JP2002263982A - 工作機械用主軸装置におけるシール装置 - Google Patents

工作機械用主軸装置におけるシール装置

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JP2002263982A
JP2002263982A JP2001071853A JP2001071853A JP2002263982A JP 2002263982 A JP2002263982 A JP 2002263982A JP 2001071853 A JP2001071853 A JP 2001071853A JP 2001071853 A JP2001071853 A JP 2001071853A JP 2002263982 A JP2002263982 A JP 2002263982A
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Osamu Tanigawa
修 谷川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジング2の支持穴2a内に回転自在に支
持される主軸3を備えた工作機械用主軸装置1におい
て、ワーク等に当たって跳ね返ったクーラントがハウジ
ング2の内部へ浸入することを防止する。 【解決手段】 主軸3の先端部と一体的に回転する遮蔽
板46を、ハウジング2の先端面に対して隙間を隔てて
対向するように配置し、遮蔽板46には、ハウジング2
の先端面との間に、ラビリンス部48を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングの支持
穴内に回転自在に支持される主軸を備えた工作機械用主
軸装置において、主軸とハウジングとの隙間に、クーラ
ントが浸入することを防止するためのシール装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の工作機械用主軸装置
では、加工精度や工具寿命の向上のため、工具によるワ
ークの切削箇所にクーラント液(切削油)を噴射するよ
うにしており、主軸やハウジングの先端側(ワークとの
対峙側)が、ワーク等に当たって飛散しているクーラン
トに常時曝されている。このクーラントが主軸とハウジ
ングとの隙間に浸入するのを防ぐため、前記主軸装置の
中には、シール装置を備えたものがある。
【0003】従来のシール装置としては、実開昭59−
66542号公報等に記載されるように、主軸の先端部
と一体的に回転する遮蔽板を、ハウジングの先端面に隙
間を隔てて対向するように配置した構成が知られてい
る。この場合は、主軸とハウジングとの隙間を、クーラ
ントに曝さないように遮蔽板で覆うとともに、ワーク等
に当たって跳ね返ったクーラントを前記遮蔽板に衝突さ
せて、跳ね返りの勢いを抑えることによって、前記クー
ラントが、主軸とハウジングとの隙間に浸入するのを防
止するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の構
成では、ハウジングの先端面と、遮蔽板においてハウジ
ングの先端面側の端面(ハウジングの先端面と対向する
端面)とが略平行状に配置されており、ハウジングの先
端面と遮蔽板との隙間が、外径側でハウジングの外部に
連通しているから、当該隙間には、半径方向内向きに跳
ねるクーラントが容易に浸入できる。このため、前記ク
ーラントの浸入を十分に防ぐには、遮蔽板の大きさをハ
ウジングの先端面を覆うほど大きくしなければならず、
製造コストが嵩むという問題があった。
【0005】また、近年、工作機械による加工の高速化
に伴ってクーラント油の供給量が増え、主軸やハウジン
グの先端側では、クーラントの飛散がおびただしいこと
から、前述の構成に加えて、ハウジングの先端面と遮蔽
板との隙間からハウジングの外部へ向かって圧縮空気を
噴出するように構成し、シール効果を高めたものも知ら
れている(実開平7−11248号公報等参照)。しか
し、この場合は、圧縮空気を噴出させる機構が別途必要
であるから、さらに製造コストが嵩むことに加えて、ハ
ウジングの先端面と遮蔽板との隙間にかなり大量の圧縮
空気を供給しなければ、高圧ク−ラントの浸入を十分に
防止できないから、ランニングコストも嵩むという問題
があった。
【0006】他方、ハウジングの支持穴に半径方向内向
きに突出形成した環状段部を、主軸の先端部に対して隙
間を隔てて対向するように配置し、前記環状段部のうち
前記主軸の先端部側の端面(ハウジングの内部側の端
面)に、ラビリンス部を設けたシール装置もある(特開
2000−52185号公報等参照)。
【0007】この場合は、主軸とハウジングとの隙間
を、前記ラビリンス部を経由してハウジングの外部に連
通するように構成することによって、ワーク等に当たっ
て跳ね返ったクーラントが、主軸とハウジングとの隙間
に浸入するのを防止するようにしていた。
【0008】しかし、この構成では、ラビリンス部がハ
ウジング側(固定側)に取り付けられており、内径側
(主軸側)でハウジングの外部に連通しているから、前
記ラビリンス部に浸入したクーラントは、主軸が高速回
転するほど、これに伴う遠心力の影響で、前記ラビリン
ス部内を半径方向外向きに容易に移動できる。このた
め、前記クーラントが、主軸とハウジングとの隙間を経
て、ハウジング内の軸受部にまで到達する場合があり、
クーラント液に混ざった切粉のため軸受部が破損する等
の原因となるという問題があった。
【0009】そこで、本発明は、以上の問題を解消した
工作機械用主軸装置におけるシール装置を提供すること
を技術的課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を解決す
るため、請求項1の発明に係るシール装置は、ハウジン
グの支持穴内に回転自在に支持される主軸を備えて成
り、この主軸の先端部に工具を装着する工作機械用主軸
装置において、前記主軸の先端部と一体的に回転する遮
蔽板を、前記ハウジングの先端面に対して隙間を隔てて
対向するように配置し、前記遮蔽板には前記ハウジング
の先端面との間に、ラビリンス部を設けたものである。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1の記載
において、前記主軸の先端側の外周面と前記ハウジング
の支持穴の内周面との隙間を経由して、前記ラビリンス
部に圧縮空気を供給するためのシールエア通路を備えた
ものである。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または2の記
載において、前記ハウジングの先端面のうち前記遮蔽板
の外周縁よりも半径方向外側の箇所には、前記主軸の回
転軸線の延びる方向に突出する環状のスカート部を設け
たものである。
【0013】さらに、請求項4の発明は、請求項3の記
載において、前記ハウジングの先端面のうち前記スカー
ト部の傾斜面を臨む箇所には、前記主軸の回転軸線と略
平行な方向に開口する噴出穴を設け、前記スカート部の
傾斜面により、前記噴出穴に連通する清掃エア通路の圧
縮空気を、この噴出穴から前記主軸の先端部に装着する
工具ホルダに案内するように構成したものである。
【0014】
【発明の効果】請求項1のように構成すると、主軸の先
端部に取り付く遮蔽板にはハウジングの先端面との間に
ラビリンス部を設け、主軸とともに遮蔽板が回転するこ
とによって、ラビリンス部内のクーラントには、前記遮
蔽板の回転に伴う遠心力が半径方向外向きに作用するか
ら、このクーラントは、外径側すなわち半径方向外向き
に押し出されて、ラビリンス部のうちハウジングの外部
に連通する開口端から排出される。
【0015】したがって、クーラントの通過が難しいラ
ビリンス部の形状と、遮蔽板の回転による遠心力の作用
とが相俟って、前記クーラントがハウジング内に浸入す
ることを確実に防止できる。
【0016】また、請求項2のように構成すると、シー
ルエア通路からの圧縮空気が、主軸の先端側の外周面と
ハウジングの支持穴の内周面との隙間を経由して、ラビ
リンス部に供給され、前記ラビリンス部の外径側の開口
端(ハウジングの外部に連通する開口端)から噴出する
から、この圧縮空気によってもクーラントの浸入を防止
でき、ハウジング内のシール効果をより向上させること
ができる。
【0017】請求項3のように構成すると、環状のスカ
ート部は、ラビリンス部の外径側の開口端よりもさらに
外側にあって、かつ、主軸の回転軸線の延びる方向に突
出しているから、半径方向外側から前記開口端に向かっ
て跳ねているクーラントを当該スカート部に衝突させ
て、この方向からのクーラントの浸入を抑えることがで
きる。
【0018】さらに、請求項4のように構成すると、清
掃エア通路からの圧縮空気を、前記スカート部を利用し
て工具ホルダに吹き付けるから、圧縮空気の噴出のため
のノズル等を別途設けたりすることなく、当該工具ホル
ダに付着した切粉や切削油等を吹き飛ばして清掃するこ
とができる。したがって、工具ホルダの清掃のための機
構を部品点数を低減した簡単な構造にできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態を図面に基づいて説明する。
【0020】図1に示すように、本発明のシール装置を
備えた工作機械用主軸装置1は、上下に長い円筒状のハ
ウジング2の支持穴2a内に、主軸3及びこれを回転駆
動させるためのモータ4を内蔵したビルトインタイプの
ものである。
【0021】主軸3の先端部及び中間部は、軸受部とし
てのラジアル軸受5,6によりハウジング2に対して回
転自在に軸支されている。主軸3の先端面の中心には、
工具ホルダ13における円錐台形状のシャンク部が密接
して嵌まるホルダ取り付け穴(テーパ穴)が穿設されて
いる。主軸3の長手(上下)方向中途部にはロータ7が
配置され、これに対応するハウジング2の内周側箇所に
はステータ8が配置されている。これらロータ7及びス
テータ8にてモータ4が構成されている。
【0022】主軸3の軸心には基端(本実施形態では上
端側、以下同様)から先端(本実施形態では下端側、以
下同様)にわたって挿通穴3aが穿設されており、この
挿通穴3a内には、主軸3の基端側から先端側に延びる
周知構造のドローバー9が進退動可能に挿通されてい
る。また、主軸3内においてドローバー9よりもさらに
先端側にはチャック機構10が配設されている。主軸3
内の基端側には、ドローバー9を後退方向に付勢するド
ローバースプリング11が配設されている。
【0023】一方、切削加工用の工具12は、工具ホル
ダ13の先端側に取り付けられており、当該工具ホルダ
13の基端には、プルスタッド14が設けられている。
ドローバー9が主軸3内で駆動機構(図示せず)により
上昇すると、チャック機構10は、鋼球16を介して工
具ホルダ13のプルスタッド14を把持して引き込むよ
うに構成されている。これにより、工具ホルダ13、ひ
いては、工具12が主軸3の先端側に脱落不能に装着さ
れるようになっている。
【0024】プルスタッド14、工具ホルダ13及び工
具12の内部には、軸心に沿って流路14a,13a,
12aがそれぞれ穿設されており、工具12の先端部に
設けた切削加工用刃部の近傍箇所には、流路12aに連
通する吐出穴15が穿設されている。
【0025】ドローバー9の軸心に沿って基端から先端
まで連通する長穴9aには、後述する接続パイプ21に
オイルミスト(圧縮空気に切削油を霧状に混入した流
体)を供給するための供給パイプ20が、ドローバー9
に対して相対的に非回転となるように配設されている。
供給パイプ20の先端側(下端側)には、軸受22の内
輪部が挿入されてロックナット23により固定されてい
る。そして、この軸受22の外輪部を、ドローバー9の
内径部に摺動可能に被嵌することにより、供給パイプ2
0の先端部(下端部)が半径方向に振れないように支承
されている(図2参照)。
【0026】ドローバー9の先端部には、チャック機構
10における1部品としての接続パイプ21が脱落防止
用のピン24を介して接続されており、供給パイプ20
の軸心方向に貫通する流通路20aと、接続パイプ21
の軸心方向に貫通する流路21aと、プルスタッド14
の軸心方向に貫通する流路14aとは互いに連通するよ
うに配置されている。
【0027】接続パイプ21は、内径部の上端側に形成
した複数の環状溝と環状突起とから成るラビリンス型の
シール部30を介して、供給パイプ20の先端部(下端
部)の外周に対して非接触状態にて被嵌されることによ
って、ミスト供給路である流通路20a及び流路21a
からの流体の漏れを防止するように構成されている(図
2参照)。また、当該接続パイプ21は、その外径下端
部とドローバー9の内径下端部との間に配設したコイル
スプリング25にて押圧付勢されて、シール部材26を
介してプルスタッド14の上端に密着することにより、
流体の漏れを防止するように構成されている(図2参
照)。
【0028】ハウジング2の上端は、支持部材32を介
してボルト33にてエンドフィッティング31に固定さ
れている。供給パイプ20の上端部(基端部)は、支持
部材32に穿設した穴に挿入されて、エンドフィッティ
ング31に開口した流体供給部34に連通接続されてい
る。
【0029】なお、供給パイプ20の外周は、Oリング
35,36を介して支持部材32に密着しており、流体
の漏れ出しを防止するように構成されている。そして、
支持部材32に装着した固定ピン37を、その先端が供
給パイプ20の外周に凹み形成した凹部に止まるように
配置することによって、供給パイプ20は脱落不能に支
持されている。したがって、供給パイプ20は、上端側
が支持部材32に対して上下方向に移動不能に固定支持
され、かつ、半径方向にはOリング35,36の弾性変
形の範囲内で回動可能に配設されている。
【0030】ハウジング2の先端側(下端側)には、円
筒状の蓋体40が、Oリング41を介してボルト42
(本実施形態では6本、図4参照)締結されており、蓋
体40の内周面と主軸3の外周面との間には、シールエ
アポケット部43が形成されている。このシールエアポ
ケット部43は、蓋体40の内周面と主軸3の外周面と
の隙間45に連通している。
【0031】また、シールエアポケット部43には、シ
ールエア管路44の一端が接続され(図4参照)、シー
ルエア管路44の他端は圧縮空気源(図示せず)に接続
されている。したがって、圧縮空気源(図示せず)と、
シールエア管路44と、シールエアポケット部43と、
蓋体40の内周面と主軸3の外周面との隙間45とは、
互いに連通するように構成されている。シールエアポケ
ット部43及びシールエア管路44は請求項に記載のシ
ールエア通路を構成するものである。蓋体40はハウジ
ング2の構成要素に含まれるものとする。
【0032】一方、主軸3の先端部には、金属製で環状
の遮蔽板46が、半径方向外向きに突出するように、ね
じ47(本実施形態では4本、図4参照)にて固定され
ており、主軸3と一体的に回転するようになっている。
この遮蔽板46は、蓋体40の先端面に対して適宜隙間
を隔てて対向するように配置されており、この遮蔽板4
6の上面には、上向きに突出する複数個の環状突起49
から成るラビリンス部48が配設されている。
【0033】本実施形態では、蓋体40の先端面に、下
向き開口状の環状溝50が、前記各環状突起49と対応
するように複数個穿設されており、蓋体40側の環状溝
50に対して、遮蔽板46側の環状突起49を適宜隙間
を隔てて遊嵌させることによって、ラビリンス部48は
縦断面視でパルス(方形波)状になっている(図1及び
図3参照)。
【0034】ラビリンス部48のうち内径側(主軸3
側)の端部48aは、蓋体40の内周面と主軸3の外周
面との隙間45に連通しており、外径側の端部48b
は、蓋体40の外部に連通している。すなわち、ラビリ
ンス部48の外径側の開口端48bは、蓋体40の内周
面と主軸3の外周面との隙間45よりも半径方向外側に
配置されている。したがって、圧縮空気源(図示せず)
に接続したシールエア通路44からシールエアポケット
部43に供給された圧縮空気は、蓋体40の内周面と主
軸3の外周面との隙間45及びラビリンス部48を経由
して、前記開口端48bから蓋体40の外部へ噴出する
ようになっている。
【0035】以上のように構成すると、遮蔽板46の上
端面にラビリンス部48を設けたことによって、前記開
口端48bから蓋体40の内周面と主軸3の外周面との
隙間45に至るまでの隙間形状が複雑で、かつ、その距
離が比較的長くなるから、ワークを加工するに際して、
クーラントが開口端48bからラビリンス部48内に浸
入したとしても、前記クーラントがラビリンス部48を
通過して、蓋体40の内周面と主軸3の外周面との隙間
45にまで到達するのは難しい。
【0036】これに加えて、主軸3とともに遮蔽板46
が回転することによって、ラビリンス48部内のクーラ
ントには、前記遮蔽板46の回転に伴う遠心力が半径方
向外向きに作用するから、このクーラントは、外径側す
なわち半径方向外向きに押し出される。遮蔽板46は主
軸3の先端部に取り付けられており、ラビリンス部48
のうち蓋体40の外部に連通する開口端48bは外径側
に配置されているから、結局、前記クーラントは回転す
る開口端48bから蓋体40の外部へ排出されることに
なる。主軸3が高速回転するほど、ラビリンス部48内
のクーラントに作用する遠心力が大きくなって、当該ク
ーラントは蓋体40の外部へ追い出されることになり、
シール効果が高まるのである。
【0037】以上のことから、本実施形態では、遮蔽板
46の上端面にラビリンス部48を設けたことによっ
て、クーラントの通過が難しいラビリンス部48の形状
と、遮蔽板46の回転による遠心力の作用とが相俟っ
て、前記クーラントがハウジング2内に浸入することを
確実に防止できる。なお、この場合、遮蔽板48の大き
さを比較的コンパクトにしても、十分なシール効果を維
持することが可能である。
【0038】また、本実施形態では、ラビリンス部48
の外径側の開口端48bからは圧縮空気を噴出するよう
に構成しているから、当該圧縮空気によってもクーラン
トの浸入を防止でき、ハウジング2内のシール効果がよ
り向上する。なお、この場合、回転する遮蔽板46の上
面にラビリンス部48を設けたことによるシール効果が
大きいから、前記開口端48bからの圧縮空気の噴出量
を、従来技術の場合より少なくしても、十分なシール効
果を得ることができ、ランニングコストの抑制が可能と
なる。
【0039】さらに、蓋体40の先端面のうちエアポケ
ット部51の箇所に設けた環状のスカート部53は、ラ
ビリンス部48の外径側の開口端48bよりもさらに外
側にあって、かつ、下向きに突出しているから、半径方
向外側から前記開口端48bに向かって跳ねているクー
ラントは、当該スカート部53に衝突することになる。
したがって、半径方向外側からのクーラントの浸入を抑
制できる。
【0040】なお、図1及び図3に示すように、蓋体4
0の先端面のうち遮蔽板46の外周縁よりも半径方向外
側の箇所には、下向きに開口する清掃エアポケット部5
1が主軸3の同心円状に穿設されている。当該清掃エア
ポケット部51には、清掃エア管路52の一端が接続さ
れ(図4参照)、清掃エア管路52の他端は圧縮空気源
(図示せず)に接続されている。
【0041】蓋体40の先端面のうち清掃エアポケット
部51の箇所には、後述する噴出穴55から工具ホルダ
13の先端側(工具12の箇所等)へ向かう方向A(図
1及び図3の2点鎖線参照)に傾斜した傾斜面54を内
周下端部に有する環状のスカート部53が、前記清掃エ
アポケット部51の開口部を覆うように嵌着されてい
る。スカート部53において傾斜面54の上方箇所に
は、清掃エアポケット部51に連通する噴出穴55が主
軸3の回転軸線と略平行状に穿設されている。
【0042】本実施形態では、圧縮空気源(図示せず)
と、清掃エア管路52と、清掃エアポケット部51と、
噴出穴55とは、互いに連通するように構成されてお
り、噴出穴55から吹き出した圧縮空気は、当該噴出穴
55の下方に位置する傾斜面54に当たって、前記矢印
Aの方向に向かって流れ、工具ホルダ13の先端側や工
具12に吹き付くようになっている。清掃エアポケット
部51及び清掃エア管路52は、請求項に記載の清掃エ
ア通路を構成するものである。
【0043】工具12を交換するに際しては、ドローバ
ー9を駆動機構(図示せず)にて下降させることによ
り、チャック機構10が工具ホルダ13のプルスタッド
14を開放して下方に押し出し、ドローバー9と工具ホ
ルダ13との嵌合が緩む。
【0044】次いで、圧縮空気源(図示せず)に接続し
た清掃エア管路52から清掃エアポケット部51に供給
された圧縮空気が、当該エアポケット部51に連通する
噴出穴55から噴出し、スカート部53の傾斜面54に
よって前記矢印Aの方向に吹き出す。この圧縮空気の圧
力により、工具ホルダ13に付着した切粉や切削油等を
吹き飛ばすのである。その後、工具ホルダ13がドロー
バー9から抜き取られる。このように、本実施形態で
は、環状のスカート部53が工具ホルダ13に向かって
圧縮空気を吹き付けるためのノズルの役割を果たし、工
具ホルダ13を清掃するための機構が部品点数を低減し
た簡単な構造になっている。
【0045】本発明は、前述の実施形態に限らず、様々
な態様に具体化できる。例えば、ラビリンス部48の形
態は、前述のものに限らず、例えば、遮蔽板46の上面
に環状溝を穿設し、これに対応する環状突起を蓋体40
の先端面に下向き突設して、ラビリンス部を構成するよ
うにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した工作機械用主軸装置の縦断
面図である。
【図2】 主軸装置の中間部の拡大断面図である。
【図3】 主軸装置の先端部の拡大断面図である。
【図4】 主軸装置の底面図である。
【符号の説明】
1 主軸装置 2 ハウジング 3 主軸 4 モータ 5,6 ラジアル軸受 9 ドローバー 10 チャック機構 12 工具 13 工具ホルダ 40 蓋体 43 シールエア通路としてのシールエアポケット部 44 シールエア通路としてのシールエア管路 45 隙間 46 遮蔽板 48 ラビリンス部 51 清掃エア通路としての清掃エアポケット部 52 清掃エア通路としての清掃エア管路 53 スカート部 54 傾斜面 55 噴出穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングの支持穴内に回転自在に支持
    される主軸を備えて成り、この主軸の先端部に工具を装
    着する工作機械用主軸装置において、 前記主軸の先端部と一体的に回転する遮蔽板を、前記ハ
    ウジングの先端面に対して隙間を隔てて対向するように
    配置し、前記遮蔽板には前記ハウジングの先端面との間
    に、ラビリンス部を設けたことを特徴とする工作機械用
    主軸装置におけるシール装置。
  2. 【請求項2】 前記主軸の先端側の外周面と前記ハウジ
    ングの支持穴の内周面との隙間を経由して、前記ラビリ
    ンス部に圧縮空気を供給するためのシールエア通路を備
    えたことを特徴とする請求項1に記載の工作機械用主軸
    装置におけるシール装置。
  3. 【請求項3】 前記ハウジングの先端面のうち前記遮蔽
    板の外周縁よりも半径方向外側の箇所には、前記主軸の
    回転軸線の延びる方向に突出する環状のスカート部を設
    けたことを特徴とする請求項1または2に記載の工作機
    械用主軸装置におけるシール装置。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングの先端面のうち前記スカ
    ート部の傾斜面を臨む箇所には、前記主軸の回転軸線と
    略平行な方向に開口する噴出穴を設け、前記スカート部
    の傾斜面により、前記噴出穴に連通する清掃エア通路の
    圧縮空気を、この噴出穴から前記主軸の先端部に装着す
    る工具ホルダに案内するように構成したことを特徴とす
    る請求項3に記載の工作機械用主軸装置におけるシール
    装置。
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