JP2002272129A - インバータ制御方法およびその装置 - Google Patents

インバータ制御方法およびその装置

Info

Publication number
JP2002272129A
JP2002272129A JP2001073836A JP2001073836A JP2002272129A JP 2002272129 A JP2002272129 A JP 2002272129A JP 2001073836 A JP2001073836 A JP 2001073836A JP 2001073836 A JP2001073836 A JP 2001073836A JP 2002272129 A JP2002272129 A JP 2002272129A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
inverter
pulse width
predicted
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001073836A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4681136B2 (ja
Inventor
Isao Takahashi
勲 高橋
Hiroyuki Yamai
広之 山井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2001073836A priority Critical patent/JP4681136B2/ja
Publication of JP2002272129A publication Critical patent/JP2002272129A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4681136B2 publication Critical patent/JP4681136B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイコンを用いた演算処理を行った場合でも
電圧制御精度の低下を防止する。 【解決手段】 ステップSP1において、直流電圧vd
c(n−1)、vdc(n)を入力し、ステップSP2
において、数8の演算を行ってサンプル点(n+1)か
ら(n+2)までの期間の平均電圧vdc(n+3/
2)を予測し、ステップSP3において、予測された平
均電圧vdc(n+3/2)と各相電圧指令とに基づい
て数9の演算を行って各相パルス幅を算出してPWMタ
イマに記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はインバータ制御方
法およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、ダイオ
ード整流回路とインバータとを含み、ダイオード整流回
路の出力電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈動する
ように回路を構成し、インバータの出力電圧または出力
電流をモータに供給すべくマイコンを用いてインバータ
を制御するシステムに適用されるインバータ制御方法お
よびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から知られているように、インバー
タ回路はトランジスタのスイッチング制御により直流電
源を可変周波数、可変電圧の交流電力に高効率に変換す
る回路である。
【0003】そして、インバータ回路は、例えば、モー
タの回転数やトルクを制御する必要のある家電機器や産
業機器に広く応用されている。
【0004】また、一般には、交流電源を直流電源に変
換するために回路構成が簡単なダイオードブリッジ回路
が採用され、整流後の電圧リプルを除去するために大容
量の平滑用コンデンサが使用されている。
【0005】そして、この場合には、電源側の力率低下
や高調波の増大などの不都合が発生するため、このよう
な不都合の発生を防止し、もしくは抑制するために、ダ
イオードブリッジ回路の入力側もしくは直流側にインダ
クタンスの大きな力率改善リアクトルを接続する(図8
参照)。
【0006】また、最近では、電源力率や電源高調波に
対する特性の高性能化を目的として、スイッチングトラ
ンジスタおよびダイオードなどからなるチョッパをダイ
オードブリッジ回路の直流側に設けることが提案されて
いる(図9参照)。
【0007】このようなインバータ回路を採用した場合
には、大容量の平滑用コンデンサ、力率改善リアクトル
が必要であり、これらを採用することに伴ってサイズが
大型化し、しかもコストアップを招いてしまうという不
都合がある。
【0008】また、電源高調波特性の高性能化を達成す
るためにはチョッパ回路が必要であり、さらなるコスト
アップを招いてしまうという不都合がある。
【0009】さらに、大容量の平滑用コンデンサとして
は一般的に電解コンデンサが採用されるので、電解コン
デンサの寿命が短いことに起因してダイオードブリッジ
回路を含むインバータ回路の寿命が短くなり、しかも電
解コンデンサの温度特性に起因してダイオードブリッジ
回路を含むインバータ回路の使用環境が制約されるとい
う不都合がある。
【0010】このような不都合を解消するために、整流
部の大容量な平滑用コンデンサを省略(以下、これを単
相コンデンサレスインバータと略称する)し、d軸電流
を電源周波数の2倍周波で変化させ、弱め界磁制御によ
りモータ端子電圧を低下させ、これにより、直流電圧が
脈動し、大きく低下した場合にも、モータ電流を流し込
めるようにし、インバータ入力(整流回路入力)の電流
通電幅を広げることによって、高入力力率化、および電
源高調波特性の高性能化を達成するようにしたインバー
タ制御方法(「高入力力率のダイオード整流回路を持つ
PMモータのインバータ制御法」、高橋勲、平成12年
電気学会全国大会、p1591参照、以下、論文1と略
称する)が提案されている。
【0011】このインバータ制御方法によれば、整流部
に接続されたインバータの出力を所望の波形に制御する
ことにより、整流部の入力力率向上ならびに高調波レス
化を達成することができ、しかも、従来これらを達成す
るために必要とされていた大容量電解コンデンサ、リア
クトル、チョッパを不要にすることができる。
【0012】また、前記論文1に基づいたインバータ制
御方法として、「PMモータの高速弱め界磁制御を用い
たダイオード整流回路の高効率化」、芳賀、高橋、平成
12年電気学会産業応用部門全国大会(以下、論文2と
略称する)、および「PMモータの高速弱め界磁法によ
る単相ダイオード整流回路の高入力力率化」、芳賀、高
橋、平成12年電気学会半導体電力変換研究会SPC−
00−64(以下、論文3と略称する)が提案されてい
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】論文1のインバータ制
御方法は原理的にダイオード整流回路のコンデンサの容
量を極めて小さくし、直流電圧vdcは電源周波数の2
倍の周波数で大きく脈動する。このため、インバータ電
圧を所定値に制御するためには、直流電圧を検出し、こ
れと制御演算の結果得られる指令電圧との比に基づいて
信号波を算出し、算出した信号波に基づいてPWM制御
を行う必要がある。このように直流電圧との比に基づい
て信号波を求める方法は、例えば、特開昭59−169
383号公報などに記載されている。
【0014】図10は、論文2、論文3で示された制御
ブロックの構成を概略的に示す図である。
【0015】モータ電流iu、iv、iw、モータの回
転位置角θm、d−q軸電流指令Id*、iq*を入力
とする電流制御演算部において所定の制御演算を行って
必要なインバータの出力相電圧指令vu*、vv*、v
w*を出力する。そして、出力相電圧指令vu*、vv
*、vw*を除算部に供給して直流電圧vdcに基づく
除算を行って信号波eu、ev、ewを得、信号波e
u、ev、ewと搬送波信号発生部からの信号(搬送
波)とを減算部に供給し、減算部の出力をコンパレータ
に供給することにより、”0”または”1”のPWM信
号として出力する。
【0016】上記の一連の処理はアナログ演算器の組み
合わせによって実現することができる。
【0017】また、PWM信号の”1”に対応してイン
バータの上アームトランジスタ(直流部+側にコレクタ
端子が接続されたトランジスタ)がオンするとする。電
圧形インバータの上アームトランジスタに対し、下アー
ムトランジスタは排他的にオン制御される。
【0018】図11は信号波、搬送波、および両者の比
較結果として出力されるPWM信号の関係をu相に着目
して示す図である。
【0019】図11を参照して、図中のパルス幅τu
(PWM信号が”1”となる時間)と信号波レベルeu
との関係を考えると、数1となる。ここでは、信号波の
周波数に比べ、搬送波の周波数が十分高く、搬送波周期
の間は、信号波レベルeuは一定であると仮定してい
る。
【0020】
【数1】
【0021】図12(a)は、インバータ回路の1相分
を示す図であり、図12(b)はインバータ出力電圧を
示す図である。
【0022】これらの図から分かるように、PWM信
号”1”に応答してVdc、”0”に応答して0が出力
される。したがって、搬送波周期Tc間のインバータ出
力電圧の平均電圧は、数2と求めることができる。
【0023】
【数2】
【0024】ここで、u相指令電圧vu*と信号波eu
との間には数3の関係があるので、数3と数2から、数
4となる。
【0025】
【数3】
【0026】
【数4】
【0027】以上から、図10の構成を採用すれば、直
流電圧の変動の影響を受けることなく、所望の出力電圧
をインバータから供給することができることが分かる。
【0028】しかし、図10の制御ブロックの処理をマ
イコンで行い、インバータをPWM制御する場合には、
入出力部に、図13に示すように所定の制御周期に応答
して動作するサンプラーが挿入され、演算処理を離散的
に行うことになる。この結果、電圧制御精度が低下して
しまうという不都合が発生する。
【0029】アナログ回路により上記の演算処理を行え
ば、絶えず演算が実行され、直流電圧を含む各検出諸量
の変化はPWM波形にリアルタイムに反映され、上記の
不都合は生じない。しかし、アナログ演算回路は調整が
複雑な上に、演算項目の数に比例して回路規模が大きく
なるなどの不都合を生じるので、コストが重視され、大
量生産する家電機器などに採用することが困難である。
【0030】この結果、マイコンを用いた制御が採用さ
れ、上述のように電圧制御精度の低下を招いてしまうの
である。
【0031】さらに説明する。
【0032】文献1のインバータ制御をマイコンにより
行う場合の電流制御処理を、図14のフローチャートに
基づいて説明する。
【0033】ステップSP1において、ブラシレスDC
モータの回転子の回転位置信号θm(n)、直流電圧v
dc(n)、モータ電流iu(n)、iv(n)、iw
(n)の検出量、およびd−q軸指令電流id(n)
*、iq(n)*を入力する。ここで、(n)はサンプ
ラーでの入出力タイミングを表す添え字である。
【0034】そして、ステップSP2において、従来公
知の3相→d−q変換演算を行って現在の(サンプル点
nの)d−q軸電流id(n)、iq(n)を算出す
る。次いで、ステップSP3において、d−q軸各々の
指令電流と検出電流(算出値)との偏差εd(n)、ε
q(n)を演算する。
【0035】ステップSP4において、得られた偏差ε
d(n)、εq(n)をPI(比例・積分)演算してd
−q軸電圧指令vd(n)、vq(n)を算出し、ステ
ップSP5において、従来公知のd−q→3相変換演算
を行って各相電圧指令vu(n)*、vv(n)*、v
w(n)*を算出する。
【0036】そして、ステップSP6において、各相電
圧指令vu(n)*、vv(n)*、vw(n)*と直
流電圧vdc(n)とに基づいて数5の演算を行って各
相のパルス幅τu(n+1)、τv(n+1)、τw
(n+1)を算出し、PWMタイマに記憶し、そのまま
元の処理に戻る。
【0037】なお、図示を省略しているが、数5のパル
ス幅演算結果が負になった場合にはパルス幅を0に、T
cを越えた場合にはパルス幅をTcに、それぞれ設定す
る処理が行われる。
【0038】
【数5】
【0039】PWMタイマは図11と等価な処理を行っ
て所定のパルス信号を出力する。
【0040】図15はマイコン処理とインバータ出力電
圧との時間関係を説明する図である。
【0041】図15中のサンプル点nにおいて前記処理
(電流制御処理)が開始し(図中の参照)、演算所要
時間経過後(図中の参照)に演算が終了し、パルス幅
がPWMタイマに記憶される。そして、このパルス幅
は、サンプル点(n+1)においてPWM信号に反映さ
れる{PWMの搬送波周期(=PWMタイマに記憶され
たパルス幅をPWMタイマカウンタにロードして、カウ
ンタ動作を再開させる間隔)と電流制御処理の演算周期
を同じにし、演算開始タイミングと同期させている}。
【0042】このため、図15中(A)に示すように直
流電圧が変化すると、サンプル点nの直流電圧vdc
(n)の除算により算出したパルス幅τ(n+1)が出
力されるn+1からn+2までの期間の平均電圧vdc
(n+3/2)(=数6)と指令電圧との間には、直流
電圧変化に基づく誤差が発生し、その誤差率は数7で与
えられる。
【0043】
【数6】
【0044】
【数7】
【0045】図16は誤差電圧を数7によりシミュレー
ションした結果を示す図である。ここで、電源電圧は単
相200V、50Hz、演算周期ΔT、搬送波周期Tc
は共に250μsとしている。
【0046】従来の大容量コンデンサを有するインバー
タの制御(特開昭59−169383号公報参照)で考
えられていた負荷や入力電源電圧の変動に伴う直流電圧
の変動は一般に20%程度であるのに対し、単相コンデ
ンサレスインバータ(例えば、文献1参照)において
は、直流電圧が0〜電源電圧実効値の1.41倍の範囲
で大きく脈動する。
【0047】そして、直流電圧の変化が20%程度の場
合の誤差は10%以下であるのに対し、特に直流電圧の
低い(直流電圧がピーク値280Vの半分以下となる)
期間で誤差が大きくなる(約20%〜150%)ことが
分かる。
【0048】文献1の”図2”に示されるように、電源
力率を向上し、入力電流の波形歪を低減するには、直流
電圧を0V近傍まで下げるIPMモータの弱め界磁制御
が必要である。すなわち、直流電圧が低い期間において
も所望の界磁電流に制御するための高精度な電圧制御が
必要になる。
【0049】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、マイコンを用いた演算処理を行った場合
でも電圧制御精度の低下を防止することができるインバ
ータ制御方法およびその装置を提供することを目的とし
ている。
【0050】
【課題を解決するための手段】請求項1のインバータ制
御方法は、ダイオード整流回路とインバータとを含み、
ダイオード整流回路の出力電圧を電源周波数の2倍周波
で大きく脈動する状態でインバータに供給し、インバー
タの出力電圧または出力電流を負荷に供給すべくマイコ
ンを用いてインバータを制御するシステムにおいて、負
荷の制御演算処理の1サンプル前と現在のサンプル点と
の直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧を予測し、
負荷制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と
予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行う方法で
ある。
【0051】請求項2のインバータ制御方法は、ダイオ
ード整流回路とインバータとを含み、ダイオード整流回
路の出力電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈動する
ように、ダイオード整流回路の出力端子間に接続される
コンデンサの容量を設定し、インバータの出力電圧また
は出力電流をモータに供給すべくマイコンを用いてイン
バータを制御するシステムにおいて、モータの制御演算
処理の1サンプル前と現在のサンプル点との直流電圧検
出値から次サンプルの直流電圧を予測し、モータ制御演
算処理により得られたインバータ電圧指令と予測した直
流電圧に基づいてパルス幅演算を行う方法である。
【0052】請求項3のインバータ制御方法は、直流電
圧が単調変化する領域においてのみ、モータ制御演算処
理により得られたインバータ電圧指令と予測した直流電
圧に基づいてパルス幅演算を行う方法である。
【0053】請求項4のインバータ制御方法は、予測し
た直流電圧が存在し得る値である場合に直流電圧が単調
変化する領域であると判定する方法である。
【0054】請求項5のインバータ制御装置は、ダイオ
ード整流回路とインバータとを含み、ダイオード整流回
路の出力電圧を電源周波数の2倍周波で大きく脈動する
状態でインバータに供給し、インバータの出力電圧また
は出力電流を負荷に供給すべくマイコンを用いてインバ
ータを制御するものであって、負荷の制御演算処理の1
サンプル前と現在のサンプル点との直流電圧検出値から
次サンプルの直流電圧を予測する予測手段と、負荷制御
演算処理により得られたインバータ電圧指令と予測した
直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うパルス幅演算手
段とを含むものである。
【0055】請求項6のインバータ制御装置は、ダイオ
ード整流回路とインバータとを含み、ダイオード整流回
路の出力電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈動する
ように、ダイオード整流回路の出力端子間に接続される
コンデンサの容量を設定し、インバータの出力電圧また
は出力電流をモータに供給すべくマイコンを用いてイン
バータを制御するものであって、モータの制御演算処理
の1サンプル前と現在のサンプル点との直流電圧検出値
から次サンプルの直流電圧を予測する予測手段と、モー
タ制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と予
測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うパルス幅
演算手段とを含むものである。
【0056】請求項7のインバータ制御装置は、前記パ
ルス幅演算手段として、直流電圧が単調変化する領域に
おいてのみ、モータ制御演算処理により得られたインバ
ータ電圧指令と予測した直流電圧に基づいてパルス幅演
算を行うものを採用するものである。
【0057】請求項8のインバータ制御装置は、前記パ
ルス幅演算手段として、予測した直流電圧が存在し得る
値である場合に直流電圧が単調変化する領域であると判
定し、直流電圧が単調変化する領域においてのみ、モー
タ制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と予
測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うものを採
用するものである。
【0058】
【作用】請求項1のインバータ制御方法であれば、ダイ
オード整流回路とインバータとを含み、ダイオード整流
回路の出力電圧を電源周波数の2倍周波で大きく脈動す
る状態でインバータに供給し、インバータの出力電圧ま
たは出力電流を負荷に供給すべくマイコンを用いてイン
バータを制御するに当たって、負荷の制御演算処理の1
サンプル前と現在のサンプル点との直流電圧検出値から
次サンプルの直流電圧を予測し、負荷制御演算処理によ
り得られたインバータ電圧指令と予測した直流電圧に基
づいてパルス幅演算を行うのであるから、演算処理を離
散的に行うにも拘わらず、電圧制御精度の低下を防止す
ることができ、この結果、インバータ出力電圧を絶えず
指令値どおりにすることができ、ひいては、整流回路の
入力力率向上および高調波レス化の性能を最大限発揮さ
せることができる。
【0059】請求項2のインバータ制御方法であれば、
ダイオード整流回路とインバータとを含み、ダイオード
整流回路の出力電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈
動するように、ダイオード整流回路の出力端子間に接続
されるコンデンサの容量を設定し、インバータの出力電
圧または出力電流をモータに供給すべくマイコンを用い
てインバータを制御するに当たって、モータの制御演算
処理の1サンプル前と現在のサンプル点との直流電圧検
出値から次サンプルの直流電圧を予測し、モータ制御演
算処理により得られたインバータ電圧指令と予測した直
流電圧に基づいてパルス幅演算を行うのであるから、演
算処理を離散的に行うにも拘わらず、電圧制御精度の低
下を防止することができ、この結果、インバータ出力電
圧を絶えず指令値どおりにすることができ、ひいては、
整流回路の入力力率向上および高調波レス化の性能を最
大限発揮させることができる。
【0060】請求項3のインバータ制御方法であれば、
直流電圧が単調変化する領域においてのみ、モータ制御
演算処理により得られたインバータ電圧指令と予測した
直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うのであるから、
直流電圧が単調変化しない領域において直流電圧を予測
してパルス幅演算を行うことに伴う予測誤差の発生を未
然に防止することができるほか、請求項2と同様の作用
を達成することができる。
【0061】請求項4のインバータ制御方法であれば、
予測した直流電圧が存在し得る値である場合に直流電圧
が単調変化する領域であると判定するのであるから、直
流電圧が単調変化する領域であることを簡単に判定する
ことができ、ひいては、請求項3と同様の作用を達成す
ることができる。
【0062】請求項5のインバータ制御装置であれば、
ダイオード整流回路とインバータとを含み、ダイオード
整流回路の出力電圧を電源周波数の2倍周波で大きく脈
動する状態でインバータに供給し、インバータの出力電
圧または出力電流を負荷に供給すべくマイコンを用いて
インバータを制御するに当たって、予測手段により、負
荷の制御演算処理の1サンプル前と現在のサンプル点と
の直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧を予測し、
パルス幅演算手段により、負荷制御演算処理により得ら
れたインバータ電圧指令と予測した直流電圧に基づいて
パルス幅演算を行うことができる。
【0063】したがって、演算処理を離散的に行うにも
拘わらず、電圧制御精度の低下を防止することができ、
この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値どおりに
することができ、ひいては、整流回路の入力力率向上お
よび高調波レス化の性能を最大限発揮させることができ
る。
【0064】請求項6のインバータ制御装置であれば、
ダイオード整流回路とインバータとを含み、ダイオード
整流回路の出力電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈
動するように、ダイオード整流回路の出力端子間に接続
されるコンデンサの容量を設定し、インバータの出力電
圧または出力電流をモータに供給すべくマイコンを用い
てインバータを制御するに当たって、予測手段により、
モータの制御演算処理の1サンプル前と現在のサンプル
点との直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧を予測
し、パルス幅演算手段により、モータ制御演算処理によ
り得られたインバータ電圧指令と予測した直流電圧に基
づいてパルス幅演算を行うことができる。
【0065】したがって、演算処理を離散的に行うにも
拘わらず、電圧制御精度の低下を防止することができ、
この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値どおりに
することができ、ひいては、整流回路の入力力率向上お
よび高調波レス化の性能を最大限発揮させることができ
る。
【0066】請求項7のインバータ制御装置であれば、
前記パルス幅演算手段として、直流電圧が単調変化する
領域においてのみ、モータ制御演算処理により得られた
インバータ電圧指令と予測した直流電圧に基づいてパル
ス幅演算を行うものを採用するのであるから、直流電圧
が単調変化しない領域において直流電圧を予測してパル
ス幅演算を行うことに伴う予測誤差の発生を未然に防止
することができるほか、請求項6と同様の作用を達成す
ることができる。
【0067】請求項8のインバータ制御装置であれば、
前記パルス幅演算手段として、予測した直流電圧が存在
し得る値である場合に直流電圧が単調変化する領域であ
ると判定し、直流電圧が単調変化する領域においての
み、モータ制御演算処理により得られたインバータ電圧
指令と予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行う
ものを採用するのであるから、直流電圧が単調変化する
領域であることを簡単に判定することができ、ひいて
は、請求項7と同様の作用を達成することができる。
【0068】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、この
発明のインバータ制御方法およびその装置の実施の態様
を詳細に説明する。
【0069】図1はこの発明のインバータ制御方法の一
実施態様の要部を説明するフローチャートである。な
お、このフローチャートの処理は、図14のフローチャ
ートのステップSP6の処理に代えて行われる。
【0070】ステップSP1において、直流電圧vdc
(n−1)、vdc(n)を入力し、ステップSP2に
おいて、数8の演算を行ってサンプル点(n+1)から
(n+2)までの期間の平均電圧vdc(n+3/2)
を予測し、ステップSP3において、予測された平均電
圧vdc(n+3/2)と各相電圧指令とに基づいて数
9の演算を行って各相パルス幅を算出してPWMタイマ
に記憶し、そのまま元の処理に戻る。
【0071】
【数8】
【0072】
【数9】
【0073】この実施態様を採用すれば、直流電圧vd
c(n)に代えて平均電圧vdc(n+3/2)採用し
てパルス幅を算出するのであるから、直流電圧が電源周
波数の2倍の周波数で脈動するシステムにおいて、マイ
コンを用いてパルス幅演算を行う場合における電圧制御
精度を高めることができる。
【0074】なお、図示は省略しているが、数9のパル
ス幅演算結果が負になった場合もしくはTcを越えた場
合には、従来と同様にパルス幅を0もしくはTcに設定
する処理が行われる。また、vdc(n+3/2)が0
となった場合にも、パルス幅をTcに設定する処理が行
われる。
【0075】図2はこの発明のインバータ制御装置の一
実施態様の要部を示すブロック図である。
【0076】このインバータ制御装置は、交流電源1を
入力とする単相ダイオード整流回路2と、単相ダイオー
ド整流回路2の出力端子間に接続されるコンデンサ3
と、単相ダイオード整流回路2の出力端子間に接続され
る3相インバータ4と、3相インバータ4の出力が供給
されるモータ5と、直流電圧を検出するとともに、検出
した直流電圧を少なくとも1サンプル期間だけ保持する
直流電圧検出保持部7と、検出した直流電圧vdc
(n)および1サンプル前に検出した直流電圧vdc
(n−1)に基づいて数8の演算を行ってサンプル点
(n+1)から(n+2)までの期間の平均電圧vdc
(n+3/2)を予測する予測部8と、相電圧指令、予
測された平均電圧vdc(n+3/2)、搬送波周期T
cに基づき、数9の演算を行って各相のパルス幅を算出
する第1パルス幅演算部9と、算出された各相のパルス
幅を記憶するPWMタイマ10と、PWMタイマ10か
ら出力されるタイマ信号に基づいてインバータ制御信号
を出力し、図示しないドライバ回路を通して3相インバ
ータ4の各相のトランジスタを制御すべく3相インバー
タ4に供給する波形制御部11とを有している。
【0077】そして、単相ダイオード整流回路2の出力
電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈動するように、
コンデンサ3の容量を設定している。
【0078】上記の構成のインバータ制御装置を採用し
た場合にも、直流電圧vdc(n)に代えて平均電圧v
dc(n+3/2)採用してパルス幅を算出するのであ
るから、直流電圧が電源周波数の2倍の周波数で脈動す
るシステムにおいて、マイコンを用いてパルス幅演算を
行う場合における電圧制御精度を高めることができる。
【0079】図3はこの発明のインバータ制御方法の他
の実施態様の要部を説明するフローチャートである。
【0080】ステップSP1において、入力電圧位相θ
s(n)を入力し、ステップSP2において、入力電圧
位相θs(n)が180°を越えているか否かを判定
し、入力電圧位相θs(n)が180°を越えていると
判定された場合には、ステップSP3において、入力電
圧位相θs(n)から180°を減算して新たな入力電
圧位相θs(n)を算出する。
【0081】ステップSP2において入力電圧位相θs
(n)が180°を越えていないと判定された場合、ま
たはステップSP3の処理が行われた場合には、ステッ
プSP4において、入力電圧位相θs(n)がθ0<θ
s(n)<θ1、またはθ2<θs(n)<θ3である
か否か{入力電圧位相θs(n)が単調変化領域か否
か}を判定する。具体的には、図4中aで示すように入
力電圧が与えられ、bで示すような直流電圧が与えられ
た場合に、θ0を1〜2サンプル以上で可能な限り小さ
い値に設定し、θ1を、入力電圧が最大となる点の位相
よりも1〜2サンプル以上小さく、かつ可能な限り大き
い値に設定し、θ2を、入力電圧が最大となる点の位相
よりも1〜2サンプル以上大きく、かつ可能な限り小さ
い値に設定し、θ3を、入力電圧が減少して0になる点
の位相よりも1〜2サンプル以上小さく、かつ可能な限
り大きい値に設定する。
【0082】ステップSP4において入力電圧位相θs
(n)がθ0<θs(n)<θ1、またはθ2<θs
(n)<θ3であると判定された場合には、ステップS
P5において、直流電圧vdc(n−1)、vdc
(n)を入力し、ステップSP6において、数8により
サンプル点(n+1)から(n+2)までの期間の平均
電圧vdc(n+3/2)を予測し、ステップSP7に
おいて、数9により各相パルス幅τu(n+1)、τv
(n+1)、τw(n+1)を算出してPWMタイマに
記憶する。
【0083】逆に、ステップSP4において入力電圧位
相θs(n)がθ0<θs(n)<θ1でなく、しかも
θ2<θs(n)<θ3でないと判定された場合には、
ステップSP8において、数5により各相パルス幅τu
(n+1)、τv(n+1)、τw(n+1)を算出し
てPWMタイマに記憶する。
【0084】そして、ステップSP7の処理、またはス
テップSP8の処理が行われた場合には、そのまま元の
処理に戻る。
【0085】なお、図示は省略しているが、数5並びに
数9のパルス幅演算結果が負になった場合もしくはTc
を越えた場合には、従来と同様にパルス幅を0もしくは
Tcに設定する処理が行われる。また、vdc(n+3
/2)が0となった場合にも、パルス幅をTcに設定す
る処理が行われる。
【0086】この実施態様においては、入力電圧位相θ
s(n)が直流電圧の極大点、極小点を中心とする所定
範囲であるか否かを判定することができる。そして、入
力電圧位相θs(n)がこれら所定範囲である場合にお
いて、数8に基づく平均電圧の予測を行うと、電圧の変
化率極性が正から負もしくは負から正に変わることに起
因して、平均電圧の予測結果には誤差が発生する。
【0087】したがって、入力電圧位相θs(n)がこ
れら所定範囲でない場合(単調変化領域である場合)
に、数8に基づいて平均電圧を精度良く予測し、数9に
基づいて各相パルス幅を正確に算出することができる。
逆に、入力電圧位相θs(n)がこれら所定範囲である
場合に、数5に基づいて従来方法と同程度の精度で各相
パルス幅を算出することができる。
【0088】図5はこの発明のインバータ制御装置の他
の実施態様の要部を示すブロック図である。
【0089】このインバータ制御装置が図2のインバー
タ制御装置と異なる点は、入力電圧位相を検出するとと
もに、入力電圧位相が180°よりも大きい場合には1
80°を減算した値を入力電圧位相とする入力電圧位相
検出部12と、入力電圧位相θs(n)がθ0<θs
(n)<θ1、またはθ2<θs(n)<θ3であるか
否かを判定する判定部13と、各相電圧指令、直流電
圧、搬送波周期に基づいて数5により各相パルス幅を算
出してPWMタイマ10に供給する第2パルス幅演算部
14とをさらに含み、判定部13の判定結果に基づいて
第1パルス幅演算部9、第2パルス幅演算部14を選択
的に動作させるようにしている。具体的には、入力電圧
位相θs(n)がθ0<θs(n)<θ1、またはθ2
<θs(n)<θ3であると判定された場合に第1パル
ス幅演算部9を動作させ、入力電圧位相θs(n)がθ
0<θs(n)<θ1、θ2<θs(n)<θ3の何れ
でもないと判定された場合に第2パルス幅演算部14を
動作させる。
【0090】上記の構成のインバータ制御装置を採用し
た場合には、入力電圧位相θs(n)が直流電圧の極大
点、極小点を中心とする所定範囲であるか否かを判定す
ることができる。
【0091】したがって、入力電圧位相θs(n)がこ
れら所定範囲でない場合(単調変化領域である場合)
に、数8に基づいて平均電圧を精度良く予測し、数9に
基づいて各相パルス幅を正確に算出することができる。
逆に、入力電圧位相θs(n)がこれら所定範囲である
場合に、数5に基づいて従来方法と同程度の精度で各相
パルス幅を算出することができる。
【0092】図6はこの発明のインバータ制御方法のさ
らに他の実施態様の要部を説明するフローチャートであ
る。
【0093】ステップSP1において、直流電圧vdc
(n−1)、vdc(n)および入力電圧の波高値vm
を入力し、ステップSP2において、数8によりサンプ
ル点(n+1)から(n+2)までの期間の平均電圧v
dc(n+3/2)を予測し、ステップSP3におい
て、平均電圧vdc(n+3/2)が0以上か否かを判
定し、平均電圧vdc(n+3/2)が0以上であると
判定された場合には、ステップSP4において、平均電
圧vdc(n+3/2)が入力電圧の波高値vm以下か
否かを判定する。
【0094】そして、ステップSP4において平均電圧
vdc(n+3/2)が入力電圧の波高値vm以下であ
ると判定された場合には、ステップSP5において、数
9により各相パルス幅τu(n+1)、τv(n+
1)、τw(n+1)を算出してPWMタイマに記憶す
る。
【0095】逆に、ステップSP3において平均電圧v
dc(n+3/2)が0以上でないと判定された場合、
またはステップSP4において平均電圧vdc(n+3
/2)が入力電圧の波高値vm以下でないと判定された
場合には、ステップSP6において、数5により各相パ
ルス幅τu(n+1)、τv(n+1)、τw(n+
1)を算出してPWMタイマに記憶する。
【0096】そして、ステップSP5の処理、またはス
テップSP6の処理が行われた場合には、そのまま元の
処理に戻る。
【0097】なお、図示は省略しているが、数5並びに
数9のパルス幅演算結果が負になった場合もしくはTc
を越えた場合には、従来と同様にパルス幅を0もしくは
Tcに設定する処理が行われる。また、vdc(n+3
/2)が0となった場合にも、パルス幅をTcに設定す
る処理が行われる。
【0098】この実施態様においては、予測した平均電
圧vdc(n+3/2)が採り得ない値になっている場
合に直流電圧vdcの変化率の符号が変わったことを検
出することができるので、数5に基づいて従来方法と同
程度の精度で各相パルス幅を算出することができる。逆
に、予測した平均電圧vdc(n+3/2)が存在し得
る値である場合に直流電圧vdcの変化率の符号が変わ
っていないと判定できるので、数9に基づいて各相パル
ス幅を正確に算出することができる。
【0099】図7はこの発明のインバータ制御装置のさ
らに他の実施態様を示すブロック図である。
【0100】このインバータ制御装置が図2のインバー
タ制御装置と異なる点は、入力電圧の波高値vmを検出
する波高値検出部15と、予測された平均電圧vdc
(n+3/2)がvdc(n+3/2)≧0かつvdc
(n+3/2)≦vmであるか否か(存在し得る値であ
るか否か)を判定する判定部16と、各相電圧指令、直
流電圧、搬送波周期に基づいて数5により各相パルス幅
を算出してPWMタイマ10に供給する第2パルス幅演
算部17とをさらに含み、判定部16の判定結果に基づ
いて第1パルス幅演算部9、第2パルス幅演算部17を
選択的に動作させるようにしている。具体的には、予測
された平均電圧vdc(n+3/2)がvdc(n+3
/2)≧0かつvdc(n+3/2)≦vmであると判
定された場合に第1パルス幅演算部9を動作させ、予測
された平均電圧vdc(n+3/2)がvdc(n+3
/2)<0またはvdc(n+3/2)>vmである
(採り得ない値である)と判定された場合に第2パルス
幅演算部17を動作させる。
【0101】上記の構成のインバータ制御装置を採用し
た場合には、予測した平均電圧vdc(n+3/2)が
採り得ない値になっている場合に直流電圧vdcの変化
率の符号が変わったことを検出することができるので、
数5に基づいて従来方法と同程度の精度で各相パルス幅
を算出することができる。逆に、予測した平均電圧vd
c(n+3/2)が存在し得る値である場合に直流電圧
vdcの変化率の符号が変わっていないと判定できるの
で、数9に基づいて各相パルス幅を正確に算出すること
ができる。
【0102】
【発明の効果】請求項1の発明は、演算処理を離散的に
行うにも拘わらず、電圧制御精度の低下を防止すること
ができ、この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値
どおりにすることができ、ひいては、整流回路の入力力
率向上および高調波レス化の性能を最大限発揮させるこ
とができるという特有の効果を奏する。
【0103】請求項2の発明は、演算処理を離散的に行
うにも拘わらず、電圧制御精度の低下を防止することが
でき、この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値ど
おりにすることができ、ひいては、整流回路の入力力率
向上および高調波レス化の性能を最大限発揮させること
ができるという特有の効果を奏する。
【0104】請求項3の発明は、直流電圧が単調変化し
ない領域において直流電圧を予測してパルス幅演算を行
うことに伴う予測誤差の発生を未然に防止することがで
きるほか、請求項2と同様の効果を奏する。
【0105】請求項4の発明は、直流電圧が単調変化す
る領域であることを簡単に判定することができ、ひいて
は、請求項3と同様の効果を奏する。
【0106】請求項5の発明は、演算処理を離散的に行
うにも拘わらず、電圧制御精度の低下を防止することが
でき、この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値ど
おりにすることができ、ひいては、整流回路の入力力率
向上および高調波レス化の性能を最大限発揮させること
ができるという特有の効果を奏する。
【0107】請求項6の発明は、演算処理を離散的に行
うにも拘わらず、電圧制御精度の低下を防止することが
でき、この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値ど
おりにすることができ、ひいては、整流回路の入力力率
向上および高調波レス化の性能を最大限発揮させること
ができるという特有の効果を奏する。
【0108】請求項7の発明は、直流電圧が単調変化し
ない領域において直流電圧を予測してパルス幅演算を行
うことに伴う予測誤差の発生を未然に防止することがで
きるほか、請求項6と同様の効果を奏する。
【0109】請求項8の発明は、直流電圧が単調変化す
る領域であることを簡単に判定することができ、ひいて
は、請求項7と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のインバータ制御方法の一実施態様の
要部を説明するフローチャートである。
【図2】この発明のインバータ制御装置の一実施態様を
示すブロック図である。
【図3】この発明のインバータ制御方法の他の実施態様
の要部を説明するフローチャートである。
【図4】入力電圧位相に対する直流電圧、入力電圧の変
化を示す図である。
【図5】この発明のインバータ制御装置の他の実施態様
を示すブロック図である。
【図6】この発明のインバータ制御方法のさらに他の実
施態様の要部を説明するフローチャートである。
【図7】この発明のインバータ制御装置のさらに他の実
施態様を示すブロック図である。
【図8】従来のパッシブフィルタ方式のインバータシス
テムの構成を示す図である。
【図9】従来のアクティブフィルタ方式のインバータシ
ステムの構成を示す図である。
【図10】論文2、論文3で示された制御ブロックの構
成を概略的に示す図である。
【図11】信号波、搬送波、および両者の比較結果とし
て出力されるPWM信号の関係をu相に着目して示す図
である。
【図12】インバータ回路の1相分、およびインバータ
出力電圧を示す図である。
【図13】図10の制御ブロックの処理をマイコンで行
い、インバータをPWM制御する場合の構成を示す図で
ある。
【図14】文献1のインバータ制御をマイコンにより行
う場合の電流制御処理を説明するフローチャートであ
る。
【図15】マイコン処理とインバータ出力電圧との時間
関係を説明する図である。
【図16】誤差電圧を数7によりシミュレーションした
結果を示す図である。
【符号の説明】
2 単相ダイオード整流回路 3 コンデンサ 4 3相インバータ 5 モータ 7 直流電圧検出保持部 8 予測部 9 第1パルス幅演算部 13、16 判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山井 広之 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 株式会社ダイキン空調技術研究所内 Fターム(参考) 5H007 AA02 AA08 BB06 CA01 CB05 DA05 DB02 DB12 DC05 EA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイオード整流回路(2)とインバータ
    (4)とを含み、ダイオード整流回路(2)の出力電圧
    を電源周波数の2倍周波で大きく脈動する状態でインバ
    ータ(4)に供給し、インバータ(4)の出力電圧また
    は出力電流を負荷(5)に供給すべくマイコンを用いて
    インバータ(4)を制御するシステムにおいて、 負荷(5)の制御演算処理の1サンプル前と現在のサン
    プル点との直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧を
    予測し、 負荷制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と
    予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うことを
    特徴とするインバータ制御方法。
  2. 【請求項2】 ダイオード整流回路(2)とインバータ
    (4)とを含み、ダイオード整流回路(2)の出力電圧
    が電源周波数の2倍周波で大きく脈動するように、ダイ
    オード整流回路(2)の出力端子間に接続されるコンデ
    ンサ(3)の容量を設定し、インバータ(4)の出力電
    圧または出力電流をモータ(5)に供給すべくマイコン
    を用いてインバータ(4)を制御するシステムにおい
    て、 モータ(5)の制御演算処理の1サンプル前と現在のサ
    ンプル点との直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧
    を予測し、 モータ制御演算処理により得られたインバータ電圧指令
    と予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うこと
    を特徴とするインバータ制御方法。
  3. 【請求項3】 直流電圧が単調変化する領域においての
    み、モータ制御演算処理により得られたインバータ電圧
    指令と予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行う
    請求項2に記載のインバータ制御方法。
  4. 【請求項4】 予測した直流電圧が存在し得る値である
    場合に直流電圧が単調変化する領域であると判定する請
    求項3に記載のインバータ制御方法。
  5. 【請求項5】 ダイオード整流回路(2)とインバータ
    (4)とを含み、ダイオード整流回路(2)の出力電圧
    を電源周波数の2倍周波で大きく脈動する状態でインバ
    ータ(4)に供給し、インバータ(4)の出力電圧また
    は出力電流を負荷(5)に供給すべくマイコンを用いて
    インバータ(4)を制御するシステムにおいて、 負荷(5)の制御演算処理の1サンプル前と現在のサン
    プル点との直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧を
    予測する予測手段(7)(8)と、 負荷制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と
    予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うパルス
    幅演算手段(9)(13)(16)とを含むことを特徴
    とするインバータ制御装置。
  6. 【請求項6】 ダイオード整流回路(2)とインバータ
    (4)とを含み、ダイオード整流回路(2)の出力電圧
    が電源周波数の2倍周波で大きく脈動するように、ダイ
    オード整流回路(2)の出力端子間に接続されるコンデ
    ンサ(3)の容量を設定し、インバータ(4)の出力電
    圧または出力電流をモータ(5)に供給すべくマイコン
    を用いてインバータ(4)を制御するシステムにおい
    て、 モータ(5)の制御演算処理の1サンプル前と現在のサ
    ンプル点との直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧
    を予測する予測手段(7)(8)と、 モータ制御演算処理により得られたインバータ電圧指令
    と予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うパル
    ス幅演算手段(9)(13)(16)とを含むことを特
    徴とするインバータ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記パルス幅演算手段(9)(13)
    は、直流電圧が単調変化する領域においてのみ、モータ
    制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と予測
    した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うものである
    請求項6に記載のインバータ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記パルス幅演算手段(9)(16)
    は、予測した直流電圧が存在し得る値である場合に直流
    電圧が単調変化する領域であると判定し、直流電圧が単
    調変化する領域においてのみ、モータ制御演算処理によ
    り得られたインバータ電圧指令と予測した直流電圧に基
    づいてパルス幅演算を行うものである請求項7に記載の
    インバータ制御装置。
JP2001073836A 2001-03-15 2001-03-15 インバータ制御方法およびその装置 Expired - Fee Related JP4681136B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001073836A JP4681136B2 (ja) 2001-03-15 2001-03-15 インバータ制御方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001073836A JP4681136B2 (ja) 2001-03-15 2001-03-15 インバータ制御方法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002272129A true JP2002272129A (ja) 2002-09-20
JP4681136B2 JP4681136B2 (ja) 2011-05-11

Family

ID=18931203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001073836A Expired - Fee Related JP4681136B2 (ja) 2001-03-15 2001-03-15 インバータ制御方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4681136B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006027959A1 (ja) * 2004-09-08 2006-03-16 Daikin Industries, Ltd. 多相電流供給回路及び駆動装置
WO2009101673A1 (ja) * 2008-02-13 2009-08-20 Mitsubishi Electric Corporation 電力変換装置
KR101181495B1 (ko) 2006-08-14 2012-09-10 현대중공업 주식회사 고속전철용 추진제어장치의 대용량 전력소자의 펄스폭변조 제어방법
KR200475245Y1 (ko) 2014-03-14 2014-11-20 유니맥스 정보 시스템 (주) 이동형 레이저 전원 변환 시스템

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6062866A (ja) * 1983-09-16 1985-04-11 Omron Tateisi Electronics Co スイツチング・レギユレ−タ
JPS63277492A (ja) * 1987-05-07 1988-11-15 Hitachi Ltd 電力変換器の電流制御装置
JPH04364395A (ja) * 1991-06-11 1992-12-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電力変換装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006027959A1 (ja) * 2004-09-08 2006-03-16 Daikin Industries, Ltd. 多相電流供給回路及び駆動装置
AU2005281207B2 (en) * 2004-09-08 2008-07-03 Daikin Industries, Ltd. Polyphase current supplying circuit and driver apparatus
KR100928132B1 (ko) * 2004-09-08 2009-11-25 다이킨 고교 가부시키가이샤 다상 전류 공급 회로 및 구동 장치
US7633249B2 (en) 2004-09-08 2009-12-15 Daikin Industries, Ltd. Polyphase current supplying circuit and driving apparatus
KR101181495B1 (ko) 2006-08-14 2012-09-10 현대중공업 주식회사 고속전철용 추진제어장치의 대용량 전력소자의 펄스폭변조 제어방법
WO2009101673A1 (ja) * 2008-02-13 2009-08-20 Mitsubishi Electric Corporation 電力変換装置
EP2244369A1 (en) * 2008-02-13 2010-10-27 Mitsubishi Electric Corporation Power converting device
CN101939901A (zh) * 2008-02-13 2011-01-05 三菱电机株式会社 功率转换装置
AU2008350481B2 (en) * 2008-02-13 2012-09-13 Mitsubishi Electric Corporation Power converting device
US8488344B2 (en) 2008-02-13 2013-07-16 Mitsubishi Corporation Electrical power conversion apparatus including a control microprocessor for eliminating or curbing a beat phenomenon
EP2244369A4 (en) * 2008-02-13 2013-10-30 Mitsubishi Electric Corp POWER CONVERSION DEVICE
KR200475245Y1 (ko) 2014-03-14 2014-11-20 유니맥스 정보 시스템 (주) 이동형 레이저 전원 변환 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP4681136B2 (ja) 2011-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101594662B1 (ko) 전력 변환 장치
EP2355329B1 (en) Alternating current-direct current converter and electric motor driver
JP3972124B2 (ja) 同期電動機の速度制御装置
JP2002354826A (ja) インバータ制御方法およびその装置
US8531148B2 (en) Control apparatus and control method for AC electric motor
US9543851B2 (en) Matrix converter
EP3422551A1 (en) Power conversion device, motor drive device, and refrigerator using same
JP5813934B2 (ja) 電力変換装置
CN107925373B (zh) 电力变换装置以及热泵装置
JP6425898B2 (ja) インバータ制御装置及びその方法
JP4065375B2 (ja) モータ駆動装置及びモータ駆動方法
KR101167778B1 (ko) 모터 제어 장치 및 이의 제어 방법
WO2017056258A1 (ja) 電力制御方法、及び、電力制御装置
JP5522182B2 (ja) 電源回生装置、電力変換装置および電源回生方法
JP4681136B2 (ja) インバータ制御方法およびその装置
WO2020095377A1 (ja) 負荷駆動装置、冷凍サイクル装置及び空気調和機
JP2018007390A (ja) モータ制御装置
JP6005429B2 (ja) モータの制御装置および制御方法
JP3490600B2 (ja) 電力変換装置のパルス幅変調方法
JP3745633B2 (ja) 電動機制御装置
JP4446688B2 (ja) 多相電流供給回路及びその制御方法
JP5838554B2 (ja) 電力変換装置
JP2016127650A (ja) 電力変換装置
WO2023105761A1 (ja) 電力変換装置、電動機駆動装置及び冷凍サイクル適用機器
WO2022149206A1 (ja) 電力変換装置、モータ駆動装置及び冷凍サイクル適用機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071107

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090604

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20090918

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110201

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4681136

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees