JP2001044345A - 基板一体型構造体 - Google Patents
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Abstract
提供する。 【解決手段】少なくとも一面にアルミニウムまたはアル
ミニウム合金板が接合された窒化アルミニウム基板4
と、炭化珪素質多孔体にAl2を主成分とする金属を含
浸してなる放熱部品6とからなる基板一体構造体であっ
て、前記アルミニウムまたはアルミニウム合金板と前記
放熱部品とが、MgとCu、Ge及びSiからなる群か
ら選ばれる1種以上とを含有し、液相を形成する温度が
500〜630℃であるAl合金を介して接合されてい
ることを特徴とする基板一体型構造体。
Description
に優れ、高信頼性を有する半導体装置用回路基板一体型
構造体に関する。
導体装置には、セラミックス基板の両面にCuからなる
回路を設けたものが、回路基板として利用されている。
特に高集積化及び大電力化により、高い放熱性を必要と
する場合には、セラミックスとして高熱伝導率の窒化ア
ルミニウムが賞用されている。
いる回路基板においては、Cu回路(或いは、裏面に設
けられる放熱用Cu板)と窒化アルミニウム基板の熱膨
張係数の差に起因する熱応力の繰り返しによって、窒化
アルミニウム基板に微細なクラックが発生することがあ
るため、高い信頼性を必要とする場合には降伏耐力の低
いAl板を接合することが試みられている。
板を放熱フィン等に接合するためにベースCu板に半田
付けして使用されるが、熱応力の繰り返しに対してベー
スCu板と回路基板間に発生する半田クラックを避ける
ため、ベース板に熱膨張係数が小さい材質を用いること
も行われ、近年では、炭化珪素多孔体にAlを主成分と
する金属を前記炭化珪素多孔体の空隙部に含浸させて得
られるアルミニウム−炭化珪素複合体(以下、Al/S
iC複合材という)が開発されている。
集積化、大電力化に伴って、軽量コンパクトで益々高い
放熱性が求められるようになり、(1)セラミックス基
板の両面に設けられた金属板のうち片面の金属板を省略
し直接ベース板に接合する、(2)ベース板を省略し
て、セラミックス基板を水冷板や放熱フィン等のヒート
シンクに直接搭載する、等の試みが進められている。し
かし、これらの試みは、各構成部品の熱膨張率差と組立
工程や使用環境の温度変化によって生じる応力に耐えら
れず、信頼性が確保できないという問題がある。
際して熱伝導を良くすることを主目的に半田を用いてい
るが、半田は、セラミックス基板とベース板等の間の熱
膨張差を吸収して変形し、セラミックス基板やシリコン
チップに割れを生じることを防ぐ役割をも持っていた。
しかし、今後、環境汚染問題から半田が鉛フリー組成に
なることが望ましく、この場合には塑性変形を起こす応
力が高くなり、応力緩和能が低下する。更に、鉛フリー
半田は現在のPb−Sn系に比べて半田濡れ性に劣るこ
とを考えると、回路基板とベース板またはヒートシンク
等の放熱部品との間で、密着性に優れた信頼性のある接
合がますます必要になってくる。
て用いる場合、Alを主成分とする金属を炭化珪素多孔
体に含浸させると同時にセラミックス基板と接合させる
ことも検討されているが、複合材の製造自体が非常に高
度な技術であるうえ、セラミックス基板が前記Alを主
成分とする金属層に埋もれてしまう等、未解決な課題が
ある。しかも、放熱部品やセラミックス基板の形状が変
わると、それに合わせて使用する型枠等を変えなくては
ならなくなり、生産上不都合でもある。
クス基板を接合材で接着する技術については、例えば特
開平3−125463号公報のとおりに多くの提案があ
る。前記技術では、Al−Si系又はAl−Ge系の合
金箔を接合材とし、バッチ式真空炉を用いて接合が行わ
れているが、バッチ式真空炉に大きなベース板を投入す
ると容積効率が悪くなるので、生産性が低下する。ま
た、大型の連続真空炉は、高価であり厳密な温度制御も
難しいので、このような接合には不向きである。
と放熱部品とを直接接合すると、効率的な放熱性を有す
るモジュールが得られるにもかかわらず、工業的な接合
技術がないために、実現していない。
り、その目的は、セラミックス回路基板と放熱部品とを
接合する、工業的な接合技術を提供し、効率的な放熱性
を有する、軽量なモジュールを提供することにある。即
ち、窒化アルミニウム基板の少なくとも一方の面にAl
回路を形成させてなる回路基板が、半田を使用せずにA
l/SiC複合材からなる放熱部品に接合された構造を
持ち、軽量にして放熱性に優れた高信頼性の基板一体型
構造体を提供することにある。
面にアルミニウムまたはアルミニウム合金板が接合され
た窒化アルミニウム基板と、炭化珪素質多孔体にAlを
主成分とする金属を含浸してなる放熱部品とからなる基
板一体構造体であって、前記アルミニウムまたはアルミ
ニウム合金板と前記放熱部品とが、MgとCu、Ge及
びSiからなる群から選ばれる1種以上とを含有し、液
相を形成する温度が500〜630℃であるAl合金を
介して接合されていることを特徴とする基板一体型構造
体である。
の主面にAlを主成分とする金属層が厚さ10μm以上
設けられていることを特徴とする前記の回路基板一体型
構造体である。
40〜70体積%で残部がSiを4〜14重量%含むア
ルミニウム合金からなり、熱伝導率が160W/mK以
上であるアルミニウム−炭化珪素複合体からなることを
特徴とする前記の回路基板一体型構造体。
130W/mK以上であり、その表面のX線回折ピーク
強度比が、2≦(Y2O3・Al2O3/AlN)×100
≦17、かつ(2Y2O3・Al2O3/AlN)×100
≦2を有するものであることを特徴とする前記の回路基
板一体型構造体である。
ミニウムまたはアルミニウム合金板が接合された窒化ア
ルミニウム基板と、炭化珪素質多孔体にAlを主成分と
する金属を含浸してなる放熱部品とからなる基板一体型
構造体であって、前記アルミニウムまたはアルミニウム
合金板と前記放熱部品とが、MgとCu、Ge及びSi
からなる群から選ばれる1種以上とを含有するAl合金
で接合されていることを特徴とする基板一体型構造体で
ある。上記構成を採用することにより、軽量で、放熱性
に優れた高信頼性の基板一体型構造体を提供することが
できる。
は、Y2O3を焼結助剤として焼成されたものであり、熱
伝導率が130W/mK以上であることが好ましい。ま
た、その表面のCuKαによるX線回折のメインピーク
の強度比が、2≦(Y2O3・Al2O3/AlN)×10
0≦17、かつ(2Y2O3・Al2O3/AlN)×10
0≦2であるものが好ましい。このような表面特性を有
する窒化アルミニウム基板は、酸化処理等の煩雑な表面
処理を施さなくとも、MgとCu、Ge及びSiからな
る群から選ばれる1種以上とを含有し、少なくとも一部
が液相を形成する温度が500〜630℃のAl合金を
用いて、Alを主成分とする金属と十分に強い強度で接
合させることができる。
整は、原料窒化アルミニウム粉中のAl2O3とY2O3分
組成比、脱脂後焼成前までの増加酸素量、焼成温度等を
調整することによって行うことができる。
は、相対的にAl2O3を増やせば良いので、酸素量の多
い窒化アルミニウム粉末原料を用いるか、Al2O3を添
加して、Y2O3を減らす。一方、Y2O3・Al2O3が多
い場合には、Y2O3の添加量を減らすか、焼成温度を下
げる。その他、脱脂を空気中で行えばAl2O3を増加さ
せることができる。
せるには、Al板を接合してからエッチングする、Al
板から打ち抜かれたパターンを接合する、等によって行
うことができる。接合材には、MgとCu、Ge及びS
iからなる群から選ばれる1種以上とを含有し、液相を
形成する温度が500〜630℃のAl合金を用いる
が、これを含めた接合条件については後述する。生産性
向上のためには、放熱部品との接合と同時にAl板又は
Alからなるパターンを接合することが好ましい。
属を炭化珪素多孔体に含浸させてなる複合体からなる放
熱部品は、例えば、炭化珪素の多孔体(プリフォームと
もいう)にAlを主成分とする金属を含浸させることに
よって製造することができる(例えば、セラミックデー
タブック‘95、山口雄三、堀三郎、95〜101頁
(1995))。放熱部品は、適当な熱膨張率と高い熱
伝導率を持つことが望ましく、160W/mK以上の熱
伝導率と6〜10ppmの熱膨張率を持つことが望まし
い。この物性は、Alを主成分とする金属と炭化珪素の
体積比率等によって調節でき、炭化珪素が40〜70体
積%で残部がAlを主成分とする金属であることが望ま
しい。更に、Alを主成分とする金属としては、組立工
程や使用環境における温度にさらされた場合でも特性が
劣化しない合金組成が望ましく、たとえば、Siを4〜
14重量%含むAl合金が望ましい。
面に炭化珪素が露出していない構造のものが好ましく、
前記Alを主成分とする金属が10μm以上の層となっ
ている構造であることが望ましい。前記主面とは回路基
板がろう付けされる面のことであり、また、放熱部品の
表面がメッキされる場合は、メッキされる部分の表面を
さす。これらの表面に炭化珪素が露出していると、ろう
付け面に欠陥が生じやすい、メッキ被膜が形成しにく
い、メッキやろう付けの付着強度が低い等の欠点が生じ
やすい。
に応じて表面にAlまたはAl合金が露出している部分
の全面又は部分にNiメッキされる。特に半田付け部分
はNiメッキが必要であり、Alワイヤボンドする部分
にはNiメッキがない方が信頼性が高いので、従って部
分メッキが好ましい。
ミニウム合金板と窒化アルミニウム板の接合には、Mg
とCu、Ge及びSiからなる群から選ばれる1種以上
とを含有し、液相を形成する温度が500〜630℃の
Al合金、例えば、Al−Mg−Cu系合金、Al−M
g−Ge系合金、Al−Mg−Si系合金等を用いる。
その理由は、以下のとおりである。
とアルミニウムまたはアルミニウム合金板との接合には
Al−Si系合金やAl−Ge系合金が知られている
が、本発明になるMgとCu、Ge及びSiからなる群
から選ばれる1種以上とを含有するAl合金には、前記
合金に比較して、窒化アルミニウム基板との接合条件の
許容幅が広く、真空中でなくとも接合できる特徴がある
ので、生産性に優れた接合が可能となる。
−Ge系合金では、比較的多量にSiやGeを添加しな
いと融点が低下しないが、多量に添加すると硬くて脆く
なる問題が生じる。このような問題を起こさせないよう
に、例えばAl−Si系合金において、Siの割合を5
%まで下げると融点が615℃となり、加圧を行っても
620℃以下の温度での接合は困難となる。
合金、ことにAl−Mg−Cu系合金、Al−Mg−G
e系合金或いはAl−Mg−Si系合金では、Cu、G
e、Siの割合を4%程度まで下げても適切に加圧等の
手段を講じることによって、600℃程度での接合も可
能となり、接合条件の許容幅が広がる。更に、Al−M
g−Cu系合金、Al−Mg−Ge系合金並びにAl−
Mg−Si系は、SiやGeが単独でAlに添加されて
いる場合に比べて、Cu、Ge、SiやMgがAl中に
均一に拡散し易いため、局部的な溶融が生じたり、余分
な接合材が押し出されてハミダシが生じ難く、比較的短
時間で安定した接合が可能となることによる。
中のMgについては、少量添加することによって、接合
状態が良好になる。これはAl表面の酸化物層の除去効
果や窒化アルミニウム基板表面と接合材の濡れ性改善効
果によると推察される。Mgの割合は、0.05〜3重
量%が好ましい。0.05重量%未満では添加効果が顕
著でなくなり、3重量%超ではAl又はAl合金の硬度
に悪影響を与えるうえ、接合時に多量に揮発して炉操業
に支障をきたすことがある。特に好ましくは、0.1〜
1.0重量%である。
は、2〜10重量%であることが好ましい。2重量%未
満では、接合温度が高くなってAlの融点に近くなって
しまい、また10重量%超では、接合後のろう材の拡散
部が特に硬くなって回路基板の信頼性が低下する恐れが
ある。好ましくは2〜6重量%である。
割合は、2〜20重量%であることが好ましい。2重量
%未満では、接合温度が高くなってAlの融点に近くな
ってしまい、また20重量%超では、接合後のろう材の
拡散部が特に硬くなって回路基板の信頼性が低下する恐
れがある。好ましくは2〜10重量%である。
は、4〜14重量%あることが好ましい。4重量%未満
では、接合温度が高くなってAlの融点に近くなってし
まい、また14重量%超では、接合後のろう材の拡散部
が特に硬くなって回路基板の信頼性が低下する恐れがあ
る。好ましくは4〜12重量%である。
金、Al−Mg−Ge系合金或いはAl−Mg−Si系
合金は、Al、Mg、Cu、Ge、Siの主要成分はも
とより、それ以外の成分を含んでいてもよい。例えばA
l、Mg、Cu、Ge、Si以外に、Zn、In、M
n、Cr、Ti、Bi、B、Fe等の成分を合計で5重
量%程度以下を含んでいてもよい。本発明で使用される
接合材の組成について日本工業規格の例をあげれば、4
重量%程度のCuと0.5重量%程度のMgが含まれる
2018合金、更に0.5重量%程度のMn等が含まれ
る2017合金を始め、2001、2005、200
7、2014、2024、2030、2034、203
6、2048、2090、2117、2124、221
4、2218、2224、2324、7050等が挙げ
られる。
30℃のAl合金で窒化アルミニウム基板とアルミニウ
ム板とを接合するときの温度については、液相範囲が5
00〜630℃にあるのでかなり広範囲の温度が適用で
きるが、接合材の組成によって適正温度条件は異なる。
ZnやIn等の低融点成分が添加されていたり、Mgや
Cu、Ge等の含有量が比較的多い場合には、600℃
以下でも十分に接合できる。接合温度が630℃超で
は、接合時にろう接欠陥(回路に生じる虫食い現象)が
生じやすくなるので好ましくない。
ミニウム基板と垂直な方向に10〜100kgf/cm
2、特に15〜80kgf/cm2で加圧することは好ま
しいことである。加圧方法としては、重しを載せる、治
具を用いて機械的に加えることによって行うことができ
る。加圧は、少なくとも接合が始まる温度、例えば、A
l−0.3%Mg−4%Cu合金箔を用いて610℃で
接合する場合は、580℃までの温度範囲では前記圧力
以内に保たれていることが望ましい。
化アルミニウム基板の一方の面にAl回路が形成され、
他方の反対面にはアルミニウム板を介して、若しくは介
さずに、ベース板やヒートシンクなどの放熱部品が接合
される。上記のAl−Mg−Cu系合金、Al−Mg−
Ge系合金或いはAl−Mg−Si系合金の組成と、A
l/SiC複合材に用いるAlを主成分とする金属の組
成を適宜選択することにより、アルミニウムからなる回
路パターン又は放熱用アルミニウム板と、Al/SiC
複合材からなる放熱部品とを、同時に窒化アルミニウム
基板の表裏面に接合することができる。この場合、Al
−Mg−Cu系合金、Al−Mg−Ge系合金或いはA
l−Mg−Si系合金の接合材は、窒化アルミニウム基
板とアルミニウム回路パターン、或いはアルミニウム回
路形成用のアルミニウム板との間に積層介在させるが、
あらかじめアルミニウム板と接合用合金をクラッドして
おくと一層使用しやすく、好ましい。
のAlを主成分とする金属の融点が低い場合、例えばS
i含有量が12重量%になると融点が580℃を下回
り、アルミニウムまたはアルミニウム合金板、窒化アル
ミニウム板並びに放熱部品を同時に接合するための条件
は、前記温度を下回る必要がある。Al−Mg−Cu系
合金のCu量を10重量%程度に増やせば可能である
が、Al−Mg−Ge系合金ではGeを10重量%まで
増やすと520℃でも接合することができ、一層好適で
ある。あるいは、窒化アルミニウム基板より回路基板を
あらかじめ製造し、それをAl/SiC複合材からなる
放熱部品にAl−Mg−Ge系合金を用いて接合しても
よい。
する液相温度が500〜630℃のAl合金を接合材に
用いることによって、その生産性を著しく高めることが
できる。その理由の一つは、接合が真空炉に限定されな
いことである。真空炉は元来高価なうえ、連続化が難し
く、またバッチ炉では容積効率が悪い。大型炉にすると
温度分布が生じ易く、高収率での生産は望めない。これ
に対し、従来のAl−Si系やAl−Ge系合金の接合
材のかわりに、Al−Mg−Cu系合金やAl−Mg−
Ge系合金を始めとする、Mgを含有する液相温度が5
00〜630℃のAl合金をを用いると、真空下でなく
とも、N2、H2、不活性ガス及びこれらの混合ガスの
低酸素雰囲気下で接合することができるので、炉構造が
簡単になり、連続化も容易となる。更に、連続化によっ
て、温度分布等の製品のバラツキ要因を低減させること
ができ、歩留まりよく、品質の安定した製品を製造する
ことができるという効果を達することができる。
る際、放熱部品同士と窒化アルミニウム基板同士が隣り
合うように積層して加熱することが好ましい。この理由
は、放熱部品は回路基板よりも一般に熱膨張係数が大き
いので、接合後の冷却によって回路基板側が凸形となり
やすく、そのような変形を軽減させるためである。これ
は、Alが塑性変形の容易な材料である点を利用したも
のである。この場合において、放熱部品や窒化アルミニ
ウム基板表面に存在するアルミニウム材同士の接着を避
けるため、必要に応じてスペーサー材を介在させても良
い。
ニウムまたはアルミニウム合金と窒化アルミニウム板と
の接合界面には、20nm以下の厚さのAl−Mg−O
層が接合界面の一部もしくは全面に存在する。ここで、
Al−Mg−O層は、Al、Mgと酸素を主成分とする
アモルファス層である。Mgを含まない、もしくは少量
しか含まないろう材を用いて接合した場合は、Alまた
はAl合金と窒化アルミニウムの接合界面には、Al−
O層が部分もしくは全面に存在し、この場合には信頼性
の高い接合界面を得ることはできない。従って、このA
l−Mg−O層が界面の接合に有用な働きをしていると
予想される。
0℃以上、好ましくは300〜350℃程度の温度範囲
で焼鈍することによって、窒化アルミニウム基板に残留
しがちな熱応力を緩和することができる。
に詳細に説明する。
混合し、有機バインダーと有機溶剤を加えて混練した
後、ロール成形機によってシート状に成形した。これを
裁断して離型材(BN粉)を塗布し、積層して1Paの
減圧下、450℃で脱脂し、更に大気中で脱炭素した。
各試料はN2雰囲気下で表1に示す焼成条件で焼結し
て、40mm×40mm×0.635mmの窒化アルミ
ニウム基板を製造した。得られた窒化アルミニウム基板
について、X線回折により助剤相の生成を調べるととも
に、レーザーフラッシュ法により熱伝導率を求めた。そ
れらの結果を表1に示す。
願平9−288219号に準じて製造したもの)、又は
50mm×50mm×10mmのAlブロックを用い
た。また、Al回路は市販のAl材(純度≧99.99
%)から、回路パターンを打ち抜いて用いた。
板、放熱部品及びAl回路とを、図1のように積層し
た。これを炉外から油圧式の一軸加圧装置でカーボン製
の押し棒を介して窒化アルミニウム基板面と垂直方向に
加圧しながら加熱を行い、接合した。接合条件は、表3
に示すとおりであり、4×10-3Paの真空中(バッチ
炉)又はN2ガス中(連続炉)で行った。なお、比較例
1では、窒化アルミニウム基板の表裏面にAl板(厚み
0.4mm)を接合した後、共晶半田で放熱部品に接合
した。
を超音波探傷装置(SAT)で観察し、直径1mm以上の
未接合部又は1%以上の未接合面積部が確認できたもの
を接合不良とした。次に、各試料は、−40℃、30分
→室温、10分→125℃、30分→室温、10分を1
サイクルとして3000サイクルのヒートサイクルテス
トを行った後、外観観察して異常の有無を確認し、再び
SATで接合状態を調べた。それらの結果を表4に示
す。
明の基板一体型造体では、いずれも良好な接合状態を示
した。特に、実施例1、2、4では、簡易的な連続炉を
用いたにも拘わらず、接合不良のない基板一体型構造体
が得られている。これに対して、比較例1〜3では、ヒ
ートサイクル後には不良品が多発している。
れた高信頼性の基板一体型構造体が提供され、前記基板
上に回路形成するのみで、軽量で放熱性に優れた回路基
板が放熱部品に一体化された構造体を得ることができ
る。
を得るときの積層方法を説明する図。
Claims (4)
- 【請求項1】少なくとも一面にアルミニウムまたはアル
ミニウム合金板が接合された窒化アルミニウム基板と、
炭化珪素質多孔体にAlを主成分とする金属を含浸して
なる放熱部品とからなる基板一体型構造体であって、前
記アルミニウムまたはアルミニウム合金板と前記放熱部
品とが、MgとCu、Ge及びSiからなる群から選ば
れる1種以上とを含有し、液相を形成する温度が500
〜630℃であるAl合金を介して接合されていること
を特徴とする基板一体型構造体。 - 【請求項2】放熱部品は、該放熱部品の主面にAlを主
成分とする金属層が厚さ10μm以上設けられているこ
とを特徴とする請求項1項記載の回路基板一体型構造
体。 - 【請求項3】放熱部品が、炭化珪素を40〜70体積%
で残部がSiを4〜14重量%含むアルミニウム合金か
らなり、熱伝導率が160W/mK以上であるアルミニ
ウム−炭化珪素複合体からなることを特徴とする請求項
1又は請求項2項記載の回路基板一体型構造体。 - 【請求項4】窒化アルミニウム基板が、熱伝導率130
W/mK以上であり、その表面のX線回折ピーク強度比
が、2≦(Y2O3・Al2O3/AlN)×100≦1
7、かつ(2Y2O3・Al2O3/AlN)×100≦2
を有するものであることを特徴とする請求項1、請求項
2又は請求項3記載の回路基板一体型構造体。
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