JP2002264002A - ワーク切断装置およびワーク切断方法 - Google Patents
ワーク切断装置およびワーク切断方法Info
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Abstract
起因して組み替え時に組み立て精度がばらつくのを抑制
することが可能なワーク切断装置を提供する。 【解決手段】回転ブレード2、4および6と、その回転
ブレード2、4および6に接触して固定され、回転ブレ
ード2、4および6に接触する面に、異物を収容するた
めの溝3aおよび5aを有するスペーサ3および5とを
備えている。
Description
およびワーク切断方法に関し、より特定的には、高精度
な切削加工に用いるワーク切断装置およびワーク切断方
法に関する。
な切削加工に用いるワーク切断装置が知られている。そ
して、そのうち、複数枚の回転ブレード(切断刃)を用
いて切削を行うワーク切断装置が知られている。図12
は、従来の複数枚の回転ブレードを用いてワークの切断
を行うワーク切断装置を示した組み立て完成図である。
図13は、図12に示した従来のワーク切断装置のフラ
ンジユニット部の分解斜視図である。
来のワーク切断装置の全体構成について説明する。な
お、ここでは、3枚の回転ブレードを用いる従来例につ
いて説明する。従来のワーク切断装置のフランジユニッ
ト部は、図12および図13に示すように、受け側フラ
ンジ101と、3枚の回転ブレード102、104およ
び106と、2つのスペーサ103および105と、押
さえ側フランジ107と、ナット108とを備えてい
る。
を装着可能なねじ部101aが設けられている。スペー
サ103は、回転ブレード102と104との間に配置
されており、スペーサ105は、回転ブレード104と
106との間に配置されている。受け側フランジ101
と押さえ側フランジ107とは、それぞれ、回転ブレー
ド102と回転ブレード106とを外側から挟むように
配置されている。受け側フランジ101のねじ部101
aには、ナット108が装着されている。
ジ101、回転ブレード102、スペーサ103、回転
ブレード104、スペーサ105、回転ブレード10
6、押さえ側フランジ107およびナット108からな
るフランジユニットが、スピンドル109にはめられて
フランジ押さえ110に当接されている。さらに、スピ
ンドルナット111をスピンドル109の先端部に設け
られたねじ部(図示せず)に装着することによって、フ
ランジユニットを完全に固定している。
み立て手順としては、図13に示すように、回転ブレー
ド102、104および106間にスペーサ103およ
び105を介在させた状態で、両側から受け側フランジ
101および押さえ側フランジ107で挟み込む。その
状態で、受け側フランジ101のねじ部101aにナッ
ト108をねじ止めする。さらに、受け側フランジ10
1をスピンドル109にはめてフランジ押さえ110に
当接させる。そして、スピンドル109の先端に設けら
れたねじ部(図示せず)にスピンドルナット111を装
着して締め付け固定する。
後、3枚の回転ブレード102、104および106を
用いて、ワークの切断を行う。
示した従来のワーク切断装置では、3枚の回転ブレード
102、104および106を使用して切削を行う。こ
の場合、必要に応じて切断刃である回転ブレードの枚数
を適宜変化させて切断加工を行うのが通常である。この
ように回転ブレードの枚数を変化させるためには、図1
2に示した状態から、図13に示すように、一旦3枚の
回転ブレード102、104および106を分解した
後、回転ブレードの枚数を変化させて再度組み直す(組
み替える)必要がある。
に、回転ブレード102、104および106と、スペ
ーサ103および105との接触面に、加工雰囲気中に
浮遊する微細なゴミ(パーティクル)などの異物が付着
するという不都合が生じる。そのため、組み替えの前後
で回転ブレード102と104との間の間隔と、回転ブ
レード104と106との間の間隔が変化するため、組
み替えの前後でワークの切断寸法にバラツキが発生する
という問題点があった。
めになされたものであり、この発明の1つの目的は、切
断刃の組み替え時に組み立て精度がばらつくのを抑制す
ることによって、ワークの加工精度がばらつくのを防止
することが可能なワーク切断装置を提供することであ
る。
み替え時に、切断刃とスペーサとの接触面に付着した異
物を収容または除去することである。
刃とスペーサとの接着面に付着した異物に起因して組み
替え時に組み立て精度がばらつくのを抑制することが可
能なワーク切断方法を提供することである。
切断装置は、切断刃と、切断刃に接触して固定され、切
断刃に接触する面に、異物を収容するための凹部を有す
るスペーサとを備えている。
触する面に、異物を収容するための凹部を有するスペー
サを設けることによって、組み替え時に切断刃とスペー
サとを組み立てる際に、切断刃とスペーサとの接触面に
付着した異物をそのスペーサの凹部に収容することがで
きる。これにより、切断刃とスペーサとの接触面に付着
した異物に起因して組み替え時に組み立て精度がばらつ
くのを抑制することができる。その結果、ワークの加工
精度がばらつくのを有効に防止することができる。
項1の構成において、スペーサの凹部は、円周方向に対
して交差する方向に延びる溝を含む。請求項2では、こ
のように構成することによって、切断刃とスペーサとの
組み替え時に円周方向にスペーサを回転させれば、切断
刃とスペーサとの接触面に付着した異物が円周方向に対
して交差する方向に延びる溝の中に容易に収容される。
これにより、切断刃とスペーサとの接触面に付着した異
物に起因して組み替え時に組み立て精度がばらつくのを
容易に抑制することができる。
項2の構成において、円周方向に対して交差する方向に
延びる溝は、半径方向に延びる溝、互いに直交する方向
に延びる溝および螺旋状の溝のいずれかを含む。請求項
3では、このように構成することによって、切断刃とス
ペーサとの組み立て時に円周方向にスペーサを回転させ
れば、切断刃とスペーサとの接触面に付着した異物を、
その半径方向に延びる溝、互いに直交する方向に延びる
溝、または、螺旋状の溝の中に容易に収容することがで
きる。
項2または3の構成において、円周方向に対して交差す
る方向に延びる溝は、スペーサの外周部および内周部の
うちの少なくともいずれかの端部にまで延びて形成され
ている。請求項4では、このように構成することによっ
て、切断刃とスペーサとの接触面に付着した異物をその
溝の外周部または内周部から容易に取り除くことができ
る。
項1の構成において、スペーサの凹部は、スペーサの切
断刃に接触する面に点在するように形成され、異物を収
容可能な複数の凹部を含む。請求項5では、このように
構成することによって、切断刃とスペーサとの組み替え
時に円周方向にスペーサを回転させれば、切断刃とスペ
ーサとの接触面に付着した異物がその異物を収容可能な
複数の凹部の中に容易に収容される。これにより、切断
刃とスペーサとの接触面に付着した異物に起因して組み
替え時に組み立て精度がばらつくのを容易に抑制するこ
とができる。
項1〜5のいずれかの構成において、スペーサは、セラ
ミックス材料からなる。請求項6では、このように構成
することによって、セラミックスは加工時のスペーサの
発熱による熱膨張が小さいので、ワークの加工精度を向
上させることができる。
項5または6の構成において、スペーサは、少なくとも
2種類の材料を含むセラミックス材料からなり、スペー
サの異物を収容可能な複数の凹部は、少なくとも2種類
の材料のうちの少なくとも1つを選択的にエッチングす
ることによって形成されている。請求項7では、このよ
うに構成することによって、セラミックス材料からなる
スペーサに容易に異物を収容可能な複数の凹部を形成す
ることができる。そして、その異物を収容可能な複数の
凹部によって、切断刃とスペーサとの接触面に付着した
異物を容易に収容することができる。
刃と、切断刃に接触する面に異物を収容するための凹部
を有するスペーサとを接触させて固定する工程と、切断
刃を用いてワークを切断する工程とを備えている。
切断刃に接触する面に異物を収容するための凹部を有す
るスペーサとを接触させて固定することによって、切断
刃とスペーサとの接触面に付着した異物をそのスペーサ
の凹部に収容することができる。これにより、切断刃と
スペーサとの接触面に付着した異物に起因して組み替え
時に組み立て精度がばらつくのを抑制することができ
る。その結果、ワークの加工精度がばらつくのを有効に
防止することができる。
項8の構成において、切断刃とスペーサとを固定する工
程は、スペーサと切断刃とを接触させた状態で、スペー
サおよび切断刃の少なくともいずれかを円周方向に所定
の角度回転させることによって、切断刃とスペーサとの
接触面に位置する異物を凹部に収容した後、切断刃とス
ペーサとを固定する工程を含む。請求項9では、このよ
うに構成することによって、切断刃とスペーサとの接触
面に付着した異物をスペーサの凹部に容易に収容するこ
とができる。これにより、切断刃とスペーサとの接触面
に付着した異物に起因して組み替え時に組み立て精度が
ばらつくのを容易に抑制することができる。
態を図面に基づいて説明する。
施形態によるワーク切断装置のフランジユニット部を示
した分解斜視図である。図2は図1に示した第1実施形
態のワーク切断装置のスペーサの正面図である。
形態のワーク切断装置のフランジユニット部は、受け側
フランジ1と、3つの回転ブレード2、4および6と、
アルミナチタンカーバイドなどのセラミックスからなる
2つのスペーサ3および5と、押さえ側フランジ7と、
ナット8とを備えている。受け側フランジ1には、ナッ
ト8を装着可能なねじ部1aが設けられている。また、
回転ブレード2、4および6は、ダイヤモンド系砥粒ま
たはcBNが全面に分散された電鋳刃からなる。また、
回転ブレード2、4および6の厚みは、約0.2mmで
ある。なお、この回転ブレード2、4および6は、本発
明の「切断刃」の一例である。
に配置されており、スペーサ5は、回転ブレード4と6
との間に配置されている。受け側フランジ1と押さえ側
フランジ7とは、それぞれ、回転ブレード2と回転ブレ
ード6とを外側から挟むように配置されている。
表面および裏面(回転ブレード2および4との接触面)
に、それぞれ8個の半径方向に延びる溝3aを45°の
等間隔で形成する。この溝3aは、スペーサ3の内周か
ら外周まで貫通するように形成されている。この溝3a
の深さは、約0.01mm〜約0.1mmであり、幅
は、約0.1〜約2.0mmである。また、回転ブレー
ド4と6との間に配置されるスペーサ5にも、スペーサ
3の溝3aと同様の溝5aが形成されている。なお、ス
ペーサ3および5の厚みは、約0.8mmである。
るワーク切断装置を組み立てる際の手順について説明す
る。
をはめ込んだ後、スペーサ3を回転ブレード2に対して
接触させる。そして、スペーサ3と回転ブレード2とを
接触させた状態でスペーサ3をの円周方向に少なくとも
45°回転させた後、円周方向に少なくとも45°逆回
転させる。この回転動作(摺り合わせ動作)を数回繰り
返す。その後、スペーサ3に対して回転ブレード4を接
触させた後、スペーサ3と回転ブレード4との摺り合わ
せ動作を行う。
して接触させた後、スペーサ5と回転ブレード4との摺
り合わせ動作を行う。また、スペーサ5に対して回転ブ
レード6を接触させた後、回転ブレード6とスペーサ5
との摺り合わせ動作を行う。そして、回転ブレード6を
押さえ側フランジ7によって押さえた状態で、受け側フ
ランジ1のねじ部1aにナット8をはめ込むことによっ
て、フランジユニットを完成させる。この状態で、図示
しないスピンドル(駆動軸)にフランジユニットをはめ
込んだ後固定する。
置を組み立てた後、3つの回転ブレード2、4および6
を用いて、ワークの切断加工を行う。
上記のように、スペーサ3および5の回転ブレード2、
4および6に接触する面に、それぞれ、半径方向に延び
る8個の溝3aおよび5aを設けることによって、回転
ブレード2、4および6とスペーサ3および5とを組み
立てる際に、円周方向にスペーサ3および5または回転
ブレード2、4および6を回転させれば、回転ブレード
2、4および6とスペーサ3および5との接触面に付着
した異物をスペーサ3および5の溝3aおよび5aに収
容することができる。これにより、回転ブレード2、4
および6とスペーサ3および5との接着面に付着した異
物に起因して組み替え時に組み立て精度がばらつくのを
抑制することができる。その結果、ワークの加工精度が
ばらつくのを有効に防止することができる。なお、その
溝3aおよび5a内に収容された異物は、スペーサ3お
よび5の内周面または外周面から容易に取り除くことが
できる。
するために行った実験結果を示したものである。図3〜
図5を参照して、以下に第1実施形態の効果を確認する
ために行った実験について説明する。まず、図3には、
スペーサに溝を設けずにワーク切断装置のフランジユニ
ット部を3回組み直してワークの切断加工を行った場合
のワークの幅寸法の変化が示されている。図3に示すよ
うに、1回目と2回目の組み立て時には、それほど加工
されたワークの幅寸法のバラツキは見られないが、3回
目に組み立てたワーク切断装置で加工した場合には、1
回目および2回目と比較して、加工されたワ−クの幅寸
法が約5μm程度センター値が下がっていることが分か
る。これは、スペーサと回転ブレードとを組み立てる際
に、スペーサと回転ブレードとの接触面に加工雰囲気中
の微細な異物(パーティクル)が付着することに起因す
ると考えられる。本実施形態では、このような考察に基
づき、上記したように、スペーサ3および5に溝3aお
よび5aを設けている。
例)を用いて10回組み替えた場合のワーク幅寸法が示
されており、図5には、2種類の溝入スペーサ(第1実
施形態)を用いて10回組み替えた場合のワーク幅寸法
が示されている。
下の条件下で行った。
0mm(内径) 材質:アルミナチタンカーバイド 溝の大きさ:0.1mm(深さ)×0.5mm(幅)
(溝は、外周から内周側へ貫通している) 溝無スペーサ(比較例) 寸法:49.4mm(外径)×0.8mm(厚み)×4
0mm(内径) 材質:アルミナチタンカーバイド (2)切断刃(回転ブレード) 寸法:52.4mm(外径)×0.2mm(厚み)×4
0mm(内径) 材質:NBC−ZB1080電鋳刃(disco社製) (3)切断対象(ワーク) 寸法:4.5mm×4.5mm×1.2mmの角材 材質:アルミナチタンカーバイド (4)加工条件 加工機:製品名dac(disco社製) 回転数:29000rpm 切り込み速度:0.7mm/sec 3連マルチ組(回転ブレード3枚とスペーサ2枚) (5)比較方法 溝無スペーサと溝入スペーサとを各10回ずつ組み直し
て、その都度、溝加工を行い、ワーク寸法を測定した。
示すように、比較例の溝無スペーサでは、組み替え回数
の1回目と7回目でワーク寸法が大きく外れる現象が発
生していることがわかる。これに対して、図5に示すよ
うに、第1実施形態の溝入スペーサの方は、組み替え時
の精度の突発的なイレギュラーは発生しなかった。図4
および図5に示した結果のワーク幅寸法の標準偏差が以
下の表1に示される。
では、比較例による溝無スペーサに比べて、ワーク幅寸
法の標準偏差を最大で約1/3に抑制することができ
た。このように、組み替え時の作業バラツキを抑制する
ために、第1実施形態の溝入スペーサが有効であること
を確認することができた。
施形態によるワーク切断装置に用いるスペーサを示した
正面図である。図6を参照して、この第2実施形態で
は、図1および図2に示した第1実施形態のスペーサ3
と異なり、アルミナチタンカーバイドなどのセラミック
スからなるスペーサ13の表面および裏面(回転ブレー
ドに接触する面)に、半径方向に延びる溝13aを90
°の等間隔でそれぞれ4個形成している。この溝13a
は、スペーサ13の内周面および外周面にまで延びるよ
うに形成されている。この溝13aの深さは、約0.0
1mm〜約0.1mmであり、幅は、約0.1〜約2.
0mmである。また、スペーサの厚みは、約0.8mm
である。
サ13に、4個の半径方向に延びる溝13aを設けるこ
とによって、スペーサ13と回転ブレードとの組み立て
時に、スペーサ13と回転ブレードとを接触させた状態
で、スペーサ13または回転ブレードを円周方向に少な
くとも90°回転させれば、回転ブレードとスペーサ1
3との接触面に位置する異物を溝13aに容易に収容す
ることができる。これにより、回転ブレードとスペーサ
13との接触面に付着した異物に起因して組み替え時に
組み立て精度がばらつくのを有効に抑制することができ
る。その結果、ワークの加工精度がばらつくのを有効に
防止することができる。なお、その溝13a内に収容さ
れた異物は、スペーサ13の内周面または外周面から容
易に取り除くことができる。
施形態によるワーク切断装置に用いるスペーサを示した
正面図である。図7を参照して、この第3実施形態で
は、アルミナチタンカーバイドなどのセラミックスから
なるスペーサ23の表面および裏面(回転ブレードに接
触する面)に、互いに直交する方向に延びる溝23aが
設けられている。この互いに直交する方向に延びる溝2
3aは、スペーサ23の内周面または外周面にまで延び
るように形成されている。この第3実施形態の溝23a
の深さは、たとえば、約0.01mm〜約0.1mmで
あり、幅は、約0.1〜約2.0mmである。また、ス
ペーサ23の厚みは、約0.8mmである。
ペーサ23の回転ブレードが接触する面に、互いに直交
する溝23aを形成することによって、スペーサ23と
回転ブレードとを組み立てる際に、スペーサ23と回転
ブレードとを接触させた状態で、スペーサ23または回
転ブレードを円周方向に所定の角度を回転させれば、回
転ブレードとスペーサ23との接触面に位置する異物を
溝23aに容易に収容することができる。これにより、
回転ブレードとスペーサ23との接触面に付着した異物
に起因して組み替え時に組み立て精度がばらつくのを容
易に抑制することができる。その結果、ワークの加工精
度がばらつくのを有効に防止することができる。なお、
その溝23a内に収容された異物は、スペーサ23の内
周面または外周面から容易に取り除くことができる。
施形態によるワーク切断装置に用いるスペーサを示した
正面図である。図8を参照して、この第4実施形態で
は、アルミナチタンカーバイドなどのセラミックスから
なるスペーサ33の表面および裏面(回転ブレードに接
触する面)に、スパイラル状の溝(螺旋状の溝)33a
(図8のハッチング部分)が形成されている。このスパ
イラル状の溝33aの一端は、スペーサ33の内周面ま
で延び、他端は、スペーサ33の外周面にまで延びてい
る。このスパイラル状の溝33aの深さは、たとえば、
約0.01mm〜約0.1mmであり、幅は、約0.1
〜約2.0mmである。また、スペーサ33の厚みは、
約0.8mmである。
サ33の回転ブレードに接触する面に、スパイラル状の
溝33aを形成することによって、スペーサ33と回転
ブレードとを組み立てる際に、スペーサ33と回転ブレ
ードとを接触させた状態で、スペーサ33または回転ブ
レードを円周方向に所定の角度回転させることによっ
て、回転ブレードとスペーサ33との接触面に位置する
異物をスパイラル状の溝33aに容易に収容することが
できる。これにより、回転ブレードとスペーサ33との
接触面に付着した異物に起因して組み替え時に組み立て
精度がばらつくのを容易に抑制ことができる。その結
果、ワークの加工精度がばらつくのを有効に防止するこ
とができる。なお、そのスパイラル状の溝33a内に収
容された異物は、スペーサ33の内周面または外周面か
ら容易に取り除くことができる。
施形態によるワーク切断装置に用いるスペーサの局所的
な断面を示した図である。図10および図11は、図9
に示した第5実施形態のスペーサの形成方法を説明する
ための平面図および断面図である。
ーサ43では、2種以上のセラミックス材料を混合して
焼結することによって形成されたハイブリッド材(本実
施形態ではアルミナチタンカーバイド)において、スペ
ーサ43の表面に位置するアルミナ(Al2O3)をドラ
イエッチングを用いて選択的に除去することによって、
微細な穴部43cを形成する。この微細な穴部43c
は、穴の径が約1μm〜約5μmで、深さが約1μm〜
約5μm程度にする。このような微細な穴部43cは、
本実施形態では、スペーサ43の回転ブレードに接触す
る面の全面に点在して形成されている。なお、穴部43
cは、本発明の「凹部」の一例である。
3cを有するスペーサ43の形成方法としては、図10
および図11に示すような、アルミナ(Al2O3)43
aとTiC43bとからなるアルミナチタンカーバイド
によって構成されるスペーサ43において、Arガスに
よるイオンビームエッチング(IBE)を用いて、スペ
ーサ43の回転ブレードに接触する面に位置するアルミ
ナ(Al2O3)43aを選択的にエッチング除去する。
この方法は、ハイブリッド材(本実施形態ではアルミナ
チタンカーバイド)を構成する材料のエッチングレート
(エッチング速度)が異なることを利用している。これ
により、図9に示されるような微細な穴部43cを容易
に形成することができる。
ナチタンカーバイドからなるスペーサ43の回転ブレー
ドに接触する面に、微細な穴部43cを点在するように
形成することによって、回転ブレードとスペーサ43と
を組み立てる際に、スペーサ43と回転ブレードとを接
触させた状態で、スペーサ43または回転ブレードを円
周方向に所定の角度回転させれば、回転ブレードとスペ
ーサ43との接触する面に位置する異物を微細な穴部4
3cに容易に収容することができる。これにより、回転
ブレードとスペーサ43との接触面に付着した異物に起
因して組み替え時に組み立て精度がばらつくという不都
合を有効に防止することができる。その結果、ワークの
加工精度がばらつくのを有効に防止することができる。
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明
ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請
求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が
含まれる。
は、半径方向に延びる溝を等間隔で4個または8個設け
るようにしたが、本発明はこれに限らず、他の個数であ
ってもよい。この場合、半径方向に延びる溝は、4〜1
6個を等間隔で形成するのが好ましい。これは、等間隔
の半径方向に延びる溝が4個より少ないと、異物の排出
が不十分になる恐れがあるとともに、16個を超える
と、スペーサの機械的強度が弱くなるからである。
リッド材の一例としてアルミナチタンカーバイドを用い
て、その構成材料のうちのアルミナをエッチングにより
選択的に除去することによって穴部を形成する例を示し
たが、本発明はこれに限らず、他のハイブリッド材を用
いて、そのハイブリッド材を構成する少なくとも2種類
の材料のうちの少なくとも1つを選択的にエッチングし
て除去することによって微細な穴部(凹部)を形成する
ようにしてもよい。
ての回転ブレードとして、電鋳刃を用いた例を示した
が、本発明はこれに限らず、メタルボンドカッターやレ
ジンビトリファイ電着によって形成した切断刃を用いて
もよい。
ブレードを用いる例を示したが、本発明はこれに限ら
ず、1枚以上の回転ブレードを有するワーク切断装置に
適用可能である。
イドからなるスペーサを用いたが、本発明はこれに限ら
ず、ジルコニア、アルミナなどの他のセラミックスから
なるスペーサを用いてもよい。また、セラミックス以外
の材料からなるスペーサを用いてもよい。
としては、発生するパーティクルの径の1/3<スペー
サ溝の深さ(幅)<溝ピッチの1/3である。
の形成は、機械研削加工、パターニングによるドライエ
ッチング、ショットブラストのいずれでも可能である。
そして、その副次的効果として、回転ブレードの位置精
度が、溝無スペーサの場合と比べて、ブレードとスペー
サとの接触面積が少なくなるため向上する。
方向に交差する方向に延びる溝の例として、半径方向に
延びる溝、互いに直交する溝およびスパイラル状の溝を
示したが、本発明はこれに限らず、円周方向に交差する
方向に延びる溝であれば、他の溝形状であっても同様の
効果を得ることができる。すなわち、円周方向に交差す
る方向に延びる溝であれば、回転ブレードおよびスペー
サを接触させた状態でスペーサまたは回転ブレードを円
周方向に回転させることにより、スペーサと回転ブレー
ドとの接触面に位置する異物を容易に溝内に収容するこ
とができる。これにより、回転ブレードとスペーサとの
接触面に付着した異物に起因して組み替え時に組み立て
精度がばらつくのを有効に抑制することができる。
とスペーサとの接触面に付着した異物に起因して組み替
え時に組み立て精度がばらつくのを抑制することができ
るので、ワークの加工精度がばらつくのを有効に防止す
ることができる。
フランジユニット部の分解斜視図である。
置に用いるスペーサを示した正面図である。
認するための実験結果を示した相関図である。
認するための実験結果を示した相関図である。
認するための実験結果を示した相関図である。
用いるスペーサを示した正面図である。
用いるスペーサを示した正面図である。
用いるスペーサを示した正面図である。
用いるスペーサの局所的な断面図である。
に用いるスペーサの形成方法を説明するための平面図で
ある。
に沿った断面図である。
み立て完成図である。
の分解斜視図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 切断刃と、 前記切断刃に接触して固定され、前記切断刃に接触する
面に、異物を収容するための凹部を有するスペーサとを
備えた、ワーク切断装置。 - 【請求項2】 前記スペーサの凹部は、円周方向に対し
て交差する方向に延びる溝を含む、請求項1に記載のワ
ーク切断装置。 - 【請求項3】 前記円周方向に対して交差する方向に延
びる溝は、半径方向に延びる溝、互いに直交する方向に
延びる溝および螺旋状の溝のいずれかを含む、請求項2
に記載のワーク切断装置。 - 【請求項4】 前記円周方向に対して交差する方向に延
びる溝は、前記スペーサの外周部および内周部のうちの
少なくともいずれかの端部にまで延びて形成されてい
る、請求項2または3に記載のワーク切断装置。 - 【請求項5】 前記スペーサの凹部は、前記スペーサの
前記切断刃に接触する面に点在するように形成され、前
記異物を収容可能な複数の凹部を含む、請求項1に記載
のワーク切断装置。 - 【請求項6】 前記スペーサは、セラミックス材料から
なる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のワーク切断
装置。 - 【請求項7】 前記スペーサは、少なくとも2種類の材
料を含むセラミックス材料からなり、 前記スペーサの異物を収容可能な複数の凹部は、前記少
なくとも2種類の材料のうちの少なくとも1つを選択的
にエッチングすることによって形成されている、請求項
5または6に記載のワーク切断装置。 - 【請求項8】 切断刃と、前記切断刃に接触する面に異
物を収容するための凹部を有するスペーサとを接触させ
て固定する工程と、 前記切断刃を用いてワークを切断する工程とを備えた、
ワーク切断方法。 - 【請求項9】 前記切断刃とスペーサとを固定する工程
は、 前記スペーサと前記切断刃とを接触させた状態で、前記
スペーサおよび前記切断刃の少なくともいずれかを円周
方向に所定の角度回転させることによって、前記切断刃
と前記スペーサとの接触面に位置する異物を前記凹部に
収容した後、前記切断刃と前記スペーサとを固定する工
程を含む、請求項8に記載のワーク切断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001064387A JP2002264002A (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | ワーク切断装置およびワーク切断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001064387A JP2002264002A (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | ワーク切断装置およびワーク切断方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002264002A true JP2002264002A (ja) | 2002-09-18 |
Family
ID=18923210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001064387A Pending JP2002264002A (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | ワーク切断装置およびワーク切断方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002264002A (ja) |
Cited By (3)
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- 2001-03-08 JP JP2001064387A patent/JP2002264002A/ja active Pending
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