JP2001150295A - 工作機械用主軸装置 - Google Patents

工作機械用主軸装置

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JP2001150295A
JP2001150295A JP33412499A JP33412499A JP2001150295A JP 2001150295 A JP2001150295 A JP 2001150295A JP 33412499 A JP33412499 A JP 33412499A JP 33412499 A JP33412499 A JP 33412499A JP 2001150295 A JP2001150295 A JP 2001150295A
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JP33412499A
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Toru Takada
亨 高田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速回転する主軸3の先端部に取り付ける工
具12の先端辺近傍までオイルミストを届くようにす
る。 【解決手段】 先端部にチャック機構10により、工具
12が取付けられた工具ホルダ13が装着され、回転駆
動されるように設けられた主軸3に、その軸心を貫通し
てチャック機構10にまで連通する挿通孔を穿設し、こ
の挿通孔にドローバー9を挿通し、ドローバー9の先端
部をチャック機構10に臨ませ、非回転の供給パイプ2
0をドローバー9の内径の軸線に沿って基端から先端部
まで延びるように設け、供給パイプ20の外周先端部と
ドローバー9の内径との間に軸受22を配置する。主軸
3の基端の外側から供給されるオイルミストを、供給パ
イプ20からチャック機構10内の流通路を介して工具
12の先端部近傍の吐出孔15まで供給するように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先端に工具が装着
された主軸を回転駆動し、この回転する工具によりワー
クを加工する工作機械用主軸装置に係り、より詳しく
は、工具の先端からオイルミストを噴出させて、加工時
の潤滑、切削屑の除去及び工具等の冷却を効率よく実行
できる構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の工作機械用主軸装置10
0として、図6に示すように、中空円筒状のハウジング
101内に主軸102とそれを回転駆動させる駆動モー
タ103とが内蔵されたビルトインタイプとして構成さ
れ、ハウジング101の基部はエンドフィッティング1
04にボルトにて固定されている。前記主軸102の先
端部及び中間部はベアリング105、106にて回転自
在に支持されている。主軸102の内径には周知の構造
のドローバー107が軸線方向に進退動可能に配置され
ており、ドローバー107の先端側は、主軸102の先
端のテーパ孔に嵌まる工具シャンク120の基端に取付
けられたプルスタッド121に対して着脱可能に嵌ま
り、ドローバー107の引き込みにより周知の構成のク
ランプ手段にて脱落不能に連結されている。
【0003】前記ドローバー107の内径(中心部)に
は基端から先端まで軸線に沿って貫通する流通路108
が穿設されている。ドローバー107の基端は主軸10
2の後端側に配置された回転継手109を介して前記エ
ンドフィッティング104のミスト供給部110に連通
されている。ミスト供給部110から供給されたミスト
は、前記回転継手109内の流通路111、前記ドロー
バー107内の流通路108、接続ピン117内の流通
路118、プルスタッド121及び工具シャンク120
内の流通路112、113を経由して、工具シャンク1
20の先端に取り付けられた工具114の通路115を
経て、当該工具114の先端である切削加工用刃部近傍
の吐出孔116より外部に吐出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オイル
ミストは、高圧空気に微小量の切削油を混入して霧状の
ものであるため、前記先行技術のように主軸102と一
体的に回転するドローバー107内の流通路108を介
して工具114の先端側にオイルミストを供給する場合
に問題があった。即ち、主軸102が比較的高速回転す
ると、たとえその回転中心軸に近い前記流通路108内
であっても、回転する流通路108を通過中にオイルミ
ストに作用する遠心力の影響を受ける距離が長くなり、
比重の大きい切削油のミスト状の粒子は空気と分離さ
れ、切削油がその流通路108の円周壁面に付着してし
まい、ドローバー107の先端側に到達する切削油のミ
スト量が激減する。したがって、工具114からワーク
に対して実際に放出されるオイルミスト中の切削油含有
量は所期の値より著しく低下し、切削加工時における潤
滑作用を充分に達成することができなくなるという問題
があった。
【0005】本発明は、前記従来の問題点を解決すべく
なされたものであって、第1の目的は、高圧空気に切削
油をミスト状に混入させたオイルミスト(流体)を、長
い主軸の軸線に沿って工具先端から外部に放出するに際
して、主軸が高速回転しても、切削油含有量を低下させ
ないようにした工作機械用主軸装置を提供することであ
る。第2の目的は、主軸の回転数に制限を設けることな
く、オイルミストを主軸の内部から工具を介してワーク
に供給でき、且つオイルミストが主軸外部に漏れ出すこ
とが少ないようにした工作機械用主軸装置を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明の工作機械用主軸装置は、先
端部に工具把持機構により工具が装着され、回転駆動さ
れるように設けられた主軸に、その軸心を貫通して前記
工具把持機構にまで連通する挿通孔を穿設し、前記挿通
孔にドローバーを挿通し、該ドローバーの先端部を前記
工具把持機構に臨ませ、非回転の流通管を前記ドローバ
ーの軸線に沿って基端から先端部まで延びるように設
け、前記主軸の基端の外側から供給されるオイルミスト
を、前記流通管から前記工具把持機構内の流通路を介し
て工具まで供給するように構成したものである。
【0007】そして、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の工作機械用主軸装置において、前記ドローバ
ーと流通管との間には、当該流通管の先端部を支承する
ための軸受を備えたものである。
【0008】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の工作機械用主軸装置において、
前記流通管を二重管にて構成し、一方の通路を前記オイ
ルミストが通過するミスト供給路とし、他方の通路を、
前記ドローバーの内径との間に、前記流通管の先端部の
静圧軸受部に送るための高圧エアを供給するエア用通路
に構成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施形
態について説明する。図1は第1実施形態における工作
機械の主軸装置の縦断面図、図2は部分拡大図である。
【0010】図1において、主軸装置1は、上下に長い
中空円筒状のハウジング2内に、主軸3とその主軸3を
回転駆動させるためのモータ4とを内蔵するビルトイン
タイプとして構成されているものである。主軸3の先端
部分及び中間部分はラジアル軸受5,6によってハウジ
ング2に対して回転自在に軸支されている。主軸3の先
端部端面の中心には工具ホルダ13における円錐台形状
のシャンク部が密接して嵌まり得るホルダ取付け孔(テ
ーパー孔)が穿設されている。
【0011】前記2つのラジアル軸受5および6にて支
承されている部分の略中間には、主軸3側にロータ7が
配置されハウジング2の内周側にステータ8が配置され
ることによりモータ4が構成されている。
【0012】主軸3の軸心には基端から先端部にわたっ
て挿通孔3aが穿設され、該挿通孔3a内には主軸3の
基端側から先端側に延びる周知の構成のドローバー9が
進退動可能に挿通されている。主軸3内の先端側には前
記ドローバー9より先端側にチャック機構10が配置さ
れ、また主軸3の内の基端側には前記ドローバー9を後
退方向に付勢するドローバースプリング11が配置され
ている。
【0013】一方、切削加工用の工具12は工具ホルダ
13の先端側に取付けられており、その工具ホルダ13
には、その基端(図示実施形態で上端側)にプルスタッ
ド14を備えている。前記ドローバー9が主軸3内で図
示しない駆動機構により上下移動する。そして、ドロー
バーが上昇すると工具把持機構としてのチャック機構1
0が鋼球16を介して工具ホルダ13のプルスタッド1
4を把持して引き込み、工具12が主軸3の先端側に装
着されるように構成されている。
【0014】前記プルスタッド14、工具ホルダ13及
び工具12の内部には、軸心に沿って流路14a、13
a、12aが各々穿設されており、工具12の先端部に
ある切削加工用刃部の近傍には、前記流路12aに連通
する吐出孔15が備えられている。
【0015】前記ドローバー9の軸心に沿って先端から
基端まで連通する長孔9aには、オイルミストを供給す
るための流通管としての供給パイプ20が前記ドローバ
ー9に対して相対的に非回転となるように配置される。
供給パイプ20の先端側(図1の下端側)には、軸受2
2の内輪部が挿入されて、ロックナット23により固定
される一方、軸受22の外輪部はドローバー9の内径部
に摺動可能に被嵌されて、供給パイプ20の先端部(下
端部)を半径方向に振れないように支承されている(図
2参照)。
【0016】ドローバー9の先端部には、チャック機構
10における1部品としての接続パイプ21が脱落防止
用のピン24を介して接続されており、供給パイプ20
の軸心方向に貫通する流通路20aと、接続パイプ21
の軸心方向に貫通する流路21aと、プルスタッド14
の軸心方向に貫通する流路14aとは連通するように配
置されており、接続パイプ21の上端側内径部に形成さ
れた複数の環状溝と環状凸部とからなるラビリンス型の
シール部30を介して前記供給パイプ20の先端部(下
端部)の外周に対して非接触状態にて被嵌することによ
り、ミスト供給路としの前記流通路20a及び流路21
aからの流体の漏れを防止できるように構成されている
(図2参照)。
【0017】また、ドローバー9の内径下端部と接続パ
イプ21の外径下端部との間に配置されたコイルスプリ
ング25により、当該接続パイプ21の下端のシール部
材26を介してプルスタッド14の上端に押圧させて密
着させ、流体の漏れを防止している(図2参照)。
【0018】ハウジング2の上端は支持部材32を介し
てボルト33にてエンドフィッティング31に固定され
ている。前記供給パイプ20の上端部(基端部)は、支
持部材32に穿設した孔に挿入され、エンドフィッティ
ング31に開口した流体供給部34に連通接続されてい
る。なお、供給パイプ20の外周は支持部材32に対し
てOリング35,36を介して密着されて流体の漏れ出
しが防止できるように構成されており、且つ 支持部材
32に装着した固定ピン37は、その先端が供給パイプ
20の外周に凹み形成された凹部に止まるように配置さ
れているので、供給パイプ20が脱落しないように支持
されている。
【0019】従って、供給パイプ20の上端側は支持部
材32に対して上下方向に移動不能に固定支持され、且
つ半径方向にはOリング35,36の弾性変形の範囲内
で回動可能に配置されている。
【0020】次に、上記構成の工作機械用主軸装置のオ
イルミスト供給作用について説明する。図示しないミス
ト供給装置から前記エンドフィッティング31の流体供
給部34に供給されたオイルミストは供給パイプ20内
の流通路20aを経由して接続パイプ21にまで到達す
る。主軸3がモータ4により回転駆動されていても、そ
れと一体的に回転するドローバー9の内径部において、
供給パイプ20はその外周と軸受22を介して回転可能
に支承されているから、当該供給パイプ20は非回転状
態に保持される結果、その内径の流通路20aを通過す
るオイルミストは、主軸3の回転による遠心力の影響を
受けることがなく、供給パイプ20、ひいては主軸3の
軸線方向の長さが長くても、ミスト状の切削油が高圧空
気と分離せずに接続パイプ21の箇所まで到達できるの
である。
【0021】そして、供給パイプ20の下端から前記接
続パイプ21への連通箇所は、ラビリンス型のシール部
30が形成されているので、ドローバー9の内径側にオ
イルミストが漏れ出すことがない。前記接続パイプ21
からのオイルミストは、接続パイプ21の流路21aか
ら、プルスタッド14、工具ホルダ13及び工具12の
内径部に設けられた流路14a,13a,12aを経由
して工具12の先端部の切削加工用刃部近傍の吐出孔1
5より外部に吐出される。
【0022】前記供給パイプ20は、その先端側が軸受
22により、ドローバー9の軸心箇所に支承されている
ので、支承回転の際の偏芯量が少なくなり、接続パイプ
21と前記供給パイプ20との間のラビリンス型のシー
ル部30の動作は至極安定する。
【0023】また、供給パイプ20は細長い円筒状のも
のであって、寸法精度を高くすると制作費が高くなる
が、通常の引き抜き管等にて形成した供給パイプ20を
使用し、当該供給ハウジング20の上端側を支持部材3
2に対してOリング35,36の弾性変形を利用して支
持させると、ドローバー9の軸心に対する偏芯作用が防
止され、前記軸受22に対する偏芯負荷が大きく軽減で
きる。
【0024】前記供給パイプ20と接続パイプ21との
接続部(継手部)はラビリンス型のシール部30に代え
て、通常のメカニカルシールを使用しても良い。前記O
リング35,36の代わりに自動調心玉軸受を使用して
供給パイプ20を支承しても良い。
【0025】図3及び図4は、本発明の第2実施形態を
示し、第1実施形態と同じ箇所(部品)には同じ符号を
付して説明を省略し、異なる部分(部品)について説明
すると、ドローバー9の軸心に沿って配置される供給パ
イプ40は、同心二重管にて構成されたものであって、
その内径部に、前記オイルミストが通過するための流通
路40aと、その外周側にエア供給通路40bとが同心
状に設けられているものである。流通路40aの下端
は、前述の接続パイプ21の流路21aと非接触状態に
て連通している。供給パイプ40の下端の大径部41に
は、その外周に貫通し、且つエア供給通路40bと連通
する複数の絞り孔42が穿設されている。そして、ドロ
ーバー9の内径部のうち、前記大径部41と対向する部
位は僅かな隙間を保持するような小径部45となし、ジ
ャーナル型の静圧軸受部43を構成する(図4参照)。
ハウジング2の上部には、前記供給パイプ40の上端部
を支持するための支持部材32が、前記流体供給部34
付きのエンドフィッティング31に固定されており、供
給パイプ40の上端部のうち、流通路40aが流体供給
部34に連通するように挿入配置されて、図示しないミ
スト供給装置からオイルミストが供給される。また、エ
ア供給通路40bの上端は、エンドフィッティング31
の側面から穿設した圧縮空気供給管46に接続するよう
に配置されている。
【0026】この構成によれば、前記第1実施形態と同
様に、図示しないミスト供給装置から供給されたオイル
ミストは、供給パイプ40における流通路40aの下端
から接続パイプ21の流路21aに流込むが、供給パイ
プ40は非回転であるから前記実施形態と同じく、回転
の遠心力の影響を受けずに、プルスタッド14、工具ホ
ルダ13及び工具(図示せず)の内径部に設けられた流
路14a,13a等を経由して工具の先端部の切削加工
用刃部近傍の吐出孔より外部に吐出される。
【0027】そして、主軸3の回転中圧縮空気供給管4
6から供給パイプ40におけるエア供給通路40bを介
して供給される高圧空気(圧縮空気)は、絞り孔42か
ら供給パイプ40の外周に噴出するので、ジャーナル型
の静圧軸受部43の軸受作用を受けて、供給パイプ40
の外周下端部分はドローバー9の内径と非接触状態で支
承されることになり、主軸3の回転を高速回転しても、
静圧軸受部43の摩耗劣化のおそれが無くなる。なお、
図4示すように、供給パイプ40の下端部と接続パイプ
21とは前記実施形態と同じくラビリンス型のシール部
30等の継手部でのオイルミストの漏れ出しをほとんど
防止できる。オイルミストが万一継手部から漏れ出して
も、前記静圧軸受部43側の高圧空気により上方への漏
れ出しは確実に遮断できるのである。
【0028】前記供給パイプ40における二重同心状の
流通路40aとエア供給通路40bとを形成するに際し
て、流通路40aのみを有する、いわゆる単管の供給パ
イプの外周側に環状隙間を隔てて外管を連設する構成で
あっても良い。
【0029】また、図示しないが、供給パイプに、同心
状でなく、平行状に2つの通路を形成し、その一方をオ
イルミストが供給される流通路とし、他方を静圧軸受部
43に圧縮空気を供給するためのエア供給通路としても
良いのである。
【0030】図5は、第3の実施形態を示し、この実施
形態は、いわゆる2面拘束型ツールシャンク部を有する
工具ホルダ53が装着できる主軸3に対して適用したも
のである。即ち、工具ホルダ53は、主軸3のテーパー
孔3bに対して密着するテーパー部(シャンク部)53
bと、フランジ部の端面53cが主軸3の端面3cと密
接するように構成されている。主軸3の前記テーパー孔
3bに続く中心孔内には軸線方向に起動可能に挿通され
ているドローバー9の細径の先端部54が工具把持機構
としてのチャック機構51の一部品としてのスリーブ5
2に螺合等にて連結されており、該スリーブ52に被嵌
するコレット50を介して工具ホルダ53が着脱可能に
装着されている。
【0031】ハウジング2の端面に取付けられた蓋55
には、その側面にエア供給部56が設けられ、蓋55内
に穿設されたエア流路57,58に連通している。エア
流路57は前記主軸3の端面3cからフランジ部の端面
53c方向に開放され、他方のエア流路58は主軸3の
先端部からテーパー孔3bに連通されており、図示しな
い圧縮空気供給部からの空気がエア供給部56からエア
流路57,58を介してフランジ部の端面53c及びテ
ーパー孔3b等に放出されて、それらの箇所に付着する
切粉や塵、切削油等を吹き飛ばすように構成されてい
る。
【0032】この実施形態の工具ホルダ53のチャック
機構51に対して前記第2実施形態と同じく二重管状の
供給パイプ42を連設するものであり、供給パイプ42
の軸心側の流通路40aの先端部がドローバー9の細径
の先端部54に形成された流路59に隣接連通するよう
に配置され、該流路59は前記スリーブ52に軸線に沿
って貫通された流路60を介して工具ホルダ53の流路
61に連通し(図5参照)、さらに図示しないが、工具
ホルダ53先端部の工具の内径部に設けられた流路を経
由して、オイルミストが、工具の先端部の切削加工用刃
部近傍の吐出孔より外部に吐出される。
【0033】この実施形態においても、流通管としての
供給パイプ40における流通路40aとエア供給通路4
0bとは、二重同心状に形成しても良いし、単なる平行
状に形成してもよいのである。
【0034】前記供給パイプ20、40は単管、同心二
重管、平行2連管の形態のものは、いずれにしても非回
転であり、オイルミストあるいは高圧エアの圧力に耐え
るだけの強度を持てば良いから、剛性の高い材料を使用
する必要がなくなる。また、供給パイプ20、40を同
心二重管、平行2連管にする場合に、互いに別々の材質
の管を溶接等して形成することも可能である。
【0035】前記静圧式軸受には、スラスト型空気軸受
を用いても良いし、ジャーナル型空気軸受と、スラスト
型空気軸受とを併用しても良い。
【0036】
【発明の効果】以上に詳述したように、請求項1に記載
の発明の工作機械用主軸装置は、先端部に工具把持機構
により工具が装着され、回転駆動されるように設けられ
た主軸に、その軸心を貫通して前記工具把持機構にまで
連通する挿通孔を穿設し、前記挿通孔にドローバーを挿
通し、該ドローバーの先端部を前記工具把持機構に臨ま
せ、非回転の流通管を前記ドローバーの軸線に沿って基
端から先端部まで延びるように設け、前記主軸の基端の
外側から供給されるオイルミストを、前記流通管から前
記工具把持機構内の流通路を介して工具まで供給するよ
うに構成したものである。
【0037】したがって、主軸及びドローバーが高速回
転しても、流通管は非回転であるから、その管内を通過
させる間にオイルミストに前記高速回転による遠心力の
影響を与えることがなく、オイルミスト注の切削油をミ
スト状のまま、所定量を工具まで到達させて、所定の潤
滑に役立てることができるという効果を奏する。
【0038】そして、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の工作機械用主軸装置において、前記ドローバ
ーと流通管との間には、当該流通管の先端部を支承する
ための軸受を備えたものである。
【0039】このように構成することにより、流通管の
長さを長くしても、高速回転するドローバーに対してそ
の内径で非回転の流通管の先端部を軸受を介して干渉さ
せることなく支承できるから、前記回転の遠心力を受け
ない状態のもとで、オイルミストを主軸の先端寄りの箇
所まで届けることができ、請求項1に記載の発明の効果
を一層高めることができるという効果を奏する。
【0040】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の工作機械用主軸装置において、
前記流通管を二重管にて構成し、一方の通路を前記オイ
ルミストが通過するミスト供給路とし、他方の通路を、
前記ドローバーの内径との間に、前記流通管の先端部の
静圧軸受部に送るための高圧エアを供給するエア用通路
に構成したものである。このように構成すれば、回転す
るドローバーと非回転状態の流通管の先端部との間に非
接触の静圧軸受部ができ、前記軸受部に余分の負荷が作
用しないから、ドローバー、ひいては主軸の回転数の上
限を大きくすることができるという効果を奏する。さら
に、前記静圧軸受部には高圧のエアが供給されるから、
当該静圧軸受部が非接触型のシール部となり、その部分
からのオイルミストの漏れ出しも防止できるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の主軸の縦断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】第2実施形態の主軸の縦断面図である。
【図4】図3の要部拡大断面図である。
【図5】第3実施形態の要部拡大断面図である。
【図6】従来例の主軸の縦断面図である。
【符号の説明】
2 ハウジング 3 主軸 4 モータ 9 ドローバー 10、51 工具把持機構としてのチャック機構 12 工具 13、53 工具ホルダ 15 吐出孔 20、40 流通管としての供給パイプ 21 接続パイプ 22 軸受 43 静圧軸受部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に工具把持機構により工具が装着
    され、回転駆動されるように設けられた主軸に、その軸
    心を貫通して前記工具把持機構にまで連通する挿通孔を
    穿設し、 前記挿通孔にドローバーを挿通し、該ドローバーの先端
    部を前記工具把持機構に臨ませ、 非回転の流通管を前記ドローバーの軸心に沿って基端か
    ら先端部まで延びるように設け、 前記主軸の基端の外側から供給されるオイルミストを、
    前記流通管から前記工具把持機構内の流通路を介して工
    具まで供給するように構成したことを特徴とする工作機
    械用主軸装置。
  2. 【請求項2】 前記ドローバーと流通管との間には、当
    該流通管の先端部を支承するための軸受を備えたことを
    特徴とする請求項1に記載の工作機械用主軸装置。
  3. 【請求項3】 前記流通管を二重管にて構成し、一方の
    通路を前記オイルミストが通過するミスト供給路とし、
    他方の通路を、前記ドローバーの内径との間に、前記流
    通管の先端部の静圧軸受部に送るための高圧エアを供給
    するエア用通路に構成したことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の工作機械用主軸装置。
JP33412499A 1999-11-25 1999-11-25 工作機械用主軸装置 Pending JP2001150295A (ja)

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