JP2002263881A - 金属−セラミックス複合材料の接合体 - Google Patents

金属−セラミックス複合材料の接合体

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JP2002263881A
JP2002263881A JP2001073601A JP2001073601A JP2002263881A JP 2002263881 A JP2002263881 A JP 2002263881A JP 2001073601 A JP2001073601 A JP 2001073601A JP 2001073601 A JP2001073601 A JP 2001073601A JP 2002263881 A JP2002263881 A JP 2002263881A
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Ichiro Aoki
一郎 青木
Hiroyuki Tsuto
宏之 津戸
Tatsuya Shiogai
達也 塩貝
Yoshibumi Takei
義文 武井
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Snを5〜50質量%含むAl合金のロウ材
を使用して接合した金属−セラミックス複合材料の接合
体であっても、300℃付近まで耐熱性を有する接合体
を提供する。 【解決手段】 CuまたはZnの1種または2種を1〜
10質量%含むAl合金をマトリックスとする金属−セ
ラミックス複合材料と、それと同種または異種の材料
を、Snを5〜50質量%含むAl合金のロウ材により
接合してなることを特徴とする金属−セラミックス複合
材料の接合体を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Al合金をマトリ
ックスとする金属−セラミックス複合材料の接合体に関
する。
【0002】
【従来の技術】Al合金は軽量かつ耐食性に優れ、また
熱伝導性や電導性においても優れているため、近年、様
々な分野でAl合金の利用が進んでいる。特にセラミッ
クスの分野では、Al合金の上記特徴を生かしてマトリ
ックスにAl合金を用い、強化材にセラミックスを用い
て両者を複合させた金属−セラミックス複合材料が、軽
量かつ高剛性ゆえに利用されるようになってきた。ま
た、金属−セラミックス複合材料を各種の用途に適用・
拡大させるためには、さらに各種材料との接合が必要と
なる場合が多い。
【0003】かかる場合の金属−セラミックス複合材料
の接合方法として、従来から接合材であるロウ材を介し
て接合する方法が採用されている。しかし、この方法
は、融点の低い鋳物材であるAl合金をマトリックスと
して、またロウ材との濡れ性が悪いセラミックス粉末を
複合材として用いるため、セラミックス粉末の含有量が
多い場合は、接合部におけるロウ材と金属部分との接触
面積が少なくなって、大きな接合強度が得られないとい
う問題があった。
【0004】そこで、本発明者らは、かかる問題を解決
しうる手段として、Al合金にSnを5〜50質量%添
加したAl−Si−Cu−Sn系合金をロウ材として用
いて比較的低温で接合できる方法(特開2000−24
7760号公報)を提案した。このロウ材は、DTA分
析(示差熱分析)の結果によると、2段階の液相生成過
程を有する。1次の液相生成は220℃付近から開始し
液相の生成量はわずかであるが、2次の液相生成は50
0℃付近から開始し液相の生成量は多い。したがって、
このロウ材を接合材に用いて、この種の材料では比較的
低い温度域である500℃付近で接合しても、被接合材
と液相が増大したロウ材の間で含有金属の相互拡散が活
発に起こるから、大きな接合強度が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、当該接合体を
加熱状態に置いた場合、ロウ材は220℃付近から1次
の液相を生成する結果、接合体の曲げ強度が急激に低下
するため、220〜300℃程度の高温環境下では接合
体を使用できず、接合体の用途の拡大を図る観点から、
ロウ材の耐熱性の向上が強く望まれていた。
【0006】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、Snを5〜50質量%含むAl合金のロウ材を使
用して接合した金属−セラミックス複合材料の接合体で
あっても、300℃付近まで耐熱性を有する接合体を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究した結果、Snを5〜50質量
%含むAl合金のロウ材を接合材に用いた場合でも、マ
トリックスとして特定のAl合金を使用した金属−セラ
ミックス複合材料と同種または異種の材料との接合体な
ら、300℃程度まで耐熱性を有するとの知見を得て本
発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は、CuまたはZnの1種ま
たは2種を1〜10質量%含むAl合金をマトリックス
とする金属−セラミックス複合材料と、それと同種また
は異種の材料を、Snを5〜50質量%含むAl合金の
ロウ材により接合してなることを特徴とする金属−セラ
ミックス複合材料の接合体を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明について、さらに詳細に説
明する。本発明において金属−セラミックス複合材料は
マトリックスにAl合金を使用したものであって、当該
Al合金はCuまたはZnの1種または2種を1〜10
質量%含む。マトリックス中のCuまたはZnは、接合
層中のSnと相互に拡散・混合して、接合層中のSn濃
度を下げることにより、接合層の耐熱性を向上させる機
能を有する。したがって、CuまたはZnの1種または
2種の含有量が1質量%未満ではSnが拡散するのに十
分でなく、10質量%を超えると金属−セラミックス複
合材料自体の耐熱性が劣化する。
【0010】金属―セラミックス複合材料のマトリック
スであるAl合金にCuまたはZnを添加するとロウ材
中のSnがAl合金側へ拡散する理由について以下のこ
とが考えられる。Cuについては、Cu−Sn二元状態
図(図1)によると、Snの融点温度付近の200℃に
おいてはCuに対するSnの溶解度は約3質量%に過ぎ
ないが、接合温度付近の500℃においては約17質量
%に上がるから、接合温度付近においてSnがCuに固
溶するためと考える。また、Znについては、Zn−S
n二元状態図(図2)によると、ZnとSnは比較的単
純な共晶系であり200℃以上の温度で固溶するので、
Znを添加することによりSn拡散が速くなったものと
考える。
【0011】本発明に係る金属−セラミックス複合材料
の接合体の接合方法は、金属−セラミックス複合材料
と、これと同種または異種の材料の間にSnを5〜50
質量%含むAl合金ロウ材を装填し、N2、Arまたは
真空等の非酸化雰囲気下中で加熱して接合する。
【0012】また、当該Al合金ロウ材の装填時の形態
は、粉末、箔状、板状、バインダーを加えたペースト状
またはグリーンシート状のいずれでもよい。
【0013】
【実施例】以下に述べる試験で用いた材料を表1に示
す。
【0014】
【表1】
【0015】試験体の作製と試験方法 表1に記載の金属−セラミックス複合材料(PSI7
0)、金属材料およびセラミックス材料を切削加工し
て、大きさが50×50×20mmの被接合体を作製し
た。また、ロウ材については、表2に記載した組成のA
l合金を溶融しアトマイズ処理して粉末化し、これにバ
インダーとしてアクリル樹脂、可塑剤および溶剤を加え
攪拌機で混合してスリップを調製した後、このスリップ
をドクターブレード装置に流し出し、約300μmの厚
さのグリーンシートを成形した。次に、表2に記載の被
接合体の組合せに従い、両被接合材の50×50mmの
接合面の間にグリーンシートを装填し、400℃の温度
で5時間保持してバインダーを分解・除去後、その材の
接合面上部に50g/cm2の荷重がかかる重しを載
せ、窒素雰囲気下、520℃で熱処理して接合した。当
該接合体は3×4×40mmの大きさに切削した後、表
面を研削加工して試験体を作製した。この試験体を用い
て下部スパン30mmの3点曲げ試験により、300℃
での試験体の曲げ強度を測定した。その結果を表2に示
す。
【0016】
【表2】
【0017】表1から明らかなように、本発明の接合体
(実施例1〜5)の300℃における曲げ強度は、いず
れも、良好な接合強度の目安である100MPaを超え
ている。これらに比べ、Snを3質量%含むAl合金を
ロウ材に用いた比較例1では、300℃および室温のい
ずれにおいても曲げ強度が極めて低く、Snを60質量
%含むAl合金をロウ材に用いた比較例2では300℃
における曲げ強度が低く、また、マトリックス中のCu
およびZn量が本発明の範囲外である比較例3および4
では300℃における曲げ強度が低く、いずれも耐熱性
に劣ることが分かる。
【0018】すなわち、比較例1ではSnの量が十分で
はないため強固に接合できなかった。また、比較例2で
はSnの量が多すぎるため高温強度が低下した。さら
に、比較例3ではマトリックス中のCu、Zn含有量が
十分ではないため接合後もロウ材中にSn成分が残留
し、高温下での強度が低下した。比較例4では、Cu、
Zn含有量が多すぎるため、複合材料としての耐熱性が
低下し、結果的に高温下での強度が低下した。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、Snを5〜50質量%
含むAl合金のロウ材を使用して接合した金属−セラミ
ックス複合材料の接合体であっても、300℃付近まで
耐熱性を有する接合体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Cu−Sn二元状態図である。
【図2】Zn−Sn二元状態図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武井 義文 千葉県佐倉市大作2−4−2 太平洋セメ ント株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4G026 BA03 BB27 BF11 BF13 BF17 BF20 BF45 BG06 BG25 BH01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CuまたはZnの1種または2種を1〜
    10質量%含むAl合金をマトリックスとする金属−セ
    ラミックス複合材料と、それと同種または異種の材料
    を、Snを5〜50質量%含むAl合金のロウ材により
    接合してなることを特徴とする金属−セラミックス複合
    材料の接合体。
JP2001073601A 2001-03-15 2001-03-15 金属−セラミックス複合材料の接合体 Pending JP2002263881A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010110790A (ja) * 2008-11-06 2010-05-20 Miyachi Technos Corp ヒュージング方法

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