トキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、
ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパ
ン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタ
ノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジ
ルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2
−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−
メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバ
モイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキ
シ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキ
シ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュ
ウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−
クロロベンジル)など。
【0016】また、本発明の感熱記録材料を作製するに
当っては、上記のロイコ染料、顕色剤、熱可融性物質以
外にも、感熱記録材料を構成するのに慣用的に用いられ
る各種材料を適宜用いることができる。その例として
は、感熱記録層中において各種材料を支持体等の上に結
着させるための結着剤があり、具体的には次のようなも
のが挙げられる。ポリビニルアルコール、変成ポリビニ
ルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピ
ロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合
体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル
酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体ア
リカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アリ
カリ塩、ポリアクリルアミド、変成ポリアクリルアミ
ド、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、
カルボキシ変成ポリエチレン、ポリビニルアルコール/
アクリルアミドブロック共重合体、メラミン−ホルムア
ルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、アルギン
酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子、ポリ
酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重
合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体、ポ
リアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリ
ル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ
ブチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルアセタール、エチレン/酢酸ビニル共重合体など。
これらは、単独で又は混合して使用され、更に、必要に
応じて架橋剤(硬化剤)を添加して硬化させてもよい。
この場合の架橋剤(硬化剤)としては、結着剤と反応す
るもので、例えば、グリオキザール誘導体、メチロール
誘導体、エピクロルヒドリン誘導体、エポキシ化合物、
アジリジン化合物等が挙げられる。
【0017】また、感熱記録材料中に単独で又は2種以
上混合して用いられる顔料の具体例としては、次のよう
なものが挙げられる。シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、
水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレ
ー、カオリン、焼成カオリン、タルク、表面処理された
シリカ等の無機系微粉末、或いは尿素−ホルマリン樹
脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン、
塩化ビニリデン系樹脂、スチレン/アクリル共重合体、
プラスチック球状中空微粒子などの有機系の微粉末。更
に本発明の感熱記録材料では、必要に応じて、ヘッドマ
ッチング性、記録材料への筆記性向上等の目的で、感熱
発色層の上に顔料、結着剤、架橋剤、滑剤等を主成分と
する保護層を設けてもよく、この場合の顔料、結着剤、
架橋剤、滑剤として前述の顔料、結着剤、架橋剤、滑剤
(熱可融性物質)を各々単独で又は2種以上混合して用
いることができる。
【0018】また、支持体上に顔料、結着剤等を主成分
とするアンダー層を設けることも可能であり、このよう
な顔料、結着剤としては、前述の顔料、結着剤を各々単
独で又は2種以上混合して用いることができる。この場
合の顔料の一例としてプラスチック球状中空微粒子が挙
げられるが、これは、例えば熱可塑性高分子を殻とし空
気その他の気体を内包するもので、既に発泡状態となっ
ている中空微粒子であり、その中空度は、中空粒子の外
径と内径の比であって下記式で表わされる。中空度
(%)=(中空粒子の内径/中空粒子の外径)×100
このプラスチック球状中空微粒子は、ポリアクリル酸エ
ステル、ポリアクリロニトリルなどのアクリル系樹脂、
ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、又はそれらの共重
合樹脂などから作ることができる。また、前記アンダー
層用の顔料としてプラスチック球状中空微粒子を用いた
場合に、サーマルヘッドとのマッチング性を向上させる
目的で、前述した他の無機顔料を添加することもでき
る。更に、本発明の感熱記録材料においては、支持体の
裏面に顔料、結着剤、架橋剤等を主成分とするバック層
を設けてもよく、この場合にも顔料、結着剤、滑剤とし
て前述の顔料、結着剤、滑剤(熱可融性物質)を用いる
ことができる。また、支持体としては、通常の紙(酸性
紙、中性紙)以外に、塗布加工可能なものを任意に用い
ることが可能であり、例えば、合成紙、高分子フィルム
等が挙げられる。なお、本発明の感熱記録材料を作製す
るに当っては、前記以外にもこの種の感熱記録材料に慣
用される添加成分、例えば、界面活性剤、圧力発色防止
剤等を併用することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定さ
れるものではない。なお、以下の説明における「部」及
び「%」は何れも重量基準である。
【0020】実施例1 下記組成の混合物を磁性ボールミルで分散し(A液)〜
(E液)を調製した。 (A液) ・3−N,N−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 ・水 30部 (B液) ・具体例No.38の化合物 10部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 ・水 30部 (C液) ・4,4′−ジアミノジフェニルスルホン 10部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 ・水 30部 (D液) ・P527(水沢化学社製シリカゲル) 10部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 ・水 30部 (E液) ・ステアリン酸亜鉛 10部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 ・水 30部 次に下記組成の混合物をディスパーにより攪拌分散して(F液)を調整した。 (F液) ・非発泡性プラスチック微小中空粒子 40部 (固形分24%、平均粒径3μm、中空度90%) ・スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス 10部 ・水 50部 次に、上記(A液)〜(F液)を用いて感熱発色層塗布
液とアンダーコート塗布液を下記の混合比で調製した。 <感熱発色層塗布液> (A液):(B液):(C液):(D液):(E液)=
1:2:0.8:2.8:0.5 <アンダーコート塗布液> (D液):(F液)=1:2 市販の上質紙(坪量60g/m)の表面に上記アンダ
ーコート塗布液を乾燥重量が3g/mとなるように塗
布・乾燥して中間コート紙を得た。次いで、上記感熱発
色層塗布液をロイコ染料の乾燥重量が0.5g/m
なるように塗布・乾燥して感熱発色層を設けた。最後
に、10kg/cmの圧力でカレンダー処理して本発
明の感熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに対するアミ
ン化合物の添加量は約1モル)
【0021】実施例2 実施例1の(C液)における4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホンの代りにビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホンを用い、感熱発色層塗布液を
(A液):(B液):(C液):(D液):(E液)=
1:2:1.4:3.4:0.5の混合比で調製した点
以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。(顕
色剤1モルに対するアミン化合物の添加量は約1モル)
【0022】実施例3 実施例1の(C液)における4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホンの代りに4,4′−ジアミノジフェニルメ
タンを用い、感熱発色層塗布液を(A液):(B液):
(C液):(D液):(E液)=1:2:0.6:2.
6:0.5の混合比で調製した点以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに対するア
ミン化合物の添加量は約1モル)
【0023】実施例4 実施例1の(C液)における4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホンの代りに3,3′−ジアミノジフェニルス
ルホンを用いた点以外は実施例1と同様にして感熱記録
材料を得た。(顕色剤1モルに対するアミン化合物の添
加量は約1モル)
【0024】実施例5 実施例1の(C液)における4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホンの代りに4,4′−ジアミノベンズアニリ
ドを用い、感熱発色層塗布液を(A液):(B液):
(C液):(D液):(E液)=1:2:0.7:2.
7:0.5の混合比で調製した点以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに対するア
ミン化合物の添加量は約1モル)
【0025】実施例6 実施例1の(C液)における4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホンの代りに2,2−ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕プロパンを用い、感熱発色層塗
布液を(A液):(B液):(C液):(D液):(E
液)=1:2:1.3:3.3:0.5の混合比で調製
した点以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を得
た。(顕色剤1モルに対するアミン化合物の添加量は約
1モル)
【0026】実施例7 実施例1の(C液)における4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホンの代りに4,4′−ジアミノ−5,5′−
ジヒドロキシビフェニルを用い、感熱発色層塗布液を
(A液):(B液):(C液):(D液):(E液)=
1:2:0.7:2.7:0.5の混合比で調製した点
以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。(顕
色剤1モルに対するアミン化合物の添加量は約1モル)
【0027】実施例8 実施例1の(C液)における4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホンの代りに4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテルを用い、感熱発色層塗布液を(A液):(B
液):(C液):(D液):(E液)=1:2:0.
6:2.6:0.5の混合比で調製した点以外は実施例
1と同様にして感熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに
対するアミン化合物の添加量は約1モル)
【0028】実施例9 実施例3における感熱発色層塗布液の混合比を(A
液):(B液):(C液):(D液):(E液)=1:
2:1.2:2.7:0.5に代えた点以外は実施例3
と同様にして感熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに対
するアミン化合物の添加量は約0.5モル)
【0029】比較例1 実施例1における感熱発色層塗布液の混合比を(A
液):(B液):(C液):(D液):(E液)=1:
2:0:2:0.5に代えた点以外は実施例1と同様に
して感熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに対するアミ
ン化合物の添加量は0モル)
【0030】比較例2 実施例1における感熱発色層塗布液の混合比を(A
液):(B液):(C液):(D液):(E液)=1:
2:1.6:3.6:0.5に代えた点以外は実施例1
と同様にして感熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに対
するアミン化合物の添加量は約2モル)
【0031】比較例3 実施例1の(B液)において具体例No.38の代りに
ビスフェノールSを用い、感熱発色層塗布液を(A
液):(B液):(C液):(D液):(E液)=1:
2:1.7:3.7:0.5の混合比で調製した点以外
は実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。(顕色剤
1モルに対するアミン化合物の添加量は約0.5モル)
【0032】実施例10 下記組成の混合物を磁性ボールミルで分散し(G液)を
調製した。 (G液) ・2,4−ビス(4−ピリジル)−6−メチルトリアジン 10部 ・10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 ・水 30部 次に、実施例1で用いた(C液)に代えて(G液)用
い、下記の混合比の感熱発色層塗布液を調製した点以外
は、実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。(顕色
剤1モルに対するピリジン骨格含有化合物の添加量は約
0.9モル) <熱発色層塗布液> (A液):(B液):(G液):(D液):(E液)=
1:4:1.4:5.4:0.65
【0033】実施例11 実施例10の(G液)における2,4−ビス−(4−ピ
リジル)−6−メチルトリアジンの代りに、1,4−ビ
ス(4′−ピリジルカルボニルオキシメチル)ベンゼン
を用い、感熱発色層塗布液を(A液):(B液):(G
液):(D液):(E液)=1:4:1.3:6:0.
7の混合比で調製した点以外は実施例1と同様にして感
熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに対するピリジン骨
格含有化合物の添加量は約0.6モル)
【0034】実施例12 実施例10の(G液)における2,4−ビス−(4−ピ
リジル)−6−メチルトリアジンの代りに、1,4−ビ
ス(4′−ピリジルオキシメチル)ベンゼンを用い、感
熱発色層塗布液を(A液):(B液):(G液):(D
液):(E液)=1:4:1:5.4:0.65の混合
比で調製した点以外は実施例1と同様にして感熱記録材
料を得た。(顕色剤1モルに対するピリジン骨格含有化
合物の添加量は約0.6モル)
【0035】比較例4 実施例10の感熱発色層塗布液の混合比を(A液):
(B液):(G液):(D液):(E液)=1:4:
0:2:0.5に代えた点以外は実施例1と同様にして
感熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに対するピリジン
骨格含有化合物の添加量は0モル)
【0036】比較例5 実施例11の感熱発色層塗布液の混合比を(A液):
(B液):(G液):(D液):(E液)=1:4:
2.6:2:0.5に代えた点以外は実施例1と同様に
して調製し感熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに対す
るピリジン骨格含有化合物の添加量は1.2モル)
【0037】比較例6 実施例10の感熱発色層塗布液の混合比を(A液):
(B液):(G液):(D液):(E液)=1:2:
0.2:2:0.5に代えた点以外は実施例1と同様に
して感熱記録材料を得た。(顕色剤1モルに対するピリ
ジン骨格含有化合物の添加量は約0.1モル)
【0038】比較例7 実施例10の(B液)における具体例No.38の代り
にビスフェノールSを用い、感熱発色層塗布液を(A
液):(B液):(G液):(D液):(E液)=1:
2:1.7:3.7:0.5の混合比で調製した点以外
は実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。(顕色剤
1モルに対するピリジン骨格含有化合物の添加量は約
0.5モル)
【0039】以上のようにして作製した感熱記録材料に
ついて、次の試験を行った。松下部品(株)社製薄膜ヘ
ッドを有するシュミレータ印字実験装置を用いて、ヘッ
ド電力0.68W/dot、1ライン記録時間10ms
/ライン、走査線密度8×3.85dot/mmの条件
で、パルス幅0.9msの印字を行った。得られた印字
画像部に塩ビラップフィルム(信越ポリマー社製)を3
枚重ね、5kgの加重を掛けて40℃で16時間放置後
の画像濃度をマクベス濃度計で測定し耐可塑剤性を評価
した。結果を次の表1に示す。
【表1】 表1の結果より、本発明の感熱記録材料は画像の耐可塑
剤性に優れていることが明らかである。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、画像部の高保存性、特
に耐可塑剤性に優れた感熱記録材料を提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 充展 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H026 AA07 BB01 BB37 DD12 DD19 DD45 DD46 DD53 FF01 4H056 BB05 BB14 BC01 BF07F BF26F BF27F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にロイコ染料と該ロイコ染料を
    加熱時に発色させる顕色剤とを主成分とする感熱発色層
    を有する感熱記録材料において、顕色剤として一般式
    (I)で表される化合物の少なくとも1種類を含有し、
    更に分子内に1級のアミノ基を有する化合物又は分子内
    にピリジン骨格を有する化合物を含有することを特徴と
    する感熱記録材料。 【化1】 (式中、Xは、 a.脂肪族炭化水素又は芳香族炭化水素からなる2価の
    基 b.主鎖に、1個以上の脂肪族炭化水素基と、1個以上
    のヘテロ原子、カルボニル基、スルフィニル基、スルホ
    ニル基、スルホニルオキシ基、カルボニルオキシ基、−
    CONH−、−NHCONH−、−CONHNH−、−
    SONHNH−から選ばれた少なくとも1種(以下、
    ヘテロ基群という)を含む2価の基 c.主鎖に、1個以上の脂肪族炭化水素基及び/又はヘ
    テロ基群と、1個の芳香族炭化水素基を含む2価の基 d.主鎖に、1個以上の脂肪族炭化水素基及び/又はヘ
    テロ基群と、2個以上の芳香族炭化水素基を含み、該芳
    香族炭化水素基同士が、1個以上の脂肪族炭化水素基及
    び/又はヘテロ基群で互いに連結されている2価の基 の何れかであり、前記脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化
    水素基は、炭素数1〜4の低級アルキル基、水酸基、ハ
    ロゲン原子から選ばれた少なくとも1種の置換基を有し
    ていてもよい。)
  2. 【請求項2】 前記分子内に1級のアミノ基を有する化
    合物が芳香族ジアミン化合物であることを特徴とする請
    求項1記載の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 前記分子内にピリジン骨格を有する化合
    物が分子内にピリジン骨格を2つ以上有する化合物であ
    ることを特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)で表される化合物(顕
    色剤)1モルに対して、分子内に1級のアミノ基を有す
    る化合物を0.3〜1.5モル含有することを特徴とす
    る請求項1又は2記載の感熱記録材料。
  5. 【請求項5】 前記一般式(I)で表される化合物(顕
    色剤)1モルに対して分子内にピリジン骨格を有する化
    合物を0.2〜1.0モル含有することを特徴とする請
    求項1又は3記載の感熱記録材料。
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