JP2002265538A - アクリル系樹脂、樹脂板及びその製法 - Google Patents

アクリル系樹脂、樹脂板及びその製法

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JP2002265538A JP2001064966A JP2001064966A JP2002265538A JP 2002265538 A JP2002265538 A JP 2002265538A JP 2001064966 A JP2001064966 A JP 2001064966A JP 2001064966 A JP2001064966 A JP 2001064966A JP 2002265538 A JP2002265538 A JP 2002265538A
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resin plate
meth
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Yoshiya Kurachi
与志也 倉地
Hiroaki Takehata
浩明 竹端
Hiroki Hatakeyama
宏毅 畠山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な外観、さらには加熱処理後にも加熱処
理前とほとんど変わらぬ良好な光学特性を示しながら、
耐熱性が向上したアクリル系樹脂を提供する。 【解決手段】 メタクリル酸メチル単位60〜90質量
%、多官能(メタ)アクリレート単位10〜40質量%
及び共重合可能な他の単量体単位0〜20質量%を含む
共重合体からなり、ゲル分率が95%以上で、荷重たわ
み温度が125℃以上であるアクリル系樹脂、及びメタ
クリル酸メチルと多官能(メタ)アクリレートとを含
み、メタクリル酸メチル系重合体を含まない重合性混合
物を、鋳型に注入、重合して鋳型から剥離させる前述の
アクリル系樹脂板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、光学特
性、外観、及び加熱処理性の良好なアクリル系樹脂、樹
脂板及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル系樹脂板は、その優れた光学特
性より、レンズ、自動車部品、照明部品、各種電子ディ
スプレー等に使用されているが、高温で加熱処理加工が
行われる場合には、耐熱性が足りない、加熱処理後の光
学特性が変化する等の欠点があった。
【0003】アクリル樹脂板の耐熱性の改良例として
は、メタクリル酸メチルに、α―メチルスチレンを共重
合させる例があるが、α−メチルスチレンはメタクリル
酸メチルと共重合しにくく、残存モノマーが増えて実際
には耐熱性をあげにくい。またα−メチルスチレンが存
在することによって耐光性が著しく低下する。
【0004】無水マレイン酸とスチレンをメタクリル酸
メチルに共重合させる方法も提案されているが、樹脂の
着色、耐光性に問題がある。
【0005】また、メタクリル酸をメタクリル酸メチル
と共重合させる方法があるが、得られる共重合体は平衡
含水率が高く、吸水によって耐熱性の向上が阻害され
る。
【0006】他の透明樹脂においては、例えばポリカー
ボネートの場合、耐熱性は高いものの耐候性が不十分で
ある。また、環状ポリオレフィンの場合、耐熱性は高い
が経済性に劣る。
【0007】多官能モノマーの添加による架橋構造の導
入による例もあげられている。例えば、特公平4−75
241号公報には主に耐熱性と耐衝撃性を改良する目的
でアルキレングリコールの多価メタクリレートの存在の
もとで鋳込重合させる方法が提案されている。これは、
メタクリル酸メチル単独重合体とメタクリル酸メチルと
からなる組成物に、多官能モノマーを添加して鋳込重合
をさせる方法であるが、メタクリル酸メチル単独重合体
が存在することで、該単独重合体中には架橋構造が導入
されないまま重合が進行するため、耐熱性の向上は阻害
される。また、高耐熱性を得るために多量の多官能モノ
マーが添加された場合には、該単独重合体と重合の進行
により生成する架橋構造体との屈折率の違いから曇りが
生じ、加熱処理後にはさらに曇りが大きくなることか
ら、メタクリル酸メチル単独重合体とメタクリル酸メチ
ルとからなる組成物より重合されるシートは、我々の目
的にそぐわない。さらにタッチパネル、液晶パネル等の
電子ディスプレー用途の場合には、厚みが2mm〜0.
5mm程度の薄いシートが要求され、鋳込重合の場合に
はメタクリル酸メチル単独重合体の存在により鋳込液の
粘度が高いことから、注入ができない、或いは生産性が
著しく劣る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好な外
観、さらには加熱処理後にも加熱処理前とほとんど変わ
らぬ良好な光学特性を示しながら、耐熱性が向上したア
クリル系樹脂、アクリル系樹脂板及びその製法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、メタク
リル酸メチル単位と多官能(メタ)アクリレート単位と
を含む共重合体からなり、ゲル分率が95%以上、荷重
たわみ温度が125℃以上であるアクリル系樹脂にあ
る。
【0010】また本発明の要旨は、多官能(メタ)アク
リレート単位が、下記一般式(1)で示される化合物で
ある前述のアクリル系樹脂にある。
【0011】
【化2】 (式中、R、RはH又はCH、R,RはH又
は炭素数3以下の炭化水素基、nは1〜4の整数) さらに本発明の要旨は、メタクリル酸メチルと多官能
(メタ)アクリレートとを含み、メタクリル酸メチル系
重合体を含まない重合性混合物を、鋳型に注入、重合し
て鋳型から剥離させる前述のアクリル系樹脂からなる樹
脂板の製造方法にある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のアクリル系樹脂は、メタ
クリル酸メチル単位と多官能(メタ)アクリレート単位
とを含む共重合体からなる。メタクリル酸メチル単位の
含有量は、60〜90質量%の範囲であることが好まし
い。少なすぎる場合は、充分な全光線透過率を得ること
が難しく、多すぎる場合は、充分な耐熱性を得られない
ことがある。
【0013】共重合体を構成するのに用いられる多官能
(メタ)アクリレートとは、多官能アクリレート、又は
多官能メタクリレートのことである。多官能アクリレー
トと多官能メタクリレートとを併用することもできる。
これらは、一般式(1)で表される化合物であることが
好ましい。
【0014】一般式(1)で表される化合物としては、
1,3−プロパンジオールジメタクリレート、1,3−
プロパンジオールジアクリレート、1,4−ブチレング
リコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジメタクリレート、2−メチル−1,3−プロパンジオ
ールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
2,2’−ジメチル−1,4−ブタンジオールジメタク
リレート等が挙げられる。最も好ましいのはネオペンチ
ルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレートである。一般式(1)において、nが
0の場合は、重合時の収縮が大きく外観不良が発生する
場合があり、nが4を超える場合は、耐熱性の向上が充
分ではない場合がある。
【0015】共重合体における多官能(メタ)アクリレ
ート単位の含有量は、10〜40質量%の範囲が好まし
い。多官能(メタ)アクリレートが少なすぎる場合は、
充分な耐熱性を得ることが困難で、多すぎる場合は、重
合時の収縮率が大きく良好な外観が得られない場合があ
る。
【0016】共重合体を構成するのに用いられる共重合
可能な他の単量体は特に限定されないが、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、アクリ
ル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタ
クリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、
メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸イソボルニ
ル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒド
ロフルフリル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸2−
ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエ
チル等が挙げられる。
【0017】共重合可能な他の単量体単位の含有量は、
0〜20質量%の範囲が好ましい。共重合可能な他の単
量体が多すぎる場合は、充分な全光線透過率を得ること
が難しく、また、充分な耐熱性を得られないことがあ
る。
【0018】本発明のアクリル系樹脂は、前述の共重合
体からなる。
【0019】本発明のアクリル系樹脂の製造方法におい
ては、公知の製造方法が適用できるが、特に塊状重合に
よる製造方法が好ましい。更に、アクリル系樹脂板の塊
状重合による製造時には、重合時にシロペンタジエン及
びその誘導体、並びにテルペノイド系化合物及びその誘
導体の少なくとも一種(以下、「化合物(A)」とい
う)を、共重合体の原料に添加することが好ましい。こ
れらの化合物(A)を添加することにより、重合時に、
重合度への影響をほとんど与えずに、重合速度を緩和さ
せ急激な重合収縮にともなう板外観不良の発生を抑制す
ることができる。これら化合物(A)としては、1、4
−シクロヘキサジエン、1−メチル−1、4−シクロヘ
キサジエン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ―テ
ルピネン、テルピノレン、リモネン、ミルセン、α−ピ
ネン、β−ピネン、テルピノール等が挙げられ、テルピ
ノレンが特に好ましい。
【0020】これら化合物(A)の添加量は、メタクリ
ル酸メチル単量体と多官能(メタ)アクリレートとを含
む重合性混合物100質量部当たり、0.003〜0.
03質量部が好ましく、0.005〜0.01質量部が
さらに好ましい。化合物(A)が少なすぎる場合は目的
とする重合速度の緩和を起こすことができず、シート外
観に不良が生じることがあり、また多すぎる場合は、重
合反応が充分に進まず、目的とする耐熱性を得ることが
できない場合がある。重合性混合物には前述の共重合可
能な他の単量体を含有させることができる。
【0021】メタクリル酸メチルと多官能(メタ)アク
リレートとを含む重合性混合物を、鋳型に注入、重合し
て鋳型から剥離させてアクリル系樹脂板を製造する方法
において、重合性混合物にはメタクリル酸メチル系重合
体を含まないことが好ましい。重合性混合物にメタクリ
ル酸メチル系重合体を含む場合には、以下に説明するア
クリル系樹脂のゲル分率、耐熱性、及びアクリル系樹脂
板の全光線透過率、加熱処理後の全光線透過率の値が充
分なものとならず、目的とする性能を発現できない場合
がある。また、重合性混合物がメタクリル酸メチル系重
合体を含有すると、鋳型への注入する際に重合性混合物
の粘度が高くなり、1mm以下の厚みの樹脂板を作るこ
とが困難となることがある。
【0022】本発明においては、アクリル系樹脂のゲル
分率は95質量%以上である。なおゲル分率は後述の方
法で測定する。ゲル分率が95%質量に満たない場合
は、ゲル部と非ゲル部分との屈折率の違いから曇りが生
じ、さらに加熱処理後の全光線透過率の低下が見られ、
レンズ、各種ディスプレー等の光学用途への使用が困難
となる。ゲル分率は100質量%であってもよい。
【0023】また、本発明のアクリル系樹脂の荷重たわ
み温度は125℃以上である。荷重たわみ温度が125
℃以上であれば,ITO膜形成等の加熱処理加工が可能
となり、各種電子デバイスへの適用が可能となる。荷重
たわみ温度は126℃以上であることが好ましく、更に
高い方がより好ましい。170℃以下であることが好ま
しい。
【0024】本発明のアクリル系樹脂板の無着色、且つ
2mm厚の全光線透過率は91%以上であることが好ま
しい。全光線透過率が91%以上であれば、レンズ、各
種ディスプレー等の光学用途への使用が容易となる。さ
らに、120℃で8時間加熱処理後の全光線透過率の低
下が2%以下であることが好ましい。全光線透過率の低
下が2%以下であれば、ITO膜形成等の加熱処理加工
を必要とする光学用シートとして用いることが容易とな
る。また本発明のアクリル系樹脂板はその表面に、真空
蒸着法やスパッタ法によって金、銀、アルミ等の金属の
薄膜や、酸化錫、酸化インジウム、錫添加酸化インジウ
ム等の金属酸化物の薄膜を形成させた際の、薄膜との密
着性に優れている。
【0025】アクリル系樹脂板の板厚は0.5〜5mm
であることが好ましい。板厚が0.5mmに満たない
と、塊状重合による製板時には、アクリル系樹脂板を鋳
型から剥離させる時に割れが発生しやすく、5mmを超
えると、重合時に板割れが発生しやすい。
【0026】本発明のアクリル系樹脂及び樹脂板を得る
ために、公知のラジカル開始剤を用いることができる。
このような開始剤の具体的例示としては、t−ブチルペ
ルオキシピバレート、t−ヘキシルペルオキシピバレー
ト、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ヘキ
シルペルオキシネオデカノエート、2,2’−アゾビス
(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等を挙げ
ることができる。
【0027】重合は、公知の方法で可能であるが、好ま
しくは鋳型に重合性混合物を注入し、重合して鋳型から
剥離させる鋳込重合法である。鋳込重合の方法を以下に
例示するが、これに限定されない。はじめにメタクリル
酸メチル、多官能(メタ)アクリレート、必要により共
重合可能な他の単量体、及び化合物(A)を吸引瓶中に
仕込み攪拌したものに、重合開始剤を添加した後、真空
脱気を行い重合前調製液を得る。次に該調製液を、一対
の強化ガラスシートにガスケットを挟んで構成された鋳
型に注入し気泡を除いた後、加熱炉に入れて40〜60
℃で2〜5時間、100〜130℃で1〜3時間重合を
行い、アクリル系樹脂板を得ることができる。
【0028】なお、強化ガラスシートに代えて、鏡面S
USシート、表面に細かな凹凸を付けたガラスシート、
対向して走行する鏡面SUS製のエンドレスベルトを使
用することもできる。また、重合温度、時間は適宜選択
できる。
【0029】なお、重合時の調製液中には必要に応じ
て、着色剤、離型剤、酸化防止剤、安定剤、帯電防止
剤、抗菌剤、難燃剤、耐衝撃改質剤、光安定剤、紫外線
吸収剤、光拡散剤、重合禁止剤、連鎖移動剤等を添加す
ることができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例によりこの発明を具体的に説明
する。耐熱性はJIS−K6718に示された荷重たわ
み温度の測定法に準拠して測定した。ゲル分率は、アク
リル系樹脂板を長径3mm以下に粉砕したサンプル5g
を精秤し、この質量をaとした。サンプルをアセトン2
00mlに添加し、56℃で一夜、可溶分を溶解後、遠
心分離にて分離後、上澄み液を除き、残ったサンプルを
真空乾燥した後、精秤して、この質量をbとした。b/
a×100をゲル分率(質量%)とした。
【0031】樹脂板の光学特性はJIS−K7105に
示される全光線透過率の測定法に準拠して測定した。外
観は樹脂板表面の目視により、ワレ、又は重合時にセル
から一部剥離し、その部分が斑状になる欠陥の無いもの
を○、板の面積比10%以内で欠陥が有るものを△、板
の面積比で10%を超えて欠陥があるものを×とした。
【0032】樹脂板の加熱処理後の全光線透過率は、加
熱処理前に全光線透過率を測定したサンプルを、120
℃で8時間熱風乾燥機に入れて処理したものについて、
加熱処理前と同様にJIS−K7105に示される全光
線透過率の測定法に準拠して測定した。
【0033】[実施例1〜9]メタクリル酸メチル(以
下、適宜「MMA」という)と多官能(メタ)アクリレ
ートを表1に示す割合で混合し、その100質量部当た
り、化合物(A)を表1に示す量添加し、重合開始剤と
して2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)0.01質量部、2,2’−アゾビスブチロニト
リル0.02質量部を加え、吸引瓶中に仕込み攪拌し、
真空脱気を行い重合前調製液を得た。次に該調製液を、
間隔4mmの一対の強化ガラスシートにガスケットを挟
んで構成された鋳型に注入し気泡を除いた後、加熱炉に
入れて50℃で4時間、続いて125℃で2時間重合を
行い厚みが3mmのアクリル系樹脂板を製造した。90
℃でこのアクリル系樹脂板を剥離して取り出し冷却後、
外観の観察、耐熱性、全光線透過率、また一部粉砕して
ゲル分率の測定を行った。さらに該アクリル系樹脂板を
120℃で8時間加熱処理した後、再度全光線透過率を
測定し加熱処理前の値と比較した。その物性値を表1に
示す。
【0034】
【表1】 [実施例10]MMAを75質量%、ネオペンチルグリ
コールジメタクリレートを20質量%、共重合可能な他
の単量体としてアクリル酸メチル(以下、適宜「MA」
という)を5質量%としたこと以外は実施例1と同様に
してアクリル系樹脂板を作成し、各種測定を実施した。
結果を表1に示す。
【0035】[実施例11]重合開始剤2,2’−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.03質
量部、2,2’−アゾビスブチロニトリルを0.06質
量部として、更に間隔0.55mmの一対の強化ガラス
シートによりガスケットを挟んで構成された鋳型を用い
たこと以外は、実施例1と同様に厚み0.5mmのアク
リル系樹脂板を作成し、各種測定を実施した。結果を表
1に示す。
【0036】[比較例1]MMAの代わりに、MMAと
その重合体とからなり、該重合体の数平均重合度約45
00、含有率が10%であるシラップAを使用したこと
以外は、実施例1と同様にしてアクリル系樹脂板を作成
し、各種測定を実施した。結果を表1に示す。
【0037】[比較例2]MMAの代わりに、MMAと
その重合体からなり、該重合体の数平均重合度約80
0、含有率が20%であるシラップBを使用し、他の原
料を表1に記載のとおり変更したこと以外は実施例1と
同様にしてアクリル系樹脂板を作成し、各種測定を実施
した。結果を表1に示す。
【0038】[比較例3〜6]表1に示す原料を用いた
こと以外は実施例1と同様にしてアクリル系樹脂板を作
成し、各種測定を実施した。結果を表1に示す。
【0039】
【発明の効果】本発明のアクリル系樹脂及び樹脂板は、
アクリル系樹脂の優れた光学特性を維持したまま、耐熱
性を大きく改良することができたものであり、光学用レ
ンズ、照明カバー、電子デバイス等で、従来ガラスしか
使用し得なかった分野への適用が可能となった。とく
に、樹脂板が加熱処理後の光学特性に優れることは、タ
ッチパネル、液晶ディスプレー等、厚みが薄く、加熱加
工処理を要する用途においては好適であり、工業上優れ
た効果を示す。本発明のアクリル系樹脂板の製造方法
は、前述のアクリル系樹脂板の製造方法に適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08F 220/18 (C08F 220/18 220:20) 220:20) B29K 33:00 B29K 33:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4F071 AA33 AF30Y AF43 AH07 AH12 AH19 BA02 BB01 BC03 BC12 4F204 AA21 AG01 EA03 EB01 EF27 EK24 4J002 BG061 EA026 GN00 GP01 GQ00 4J100 AL03P AL62Q CA04 DA22 JA28 JA32 JA33 JA43

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクリル酸メチル単位と多官能(メ
    タ)アクリレート単位とを含む共重合体からなり、ゲル
    分率が95%以上で、荷重たわみ温度が125℃以上で
    あるアクリル系樹脂。
  2. 【請求項2】 メタクリル酸メチル単位60〜90質量
    %、多官能(メタ)アクリレート単位10〜40質量%
    及び共重合可能な他の単量体単位0〜20質量%を含む
    共重合体からなり、ゲル分率が95%以上で、荷重たわ
    み温度が125℃以上であるアクリル系樹脂。
  3. 【請求項3】 多官能(メタ)アクリレート単位が、下
    記一般式(1)で示される化合物である請求項1又は請
    求項2に記載のアクリル系樹脂。 【化1】 (式中R、RはH又はCH、R、RはH又は
    炭素数3以下の炭化水素基、nは1〜4の整数を示
    す。)
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のアクリ
    ル系樹脂からなるアクリル系樹脂板。
  5. 【請求項5】 シクロペンタジエン及びその誘導体、並
    びにテルペノイド系化合物及びその誘導体の少なくとも
    一種を含有してなる請求項4に記載のアクリル系樹脂
    板。
  6. 【請求項6】 無着色、且つ2mm厚での全光線透過率
    が91%以上、120℃で8時間加熱処理後の全光線透
    過率の低下が2%以下である請求項4又は請求項5に記
    載のアクリル系樹脂板。
  7. 【請求項7】 メタクリル酸メチルと多官能(メタ)ア
    クリレートとを含み、メタクリル酸メチル系重合体を含
    まない重合性混合物を、鋳型に注入、重合して鋳型から
    剥離させる請求項4に記載のアクリル系樹脂板の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 メタクリル酸メチルと多官能(メタ)ア
    クリレートとを含み、メタクリル酸メチル系重合体を含
    まない重合性混合物100質量部当たり、シクロペンタ
    ジエン及びその誘導体、並びにテルペノイド系化合物及
    びその誘導体の少なくとも一種を0.003〜0.03
    質量部添加し、その混合物を鋳型に注入、重合して鋳型
    から剥離させる請求項5に記載のアクリル系樹脂板の製
    造方法。
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