JP2002272129A - インバータ制御方法およびその装置 - Google Patents
インバータ制御方法およびその装置Info
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Abstract
電圧制御精度の低下を防止する。 【解決手段】 ステップSP1において、直流電圧vd
c(n−1)、vdc(n)を入力し、ステップSP2
において、数8の演算を行ってサンプル点(n+1)か
ら(n+2)までの期間の平均電圧vdc(n+3/
2)を予測し、ステップSP3において、予測された平
均電圧vdc(n+3/2)と各相電圧指令とに基づい
て数9の演算を行って各相パルス幅を算出してPWMタ
イマに記憶する。
Description
法およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、ダイオ
ード整流回路とインバータとを含み、ダイオード整流回
路の出力電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈動する
ように回路を構成し、インバータの出力電圧または出力
電流をモータに供給すべくマイコンを用いてインバータ
を制御するシステムに適用されるインバータ制御方法お
よびその装置に関する。
タ回路はトランジスタのスイッチング制御により直流電
源を可変周波数、可変電圧の交流電力に高効率に変換す
る回路である。
タの回転数やトルクを制御する必要のある家電機器や産
業機器に広く応用されている。
換するために回路構成が簡単なダイオードブリッジ回路
が採用され、整流後の電圧リプルを除去するために大容
量の平滑用コンデンサが使用されている。
や高調波の増大などの不都合が発生するため、このよう
な不都合の発生を防止し、もしくは抑制するために、ダ
イオードブリッジ回路の入力側もしくは直流側にインダ
クタンスの大きな力率改善リアクトルを接続する(図8
参照)。
対する特性の高性能化を目的として、スイッチングトラ
ンジスタおよびダイオードなどからなるチョッパをダイ
オードブリッジ回路の直流側に設けることが提案されて
いる(図9参照)。
には、大容量の平滑用コンデンサ、力率改善リアクトル
が必要であり、これらを採用することに伴ってサイズが
大型化し、しかもコストアップを招いてしまうという不
都合がある。
るためにはチョッパ回路が必要であり、さらなるコスト
アップを招いてしまうという不都合がある。
は一般的に電解コンデンサが採用されるので、電解コン
デンサの寿命が短いことに起因してダイオードブリッジ
回路を含むインバータ回路の寿命が短くなり、しかも電
解コンデンサの温度特性に起因してダイオードブリッジ
回路を含むインバータ回路の使用環境が制約されるとい
う不都合がある。
部の大容量な平滑用コンデンサを省略(以下、これを単
相コンデンサレスインバータと略称する)し、d軸電流
を電源周波数の2倍周波で変化させ、弱め界磁制御によ
りモータ端子電圧を低下させ、これにより、直流電圧が
脈動し、大きく低下した場合にも、モータ電流を流し込
めるようにし、インバータ入力(整流回路入力)の電流
通電幅を広げることによって、高入力力率化、および電
源高調波特性の高性能化を達成するようにしたインバー
タ制御方法(「高入力力率のダイオード整流回路を持つ
PMモータのインバータ制御法」、高橋勲、平成12年
電気学会全国大会、p1591参照、以下、論文1と略
称する)が提案されている。
に接続されたインバータの出力を所望の波形に制御する
ことにより、整流部の入力力率向上ならびに高調波レス
化を達成することができ、しかも、従来これらを達成す
るために必要とされていた大容量電解コンデンサ、リア
クトル、チョッパを不要にすることができる。
御方法として、「PMモータの高速弱め界磁制御を用い
たダイオード整流回路の高効率化」、芳賀、高橋、平成
12年電気学会産業応用部門全国大会(以下、論文2と
略称する)、および「PMモータの高速弱め界磁法によ
る単相ダイオード整流回路の高入力力率化」、芳賀、高
橋、平成12年電気学会半導体電力変換研究会SPC−
00−64(以下、論文3と略称する)が提案されてい
る。
御方法は原理的にダイオード整流回路のコンデンサの容
量を極めて小さくし、直流電圧vdcは電源周波数の2
倍の周波数で大きく脈動する。このため、インバータ電
圧を所定値に制御するためには、直流電圧を検出し、こ
れと制御演算の結果得られる指令電圧との比に基づいて
信号波を算出し、算出した信号波に基づいてPWM制御
を行う必要がある。このように直流電圧との比に基づい
て信号波を求める方法は、例えば、特開昭59−169
383号公報などに記載されている。
ブロックの構成を概略的に示す図である。
転位置角θm、d−q軸電流指令Id*、iq*を入力
とする電流制御演算部において所定の制御演算を行って
必要なインバータの出力相電圧指令vu*、vv*、v
w*を出力する。そして、出力相電圧指令vu*、vv
*、vw*を除算部に供給して直流電圧vdcに基づく
除算を行って信号波eu、ev、ewを得、信号波e
u、ev、ewと搬送波信号発生部からの信号(搬送
波)とを減算部に供給し、減算部の出力をコンパレータ
に供給することにより、”0”または”1”のPWM信
号として出力する。
合わせによって実現することができる。
バータの上アームトランジスタ(直流部+側にコレクタ
端子が接続されたトランジスタ)がオンするとする。電
圧形インバータの上アームトランジスタに対し、下アー
ムトランジスタは排他的にオン制御される。
較結果として出力されるPWM信号の関係をu相に着目
して示す図である。
(PWM信号が”1”となる時間)と信号波レベルeu
との関係を考えると、数1となる。ここでは、信号波の
周波数に比べ、搬送波の周波数が十分高く、搬送波周期
の間は、信号波レベルeuは一定であると仮定してい
る。
を示す図であり、図12(b)はインバータ出力電圧を
示す図である。
号”1”に応答してVdc、”0”に応答して0が出力
される。したがって、搬送波周期Tc間のインバータ出
力電圧の平均電圧は、数2と求めることができる。
との間には数3の関係があるので、数3と数2から、数
4となる。
流電圧の変動の影響を受けることなく、所望の出力電圧
をインバータから供給することができることが分かる。
イコンで行い、インバータをPWM制御する場合には、
入出力部に、図13に示すように所定の制御周期に応答
して動作するサンプラーが挿入され、演算処理を離散的
に行うことになる。この結果、電圧制御精度が低下して
しまうという不都合が発生する。
ば、絶えず演算が実行され、直流電圧を含む各検出諸量
の変化はPWM波形にリアルタイムに反映され、上記の
不都合は生じない。しかし、アナログ演算回路は調整が
複雑な上に、演算項目の数に比例して回路規模が大きく
なるなどの不都合を生じるので、コストが重視され、大
量生産する家電機器などに採用することが困難である。
れ、上述のように電圧制御精度の低下を招いてしまうの
である。
行う場合の電流制御処理を、図14のフローチャートに
基づいて説明する。
モータの回転子の回転位置信号θm(n)、直流電圧v
dc(n)、モータ電流iu(n)、iv(n)、iw
(n)の検出量、およびd−q軸指令電流id(n)
*、iq(n)*を入力する。ここで、(n)はサンプ
ラーでの入出力タイミングを表す添え字である。
知の3相→d−q変換演算を行って現在の(サンプル点
nの)d−q軸電流id(n)、iq(n)を算出す
る。次いで、ステップSP3において、d−q軸各々の
指令電流と検出電流(算出値)との偏差εd(n)、ε
q(n)を演算する。
d(n)、εq(n)をPI(比例・積分)演算してd
−q軸電圧指令vd(n)、vq(n)を算出し、ステ
ップSP5において、従来公知のd−q→3相変換演算
を行って各相電圧指令vu(n)*、vv(n)*、v
w(n)*を算出する。
圧指令vu(n)*、vv(n)*、vw(n)*と直
流電圧vdc(n)とに基づいて数5の演算を行って各
相のパルス幅τu(n+1)、τv(n+1)、τw
(n+1)を算出し、PWMタイマに記憶し、そのまま
元の処理に戻る。
ス幅演算結果が負になった場合にはパルス幅を0に、T
cを越えた場合にはパルス幅をTcに、それぞれ設定す
る処理が行われる。
て所定のパルス信号を出力する。
圧との時間関係を説明する図である。
(電流制御処理)が開始し(図中の参照)、演算所要
時間経過後(図中の参照)に演算が終了し、パルス幅
がPWMタイマに記憶される。そして、このパルス幅
は、サンプル点(n+1)においてPWM信号に反映さ
れる{PWMの搬送波周期(=PWMタイマに記憶され
たパルス幅をPWMタイマカウンタにロードして、カウ
ンタ動作を再開させる間隔)と電流制御処理の演算周期
を同じにし、演算開始タイミングと同期させている}。
流電圧が変化すると、サンプル点nの直流電圧vdc
(n)の除算により算出したパルス幅τ(n+1)が出
力されるn+1からn+2までの期間の平均電圧vdc
(n+3/2)(=数6)と指令電圧との間には、直流
電圧変化に基づく誤差が発生し、その誤差率は数7で与
えられる。
ションした結果を示す図である。ここで、電源電圧は単
相200V、50Hz、演算周期ΔT、搬送波周期Tc
は共に250μsとしている。
タの制御(特開昭59−169383号公報参照)で考
えられていた負荷や入力電源電圧の変動に伴う直流電圧
の変動は一般に20%程度であるのに対し、単相コンデ
ンサレスインバータ(例えば、文献1参照)において
は、直流電圧が0〜電源電圧実効値の1.41倍の範囲
で大きく脈動する。
合の誤差は10%以下であるのに対し、特に直流電圧の
低い(直流電圧がピーク値280Vの半分以下となる)
期間で誤差が大きくなる(約20%〜150%)ことが
分かる。
力率を向上し、入力電流の波形歪を低減するには、直流
電圧を0V近傍まで下げるIPMモータの弱め界磁制御
が必要である。すなわち、直流電圧が低い期間において
も所望の界磁電流に制御するための高精度な電圧制御が
必要になる。
たものであり、マイコンを用いた演算処理を行った場合
でも電圧制御精度の低下を防止することができるインバ
ータ制御方法およびその装置を提供することを目的とし
ている。
御方法は、ダイオード整流回路とインバータとを含み、
ダイオード整流回路の出力電圧を電源周波数の2倍周波
で大きく脈動する状態でインバータに供給し、インバー
タの出力電圧または出力電流を負荷に供給すべくマイコ
ンを用いてインバータを制御するシステムにおいて、負
荷の制御演算処理の1サンプル前と現在のサンプル点と
の直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧を予測し、
負荷制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と
予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行う方法で
ある。
ード整流回路とインバータとを含み、ダイオード整流回
路の出力電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈動する
ように、ダイオード整流回路の出力端子間に接続される
コンデンサの容量を設定し、インバータの出力電圧また
は出力電流をモータに供給すべくマイコンを用いてイン
バータを制御するシステムにおいて、モータの制御演算
処理の1サンプル前と現在のサンプル点との直流電圧検
出値から次サンプルの直流電圧を予測し、モータ制御演
算処理により得られたインバータ電圧指令と予測した直
流電圧に基づいてパルス幅演算を行う方法である。
圧が単調変化する領域においてのみ、モータ制御演算処
理により得られたインバータ電圧指令と予測した直流電
圧に基づいてパルス幅演算を行う方法である。
た直流電圧が存在し得る値である場合に直流電圧が単調
変化する領域であると判定する方法である。
ード整流回路とインバータとを含み、ダイオード整流回
路の出力電圧を電源周波数の2倍周波で大きく脈動する
状態でインバータに供給し、インバータの出力電圧また
は出力電流を負荷に供給すべくマイコンを用いてインバ
ータを制御するものであって、負荷の制御演算処理の1
サンプル前と現在のサンプル点との直流電圧検出値から
次サンプルの直流電圧を予測する予測手段と、負荷制御
演算処理により得られたインバータ電圧指令と予測した
直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うパルス幅演算手
段とを含むものである。
ード整流回路とインバータとを含み、ダイオード整流回
路の出力電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈動する
ように、ダイオード整流回路の出力端子間に接続される
コンデンサの容量を設定し、インバータの出力電圧また
は出力電流をモータに供給すべくマイコンを用いてイン
バータを制御するものであって、モータの制御演算処理
の1サンプル前と現在のサンプル点との直流電圧検出値
から次サンプルの直流電圧を予測する予測手段と、モー
タ制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と予
測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うパルス幅
演算手段とを含むものである。
ルス幅演算手段として、直流電圧が単調変化する領域に
おいてのみ、モータ制御演算処理により得られたインバ
ータ電圧指令と予測した直流電圧に基づいてパルス幅演
算を行うものを採用するものである。
ルス幅演算手段として、予測した直流電圧が存在し得る
値である場合に直流電圧が単調変化する領域であると判
定し、直流電圧が単調変化する領域においてのみ、モー
タ制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と予
測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うものを採
用するものである。
オード整流回路とインバータとを含み、ダイオード整流
回路の出力電圧を電源周波数の2倍周波で大きく脈動す
る状態でインバータに供給し、インバータの出力電圧ま
たは出力電流を負荷に供給すべくマイコンを用いてイン
バータを制御するに当たって、負荷の制御演算処理の1
サンプル前と現在のサンプル点との直流電圧検出値から
次サンプルの直流電圧を予測し、負荷制御演算処理によ
り得られたインバータ電圧指令と予測した直流電圧に基
づいてパルス幅演算を行うのであるから、演算処理を離
散的に行うにも拘わらず、電圧制御精度の低下を防止す
ることができ、この結果、インバータ出力電圧を絶えず
指令値どおりにすることができ、ひいては、整流回路の
入力力率向上および高調波レス化の性能を最大限発揮さ
せることができる。
ダイオード整流回路とインバータとを含み、ダイオード
整流回路の出力電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈
動するように、ダイオード整流回路の出力端子間に接続
されるコンデンサの容量を設定し、インバータの出力電
圧または出力電流をモータに供給すべくマイコンを用い
てインバータを制御するに当たって、モータの制御演算
処理の1サンプル前と現在のサンプル点との直流電圧検
出値から次サンプルの直流電圧を予測し、モータ制御演
算処理により得られたインバータ電圧指令と予測した直
流電圧に基づいてパルス幅演算を行うのであるから、演
算処理を離散的に行うにも拘わらず、電圧制御精度の低
下を防止することができ、この結果、インバータ出力電
圧を絶えず指令値どおりにすることができ、ひいては、
整流回路の入力力率向上および高調波レス化の性能を最
大限発揮させることができる。
直流電圧が単調変化する領域においてのみ、モータ制御
演算処理により得られたインバータ電圧指令と予測した
直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うのであるから、
直流電圧が単調変化しない領域において直流電圧を予測
してパルス幅演算を行うことに伴う予測誤差の発生を未
然に防止することができるほか、請求項2と同様の作用
を達成することができる。
予測した直流電圧が存在し得る値である場合に直流電圧
が単調変化する領域であると判定するのであるから、直
流電圧が単調変化する領域であることを簡単に判定する
ことができ、ひいては、請求項3と同様の作用を達成す
ることができる。
ダイオード整流回路とインバータとを含み、ダイオード
整流回路の出力電圧を電源周波数の2倍周波で大きく脈
動する状態でインバータに供給し、インバータの出力電
圧または出力電流を負荷に供給すべくマイコンを用いて
インバータを制御するに当たって、予測手段により、負
荷の制御演算処理の1サンプル前と現在のサンプル点と
の直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧を予測し、
パルス幅演算手段により、負荷制御演算処理により得ら
れたインバータ電圧指令と予測した直流電圧に基づいて
パルス幅演算を行うことができる。
拘わらず、電圧制御精度の低下を防止することができ、
この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値どおりに
することができ、ひいては、整流回路の入力力率向上お
よび高調波レス化の性能を最大限発揮させることができ
る。
ダイオード整流回路とインバータとを含み、ダイオード
整流回路の出力電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈
動するように、ダイオード整流回路の出力端子間に接続
されるコンデンサの容量を設定し、インバータの出力電
圧または出力電流をモータに供給すべくマイコンを用い
てインバータを制御するに当たって、予測手段により、
モータの制御演算処理の1サンプル前と現在のサンプル
点との直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧を予測
し、パルス幅演算手段により、モータ制御演算処理によ
り得られたインバータ電圧指令と予測した直流電圧に基
づいてパルス幅演算を行うことができる。
拘わらず、電圧制御精度の低下を防止することができ、
この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値どおりに
することができ、ひいては、整流回路の入力力率向上お
よび高調波レス化の性能を最大限発揮させることができ
る。
前記パルス幅演算手段として、直流電圧が単調変化する
領域においてのみ、モータ制御演算処理により得られた
インバータ電圧指令と予測した直流電圧に基づいてパル
ス幅演算を行うものを採用するのであるから、直流電圧
が単調変化しない領域において直流電圧を予測してパル
ス幅演算を行うことに伴う予測誤差の発生を未然に防止
することができるほか、請求項6と同様の作用を達成す
ることができる。
前記パルス幅演算手段として、予測した直流電圧が存在
し得る値である場合に直流電圧が単調変化する領域であ
ると判定し、直流電圧が単調変化する領域においての
み、モータ制御演算処理により得られたインバータ電圧
指令と予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行う
ものを採用するのであるから、直流電圧が単調変化する
領域であることを簡単に判定することができ、ひいて
は、請求項7と同様の作用を達成することができる。
発明のインバータ制御方法およびその装置の実施の態様
を詳細に説明する。
実施態様の要部を説明するフローチャートである。な
お、このフローチャートの処理は、図14のフローチャ
ートのステップSP6の処理に代えて行われる。
(n−1)、vdc(n)を入力し、ステップSP2に
おいて、数8の演算を行ってサンプル点(n+1)から
(n+2)までの期間の平均電圧vdc(n+3/2)
を予測し、ステップSP3において、予測された平均電
圧vdc(n+3/2)と各相電圧指令とに基づいて数
9の演算を行って各相パルス幅を算出してPWMタイマ
に記憶し、そのまま元の処理に戻る。
c(n)に代えて平均電圧vdc(n+3/2)採用し
てパルス幅を算出するのであるから、直流電圧が電源周
波数の2倍の周波数で脈動するシステムにおいて、マイ
コンを用いてパルス幅演算を行う場合における電圧制御
精度を高めることができる。
ス幅演算結果が負になった場合もしくはTcを越えた場
合には、従来と同様にパルス幅を0もしくはTcに設定
する処理が行われる。また、vdc(n+3/2)が0
となった場合にも、パルス幅をTcに設定する処理が行
われる。
実施態様の要部を示すブロック図である。
入力とする単相ダイオード整流回路2と、単相ダイオー
ド整流回路2の出力端子間に接続されるコンデンサ3
と、単相ダイオード整流回路2の出力端子間に接続され
る3相インバータ4と、3相インバータ4の出力が供給
されるモータ5と、直流電圧を検出するとともに、検出
した直流電圧を少なくとも1サンプル期間だけ保持する
直流電圧検出保持部7と、検出した直流電圧vdc
(n)および1サンプル前に検出した直流電圧vdc
(n−1)に基づいて数8の演算を行ってサンプル点
(n+1)から(n+2)までの期間の平均電圧vdc
(n+3/2)を予測する予測部8と、相電圧指令、予
測された平均電圧vdc(n+3/2)、搬送波周期T
cに基づき、数9の演算を行って各相のパルス幅を算出
する第1パルス幅演算部9と、算出された各相のパルス
幅を記憶するPWMタイマ10と、PWMタイマ10か
ら出力されるタイマ信号に基づいてインバータ制御信号
を出力し、図示しないドライバ回路を通して3相インバ
ータ4の各相のトランジスタを制御すべく3相インバー
タ4に供給する波形制御部11とを有している。
電圧が電源周波数の2倍周波で大きく脈動するように、
コンデンサ3の容量を設定している。
た場合にも、直流電圧vdc(n)に代えて平均電圧v
dc(n+3/2)採用してパルス幅を算出するのであ
るから、直流電圧が電源周波数の2倍の周波数で脈動す
るシステムにおいて、マイコンを用いてパルス幅演算を
行う場合における電圧制御精度を高めることができる。
の実施態様の要部を説明するフローチャートである。
s(n)を入力し、ステップSP2において、入力電圧
位相θs(n)が180°を越えているか否かを判定
し、入力電圧位相θs(n)が180°を越えていると
判定された場合には、ステップSP3において、入力電
圧位相θs(n)から180°を減算して新たな入力電
圧位相θs(n)を算出する。
(n)が180°を越えていないと判定された場合、ま
たはステップSP3の処理が行われた場合には、ステッ
プSP4において、入力電圧位相θs(n)がθ0<θ
s(n)<θ1、またはθ2<θs(n)<θ3である
か否か{入力電圧位相θs(n)が単調変化領域か否
か}を判定する。具体的には、図4中aで示すように入
力電圧が与えられ、bで示すような直流電圧が与えられ
た場合に、θ0を1〜2サンプル以上で可能な限り小さ
い値に設定し、θ1を、入力電圧が最大となる点の位相
よりも1〜2サンプル以上小さく、かつ可能な限り大き
い値に設定し、θ2を、入力電圧が最大となる点の位相
よりも1〜2サンプル以上大きく、かつ可能な限り小さ
い値に設定し、θ3を、入力電圧が減少して0になる点
の位相よりも1〜2サンプル以上小さく、かつ可能な限
り大きい値に設定する。
(n)がθ0<θs(n)<θ1、またはθ2<θs
(n)<θ3であると判定された場合には、ステップS
P5において、直流電圧vdc(n−1)、vdc
(n)を入力し、ステップSP6において、数8により
サンプル点(n+1)から(n+2)までの期間の平均
電圧vdc(n+3/2)を予測し、ステップSP7に
おいて、数9により各相パルス幅τu(n+1)、τv
(n+1)、τw(n+1)を算出してPWMタイマに
記憶する。
相θs(n)がθ0<θs(n)<θ1でなく、しかも
θ2<θs(n)<θ3でないと判定された場合には、
ステップSP8において、数5により各相パルス幅τu
(n+1)、τv(n+1)、τw(n+1)を算出し
てPWMタイマに記憶する。
テップSP8の処理が行われた場合には、そのまま元の
処理に戻る。
数9のパルス幅演算結果が負になった場合もしくはTc
を越えた場合には、従来と同様にパルス幅を0もしくは
Tcに設定する処理が行われる。また、vdc(n+3
/2)が0となった場合にも、パルス幅をTcに設定す
る処理が行われる。
s(n)が直流電圧の極大点、極小点を中心とする所定
範囲であるか否かを判定することができる。そして、入
力電圧位相θs(n)がこれら所定範囲である場合にお
いて、数8に基づく平均電圧の予測を行うと、電圧の変
化率極性が正から負もしくは負から正に変わることに起
因して、平均電圧の予測結果には誤差が発生する。
れら所定範囲でない場合(単調変化領域である場合)
に、数8に基づいて平均電圧を精度良く予測し、数9に
基づいて各相パルス幅を正確に算出することができる。
逆に、入力電圧位相θs(n)がこれら所定範囲である
場合に、数5に基づいて従来方法と同程度の精度で各相
パルス幅を算出することができる。
の実施態様の要部を示すブロック図である。
タ制御装置と異なる点は、入力電圧位相を検出するとと
もに、入力電圧位相が180°よりも大きい場合には1
80°を減算した値を入力電圧位相とする入力電圧位相
検出部12と、入力電圧位相θs(n)がθ0<θs
(n)<θ1、またはθ2<θs(n)<θ3であるか
否かを判定する判定部13と、各相電圧指令、直流電
圧、搬送波周期に基づいて数5により各相パルス幅を算
出してPWMタイマ10に供給する第2パルス幅演算部
14とをさらに含み、判定部13の判定結果に基づいて
第1パルス幅演算部9、第2パルス幅演算部14を選択
的に動作させるようにしている。具体的には、入力電圧
位相θs(n)がθ0<θs(n)<θ1、またはθ2
<θs(n)<θ3であると判定された場合に第1パル
ス幅演算部9を動作させ、入力電圧位相θs(n)がθ
0<θs(n)<θ1、θ2<θs(n)<θ3の何れ
でもないと判定された場合に第2パルス幅演算部14を
動作させる。
た場合には、入力電圧位相θs(n)が直流電圧の極大
点、極小点を中心とする所定範囲であるか否かを判定す
ることができる。
れら所定範囲でない場合(単調変化領域である場合)
に、数8に基づいて平均電圧を精度良く予測し、数9に
基づいて各相パルス幅を正確に算出することができる。
逆に、入力電圧位相θs(n)がこれら所定範囲である
場合に、数5に基づいて従来方法と同程度の精度で各相
パルス幅を算出することができる。
らに他の実施態様の要部を説明するフローチャートであ
る。
(n−1)、vdc(n)および入力電圧の波高値vm
を入力し、ステップSP2において、数8によりサンプ
ル点(n+1)から(n+2)までの期間の平均電圧v
dc(n+3/2)を予測し、ステップSP3におい
て、平均電圧vdc(n+3/2)が0以上か否かを判
定し、平均電圧vdc(n+3/2)が0以上であると
判定された場合には、ステップSP4において、平均電
圧vdc(n+3/2)が入力電圧の波高値vm以下か
否かを判定する。
vdc(n+3/2)が入力電圧の波高値vm以下であ
ると判定された場合には、ステップSP5において、数
9により各相パルス幅τu(n+1)、τv(n+
1)、τw(n+1)を算出してPWMタイマに記憶す
る。
dc(n+3/2)が0以上でないと判定された場合、
またはステップSP4において平均電圧vdc(n+3
/2)が入力電圧の波高値vm以下でないと判定された
場合には、ステップSP6において、数5により各相パ
ルス幅τu(n+1)、τv(n+1)、τw(n+
1)を算出してPWMタイマに記憶する。
テップSP6の処理が行われた場合には、そのまま元の
処理に戻る。
数9のパルス幅演算結果が負になった場合もしくはTc
を越えた場合には、従来と同様にパルス幅を0もしくは
Tcに設定する処理が行われる。また、vdc(n+3
/2)が0となった場合にも、パルス幅をTcに設定す
る処理が行われる。
圧vdc(n+3/2)が採り得ない値になっている場
合に直流電圧vdcの変化率の符号が変わったことを検
出することができるので、数5に基づいて従来方法と同
程度の精度で各相パルス幅を算出することができる。逆
に、予測した平均電圧vdc(n+3/2)が存在し得
る値である場合に直流電圧vdcの変化率の符号が変わ
っていないと判定できるので、数9に基づいて各相パル
ス幅を正確に算出することができる。
らに他の実施態様を示すブロック図である。
タ制御装置と異なる点は、入力電圧の波高値vmを検出
する波高値検出部15と、予測された平均電圧vdc
(n+3/2)がvdc(n+3/2)≧0かつvdc
(n+3/2)≦vmであるか否か(存在し得る値であ
るか否か)を判定する判定部16と、各相電圧指令、直
流電圧、搬送波周期に基づいて数5により各相パルス幅
を算出してPWMタイマ10に供給する第2パルス幅演
算部17とをさらに含み、判定部16の判定結果に基づ
いて第1パルス幅演算部9、第2パルス幅演算部17を
選択的に動作させるようにしている。具体的には、予測
された平均電圧vdc(n+3/2)がvdc(n+3
/2)≧0かつvdc(n+3/2)≦vmであると判
定された場合に第1パルス幅演算部9を動作させ、予測
された平均電圧vdc(n+3/2)がvdc(n+3
/2)<0またはvdc(n+3/2)>vmである
(採り得ない値である)と判定された場合に第2パルス
幅演算部17を動作させる。
た場合には、予測した平均電圧vdc(n+3/2)が
採り得ない値になっている場合に直流電圧vdcの変化
率の符号が変わったことを検出することができるので、
数5に基づいて従来方法と同程度の精度で各相パルス幅
を算出することができる。逆に、予測した平均電圧vd
c(n+3/2)が存在し得る値である場合に直流電圧
vdcの変化率の符号が変わっていないと判定できるの
で、数9に基づいて各相パルス幅を正確に算出すること
ができる。
行うにも拘わらず、電圧制御精度の低下を防止すること
ができ、この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値
どおりにすることができ、ひいては、整流回路の入力力
率向上および高調波レス化の性能を最大限発揮させるこ
とができるという特有の効果を奏する。
うにも拘わらず、電圧制御精度の低下を防止することが
でき、この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値ど
おりにすることができ、ひいては、整流回路の入力力率
向上および高調波レス化の性能を最大限発揮させること
ができるという特有の効果を奏する。
ない領域において直流電圧を予測してパルス幅演算を行
うことに伴う予測誤差の発生を未然に防止することがで
きるほか、請求項2と同様の効果を奏する。
る領域であることを簡単に判定することができ、ひいて
は、請求項3と同様の効果を奏する。
うにも拘わらず、電圧制御精度の低下を防止することが
でき、この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値ど
おりにすることができ、ひいては、整流回路の入力力率
向上および高調波レス化の性能を最大限発揮させること
ができるという特有の効果を奏する。
うにも拘わらず、電圧制御精度の低下を防止することが
でき、この結果、インバータ出力電圧を絶えず指令値ど
おりにすることができ、ひいては、整流回路の入力力率
向上および高調波レス化の性能を最大限発揮させること
ができるという特有の効果を奏する。
ない領域において直流電圧を予測してパルス幅演算を行
うことに伴う予測誤差の発生を未然に防止することがで
きるほか、請求項6と同様の効果を奏する。
る領域であることを簡単に判定することができ、ひいて
は、請求項7と同様の効果を奏する。
要部を説明するフローチャートである。
示すブロック図である。
の要部を説明するフローチャートである。
化を示す図である。
を示すブロック図である。
施態様の要部を説明するフローチャートである。
施態様を示すブロック図である。
テムの構成を示す図である。
ステムの構成を示す図である。
成を概略的に示す図である。
て出力されるPWM信号の関係をu相に着目して示す図
である。
出力電圧を示す図である。
い、インバータをPWM制御する場合の構成を示す図で
ある。
う場合の電流制御処理を説明するフローチャートであ
る。
関係を説明する図である。
結果を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 ダイオード整流回路(2)とインバータ
(4)とを含み、ダイオード整流回路(2)の出力電圧
を電源周波数の2倍周波で大きく脈動する状態でインバ
ータ(4)に供給し、インバータ(4)の出力電圧また
は出力電流を負荷(5)に供給すべくマイコンを用いて
インバータ(4)を制御するシステムにおいて、 負荷(5)の制御演算処理の1サンプル前と現在のサン
プル点との直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧を
予測し、 負荷制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と
予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うことを
特徴とするインバータ制御方法。 - 【請求項2】 ダイオード整流回路(2)とインバータ
(4)とを含み、ダイオード整流回路(2)の出力電圧
が電源周波数の2倍周波で大きく脈動するように、ダイ
オード整流回路(2)の出力端子間に接続されるコンデ
ンサ(3)の容量を設定し、インバータ(4)の出力電
圧または出力電流をモータ(5)に供給すべくマイコン
を用いてインバータ(4)を制御するシステムにおい
て、 モータ(5)の制御演算処理の1サンプル前と現在のサ
ンプル点との直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧
を予測し、 モータ制御演算処理により得られたインバータ電圧指令
と予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うこと
を特徴とするインバータ制御方法。 - 【請求項3】 直流電圧が単調変化する領域においての
み、モータ制御演算処理により得られたインバータ電圧
指令と予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行う
請求項2に記載のインバータ制御方法。 - 【請求項4】 予測した直流電圧が存在し得る値である
場合に直流電圧が単調変化する領域であると判定する請
求項3に記載のインバータ制御方法。 - 【請求項5】 ダイオード整流回路(2)とインバータ
(4)とを含み、ダイオード整流回路(2)の出力電圧
を電源周波数の2倍周波で大きく脈動する状態でインバ
ータ(4)に供給し、インバータ(4)の出力電圧また
は出力電流を負荷(5)に供給すべくマイコンを用いて
インバータ(4)を制御するシステムにおいて、 負荷(5)の制御演算処理の1サンプル前と現在のサン
プル点との直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧を
予測する予測手段(7)(8)と、 負荷制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と
予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うパルス
幅演算手段(9)(13)(16)とを含むことを特徴
とするインバータ制御装置。 - 【請求項6】 ダイオード整流回路(2)とインバータ
(4)とを含み、ダイオード整流回路(2)の出力電圧
が電源周波数の2倍周波で大きく脈動するように、ダイ
オード整流回路(2)の出力端子間に接続されるコンデ
ンサ(3)の容量を設定し、インバータ(4)の出力電
圧または出力電流をモータ(5)に供給すべくマイコン
を用いてインバータ(4)を制御するシステムにおい
て、 モータ(5)の制御演算処理の1サンプル前と現在のサ
ンプル点との直流電圧検出値から次サンプルの直流電圧
を予測する予測手段(7)(8)と、 モータ制御演算処理により得られたインバータ電圧指令
と予測した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うパル
ス幅演算手段(9)(13)(16)とを含むことを特
徴とするインバータ制御装置。 - 【請求項7】 前記パルス幅演算手段(9)(13)
は、直流電圧が単調変化する領域においてのみ、モータ
制御演算処理により得られたインバータ電圧指令と予測
した直流電圧に基づいてパルス幅演算を行うものである
請求項6に記載のインバータ制御装置。 - 【請求項8】 前記パルス幅演算手段(9)(16)
は、予測した直流電圧が存在し得る値である場合に直流
電圧が単調変化する領域であると判定し、直流電圧が単
調変化する領域においてのみ、モータ制御演算処理によ
り得られたインバータ電圧指令と予測した直流電圧に基
づいてパルス幅演算を行うものである請求項7に記載の
インバータ制御装置。
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2001
- 2001-03-15 JP JP2001073836A patent/JP4681136B2/ja not_active Expired - Fee Related
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