JP2002265651A - フィルム塗装物 - Google Patents
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Abstract
ィルム塗装物を提供する。 【解決手段】 (A)主鎖が実質的にビニル系共重合体
鎖からなり、主鎖末端および/または側鎖に炭素原子に
結合した加水分解性シリル基を分子中に少なくとも1個
有すると共に、かつ、主鎖末端および/または側鎖にア
ルコール性水酸基を少なくとも1個有するビニル系共重
合体(A)成分100重量部、イソシアナート基を2個
以上含有する化合物(C)成分1〜100重量部、硬化
触媒(D)成分0.01〜10重量部を含有塗料をフィ
ルム基材に塗布をすることにより得られる。
Description
組成物を合成樹脂フィルムに塗布した塗装物に関する。
車、内装材などに意匠性を付与するために、合成樹脂フ
ィルムあるいは表面処理された合成樹脂フィルムに予め
塗装された塗装フィルムを貼り付けて使用されている。
これらを屋外で使用する場合は耐候性や耐汚染性が不十
分であるために、改良が要求されている。耐候性や耐汚
染性が良好な塗料としてはアクリルウレタン樹脂塗料、
フッ素樹脂塗料、アクリルシリコン樹脂塗料などの塗料
を用いることがWO94/06870や特開平6−14
5453などに開示されている。しかし、これらの中で
アクリルシリコン塗料は無機基材に対する密着性は良好
であるが、有機塗膜に対しては、他の2種に比較して密
着性が不十分であり、塗り重ねによりちぢみを生じる場
合があった。また、耐溶剤性が不足する傾向があるた
め、その上にエポキシ系塗料が塗布された時ちぢみを生
じる場合や、フィルムに塗布した場合に、耐折り曲げ性
が不十分な場合があった。また、これまでは、ポリイソ
シアナ−ト化合物(架橋成分)を用いた場合、硬化剤成
分に該ポリイソシアナ−トと硬化触媒を加えて1パック
することが困難であった。
き実状に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、従来用いられたアクリルシリコン塗料の欠点を
克服し、常温または加熱で硬化性を有する塗料用硬化性
樹脂組成物を提供し、アクリルシリコン樹脂塗料からの
塗膜と同様に優れた耐候性を有するとともに、優れた密
着性、耐溶剤性、耐衝撃性を同時に有する塗装物を提供
することである。
に向上させることも目的とする。
らなる塗装物を提供するものであり、これにより上記目
的が達成される。 1) 主鎖が実質的にビニル系共重合体鎖からなり、主
鎖末端および/または側鎖に 一般式(I): (式中、 R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
ル基、 R2は水素原子または炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数6〜25のアリール基および炭素数7〜12
のアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基、aは0
〜2の整数を示す)で表される炭素原子に結合した加水
分解性シリル基を分子中に少なくとも1個有すると共
に、かつ、主鎖末端および/または側鎖にアルコール性
水酸基を少なくとも1個有するビニル系共重合体(A)
成分100重量部、イソシアナート基を2個以上含有す
る化合物(C)成分1〜100重量部、硬化触媒(D)
成分0.01〜10重量部からなる塗料用硬化性樹脂組
成物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理された合成樹
脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。 2)前記、ビニル系共重合体(A)成分100重量部に
対して、一般式(II): (R3O)4-b−Si−R4 b (II) (式中、 R3は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
ル基、アリール基およびアラルキル基から選ばれた1価
の炭化水素基、 R4は炭素数1〜10のアルキル基、ア
リール基およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水
素基、bは0または1を示す)で表されるシリコン化合
物および/またはその部分加水分解縮合物(B)成分1
〜70重量部配合されてなる請求項1に記載の塗料用硬
化性樹脂組成物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理さ
れた合成樹脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。 3)前記組成物において、イソシアナート基を2個以上
含有する化合物(C)成分と硬化触媒(D)成分および
単官能性のイソシアナ−ト化合物(E)成分が1パック
にした請求項1または2のいずれか1項に記載の塗料用
硬化性樹脂組成物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理
された合成樹脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。 4)前記組成物において、主剤として樹脂(A)成分、
および硬化触媒(D)成分を1パックし、イソシアナー
ト基を2個以上含有する化合物(C)成分および単官能
性のイソシアナ−ト化合物(E)成分を1パックにした
請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗料用硬化性樹脂
組成物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理された合成
樹脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。 5)前記硬化触媒(D)成分が、有機錫化合物である請
求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料用硬化性樹脂組
成物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理された合成樹
脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。 6)前記有機錫化合物(D)成分が、分子内にS原子を
含有する錫系化合物である請求項5に記載の塗料用硬化
性樹脂組成物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理され
た合成樹脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。 7)前記単官能性のイソシアナ−ト化合物(E)成分
が、トシルイソシアナ−トである請求項3〜7のいずれ
か1項に記載の塗料用硬化性樹脂組成物を合成樹脂フィ
ルムあるいは表面処理された合成樹脂フィルムに塗布し
たフィルム塗装物。 8)メタリック粉末および/または着色顔料を含有する
塗料が塗布された塗布面にトップコ−トクリアー塗料が
塗布されてなる塗装物であって、前記トップコ−トクリ
アー塗料が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の塗料
用硬化性樹脂組成物を主成分として含有することを特徴
とする塗装物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理され
た合成樹脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。
有される上記各成分、およびその他の成分について順に
説明する。 (A)成分 本発明に用いられる(A)成分の形態としては、主鎖が
実質的にビニル系共重合体鎖からなり、主鎖末端および
/または側鎖に一般式(I): (式中、 R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
ル基、 R2は水素原子または炭素数1〜10のアルキル
基、アリール基及びアラルキル基から選ばれた1価の炭
化水素基、aは0〜2の整数を示す)で表される炭素原
子に結合した加水分解性シリル基(シラノール基を含む
概念である)を1分子中に少なくとも1個有し、かつ、
主鎖末端および/または側鎖にアルコール性水酸基を少
なくとも1個有するビニル系共重合体である。前記共重
合体は、その主鎖が実質的にビニル系共重合体鎖からな
るため、得られる硬化性樹脂組成物を用いて形成される
塗膜の耐候性、耐薬品性等が優れたものとなり、また、
加水分解性シリル基が炭素原子に結合しているため、塗
膜の耐水性、耐アルカリ性、耐酸性等も優れている。
表される加水分解性シリル基は分子中に1個以上あれば
よいが、得られる硬化性組成物を用いて形成される塗膜
の耐溶剤性が優れるという点から、2〜10個あること
が好ましい。
子または炭素数1〜10のアルキル基であり、好ましく
は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル
基等の炭素数1〜4のアルキル基である。かかるアルキ
ル基の炭素数が10を超える場合には、加水分解性シリ
ル基の反応性が低下する傾向にある。また、前記R
1が、例えばフェニル基、ベンジル基等のアルキル基以
外の基である場合にも、加水分解性シリル基の反応性が
低下するので好ましくない。
水素原子または炭素数1〜10のアルキル基であり、好
ましくは、前記R1において具体例を示した炭素数1〜
4のアルキル基、フェニル基等の炭素数6〜25のアリ
ール基、ベンジル基等の炭素数7〜12のアラルキル基
から選ばれた1価の炭化水素基であり、これらの中で
は、得られる組成物が硬化性に優れるという点からアル
キル基が好ましい。
酸基当量(アルコール性水酸基1モルを含むビニル系共
重合体の量(g))は、300〜3,000g/モルで
あることが好ましい。更に好ましく、500〜2,50
0g/モル、特に好ましくは、700〜2,000g/
モルである。水酸基当量が小さい場合には、得られる硬
化性組成物を用いて形成された塗膜の貯蔵安定性、耐酸
性が十分でなく、特に300g/モル未満の場合に顕著
である。また、水酸基当量が大きい場合には、組成物の
硬化性が劣る傾向にあり、特に3,000g/モルを超
える場合に顕著である。
(3)等を含有する共重合成分を重合することによって
製造することができる。 (1)加水分解性シリル基含有ビニル単量体(モノマー
(a−1))、 (2)水酸基含有ビニル系単量体(モノマー(a−
2))、 (3)共重合可能なその他の単量体(モノマー(a−
3))。
以下のものが挙げられる。
6は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
6〜10のアリール基、または、炭素数7〜10のアラ
ルキル基を表し、複数存在する場合には、同一であって
も異なっていてもよい。R7は炭素数1〜10のアルキ
ル基を表し、複数存在する場合には、同一であっても異
なっていてもよい。aは、0〜2の整数を表す。)で表
される化合物;
12の整数を示す。)で表される化合物;
る化合物;
〜14の整数を示す)で表される化合物や、前記一般式
(I)で表される加水分解性シリル基をウレタン結合ま
たはシロキサン結合を介して末端に有する(メタ)アク
リレート等である。これらは単独で用いてもよく2種以
上併用してもよい。これらの中では、取扱いが容易で低
価格であり、反応副生成物が生じないという点から前記
一般式(V)で表される化合物が好ましい。
分全量中5〜60%(重量%、以下同様)が好ましく、
10〜50%であるのがさらに好ましい。かかるモノマ
ー(a−1)の使用量が5%未満である場合には、得ら
れる硬化性組成物を用いて形成された塗膜の耐酸性が不
充分となる傾向にあり、60%を超える場合には、硬化
性組成物の保存安定性が低下する傾向にある。
例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、アロニクス5700(東亜合成化学工業
(株)製)、4−ヒドロキシスチレン、HE−10、H
E−20、HP−1、HP−20等の末端に水酸基を有
するアクリル酸エステルオリゴマー(以上、日本触媒化
学工業(株)製)、ブレンマーPPシリーズ(ポリプロ
ピレングリコールメタクリレート)、ブレンマーPEシ
リーズ(ポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト)、ブレンマーPEPシリーズ(ポリエチレングリコ
ールポリプロピレングリコールメタクリレート)、ブレ
ンマーAP−400(ポリプロピレングリコールモノア
クリレート)、ブレンマーAE−350(ポリエチレン
グリコールモノアクリレート)、ブレンマーNKH−5
050(ポリプロピレングリコールポリトリメチレンモ
ノアクリレート)、ブレンマーGLM(グリセロールモ
ノメタクリレート)等の化合物(以上、日本油脂(株)
製)、水酸基含有ビニル系化合物とε−カプロラクトン
の反応によって得られるε−カプロラクトン変性ヒドロ
キシアルキルビニル系共重合性化合物等が挙げられる。
キシアルキルビニル系共重合性化合物の代表例として
は、例えば下記一般式(VII):
例えばPlaccelFA−1(R5は水素原子、qは
1)、Placcel FA−4(R6は水素原子、q
は4)、Placcel FM−1(R5はメチル基、
qは1)、Placcel FM−4(R5はメチル
基、qは4)(以上、ダイセル化学工業(株)製)、T
ONE M−100(R5は水素原子、qは2)、TO
NE M−201(R5はメチル基、qは1)、(以
上、UCC社製)等が挙げられる。
いてもよく、2種以上併用してもよい。
る硬化性組成物を用いて形成された塗膜の耐酸性および
耐水性が優れるという点から、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートおよびε−カプロラクトン変性ヒドロキシ
アルキルビニル系共重合性化合物が好ましく、特に2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ましい。
上記水酸基含有モノマーを用いて、ビニル系共重合体
(A)にはアルコール性水酸基が少なくとも1個、好ま
しくは2個以上のアルコール性水酸基(炭素原子に結合
した水酸基)を含有することが好ましい。
合成分全量中1〜50%が好ましく、2〜35%である
ことがさらに好ましい。かかるモノマー(a−2)の使
用量が50%を超える場合には、硬化性組成物を用いて
形成された塗膜の耐水性および耐酸性が低下する傾向に
ある。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、
ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフ
ルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリロニトリル、グリシジル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
アミド、α−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)
アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリル
アミド、マクロモノマーであるAS−6、AN−6、A
A−6、AB−6、AK−5等の化合物(以上、東亜合
成化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸のヒドロキ
シアルキルエステル類等のα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類とリン酸また
はリン酸エステル類との縮合生成物等のリン酸エステル
基含有ビニル系化合物、ウレタン結合やシロキサン結合
を含む(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸誘
導体や、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレ
ン、スチレンスルホン酸、4−ヒドロキシスチレン、ビ
ニルトルエン等の芳香族炭化水素系ビニル化合物;マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸、
これらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等
の塩;無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸の酸無水
物、これらと炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖を有
するアルコールとのジエステルまたはハーフエステル等
の不飽和カルボン酸のエステル;酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、ジアリルフタレート等のビニルエステルや
アリル化合物;ビニルピリジン、アミノエチルビニルエ
ーテル等のアミノ基含有ビニル系化合物;イタコン酸ジ
アミド、クロトンアミド、マレイン酸ジアミド、フマル
酸ジアミド、N−ビニルピロリドン等のアミド基含有ビ
ニル系化合物;メチルビニルエーテル、シクロヘキシル
ビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロ
プレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、フルオ
ロオレフィンマレイミド、N−ビニルイミダゾール、ビ
ニルスルホン酸等のその他のビニル系化合物等が挙げら
れる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用して
もよい。
ン、カルボン酸、スルホン酸、リン酸系の基を有する極
性モノマーを用いる場合には、重合時の架橋反応を抑え
るために、その使用量を共重合成分全量の5%以下とな
るようにすることが望ましい。
を用いて形成される塗膜の耐候性、耐溶剤性、耐衝撃性
等を向上させる目的で、ビニル系共重合体の50%を超
えない範囲で、ウレタン結合やシロキサン結合により形
成されたセグメントを、ビニル系共重合体主鎖中に含ま
れるように使用してもよい。
前記モノマー(a−1)、モノマー(a−2)、モノマ
ー(a−3)等を含有する共重合成分から、例えば特開
昭54−36395号公報、特開昭57−55954号
公報等に記載の方法によって製造することができるが、
合成の容易さ等の点からアゾビスイソブチロニトリル等
のアゾ系ラジカル重合開始剤を用いた溶液重合法によっ
て製造するのが好ましい。
非反応性のものであればよく、特に限定はないが、例え
ばトルエン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン
等の炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エス
テル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、
n−ブタノール等のアルコール類;エチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のエーテル
類;メチルエチルケトン、アセト酢酸エチル、アセチル
アセトン、ジアセトンアルコール、メチルイソブチルケ
トン、アセトン等のケトン類等が挙げられる。
種以上併用してもよいが、重合溶剤中のメタノールやブ
タノール等のアルコール類の量が共重合成分100部に
対して1部未満の場合には、重合時にゲル化を起こす可
能性があるので、重合溶媒中には、共重合成分100部
に対してアルコール類が1〜30部の割合で含有される
ようにするのが好ましい。
いることにより、得られるビニル系共重合体の分子量を
調節してもよい。
n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタ
ン、n−ブチルメルカプタン、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラ
ン、(CH3O)3Si−S−S−Si(OCH3)3、
(CH3O)3Si−S8−Si(OCH3)3等が挙げら
れる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用して
もよい。
トキシシラン等の加水分解性シリル基を分子中に有する
連鎖移動剤を用いる場合には、ビニル系共重合体の主鎖
末端に加水分解性シリル基を導入することができるので
好ましい。
に対して0.1〜10%程度であるのが好ましい。
成される塗膜の耐汚染性を向上させるための成分とし
て、次の一般式(II): (R3O)4-b−Si−R4 b (II) (式中、R3は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6
〜10のアリール基および炭素数7〜12のアラルキル
基から選ばれた1価の炭化水素基、R4は炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基および炭
素数7〜12のアラルキル基から選ばれた1価の炭化水
素基、bは0または1を示す)(B)(以下、シリコン
化合物等(B)ともいう)を使用することが出来る。シ
リコン化合物等(B)は該塗膜と被塗物との密着性を向
上させるための成分としても使用することが出来る。シ
リコン化合物等(B)をアクリル系共重合体(A)と混
合させたものは常温硬化性を有する組成物となり、該組
成物を用いて形成される塗膜はすぐれた耐汚染性を有す
るが、該塗膜がすぐれた耐汚染性を有する理由はまだ定
かには判明していない。おそらくアクリル系共重合体
(A)とシリコン化合物等(B)との相対的硬化速度の
違いと相溶性に起因し、表面硬度および親水性が向上す
ることが影響しているものと考えられる。
数1〜10、好ましくはたとえばメチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−
ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基、好ましくは
たとえばフェニル基などの炭素数6〜9のアリール基、
好ましくはたとえばベンジル基などの炭素数7〜9のア
ラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基である。
合には、シリコン化合物等(B)の反応性が低下するよ
うになる。また、R1が前記アルキル基、アリール基、
アラルキル基以外の場合にも反応性が低下するようにな
る。
は炭素数1〜10、好ましくはR3と同様の炭素数1〜
4のアルキル基、好ましくはR1と同様の炭素数6〜9
のアリール基、好ましくはR3と同様の炭素数7〜9の
アラルキル基から選ばれた1価の炭化水素である。
4-bは4ーbが3以上になるように、すなわちbが0ま
たは1になるように選ばれるが、本発明の組成物から形
成される塗膜の硬化性が向上するという点からは、bが
0であるのが好ましい。
の数が2個以上の場合、2個以上含まれるR3は同じで
あってもよく、異なっていてもよい。
とえばテトラメチルシリケート、テトラエチルシリケー
ト、テトラn−プロピルシリケート、テトラi−プロピ
ルシリケート、テトラn−ブチルシリケート、テトラi
−ブチルシリケートなどのテトラアルキルシリケート;
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、3ーグリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリse
c−オクチルオキシシラン、メチルトリフェノキシシラ
ン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブト
キシシラン等のシランカップリング剤などが挙げられ
る。
例としては、たとえば通常の方法で前記テトラアルキル
シリケートやトリアルコキシシランに水を添加し、縮合
させて得られるものがあげられ、たとえばMSi51、
MSi53、ESi28、ESi40、HAS−1、H
AS−10、EMS30/70やEMS40/60やE
MS485等のEMSシリーズ、EPSiシリーズ(以
上、コルコート(株)製)、MS51、MS56、MS
51B15、MS56S、MS56SB5(以上、三菱
化学(株)製)、シリケート40、シリケート45、シ
リケート48、FR―3、mih028、mih032
(以上、多摩化学(株)製)などのテトラアルキルシリ
ケートの部分加水分解分解縮合物や、たとえばAFP−
1(信越化学工業(株)製)などのトリアルコキシシラ
ンの部分加水分解分解縮合物などが挙げられる。
ベース樹脂、特にアクリル系共重合体(A)との相溶
性、えられる本発明の組成物の硬化性が良好で、該組成
物を用いて形成される塗膜の硬度にすぐれるという点か
ら、MSi51、MS51、MS56、MS51B1
5、MS56S、MS56SB5(テトラメトキシシラ
ンの部分加水分解分解縮合物)やESi40、シリケー
ト40、シリケート45、シリケート48、ESi48
(テトラエトキシシランの部分加水分解縮合物)、FR
−3、EMSシリーズ(テトラメトキシシランとテトラ
エトキシシランの共部分加水分解縮合物)などのテトラ
アルキルシリケートの部分加水分解分解縮合物を用いる
のが好ましい。
かでは、縮合度の高いMS56やMS56S、シリケー
ト45、シリケート48ESi48、FR―3、EMS
シリーズなどが初期から接触角を低下させるという点か
ら好ましい。(B)成分の使用量は(A)成分100部
に対して1〜100部、好ましくは5〜100部、さら
に好ましくは10〜80部である。(B)成分が1部未
満の場合には耐汚染性の効果が充分でなく、100部を
超える場合には耐衝撃性が低下する。
イソシアナ−ト基を2個以上有する化合物(C)成分が
含有される。イソシアナート基が2個以上あるために
(C)成分は(A)成分等水酸基含有化合物の架橋剤と
しての働きを有する。前記、イソシアナ−ト基を2個以
上有する化合物としては、脂肪族系もしくは芳香族系の
ものが挙げられる。
として、常温硬化用でヘキサメチレンジイソシアナ−
ト、ジシクロヘキシルメタン4,4‘−イソシアナ−
ト、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナ−
ト、イソフォロンジイソシアナ−トがあり、構造として
は単量体、ビュレット型、ウレジオ型、イソシアヌレ−
ト型がある。
がある。そのブロック剤としてはメチルアルコ−ル、エ
チルアルコ−ル、n−プロピルアルコ−ル、イソ−プロ
ピルアルコ−ル、n−ブチルアルコ−ル、s−ブチルア
ルコ−ル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチ
ルセルソルブ、ベンジルアルコ−ル、フルフリルアルコ
−ル、シクロヘキシルアルコ−ル、フェノ−ル、o−ク
レゾ−ル、m−クレゾ−ル、p―クレゾ−ル、p−t−
ブチルフェノ−ル、チモ−ル、p−ニトロフェノ−ル、
β―ナフト−ルなどがある。また、芳香族多官能性イソ
シアナ−トとしては、2,4―トリレンジイソシアナ−
ト、2,6―トリレンジイソシアナ−ト、ジフェニルメ
タン−4,4‘−ジイソシアナ−ト、キシレンジイソシ
アナ−ト、ポリメチレン−ポリフェニレル−ポリイソシ
アナ−ト、などがある。これにも、ビュレット型、ウレ
ジオ型、イソシアヌレ−ト型がある。これらの化合物
は、2種以上混合して用いることもできる。前記、イソ
シアナ−ト化合物(C)成分の使用量は、(A)成分1
00重量部に対して1〜100重量部、好ましくは5〜
80重量部、更に好ましくは10〜60重量部である。
(C)成分が1部未満の場合には、得られる組成物の硬
化性が低下するようになり、また100部を超えると、
該組成物を用いて得られた塗膜に未反応のイソシアナ−
ト化合物あるいはイソシアナ−ト基が残存し、耐候性の
低下や塗り重ね時にちぢみを生じる原因となる。イソシ
ナ−ト化合物とともに配合する硬化触媒(D)としては
有機金属化合物が使用される。その中では、錫系化合物
の場合が塗膜の硬化性の点から好ましい。また、貯蔵安
定性と硬化活性を考慮して分子内にS原子を有する化合
物が更に好ましい。
ル錫ビス(2−エチルヘキシルマレ−ト)、ジオクチル
錫オキサイドまたはジブチル錫オキサイドとシリケ−ト
との縮合物、ジブチル錫ジオクトエ−ト、ジブチル錫ジ
ラウレ−ト、ジブチル錫ジステアレ−ト、ジブチル錫ジ
アセチルアセトナ−ト、ジブチル錫ビス(エチルマレ−
ト)、ジブチル錫ビス(ブチルマレ−ト)、ジブチル錫
ビス(2−エチルヘキシルマレ−ト)、ジブチル錫ビス
(オレイルマレ−ト)、スタナスオクトエ−ト、ステア
リン酸錫、ジ−n−ブチル錫ラルレ−トオキサイドがあ
る。また、分子内にS原子有する錫化合物としては、ジ
ブチル錫ビスイソノニル−3―メルカプトプロピオネ−
ト、ジオクチル錫ビスイソノニル−3−メルカプトプロ
ピオネ−ト、オクチルブチル錫ビスイソノニル−3−メ
ルカプトプロピオネ−ト、ジブチル錫ビスイソオクチル
チオグルコレ−ト、ジオクチル錫ビスイソオクチルチオ
グルコレ−ト、オクチルブチル錫ビスイソオクチルチオ
グルコレ−トなどが挙げられる。
を有する化合物が、イソシアナ−トを配合した場合の貯
蔵安定性および可使時間が良好であることから好まし
く、特に、ジブチル錫ビスイソノニル−3−メルカプ
ト、ジブチル錫ビスイソオクチルチオグルコレ−トが硬
化性と貯蔵安定性、可使時間のバランスの点から好まし
い。
く、また、2種類以上併用してもよい。
00重量部に対して0.01〜10重量部、好ましく
は、0.1〜8重量部、より好ましくは0.3〜5重量
部である。さらに、有機金属化合物(D)成分の量が1
0部を超えると、該組成物を用いて形成した塗膜の表面
光沢など外観性の低下傾向が認められるので好ましくな
い。
シア−ト化合物(E)成分としては、イソシアン酸、メ
チルイソシアナ−ト、エチルイソシアナ−ト、イソプロ
ピルイソシアナ−ト、ヘキシルイソシアナ−ト、ビニル
イソシアナ−ト、イソプロペニルイソシアナ−ト、フェ
ニルイソシアナ−ト、トリルイソシアナ−ト、ニトロフ
ェニルイソシアナ−ト、ナフチルイソシアナ−ト、トシ
ルルイソシアナ−トなどが挙げられるが、脱水能力およ
び化合物自体の安定性の点からヘキシルイソシアナ−
ト、トリルイソシアナ−ト、トシルイソシアナ−トが好
ましい。中でも脱水効果の持続性の点からトシルイソシ
アナ−トが特に好ましい。これらは、単独または2種類
以上併用することができる。従来、ポリイソシアナ−ト
化合物と硬化触媒を加えて1パックにした硬化剤とする
ことが困難であったが、単官能イソシアナ−ト化合物
(E)成分を加えることにより、これらの問題を改善す
ることが可能となり、貯蔵安定性が飛躍的に向上する。
分の配合量としては0.1〜20部が好ましく、0.5
〜20部がより好ましく、0.5〜10重量部がさらに
好ましい。
態については、主剤として樹脂(A)成分と、シリコン
化合物および/またはその部分加水分解縮合物(B)成
分と硬化剤としてイソシアナ−ト化合物(C)成分と硬
化触媒(D)成分と脱水剤単官能イソシアナ−ト(E)
成分を混合した、2液の配合形態。また、主剤として樹
脂(A)成分、シリコン化合物および/またはその部分
加水分解縮合物(B)成分および硬化触媒(D)成分を
混合したものと、硬化剤としてイソシアナ−ト(C)成
分と脱水剤単官能イソシアナ−ト(E)成分の2液の配
合形態。さらに、イソシアナ−ト成分にブロックタイプ
のものを使用した場合には、樹脂(A)成分、シリコン
化合物および/またはその部分加水分解縮合物(B)成
分とイソシアナ−ト化合物(C)成分および硬化触媒
(D)成分を混合した1液の配合形態が可能である。
(A)成分、シリコン化合物および/またはその部分加
水分解縮合物(B)成分、イソシアナ−ト化合物(C)
成分、硬化触媒(D)成分、単官能イソシアナ−ト
(E)成分を例えば撹拌機などを用いて均一な組成物と
なるように撹拌、混合することによって得ることができ
るが、樹脂(A)成分およびシリコン化合物および/ま
たはその部分加水分解縮合物(B)成分には、さらに脱
水剤を配合することによって、組成物の保存安定性を長
期間にわたって優れたものにすることができる。前記脱
水剤の具体例としては、たとえばオルトギ酸メチル、オ
ルトギ酸エチル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチ
ル、オルトプロピオン酸トリメチル、オルトプロピオン
酸トリエチル、オルトイソプロピオン酸トリメチル、オ
ルトイソプロピオン酸トリエチル、オルト酪酸トリメチ
ル、オルト酪酸トリエチル、オルトイソ酪酸トリメチ
ル、オルトイソ酪酸トリエチルなどの加水分解性エステ
ル化合物;または、ジメトキシメタン、1,1−ジメト
キシエタン、1,1−ジメトキシプロパン、1,1−ジ
メトキシブタン;または、エチルシリケ−ト(テトラメ
トキシシラン)、メチルシリケ−ト(テトラメトキシシ
ラン)、メチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
この中では、脱水効果の点から、オルト酢酸メチルが好
ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用し
てもよい。前記脱水剤は、(A)成分と(B)成分の合
計100部に対して100部以下好ましくは50部以
下、さらに好ましくは30部以下で使用される。また、
樹脂(A)成分を重合する前の成分に加えてもよく、樹
脂(A)成分の重合中に加えてもよく、また、得られた
樹脂(A)成分とそのほかの成分との混合時に加えても
よく特に制限はない。
は、通常塗料に用いられるたとえば酸化チタン、群青、
紺青、亜鉛華、ベンガラ、黄鉛、鉛白、カーボンブラッ
ク、透明酸化鉄、アルミニウム粉などの無機顔料、アゾ
系顔料、トリフェニルメタン系顔料、キノリン系顔料、
アントラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料などの有
機顔料などの顔料;希釈剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
タレ防止剤、レベリング剤などの添加剤;ニトロセルロ
ース、セルロースアセテートブチレートなどの繊維素;
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素
樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩化ゴム、ポリビニルブ
チラール、ポリシロキサンなどの樹脂などを適宜加えて
もよい。
えば浸漬、吹き付け、刷毛などを用いた塗布などの通常
の方法によって被塗物に塗布され、通常、常温でそのま
ま、または30℃以上で焼き付けて硬化せしめる。
樹脂フィルムなどの上塗り用の塗料として好適に使用さ
れる。
質を問わず従来公知のものが使用でき、例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタ
ジエン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化
ビニル、ポリエチレンテレフタレート、エチレン・テト
ラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチ
レン・パーフルオロプロポキシビニルエーテル共重合
体、ナイロン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリカー
ボネート、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルア
ルコール共重合体、ポリアセタール、AS樹脂、ABS
樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シ
リコン樹脂、ポリエステル樹脂などからなるフィルムを
挙げることが。また、これらのフィルムは紫外線吸集
剤、充填材、熱安定剤などを含むものであってもよい。
による表面処理やプライマーや着色塗料などが塗装され
ていてもよい。
実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものではない。
下ロ−トを備えた反応器にキシレン40部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した。その後、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン14部、2
−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト13部、メチルメタ
クリレ−ト25部、n−ブチルメタクリレ−ト18部、
n−ブチルアクリレ−ト15部、スチレン15部、キシ
レン18部および2,2’−アゾビスイソブチロニトリ
ル3.8部からなる混合物を滴下ロ−トにより5時間か
けて等速滴下した。滴下終了後、2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル0.2部およびトルエン8部を1時間
かけて等速滴下した後、110℃で2時間撹拌してから
冷却し、樹脂溶液にキシレンを加えて樹脂固形分濃度が
50%の樹脂(A)−1を得た。得られた樹脂(A)−
1の平均分子量は6000であった。
下ロ−トを備えた反応器にキシレン40部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した。その後、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン20部、2
−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト13部、メチルメタ
クリレ−ト22部、n−ブチルメタクリレ−ト18部、
n−ブチルアクリレ−ト12部、スチレン15部、キシ
レン18部および2,2’−アゾビスイソブチロニトリ
ル3.8部からなる混合物を滴下ロ−トにより5時間か
けて等速滴下した。滴下終了後、2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル0.2部およびトルエン8部を1時間
かけて等速滴下した後、110℃で2時間撹拌してから
冷却し、樹脂溶液にキシレンを加えて樹脂固形分濃度が
50%の樹脂(A)−2を得た。得られた樹脂(A)−
2の平均分子量は6300であった。
下ロ−トを備えた反応器にキシレン40部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した。その後、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン6.5部、
2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト13部、メチルメ
タクリレ−ト29部、n−ブチルメタクリレ−ト18
部、n−ブチルアクリレ−ト18.5部、スチレン15
部、キシレン18部および2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリル3.8部からなる混合物を滴下ロ−トにより
5時間かけて等速滴下した。滴下終了後、2,2’−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.2部およびトルエン8部
を1時間かけて等速滴下した後、110℃で2時間撹拌
してから冷却し、樹脂溶液にキシレンを加えて樹脂固形
分濃度が50%の樹脂(A)−3を得た。得られた樹脂
(A)−3の平均分子量は6200であった。
下ロ−トを備えた反応器にキシレン40部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した。その後、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン11部、メ
チルメタクリレ−ト42部、 n−ブチルアクリレ−ト
31部、スチレン15部、N−メチロールアクリルアミ
ド、キシレン18部および2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリル3.8部からなる混合物を滴下ロ−トにより
5時間かけて等速滴下した。滴下終了後、2,2’−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.2部およびトルエン8部
を1時間かけて等速滴下した後、110℃で2時間撹拌
してから冷却し、樹脂溶液にキシレンを加えて樹脂固形
分濃度が50%の樹脂(A)−4を得た。得られた樹脂
(A)−4の平均分子量は6100であった。 製造例5(アクリルポリオ−ル(A−5)の合成) 攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴
下ロ−トを備えた反応器にキシレン40部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した後、n−ブチル
アクリレ−ト33部、2−ヒドロキシエチルアクリレ−
ト15部、アクリル酸7部、メチルメタクリレ−ト45
部、トルエン18部および2,2−アゾビスイソブチロ
ニトリル3.8部からなる混合物を滴下ロ−トにより5
時間かけて等速滴下した。混合物の滴下後、2,2−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.2部およびトルエン8部
を1時間かけて等速滴下した後、110℃で2時間撹拌
してから冷却し、樹脂溶液にトルエンを加えて樹脂固形
分が50重量%の(A)−5を得た。なお、得られた
(A)−5の数平均分子量は6,300であった。
ーションクロマトグラフィー分析装置(東洋曹達
(株))製、HLC−8020を用いて、ゲルパーミネ
ーションクロマトグラフィーを行って測定した。
重量部、脱水剤としてオルト酢酸メチルを3重量部添加
し、製造例1で得られた樹脂(A)−1を21.6重量
部配合し、ガラスビーズを用いてペイントコンディショ
ナーで2時間分散させたペーストに、更に、製造例1で
得られた樹脂(A)−1を50.4重量部、メルカプト
シランを1重量部加え、ペイントコンディショナーで3
0分間混合して、固形分濃度が60%、顔料濃度40%
の白エナメル−1を得た。
重量部、製造例5で得られた樹脂(A)−5を21.6
重量部配合し、ガラスビーズを用いてペイントコンディ
ショナーで2時間分散させたペーストに、更に、製造例
5で得られた樹脂(A)−5を50.4重量部、キシレ
ンを1重量部加え、ペイントコンディショナーで30分
間混合して、固形分濃度が60%、顔料濃度40%の白
エナメル−2を得た。 クリアー主剤−1の調整 製造例1で得られた樹脂(A)−1の樹脂固形分100
部に対し、シリコン化合物等(B)成分としてMS56
(三菱化学(株)製のテトラメトキシシランの部分加水
分解縮合物)10部を加えた混合液に脱水剤としてオル
ト酢酸メチルを5重量部添加して系中の水分を除去した
後、 S原子含有錫系触媒(D)成分としてジブチル錫
ビスイソノニル−3−メルカプトプロピオネ−ト(U3
50、日東化学(株)製)を1部添加し、更に、硬化調
整剤としてメルカプトシラン(A189、日本ユニカー
(株)製)を1部添加し、更に、キシレンで希釈して固
形分濃度40%のクリアー主剤−1を作製した。この時
の水分は200ppmであった。
キサメチレンジイソシアナ−トのヌレート構造物(コロ
ネートHX、日本ポリウレタン(株)製)を28.7重
量部、S原子含有錫系触媒(D)成分としてジブチル錫
ビスイソノニル−3−メルカプトプロピオネ−ト( U
350)を1.5重量部、単官能イソシアナ−ト(E)
成分としてトシルイソシアナ−ト(アディティブTI、
住友バイエルウレタン(株)製)を2重量部、キシレン
を67.8重量部の割合で混合し作製した。
成分としてヘキサメチレンジイソシアナ−トのヌレート
構造物(コロネートHX、日本ポリウレタン(株)製)
を28.7重量部、キシレンを71.3重量部の割合で
混合し作製した。
部に対し、シリコン化合物等(B)成分としてMS56
(三菱化学(株)製のテトラメトキシシランの部分加水
分解縮合物)10部、S原子含有錫系触媒(D)成分と
してジブチル錫ビスイソノニル−3−メルカプトプロピ
オネ−ト( U350)を1部添加し、更に、硬化調整
剤としてメルカプトシラン(A189)を1部、イソシ
アネート化合物(C)成分としてヘキサメチレンジイソ
シアナ−トのヌレート構造物(コロネートHX)を20
重量部を添加し、更に、チヌビン384(チバガイギ−
(株)社製 紫外線吸収剤)2部とチヌビン292(チ
バガイギ−(株)社製 光安定剤)を1部加えた。この
混合物をキシレンで希釈して固形分濃度40%のクリア
ー塗料を作製した。
剤−1を25重量部配合し、キシレンで希釈して作製し
た固形分濃度45%の塗料を塩化ビニール製フィルム上
に乾燥膜厚で約20μmとなるように塗装し、セッティ
ング後、更に、前記クリアー塗料を乾燥膜厚30μmと
なるように塗装して評価用フィルムを作製した。得られ
たフィルムを60℃×30分乾燥させ、更に、23℃に
て7日間養生を行った。 実施例2〜7及び比較例1 クリアー塗料を表−1に示す配合でそれぞれ調整した以
外は、実施例1と同様に行った。 実施例8 前記白エナメル−1を100重量部、硬化剤−1を25
重量部及びシリコン化合物(B)成分−1を3.6重量
部添加し、更にキシレンで希釈して固形分濃度40%の
塗料を得た。得られた塗料を塩化ビニール製フィルム上
に乾燥膜厚で約30μmとなるように塗装して評価用フ
ィルムを作製した。得られたフィルムを60℃×30分
乾燥させ、更に、23℃にて7日間養生を行った。 実施例9 アクリルウレタン白エナメル(レタンPG80)を塩化
ビニール製フィルム上に乾燥膜厚で約20μmとなるよ
うに塗装し、その上に、更に、主剤−1及び硬化剤−2
をそれぞれ100重量部、25重量部配合し、キシレン
で希釈して固形分濃度が40%の塗料を乾燥膜厚30μ
mとなるように塗装して評価用フィルムを作製した。得
られたフィルムを60℃×30分乾燥させ、更に、23
℃にて7日間養生を行った。得られた塗膜の耐汚染性、
耐候性、接触角、耐折り曲げ性について以下の方法に従
って評価した。 比較例2 前記白エナメル−2を100重量部、硬化剤−2を28
重量部、シリコン化合物等(B)成分としてMS56
(三菱化学(株)製のテトラメトキシシランの部分加水
分解縮合物)10重量部添加し、更にキシレンで希釈し
て固形分濃度40%の塗料を得た。得られた塗料を塩化
ビニール製フィルム上に乾燥膜厚で約30μmとなるよ
うに塗装して評価用フィルムを作製した。得られたフィ
ルムを60℃×30分乾燥させ、更に、23℃にて7日
間養生を行った。
角、耐折り曲げ性について以下の方法に従って評価し
た。 結果を表1、2に示す。
阪摂津市の屋外で3ケ月間放置(30°傾斜屋外曝露)
後の塗膜表面の色彩をCR―300色差計(ミノルタ
製)を用いて各々測定し、得られたL値(明度)から曝
露前のL値との差(ΔL値)を求めた。 (ロ)耐候性(光沢保持率) 得られたフィルムをアルミ板に貼り付け、サンシャイン
ウェザオメ−タ−を用い、初期および2000時間経過
後の塗膜表面の光沢をそれぞれ測定し、光沢保持率
(%)を求めた。 (ハ)接触角 初期及び大阪摂津市の屋外で3ケ月間放置(30°傾斜
屋外曝露)後の塗膜表面の水との静的接触角を接触角測
定器(協和界面科学株式会社製CAS−150型)で測
定した。 (ニ)耐折り曲げ性 得られたフィルムを折り曲げでクラックの発生有無を評
価した。 判定方法 ○:クラックなし ×:クラックあり
Claims (8)
- 【請求項1】 主鎖が実質的にビニル系共重合体鎖から
なり、主鎖末端および/または側鎖に 一般式(I): (式中、 R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
ル基、R2は水素原子または炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数6〜25のアリール基および炭素数7〜12
のアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基、aは0
〜2の整数を示す)で表される炭素原子に結合した加水
分解性シリル基を分子中に少なくとも1個有すると共
に、かつ、主鎖末端および/または側鎖にアルコール性
水酸基を少なくとも1個有するビニル系共重合体(A)
成分100重量部、イソシアナート基を2個以上含有す
る化合物(C)成分1〜100重量部、硬化触媒(D)
成分0.01〜10重量部からなる塗料用硬化性樹脂組
成物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理された合成樹
脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。 - 【請求項2】前記、ビニル系共重合体(A)成分100
重量部に対して、一般式(II): (R3O)4-b −Si−R4 b (II) (式中、 R3は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
ル基、アリール基およびアラルキル基から選ばれた1価
の炭化水素基、 R4は炭素数1〜10のアルキル基、ア
リール基およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水
素基、bは0または1を示す)で表されるシリコン化合
物および/またはその部分加水分解縮合物(B)成分1
〜70重量部配合されてなる請求項1に記載の塗料用硬
化性樹脂組成物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理さ
れた合成樹脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。 - 【請求項3】前記組成物において、イソシアナート基を
2個以上含有する化合物(C)成分と硬化触媒(D)成
分および単官能性のイソシアナ−ト化合物(E)成分が
1パックにされた硬化剤である請求項1または2のいず
れか1項に記載の塗料用硬化性樹脂組成物を合成樹脂フ
ィルムあるいは表面処理された合成樹脂フィルムに塗布
したフィルム塗装物。 - 【請求項4】前記組成物において、主剤として樹脂
(A)成分と硬化触媒(D)成分を1パックにし、架橋
剤としてイソシアナート基を2個以上含有する化合物
(C)成分と単官能性のイソシアナ−ト化合物(E)成
分を1パックにした請求項1〜3のいずれか1項に記載
の塗料用硬化性樹脂組成物を合成樹脂フィルムあるいは
表面処理された合成樹脂フィルムに塗布したフィルム塗
装物。 - 【請求項5】前記硬化触媒(D)成分が有機錫化合物で
ある請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料用硬化性
樹脂組成物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理された
合成樹脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。 - 【請求項6】有機錫化合物(D)成分が分子内にS原子
を含有する錫系化合物である請求項5に記載の塗料用硬
化性樹脂組成物を合成樹脂フィルムあるいは表面処理さ
れた合成樹脂フィルムに塗布したフィルム塗装物。 - 【請求項7】単官能性のイソシアナ−ト化合物(E)成
分がトシルイソシアナ−トである請求項3〜5のいずれ
か1項に記載の塗料用硬化性樹脂組成物を合成樹脂フィ
ルムあるいは表面処理された合成樹脂フィルムに塗布し
たフィルム塗装物。 - 【請求項8】メタリック粉末および/または着色顔料を
含有する塗料が塗布された塗布面にトップコ−トクリア
−塗料が塗布されてなる塗装物であって、前記トップコ
−トクリアー塗料が、請求項1〜7のいずれか1項に記
載の塗料用硬化性樹脂組成物を主成分として含有するこ
とを特徴とする塗装物を合成樹脂フィルムあるいは表面
処理された合成樹脂フィルムに塗布したフィルム塗装
物。
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