JP2002266960A - テンショナ - Google Patents

テンショナ

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JP2002266960A
JP2002266960A JP2001062248A JP2001062248A JP2002266960A JP 2002266960 A JP2002266960 A JP 2002266960A JP 2001062248 A JP2001062248 A JP 2001062248A JP 2001062248 A JP2001062248 A JP 2001062248A JP 2002266960 A JP2002266960 A JP 2002266960A
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JP
Japan
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plunger
cylinder
groove
gap
flow path
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Withdrawn
Application number
JP2001062248A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kosuge
浩 小菅
Koichi Shimizu
光一 清水
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】汎用の流体による流体圧を利用して、振動態様
の大きな変化に好適に追従してその減衰を図ることので
きるテンショナを提供する。 【解決手段】粘性オイルを充填したシリンダ3にプラン
ジャ4を挿入する際、その挿入圧を受けたシリンダ3内
の粘性オイルが両者の摺動面の間隙を洩流するときに得
られる流通抵抗を利用した油圧テンショナにおいて、た
とえば、挿入されるプランジャ4側の摺動面に軸方向に
段差を設ける。この段差が前記シリンダ3内に挿入され
るか否かによって前記間隙の距離を可変とし、前記流体
の流通抵抗を変えて前記油圧テンショナの減衰力を変化
させる。この油圧テンショナを張力振動態様の変化する
ベルトに適用して、同ベルトの振動が大きいときには大
きな減衰力を、また振動が小さいときには小さな減衰力
を発生させ、その張力を過度に大きくすることなく前記
ベルトの安定した動作を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧等の流体圧を
利用したダンパ機構を通じてたとえばベルトなどの帯状
体の振動を減衰せしめるテンショナに関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、内燃機関が搭載された車両に
おいては、その内燃機関の出力軸にオイルポンプやエア
ーコンディショナ用コンプレッサなどの補機がベルトに
よって駆動連結されている。そして、この補機駆動ベル
トの張力振動を減衰させて安定化させるためにダンパ機
構を有するテンショナが使用される。
【0003】図10に、こうしたテンショナによって補
機駆動ベルトの張力安定化が図られる補機駆動装置の構
成例を示す。図10に示されるように、この補機駆動装
置100では、図示しない内燃機関の出力軸101に駆
動されるプーリ110の駆動力が、補機駆動ベルト10
2およびテンションプーリ111を介して図示しない補
機を駆動するためのプーリ112、プーリ113、プー
リ114、およびプーリ115に伝達され、それらに連
結されている補機が駆動される構成になっている。そし
て、この補機駆動ベルト102の張力を安定化させるた
めに、この補機駆動装置100では油圧式テンショナ1
03が取り付けられている。
【0004】この油圧式テンショナ103は、補機駆動
ベルト102の張力に振動が発生したときに、その振動
を減衰させて同ベルト102の張力を安定化させる作用
を奏する。図10に示される例では、油圧式テンショナ
103は、一端がボルト106により前記内燃機関のフ
レームに、他端がボルト107により連結板104に、
それぞれ回動可能に取り付けられている。ここで、連結
板104は、ボルト105を回転軸として回動自在に同
内燃機関のフレームに取り付けられており、その連結板
104上の回転軸108に上記テンションプーリ111
が軸支されている。すなわち、補機駆動ベルト102の
張力変動を受けたテンションプーリ111は、ボルト1
05を回転軸として回転変位する連結板104を回転変
位させ、油圧式テンショナ103にその変動を伝達す
る。換言すれば、補機駆動ベルト102の張力の振動
は、連結板104の回転変位の振動に変換され、さらに
油圧式テンショナ103の直線変位の振動へと変換され
て伝達される。そして、その直線変位の振動は、油圧を
利用したダンパ機構を有する油圧式テンショナ103に
より減衰される。
【0005】補機駆動ベルト102の張力は、補機駆動
ベルト102の張力に振動がないときには、油圧式テン
ショナ103内部のプランジャの伸長力と釣り合ってい
る。この、油圧式テンショナ103にはその伸縮方向の
長さLを調整する調整ネジが設けられていることがあ
り、その場合にはその調整ネジにより補機駆動ベルト1
02の張力を調整することができるようになっている。
この場合、補機駆動ベルト102の張力を大きくすれば
同ベルトの張力振動は抑制されるが、発生した振動に対
する油圧式テンショナ103自身の減衰特性すなわち減
衰係数はほとんど変わらない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
補機駆動ベルト102には、その構成上、次のような負
荷がかかることになる。すなわち、アイドル運転時等、
内燃機関の回転速度が低い場合には、補機を駆動する出
力軸であるクランクシャフトの回転が十分円滑に行われ
ないため、その回転力を伝達する補機駆動ベルト102
の張力には大きな振動が発生する。一方、車両走行時
等、内燃機関の回転速度が高い場合には、クランクシャ
フトの回転が円滑に行われるため、補機駆動ベルト10
2の張力の振動は小さくなる。
【0007】したがって、内燃機関の回転速度が低い場
合の補機駆動ベルト102の挙動のみを考慮すれば、振
動をより減衰させて動作を安定させるためにその張力を
大きく設定した方がよいといえる。しかしその一方で、
補機駆動ベルト102の張力を過度に大きく設定する
と、特に内燃機関の回転速度が高い場合などに同ベルト
102からうなり音が発生したり、同ベルト102の劣
化速度が早まってしまう要因となる。また、同ベルト1
02と連動して回転するプーリ110〜115の軸受荷
重が増加するため補機駆動装置100としての耐久性や
その対策時における燃費悪化が懸念される。
【0008】すなわち、内燃機関の回転速度が低いとき
には補機駆動ベルト102の張力振動を抑制するために
その張力を大きく設定する方がより好ましく、同回転速
度が高いときには補機駆動ベルト102の長寿命化や内
燃機関の燃費改善などのためにその張力を小さく設定す
る方がより好ましいといえる。
【0009】そこで実際には、両者を考慮に入れて補機
駆動ベルト102の張力を適切に設定することになる。
しかし、こうして設定された補機駆動ベルト102の張
力はすべての場合に対しての最適な値ではないため、内
燃機関の回転速度が低いときなどに補機駆動ベルト10
2に発生する大きな張力振動を油圧式テンショナ103
が十分減衰させることができないこともある。このよう
な場合、補機駆動ベルト102の張力振動は、駆動すべ
きプーリに対する滑りであるベルトスリップを発生させ
たり、またそのベルトスリップによる異音を発生させた
りすることがある。
【0010】なお従来、こうした補機駆動ベルト102
の張力振動の変化に対応する技術として、たとえば実開
昭63−89457号公報に記載されている油圧ダンパ
ー内蔵密閉式オートテンショナなども知られてはいる。
このテンショナによれば、その内部に充填されている振
動減衰用流動媒体としての磁性流体の粘性を同磁性流体
が充填されている筒部の外周に周設した電磁コイルの励
磁により適切に制御できるため、周囲温度などの環境変
化による外的要因に関わらず同磁性流体の流体抵抗を一
定に保つことができる。また、ダンパ機構としての減衰
係数を積極的に可変とすることもできる。しかし、こう
したテンショナの場合、磁性流体の採用が必須となるこ
とで経済的にきわめて不利であるとともに、補機駆動装
置100としての上述した大きな動作環境の変化に必ず
しも追従できるとは限らない。
【0011】また、上記補機駆動装置100に限らず、
振動態様が大きく変化する帯状体等に対してその振動を
減衰させるべく用いられるテンショナにあっては、こう
した実情もおおむね共通したものとなっている。
【0012】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、汎用の流体による流体圧を利用し
つつも、振動態様の大きな変化に好適に追従してその減
衰を図ることのできるテンショナを提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段およびその作用効果について記載する。請
求項1記載の発明は、流体が充填されたシリンダへのプ
ランジャの圧入によりそれらシリンダおよびプランジャ
の間隙から洩流される前記流体の流通抵抗を利用してそ
れらシリンダおよびプランジャ間に印加される振動を減
衰せしめるテンショナであって、前記シリンダおよび前
記プランジャの少なくとも一方に前記流体の流通抵抗を
可変とする流通抵抗可変手段を備えることをその要旨と
する。
【0014】上記構成によれば、上記流体の流通抵抗の
変更に基づいて、印加される振動に対応した減衰特性を
もつダンパ機構を構成することができる。このため、た
とえば油等の汎用の流体による流体圧を利用する場合で
あれ、振動態様が大きく変化する振動体の振動にも好適
に追従してその振動を減衰させることができるようにな
る。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載のテ
ンショナにおいて、前記流通抵抗可変手段が、前記シリ
ンダと前記プランジャとの相対位置に応じてそれらシリ
ンダおよびプランジャ間の間隙を異ならしめる間隙可変
機構として構成されることをその要旨とする。
【0016】上記構成によれば、上記シリンダと上記プ
ランジャとの相対位置の変化に基づいて両者の間隙を可
変とすることができるため、上記流体の流通抵抗を適切
に可変ならしめるダンパ機構を有するテンショナとする
ことができる。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項2記載のテ
ンショナにおいて、前記間隙可変機構が、前記シリンダ
と前記プランジャとの摺動面の少なくとも一方に対して
その軸方向に形成された段差部を有して構成され、該段
差部を境にそれらシリンダおよびプランジャ間の間隙を
異ならしめるものであることをその要旨とする。
【0018】上記構成によれば、上記シリンダおよびプ
ランジャ間の相対位置の変化にともない、軸方向に形成
された段差部が同シリンダ部に挿入される前後で両者の
間隙、ひいては上記流体の流通抵抗をステップ状に変化
させることができるようになる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項2記載のテ
ンショナにおいて、前記間隙可変機構が、前記シリンダ
と前記プランジャとの摺動面の少なくとも一方に対して
その軸方向に形成されたテーパ面を有して構成され、該
テーパ面を通じてそれらシリンダおよびプランジャ間の
間隙を無段階に異ならしめるものであることをその要旨
とする。
【0020】上記構成によれば、上記シリンダおよびプ
ランジャ間の相対位置の変化にともない、軸方向に形成
されたテーパ部の同シリンダ内への挿入量が増加するに
したがって両者の間隙を無段階に変化させることができ
るため、プランジャの挿入量増加にともなって減衰力が
増大する特性のダンパ機構を有するテンショナとするこ
とができる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項2〜4のい
ずれかに記載のテンショナにおいて、前記シリンダと前
記プランジャとの相対位置を強制変位せしめる機構をさ
らに備えることをその要旨とする。
【0022】上記構成によれば、上記シリンダと上記プ
ランジャとの相対位置を強制変位させることができる。
このため、上記間隙可変機構の機能する変位領域に対し
て対象としている振動による変位量が小さい場合であっ
ても、この強制変位を通じて、所望する任意の減衰特性
が容易に得られるようになる。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項1記載のテ
ンショナにおいて、前記流通抵抗可変手段が、前記シリ
ンダと前記プランジャとの相対変位量に応じて前記流体
の洩流される流路を異ならしめる流路可変機構として構
成されることをその要旨とする。
【0024】上記構成によれば、上記シリンダと上記プ
ランジャとの相対変位量に基づいて上記流体の洩流され
る流路を可変とすることができるため、その流体の流通
抵抗を適切に可変ならしめるダンパ機構を有するテンシ
ョナとすることができる。
【0025】請求項7記載の発明は、請求項6記載のテ
ンショナにおいて、前記流路可変機構は、前記シリンダ
と前記プランジャとの摺動面の一方に所定の幅を有して
その周方向に設けられた周溝と、この周溝内に収容され
るリング部材とを備えて構成され、前記リング部材は、
その高さが前記周溝の溝幅に対して所定の余裕代をも
ち、かつ、前記周溝の溝底に対向する面とその裏面とで
それぞれ対向する面との間隙が異なる距離に設定されて
なることをその要旨とする。
【0026】上記構成によれば、上記周溝とそれに収容
されるリング部材との相対位置関係にて上記流体の同溝
内における流路を可変とすることができる。すなわち、
上記所定の余裕代を超える大きな変位量をともなう振動
に対しては、リング部材は周溝の側壁に密着し、同溝部
と一体になって摺動する。したがってこの場合、リング
部材にて2つに分割される流路のうち、周溝の溝底とリ
ング部材の対向面との間に形成される流路が遮断され
る。一方、上記余裕代を超えない小さな変位量の振動に
対しては、上記分割される2つの流路のうちより間隙の
距離が大きい側に対応した流路が支配的であるとはい
え、それら2つの流路がともに有効となる。
【0027】なおこの場合、周溝がたとえばプランジャ
側に設けられて、リング部材の上記周溝の溝底に対向す
る面、すなわちリング部材の内周面と同溝底との間隙を
第1の間隙とし、その裏面、すなわちリング部材の外周
面とシリンダ摺動面との間隙を第2の間隙とするとき、
特に 第1の間隙の距離 > 第2の間隙の距離 といった関係に設定することで、前述した補機駆動装置
への適用時にその最適化を図ることができる。すなわち
この場合、上記変位量の大小により以下のように作用す
る。まず、上記余裕代を超えない小さな変位量の振動に
対しては、第1の間隙を通る流路が主たる流路となって
流通抵抗が小さくなる。一方、同余裕代を超える大きな
変位量をともなう振動に対しては、第1の間隙を通る流
路がリング部材により遮断されて間隙距離のより小さい
第2の間隙を通る流路のみとなるために流通抵抗が大き
くなる。こうして、補機駆動装置における補機駆動ベル
トの張力振動が小さい場合には小さな減衰力によって、
また同振動が大きい場合には大きな減衰力によって同ベ
ルトの張力の変動を減衰させることができるようにな
る。もっともこの場合、上記周溝の溝底と上記リング部
材の対向する面との間隙の距離は、上記第1の間隙の距
離以上であることが望ましい。また、同補機駆動装置へ
の適用に際し、周溝がシリンダ側に設けられるときに
は、上記間隙の距離の関係も逆とすることで、その好適
な適合が図られる。
【0028】請求項8記載の発明は、請求項6記載のテ
ンショナにおいて、前記流路可変機構は、内周面と外周
面とでそれぞれ対向する面との間隙が異なる距離に設定
されて前記シリンダと前記プランジャとの間に介装され
た円筒部材と、この円筒部材と前記プランジャとの摺動
面の一方に所定の幅を有してその周方向に設けられた周
溝と、この周溝の溝幅に対し所定の余裕代をもつ厚さに
設定され、同周溝内に収容された状態で周溝の設けられ
ない側の摺動面に固定されるリング状ストッパ部材と、
を備えて構成されることをその要旨とする。
【0029】上記構成によれば、上記周溝とそれに収容
されるリング状ストッパ部材との相対位置関係にて同溝
を含む流体の流路の開口および遮断が切り替えられ、ひ
いては円筒部材の内周面側と外周面側とに形成される2
つの流路の間でそれら流路を可変とすることができる。
すなわち、上記所定の余裕代を超える大きな変位量をと
もなう振動に対しては、そのリング状ストッパ部材が上
記周溝の一方の側壁に密着して同溝内の流路を遮断する
ため、上記流体の流路は円筒部材の外周面側に形成され
る流路に制限されるようになる。また、上記余裕代を超
えない小さな変位量の振動に対しては、上記2つの流路
のうちより間隙の距離が大きい側に対応した流路が支配
的であるとはいえ、それら2つの流路がともに有効とな
る。
【0030】なおこの場合には、円筒部材の内周面とプ
ランジャの外周面との間隙を第1の間隙とし、同円筒部
材の外周面とシリンダの内周面との間隙を第2の間隙と
するとき、特に 第1の間隙の距離 > 第2の間隙の距離 といった関係に設定することで、前述した補機駆動装置
への適用時にその最適化を図ることができる。すなわち
この場合、上記変位量の大小により以下のように作用す
る。まず、上記余裕代を超えない小さな変位量の振動に
対しては、第1の間隙を通る流路が主たる流路となって
流通抵抗が小さくなる。一方、同余裕代を超える大きな
変位量をともなう振動に対しては、第1の間隙を通る流
路がリング状ストッパ部材により遮断されて間隙距離の
より小さい第2の間隙を通る流路のみとなるために流通
抵抗が大きくなる。こうして、補機駆動装置における補
機駆動ベルトの張力振動が小さい場合には小さな減衰力
によって、また同振動が大きい場合には大きな減衰力に
よって同ベルトの張力の変動を減衰させることができる
ようになる。もっともこの場合、上記周溝の溝底と上記
ストッパ部材の対向する面との間隙の距離は、上記第1
の間隙の距離以上であることが望ましい。
【0031】またこの場合には、上記余裕代を超える大
きな変位量をともなう振動に対しては、上記プランジャ
が上記円筒部材と一体になって流体を押圧することにな
るため、上記シリンダ内の流体を押圧する面積が増大す
る。したがって、上記のような流路の変化による流通抵
抗の増加に、シリンダ内の流体に対する押圧面積増加に
よる流通抵抗の増加も加わって、ダンパ機構としての減
衰力はいっそう大きくなる。
【0032】請求項9記載の発明は、請求項1記載のテ
ンショナにおいて、前記流通抵抗可変手段は、内周面と
外周面とでそれぞれ対向する面との間隙が異なる距離に
設定されて前記シリンダと前記プランジャとの間に介装
された円筒部材と、この円筒部材と前記プランジャとの
摺動面の一方に所定の幅を有してその周方向に設けられ
た溝と、この溝の溝幅に対し所定の余裕代をもつ厚さに
設定され、同溝内に収容された状態で溝の設けられない
側の摺動面に固定されるストッパ部材と、を備えて構成
されることをその要旨とする。
【0033】上記構成によれば、上記溝とそれに収容さ
れるストッパ部材との間の余裕代を超える大きな変位量
をともなう振動に対しては、上記プランジャが上記円筒
部材と一体になって流体を押圧することになるため、上
記シリンダ内の流体を押圧する面積が増大する。したが
って、こうした押圧面積の増加にともなう流通抵抗の増
加を利用してその減衰特性を可変とすることができるよ
うになる。
【0034】なおこの場合には、上記介装される円筒部
材の断面積をプランジャの断面積に対して無視できない
程度に大きくすることで、上記流体の流通抵抗の変化を
より大きくすることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下に、本
発明にかかるテンショナを、内燃機関などに使用される
補機駆動ベルトの張力振動を減衰させて安定化する油圧
式テンショナに適用した場合の第1の実施の形態につい
て図1〜図5を使って説明する。
【0036】第1の実施の形態では、プランジャの摺動
面に設けた軸方向の段差による間隙可変機構を備えた油
圧式テンショナの場合について例示する。まず、油圧式
テンショナの基本構造とその作用について説明する。
【0037】図1は、図10に示される補機駆動装置1
00に適用される本実施の形態の油圧式テンショナの構
成例を示す断面図である。図1に示されるように、この
油圧式テンショナは、ボルト孔6とボルト孔7とを有
し、先の図10を併せて参照するに、ボルト孔6がボル
ト106により内燃機関に、またボルト孔7がボルト1
07により連結板104に、それぞれ回動可能に取り付
けられている。
【0038】この油圧式テンショナは、振動を減衰させ
るための流体として粘性オイルが充填される円筒形状の
フレーム1を有して構成される。この粘性オイルが充填
されるフレーム1内の底部には円柱形状の掘削部2が設
けられ、シリンダ3がその掘削部すなわちシリンダ嵌合
掘削部2に嵌合される。
【0039】また、このシリンダ3の内部にはその先端
にプランジャヘッド部19を有する円柱形状のプランジ
ャ4が摺動可能に挿入されている。このプランジャ4
は、ボルト孔7を介して連結板104(図10)から伝
達される摺動方向の外力によりシリンダ3の軸方向に往
復変位可能な構成をなしている。これらプランジャ4お
よびシリンダ3の周囲には、該外力が除去されたのちに
両者の相対位置を元に戻すための復元力を与えるリター
ンスプリング5がシリンダ3の周囲に配設されている。
このリターンスプリング5は、粘性オイルを封止してプ
ランジャ4に固定されているスプリングガイド8により
拘持されている。そして、フレーム1に充填される粘性
オイルは、フレーム1内に適切な容量を占めて充填され
ており、プランジャ4とシリンダ3とによって区画され
る内液室17はプランジャヘッド部19を含めて完全に
粘性オイルに浸漬されている。この粘性オイルの上層部
は空気層となっており、粘性オイルはスプリングガイド
8および封止部材9によりフレーム1内に封止されてい
る。
【0040】また、シリンダ3とプランジャ4との摺動
面相互間には適切な間隙10が設けられ、内液室17内
の粘性オイルは一定の流通抵抗をもってこの間隙10を
流通できるようになっている。なお、プランジャヘッド
部19にはCリング20が環状に取り付けられており、
シリンダ3に設けた段差21とともにプランジャ4がシ
リンダ3から脱抜しないように構成されている。このC
リング20は粘性オイルの流通を阻害しない構造を有
し、またCリング20からCリング20と係合する脱抜
防止段差21までの円筒状流路の断面積は上記摺動面間
の間隙10による円筒状流路の断面積よりも十分大きい
ものとなっている。そのため、プランジャ4の挿入によ
り内液室17内の粘性オイルが加圧されて、プランジャ
4とシリンダ3との間隙を洩流してシリンダ3内から排
出される際の粘性オイルの流通抵抗は、間隙10による
円筒状流路によるものが支配的な構成となっている。
【0041】また、シリンダ3内の底部には、外部と連
通する連通孔11を有する掘削部22が設けられてい
る。それに対応して、フレーム1内の底部に設けられた
シリンダ嵌合掘削部2周囲には、その連通孔11を通じ
て内液室17がシリンダ3外部の粘性オイル層(以下、
外部オイル層と記す)18と連通できるように、四方か
ら連通孔11に向かう流入路12がさらに切削して設け
てある。そして、このシリンダ3内の底部の連通孔11
の周囲にはチェック弁13が設けられ、内液室17が負
圧となったときにこの流入路12を通じて外部オイル層
18から粘性オイルが流入できるようになっている。
【0042】このチェック弁13は、図2に示すよう
に、チェックボール14、チェックスプリング15、お
よびそれらを拘持しているリテーナ16を有して構成さ
れている。そして、内液室17が負圧でない状態におい
ては、リテーナ16に押圧されているチェックスプリン
グ15によりチェックボール14が連通孔11に押し付
けられているため、このチェック弁13は連通孔11を
封止する(図2(b)、(c))。この状態からプラン
ジャ4が引き抜き方向に変位すると内液室17がシリン
ダ3外部に対して負圧となり、チェック弁13が開いて
流入路12を通じて外部オイル層から粘性オイルが流入
する。こうして、両者の圧力の釣り合いがとれるまで粘
性オイルが内液室17に流入する。なおこの場合、プラ
ンジャ4とシリンダ3との間隙から内液室17内にフレ
ーム1上層の空気が入り込むことも考えられるが、この
流路は空気に対しての流体抵抗もチェック弁13を通じ
て流入する粘性オイルの流通抵抗より十分大きいため、
この影響は無視することができる。
【0043】上記のように、フレーム1内部に封止され
ている粘性オイルがフレーム1内部の区画された空間を
相互に流動して発生する流通抵抗を利用することによっ
て、この油圧式テンショナはプランジャ4の挿入に対し
ては補機駆動ベルト102(図10)の振動減衰部材、
すなわちダンパとして、またプランジャ4の引き抜きに
対しては速やかに伸長して追従できるように機能する。
【0044】このような油圧式テンショナを利用して図
10に示される補機駆動装置100を構成すると、補機
駆動ベルト102の張力が振動していない状態では、同
張力を受けて連結板104がプランジャ4を押圧してい
る押圧力と油圧式テンショナの伸長力とは釣り合ってい
る。ここで、油圧式テンショナの伸長力はプランジャ4
が内液室17から受ける圧力とリターンスプリング5の
復元力との和である。なお、このとき、内液室17内の
圧力と外部オイル層18の圧力とは等しくなっている。
【0045】そして、この釣り合った定常状態から、内
燃機関の出力軸101の回転変動などにともなってプー
リ110が円滑に回転しないと、補機駆動ベルト102
の張力に変動が生じて振動し、その振動が連結板104
を介して油圧式テンショナに伝達される。
【0046】図3は、この第1の実施の形態の油圧式テ
ンショナにおけるプランジャ4とシリンダ3との摺動面
の構造例の断面図を示したもので、図1において一点鎖
線にて囲まれたA部の拡大図である。
【0047】図3に示されるように、第1の実施の形態
においては、プランジャ4のシリンダ3への挿入口近傍
のプランジャ4側の摺動面に軸方向の段差24が設けて
ある。この段差24は、シリンダ3内に挿入されると両
者の間隙を小さくする作用を奏し、流体抵抗ひいては減
衰力を切り替えるように機能する。なお、この例におい
ては上記挿入口からこの段差24までの挿入方向の距離
はDとしている。
【0048】また、図4は、プランジャ4をシリンダ3
に一定の速さで挿入した場合に得られる減衰力を示した
概念図である。図4において、横軸はプランジャ4の定
常状態の釣り合い位置からの挿入方向への変位量を、ま
た縦軸はそれによって得られる減衰力を表している。な
お、図4においては、両者の摺動面の間隙10の変化に
ともなう粘性オイルの流通抵抗の増加によって増大する
減衰力変化のみが考慮されている。
【0049】以下、補機駆動ベルト102の張力変動に
より上記油圧式テンショナが縮む場合の同油圧式テンシ
ョナの内部動作を、図3および図4を使って説明する。
なお、油圧式テンショナが縮んでプランジャ4がシリン
ダ3に挿入されたときにシリンダ3の外部に押し出され
る内液室17の粘性オイルが受ける流体抵抗は、上述の
ようにプランジャ4とシリンダ3との摺動部の間隙10
が支配的となって決定される。したがって以下では、そ
の部分に着目して説明を進める。また、油圧式テンショ
ナが伸長する場合については、上述のように粘性オイル
が流体抵抗の小さいチェック弁13を通じて内液室17
に流入するため、プランジャ4の摺動部を通じた作用の
影響は無視できる。よって、油圧式テンショナの伸長す
る場合の動作については説明を省略する。
【0050】プランジャ4をシリンダ3に定常状態の釣
り合い位置から一定の速さで挿入すると、その挿入変位
量が距離Dを超える前後で油圧式テンショナとして得ら
れる減衰力が変化する。すなわちまず、挿入変位量が距
離Dより小さい位置までは減衰力を切り替えるように機
能する段差24はシリンダ3内に挿入されず間隙10に
よる流路の断面積は比較的大きく保たれているため、変
位速度に比例して得られる減衰力は一定値をとる(図4
領域R1)。プランジャ4の挿入変位量が距離Dを超え
ると上記段差24がシリンダ3内に挿入されるため、間
隙10による流路の断面積は同段差24の部分で狭窄さ
れる。したがって、粘性オイルの流通抵抗が増加し、油
圧式テンショナの減衰力は増大する。この減衰力は、プ
ランジャ4の挿入変位量が増加するほど狭窄した流路が
長くなるため、増大する(図4領域R2)。領域R2の
途中から減衰力を表すグラフを破線で示したのは、上記
段差24がプランジャ4の脱抜防止用の段差21を超え
て挿入されることを想定していないためで、実際に挿入
すれば破線で示される減衰特性が得られる。
【0051】このように、第1の実施の形態にかかる油
圧式テンショナは、補機駆動ベルト102の張力との釣
り合いの長さから一定の速さで縮退する場合、段差24
がシリンダ3に挿入される前後でその減衰力の大きく変
化する特性をもつ。
【0052】なお、段差24は説明を簡略化するため直
角状の段差としたが、実際にプランジャ4をシリンダ3
で円滑に往復動作させるためには、直角状の段差ではな
くある程度テーパ状に段差を設けた方が両者の端部の無
用な衝突が避けられる点でより好ましい。
【0053】さらに、この油圧式テンショナにおけるプ
ランジャ4とシリンダ3との相対位置を強制変位せしめ
る機構を補機駆動装置100に付与した場合、その調整
機能により上記相対位置に応じて同油圧式テンショナに
異なった減衰特性をもたせることができるようになる。
【0054】たとえば、図10に示されるプーリ115
の駆動軸に、補機駆動ベルト102の回動面上で同ベル
ト102を伸縮させる方向に移動させる機構を付与する
ことで、油圧式テンショナの上記相対位置を強制変位せ
しめる機構が構成可能である。すなわち、この可動プー
リ115がベルトの伸長方向Xへ移動すると、ベルトに
引かれたテンションプーリ111が連結板104のY方
向への回転変位を促し、油圧式テンショナは縮む。この
機構によって、上記相対位置すなわちプランジャ4のシ
リンダ3への挿入位置を変更することができるようにな
り、可動プーリ115の移動量により減衰特性の異なる
油圧式テンショナとすることができる。この場合、油圧
式テンショナの伸長力はシリンダ3内に封止された空気
の圧縮とリターンスプリング5の縮退により増大するこ
とになる。しかし、その張力の増大量はわずかであり、
したがってその伸長力と釣り合う補機駆動ベルト102
の張力の増大量もわずかである。
【0055】上記のような相対位置を強制変位せしめる
機構を、図3に示したプランジャ4とシリンダ3との摺
動面間の間隙可変機構をもつ油圧式テンショナとともに
補機駆動装置100に設けることにより、次のように操
作することができる。すなわち、内燃機関の回転速度が
低いときなど補機駆動ベルト102の張力変動が大きい
ときには、油圧式テンショナを縮めることによって大き
な減衰力を得るようにする。また逆に、同回転速度が高
いときなど同ベルト102の張力変動が小さいときに
は、同テンショナを伸ばして小さな減衰力を得るように
する。
【0056】このようにして、補機駆動ベルト102の
張力を過度に増大させることなく、同ベルト102の張
力振動の変動に応じて油圧式テンショナとしての減衰特
性を変化させ、同振動を適切に減衰させることが可能と
なる。
【0057】以上説明したように、第1の実施の形態に
かかる油圧式テンショナによれば、以下のような優れた
効果を得ることができるようになる。 (1)振動の変位量に応じて減衰特性の可変なダンパ機
構を有するテンショナを、汎用の流体を利用して簡便に
提供することができる。
【0058】(2)そのため、内燃機関の補機駆動装置
100に使用される補機駆動ベルト102のように、同
内燃機関の回転速度変化により張力振動の態様が変動す
る用途にも好適な減衰特性をもつテンショナを経済的な
価格で提供することができる。すなわち、内燃機関の回
転速度が低いときのように補機駆動ベルト102の張力
振動が大きい場合には大きな減衰力が、同速度が高いと
きのように同ベルト102の張力振動が小さい場合には
小さな減衰力が得られる特性のテンショナとすることが
できる。
【0059】(3)さらに、補機駆動ベルト102の張
力振動による変位量が微少な場合には、ダンパ機構の構
成部材であるプランジャ4およびシリンダ3の相対位置
を外部から変位させる機能を設けて、所望の減衰特性を
もつテンショナとすることができる。
【0060】(4)したがって、内燃機関の回転速度が
低い場合であっても補機駆動ベルト102がプーリ11
0〜115に対して滑ることなく動作する騒音の少ない
補機駆動装置100を提供することができる。
【0061】(5)このようなテンショナを使用して内
燃機関を搭載する車両等を構成すれば、アイドル運転時
の内燃機関の回転数を低く設定できるため、燃費の改善
が図られた地球環境にやさしい車両を提供することがで
きる (第2の実施の形態)次に、本発明にかかるテンショナ
を、同様に内燃機関などに使用される補機駆動ベルトの
張力振動を減衰させて安定化する油圧式テンショナに適
用した場合の第2の実施の形態について図5および図6
を使って説明する。
【0062】第2の実施の形態では、プランジャ4の摺
動面の周方向に設けた溝とその溝に所定の余裕代をもっ
て収容されるリング部材とによる流路可変機構を備えた
油圧式テンショナの場合について例示する。
【0063】図5は、この第2の実施の形態にかかる油
圧式テンショナの構成例を示す断面図である。図5に示
されるように、この第2の実施の形態の油圧式テンショ
ナは、プランジャ4の摺動面の周方向に設けた流路調整
溝51と同溝51に所定の余裕代をもって収容されるリ
ング部材としての流路制御リング52とを有して構成さ
れている。その他の構成は第1の実施の形態に例示した
油圧式テンショナと同じである。
【0064】そして、第2の実施の形態においても、油
圧式テンショナとしての基本的な動作は同じである。す
なわち、プランジャ4がシリンダ3に挿入される場合に
は、その挿入圧を受けた内液室17の粘性オイルが両者
の摺動面の間隙10を洩流して、その流通抵抗により所
定の減衰力を得る。このときの流通抵抗を支配的に決定
しているのはこの両者の摺動面の間隙10の流路であっ
て、Cリング20からそれと係合してプランジャ4の脱
抜を防止する脱抜防止段差21までの円筒状流路の断面
積は上記摺動面間の間隙10による円筒状流路の断面積
よりも十分大きく設定してある。また、プランジャ4が
引き抜かれる場合には、シリンダ3底部に設けたチェッ
ク弁13が開いて外部オイル層18から流入路12を通
じて内液室17内に粘性オイルが流入する。なお、この
ときにプランジャ4とシリンダ3との摺動面から流入す
る空気は微少であり、第1の実施の形態にて説明したよ
うにチェック弁13ほかの動作に影響を与えない。
【0065】以下、第1の実施の形態の説明と同様に、
この油圧式テンショナのプランジャ4にシリンダ3への
挿入方向の外力が加わったときの作用について説明す
る。図6は、第2の実施の形態の油圧式テンショナにお
けるプランジャ4とシリンダ3との摺動面の構造例の断
面図を示したもので、図5において一点鎖線にて囲まれ
たB部の拡大図である。
【0066】図6(a)に示されるように、流路制御リ
ング52は流路調整溝51に所定の余裕代をもって収容
されている。すなわち、同リング52は同溝51の幅内
をプランジャ4の軸方向に自由に変位することができ
る。そして、同リング52の内周と同溝51の溝底との
間隙を第1の間隙とし、同リング52の外周とシリンダ
摺動面との間隙を第2の間隙とすると、両間隙は 第1の間隙の距離 > 第2の間隙の距離 の関係を満たしている。
【0067】この流路制御リング52は、プランジャ4
の挿入圧により摺動面の間隙10を流通する流体の流路
を流路P6aと流路P6bとに2分割している。また、
上記間隙の距離の関係から、流路P6aの流通抵抗は流
路P6bのそれよりも小さいものになっている。
【0068】このため、プランジャ4とシリンダ3との
相対変位がない場合、またはあっても上記余裕代を超え
ない程度の小さなものである場合、流路P6aおよび流
路P6bはともに有効となって流通抵抗の小さいすなわ
ち減衰力の小さいダンパ機構の油圧式テンショナとして
機能する(図6(a))。一方、両者の相対変位が上記
余裕代を超えている場合、流路制御リング52の上面5
4が流路調整溝51の溝側壁53に押し当てられて流路
P6aを遮断する。こうして、上記相対変位量が大きい
場合には、流路P6bのみが有効になり、流通抵抗の大
きいすなわち減衰力の大きいダンパ機構の油圧式テンシ
ョナとして機能する(図6(b))。
【0069】上記のように、第2の実施の形態にかかる
油圧式テンショナによれば、プランジャ4とシリンダ3
との相対変位量の大小により流路を変化させることによ
って、減衰特性を変化させることができるようになる。
特に、流路制御リング52とプランジャ4との間隙の距
離を、同シリンダ3との間隙の距離より大きくすること
によって、上記相対変位量が大きい場合すなわち補機駆
動ベルト102の張力振動が大きい場合に強い減衰力が
得られ、同ベルト102(図10)の動作を安定したも
のにすることができる。なおこの場合、プランジャ4の
シリンダ3への挿入位置は、得られる減衰力に対して影
響をほとんど与えない。
【0070】このようにして、補機駆動ベルト102の
張力を過度に増大させることなく、同ベルト102の張
力変動による振動の変位量に応じて油圧式テンショナと
しての減衰特性を変化させ、同振動を適切に減衰させる
ことが可能となる。
【0071】以上説明したように、第2の実施の形態に
かかる油圧式テンショナによれば、第1の実施の形態の
油圧式テンショナによる前記(1)、(2)、(4)、
および(5)の効果に加えて、以下のような効果を得る
ことができるようになる。
【0072】(6)補機駆動ベルト102の張力振動に
よるプランジャ4とシリンダ3との相対変位量が微少な
場合であっても、上記流路調整溝51および上記流路制
御リング52の寸法を適切に設定することによって、振
動の態様に好適な減衰特性をもつダンパ機構を有するテ
ンショナを簡便に提供することができる。しかもこの場
合、外部にプランジャ4とシリンダ3との相対位置を強
制変位せしめる機構は不要である。
【0073】(第3の実施の形態)次に、本発明にかか
るテンショナを、同様に内燃機関などに使用される補機
駆動ベルトの張力振動を減衰させて安定化する油圧式テ
ンショナに適用した場合の第3の実施の形態について図
7および図8を使って説明する。
【0074】第3の実施の形態では、プランジャとプラ
ンジャヘッドとの摺動面間に円筒部材を介装し、その円
筒部材の周方向に設けた周溝とプランジャに環状に取り
付けられかつ同周溝に所定の余裕代をもって収容される
リング状ストッパ部材とによる流路可変機構を備えた油
圧式テンショナの場合について例示する。
【0075】図7は、第3の実施の形態における油圧式
テンショナの構成例を示す断面図である。図7に示され
るように、この第3の実施の形態にかかる油圧式テンシ
ョナは、プランジャ4とシリンダ3との摺動面間に介装
した円筒部材である流路調整筒70を有して構成されて
いる。その流路制御筒70の内周面の周方向には流路調
整溝71が環状に設けられており、同溝71にはプラン
ジャ4に環状に取り付けられたリング状ストッパ部材と
しての流路制御リング72が所定の余裕代をもって収容
される。その他の構成は第1の実施の形態に例示した油
圧式テンショナと同じである。
【0076】そして、第3の実施の形態においても、油
圧式テンショナとしての基本的な動作はこれまでの実施
の形態のものと同じである。以下、第1の実施の形態の
説明と同様に、この油圧式テンショナのプランジャ4に
シリンダ3への挿入方向の外力が加わったときの作用に
ついて説明する。
【0077】図8は、この第3の実施の形態の油圧式テ
ンショナにおけるプランジャ4とシリンダ3との摺動面
の構造例を上記流路制御筒70を含む断面図として示し
たもので、図7において一点鎖線にて囲まれたC部の拡
大図である。
【0078】図8(a)に示されるように、流路調整筒
70はプランジャ4とともにシリンダ3に挿入されてお
り、プランジャ4に取り付けられた流路制御リング72
は流路調整溝71に所定の余裕代をもって収容されてい
る。すなわち、同リング72は同溝71の幅内をプラン
ジャ4の軸方向に自由に変位することができる。そし
て、同筒70の内周面とプランジャ4の外周面との間隙
を第1の間隙とし、同筒70の外周面とシリンダ3の内
周面との間隙を第2の間隙とすると、両間隙は第1の間
隙の距離 > 第2の間隙の距離の関係を満たしてい
る。
【0079】この流路制御筒70は、プランジャ4とシ
リンダ3との摺動面の間隙10を、同筒70の内周面と
プランジャ4との摺動面の間隙10aおよび同筒70の
外周面とシリンダ3との摺動面の間隙10bとに2分割
している。したがって、プランジャ4の挿入圧により洩
流する粘性オイルの流路は、間隙10aを通る流路P8
aと間隙10bを通る流路P8bとが存在している。ま
た、上記間隙の距離の関係から、流路P8aの流通抵抗
は流路P8bのそれよりも小さいものになっている。
【0080】このため、プランジャ4とシリンダ3との
相対変位がない場合、またはあっても上記余裕代を超え
ない程度の小さなものである場合、流路P8aおよび流
路P8bはともに有効となって流通抵抗の小さいすなわ
ち減衰力の小さいダンパ機構の油圧式テンショナとして
機能する(図8(a))。一方、両者の相対変位が上記
余裕代を超えている場合、流路制御リング72の下面7
4が流路調整溝71の溝側壁73に押し当てられて流路
P8aを遮断する。こうして、上記相対変位量が大きい
場合には、流路P8bのみが有効になり、流通抵抗の大
きいすなわち減衰力の大きいダンパ機構の油圧式テンシ
ョナとして機能する(図8(b))。
【0081】また、この第3の実施の形態の油圧式テン
ショナにおいては、上記作用に加えて以下のような作用
もその減衰力の変化に対して顕著な影響を及ぼすように
なる。すなわち、プランジャ4とシリンダ3との相対変
位量が上記余裕代を超えている場合、流路制御リング7
2の下面74が流路調整溝71の溝側壁73に押し当て
られるため、上記流路制御筒70はプランジャ4ととも
に一体となってシリンダ3に挿入されて内液室17内の
粘性オイルを押圧する。したがって、上記余裕代を超え
る変位量を境界として、内液室17を押圧する面積が増
加し、この点からも流通抵抗が増加する要因となる。こ
うして、上記相対変位量が大きい場合には、流通抵抗増
加の大きいすなわち減衰力増大量の大きいダンパ機構の
油圧式テンショナとして機能することになる(図8
(b))。
【0082】上記のように、第3の実施の形態にかかる
油圧式テンショナによれば、プランジャ4とシリンダ3
との相対変位量の大小により流路を変化させることによ
って、減衰特性を変化させることができるようになる。
特に、流路制御筒70内周面とプランジャ4の外周面と
の間隙の距離を、同筒70外周面とシリンダ3の内周面
との間隙の距離より大きくすることによって、上記相対
変位量が大きい場合すなわち補機駆動ベルト102(図
10)の張力振動が大きい場合に強い減衰力が得られ、
同ベルト102の動作を安定したものにすることができ
る。なお、この場合も第2の実施の形態の場合と同様
に、プランジャ4のシリンダ3への挿入位置は、得られ
る減衰力に対して影響をほとんど与えない。
【0083】このようにして、補機駆動ベルト102の
張力を過度に増大させることなく、同ベルト102の張
力変動による振動の変位量に応じて油圧式テンショナと
しての減衰特性を変化させ、同振動を適切に減衰させる
ことが可能となる。
【0084】以上説明したように、第3の実施の形態に
かかる油圧式テンショナによれば、先の第1および第2
の実施の形態の油圧式テンショナによる前記(1)、
(2)、(4)、(5)、および(6)と同等の効果を
得ることができるようになるとともに、以下のような効
果も併せて得られるようになる。
【0085】(7)プランジャ4とシリンダ3との相対
変位量が上記余裕代を超えている場合、流路制御リング
72の下面74が流路調整溝71の溝側壁73に押し当
てられるため、上記流路制御筒70がプランジャ4とと
もに一体となってシリンダ3に挿入されて内液室17内
の粘性オイルを押圧する。したがって、上記余裕代を超
える変位量を境界として、内液室17を押圧する面積が
増加し、それにより流通抵抗が増加して、いっそう減衰
力の増大量が大きいダンパ機構の油圧式テンショナを得
ることができるようになる(図8(b))。
【0086】なお、上記各実施の形態は、以下のように
変更して実施してもよい。 ・上記第1の実施の形態においては、プランジャ4とシ
リンダ3との摺動面のプランジャ4側に設けた軸方向の
段差によって間隙可変機構を構成したが、必ずしもこの
構造に限らない。軸方向に設ける両者の間隙は、たとえ
ば図9に示されるように、プランジャ4の摺動面をテー
パ状に加工して無段階に流通抵抗が変えられるような構
造としてもよい。この場合、段差により間隙の変化を付
与した場合に比較して、プランジャ4の挿入変位量が増
加するにつれて緩やかに減衰力が増大する特性の油圧式
テンショナとすることができる。
【0087】・上記第1の実施の形態においては、上記
間隙可変機構としての軸方向の段差をプランジャ4側に
設けたが、同機構についてはこれをシリンダ3側に設け
てもよい。両者の間隙がプランジャ4の挿入変位量にし
たがって変化しさえすればよい。
【0088】・上記第1の実施の形態においては、対象
となる振動体である補機駆動ベルト102の張力振動に
よる変位量が微少な場合に、油圧式テンショナ内部のプ
ランジャ4とシリンダ3との相対位置を可動プーリ11
5によって外部から強制変位せしめる機能を付与して、
所望の減衰特性を得る場合について例示したが、必ずし
もこの構成に限らない。たとえば、油圧式テンショナを
回動可能に取り付けている位置を移動させることによっ
て、同油圧式テンショナを伸縮させる構成であってもよ
い。要は、油圧式テンショナ内部のプランジャ4とシリ
ンダ3との相対位置を強制変位せしめることができれ
ば、どのような機構であってもよい。
【0089】・上記第2の実施の形態においては、流路
調整溝51をプランジャ4に設けた例について説明した
が、同溝51をシリンダ3側に設けてそこに流路制御リ
ング52を収容する構成としてもよい。この場合には、
同リング52とプランジャ4およびシリンダ3との間隙
の距離の関係を、上記第2の実施の形態において示した
関係と逆にすることにより、例示した場合と同様の良好
な減衰特性を得ることができるようになる。
【0090】・上記第2の実施の形態においては、流路
調整溝51および流路制御リング52をともに矩形の形
状にした場合について説明したが、必ずしもこの場合に
限らない。両者の断面形状は、それぞれ三角形でもよい
し、円形でもよい。また、楕円形でもよい。同リング5
2が同溝51と密着することによって、同リング52に
より2分割される流路のうちの一方を封止して、流路を
可変とすることができさえすればよい。
【0091】・上記第3の実施の形態においては、流路
調整溝71を流路制御筒70に設け、流路制御リング7
2をプランジャ4に取り付けた例について説明したが、
同溝71をプランジャ4に設け、同リング72を同筒7
0に取り付ける構成としてもよい。同溝71と同リング
72とによってプランジャ4と同筒70との摺動面を通
る流路P8aを封止できる構造でありさえすればよい。
【0092】・上記第3の実施の形態においては、流路
調整溝71および流路制御リング72をともに矩形の形
状にした場合について説明したが、必ずしもこの場合に
限らない。両者の断面形状は、それぞれ三角形でもよい
し、円形でもよい。また、楕円形でもよい。同リング7
2が同溝71と密着することによって、流路制御筒70
により2分割される流路のうちの流路P8aを封止し
て、流路を可変とすることができさえすればよい。
【0093】・上記第3の実施の形態においては、流路
調整溝71および流路制御リング72を流路制御筒70
およびプランジャ4の周方向に環状に設けた例について
説明したが、必ずしもこの場合に限らない。前記周方向
に環状に設けた部材は環状ではなくいくつかに分散して
配設されていてもよい。またさらに、余裕代を超える相
対変位量があったときにも、それら部材によって流路P
8aが封止されない構造であってもよい。この場合に
は、内液室17内の粘性オイルを押圧する断面積が増加
することによって、より大きい流通抵抗が得られるよう
になり、第3の実施の形態にて例示した構成に準じた効
果を得ることができる。
【0094】・上記各実施の形態において、プランジャ
4およびシリンダ3の軸方向の断面形状は、必ずしも円
である必要はない。同断面形状は、三角形でもよいし、
四角形でもよいし、また楕円形であってもよい。プラン
ジャ4の挿入圧によって内液室17の粘性オイルがシリ
ンダ3との摺動面を流通して、所定の流通抵抗が得られ
さえすればよい。なお、上記第3の実施の形態において
は、プランジャ4とシリンダ3とに加えて流路制御筒7
0の軸方向の断面形状も併せて変更する必要があること
は言うまでもない。また、これら部材をこのような断面
形状にする場合には、それぞれ流路やその間隙をそれに
応じて変更する必要がある。
【0095】・上記各実施の形態において、プランジャ
4およびシリンダ3の摺動面から洩流される流体の流通
抵抗を変更する例について説明したが、同変更方法は例
示したものに限らない。たとえば、上記第3の実施の形
態に示した例について、流路制御筒70とシリンダ3と
の摺動面の一方または両方に内液室17からシリンダ3
の挿入口に至る螺旋状の切削溝を設けて、これを流路P
8bに代わる流路としてもよい。この場合、該流路の流
通抵抗は流路P8aの流通抵抗より大きいものにすれ
ば、第3の実施の形態にて示した例と同じ効果を得るこ
とができる。さらに、この場合には、流路P8bに代わ
る流路の流通抵抗を精密に設定することができる利点も
ある。プランジャ4とシリンダ3との相対位置または相
対変位量によって、両者の摺動面を洩流する流体の流通
抵抗を変更することができる機構が備わってさえいれ
ば、同等の効果が得られる油圧式テンショナを得ること
ができる。
【0096】・上記各実施の形態においては、テンショ
ナのもつダンパ機構の作動流体として粘性オイルの例で
説明したが、必ずしもこれに限らない。対象とする振動
に対して適宜の減衰力が得られる流体でありさえすれば
よい。
【0097】・上記各実施の形態においては、テンショ
ナとして機能する対象を車両の補機駆動ベルト102と
して例示したが、必ずしもこれに限らない。帯状体とし
て、他の用途に使用されるベルトでもよいし、チェーン
等の他の帯状体でもよい。その対象は、振動態様の変化
する帯状体の振動を減衰せしめるテンショナについて広
い範囲で適用することができる。もちろん、車両に使用
される帯状体以外のものについても適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるテンショナの第1の実施の形態
について、その断面構造例を示す図。
【図2】同第1の実施の形態について、チェック弁の構
造例を示す図。
【図3】同第1の実施の形態について、プランジャとシ
リンダとの摺動面の断面構造例を示す拡大図。
【図4】同第1の実施の形態について、プランジャのシ
リンダへの挿入変位量とそのとき得られる減衰力の関係
を示す概念図。
【図5】本発明にかかるテンショナの第2の実施の形態
について、その断面構造例を示す図。
【図6】同第2の実施の形態について、プランジャとシ
リンダとの摺動面の断面構造例を示す拡大図。
【図7】本発明にかかるテンショナの第3の実施の形態
について、その断面構造例を示す図。
【図8】同第3の実施の形態について、プランジャとシ
リンダ、および両者間に介装される円筒部材相互の摺動
面の断面構造例を示す拡大図。
【図9】上記第1の実施の形態の変形例について、プラ
ンジャとシリンダとの摺動面の断面構造を示す拡大図。
【図10】従来の内燃機関における補機駆動装置の構成
例を示す図。
【符号の説明】
1…フレーム、2…シリンダ嵌合掘削部、3…シリン
ダ、4…プランジャ、5…リターンスプリング、6…ボ
ルト孔、7…ボルト孔、8…スプリングガイド、9…封
止部材、10…間隙、11…連通孔、12…流入路、1
3…チェック弁、14…チェックボール、15…チェッ
クスプリング、16…リテーナ、17…内液室、18…
外部オイル層、19…プランジャヘッド部、20…Cリ
ング、51…流路調整溝、52…流路制御リング、70
…流路制御筒、71…流路調整溝、72…流路制御リン
グ、100…補機駆動装置、101…出力軸、102…
補機駆動ベルト、103…油圧式テンショナ、104…
連結板、105〜107…ボルト、110…プーリ、1
11…テンションプーリ、112〜115…プーリ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体が充填されたシリンダへのプランジャ
    の圧入によりそれらシリンダおよびプランジャの間隙か
    ら洩流される前記流体の流通抵抗を利用してそれらシリ
    ンダおよびプランジャ間に印加される振動を減衰せしめ
    るテンショナであって、 前記シリンダおよび前記プランジャの少なくとも一方に
    前記流体の流通抵抗を可変とする流通抵抗可変手段を備
    えることを特徴とするテンショナ。
  2. 【請求項2】前記流通抵抗可変手段が、前記シリンダと
    前記プランジャとの相対位置に応じてそれらシリンダお
    よびプランジャ間の間隙を異ならしめる間隙可変機構と
    して構成される請求項1記載のテンショナ。
  3. 【請求項3】前記間隙可変機構が、前記シリンダと前記
    プランジャとの摺動面の少なくとも一方に対してその軸
    方向に形成された段差部を有して構成され、該段差部を
    境にそれらシリンダおよびプランジャ間の間隙を異なら
    しめるものである請求項2記載のテンショナ。
  4. 【請求項4】前記間隙可変機構が、前記シリンダと前記
    プランジャとの摺動面の少なくとも一方に対してその軸
    方向に形成されたテーパ面を有して構成され、該テーパ
    面を通じてそれらシリンダおよびプランジャ間の間隙を
    無段階に異ならしめるものである請求項2記載のテンシ
    ョナ。
  5. 【請求項5】請求項2〜4のいずれかに記載のテンショ
    ナにおいて、 前記シリンダと前記プランジャとの相対位置を強制変位
    せしめる機構をさらに備えることを特徴とするテンショ
    ナ。
  6. 【請求項6】前記流通抵抗可変手段が、前記シリンダと
    前記プランジャとの相対変位量に応じて前記流体の洩流
    される流路を異ならしめる流路可変機構として構成され
    る請求項1記載のテンショナ。
  7. 【請求項7】前記流路可変機構は、前記シリンダと前記
    プランジャとの摺動面の一方に所定の幅を有してその周
    方向に設けられた周溝と、この周溝内に収容されるリン
    グ部材とを備えて構成され、前記リング部材は、その高
    さが前記周溝の溝幅に対して所定の余裕代をもち、か
    つ、前記周溝の溝底に対向する面とその裏面とでそれぞ
    れ対向する面との間隙が異なる距離に設定されてなる請
    求項6記載のテンショナ。
  8. 【請求項8】前記流路可変機構は、内周面と外周面とで
    それぞれ対向する面との間隙が異なる距離に設定されて
    前記シリンダと前記プランジャとの間に介装された円筒
    部材と、この円筒部材と前記プランジャとの摺動面の一
    方に所定の幅を有してその周方向に設けられた周溝と、
    この周溝の溝幅に対し所定の余裕代をもつ厚さに設定さ
    れ、同周溝内に収容された状態で周溝の設けられない側
    の摺動面に固定されるリング状ストッパ部材と、を備え
    て構成される請求項6記載のテンショナ。
  9. 【請求項9】前記流通抵抗可変手段は、内周面と外周面
    とでそれぞれ対向する面との間隙が異なる距離に設定さ
    れて前記シリンダと前記プランジャとの間に介装された
    円筒部材と、この円筒部材と前記プランジャとの摺動面
    の一方に所定の幅を有してその周方向に設けられた溝
    と、この溝の溝幅に対し所定の余裕代をもつ厚さに設定
    され、同溝内に収容された状態で溝の設けられない側の
    摺動面に固定されるストッパ部材と、を備えて構成され
    る請求項1記載のテンショナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005351071A (ja) * 2004-05-13 2005-12-22 Nifco Inc 自動車のドアハンドル装置
JP2006258147A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Daiwa House Ind Co Ltd 粘性体ダンパー

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