JPH0723964Y2 - 半導体装置用軽量基板 - Google Patents
半導体装置用軽量基板Info
- Publication number
- JPH0723964Y2 JPH0723964Y2 JP1988147411U JP14741188U JPH0723964Y2 JP H0723964 Y2 JPH0723964 Y2 JP H0723964Y2 JP 1988147411 U JP1988147411 U JP 1988147411U JP 14741188 U JP14741188 U JP 14741188U JP H0723964 Y2 JPH0723964 Y2 JP H0723964Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate material
- alloy
- semiconductor device
- thin plate
- substrate
- Prior art date
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、軽量にして、半導体装置の高集積化および
大電力化に十分対応することができる基板に関するもの
である。
大電力化に十分対応することができる基板に関するもの
である。
従来、一般に、半導体装置用基板としては、例えば第2
図に概略説明図で示されるように、酸化アルミニウム
(Al2O3で示す)焼結体からなる絶縁板材C′の両側面
に、それぞれCu薄板材B′を液相接合し、この液相接合
は、例えば前記Cu薄板材の接合面に酸化銅(Cu2O)を形
成しておき、前記Al2O3焼結体製絶縁板材と重ね合せた
状態で、1065〜1085℃に加熱して接合面に前記Cu2OとCu
との間で液相を発生させて結合することからなり、また
前記Cu薄板材のうち、前記絶縁板材C′の一方側が回路
形成用導体となり、同他方側がヒートシンク板材A′と
のはんだ付け用となるものであり、この状態で、通常Pb
-Sn合金からなるはんだ材(一般に、450℃以下の融点を
もつものをはんだという)D′を用いて、Cuからなるヒ
ートシンク板材A′に接合してなる構造のものが知られ
ている。
図に概略説明図で示されるように、酸化アルミニウム
(Al2O3で示す)焼結体からなる絶縁板材C′の両側面
に、それぞれCu薄板材B′を液相接合し、この液相接合
は、例えば前記Cu薄板材の接合面に酸化銅(Cu2O)を形
成しておき、前記Al2O3焼結体製絶縁板材と重ね合せた
状態で、1065〜1085℃に加熱して接合面に前記Cu2OとCu
との間で液相を発生させて結合することからなり、また
前記Cu薄板材のうち、前記絶縁板材C′の一方側が回路
形成用導体となり、同他方側がヒートシンク板材A′と
のはんだ付け用となるものであり、この状態で、通常Pb
-Sn合金からなるはんだ材(一般に、450℃以下の融点を
もつものをはんだという)D′を用いて、Cuからなるヒ
ートシンク板材A′に接合してなる構造のものが知られ
ている。
〔考案が解決しようとする課題〕 しかし、近年の半導体装置の高集積化および大電力化に
伴って、装置自体が大型化し、重量化する傾向にあり、
したがってこれを構成する部材の軽量化が強く望まれて
いるが、上記の従来半導体装置用基板では、これを構成
するヒートシンク板材A′および薄板材B′がいずれも
重質のCuであり、さらにこれに重質のPb-Sn合金はんだ
材D′が加わるために、これらの要求に対応することが
できないのが現状である。
伴って、装置自体が大型化し、重量化する傾向にあり、
したがってこれを構成する部材の軽量化が強く望まれて
いるが、上記の従来半導体装置用基板では、これを構成
するヒートシンク板材A′および薄板材B′がいずれも
重質のCuであり、さらにこれに重質のPb-Sn合金はんだ
材D′が加わるために、これらの要求に対応することが
できないのが現状である。
そこで、本考案者等は、上述のような観点から、軽量な
半導体装置用基板を開発すべく研究を行なった結果、ヒ
ートシンク板材および薄板材を、純Alや、例えばAl-2.5
%Mg-0.2%Cr合金およびAl-1%Mn合金などのAl合金で構
成し、これをAl2O3焼結体からなる絶縁板材の両面に、A
l-13%Si合金、Al-7.5%Si合金、Al-9.5%Si-1%Mg合
金、およびAl-7.5%Si-10%Ge合金などのAl-Si系合金
や、Al-15%Ge合金などのAl-Ge系合金からなるろう材
(以上重量%)を、箔材、あるいは前記ヒートシンク板
材および薄板材の接合面側にクラッドした状態で用い
て、積層接合し、かつ前記薄板材の表面の所定部分また
は全面に回路形成用および部品はんだ付け用としてCuま
たはNiメッキ層を形成した構造にすると、構成部材すべ
てが軽量のAlおよびAl合金とAl2O3で構成されることに
なることから、基板全体が軽量化されたものになるとい
う知見を得たのである。
半導体装置用基板を開発すべく研究を行なった結果、ヒ
ートシンク板材および薄板材を、純Alや、例えばAl-2.5
%Mg-0.2%Cr合金およびAl-1%Mn合金などのAl合金で構
成し、これをAl2O3焼結体からなる絶縁板材の両面に、A
l-13%Si合金、Al-7.5%Si合金、Al-9.5%Si-1%Mg合
金、およびAl-7.5%Si-10%Ge合金などのAl-Si系合金
や、Al-15%Ge合金などのAl-Ge系合金からなるろう材
(以上重量%)を、箔材、あるいは前記ヒートシンク板
材および薄板材の接合面側にクラッドした状態で用い
て、積層接合し、かつ前記薄板材の表面の所定部分また
は全面に回路形成用および部品はんだ付け用としてCuま
たはNiメッキ層を形成した構造にすると、構成部材すべ
てが軽量のAlおよびAl合金とAl2O3で構成されることに
なることから、基板全体が軽量化されたものになるとい
う知見を得たのである。
この考案は、上記知見にもとづいてなされたものであっ
て、第1図に概略説明図で示されるように、いずれもAl
またはAl合金からなるヒートシンク板材Aおよび回路形
成用薄板材Bを、Al2O3焼結体からなる絶縁板材Cを両
側からはさんだ状態で、Al-Si系合金またはAl-Ge系合金
のろう材Dを用いて積層接合してなり、かつ前記回路形
成用薄板材Bの表面の所定部分または全面にCuまたはNi
メッキ層を形成してなる半導体装置用軽量基板に特徴を
有するものである。
て、第1図に概略説明図で示されるように、いずれもAl
またはAl合金からなるヒートシンク板材Aおよび回路形
成用薄板材Bを、Al2O3焼結体からなる絶縁板材Cを両
側からはさんだ状態で、Al-Si系合金またはAl-Ge系合金
のろう材Dを用いて積層接合してなり、かつ前記回路形
成用薄板材Bの表面の所定部分または全面にCuまたはNi
メッキ層を形成してなる半導体装置用軽量基板に特徴を
有するものである。
つぎに、この考案の半導体装置用基板を実施例により具
体的に説明する。
体的に説明する。
幅:50mm×厚さ:0.63mm×長さ:75mmの寸法をもった純度:
96%のAl2O3焼結体からなる絶縁板材C、いずれも第1
表に示される組成のAlまたはAl合金からなり、かつ寸法
が幅:50mm×厚さ:3mm×長さ:75mmのヒートシンク板材A
と、同じく幅:45mm×厚さ:1mm×長さ:70mmの薄板材B、
同じく第1表に示される組成を有する厚さ:50μmの箔
材としたAl-Si合金およびAl-Ge合金からなるろう材D、
さらに第1表に示される組成を有するろう材を上記のヒ
ートシンク板材Aおよび薄板材Bの圧延加工時に30μm
の厚さにクラッドしてろう付け板材(ブレージングシー
ト)とした上記寸法のヒートシンク板材および薄板材を
それぞれ用意し、ついでこれらを第1図に示される状態
に積み重ね、この状態で真空中、 430〜610℃の範囲内のろう材の溶融温度に適合した温度
に10分間保持の条件でろう付けして積層接合体とし、こ
の積層接合体に、温度:350℃に30分間保持後常温まで炉
冷の熱処理を施し、引続いて前記積層接合体を構成する
薄板材Bの表面全面に、厚さ:0.5μmのCuまたはNiメッ
キ層を通常の無電解メッキ法により形成することにより
本考案基板1〜10をそれぞれ製造した。
96%のAl2O3焼結体からなる絶縁板材C、いずれも第1
表に示される組成のAlまたはAl合金からなり、かつ寸法
が幅:50mm×厚さ:3mm×長さ:75mmのヒートシンク板材A
と、同じく幅:45mm×厚さ:1mm×長さ:70mmの薄板材B、
同じく第1表に示される組成を有する厚さ:50μmの箔
材としたAl-Si合金およびAl-Ge合金からなるろう材D、
さらに第1表に示される組成を有するろう材を上記のヒ
ートシンク板材Aおよび薄板材Bの圧延加工時に30μm
の厚さにクラッドしてろう付け板材(ブレージングシー
ト)とした上記寸法のヒートシンク板材および薄板材を
それぞれ用意し、ついでこれらを第1図に示される状態
に積み重ね、この状態で真空中、 430〜610℃の範囲内のろう材の溶融温度に適合した温度
に10分間保持の条件でろう付けして積層接合体とし、こ
の積層接合体に、温度:350℃に30分間保持後常温まで炉
冷の熱処理を施し、引続いて前記積層接合体を構成する
薄板材Bの表面全面に、厚さ:0.5μmのCuまたはNiメッ
キ層を通常の無電解メッキ法により形成することにより
本考案基板1〜10をそれぞれ製造した。
また、比較の目的で、第2図に示されるように、上記の
絶縁板材Cと同じものを絶縁板材C′として用い、これ
の両側から幅:45mm×厚さ:0.3mm×長さ:70mmの寸法をも
った無酸素銅薄板材B′(2枚)ではさんだ状態で重ね
合わせ、この状態で酸素:1容量%含有のAr雰囲気中、温
度:1075℃に50分間保持の条件で加熱し、この酸化性雰
囲気で表面に形成したCu2Oと母材のCuとの共晶による液
相を接合面に発生させて接合し、ついでこの接合体を、
厚さ:300μmの箔材としたPb-60%Sn合金からなるはん
だ材D′を用いて、幅:50mm×厚さ:3mm×長さ:75mmの寸
法をもった無酸素銅からなるヒートシンク板材A′の片
面にはんだ付けすることにより従来基板を製造した。
絶縁板材Cと同じものを絶縁板材C′として用い、これ
の両側から幅:45mm×厚さ:0.3mm×長さ:70mmの寸法をも
った無酸素銅薄板材B′(2枚)ではさんだ状態で重ね
合わせ、この状態で酸素:1容量%含有のAr雰囲気中、温
度:1075℃に50分間保持の条件で加熱し、この酸化性雰
囲気で表面に形成したCu2Oと母材のCuとの共晶による液
相を接合面に発生させて接合し、ついでこの接合体を、
厚さ:300μmの箔材としたPb-60%Sn合金からなるはん
だ材D′を用いて、幅:50mm×厚さ:3mm×長さ:75mmの寸
法をもった無酸素銅からなるヒートシンク板材A′の片
面にはんだ付けすることにより従来基板を製造した。
ついで、本考案基板1〜10および従来基板について、一
般に半導体装置用基板の評価試験として採用されている
試験、すなわち温度:125℃に加熱後、−55℃に冷却を1
サイクルとする繰り返し加熱試験を行ない、絶縁板材に
割れが発生するに至るまでのサイクル数を20サイクル毎
に観察して測定し、また本考案基板1〜10の重量を測定
し、従来基板の重量を1とし、これに対する相対比を求
めた。これらの結果を第1表に示した。
般に半導体装置用基板の評価試験として採用されている
試験、すなわち温度:125℃に加熱後、−55℃に冷却を1
サイクルとする繰り返し加熱試験を行ない、絶縁板材に
割れが発生するに至るまでのサイクル数を20サイクル毎
に観察して測定し、また本考案基板1〜10の重量を測定
し、従来基板の重量を1とし、これに対する相対比を求
めた。これらの結果を第1表に示した。
第1表に示される結果から、本考案基板1〜10は、いず
れも苛酷な条件下での加熱・冷却の繰り返しによって
も、絶縁板材に割れの発生が見られないのに対して、従
来基板ではAl2O3焼結体とCu間の大きな熱膨張係数差に
原因して絶縁板材に比較的早期に割れが発生するもので
あり、また本考案基板1〜10は、従来基板に比して約64
%の重量減を示し、軽量化の著しいことが明らかであ
る。
れも苛酷な条件下での加熱・冷却の繰り返しによって
も、絶縁板材に割れの発生が見られないのに対して、従
来基板ではAl2O3焼結体とCu間の大きな熱膨張係数差に
原因して絶縁板材に比較的早期に割れが発生するもので
あり、また本考案基板1〜10は、従来基板に比して約64
%の重量減を示し、軽量化の著しいことが明らかであ
る。
上述のように、この考案の半導体装置用基板は、軽量な
ので半導体装置の高集積化および大電力化に十分対応す
ることができ、かつ苛酷な条件下での実用に際してもセ
ラミック質の絶縁板材に割れなどの欠陥発生なく、信頼
性のきわめて高いものであるなど工業上有用な効果をも
たらすものである。
ので半導体装置の高集積化および大電力化に十分対応す
ることができ、かつ苛酷な条件下での実用に際してもセ
ラミック質の絶縁板材に割れなどの欠陥発生なく、信頼
性のきわめて高いものであるなど工業上有用な効果をも
たらすものである。
第1図はこの考案の半導体装置用基板の概略説明図、第
2図は従来半導体装置用基板の概略説明図である。 A,A′…ヒートシンク板材、B,B′…薄板材、C,C′…絶
縁板材、D…ろう材、D′…はんだ材。
2図は従来半導体装置用基板の概略説明図である。 A,A′…ヒートシンク板材、B,B′…薄板材、C,C′…絶
縁板材、D…ろう材、D′…はんだ材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 神田 義雄 埼玉県大宮市北袋町1―297 三菱金属株 式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−254449(JP,A) 特開 昭59−94440(JP,A) 特開 平2−100346(JP,A) 特開 昭62−48087(JP,A) 特公 昭57−13515(JP,B1) 特公 昭60−4154(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】いずれもAlまたはAl合金からなるヒートシ
ンク板材および回路形成用薄板材を、酸化アルミニウム
焼結体からなる絶縁板材を両側からはさんだ状態で、Al
-Si系合金またはAl-Ge系合金のろう材を用いて積層接合
してなり、かつ前記回路形成用薄板材の表面の所定部分
または全面にCuまたはNiメッキ層を形成してなる半導体
装置用軽量基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988147411U JPH0723964Y2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | 半導体装置用軽量基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988147411U JPH0723964Y2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | 半導体装置用軽量基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0268448U JPH0268448U (ja) | 1990-05-24 |
JPH0723964Y2 true JPH0723964Y2 (ja) | 1995-05-31 |
Family
ID=31417786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988147411U Expired - Lifetime JPH0723964Y2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | 半導体装置用軽量基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0723964Y2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4649027B2 (ja) * | 1999-09-28 | 2011-03-09 | 株式会社東芝 | セラミックス回路基板 |
JP4556307B2 (ja) * | 2000-08-11 | 2010-10-06 | 三菱マテリアル株式会社 | パワーモジュール及びパワーモジュール用緩衝材の製造方法 |
JP4756200B2 (ja) | 2000-09-04 | 2011-08-24 | Dowaメタルテック株式会社 | 金属セラミックス回路基板 |
DE10142615A1 (de) * | 2001-08-31 | 2003-04-10 | Siemens Ag | Leistungselektronikeinheit |
EP2259308B1 (en) * | 2008-03-17 | 2022-06-15 | Mitsubishi Materials Corporation | Substrate for power module with heat sink and method for producing the same, power module with heat sink, and substrate for power module |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59121890A (ja) * | 1982-12-28 | 1984-07-14 | 株式会社東芝 | セラミツクスと金属との接合体 |
JPS6071579A (ja) * | 1983-09-28 | 1985-04-23 | 株式会社日立製作所 | アルミナと金属との接合方法 |
-
1988
- 1988-11-11 JP JP1988147411U patent/JPH0723964Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0268448U (ja) | 1990-05-24 |
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