JP2002264806A - 鉄道車両用台車 - Google Patents

鉄道車両用台車

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JP2002264806A JP2001065352A JP2001065352A JP2002264806A JP 2002264806 A JP2002264806 A JP 2002264806A JP 2001065352 A JP2001065352 A JP 2001065352A JP 2001065352 A JP2001065352 A JP 2001065352A JP 2002264806 A JP2002264806 A JP 2002264806A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気ばねを用いた車体傾斜方式であって、自
然振子方式のように超過遠心力によって直接車体傾斜制
御を行うことにより、より簡易な車体傾斜制御を行うこ
とが出来る鉄道車両用台車を提供する。 【解決手段】 車体Sの左右方向中央で車体上下軸回り
に回動自在に枕梁3を台車枠1に固定し、この枕梁に左
右一対の空気ばね4を載置して車体を支持し、枕梁に車
体前後軸回りに回動自在に左右一対の調整弁13を固定
して空気ばねの空気調整を行い、前記調整弁と車体の所
定位置とに夫々一端を回動自在に一対のロッド15で連
結し、前記ロッドは、前記車体の左右動により、車体中
心と前記調整弁間の水平距離が所定値よりも小さくなる
と空気ばねに空気を供給し、所定値よりも大きくなると
空気ばねから空気を排出する側に調整弁を切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両用台車に
関し、詳細には、空気ばねを用いて車体傾斜を行う鉄道
車両用台車に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄道用車両の傾斜方式としては、
自然振子方式と強制傾斜方式とが知られている。自然傾
斜方式は、車体をコロやベアリングで支えて、車体がそ
の重心に超過遠心力を受けると、重心よりも高い位置に
ある振子回転中心廻りに車体が振れるようにしたもので
ある。一方、強制振子方式は、振子動作させずに、車両
速度、曲率半径、カント量に適合した傾斜を車体に強制
的に与えるものである。空気ばねを用いた車体傾斜は、
例えば、特開平11―34868号公報に示すように、
空気ばねの上下ストロークを大きくして、左右空気ばね
の上下差によって車体を傾斜させるものであり、車体は
振子動作せず傾くので、車体の受ける超過遠心力によっ
て直接車体を傾斜させるのは難しく、一般的に強制傾斜
方式となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】車体を傾斜させるのに
空気ばねを用いるという考えは、空気ばねのみを考えれ
ば非常にシンプルで簡単に見える。しかしながら、車体
傾斜の目的を曲線走行時の超過遠心力のキャンセルであ
ることに対応させるには、線路の曲率半径や車両速度に
応じて車体傾斜量を変えなければならず、強制傾斜方式
で制御するには、システムが複雑になり、信頼性が大き
な問題となっていた。また更に、空気ばねを用いた車体
傾斜の場合では、車体と台車間の曲線通過時の偏倚を空
気ばねの横ずれで吸収するボルスタレス式台車を用いる
ことが多く、車体傾斜と横ずれを共存させた場合の空気
ばね高さのコントロールが非常に難しく、傾斜制御がよ
り複雑になるという問題点があった。以上より、傾斜制
御を簡便にするためには、超過遠心力によって直接作用
する自然振子方式とすることが望ましいが、空気ばねに
よる車体傾斜ではそのような方法は考えられていなかっ
た。
【0004】本発明は、上記事情を鑑みてなされたもの
であって、空気ばねを用いた車体傾斜方式であって、自
然振子方式のように超過遠心力によって直接車体傾斜制
御を行うことにより、より簡易な車体傾斜制御を行うこ
とが出来る鉄道車両用台車を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、鉄道車両用台車1000に
おいて、車体Sの左右方向中央で車体上下軸回りに回動
自在に台車枠(例えば、側梁1)に固定された枕梁3
と、この枕梁に載置され、車体を支持する左右一対の空
気ばね4と、前記枕梁に車体前後軸回りに回動自在に固
定され、空気ばねの空気量を調整する左右一対の調整弁
13と、前記調整弁と車体の所定位置とに夫々一端を回
動自在に連結される一対のロッド(例えば、高さ調整ロ
ッド15)と、を備え、前記ロッドは、前記車体の左右
動により、車体中心と前記調整弁間の水平距離が所定値
よりも小さくなると空気ばねに空気を供給し、所定値よ
りも大きくなると空気ばねから空気を排出する側に調整
弁を切り換えることを特徴としている。
【0006】請求項1記載の発明によれば、車体の左右
動に基づいて、調整弁と車体中心との水平距離が所定値
から小さくなると空気ばねに空気が供給され、水平距離
が所定値より大きくなると空気ばねから空気が抜かれる
ので、車両が曲線通過時に車体に作用する超過遠心力に
感応して車体を自動的に傾斜させることが出来ることと
なって、空気ばねを用いた車体傾斜であってもシンプル
な車体傾斜制御を実現することが出来る。即ち、例え
ば、右カーブに在って、右から左に超過遠心力が車体に
作用すると、車体が横方向(右→左)に移動し、車体中
心が左にずれる。このとき、右側の空気ばねの調整弁と
車体中心との水平距離が長くなり空気ばねの空気が抜か
れ、一方、左側の空気ばねの水平距離は短くなって空気
ばねに空気が供給される。従って、右側の車体は沈み、
左側の車体は浮くこととなって車体が右側に傾斜する。
このように、空気ばねを用いた車体傾斜においても超過
遠心力を直接利用した車体傾斜制御が出来ることとなっ
て、シンプルで、且つ信頼性の高い車体傾斜制御を行う
ことが出来る。
【0007】請求項2記載の発明は、鉄道車両1000
において、車体Sの左右方向中央で車体上下軸回りに回
動自在に台車枠(例えば、側梁1)に固定された枕梁3
と、この枕梁に載置され軸着点より上方に位置する自由
端を持ち、車体を支持する左右一対の空気ばね4と、前
記枕梁に軸着され車体前後軸回りに回動自在な左右一対
の回転アーム14と、各回転アームの軸回りに回動し台
車中央側に先端を有する切換レバー13bにより空気ば
ね内の給排気の切換を行う調整弁13と、前記切換レバ
ーの先端と車体の所定位置とに夫々一端が軸着される第
1のロッド(例えば、高さ調整ロッド15)と、前記回
転アームの自由端部と車体とに夫々軸着された第2のロ
ッド(例えば、連結棒16、車体連結ロッド17)と、
を備え、前記車体と前記調整弁の上下方向の距離が変化
した場合に、左右の切換レバーが逆向きに回動して車体
を一定高さに戻すように空気ばねの空気量を調整するよ
う構成されていることを特徴としている。
【0008】請求項2記載の発明によれば、車体と調整
弁との間の上下方向の距離が変化した場合に切換レバー
が回動して空気ばねの空気量を調整することにより車体
高さを一定に保つことが出来るとともに、車体の左右動
に基づいて、車体に軸着された第2のロッドにより左右
の回転アームが回転すると、切換レバーは同一方向回動
する。従って、左右の空気ばねの一方に空気が供給さ
れ、他方の空気が抜かれることとなって、車体を傾斜さ
せることが出来る。よって、空気ばねを用いてもシンプ
ルな構成で、信頼性の高い車体高さ調整制御と車体傾斜
制御を同時に行うことが出来る。即ち、例えば、車体が
軽くなって持ち上がると、車体と調整弁間の距離が長く
なって左右の切換レバーが逆方向に持ち上げられ空気ば
ねの空気が抜かれ、車体が重くなると左右の切換レバー
が逆方向に下がり空気ばねに空気が供給され、車体高さ
を一定に保つことが出来る。この状態で、右から左に超
過遠心力が車体に作用すると、車体が横方向(右→左)
に移動し、回動アームが左に回動する。この回動アーム
に連動して切換レバーが同一方向に回動するので、右の
空気ばねの空気が抜かれ、一方、左側の空気ばねに空気
が供給される。従って、車体右側は沈み、車体左側は浮
くこととなって車体が右側に傾斜する。このように、空
気ばねを用いて車体高さ制御と車体傾斜制御をシンプル
な構成で同時に行うことが出来る。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の鉄道車両用台車において、前記空気ばねは、車体前
後軸縦断面視において扁平な中央部41及び当該中央部
の外周に外に向かって斜めに垂れ下がる側部42を有
し、膨張、縮小する本体部と、該本体部上方で外に向か
って垂れ下がり前記本体部の変形を規制する上面変形規
制部材(例えば、上面変形規制板43)と、前記本体部
下方で外に向かって上面変形規制部材の傾斜より大きい
傾斜角で垂れ下がり空気ばねの変形を規制する下面変形
規制部材(例えば、下面変形規制板44)と、を備える
ことを特徴としている。
【0010】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこ
と、特に、上面変形規制部材と下面変形規制部材が傾斜
しているので、空気ばねの横変形を適度に妨げることが
出来ることとなって空気ばね横移動時に適度な横剛性が
得られる。また、上面変形規制部材の傾斜角度が下面変
形規制部材の傾斜角度よりも緩くなっているので、車体
傾斜時の上面変形規制部材と下面変形規制部材との相対
角度変化に対応することが出来ることとなってスムーズ
に車体を傾斜させることが出来る。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項3記載の鉄
道車両用台車において、前記下面変形規制部材の下部に
緩衝部材(例えば、緩衝ゴム45)が配置されているこ
とを特徴としている。請求項4記載の発明によれば、請
求項3記載の発明と同様の効果が得られることは無論の
こと、特に、下面変形規制部材の下部に配置された緩衝
部材によって、空気ばね上下面接面時に、こじりや横力
を緩衝することが出来る。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何
れかに記載の鉄道車両用台車において、一端が枕梁に、
他端が車体に軸着されて伸縮自在なアクチュエータ20
を更に備えることを特徴としている。請求項5記載の発
明によれば、請求項1〜4の何れかに記載の発明と同様
の効果が得られることは無論のこと、特に、伸縮自在な
アクチュエータにより、車体の横移動をアシストするこ
とが出来ることとなって、アクティブな車体傾斜制御を
行うことが出来る。即ち、車体が超過遠心力を受けたと
き、車体の横移動をアシストすることによって即座に車
体が横移動して応答性のよい車体傾斜制御を実現出来
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を用いて本発明
の一実施例である鉄道車両用台車について説明する。
【0014】[第1の実施の形態]図1〜図6に示す鉄
道車両1000は、車体Sと、この車体Sを支持する鉄
道車両用台車(以下、台車という。)100により構成
される。
【0015】台車100は、側方から見て、主に、中央
が下方に凹んだ2本の側梁1、1と、この左右の側梁
1、1を固定する横梁2、2とからなる台車枠10と、
左右の側梁1、1に架設された枕梁3と、側梁1、1の
上方に位置する枕梁3の上面部に取り付けられた左右一
対の空気ばね4、4と、台車枠11の前後に配置された
車軸5と、車軸5の軸端を支持する軸箱6、6などによ
り構成されており、車体Sは空気ばね4、4によって弾
性的に支持されている。
【0016】枕梁3には、その中央下部に心皿31が設
けられており、この心皿31は、横梁2に設けられた穴
2aに回動自在に挿入される。また、枕梁3が取り付け
られる位置の側梁1、1には、車体重量を受ける側受け
部11が設けられ、この側受け部11には、複数の軸支
されたコロ11a…が敷き詰められている。従って、車
体Sと台車100の間の回転偏倚が生じた場合、心皿3
1を軸として枕梁3がコロ11a…の上を水平に回動す
るようになっており、これにより車体Sと台車100の
間の回転偏倚を逃がすことが出来るようになっている。
また、枕梁3は、車体Sとの位置関係をずれ無く保ち、
また、車体Sの牽引力を台車100に伝えるためボルス
タアンカ12及びボルスタアンカ受け12aで車体Sと
連結されている。
【0017】枕梁3の内部には、空気ばね4、4と連通
する補助空気室3aが設けられている。また、枕梁3に
は、空気ばね4の空気量を調整して空気ばね高さを調整
する自動高さ調整弁13(以下、調整弁という)が左右
一対の空気ばね4、4に各々対応して取り付けられ、各
空気ばね4への空気は出入りはこの調整弁13を介して
行われる。
【0018】空気ばね4は、空気の配給若しくは排出に
より膨張若しくは縮小する本体部40と、この本体部4
0の変形を規制する変形規制板43、44とを具備し、
本体部40は、平面視円形に形成され、車体前後軸縦断
面視において、円弧状で外側ほど離間する扁平な中央部
41と、外側に斜めに垂れ下がる側部42と、を備えて
いる。この空気ばね4は、本体部40の中央部41およ
び側部42がこのような構造とされていることにより、
上下方向のストロークおよび左右(横)方向のストロー
クを大きくとることができるようになっている。また、
本体部40の上方および下方には、本体部40の変形を
規制する上下一対の傘状の変形規制板43、44が、所
定の傾斜角を有するように設けられている。ここで、車
体傾斜時の上下面間相対角度の変化を考慮して、上面側
の変形規制板43は、下面側の変形規制板44に比べて
傾斜角が緩やかになっている。そして、空気ばね4が横
移動した場合に、この変形規制板43、44により適度
な横剛性が生ずるようになっている。更に、上面側変形
規制板43と下面側変形規制板44とがスムーズに接面
するように、夫々の表面は車両の前後方向を軸とした円
筒曲面とされている。
【0019】また、下面側変形規制板44の下部には、
空気ばね4の上下面接面時にも無理な力を緩衝出来るよ
うに、ゴム層と金属層が積層されて構成された緩衝ゴム
45が設けられている。調整弁13は、弁本体13a
と、切換レバー13bとを備え、弁本体13aが枕梁3
に回転アーム14を介して回動可能に支持され、切換レ
バー13bも回転アーム14の軸回りに回動可能とされ
ている。そして、切換レバー13bの先端は、台車10
0中央側に位置し、回転アーム14の自由端(先端)は
回動支持点の直上に位置するように構成されている。切
換レバー13bの先端には、垂直に高さ調整ロッド15
が連結されている。この高さ調整ロッド15の他端は車
体台枠下面に回転可能に軸支されている。
【0020】この状態で、車体Sが軽くなって空気ばね
4により持ち上がると、高さ調整ロッド15が車体Sと
連動して上昇する。すると、枕梁3に支持された左右の
調整弁13の切換レバー13b先端が上向きに持ち上げ
られ、図1中の「車体下がる」方向に回動され、空気ば
ね4の空気を排出する。このとき、左右の切換レバー1
3bはお互い逆向きに回動するようになっている。一
方、車体Sが重くなって下がると、高さ調整ロッド15
が車体Sと連動して下降する。すると、枕梁3に支持さ
れた調整弁13の切換レバー13b先端が下向きに下げ
られ、図1中の「車体上がる」方向に回動され、空気ば
ね4内に空気を供給する。即ち、回転アーム14が垂直
に位置している限りにおいては、切換レバー13bは、
弁体13aに対し常に水平になるように空気ばね4の空
気圧が調整されることとなって、枕梁3と車体S間の距
離を一定に保つように調整される。
【0021】なお、本発明における調整弁13は、空気
ばね4の給排気を迅速に行う必要があるので、なるべく
空気供給速度が大きくなるように大容量のものを用いる
ことが望ましい。また、所定値とは、定常状態の車体中
心からの移動距離に応じて任意に設定され、ある程度の
不感帯(遊び)を設けることにより、極低ストロークの
動きや車体振動などの高周波の動きでは空気の供給、排
出は行わないようにしてもよい。また、弁本体13a
は、回転アーム14に固定されているので、回転アーム
14の回転に連動して回転する。左右の回転アーム14
の先端同士は連結棒16にてピンジョイントで連結さ
れ、当該連結棒16の中央やや左よりの部分16aと所
定の車体下部との間が、車体連結ロッド17によりピン
結合されている。
【0022】次に、上記構成の鉄道車両1000におけ
る車体傾斜動作について図5を用いて説明する。図5に
おいて、鉄道車両1000が右カーブに在って、右から
左に超過遠心力を受けて、車体Sが右傾斜する場合につ
いて説明する。なお、左カーブでは、反対の動作とな
る。
【0023】まず、車体Sに超過遠心力が作用すると、
車体Sは左へ移動を始め、車体中心位置がOからO’に
移動する。このとき、空気ばね4には、上下の変形規制
板43、44によって適度の横剛性が付与されているの
で、超過遠心力の大きさに応じて左に変位する。車体S
が左に変位すると、車体連結ロッド17が左に押され、
連結棒16を左に押す。すると、連結棒16は左右の回
転アーム14先端を同時に左に変位させ、調整弁13の
弁体13aが左廻りに回転させられる。これにより、夫
々の切換レバー13bは調整弁13に対して相対的に右
廻りに回動する。このとき、左右の切換レバー13bは
前後中心軸に関して対称配置となっているので、右の切
換レバー13bは、調整弁13に対して上向きに変位
し、左の切換レバー13bは調整弁13に対して下向き
に変位したことと等価となる。
【0024】ここで、調整弁13は、上記車体高さ調整
時と同様に、常に弁本体13aに対し、切換レバー13
bが平行になるように動作するから、従って、右の調整
弁13は空気ばね4の空気を抜いて切換レバー13bを
下げようと動作し、左の調整弁13は、空気ばね4に空
気を供給して切換レバー13bを上げようと動作する。
これによって、車体Sは右に傾斜する。即ち、車体Sの
横移動により車体中心Oが移動して、車体中心O’と前
記調整弁13間の水平距離が所定値から小さくなると切
換レバー13bが「車体が上がる」方向に回動して空気
ばね4に空気を供給し、所定値よりも大きくなると切換
レバー13bが「車体が下がる」方向に回動して空気ば
ね4から空気を排出する側に調整弁13が切り換わる。
【0025】このとき、車体Sの横移動量と車体傾斜角
(空気ばねの上下移動量)の関係は、空気ばね4の形状
・寸法ならびに当該鉄道車両1000の各リンク部材の
ディメンジョンを任意に設定することにより、所望する
振子特性とすることが出来る。即ち、少しの横移動量で
大きな車体傾斜角を得られるようにしたり、逆に比較的
大きな横移動量でも小さな車体傾斜角しか得られないよ
うにする等の設定が可能となり、それによって、車体S
の仮想振子回転中心高さ及び振れ易さを変えられるとい
うことである。
【0026】具体的には、例えば、図5では、切換レバ
ー13bの長さと回転アーム14の長さの比が1:2と
しているが、この場合、例えば、横に30mm移動した
とき、右の空気ばね4がほぼ30mm下がり、左の空気
ばね4がほぼ30mm上がり、左右の空気ばね4の差
は、ほぼ60mmとなる。即ち横30mmの移動で上下
差が60mmとなる。ここで、仮に、切換レバー13b
の長さと回転アーム14の長さの比を1:1とするなら
ば、横に30mm移動したとき右の空気ばね4がほぼ6
0mm下がり、左の空気ばね4がほぼ60mm上がり、
左右の空気ばね4、4の差は、ほぼ120mmとなる。
即ち横30mmの移動で上下差が120mmとなる。
【0027】なお、上記計算は、高さ調整ロッド取付ス
パンと空気ばね取付スパンの比を1:2に想定した場合
であり、この比が変わると上記計算値は変化する。ま
た、各リンク部材のディメンジョン選定の中には、例え
ば、図6に示すように、回転アーム14上端間隔の長さ
(X1)と調整弁13回転中心間隔の長さ(X2)を変
え、調整弁13を傾斜させる回転アーム14をハの字に
するようにしてもよい。このようにすると、例えば、右
の空気ばね4の沈下量の値と左の空気ばね4の上昇量の
値に差をつけることが出来る。この場合、車体重心の横
移動位置の調整も可能になる。また、車体回転要素と車
体傾斜要素とのレベル調整も可能になる。また、回転ア
ームは、ハの字ではなく、逆ハの字にするようにしても
よい。
【0028】[第2の実施の形態]次に、第2の実施の
形態にかかる鉄道車両2000を図7を用いて説明す
る。第2の実施の形態にかかる鉄道車両2000は車体
下部と枕梁3との間にアクチュエータ20をピンジョイ
ントで連結して、例えば、鉄道車両100がカーブに入
るのを予測して、カーブに入る前に在る程度強制的に車
体Sの横移動をアシストすることを特徴としており、そ
れ以外の構成については、第1の実施の形態にかかる鉄
道車両1000と同じである。従って、第1の実施の形
態にかかる鉄道車両1000と同一の構成については同
符号を用いて説明する。
【0029】このアクチュエータ20は、例えば、シリ
ンダ21とシリンダロッド22を備え、シリンダ21内
の油圧或いは空気圧などによりシリンダロッド22が伸
縮するようになっている。そして、シリンダ21の一部
は車体下部に、シリンダロッド22の端部が枕梁3にそ
れぞれピン結合されている。ここで、アクチュエータ2
0の動作力制御方式には、アクチュエータ20の動作力
を車体Sに作用する遠心力よりも小さい力とする制御方
式と、遠心力よりも大きい力とする制御方式の二種類が
ある。前者の場合、万が一、制御が間違って逆方向に作
用しても、遠心力によって動作力がキャンセルされるた
め、制御の安全性が高いが、後者の場合、遠心力によっ
て動作力がキャンセルされないため、制御の安全性が低
い。一方、制御の即応性に関しては、前者に比べて後者
の方が優れる。従って、両制御方式のメリット、デメリ
ットを考慮して、制御方式を選択すればよい。
【0030】なお、本発明は、上記実施の形態で説明し
たものに限るものでなく、種々の設計変更が可能であ
る。例えば、本鉄道車両用台車は、車体傾斜制御を行う
鉄道車両全てに適用することが出来る。また、リンク部
材の配置も本実施例に限られず、例えば、切換レバーを
調整弁間の外側に突出させて配置し、回転アームをその
先端が下方に位置するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】上記発明によれば、空気ばねを用いた鉄
道車両用台車において、自然振子方式の制御を行うこと
が出来ることとなって、シンプルで、且つ信頼性の高い
車体傾斜制御を行うことが出来る。また、空気ばねの高
さの制御を時事刻々の制御プログラムによってコントロ
ールする必要がなく、リンク部材のディメンジョンを設
定しておけば、自然に最適な振子動作が得られる。この
場合、単なる傾斜角度だけでなく、振子回転中心の高さ
や、重心の左右移動量などの最適化も空気ばね形状や上
下の変形規制部材により可能である。特に、空気ばね
を、専ら左右変位と上下変位に限定して用い、台車偏倚
によるい横ずれは排除したため、振子制御しやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の鉄道車両用台車の正面図で
ある。
【図2】図1の鉄道車両用台車の側面図である。
【図3】図1の鉄道車両用台車の枕梁付近の平面図であ
る。
【図4】図1の鉄道車両用台車の側梁付近を拡大した図
である。
【図5】図1の鉄道車両用台車の車体傾斜時の正面図で
ある。
【図6】図1の鉄道車両用台車の回転アームの変形例を
示す正面図である。
【図7】第2の実施の形態の鉄道車両用台車の正面図で
ある。
【符号の説明】
1 側梁 2 横梁 3 枕梁 4 空気ばね 10 台車枠 13 自動高さ調整弁(調整弁) 13a 弁体 13b 切換レバー 14 回転アーム 15 高さ調整ロッド(ロッド、第1のロッド) 16 連結棒 17 車体連結ロッド 40 本体部 41 中央部 42 側部 100 鉄道車両用台車 1000 鉄道車両 2000 鉄道車両 S 車体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の左右方向中央で車体上下軸回りに
    回動自在に台車枠に固定された枕梁と、 この枕梁に載置され、車体を支持する左右一対の空気ば
    ねと、 前記枕梁に車体前後軸回りに回動自在に固定され、空気
    ばねの空気量を調整する左右一対の調整弁と、 前記調整弁と車体の所定位置とに夫々一端を回動自在に
    連結される一対のロッドと、を備え、 前記ロッドは、前記車体の左右動により、車体中心と前
    記調整弁間の水平距離が所定値よりも小さくなると空気
    ばねに空気を供給し、所定値よりも大きくなると空気ば
    ねから空気を排出する側に調整弁を切り換えることを特
    徴とする鉄道車両用台車。
  2. 【請求項2】 車体の左右方向中央で車体上下軸回りに
    回動自在に台車枠に固定された枕梁と、 この枕梁に載置され、車体を支持する左右一対の空気ば
    ねと、 前記枕梁に軸着され軸着点より上方に位置する自由端を
    持ち、車体前後軸回りに回動自在な左右一対の回転アー
    ムと、 各回転アームの軸回りに回動し台車中央側に先端を有す
    る切換レバーにより空気ばね内の給排気の切換を行う調
    整弁と、 前記切換レバーの先端と車体の所定位置とに夫々一端が
    軸着される第1のロッドと、 前記回転アームの自由端部と車体とに夫々軸着された第
    2のロッドと、 を備え、 前記車体と前記調整弁の上下方向の距離が変化した場合
    に、左右の切換レバーが逆向きに回動して車体を一定高
    さに戻すように空気ばねの空気量を調整するよう構成さ
    れていることを特徴とする鉄道車両用台車。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の鉄道車両用台車に
    おいて、 前記空気ばねは、 車体前後軸縦断面視において扁平な中央部及び当該中央
    部の外周に外に向かって斜めに垂れ下がる側部を有し、
    膨張、縮小する本体部と、 該本体部上方で外に向かって垂れ下がり前記本体部の変
    形を規制する上面変形規制部材と、 前記本体部下方で外に向かって前記上面変形規制部材の
    傾斜より大きい傾斜角で垂れ下がり空気ばねの変形を規
    制する下面変形規制部材と、 を備えることを特徴とする鉄道車両用台車。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の鉄道車両用台車におい
    て、 前記下面変形規制部材の下部に緩衝部材が配置されてい
    ることを特徴とする鉄道車両用台車。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の鉄道車両
    用台車において、 一端が枕梁に、他端が車体に軸着されて伸縮自在なアク
    チュエータを更に備えることを特徴とする鉄道車両用台
    車。
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