JPH06277920A - 切粉除去装置 - Google Patents

切粉除去装置

Info

Publication number
JPH06277920A
JPH06277920A JP6840693A JP6840693A JPH06277920A JP H06277920 A JPH06277920 A JP H06277920A JP 6840693 A JP6840693 A JP 6840693A JP 6840693 A JP6840693 A JP 6840693A JP H06277920 A JPH06277920 A JP H06277920A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
hole
nozzle
chips
removing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6840693A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiro Kato
敏郎 加藤
Kimihiro Iimura
公浩 飯村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP6840693A priority Critical patent/JPH06277920A/ja
Publication of JPH06277920A publication Critical patent/JPH06277920A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 切粉除去作業を自動化し、かつ、切粉の除去
を確実に行なえるようにした切粉除去装置を提供する。 【構成】 エア噴射手段10を固定部材20に回動可能
に密嵌保持する。また、エア噴射手段10に縦孔12a
及び横孔12bを穿設し、固定部材20に前記横孔12
bと接続可能なエア接続孔22aを穿設する。そして、
エア噴射手段10を回転して、ノズル部12の先端から
エアを間欠噴射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は切粉除去装置に関するも
のであり、特に、加工物にドリルにて穿孔した後タップ
立てをする前に、穿孔により生じた金属の切粉を空気を
噴出して除去しタップの破損防止を図るようにした装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ドリルにて金型等の加工物に穿孔した下
孔にねじ立てをする場合に、穿孔時に生じた加工物の金
属製の切粉が下孔内に落下して残留したり詰まっている
と、ねじ立て時にタップの切刃の破損等の原因となる可
能性がある。したがって、従来は、下孔内の切粉を手作
業によりエアガンを使用して吹き払っていた。かかる手
作業は煩雑であることから、その作業を自動化する要請
がある。
【0003】例えば、かかる要請に応える従来のこの種
の切粉除去装置として、図6に示す技術を挙げることが
できる。図6は従来の切粉除去装置を示す断面図であ
る。
【0004】図において、中実状の保持部51の下端に
は下方へ延びるノズル52が固着されるとともに、ノズ
ル52の上半部を包囲するよう大径筒状の切粉タンク5
3が固着されている。切粉タンク53の下端部は内方へ
屈曲するテーパ状をなしている。切粉タンク53の下端
部内側面には小径筒状の吸引カバー54の上端部が、切
粉タンク53のテーパ状部と重複して取付けられ、それ
らの間に切粉収容空間Sを形成しいている。これによ
り、ノズル52の周囲は、切粉タンク53及び吸引カバ
ー54により外部から遮蔽されている。
【0005】保持部51の一端にはエア接続部55が上
方へ突出形成されている。そして、保持部51上面に取
付けられた連結部56を、加工機械の機械主軸61に挿
着することにより、エア接続部55が、加工機械のエア
供給部62と自動的に接続され、加工機械のエア供給部
62のエア供給通路62aと、保持部51のエア接続通
路51aとが連通するようになっている。これにより、
図示しないエアポンプからバルブ63を介してエアをエ
ア供給部62のエア供給通路62aに圧送すると、保持
部51のエア接続通路51aを介して、ノズル52の先
端からエアが噴射されるようになっている。なお、前記
バルブ63は、エアポンプからのエアを、手動により、
エア供給部62のエア供給通路62aと、ドリル切削時
に切削部分に切削油を供給するための冷却エアノズル6
4とに、選択的に切替えて供給するものである。
【0006】次に、上記のように構成された従来の切粉
除去装置の動作を説明する。図7は従来の切粉除去装置
の使用状態を示す断面図、図8は段差を有する加工物に
おける従来の切粉除去装置の使用状態を示す部分断面
図、図9は端部に孔加工された加工物における従来の切
粉除去装置の使用状態を示す部分断面図である。
【0007】まず、図示しないドリルによる穿孔が終了
すると、同じく図示しない自動工具交換装置により、ド
リルが加工機械の機械主軸61から取外され、次いで、
切粉除去装置が加工機械の機械主軸61に挿着され、図
7に示す状態となる。このとき、ドリルにより穿孔され
た加工物Wの下孔H内には、通常、切粉D及び切削油が
残留している。そこで、バルブ63を冷却エアノズル6
4からエア供給部62のエア供給通路62aへと手動に
より切替え、加工機械側の切粉除去装置を加工物Wに対
し相対移動して、切粉除去装置のノズル52の先端を加
工物Wの下孔H上方に位置決めするとともに、吸引カバ
ー54の下端を加工物Wの表面に密接させ、切粉タンク
53及び吸引カバー54によりノズル52の周囲に密閉
空間を形成する。そして、エアポンプからバルブ63、
エア供給通路62a、エア接続通路51aを介してノズ
ル52にエアを圧送することにより、ノズル52先端か
らエアが下孔H内に噴射され、下孔H内の切粉Dが下孔
H外に吹き出され、吸引カバー54とノズル52との間
の空間を介して上方に吹き上げられて、切粉タンク53
と吸引カバー54との間の切粉収容空間S内に貯留され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の切粉除去装置
は、上記のように、ノズル52からのエアの噴射力を利
用して、吸引カバー54とノズル52との間の空間に、
下孔H内の切粉Dを吸引するという吸引作用を行なわし
める構成のため、ノズル52からのエアの噴射力を、下
孔Hから切粉収容空間Sまで連続するエア流を生じる程
大きなものとしなければならず、孔H内の切粉Dを上方
の切粉収容空間Sにまで吹き上げることは実際上容易で
はなかった。また、ノズル52からのエア圧が低いとか
かる吸引作用を確実に行なえない等、実用上の課題が残
されていた。
【0009】また、寸法の大きい切粉Dまたは長寸の切
粉Dについては、下孔Hから上方に吹き上げられる際
に、吸引カバー54とノズル52との間の空間に引掛か
り、ノズル52からのエア流の停止とともに再度下孔H
内に落下等して、切粉収容空間Sに収容することができ
ないことがある。その結果、切粉Dの除去を円滑に行な
うことができない可能性がある。ここで、吸引カバー5
4とノズル52との間の空間を広くすると、切粉収容空
間Sへの切粉Dの吹き上げが一層困難になり、一方、こ
れを狭くすると、上記したように、切粉Dが引掛かり、
いずれにしても、前記切粉Dの適切な除去が行なえない
可能性がある。
【0010】更に、図8及び図9に示すように、加工物
Wに段差がある場合、若くは、加工物Wの端部に下孔H
が形成され、吸引カバー54の外径が加工物Wよりはみ
出す場合、ノズル52からのエアが吸引カバー54と加
工物Wとの隙間から外部に逃げてしまい、切粉D除去が
適確に行なえない可能性がある。
【0011】加えて、ノズル52にエアを圧送するエア
ポンプを、ドリル切削時の冷却用の冷却エアノズルと兼
用する関係上、手動切替えのバルブ63を設けており、
かかるバルブ63の手動切替操作が煩雑となり、全体の
作業の自動化という点で改善すべき点が残されている。
【0012】そこで、本発明は、切粉除去作業を自動化
し、かつ、切粉の除去を確実に行なえるようにした切粉
除去装置の提供を課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる切粉除去
装置は、棒状のエア噴射手段の略放射方向に横孔を延設
して、その一端をエア噴射手段の周面に開口する。ま
た、エア噴射手段の略軸方向に縦孔を延設して、その一
端を前記横孔の他端に連通するとともに他端を開口す
る。更に、前記エア噴射手段の前記横孔の一端の開口を
外部から遮蔽するよう、固定部材により前記エア噴射手
段の周囲を回動可能に密嵌保持する。更に、固定部材
に、前記エア噴射手段の周方向への回転に伴い前記横孔
と間欠的に接続するエア接続孔を設ける。そして、エア
供給手段から、前記固定部材の前記エア接続孔にエアを
圧送するとともに、前記エア噴射手段を駆動手段により
周方向に回転するようにしたものである。
【0014】
【作用】本発明においては、エア供給手段を駆動し、か
つ、駆動手段によりエア噴射手段を周方向に回転する
と、エア噴射手段の横孔が、固定部材のエア接続孔と間
欠的に接続し、エア供給手段から、エア接続孔を介して
エア噴射手段の横孔及び縦孔にエアが圧送され、縦孔か
らエアが間欠的に噴射される。よって、駆動手段による
エア噴射手段の回転数を制御することにより、エア噴射
手段の縦孔の他端からのエア量を調節できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0016】図1は本発明の一実施例の切粉除去装置の
加工機械本体への装着状態を示す断面図、図2は本発明
の一実施例の切粉除去装置の加工機械本体への装着途中
を示す正面図、図3は本発明の一実施例の切粉除去装置
の間欠エア噴出動作のエア遮断状態を示す断面図、図4
は本発明の一実施例の切粉除去装置の間欠エア噴出動作
のエア連通状態を示す断面図、図5は本発明の一実施例
の切粉除去装置のエア切替部を示し、(a)はエア切替
部の挿着前を示す断面図、(b)はエア切替部の挿着状
態を示す断面図である。
【0017】なお、図中、従来例と同一符号及び同一記
号は、従来例の構成部分と同一または相当部分を示すも
のであるから、ここでは、重複する説明を省略する。
【0018】図1において、本実施例の切粉除去装置
は、エア噴射手段10を中実状の固定部材20に回動可
能に取付けて構成される。エア噴射手段10は、シャン
ク部11の下端にノズル部12を延設するとともに、そ
の上端部を円錐状のホルダ13に固定してなるものであ
る。シャンク部11及びノズル部12には、シャンク部
11の所定高さ位置からノズル部12の先端にわたって
軸方向に延びる縦孔12aが穿設されてノズル部12の
先端にて開口している。また、シャンク部11の前記所
定の高さ位置には、放射方向に延びて一端を前記縦孔1
2aの上端に連通し、かつ、他端をシャンク部11の周
面に開口する横孔12bが穿設されている。前記ホルダ
13は、加工機械の主軸ヘッド61a下端の機械主軸6
1に挿脱可能とされ、図2の状態から、図1に示すよう
に、機械主軸61に挿着した状態で、図示しない駆動モ
ータにより回転駆動され、エア噴射手段10を回転可能
となっている。なお、ノズル部12の上端部には下方に
開放する傘状の切粉カバー14が固着されている。
【0019】一方、固定部材20は、エア噴射手段10
のシャンク部11と同径の装着孔20a内にベアリング
21を離脱不能に取付け、シャンク部11をベアリング
21に圧入することにより、エア噴射手段10を周方向
への回動可能、かつ、軸方向への移動不能に支持してい
る。なお、前記ベアリング21はシール機能を付加され
たものであり、固定部材20とエア噴射手段10のシャ
ンク部11との間をシールしている。
【0020】固定部材20の一端部には、エア接続部2
2が上方へ突出形成されている。エア接続部22は、加
工機械の主軸ヘッド61aの一側に垂下形成されたエア
切替バルブ23と対向する位置に設けられ、図2から図
1に示すように、エア噴射手段10のホルダ13を機械
主軸61に挿着したときに、エア切替バルブ23に自動
的に挿着されるようになっている。固定部材20及びエ
ア接続部22には、一端を前記エア噴射手段10のシャ
ンク部11の縦孔12aの高さ位置と同一高さ位置に開
口し、他端をエア接続部22の上面に開口するエア接続
孔22aが穿設されている。
【0021】前記エア切替バルブ23は、図5に示すよ
うに、下端を開放する有底筒状のケース24の内部に、
両端を開放する筒状の弁体25を、上下への摺動可能に
挿入配置したものであり、弁体25は、図示しない機構
により図5(a)に示す下方位置から下方への移動を規
制され、ケース24から下方へ脱落しない構成とされて
いる。ケース24の一側には上下一対の連絡孔24a,
24bが形成され、上側の連絡孔24aは、図示しない
エアポンプに、下側の連絡孔24bは、ドリル冷却用の
冷却エアノズル64に、それぞれ接続されている。ま
た、ケース24の上側の連絡孔24aの上方部は、連絡
孔24aに隣接する部分を除いて薄肉とされ、上側の連
絡孔24aの直上に弁座24cを形成している。
【0022】一方、弁体25は、前記ケース24の両連
絡孔24a,24bに対向する一側に、両連絡孔24
a,24bの上下にわたる高さの連絡凹部25aを形成
し、連絡凹部25aの上方部を前記ケース24の弁座2
4cに着座可能な肩部25bとしている。また、ケース
24の内底面と弁体25の上面との間には押圧ばね26
が介装され、弁体25を常には下方に付勢している。そ
して、弁体25の連絡凹部25aは、図5(a)に示す
ように、エア接続部22の非挿着状態では、押圧ばね2
6の付勢力により下方位置をとり、その上端の肩部25
bをケース24の弁座24cに当接して、上側の連絡孔
24aと下側の連絡孔24bとを連通して、エアポンプ
から冷却エアノズル64へのエア流を許容するようにな
っている。また、弁体25の連絡凹部25aは、図5
(b)に示すように、エア接続部22の挿着状態では、
エア接続部22が押圧ばね26の付勢力に抗して弁体2
5を上方に押上げるため、ケース24の下側の連絡孔2
4bを遮蔽する上方位置をとり、その上端の肩部25b
をケース24の弁座24cから上方に離間し、上側の連
絡孔24aと弁体25の内部の流路25cとを連通し
て、エアポンプからエア接続部22のエア接続孔22a
へのエア流を許容するようになっている。
【0023】これにより、本実施例の切粉除去装置の装
着状態で、図3及び図4に示すように、エアポンプから
エアを圧送する一方、機械主軸61を介してエア噴射手
段10を回転することにより、シャンク部11の横孔1
2bが同一高さ位置の固定部材20のエア接続孔22a
の一端と間欠的に接続し、前記エア切替バルブ23、固
定部材20のエア接続孔22a、エア噴射手段10の横
孔12b及び縦孔12aを介して、ノズル部12の先端
からエアが間欠的に噴射されるようになっている。
【0024】なお、かかるエア噴射手段10のノズル部
12からのエアの噴射量は、ドリル切削による下孔H内
の切粉D等を確実に下孔H外へ吹出して除去でき、か
つ、下孔H周辺の機械要素等に飛散して汚損等の原因と
ならないよう、切粉Dの寸法、量等を考慮した最適の噴
射量に設定される。例えば、かかる噴射量は、加工物W
の下孔Hの径により決定され、タップの径等を、機械主
軸61用の駆動モータを回転制御する制御手段に入力す
ることにより、固定部材20のエア接続孔22aとエア
噴射手段10の横孔12b及び縦孔12aとの単位時間
当りの接続回数を調節して増減制御される。
【0025】次に、上記のように構成された本実施例の
切粉除去装置の動作を説明する。
【0026】まず、図示しないドリルによる穿孔が終了
すると、自動工具交換装置(ATC)31により、ドリ
ルが加工機械の機械主軸61から取外され、次いで、切
粉除去装置のホルダ13が機械主軸61に挿着されて作
動連結され、図2に示す状態から図1に示す状態とな
る。このとき、エア切替バルブ23のケース24内にエ
ア接続部22が自動的に挿着され、エア切替バルブ23
の弁体25が図5(a)の下方位置から(b)に示す上
方位置となり、エアポンプとの接続が、冷却エアノズル
64からエア噴射手段10へと自動的に切替えられる。
【0027】その後、数値制御(NC)データに基き、
加工機械によりエア噴射手段10を加工物Wに対し相対
移動して、エア噴射手段10のノズル部12の先端を加
工物Wの切粉Dを除去する下孔Hの直上に位置決めす
る。そして、エアポンプからエア切替バルブ23を介し
て固定部材20のエア接続孔22aにエアを圧送すると
ともに、エア噴射手段10の横孔12b及び縦孔12a
を介してノズル部12にエアを圧送する。これと同時
に、機械主軸61によりエア噴射手段10を回転するこ
とにより、固定部材20のエア接続孔22aとエア噴射
手段10の横孔12bとが、回転速度に応じた間隔で間
欠的に接続され、エア噴射手段10の縦孔12aを介し
てノズル部12先端からエアが下孔H内に断続的に噴射
される。したがって、ノズル部12からのエアにより下
孔H内の切粉D及び切削油等が下孔H外に効率良く吹き
出され、下孔Hの近傍に滞留する。
【0028】このとき、ノズル部12からのエアの噴射
量は、制御手段により決定されたエア噴射手段10の回
転速度に比例するが、かかる噴射量は、制御手段により
下孔H内の切粉Dの量等に応じて最適値に設定されるた
め、下孔H内の切粉D等は、下孔H外に確実に排出され
て下孔Hの近傍に滞留し、かつ、下孔Hから遠くに飛散
して周辺の機械要素に付着することはない。なお、ノズ
ル部12上端の切粉カバー14が、上方へ飛散する切粉
D等を遮断して、切粉D等が上方の固定部材等に付着し
て汚れ等の原因となる不都合を防止する。
【0029】下孔H内の切粉D等を外部に排出したら、
機械主軸61の回転を停止するとともに、固定部材20
のエア接続孔22aとエア噴射手段10の横孔12b及
び縦孔12aとを接続した状態に維持し、ノズル部12
からエアを数秒間、例えば、約2〜3秒間噴射して、下
孔H内に残留した切粉Dがあればかかる切粉Dを下孔H
外に排出するとともに、下孔Hから排出されて加工物W
上面に滞留する切粉Dを所定場所に吹飛ばして除去す
る。
【0030】これにより、下孔H内の切粉D等の除去作
業が終了する。その後、自動工具交換装置31により、
切粉除去装置を加工機械の機械主軸61から取外し、タ
ップを挿着してねじ立て作業を行なう。このとき、加工
物Wのねじ立てをする下孔H内の切粉Dは確実に除去さ
れて残留していないため、かかる切粉Dによりねじ立て
時にタップの切刃が破損する等の不都合を確実に防止す
ることができる。
【0031】このように、上記実施例の切粉除去装置
は、棒状のエア噴射手段10のシャンク部11の所定高
さ位置の放射方向に横孔12bを穿設して、その外端を
シャンク部11の周面に開口し、また、エア噴射手段の
シャンク部11及びノズル部12の軸方向に縦孔12a
を穿設して、その上端を前記横孔12bの内端に連通す
るとともに下端をノズル部12先端に開口する一方、前
記シャンク部11の前記横孔12bの外端の開口を外部
から遮蔽するよう、固定部材20のベアリング21に前
記シャンク部11を圧入してエア噴射手段10を回動可
能に密嵌保持し、更に、固定部材20に、前記エア噴射
手段10の周方向への回転に伴い前記横孔12bと間欠
的に接続するエア接続孔22aを設け、エアポンプか
ら、エア切替バルブ23を介して、前記固定部材20の
前記エア接続孔22aにエアを圧送するとともに、前記
エア噴射手段10を機械主軸61及びホルダ13を介し
て周方向に回転するようにしたものである。
【0032】したがって、上記実施例は、エアポンプを
駆動し、かつ、機械主軸61によりエア噴射手段10を
周方向に回転すると、エア噴射手段10の横孔12b
が、固定部材20のエア接続孔22aと間欠的に接続
し、エアポンプから、エア接続孔22aを介してエア噴
射手段10の横孔12b及び縦孔12aにエアが圧送さ
れ、ノズル部12の先端からエアが間欠的に噴射され
る。よって、機械主軸61によるエア噴射手段10の回
転数を制御することにより、エア噴射手段10のノズル
部12の先端からのエアの噴射量を調節できる。
【0033】その結果、切粉除去作業を自動工具交換装
置31により自動化する一方、ドリルにより穿孔された
下孔H内の切粉D等の量に応じて、最適量のエアをノズ
ル部12先端から噴出して、切粉等の除去を確実に行な
うことができる。
【0034】即ち、ノズル部12から単純にエアを噴出
するだけでは、切粉Dまたは切削油の飛散が多く、切粉
D等が下孔Hから遠くに飛散して周辺の機械要素に付着
する等の不都合が考えられるが、上記実施例では、ノズ
ル部12からのエア噴射を間欠的に行なうため、エア噴
射手段10の回転数を変更するだけで、かかる不都合が
生じないよう、最適量のエアを噴射することができ、下
孔H内の切粉D等を確実に排出できる一方、周辺の機械
要素への付着を防止できる。また、ノズル部12からの
エアの噴射量を、機械主軸61の回転数を変更すること
により容易に増減制御できるため、エア量制御のための
構成が簡単になり、コスト低減を図ることができる。特
に、機械主軸61の回転数は、例えば、下孔H内の切粉
Dの大きさ、または、長さ等に対応して、制御手段によ
り容易に設定及び設定変更できるため、切粉Dの除去を
一層確実に行なうことができる。
【0035】そして、従来の切粉除去装置のように、ノ
ズル52からのエア噴射を利用して孔H内の切粉Dを吸
引するという構成ではないため、ノズル部12の噴射力
を直接的に孔H内の切粉Dの除去に利用することがで
き、切粉Dの除去効率が各段に向上する。その結果、切
粉Dの大きさ、または、長さに関係なく、切粉Dの除去
を確実に行なうことができる。
【0036】また、従来のようにノズル52の周囲を遮
蔽する構成ではないため、寸法の大きい切粉または長寸
の切粉Dが、その遮蔽空間に引掛かるという不都合はな
く、切粉Dの大きさ、または、長さに関係なく、切粉D
の除去を確実に行なうことができる。
【0037】更に、従来とは異なり、加工物Wに段差が
ある場合、若くは、下孔Hが加工物Wの端部に設けられ
る場合でも、ノズル部12からのエアは直接下孔H内の
切粉Dを外部に排出する構成であるため、切粉D除去を
適確に行なえる。
【0038】加えて、本実施例は、従来例と同様、ノズ
ル部12にエアを圧送するエアポンプを、ドリル切削時
の冷却用の冷却エアノズル64と兼用する一方、エア噴
射手段10の挿着と連動して、エアポンプを冷却エアノ
ズル64からエア噴射手段10側へと自動的に切替える
エア切替えバルブ23を設けたたため、ドリル研削から
タップによるねじ立て等、一連の動作を行なうマシニン
グセンタ等において、切粉D除去を含めたそれら一連の
作業を完全に自動化することができ、作業効率を向上す
ることができる。
【0039】また、ノズル部12の上端に切粉カバー1
4を設けたため、万一、切粉D等が上方に飛散しても、
切粉カバー14により遮断されて上方の固定部材20等
に付着して汚損等の原因となることはない。
【0040】ところで、上記実施例のエア噴射手段は、
ドリル研削の後に、シャンク部11等からなる別個の部
材10,20を装着する構成としたが、本発明を実施す
る場合には、これに限定されるものではなく、ドリル研
削後の下孔H内の切粉Dを確実に除去すべく機能するも
のであればよい。例えば、ドリルに横孔及び縦孔を穿設
してエアポンプと接続し、先端部からエアを噴射可能と
する等、ドリルをエア噴射手段として兼用してもよい。
【0041】また、上記実施例の切粉カバー14を省略
してもよい。この場合でも、制御手段により、ノズル部
12からのエア量が最適に調節されているため、切粉D
等が上方に飛散する不都合はない。しかし、切粉カバー
14を設けて実施した場合には、万一の不都合を防止で
きるという効果が得られる。
【0042】そして、上記実施例のエア接続部22及び
エア切替バルブ23を省略して、従来例のように、手動
切替バルブにより、エアポンプとエア噴射手段10とを
接続する構成としてもよい。この場合、全体の構成を簡
単にして、一層の低コスト化を図ることができる。
【0043】更に、上記実施例のエア噴射手段の縦孔1
2a及び横孔12b、固定部材のエア接続孔22a等の
配置構成は、エアポンプからのエアを間欠的にノズル部
12先端から噴射できる限りにおいて、任意に変更でき
る。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明の切粉除去装置
は、棒状のエア噴射手段の略放射方向に横孔を延設し
て、その一端をエア噴射手段の周面に開口する。また、
エア噴射手段の略軸方向に縦孔を延設して、その一端を
前記横孔の他端に連通するとともに他端を開口する。更
に、前記エア噴射手段の前記横孔の一端の開口を外部か
ら遮蔽するよう、固定部材により前記エア噴射手段の周
囲を回動可能に密嵌保持する。更に、固定部材に、前記
エア噴射手段の周方向への回転に伴い前記横孔と間欠的
に接続するエア接続孔を設ける。そして、エア供給手段
から、前記固定部材の前記エア接続孔にエアを圧送する
とともに、前記エア噴射手段を駆動手段により周方向に
回転するようにしたものである。
【0045】したがって、エア供給手段を駆動し、か
つ、駆動手段によりエア噴射手段を周方向に回転する
と、エア噴射手段の横孔が、固定部材のエア接続孔と間
欠的に接続し、エア供給手段から、エア接続孔を介して
エア噴射手段の横孔及び縦孔にエアが圧送され、縦孔か
らエアが間欠的に噴射される。よって、駆動手段による
エア噴射手段の回転数を制御することにより、エア噴射
手段の縦孔の他端からのエア量を調節できる。その結
果、ドリルにより穿孔された孔内の切粉等の量に応じ
て、最適量のエアを縦孔の他端から噴出して、切粉等の
除去を確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例の切粉除去装置の加工
機械本体への装着状態を示す断面図である。
【図2】図2は本発明の一実施例の切粉除去装置の加工
機械本体への装着途中を示す正面図である。
【図3】図3は本発明の一実施例の切粉除去装置の間欠
エア噴出動作のエア遮断状態を示す断面図である。
【図4】図4は本発明の一実施例の切粉除去装置の間欠
エア噴出動作のエア連通状態を示す断面図である。
【図5】図5は本発明の一実施例の切粉除去装置のエア
切替部を示し、(a)はエア切替部の挿着前を示す断面
図、(b)はエア切替部の挿着状態を示す断面図であ
る。
【図6】図6は従来の切粉除去装置を示す断面図であ
る。
【図7】図7は従来の切粉除去装置の使用状態を示す断
面図である。
【図8】図8は段差を有する加工物における従来の切粉
除去装置の使用状態を示す部分断面図である。
【図9】図9は端部に孔加工された加工物における従来
の切粉除去装置の使用状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10 エア噴射手段 12a 縦孔 12b 横孔 20 固定部材 22a エア接続孔 61 機械主軸(駆動手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略放射方向に延設されて一端を周面に開
    口する横孔と、略軸方向に延設されて一端を前記横孔の
    他端に連通するとともに他端を開口する縦孔とを有する
    棒状のエア噴射手段と、 前記エア噴射手段を周方向に回転する駆動手段と、 前記エア噴射手段の前記横孔の一端の開口を外部から遮
    蔽するよう前記エア噴射手段の周囲を回動可能に密嵌保
    持し、かつ、前記エア噴射手段の周方向への回転に伴い
    前記横孔と間欠的に接続するエア接続孔を有する固定部
    材と、 前記固定部材の前記エア接続孔にエアを圧送するエア供
    給手段とを具備することを特徴とする切粉除去装置。
JP6840693A 1993-03-26 1993-03-26 切粉除去装置 Pending JPH06277920A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6840693A JPH06277920A (ja) 1993-03-26 1993-03-26 切粉除去装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6840693A JPH06277920A (ja) 1993-03-26 1993-03-26 切粉除去装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06277920A true JPH06277920A (ja) 1994-10-04

Family

ID=13372776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6840693A Pending JPH06277920A (ja) 1993-03-26 1993-03-26 切粉除去装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06277920A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008168411A (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 Toshiba Mach Co Ltd 穴の切粉清掃工具及び切粉清掃方法
KR200448518Y1 (ko) * 2008-06-09 2010-04-21 최광배 탭핑머신용 마스터스핀들의 하우징
KR20110033076A (ko) * 2009-09-24 2011-03-30 후지 쥬코교 가부시키가이샤 회전 절삭 장치
CN103223513A (zh) * 2013-04-26 2013-07-31 大连德欣新技术工程有限公司 干式加工时孔内切屑吸出装置
WO2023188118A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 本田技研工業株式会社 切削加工機

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008168411A (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 Toshiba Mach Co Ltd 穴の切粉清掃工具及び切粉清掃方法
KR200448518Y1 (ko) * 2008-06-09 2010-04-21 최광배 탭핑머신용 마스터스핀들의 하우징
KR20110033076A (ko) * 2009-09-24 2011-03-30 후지 쥬코교 가부시키가이샤 회전 절삭 장치
CN103223513A (zh) * 2013-04-26 2013-07-31 大连德欣新技术工程有限公司 干式加工时孔内切屑吸出装置
WO2023188118A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 本田技研工業株式会社 切削加工機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6409641B1 (en) Cleaning device for machine tool
CN1326660C (zh) 刀具更换装置及刀具清洁方法
US6123270A (en) Work machining method and apparatus for supplying mist used therein
KR100217283B1 (ko) 공작기계의 주축장치
JP2006272494A (ja) 工作機械用洗浄装置
JPH06277920A (ja) 切粉除去装置
JP4711049B2 (ja) 工作機械
JP4933906B2 (ja) 工作機械及び工作機械における位置決めブロックの嵌合穴の清掃方法。
JP5402668B2 (ja) 工作機械の工具洗浄装置
JP7078251B2 (ja) ツール洗浄装置及びマシニングセンタ
US5895182A (en) Spindle end portion cleaning device for a machine tool
CN102049702B (zh) 工具清洗装置
JP2007175786A (ja) 工具洗浄機構及び工具洗浄方法
EP1693146A1 (en) Deep hole boring method and device
JP2007061959A (ja) 旋盤
JP5246570B2 (ja) 工具交換方法と工具交換装置
JP2008036731A (ja) 切削工具及び切削方法
KR20210082887A (ko) 공작기계용 쿨런트 필터장치
CN113226636B (zh) 机床
JP2003062736A (ja) 工作機械の主軸装置
JP2003205437A (ja) 工具へのミスト供給方法およびその装置
JP5482219B2 (ja) 工作機械の工具洗浄装置
US7214012B2 (en) Multi-shaft spindle head of machine tool
JP3088125B2 (ja) 磁気チャック
JPH08126934A (ja) 主軸の2面拘束形ツールシャンク取付端面の防塵装置