JP2755455B2 - セラミックス接合用ろう粉末 - Google Patents

セラミックス接合用ろう粉末

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はセラミックスとセラミックス、セラミックス
と金属を接合するためのろう材に関するものである。
〔従来の技術とその問題点〕
セラミックス同志又は、セラミックスと金属との接合
に用いられるろう材として、銀ろうをベースにし、これ
に少量のTi等を添加したろう材が知られている。しかし
ながら、これら銀ろうをベースにしたろう材は400℃以
上での耐酸化性、高温強度や室温近くでの耐食性に劣る
ため、これらろう材で接合された部品は、接合部に耐酸
化性、高温強度及び耐食性に弱点を持っている。従って
高温下や腐食環境下での使用に制限があり、セラミック
ス本来の特徴である、耐酸化性、高温強度、耐食性とい
った特性を十分に発揮させることができない。
重量%(以下同じ)でCr 18〜30%,Si 9〜12%,C 0.1
5%以下,残部Niのニッケルろうは、Ni−Cr−Si3元系ろ
う材として知られており、なかでも、Cr 18.0〜20.0%,
Si 9.5〜10.5%,C 0.15%以下,残部Niのニッケルろう
はJIS規格にも規定されたろう材として、各種の耐熱
性,耐食性の金属部品同志をろう付するのに広く用いら
れている。しかしながら、このろう材を用いてセラミッ
クスをろう付しようとした場合、このろう材はセラミッ
クスとの濡れ性が全くないため、セラミックスとろう材
との界面で剥がれてしまい、セラミックスの接合には全
く用いることができなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者等は、耐熱性,耐食性に優れる従来公知のニ
ッケルろうをセラミックスのろう付に用いる方法につい
て種々検討した結果、Tiを1〜10%添加すると、セラミ
ックスに対する濡れ性が付加されることを見出し、本発
明を完成したものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のろう材はCr 18〜30%,Si 9〜12%,C 0.15%
以下,残部Niのニッケルろうに対し、Tiを1〜10%添加
したことを特徴とするセラミックス接合用ろう粉末であ
る。
上記のニッケルろうはNi−Cr−Si3元系合金の3元共
晶組成(Cr 20.5%,Si 11.6%,C 11.6%,Ni残部)をベ
ースにしたものである。
CrはNi中に固溶してNi−Cr固溶体{以後、Ni(Cr)と
表す}となり合金の耐酸化性,耐熱性及び耐食性を向上
させるが、Crが18%以下では、その効果が少なく、十分
ではない。一方、Crを30%以上にしても、前記特性の改
善効果はみられないばかりか、合金の液相温度が上昇し
て、ろう付作業性を阻害するので好ましくない。従っ
て、Crは18〜30%とする必要がある。
SiはNi(Cr)と見掛上、擬2元系の共晶反応を示し、
合金の融点を低下させる。Ni(Cr)−Siの共晶域は概ね
11〜12%であり、共晶組成に近い合金がろう付性に優れ
る。Siが9%以下では亜共晶となり、初晶Ni(Cr)の晶
出温度、即ち液相温度が高くなり、ろう付温度の上昇や
ろう付時の固液相分離(溶け別れ)などが起こり、ろう
付性を阻害する。一方、Siが12%を超えると、過共晶と
なり、初晶に硬質なNi(Cr)珪化物を晶出し、合金の靭
性を著しく低下させる。従って、Siは9〜12%とする必
要がある。
CはNi(Cr)中に固溶され、基質を強化するのに役立
つが、Cが0.15%以上になると固溶限度を超え、Cr炭化
物を形成して合金中に晶出又は析出し合金の耐食性を劣
化させると同時に、ろう付時のろう材の流動性を阻害さ
せるため、Cは0.15%以下にする必要がある。
Tiの添加は、Tiをニッケルろう合金中に溶解、配合す
る方法、又は粉末としてニッケルろう合金粉末と混合す
る方法のいずれも適用可能であるが、粉末として混合す
る場合には、Ti粉末単独よりもNi−Ti合金粉末、もしく
はTiH2粉末として混合する方が好ましい。特にTiH2粉末
として混合すると、ろう付時の雰囲気が多少酸化性であ
っても、Tiの酸化が防止され、良好なろう付が行なえる
特徴がある。
Tiの添加量は1〜10%であり、1%以下では、セラミ
ックスに対するニッケルろうの濡れ性は改善されず、ろ
う材界面よりセラミックスが剥がれてしまう。一方10%
以上添加すると、ろう材の流動性が悪くなり、隙間浸透
性を阻害して、良好なろう付ができなくなる。
〔作用〕
ニッケルろうにTiを添加したことにより、セラミック
スとの濡れ性が改善される作用を有する。このことによ
り、従来、ニッケルろうでは不可能であったセラミック
スとセラミックス、セラミックスと金属の接合が可能と
なる。
〔実施例〕
以下、本発明の代表的な実施例と比較例を示す。
実施例(1) Cr 10%,Si 10%,Ti 3%,残部Niを配合した溶湯を、
アトマイズ法により粉末となし、Ti 3%を添加したセラ
ミックス接合用ろう粉末を得た。
得られた粉末0.5gを第1図に示すように、アルミナ板
とコバール板の間に載置し、1×10-5torr.の真空中120
0℃,30分加熱してろう付を行った。この結果、アルミナ
板のコバール板に接合した面、全体にろう材が付着し、
完全にろう付された状態であった。
実施例(2) 実施例(1)と同一ろう材を用い、アルミナ板の代わ
りに窒化アルミ(AlN)板とし、実施例(1)と同一条
件でろう付した結果、窒化アルミ板のコバール板に接し
た面全体にろう材が付着し、完全にろう付された状態で
あった。
実施例(3) 市販のニッケルろうFP−605(Cr 19%,Si 10%,C 0.1
5%以下,残部Ni)粉末に対し、Ni−Ti(50%)粉末を
5%混合して、Ti2.5%を添加させたセラミックス接合
用ろう粉末を得た。
得られた粉末を実施例(1)と同じ方法でろう付した
結果、アルミナ板のコバール板に接した面全体にニッケ
ルろうが付着し、完全にろう付された状態であった。
実施例(4)〜(6) アトマイズ法で得られた、Cr 27%,Si 11.5%,Ni残部
の粉末に対しTiH2粉末を1.1%{実施例(4)},5%
{実施例(5)},10%{実施例(6)}それぞれ混合
し3種のセラミックス接合用ろう粉末を作成した。
得られたろう粉末を実施例(1)と同じ条件でアルミ
ナ板とコバール板のろう付を行った。ろう付状態の結果
を第1表に示す。
比較例(1)〜(2) 市販のニッケルろうFP−605(Cr 19%,Si 10%,C 0.1
5%以下,残部Ni)粉末に対し、TiH2粉を添加しないで
そのまま用いる場合{比較例(1)}と、15%混合した
場合{比較例(2)}の2種の粉末を用いて、実施例
(1)と同じ条件でアルミナ板とコバール板のろう付を
行った。ろう付状態の結果を第1表に示す。
〔効果〕 以上に示したように、通常のニッケルろうに対しTiを
1〜10%添加することによりセラミックスとの濡れ性が
改善され、従来不可能であったセラミックスとセラミッ
クス又はセラミックスと金属のろう付が可能となり、ま
た、耐熱性,耐食性のあるニッケルろうが用いられるこ
とから、従来にない複合材料を製造することができ、産
業上有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
第1図はろう付性の試験に用いたアルミナ板とろう材及
びコバール板の配置及び寸法を示す。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%でCr 18〜30%,Si 9〜12%,C 0.15
    %以下,残部Niのニッケルろうに対し、Tiを1〜10%添
    加したことを特徴とするセラミックス接合用ろう粉末。
  2. 【請求項2】Ti粉末を混合することによってTiを添加し
    た請求項第1項記載のセラミックス接合用ろう粉末。
  3. 【請求項3】Ni−Ti合金粉末を混合することによってTi
    を添加した請求項第1項記載のセラミックス接合用ろう
    粉末。
  4. 【請求項4】TiH2粉末を混合することによってTiを添加
    した請求項第1項記載のセラミックス接合用ろう粉末。
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