JP2002264367A - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置

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JP2002264367A
JP2002264367A JP2001068387A JP2001068387A JP2002264367A JP 2002264367 A JP2002264367 A JP 2002264367A JP 2001068387 A JP2001068387 A JP 2001068387A JP 2001068387 A JP2001068387 A JP 2001068387A JP 2002264367 A JP2002264367 A JP 2002264367A
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pulse
nozzle opening
drive signal
ejection
unit area
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JP2001068387A
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English (en)
Inventor
Takemi Hiramoto
本 剛 己 平
Tomoaki Takahashi
橋 智 明 高
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク滴による記録の速度及び精度(階調及
び解像度)に関する性能について改善したインクジェッ
ト式記録装置、広くは液体噴射装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の液体噴射装置においては、記録
用媒体の所定の単位領域上をノズル開口13が2パス以
上通過する。1パス目の移動中に、当該単位領域に対応
する一周期中においてノズル開口から同一の小体積の液
体滴を吐出させるマルチパルス波形を複数個有する周期
信号Dが生成される。2パス目の移動中に、当該単位領
域に対応する一周期中においてノズル開口から所定の第
1体積の液体滴を吐出させる第1パルス波形DP1と所
定の第2体積の液体滴を吐出させる第2パルス波形DP
2とを有する周期信号Eが生成される。1パス目の駆動
パルスは、マルチパルス波形から生成され、2パス目の
駆動パルスは、第1パルス波形及び/または第2パルス
波形から生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズル開口から液
体滴を吐出させる液体噴射装置に係り、とりわけ、液体
量が異なる複数種類の液体滴を同一のノズル開口から吐
出可能な液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式プリンタやインクジェ
ット式プロッタ等のインクジェット式記録装置(液体噴
射装置の一種)は、記録ヘッド(ヘッド部材)を主走査
方向に沿って移動させると共に記録紙(印刷記録用媒体
の一種)を副走査方向に沿って移動させ、この移動に連
動して記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させ
ることにより、記録紙上に画像(文字)を記録する。こ
のインク滴の吐出は、例えば、ノズル開口に連通した圧
力発生室を膨張・収縮させることで行われる。
【0003】圧力発生室の膨張・収縮は、例えば、圧電
振動子の変形を利用して行われる。このような記録ヘッ
ドでは、供給される駆動パルスに応じて圧電振動子が変
形し、これにより圧力室の容積が変化し、この容積変化
によって圧力室内のインクに圧力変動が生じて、ノズル
開口からインク滴が吐出する。
【0004】このような記録装置では、複数の駆動パル
スを一連に接続してなる駆動信号が生成される。一方、
階調情報を含む印字データが記録ヘッドに送信される。
そして、当該送信された印字データに基づいて、必要な
駆動パルスのみが前記駆動信号から選択されて圧電振動
子に供給される。これにより、ノズル開口から吐出させ
るインク滴の量を、階調情報に応じて変化させている。
【0005】より具体的には、例えば、非記録の印字デ
ータ(階調情報00)、小ドットの印字データ(階調情
報01)、中ドットの印字データ(階調情報10)、及
び、大ドットの印字データ(階調情報11)からなる4
階調を設定したプリンタにおいては、それぞれの階調に
応じて、インク量の異なるインク滴が吐出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】吐出されるインク量を
階調情報に応じて変化させるために、種々の駆動信号が
用いられている。駆動信号のタイプを大きく2つに分け
ると、マルチショット用の駆動信号とバリュアブルサイ
ズドット用の駆動信号とに分けられ得る。
【0007】マルチショット用の駆動信号の一例につい
て図15を用いて説明する。図15に示すように、マル
チショット用の駆動信号PAは、期間T51に配置され
た第1パルス信号PS51と、期間T52に配置された
第2パルス信号PS52と、期間T53に配置された第
3パルス信号PS53と、期間T54に配置された第4
パルス信号PS54とを一連に接続してあり、記録周期
TPAで繰り返し発生するパルス列波形信号である。こ
の場合、記録周期TPAの周波数は、8.57×4kH
zである。駆動信号PAにおいて、第1パルス信号PS
51は第1の駆動パルスDP51であり、第2パルス信
号PS52は第2の駆動パルスDP52であり、第3パ
ルス信号PS53は第3の駆動パルスDP53であり、
第4パルス信号PS54は第4の駆動パルスDP54で
ある。
【0008】これらの各駆動パルスが選択されて圧電振
動子に供給されると、小ドットを形成し得る量のインク
滴がノズル開口からそれぞれ吐出される。
【0009】専用紙における360dpi×360dp
iの単位領域には、最大80plが吐出される必要があ
る。従って、例えば、小ドットを形成し得る前記インク
滴の量が5plである場合、図16に示すように、14
40dpi×1440dpiの解像度を実現することが
できる。この場合、図16から明らかなように、当該単
位領域上のノズル開口のパス数は4パスであり、階調は
1440dpi×1440dpiの各単位において2値
である。360dpi×360dpiの単位領域におけ
る階調として考えても、0−5−10−…−80(p
l)の17階調にとどまる。
【0010】すなわち、マルチショット用の駆動信号を
用いる場合、解像度をより精細にすることはできるが、
階調数を向上させることは困難である。
【0011】次に、バリュアブルサイズドット用の駆動
信号について図17を用いて説明する。図17に示すよ
うに、バリュアブルサイズドット用の駆動信号PBは、
期間T61に配置された第1パルス信号PS61と、期
間T61の後の期間T62に配置された第2パルス信号
PS62と、期間TS61に配置された第1接続要素C
P61と、期間T63に配置された第3パルス信号PS
63と、期間T64に配置された第4パルス信号PS6
4と、期間T65に配置された第5パルス信号PS65
と、期間TS62に配置された第2接続要素CP62
と、期間T66に配置された第6パルス信号PS66
と、期間TS63に配置された第3接続要素CP63
と、期間T67に配置された第7パルス信号PS67
と、を一連に接続してあり、印刷周期TPBで繰り返し
発生するパルス列波形信号である。なお、接続要素CP
61,CP62,CP63は、両側に位置するパルス信
号同士の異なる電位レベルを接続する波形要素であり、
圧電振動子には供給されない。
【0012】図17及び図18に示すように、駆動信号
PBにおいて、第1パルス信号PS61は、印字内微振
動を行わせるための微振動パルスである。第2パルス信
号PS62は、ノズル開口から小インク滴を吐出させる
小ドット駆動パルスDP61の一部を構成する信号であ
る。第3パルス信号PS63はノズル開口から中インク
滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP62である。第
4パルス信号PS64はノズル開口から大インク滴を吐
出させる大ドット駆動パルスDP63の一部を構成した
り、微振動パルスの一部を構成する信号である。第5パ
ルス信号PS65は第4パルス信号PS64と対になっ
て微振動パルスを構成する信号である。第6パルス信号
PS66は第2パルス信号PS62と対になって小ドッ
ト駆動パルスDP61を構成する信号である。第7パル
ス信号PS67は第4パルス信号PS64と対になって
大ドット駆動パルスDP63を構成する信号である。
【0013】すなわち、図18に示すように、第2パル
ス信号PS62と第6パルス信号PS66とを駆動信号
PBから抽出することにより、小ドット駆動パルスDP
61が生成される。同様に、第3パルス信号PS63を
駆動信号PBから抽出することにより、中ドット駆動パ
ルスDP62が生成され、第4パルス信号PS64と第
7パルス信号PS67とを駆動信号PBから抽出するこ
とにより、大ドット駆動パルスDP63が生成される。
【0014】そして、小ドット駆動パルスDP61が圧
電振動子に供給されると、小ドットを形成し得る小イン
ク滴がノズル開口から吐出される。一方、中ドット駆動
パルスDP62が圧電振動子に供給されると、中ドット
に対応する中インク滴がノズル開口から吐出される。ま
た、大ドット駆動パルスDP63が圧電振動子に供給さ
れると、大ドットに対応する大インク滴がノズル開口か
ら吐出される。
【0015】ここで、専用紙における360dpi×3
60dpiの単位領域について考える。例えば、小イン
ク滴の量が2pl、中インク滴の量が5pl、大インク
滴の量が10plである場合、図19に示すように、1
440dpi×720dpiの解像度を実現することが
できる。この場合、図19から明らかなように、当該単
位領域上のノズル開口のパス数は8パスであり、階調は
1440dpi×720dpiの各単位において3値で
ある。360dpi×360dpiの単位領域における
階調として考えれば、0−2−4−5−6−7−8−…
−80(pl)の69階調が可能である。
【0016】すなわち、バリュアブルサイズドット用の
駆動信号を用いる場合、階調をより精細にすることがで
きる一方、解像度及び記録速度については、マルチショ
ット用の駆動信号を用いる場合と比べて劣る。
【0017】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、インク滴による記録の速度及び精度(階
調及び解像度)に関する性能について改善したインクジ
ェット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供すること
を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズル開口を
有するヘッド部材と、記録用媒体を保持する保持手段
と、ヘッド部材を記録用媒体に対して相対的に移動させ
る移動機構と、記録用媒体の所定の単位領域上をノズル
開口が2パス以上通過するように移動機構を制御する移
動制御部と、ノズル開口の所定の単位領域上の1パス目
の移動中に第1吐出駆動信号を生成する第1駆動信号発
生手段と、ノズル開口の所定の単位領域上の2パス目の
移動中に第2吐出駆動信号を生成する第2駆動信号発生
手段と、前記所定の単位領域のための吐出データに基づ
いて、複数の階調データから一の第1選択階調データ及
び一の第2選択階調データを設定する階調データ設定手
段と、第1選択階調データと前記第1吐出駆動信号とに
基づいて、前記所定の単位領域のための1パス目の駆動
パルスを生成する第1駆動パルス生成手段と、第2選択
階調データと前記第2吐出駆動信号とに基づいて、前記
所定の単位領域のための2パス目の駆動パルスを生成す
る第2駆動パルス生成手段と、ノズル開口部分に設けら
れ、前記駆動パルスに基づいてノズル開口から液体を吐
出させる液体吐出手段と、を備え、第1吐出駆動信号及
び第2吐出駆動信号の一方は、前記単位領域に対応する
一周期中において、ノズル開口から同一の小体積の液体
滴を吐出させるマルチパルス波形を複数個有する周期信
号であり、第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号の他
方は、前記単位領域に対応する一周期中において、ノズ
ル開口から所定の第1体積の液体滴を吐出させる第1パ
ルス波形と、ノズル開口から所定の第2体積の液体滴を
吐出させる第2パルス波形と、を少なくとも有する周期
信号であることを特徴とする液体噴射装置である。
【0019】本発明によれば、所定の単位領域に対する
液体の噴射において、マルチパルス波形を用いたマルチ
ショット噴射と、所定の第1体積の液体滴を吐出させる
第1パルス波形または所定の第2体積の液体滴を吐出さ
せる第2パルス波形のいずれかを用いたバリュアブルサ
イズドット噴射と、を混在させるため、解像度の向上、
階調数の向上及び液体噴射速度の向上のバランスにおい
て優れる。
【0020】好ましくは、移動制御部は、ノズル開口の
1パス目の移動速度とノズル開口の2パス目の移動速度
とを異ならせるようになっている。この場合、例えば単
位領域に対応する一周期中においてバリュアブルサイズ
ドット噴射を2回実施するような駆動信号を利用するこ
とが容易となる。
【0021】あるいは、本発明は、第1ノズル開口及び
第2ノズル開口を有するヘッド部材と、記録用媒体を保
持する保持手段と、ヘッド部材を記録用媒体に対して相
対的に移動させる移動機構と、記録用媒体の所定の単位
領域上を2つのノズル開口が各1パス以上通過するよう
に移動機構を制御する移動制御部と、第1ノズル開口の
所定の単位領域上の移動中に第1吐出駆動信号を生成す
る第1駆動信号発生手段と、第2ノズル開口の所定の単
位領域上の移動中に第2吐出駆動信号を生成する第2駆
動信号発生手段と、前記所定の単位領域のための吐出デ
ータに基づいて、複数の階調データから一の第1選択階
調データ及び一の第2選択階調データを設定する階調デ
ータ設定手段と、第1選択階調データと前記第1吐出駆
動信号とに基づいて、前記所定の単位領域のための第1
ノズル開口の駆動パルスを生成する第1駆動パルス生成
手段と、第2選択階調データと前記第2吐出駆動信号と
に基づいて、前記所定の単位領域のための第2ノズル開
口の駆動パルスを生成する第2駆動パルス生成手段と、
各ノズル開口部分に設けられ、前記駆動パルスに基づい
て各ノズル開口から液体を吐出させる液体吐出手段と、
を備え、第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号のうち
の一方は、前記単位領域に対応する一周期中において、
ノズル開口から同一の小体積の液体滴を吐出させるマル
チパルス波形を複数個有する周期信号であり、第1吐出
駆動信号及び第2吐出駆動信号のうちの他方は、前記単
位領域に対応する一周期中において、ノズル開口から所
定の第1体積の液体滴を吐出させる第1パルス波形と、
ノズル開口から所定の第2体積の液体滴を吐出させる第
2パルス波形と、を少なくとも有する周期信号であるこ
とを特徴とする液体噴射装置である。
【0022】本発明によれば、所定の単位領域に対する
第1ノズル開口及び第2ノズル開口からの液体の噴射に
おいて、マルチパルス波形を用いたマルチショット噴射
と、所定の第1体積の液体滴を吐出させる第1パルス波
形または所定の第2体積の液体滴を吐出させる第2パル
ス波形のいずれかを用いたバリュアブルサイズドット噴
射と、を混在させるため、解像度の向上、階調の向上及
び液体噴射速度の向上のバランスにおいて優れる。
【0023】この場合、移動制御部は、第1ノズル開口
の所定の単位領域上の移動速度と第2ノズル開口の所定
の単位領域上の移動速度とを異ならせるようになってい
ることが好ましい。この場合、例えば単位領域に対応す
る一周期中においてバリュアブルサイズドット噴射を2
回実施するような駆動信号を利用することが容易とな
る。
【0024】例えば、第1吐出駆動信号及び第2吐出駆
動信号のうちの一方は、前記単位領域に対応する一周期
中において、ノズル開口から同一の小体積の液体滴を吐
出させるマルチパルス波形を4個有する周期信号であ
る。
【0025】また、例えば、第1吐出駆動信号及び第2
吐出駆動信号のうちの他方は、前記単位領域に対応する
一周期中において、ノズル開口から所定の第1体積の液
体滴を吐出させる第1パルス波形と、ノズル開口から所
定の第2体積の液体滴を吐出させる第2パルス波形と、
ノズル開口から所定の第3体積の液体滴を吐出させる第
3パルス波形と、を有する周期信号である。
【0026】なお、好ましくは、第1駆動パルス生成手
段は、各階調データから第1吐出駆動信号の一周期に対
応する矩形パルス列を生成し、当該矩形パルス列と第1
吐出駆動信号とのANDによって駆動パルスを生成する
ようになっており、第2駆動パルス生成手段は、各階調
データから第2吐出駆動信号の一周期に対応する矩形パ
ルス列を生成し、当該矩形パルス列と第2吐出駆動信号
とのANDによって駆動パルスを生成するようになって
いる。
【0027】また、本発明は、ノズル開口を有するヘッ
ド部材と、記録用媒体を保持する保持手段と、ヘッド部
材を記録用媒体に対して相対的に移動させる移動機構
と、ノズル開口部分に設けられ、駆動パルスに基づいて
ノズル開口から液体を吐出させる液体吐出手段と、を備
えた液体噴射装置を制御するための装置であって、記録
用媒体の所定の単位領域上をノズル開口が2パス以上通
過するように移動機構を制御する移動制御部と、ノズル
開口の所定の単位領域上の1パス目の移動中に第1吐出
駆動信号を生成する第1駆動信号発生手段と、ノズル開
口の所定の単位領域上の2パス目の移動中に第2吐出駆
動信号を生成する第2駆動信号発生手段と、前記所定の
単位領域のための吐出データに基づいて、複数の階調デ
ータから一の第1選択階調データ及び一の第2選択階調
データを設定する階調データ設定手段と、第1選択階調
データと前記第1吐出駆動信号とに基づいて、前記所定
の単位領域のための1パス目の駆動パルスを生成する第
1駆動パルス生成手段と、第2選択階調データと前記第
2吐出駆動信号とに基づいて、前記所定の単位領域のた
めの2パス目の駆動パルスを生成する第2駆動パルス生
成手段と、を備え、第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動
信号の一方は、前記単位領域に対応する一周期中におい
て、ノズル開口から同一の小体積の液体滴を吐出させる
マルチパルス波形を複数個有する周期信号であり、第1
吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号の他方は、前記単位
領域に対応する一周期中において、ノズル開口から所定
の第1体積の液体滴を吐出させる第1パルス波形と、ノ
ズル開口から所定の第2体積の液体滴を吐出させる第2
パルス波形と、を少なくとも有する周期信号であること
を特徴とする制御装置である。
【0028】あるいは、第1ノズル開口及び第2ノズル
開口を有するヘッド部材と、記録用媒体を保持する保持
手段と、ヘッド部材を記録用媒体に対して相対的に移動
させる移動機構と、各ノズル開口部分に設けられ、駆動
パルスに基づいて各ノズル開口から液体を吐出させる液
体吐出手段と、を備えた液体噴射装置を制御するための
装置であって、記録用媒体の所定の単位領域上を2つの
ノズル開口が各1パス以上通過するように移動機構を制
御する移動制御部と、第1ノズル開口の所定の単位領域
上の移動中に第1吐出駆動信号を生成する第1駆動信号
発生手段と、第2ノズル開口の所定の単位領域上の移動
中に第2吐出駆動信号を生成する第2駆動信号発生手段
と、前記所定の単位領域のための吐出データに基づい
て、複数の階調データから一の第1選択階調データ及び
一の第2選択階調データを設定する階調データ設定手段
と、第1選択階調データと前記第1吐出駆動信号とに基
づいて、前記所定の単位領域のための第1ノズル開口の
駆動パルスを生成する第1駆動パルス生成手段と、第2
選択階調データと前記第2吐出駆動信号とに基づいて、
前記所定の単位領域のための第2ノズル開口の駆動パル
スを生成する第2駆動パルス生成手段と、を備え、第1
吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号のうちの一方は、前
記単位領域に対応する一周期中において、ノズル開口か
ら同一の小体積の液体滴を吐出させるマルチパルス波形
を複数個有する周期信号であり、第1吐出駆動信号及び
第2吐出駆動信号のうちの他方は、前記単位領域に対応
する一周期中において、ノズル開口から所定の第1体積
の液体滴を吐出させる第1パルス波形と、ノズル開口か
ら所定の第2体積の液体滴を吐出させる第2パルス波形
と、を少なくとも有する周期信号であることを特徴とす
る制御装置である。
【0029】前記の制御装置あるいは制御装置の各要素
手段は、コンピュータシステムによって実現され得る。
【0030】また、コンピュータシステムに各装置また
は各手段を実現させるためのプログラム及び当該プログ
ラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、
本件の保護対象である。
【0031】ここで、記録媒体とは、フロッピー(登録
商標)ディスク等の単体として認識できるものの他、各
種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0033】図1は、本実施の形態の液体噴射装置であ
るインクジェットプリンタ1の概略斜視図である。イン
クジェットプリンタ1において、キャリッジ2が、ガイ
ド部材3に移動可能に取り付けられている。このキャリ
ッジ2は、駆動プーリ4と遊転プーリ5との間に掛け渡
されたタイミングベルト6に接続されている。駆動プー
リ4は、パルスモータ7の回転軸に接合されている。以
上のような構成により、キャリッジ2は、パルスモータ
7の駆動によって、記録紙8の幅方向に移動(主走査)
されるようになっている。
【0034】キャリッジ2における記録紙8との対向面
(下面)には、記録ヘッド10(ヘッド部材)が取り付
けられている。
【0035】記録ヘッド10は、図2に示すように、イ
ンクカートリッジ11(図1参照)からのインクが供給
されるインク室12と、複数(例えば64個)のノズル
開口13が副走査方向に列設されたノズルプレート14
と、ノズル開口13のそれぞれに対応して複数設けられ
た圧力室16と、を主に備える。圧力室16は、圧電振
動子15の変形によって膨張・収縮するようになってい
る。
【0036】インク室12と圧力室16とは、インク供
給口17及び供給側連通孔18を介して連通されてい
る。また、圧力室16とノズル開口13とは、第1ノズ
ル連通孔19及び第2ノズル連通孔20を介して連通さ
れている。即ち、インク室12から圧力室16を通って
ノズル開口13に至る一連のインク流路が、ノズル開口
13毎に形成されている。
【0037】本実施の形態におけるノズルプレート14
は、撥インク処理ノズルプレート14として構成してあ
る。
【0038】上記の圧電振動子15は、所謂たわみ振動
モードの圧電振動子15である。たわみ振動モードの圧
電振動子15を用いると、充電により圧電振動子15が
電界と直交する方向に縮んで圧力室16が収縮し、充電
された圧電振動子15を放電することにより、圧電振動
子15が電界と直交する方向に伸長して圧力室16が膨
張する。
【0039】すなわち、記録ヘッド10では、圧電振動
子15に対する充放電に伴って、対応する圧力室16の
容量が変化する。このような圧力室16の圧力変動を利
用して、ノズル開口13からインク滴を吐出させること
ができる。
【0040】なお、上記のたわみ振動モードの圧電振動
子15に代えて、いわゆる縦振動モードの圧電振動子を
用いることも可能である。縦振動モードの圧電振動子
は、充電による変形で圧力室を膨張させ、放電による変
形で圧力室を収縮させる圧電振動子である。
【0041】なお、上記のインクカートリッジ11に貯
留されたインクは、前記撥インク処理ノズルプレート1
4に対する専用のインクである。
【0042】以上のように構成されたプリンタ1は、記
録動作時においてキャリッジ2の主走査に同期させて、
記録ヘッド10から上記のようなインクをインク滴とし
て吐出させる。一方、キャリッジ2の往復移動に連動さ
せてプラテン(保持手段を兼ねる)を回転し、記録紙8
を紙送り方向に移動(即ち副走査)させる。この結果、
記録紙8には、記録データに基づく画像や文字等が記録
される。
【0043】ここで、本実施の形態のプリンタ1は、記
録紙8の1画素(単位領域)に対するインク滴の吐出を
複数パス制御によって実施するようになっている。すな
わち、各画素の上をいずれかのノズル開口13が複数回
通過可能となっている。この場合、ある特定のノズル開
口がある画素の上を複数回通過するのではなく、複数の
ノズル開口がある画素の上を通過する。もっとも、単一
のノズル開口のみを有する液体噴射装置の場合には、当
該単一のノズル開口が各単位領域の上を複数回通過する
態様となる。
【0044】次に、インクジェット式プリンタの電気的
構成について説明する。図3に示すように、本プリンタ
1は、プリンタコントローラ23とプリントエンジン2
4とを備えている。
【0045】プリンタコントローラ23は、外部インタ
ーフェース(外部I/F)25と、各種データを一時的
に記憶するRAM26と、制御プログラム等を記憶した
ROM27と、CPU等を含んで構成された制御部28
と、クロック信号(CK)を発生する発振回路29と、
記録ヘッド10へ供給するための駆動信号(COM)を
発生する駆動信号生成回路30と、駆動信号や、印刷デ
ータ(記録データ)に基づいて展開されたドットパター
ンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン
24に送信する内部インターフェース(内部I/F)3
1と、を備えている。
【0046】外部I/F25は、例えば、キャラクタコ
ード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構
成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ
等から受信する。また、ビシー信号(BUSY)やアク
ノレッジ信号(ACK)が、外部I/F25を通じて、
ホストコンピュータ等に対して出力される。
【0047】さらに、本実施の形態の外部I/F3は、
本実施の形態による記録紙8(記録用媒体)への記録精
度に関する画質モード(吐出モード)を設定する画質モ
ード設定手段として機能する、キーボード等のインタフ
ェース機器100に接続されている。
【0048】RAM26は、受信バッファ、中間バッフ
ァ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有し
ている。そして、受信バッファは、外部I/F25を介
して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッ
ファは、制御部28により変換された中間コードデータ
を記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記
憶する。ここで、ドットパターンデータとは、中間コー
ドデータ(例えば、階調データ)をデコード(翻訳)す
ることにより得られる印字データである。
【0049】ROM27には、各種データ処理を行わせ
るための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォ
ントデータ、グラフィック関数等が記憶されている。
【0050】制御部28は、ROM27に記憶された制
御プログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信
バッファ内の印刷データを読み出すと共にこの印刷デー
タを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデ
ータを中間バッファに記憶させる。また、制御部28
は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解
析し、ROM27に記憶されているフォントデータ及び
グラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータ
に展開(デコード)する。そして、制御部28は、必要
な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを
出力バッファに記憶させる。各ドットパターンデータ
は、階調情報として、2ビットまたは4ビット(バリュ
アブルサイズドット噴射の場合に2ビット、マルチショ
ット噴射の場合に4ビット)のデータからなる。すなわ
ち、制御部28は、後述するデコーダ42と共に、階調
データ設定手段として機能する。
【0051】記録ヘッド10の1回の主走査(1パス)
により記録可能な1行分のドットパターンデータが得ら
れたならば、当該1行分のドットパターンデータが、出
力バッファから内部I/F31を通じて順次記録ヘッド
10に出力される。出力バッファから1行分のドットパ
ターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデ
ータが中間バッファから消去され、次の中間コードデー
タについての展開処理が行われる。
【0052】さらに、制御部28は、タイミング信号発
生手段の一部を構成し、内部I/F31を通じて記録ヘ
ッド10にラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(C
H)を供給する。これらのラッチ信号やチャンネル信号
は、駆動信号(COM)を構成するパルス信号の供給開
始タイミングを規定する。
【0053】一方、プリントエンジン2は、紙送り機構
としての紙送りモータ35と、キャリッジ送り機構とし
てのパルスモータ7と、記録ヘッド10の電気駆動系3
3と、を含んで構成してある。紙送りモータ35は、プ
ラテン34(図1参照)を回転させて記録紙8を移動さ
せ、パルスモータ7は、タイミングベルト6を介してキ
ャリッジ2を走行させる。
【0054】記録ヘッド10の電気駆動系33は、図3
に示すように、第1シフトレジスタ36乃至第4シフト
レジスタ37からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッ
チ回路39乃至第4ラッチ回路40からなるラッチ回路
と、デコーダ42と、制御ロジック43と、レベルシフ
タ44と、スイッチ回路45と、圧電振動子15とを備
えている。
【0055】これらの各シフトレジスタ、各ラッチ回
路、デコーダ、スイッチ回路及び圧電振動子は、それぞ
れ、図4に示すように、記録ヘッド10の各ノズル開口
13毎に設けた第1シフトレジスタ36A〜36N乃至
第4シフトレジスタ37A〜37N、第1ラッチ回路3
9A〜39N乃至第4ラッチ回路40A〜40N、テコ
ーダ42A〜42N、スイッチ回路45A〜45N及び
圧電振動子15A〜15Nから構成されている。
【0056】このような電気駆動系33によって、記録
ヘッド10は、プリンタコントローラ23からの印字デ
ータ(階調情報)に基づいてインク滴を吐出する。プリ
ントコントローラ23からの印字データ(SI)は、発
振回路29からのクロック信号(CK)に同期して、内
部I/F31から第1シフトレジスタ36及び第2シフ
トレジスタ37にシリアル伝送される。
【0057】プリンタコントローラ23からの印字デー
タは、上記したように2ビットまたは4ビットのデータ
である。
【0058】ここで、印字データが2ビットの場合(バ
リュアブルサイズドット噴射の場合)について説明す
る。このような印字データは、各パスにおいて、各ドッ
ト毎、即ち、各ノズル開口13毎に設定される。そし
て、全てのノズル開口13に関して下位ビットのデータ
が第1シフトレジスタ36(36A〜36N)に入力さ
れ、全てのノズル開口13に関して上位ビットのデータ
が第2シフトレジスタに入力される。
【0059】図3に示すように、第1シフトレジスタ3
6には、第1ラッチ回路39が電気的に接続されてい
る。同様に、第2シフトレジスタには、第2ラッチ回路
が電気的に接続されている。そして、プリントコントロ
ーラ23からのラッチ信号(LAT)が各ラッチ回路に
入力されると、第1ラッチ回路39は印字データの下位
ビットのデータをラッチし、第2ラッチ回路は印字デー
タの上位ビットをラッチする。
【0060】このように、第1シフトレジスタ36及び
第1ラッチ回路39からなる回路ユニットと、第2シフ
トレジスタ及び第2ラッチ回路からなる回路ユニット
は、それぞれが記憶回路として機能する。すなわち、こ
れらの回路ユニットは、デコーダ42に入力される前の
印字データ(階調情報)を一時的に記憶する。
【0061】次に、印字データが4ビットの場合(マル
チショット噴射の場合)について説明する。このような
印字データは、各パスにおいて、各ドット毎、即ち、各
ノズル開口13毎に設定される。そして、全てのノズル
開口13に関して最下位ビットのデータが第1シフトレ
ジスタ36(36A〜36N)に入力され、全てのノズ
ル開口13に関して2番目の下位ビットのデータが第2
シフトレジスタに入力され、全てのノズル開口13に関
して3番目の下位ビットのデータが第3シフトレジスタ
に入力され、全てのノズル開口13に関して最上位ビッ
トのデータが第4シフトレジスタ37(37A〜37
N)に入力される。
【0062】図3に示すように、第1シフトレジスタ3
6には、第1ラッチ回路39が電気的に接続されてい
る。同様に、第2シフトレジスタには第2ラッチ回路が
電気的に接続され、第3シフトレジスタには第3ラッチ
回路が電気的に接続され、第4シフトレジスタ37には
第4ラッチ回路40が電気的に接続されている。そし
て、プリントコントローラ23からのラッチ信号(LA
T)が各ラッチ回路に入力されると、第1ラッチ回路3
9は印字データの最下位ビットのデータをラッチし、第
2ラッチ回路は印字データの2番目の下位ビットのデー
タをラッチし、第3ラッチ回路は印字データの3番目の
下位ビットのデータをラッチし、第4ラッチ回路40は
印字データの最上位ビットをラッチする。
【0063】このように、第1シフトレジスタ36及び
第1ラッチ回路39からなる回路ユニット乃至第4シフ
トレジスタ37及び第4ラッチ回路40からなる回路ユ
ニットは、それぞれが記憶回路として機能する。すなわ
ち、これらの回路ユニットは、デコーダ42に入力され
る前の印字データ(階調情報)を一時的に記憶する。
【0064】各ラッチ回路でラッチされた印字データ
は、デコーダ42A〜42Nに入力される。デコーダ4
2は、複数ビットの印字データ(階調データ)を翻訳し
てパルス選択データ(パルス選択情報)を生成する。パ
ルス選択データは、階調データに等しいかそれよりも多
い複数ビットで構成され、各ビットは駆動信号(CO
M)を構成する各パルス波形に対応している。そして、
各ビットの内容(例えば、(0),(1))に応じて、
圧電振動子15に対する駆動パルス波形の供給/非供給
が選択されるようになっている。なお、駆動信号(CO
M)及び駆動パルス波形の供給についての詳細は、後述
される。
【0065】一方、デコーダ42には、制御ロジック4
3からのタイミング信号も入力される。制御ロジック4
3は、制御部28と共にタイミング信号発生手段として
機能し、ラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(C
H)に基づいてタイミング信号を発生する。
【0066】デコーダ42によって翻訳されたパルス選
択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号に
よって規定されるタイミングが到来する毎にレベルシフ
タ44に入力される。例えば、記録周期における最初の
タイミングではパルス選択データの最上位ビットのデー
タがレベルシフタ44に入力され、2番目のタイミング
ではパルス選択データにおける2番目のビットのデータ
がレベルシフタ44に入力される。
【0067】レベルシフタ44は、電圧増幅器として機
能し、パルス選択データが「1」の場合には、スイッチ
回路45を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電
圧に昇圧された電気信号を出力する。
【0068】レベルシフタ44で昇圧された「1」のパ
ルス選択データは、駆動パルス生成手段及び制御本体部
として機能するスイッチ回路45に供給される。このス
イッチ回路45は、印字データの翻訳により生成された
パルス選択データに基づき、駆動信号(COM)に含ま
れる駆動パルスを選択して駆動パルスを生成すると共
に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するもので
ある。従って、スイッチ回路45の入力側には、駆動信
号生成回路30からの駆動信号(COM)が供給される
ようになっており、その出力側には圧電振動子15が接
続されている。
【0069】パルス選択データは、スイッチ回路45の
作動を制御する。例えば、スイッチ回路45に加わるパ
ルス選択データが「1」である期間中は、スイッチ回路
45が接続状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振
動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電
位レベルが変化する。
【0070】一方、スイッチ回路45に加わるパルス選
択データが「0」の期間中は、レベルシフタ44からス
イッチ回路45を作動させる電気信号が出力されない。
このため、スイッチ回路45が切断状態になり、駆動信
号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。パル
ス選択データが「0」の期間においては、圧電振動子1
5は、パルス選択データが「0」に切り換わる直前の電
位レベルを維持する。
【0071】次に、駆動信号生成回路30が生成する駆
動信号(COM)と、この駆動信号によるインク滴の吐
出制御について詳細に説明する。駆動信号生成回路30
は、設定された画質モード(第1モード〜第4モード)
に応じて、同じ印字データ(階調情報)であっても吐出
するインク量が相違するような複数種類の駆動信号を生
成するようになっている。
【0072】各画質モードについて相対的に説明すれ
ば、第1モードは、高速低画質記録モードであり、第2
モードは、中速中画質モードであり、第3モードは、低
速高画質モードであり、第4モードは、本発明による特
徴を有する中速高画質モードである。
【0073】まず、第1モードで規定される駆動信号A
を、図5に示す。図5に示すように、駆動信号Aは、期
間T1に配置された第1パルス信号PS11と、期間T
2に配置された第2パルス信号PS12と、期間TS1
に配置された第1接続要素CP1と、期間T3に配置さ
れた第3パルス信号PS13と、期間T4に配置された
第4パルス信号PS14と、期間T5に配置された第5
パルス信号PS15と、期間TS2に配置された第2接
続要素CP2と、期間T6に配置された第6パルス信号
PS16と、期間TS3に配置された第3接続要素CP
3と、期間T7に配置された第7パルス信号PS17
と、を一連に接続してあり、印刷周期TAで繰り返し発
生するパルス列波形信号である。なお、接続要素CP
1,CP2,CP3は、両側に位置するパルス信号同士
の異なる電位レベルを接続する波形要素であり、圧電振
動子15には供給されない。
【0074】図5及び図6に示すように、駆動信号Aに
おいて、第1パルス信号PS11は、印字内微振動を行
わせるための微振動パルスである。第2パルス信号PS
12は、ノズル開口13から小インク滴を吐出させる小
ドット駆動パルスDP1の一部を構成する信号である。
第3パルス信号PS13はノズル開口13から中インク
滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP2である。第4
パルス信号PS14はノズル開口13から大インク滴を
吐出させる大ドット駆動パルスDP3の一部を構成した
り、微振動パルスの一部を構成する信号である。第5パ
ルス信号PS15は第4パルス信号PS14と対になっ
て微振動パルスを構成する信号である。第6パルス信号
PS16は第2パルス信号PS12と対になって小ドッ
ト駆動パルスDP1を構成する信号である。第7パルス
信号PS17は第4パルス信号PS14と対になって大
ドット駆動パルスDP3を構成する信号である。
【0075】すなわち、図6に示すように、第2パルス
信号PS12と第6パルス信号PS16とを駆動信号A
から抽出することにより、小ドット駆動パルスDP1
(第1パルス波形)が生成される。同様に、第3パルス
信号PS13を駆動信号Cから抽出することにより、中
ドット駆動パルスDP2(第2パルス波形)が生成さ
れ、第4パルス信号PS14と第7パルス信号PS17
とを駆動信号Cから抽出することにより、大ドット駆動
パルスDP3(第3パルス波形)が生成される。
【0076】なお、図示は省略したが、印字内微振動パ
ルスは、第1パルス信号PS11及び/または第4パル
ス信号PS14及び第5パルス信号PS15を駆動信号
Aから抽出することで生成される。
【0077】図5及び図6に示すように、小ドット駆動
パルスDP3は、中間電位VMから比較的緩やかに設定
された勾配θ11に沿って電位を上昇させる第1充電要
素P21と、最高電位VHを比較的長時間に亘って維持
する第1ホールド要素P22と、最高電位VHから最低
電位VLまで急勾配のθ12に沿って電位を下降させる
第1放電要素P23と、最低電位VLを短い時間維持す
る第2ホールド要素P24と、中間電位VMと最高電位
VHとの間に設定した第2最高電位VH2まで急勾配の
θ13に沿って最低電位VLから電位を上昇させる第2
充電要素P25と、第2最高電位VH2を極く短時間維
持する第3ホールド要素P26と、第2最高電位VH2
から第2中間電位VM2まで急勾配のθ14に沿って電
位を下降させる第2放電要素P27と、第2中間電位V
M2を極く短時間維持する第4ホールド要素P28と、
第2最高電位VH2よりも僅かに低い第3最高電位VH
3まで急勾配のθ15に沿って第2中間電位VM2から
電位を上昇させる第3充電要素P29と、第3最高電位
VH3を短い時間維持する第5ホールド要素P30と、
第3最高電位VH3から中間電位まで勾配θ16に沿っ
て電位を下降させる第3放電要素P31とから構成され
る。
【0078】この小ドット駆動パルスDP1が圧電振動
子15に供給されると、小インク滴がノズル開口13か
ら吐出される。
【0079】より具体的には、第1充電要素P21が供
給されて圧電振動子15が中間電位VMから充電される
ことにより、圧力発生室16は、基準容積から徐々に収
縮して最小容積となる。続いて、第1ホールド要素P2
2により、圧力発生室16は最小容積を維持する。その
後、圧力発生室16は、第1放電要素P23によって急
速に膨張し、第2充電要素P25によって再度収縮し、
第2放電要素P27によって再度膨張する。この一連の
膨張・収縮に伴って圧力発生室16内のインク圧力が変
化し、ノズル開口13からはインク量が13pL程度の
インク滴が吐出される。続いて、第3充電要素P29、
第5ホールド要素P30、第3放電要素P31が順に供
給される。これにより、インク吐出に伴うメニスカスの
振動を短時間で収束させるべく、圧力発生室16は収縮
し、膨張復帰する。
【0080】中ドット駆動パルスDP2は、中間電位V
Mから勾配θ17に沿って最低電位VLまで電位を下降
させる第4放電要素P32と、最低電位VLを維持する
第6ホールド要素P33と、最低電位VLから第2最高
電位VH2まで急勾配のθ18に沿って電位を上昇させ
る第4充電要素P34と、第2最高電位VH2を極く短
時間維持する第7ホールド要素P35と、第2最高電位
VH2から第2中間電位VM2まで急勾配のθ19に沿
って電位を下降させる第5放電要素P36と、第2中間
電位VM2を極く短時間維持する第8ホールド要素P3
7と、第2中間電位VM2から第3最高電位VH3まで
急勾配のθ20に沿って電位を上昇させる第5充電要素
P38と、第3最高電位VH3を短い時間維持する第9
ホールド要素P39と、第3最高電位VH3から中間電
位まで勾配θ21に沿って電位を下降させる第6放電要
素P40とから構成される。
【0081】この中ドット駆動パルスDP2が圧電振動
子15に供給されると、中インク滴がノズル開口13か
ら吐出される。
【0082】より具体的には、第4放電要素P32が供
給されることにより、圧力発生室16は、基準容積から
膨張して最大容積となる。その後、圧力発生室16は、
第4充電要素P34によって収縮し、第5放電要素P3
6によって再度膨張する。この一連の膨張・収縮に伴っ
て圧力発生室16内のインク圧力が変化し、ノズル開口
13からはインク量が26pL程度の中インク滴が吐出
される。続いて、第5充電要素P38、第9ホールド要
素P39、第6放電要素P40が順に供給される。これ
により、インク吐出に伴うメニスカスの振動を短時間で
収束させるべく、圧力発生室16は収縮し、膨張復帰す
る。
【0083】大ドット駆動パルスDP3は、中間電位V
Mと第2中間電位の間に設定された第3中間電位VM3
まで勾配θ22に沿って中間電位から電位を下降させる
第7放電要素P41と、この第3中間電位VM3を比較
的長時間に亘って維持する第10ホールド要素P42
と、第3中間電位VM3から最低電位まで勾配θ23に
沿って電位を下降させる第8放電要素P43と、最低電
位VLを所定時間維持する第11ホールド要素P44
と、最低電位VLから第2最高電位VH2まで急勾配θ
24に沿って電位を上昇させる第6充電要素P45と、
第2最高電位VH2を所定時間維持する第12ホールド
要素P46と、第2最高電位VH2から中間電位VMま
で勾配θ25で電位を下降させる第9放電要素P47と
から構成される。
【0084】この大ドット駆動パルスDP3が圧電振動
子15に供給されると、大インク滴がノズル開口13か
ら吐出される。
【0085】より具体的には、第7放電要素P41が供
給されることにより、圧力発生室16は基準容積より少
し膨張した状態になる。この少し膨張した状態は、第1
0ホールド要素P42の供給によって維持される。その
後、圧力発生室16は、第8放電要素P43によって最
大容積まで膨張し、第11ホールド要素P44によって
最大容積の状態を少しの間維持する。そして、第6充電
要素P45によって圧力発生室16は急速に収縮し、第
12ホールド要素P46によってこの収縮状態が少しの
間維持される。これらの第6充電要素P45双び第12
ホールド要素P46の供給によって圧力発生室16内の
インク圧力が急激に高まり、さらに、圧力発生室16の
収縮状態が所定時間に亘って維持される。これにより、
ノズル開口13からはインク量が39pL程度の大イン
ク滴が吐出される。その後、第9放電要素P47が供給
され、インク吐出に伴うメニスカスの振動を短時間で収
束させるべく、圧力発生室16は膨張復帰する。
【0086】以上のような駆動信号Aを用いると、専用
紙における360dpi×360dpiの単位領域に対
して、図7に示すように、720dpi×360dpi
の解像度を実現することができる。この場合、図7から
明らかなように、当該単位領域上のノズル開口のパス数
は2パスであり、階調は720dpi×360dpiの
各単位において3値である。360dpi×360dp
iの単位領域における階調として考えれば、0−13−
26−39−52−65−78(pl)の7階調であ
る。
【0087】上記の場合、各単位領域毎の階調データ
は、7階調を識別するため3ビットからなる(もっと
も、全ての階調を使用する必要はなく、その場合、ビッ
ト数を減少させることができる)が、各パス毎のドット
パターンデータ(階調情報)は、2ビットからなる。そ
して、デコーダ42は、当該ドットパターンデータに基
づいて、各パス毎のパルス選択データを形成する。
【0088】この場合、各パス毎に、小ドットのドット
パターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパ
ターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパ
ターンデータ(階調情報11)に応じて、10ビットの
パルス選択データが生成される。
【0089】この10ビットのパルス選択データの各ビ
ットが、各パルス信号及び接続要素に対応している。す
なわち、パルス選択データの最上位ビットが期間T1の
第1パルス信号PS11に対応し、2番目のビットが期
間T2の第2パルス信号PS12に対応し、3番目のビ
ットが期間TS1の第1接続要素CP1に対応し、4番
目のビットが期間T3に配置された第3パルス信号PS
13に対応し、5番目のビットが期間T4に配置された
第4パルス信号PS14に対応し、6番目のビットが期
間T5に配置された第5パルス信号PS15に対応し、
7番目のビットが期間TS2に配置された第2接続要素
CP2に対応し、8番目のビットが期間T6に配置され
た第6パルス信号PS16に対応し、9番目のビットが
期間TS3に配置された第3接続要素CP3に対応し、
10番目のビットが期間T7に配置された第7パルス信
号PS17に対応している。
【0090】各接続要素に対応するビットには、常にデ
ータ「0」が設定される。
【0091】この場合、小ドットのドットパターンデー
タからパルス選択データ(0100000100)が生
成される。同様に、中ドットのドットパターンデータか
らパルス選択データ(0001000000)が生成さ
れ、大ドットのドットパターンデータからパルス選択デ
ータ(0000100001)が生成される。
【0092】そして、パルス選択データの最上位ビット
が「1」の場合には、期間T1の始端で発生する最初の
タイミング信号(ラッチ信号)から期間T2の始端で発
生する2番目のタイミング信号(CH信号)までスイッ
チ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。
これにより、駆動信号Aから第1パルス信号PS11が
抽出されて圧電振動子15に供給される。同様に、2番
目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信
号から期間TS1の始端で発生する3番目のタイミング
信号(CH信号)までスイッチ回路45(駆動パルス供
給手段)が接続状態になる。これにより、駆動信号Aか
ら第2パルス信号PS12が抽出されて圧電振動子15
に供給される。また、3番目以降のビットについても同
様に、当該ビットデータが「1」であった場合に、対応
するパルス信号が供給される。
【0093】これにより、小ドットのドットパターンデ
ータに基づき、対応する圧電振動子15には第2パルス
信号PS12と第6パルス信号PS16とが供給され
る。また、中ドットのドットパターンデータに基づき、
対応する圧電振動子15には、第3パルス信号PS13
だけが供給される。同様に、大ドットのドットパターン
データに基づき、対応する圧電振動子15には、第4パ
ルス信号PS14と第7パルス信号PS17とが供給さ
れる。
【0094】その結果、小ドットのドットパターンデー
タに対応して、圧電振動子15に小ドット駆動パルスD
P1が供給され、13pLの小インク滴が吐出されて、
記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドットの
ドットパターンデータに対応して、圧電振動子15には
中ドット駆動パルスDP2が供給され、26pLの中イ
ンク滴が吐出されて、記録紙8上に中ドットが形成され
る。また、大ドットのドットパターンデータに対応し
て、圧電振動子15には大ドット駆動パルスDP3が供
給され、39pLの大インク滴が吐出されて、記録紙8
上に大ドットが形成される。
【0095】以上から明らかなように、駆動信号Aを用
いると、低解像度で低階調ではあるが、高速な記録を実
施することができる。
【0096】図5及び図6に示す駆動信号Aは、駆動パ
ルスを構成する波形要素の電位勾配や供給時間等を各要
素毎に設定できるので、駆動パルスの波形形状を比較的
自由に構成できる。このため、各駆動パルスにより吐出
されるインク量を変更することが容易である。本実施の
形態における第2モード乃至第4モードにおいてそれぞ
れ用いられる駆動信号B、C、Eについても、図5及び
図6に示す駆動信号Aと略同様の波形を有する。
【0097】しかし、駆動信号Bを用いて吐出されるイ
ンク量は、5pl、9pl、20plである。このよう
な駆動信号Bを用いると、専用紙における360dpi
×360dpiの単位領域に対して、図8に示すよう
に、720dpi×720dpiの解像度を実現するこ
とができる。この場合、図8から明らかなように、当該
単位領域上のノズル開口のパス数は4パスであり、階調
は720dpi×720dpiの各単位において3値で
ある。360dpi×360dpiの単位領域における
階調として考えれば、0−5−9−10−14−15−
18−19−20−23−24−25−27−28−2
9−30−32−34−35−36−38−39−40
−43−45−47−49−50−54−58−60−
65−69−80(pl)の34階調が可能である。
【0098】上記の場合、各単位領域毎の階調データ
は、34階調を識別するため6ビットからなる(もっと
も、全ての階調を使用する必要はなく、その場合、ビッ
ト数を減少させることができる)が、各パス毎のドット
パターンデータ(階調情報)は、2ビットからなる。そ
して、デコーダ42は、当該ドットパターンデータに基
づいて、各パス毎のパルス選択データを形成する。
【0099】この場合も、各パス毎に、小ドットのドッ
トパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドット
パターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドット
パターンデータ(階調情報11)に応じて、10ビット
のパルス選択データが生成される。パルス選択データに
よるパルス信号の選択については、駆動信号Aについて
説明したのと略同様であるので、詳細な説明を省略す
る。
【0100】以上から明らかなように、駆動信号Bを用
いると、中解像度で中階調かつ中速の記録を実施するこ
とができる。
【0101】また、駆動信号Cを用いて吐出されるイン
ク量は、2pl、5pl、11plである。このような
駆動信号Cを用いると、専用紙における360dpi×
360dpiの単位領域に対して、図9に示すように、
1440dpi×720dpiの解像度を実現すること
ができる。この場合、図9から明らかなように、当該単
位領域上のノズル開口のパス数は8パスであり、階調は
1440dpi×720dpiの各単位において3値で
ある。360dpi×360dpiの単位領域における
階調として考えれば、0−2−5−…−88の165階
調が可能である。
【0102】上記の場合、各単位領域毎の階調データ
は、165階調を識別するため8ビットからなる(もっ
とも、全ての階調を使用する必要はなく、その場合、ビ
ット数を減少させることができる)が、各パス毎のドッ
トパターンデータ(階調情報)は、2ビットからなる。
そして、デコーダ42は、当該ドットパターンデータに
基づいて、各パス毎のパルス選択データを形成する。
【0103】この場合も、各パス毎に、小ドットのドッ
トパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドット
パターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドット
パターンデータ(階調情報11)に応じて、10ビット
のパルス選択データが生成される。パルス選択データに
よるパルス信号の選択については、駆動信号Aについて
説明したのと略同様であるので、詳細な説明を省略す
る。
【0104】以上から明らかなように、駆動信号Cを用
いると、高解像度で高階調であるが低速である記録を実
施することができる。
【0105】さて、第4モードについて説明する。第4
モードでは、マルチショット用の駆動信号Dと前記の駆
動信号Eとが、パス毎に交互に用いられる。駆動信号A
と略同一波形である駆動信号Eを用いて吐出されるイン
ク量は、2pl、5pl、12plである。
【0106】ここで、駆動信号Dについて、図10を用
いて説明する。図10に示すように、駆動信号Dは、期
間T21に配置された第1パルス信号PS21と、期間
T22に配置された第2パルス信号PS22と、期間T
23に配置された第3パルス信号PS23と、期間T2
4に配置された第4パルス信号PS24とを一連に接続
してあり、記録周期TDで繰り返し発生するパルス列波
形信号である。この場合、記録周期TDの周波数は、
8.57×4kHzである。駆動信号Dにおいて、第1
パルス信号PS21は第1の駆動パルスDP21であ
り、第2パルス信号PS22は第2の駆動パルスDP2
2であり、第3パルス信号PS23は第3の駆動パルス
DP23であり、第4パルス信号PS24は第4の駆動
パルスDP24である。
【0107】これらの第1の駆動パルスDP21、第2
の駆動パルスDP22、第3の駆動パルスDP13及び
第4の駆動パルスDP24は、何れも同じ波形形状のマ
ルチパルス波形であり、それぞれ単独でインク滴を吐出
可能な信号である。
【0108】すなわち、各駆動パルスDP21,DP2
2,DP23、DP24は、中間電位VMDから勾配θ
21に沿って最低電位VLDまで電位を下降する第1放
電要素PD1と、この最低電位VLDを短い時間維持す
る第1ホールド要素PD2と、最低電位VLDから急勾
配θ22に沿って最高電位VHDまで極く短時間で電位
を上昇させる第1充電要素PD3と、最高電位を維持す
る第2ホールド要素PD4と、最高電位VHDから勾配
θ23に沿って中間電位VMDまで電位を下降させる第
2放電要素PD5とから構成される。
【0109】これらの各駆動パルスが圧電振動子15に
供給されると、小ドットを形成し得る量のインク滴がノ
ズル開口13から吐出される。
【0110】より具体的には、第1放電要素PD1が供
給されて圧電振動子15が中間電位VMDから放電され
ることにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から
最大容積まで膨張する。そして、第1充電要素PD3に
より、圧力発生室16は最小容積まで急激に収縮する。
この圧力発生室16の収縮状態は第2ホールド要素PD
4が供給されている期間に亘って維持される。この圧力
発生室16の急激な収縮及び収縮状態の保持により、圧
力発生室16内のインク圧力が急速に高まりノズル開口
13からはインク滴が吐出する。このとき吐出されるイ
ンク滴の量は、例えば7pL程度となっている。そし
て、第2放電要素PD5により、メニスカスの振動を短
時間で収束させるべく圧力発生室16を膨張復帰させ
る。
【0111】以上のような駆動信号D及び駆動信号Eを
用いると、専用紙における360dpi×360dpi
の単位領域に対して、図11に示すように、1440d
pi×720dpiと同程度の解像度を実現することが
できる。この場合、図11から明らかなように、当該単
位領域上のノズル開口のパス数は4パスであり、パス毎
に交互に駆動信号E及び駆動信号Dが用いられ、インク
滴のマルチショット噴射とバリュアブルサイズドット噴
射とが交互に実施される。360dpi×360dpi
の単位領域における階調を考えれば、0−2−4−5−
7−…−80(pl)の63階調が実現可能である。
【0112】上記の場合、各単位領域毎の階調データ
は、63階調を識別するため6ビットからなる(もっと
も、全ての階調を使用する必要はなく、その場合、ビッ
ト数を減少させることができる)が、各パス毎のドット
パターンデータ(階調情報)は、マルチショット噴射の
場合には4ビット、バリュアブルサイズドット噴射の場
合には2ビットである。そして、デコーダ42は、当該
ドットパターンデータに基づいて、各パス毎のパルス選
択データを形成する。
【0113】この場合、駆動信号Dを用いる各パス毎
に、4ビットのパルス選択データが生成される(各パス
毎のドットパターンデータがそのまま流用され得る)。
そして、パルス選択データの各ビットによって、各駆動
パルスDP21〜DP24が選択される。
【0114】一方、駆動信号Eを用いる各パス毎に、小
ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ド
ットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ド
ットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じ
て、10ビットのパルス選択データが生成される。パル
ス選択データによるパルス信号の選択については、駆動
信号Aについて説明したのと略同様であるので、詳細な
説明を省略する。
【0115】以上から明らかなように、駆動信号Dと駆
動信号Eとを各パス毎に交互に用いると、実質的な高解
像度でより高階調かつ中速の記録を実施することができ
る。
【0116】次に、プリンタ1の動作について説明す
る。
【0117】記録動作に先だって、インタフェース機器
100を介して、複数の画質モード(第1モード〜第4
モード)から一の選択画質モードが設定される。この画
質モードの設定は、インタフェース機器100によら
ず、ホストコンピュータ等から送信される制御コマンド
によって、制御部28において自動的になされてもよ
い。
【0118】画質モードが設定されたならぱ、制御部2
8は、駆動信号生成回路30やデコーダ42に制御情報
(画質モード情報)を出力する。
【0119】この制御情報に基づき、駆動信号生成回路
30(第1駆動信号発生手段、第2駆動信号発生手段)
は、画質モードに応じた駆動信号が生成可能な状態を設
定する。例えば、第1モードが設定された旨の制御情報
を受信したならば駆動信号A(図5)が生成可能な状態
を設定し、第2モードが設定された旨の制御情報を受信
したならば駆動信号Bを生成可能な状態を設定し、第3
モードが設定された旨の制御情報を受信したならば駆動
信号Cを生成可能な状態を設定し、第4モードが設定さ
れた旨の制御情報を受信したならば駆動信号D(図1
0:第1吐出駆動信号)及び駆動信号E(第2吐出駆動
信号)を生成可能な状態を設定する。
【0120】また、デコーダ42は、印字データ(階調
情報)とパルス選択データの組み合わせを設定する。例
えば、デコーダ42は、画質モード毎に印字データとパ
ルス選択データとの組み合わせを定めたテーブル情報及
び制御部28からの制御情報に基づいて、設定された画
質モードに対応するテーブル情報を選択する。
【0121】続いて、プリンタ1は、設定された画質モ
ードに基づく記録動作を行う。
【0122】例えば、第4モードにおいて、駆動信号生
成回路30(第1駆動信号生成手段)は、例えば奇数番
目のパスのために、マルチショット用の駆動信号Dを生
成する。この場合、デコーダ42は、印字データに基づ
いて、奇数番目のパス毎に、(0000)〜(111
1)の2値の4解像度=16通りのパルス選択データ
(第1選択階調データ)を生成する。
【0123】そして、スイッチ回路45(第1駆動パル
ス生成手段)は、制御ロジック43から出力されるタイ
ミング信号が入力される毎にパルス選択データの内容を
参照し、パルス選択データが(1)の場合に、対応する
期間に亘ってパルス信号(駆動パルス)を圧電振動子1
5に供給する。すなわち、パルス選択データを矩形パル
ス列として、当該矩形パルス列と駆動信号DとのAND
によって駆動パルスが生成される。
【0124】その結果、パルス選択データの各ビットデ
ータに基づいて、駆動パルスDP21〜DP24の各々
が圧電振動子15に選択的に供給されて、インク量が7
pLの小インク滴がノズル開口13からそれぞれ吐出さ
れる。
【0125】また、駆動信号生成回路30(第2駆動信
号生成手段)は、偶数番目のパスのために、小インク滴
を吐出させる小ドット駆動パルスと中インク滴を吐出さ
せる中ドット駆動パルスと大インク滴を吐出させる大ド
ット駆動パルスとを含ませた駆動信号Eを生成する。こ
の場合、デコーダ42は、偶数番目のパス毎に、小ドッ
トの印字データ(階調情報01)の翻訳によってパルス
選択データ(0100000100)(第2選択階調デ
ータ)を生成し、中ドットの印字データ(階調情報1
0)の翻訳によってパルス選択データ(0001000
000)を生成し、大ドットの印字データ(階調情報1
1)の翻訳によってパルス選択データ(0000100
001)を生成する。
【0126】そして、スイッチ回路45(第2駆動パル
ス生成手段)は、制御ロジック43から出力されるタイ
ミング信号が入力される毎にパルス選択データの内容を
参照し、パルス選択データが(1)の場合に、対応する
期間に亘ってパルス信号(駆動パルス)を圧電振動子1
5に供給する。すなわち、パルス選択データを矩形パル
ス列として、当該矩形パルス列と駆動信号EとのAND
によって駆動パルスが生成される。
【0127】その結果、各パス毎の小ドットの印字デー
タに基づき、小ドット駆動パルスDP3が圧電振動子1
5に供給されてインク量が2pLの小インク滴がノズル
開口13から吐出される。また、各パス毎の中ドットの
印字データに基づき、中ドット駆動パルスDP4が圧電
振動子15に供給されてインク量が5pLの中インク滴
がノズル開口13から吐出される。同様に、大ドットの
印字データに基づき、大ドット駆動パルスDP3が圧電
振動子15に供給されてインク量が12pLの大インク
滴がノズル開口13から吐出される。
【0128】なお、各モードで規定される駆動信号の波
形は、上記の実施の形態に限られない。一例として、第
4モードで規定され得る駆動信号の変形例Fを、図12
に示す。第4モードにおいては、マルチショット用の駆
動信号とバリュアブルサイズドット用の駆動信号とを各
パス毎に交互に用いることに主たる特徴があるのであっ
て、マルチショット用の駆動信号及びバリュアブルサイ
ズドット用の駆動信号の各波形については何ら限定はな
い。例えば、図13に示すような吐出インク量を実施す
ることもできる。すなわち、マルチショット噴射の各々
による吐出インク量が5plであり、バリュアブルサイ
ズドット噴射における各サイズの吐出インク量が、2p
l、10pl、20plであり得る。
【0129】更に、上記の実施の形態において、第5モ
ードとして、全てのパスにおいてマルチショット用の駆
動信号を用いる態様を追加することもできる。例えば、
1画素あたり最大4個の駆動パルスが対応すると共に各
駆動パルスによって5plのインクを吐出することがで
きる駆動信号Gを用いる場合、専用紙における360d
pi×360dpiの単位領域に対して、図16に示す
ように、1440dpi×1440dpiの解像度を実
現することができる。また、図16から明らかなよう
に、当該単位領域上のノズル開口のパス数は4パスであ
る。しかしながら、階調は1440dpi×1440d
piの各単位において2値である。360dpi×36
0dpiの単位領域における階調として考えても、0−
5−10−…−80の17階調しか得られない。
【0130】また、第4モードの変形例として、バリュ
アブルサイズドットのインク吐出を1画素(1単位領
域)あたり2回以上行うようにすることも可能である。
このような態様を、第6モードとして追加することもで
きる。
【0131】第6モードの一例を、図14を用いて説明
する。図14に示すように、この場合のマルチショット
用の駆動信号は、前記の駆動信号Gと同様であり、この
場合のバリュアブルサイズドット用の駆動信号は、2p
l、5pl、11plの各サイズのインク滴を吐出する
ことができる波形を、1画素あたり2周期分含む駆動信
号Hである。このような駆動信号Hは、当該駆動信号H
を用いたインク滴吐出時のキャリッジ速度を通常の2分
の1の速度に減速するならば、駆動信号Cを流用するこ
とができる。換言すれば、駆動信号Hの1パスは、駆動
信号Cによる2パスに置換可能である。
【0132】この場合、専用紙における360dpi×
360dpiの単位領域に対して、図14に示すよう
に、極めて高い解像度(実質的に1440dpi×14
40dpi)を実現することができる。また、図14か
ら明らかなように、当該単位領域上のノズル開口のパス
数は4パス(駆動信号Cを用いる場合には6パス)で比
較的高速でもある。また、階調数についても、極めて高
精細な設定が可能である。
【0133】なお、以上の実施の形態において、圧力室
16の容積を変化させる圧力発生素子は、圧電振動子1
5に限定されるものではない。例えば、磁歪素子を圧力
発生素子として用い、この磁歪素子によって圧力室16
を膨張・収縮させて圧力変動を生じさせるようにしても
よいし、発熱素子を圧力発生素子として用い、この発熱
素子からの熱で膨張・収縮する気泡によって圧力室16
に圧力変動を生じさせるように構成してもよい。
【0134】なお、前述のように、プリンタコントロー
ラ1はコンピュータシステムによって構成されている
が、コンピュータシステムに前記各要素を実現させるた
めのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュ
ータ読取り可能な記録媒体201も、本件の保護対象で
ある。
【0135】さらに、前記の各要素が、コンピュータシ
ステム上で動作するOS等のプログラム(第2のプログ
ラム)によって実現される場合、当該OS等のプログラ
ム(第2のプログラム)を制御する各種命令を含むプロ
グラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202
も、本件の保護対象である。
【0136】ここで、記録媒体201、202とは、フ
ロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、
各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0137】なお、以上の実施の形態では、マルチショ
ット噴射とバリュアブルサイズドット噴射とを各パス毎
に交互に実施しているが、この態様に特に限定されな
い。本発明の主たる特徴は、同一の単位領域において、
マルチショット噴射とバリュアブルサイズドット噴射と
を混在させることにある。
【0138】本発明によれば、マルチショット噴射によ
るエッジ処理とバリュアブルサイズドット噴射による濃
度調整処理との両方を好適に実現可能である。
【0139】なお、本発明は、インクジェット式記録装
置以外の任意の液体噴射装置に適用され得る。液体の例
としては、インクの他に、グルー、マニキュア等が使用
され得る。また、本発明は、フィルタの製造装置にも適
用され得る。
【0140】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所定の単位領域に対する液体の噴射において、マルチパ
ルス波形を用いたマルチショット噴射と、所定の第1体
積の液体滴を吐出させる第1パルス波形または所定の第
2体積の液体滴を吐出させる第2パルス波形のいずれか
を用いたバリュアブルサイズドット噴射と、を混在させ
るため、解像度の向上、階調数の向上及び液体噴射速度
の向上のバランスにおいて優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるインクジェット式
プリンタの概略斜視図である。
【図2】記録ヘッドの内部構造を説明する断面図であ
る。
【図3】プリンタの電気的構成を説明するブロック図で
ある。
【図4】記録ヘッドの電気駆動系を説明するブロック図
である。
【図5】バリュアブルサイズドット用の駆動信号の一例
を示す図である。
【図6】図5の駆動信号に基づいて生成される駆動パル
スを説明する図である。
【図7】第1モードでの1画素あたりのインク滴吐出の
状態の一例を示す図である。
【図8】第2モードでの1画素あたりのインク滴吐出の
状態の一例を示す図である。
【図9】第3モードでの1画素あたりのインク滴吐出の
状態の一例を示す図である。
【図10】マルチショット用の駆動信号の一例を示す図
である。
【図11】第4モードでの1画素あたりのインク滴吐出
の状態の一例を示す図である。
【図12】バリュアブルサイズドット用の駆動信号の他
の例を示す図である。
【図13】第4モードでの1画素あたりのインク滴吐出
の状態の他の例を示す図である。
【図14】第6モードでの1画素あたりのインク滴吐出
の状態の一例を示す図である。
【図15】マルチショット用の駆動信号の一例を示す図
である。
【図16】マルチショット噴射での1画素あたりのイン
ク滴吐出の状態の一例を示す図である。
【図17】バリュアブルサイズドット用の駆動信号の一
例を示す図である。
【図18】図17の駆動信号に基づいて生成される駆動
パルスを説明する図である。
【図19】バリュアブルサイズドット噴射での1画素あ
たりのインク滴吐出の状態の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 インクジェット式プリンタ 2 キャリッジ 3 ガイド部材 4 駆動プーリ 5 遊転プーリ 6 タイミングベルト 7 パルスモータ 8 記録紙 10 記録ヘッド 11 インクカートリッジ 12 インク室 13 ノズル開口 14 ノズルプレート 15 圧電振動子 16 圧力室 17 インク供給口 18 供給側連通孔 19 第1ノズル連通孔 20 第2ノズル連通孔 23 プリンタコントローラ 24 プリントエンジン 25 外部インターフェース 26 RAM 27 ROM 28 制御部 29 発振回路 30 駆動信号生成回路 31 内部インターフェース 33 記録ヘッドの電気駆動系 34 プラテン 35 紙送りモータ 36 第1シフトレジスタ 37 第2シフトレジスタ 39 第1ラッチ回路 40 第2ラッチ回路 42 デコーダ 43 制御ロジック 44 レベルシフタ 45 スイッチ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EC08 EC11 EC31 EC42 EC74 EC80 ED01 ED03 FA10 2C057 AF39 AM21 AM22 AM40 AN01 CA01 CA04

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズル開口を有するヘッド部材と、 記録用媒体を保持する保持手段と、 ヘッド部材を記録用媒体に対して相対的に移動させる移
    動機構と、 記録用媒体の所定の単位領域上をノズル開口が2パス以
    上通過するように移動機構を制御する移動制御部と、 ノズル開口の所定の単位領域上の1パス目の移動中に第
    1吐出駆動信号を生成する第1駆動信号発生手段と、 ノズル開口の所定の単位領域上の2パス目の移動中に第
    2吐出駆動信号を生成する第2駆動信号発生手段と、 前記所定の単位領域のための吐出データに基づいて、複
    数の階調データから一の第1選択階調データ及び一の第
    2選択階調データを設定する階調データ設定手段と、 第1選択階調データと前記第1吐出駆動信号とに基づい
    て、前記所定の単位領域のための1パス目の駆動パルス
    を生成する第1駆動パルス生成手段と、 第2選択階調データと前記第2吐出駆動信号とに基づい
    て、前記所定の単位領域のための2パス目の駆動パルス
    を生成する第2駆動パルス生成手段と、 ノズル開口部分に設けられ、前記駆動パルスに基づいて
    ノズル開口から液体を吐出させる液体吐出手段と、を備
    え、 第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号の一方は、前記
    単位領域に対応する一周期中において、ノズル開口から
    同一の小体積の液体滴を吐出させるマルチパルス波形を
    複数個有する周期信号であり、 第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号の他方は、前記
    単位領域に対応する一周期中において、ノズル開口から
    所定の第1体積の液体滴を吐出させる第1パルス波形
    と、ノズル開口から所定の第2体積の液体滴を吐出させ
    る第2パルス波形と、を少なくとも有する周期信号であ
    ることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 【請求項2】移動制御部は、ノズル開口の1パス目の移
    動速度とノズル開口の2パス目の移動速度とを異ならせ
    るようになっていることを特徴とする請求項1に記載の
    液体噴射装置。
  3. 【請求項3】第1ノズル開口及び第2ノズル開口を有す
    るヘッド部材と、 記録用媒体を保持する保持手段と、 ヘッド部材を記録用媒体に対して相対的に移動させる移
    動機構と、 記録用媒体の所定の単位領域上を2つのノズル開口が各
    1パス以上通過するように移動機構を制御する移動制御
    部と、 第1ノズル開口の所定の単位領域上の移動中に第1吐出
    駆動信号を生成する第1駆動信号発生手段と、 第2ノズル開口の所定の単位領域上の移動中に第2吐出
    駆動信号を生成する第2駆動信号発生手段と、 前記所定の単位領域のための吐出データに基づいて、複
    数の階調データから一の第1選択階調データ及び一の第
    2選択階調データを設定する階調データ設定手段と、 第1選択階調データと前記第1吐出駆動信号とに基づい
    て、前記所定の単位領域のための第1ノズル開口の駆動
    パルスを生成する第1駆動パルス生成手段と、 第2選択階調データと前記第2吐出駆動信号とに基づい
    て、前記所定の単位領域のための第2ノズル開口の駆動
    パルスを生成する第2駆動パルス生成手段と、 各ノズル開口部分に設けられ、前記駆動パルスに基づい
    て各ノズル開口から液体を吐出させる液体吐出手段と、
    を備え、 第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号のうちの一方
    は、前記単位領域に対応する一周期中において、ノズル
    開口から同一の小体積の液体滴を吐出させるマルチパル
    ス波形を複数個有する周期信号であり、 第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号のうちの他方
    は、前記単位領域に対応する一周期中において、ノズル
    開口から所定の第1体積の液体滴を吐出させる第1パル
    ス波形と、ノズル開口から所定の第2体積の液体滴を吐
    出させる第2パルス波形と、を少なくとも有する周期信
    号であることを特徴とする液体噴射装置。
  4. 【請求項4】移動制御部は、第1ノズル開口の所定の単
    位領域上の移動速度と第2ノズル開口の所定の単位領域
    上の移動速度とを異ならせるようになっていることを特
    徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 【請求項5】第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号の
    うちの一方は、前記単位領域に対応する一周期中におい
    て、ノズル開口から同一の小体積の液体滴を吐出させる
    マルチパルス波形を4個有する周期信号であることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の液体噴射装
    置。
  6. 【請求項6】第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号の
    うちの他方は、前記単位領域に対応する一周期中におい
    て、ノズル開口から所定の第1体積の液体滴を吐出させ
    る第1パルス波形と、ノズル開口から所定の第2体積の
    液体滴を吐出させる第2パルス波形と、ノズル開口から
    所定の第3体積の液体滴を吐出させる第3パルス波形
    と、を有する周期信号であることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の液体噴射装置。
  7. 【請求項7】第1駆動パルス生成手段は、各階調データ
    から第1吐出駆動信号の一周期に対応する矩形パルス列
    を生成し、当該矩形パルス列と第1吐出駆動信号とのA
    NDによって駆動パルスを生成するようになっており、 第2駆動パルス生成手段は、各階調データから第2吐出
    駆動信号の一周期に対応する矩形パルス列を生成し、当
    該矩形パルス列と第2吐出駆動信号とのANDによって
    駆動パルスを生成するようになっていることを特徴とす
    る請求項1乃至6に記載の液体噴射装置。
  8. 【請求項8】ノズル開口を有するヘッド部材と、 記録用媒体を保持する保持手段と、 ヘッド部材を記録用媒体に対して相対的に移動させる移
    動機構と、 ノズル開口部分に設けられ、駆動パルスに基づいてノズ
    ル開口から液体を吐出させる液体吐出手段と、を備えた
    液体噴射装置を制御するための装置であって、 記録用媒体の所定の単位領域上をノズル開口が2パス以
    上通過するように移動機構を制御する移動制御部と、 ノズル開口の所定の単位領域上の1パス目の移動中に第
    1吐出駆動信号を生成する第1駆動信号発生手段と、 ノズル開口の所定の単位領域上の2パス目の移動中に第
    2吐出駆動信号を生成する第2駆動信号発生手段と、 前記所定の単位領域のための吐出データに基づいて、複
    数の階調データから一の第1選択階調データ及び一の第
    2選択階調データを設定する階調データ設定手段と、 第1選択階調データと前記第1吐出駆動信号とに基づい
    て、前記所定の単位領域のための1パス目の駆動パルス
    を生成する第1駆動パルス生成手段と、 第2選択階調データと前記第2吐出駆動信号とに基づい
    て、前記所定の単位領域のための2パス目の駆動パルス
    を生成する第2駆動パルス生成手段と、を備え、 第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号の一方は、前記
    単位領域に対応する一周期中において、ノズル開口から
    同一の小体積の液体滴を吐出させるマルチパルス波形を
    複数個有する周期信号であり、 第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号の他方は、前記
    単位領域に対応する一周期中において、ノズル開口から
    所定の第1体積の液体滴を吐出させる第1パルス波形
    と、ノズル開口から所定の第2体積の液体滴を吐出させ
    る第2パルス波形と、を少なくとも有する周期信号であ
    ることを特徴とする制御装置。
  9. 【請求項9】移動制御部は、ノズル開口の1パス目の移
    動速度とノズル開口の2パス目の移動速度とを異ならせ
    るようになっていることを特徴とする請求項8に記載の
    制御装置。
  10. 【請求項10】第1ノズル開口及び第2ノズル開口を有
    するヘッド部材と、 記録用媒体を保持する保持手段と、 ヘッド部材を記録用媒体に対して相対的に移動させる移
    動機構と、 各ノズル開口部分に設けられ、駆動パルスに基づいて各
    ノズル開口から液体を吐出させる液体吐出手段と、を備
    えた液体噴射装置を制御するための装置であって、 記録用媒体の所定の単位領域上を2つのノズル開口が各
    1パス以上通過するように移動機構を制御する移動制御
    部と、 第1ノズル開口の所定の単位領域上の移動中に第1吐出
    駆動信号を生成する第1駆動信号発生手段と、 第2ノズル開口の所定の単位領域上の移動中に第2吐出
    駆動信号を生成する第2駆動信号発生手段と、 前記所定の単位領域のための吐出データに基づいて、複
    数の階調データから一の第1選択階調データ及び一の第
    2選択階調データを設定する階調データ設定手段と、 第1選択階調データと前記第1吐出駆動信号とに基づい
    て、前記所定の単位領域のための第1ノズル開口の駆動
    パルスを生成する第1駆動パルス生成手段と、 第2選択階調データと前記第2吐出駆動信号とに基づい
    て、前記所定の単位領域のための第2ノズル開口の駆動
    パルスを生成する第2駆動パルス生成手段と、を備え、 第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号のうちの一方
    は、前記単位領域に対応する一周期中において、ノズル
    開口から同一の小体積の液体滴を吐出させるマルチパル
    ス波形を複数個有する周期信号であり、 第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号のうちの他方
    は、前記単位領域に対応する一周期中において、ノズル
    開口から所定の第1体積の液体滴を吐出させる第1パル
    ス波形と、ノズル開口から所定の第2体積の液体滴を吐
    出させる第2パルス波形と、を少なくとも有する周期信
    号であることを特徴とする制御装置。
  11. 【請求項11】移動制御部は、第1ノズル開口の所定の
    単位領域上の移動速度と第2ノズル開口の所定の単位領
    域上の移動速度とを異ならせるようになっていることを
    特徴とする請求項10に記載の液体噴射装置。
  12. 【請求項12】第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号
    のうちの一方は、前記単位領域に対応する一周期中にお
    いて、ノズル開口から同一の小体積の液体滴を吐出させ
    るマルチパルス波形を4個有する周期信号であることを
    特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載の制御装
    置。
  13. 【請求項13】第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号
    のうちの他方は、前記単位領域に対応する一周期中にお
    いて、ノズル開口から所定の第1体積の液体滴を吐出さ
    せる第1パルス波形と、ノズル開口から所定の第2体積
    の液体滴を吐出させる第2パルス波形と、ノズル開口か
    ら所定の第3体積の液体滴を吐出させる第3パルス波形
    と、を有する周期信号であることを特徴とする請求項8
    乃至12のいずれかに記載の制御装置。
  14. 【請求項14】第1駆動パルス生成手段は、各階調デー
    タから第1吐出駆動信号の一周期に対応する矩形パルス
    列を生成し、当該矩形パルス列と第1吐出駆動信号との
    ANDによって駆動パルスを生成するようになってお
    り、 第2駆動パルス生成手段は、各階調データから第2吐出
    駆動信号の一周期に対応する矩形パルス列を生成し、当
    該矩形パルス列と第2吐出駆動信号とのANDによって
    駆動パルスを生成するようになっていることを特徴とす
    る請求項8乃至13に記載の液体噴射装置。
  15. 【請求項15】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステムによって実行されて、前記コンピュ
    ータシステムに請求項8乃至14のいずれかに記載の制
    御装置を実現させるプログラムを記録したコンピュータ
    読取り可能な記録媒体。
  16. 【請求項16】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制
    御する命令が含まれており、 前記コンピュータシステムによって実行されて、前記第
    2のプログラムを制御して、前記コンピュータシステム
    に請求項8乃至14のいずれかに記載の制御装置を実現
    させるプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な
    記録媒体。
  17. 【請求項17】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステムによって実行されて、前記コンピュ
    ータシステムに請求項8乃至14のいずれかに記載の制
    御装置を実現させるプログラム。
  18. 【請求項18】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制
    御する命令が含まれており、前記コンピュータシステム
    によって実行されて、前記第2のプログラムを制御し
    て、前記コンピュータシステムに請求項8乃至14のい
    ずれかに記載の制御装置を実現させるプログラム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005335280A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Fuji Photo Film Co Ltd インクセット及びそれを用いる画像記録方法
JP2007223263A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Seiko Epson Corp 描画装置および適正化方法
US7367156B2 (en) 2003-12-09 2008-05-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Inkjet recording device and inkjet recording method

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