JP3190282B2 - 回路基板の製造方法 - Google Patents

回路基板の製造方法

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JP3190282B2 JP08400297A JP8400297A JP3190282B2 JP 3190282 B2 JP3190282 B2 JP 3190282B2 JP 08400297 A JP08400297 A JP 08400297A JP 8400297 A JP8400297 A JP 8400297A JP 3190282 B2 JP3190282 B2 JP 3190282B2
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博人 堀内
美幸 中村
康人 伏井
好彦 辻村
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品のパワー
モジュール等に使用される回路基板の製造方法に関する
ものである。
【0002】近年、ロボットやモーター等の産業機器の
高性能化に伴い、大電力・高能率インバーター等大電力
モジュールの変遷が進んでおり、半導体素子から発生す
る熱も増加の一途をたどっている。この熱を効率よく放
散するため、大電力モジュール基板では従来より様々な
方法が取られてきた。特に最近、良好な熱伝導を有する
窒化アルミニウム基板が利用できるようになったため、
窒化アルミニウム基板上に銅板などの金属板を接合し、
回路を形成後、そのままあるいはメッキ等の処理を施し
てから半導体素子を実装し、回路の反対側には、放熱フ
ィンを取り付けるための金属放熱板を接合している構造
も採用されつつある。
【0003】このようなモジュールは、当初、簡単な工
作機械に使用されてきたが、ここ数年、溶接機、電車の
駆動部、電気自動車などで使用されるようになり、より
厳しい環境条件で使用されるようになってきた。このよ
うな流れにしたがって、そのモジュールの重要な構成部
材として使用される窒化アルミニウム基板に対しても、
耐熱特性の向上、熱負荷時の熱応力に対する強度の向上
が要求されてきた。
【0004】従来、窒化アルミニウム基板は、窒化アル
ミニウム粉末と希土類酸化物(例えばイットリア)又は
アルカリ土類酸化物(例えばカルシア)との混合粉末の
成形体を焼結する常圧焼結法と、上記混合粉末又は窒化
アルミニウム粉末単独をホットプレス焼結する方法など
により窒化アルミニウム焼結体を製造し、それを加工し
て製造されている。
【0005】常圧焼結法は、ホットプレス法に比べて簡
単かつ量産的に窒化アルミニウム焼結体を得ることがで
きる。しかし、この方法では焼結体にポアなどの欠陥を
生じやすく、また、窒化アルミニウムとの相反応によっ
て発生する第2、第3相が比較的高い蒸気圧を持つた
め、偏析を生じやすく、ホットプレス法で製造した焼結
体に比べると熱衝撃性は弱くなる傾向があり、特に板状
の絶縁基板を製造する場合にはこの傾向は顕著であっ
た。
【0006】一方、銅又は銅合金と窒化アルミニウム基
板とを接合する方法としては、両者の間に銀及び/又は
銅からなるろう材成分に活性金属成分を含ませたろう材
を介在させ、加熱処理して接合体とする活性金属ろう付
け法(例えば特開昭60−177634号公報)と、表
面を酸化処理した窒化アルミニウム基板と銅板を銅の融
点以下でCu−0の共晶温度以上で加熱接合するDBC
法(例えば特開昭56−163093号公報)が一般に
知られている。
【0007】活性金属ろう付け法は、DBC法に比べて
以下の利点がある。 (1)上記接合体を得るための処理温度が低いので、窒
化アルミニウム基板と銅板の熱膨張差によって生じる残
留熱応力が小さい。 (2)ろう材が延性金属であるので、ヒートショックや
ヒートサイクルに対して耐久性が大である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性金
属ろう付け法を用いても、ヒートショックやヒートサイ
クル等の熱衝撃、熱履歴によって生じる損傷に対して十
分な耐久性があるとはいえず新しい技術の提案が待たれ
ていた。そこで、金属回路板(通常はセラミックス基板
の上面に設けられる)の体積が反対面の金属放熱板の体
積の50〜90%となるように調整したり(特開昭63
−24815号公報)、放熱側銅板の厚さが回路側銅板
の厚さの50%以下とすること(特開平5−17056
4号公報)等による熱応力の緩和措置が提案されている
が、これらのみではこれからの厳しい要求に対しては不
十分である。
【0009】本発明者らは、上記に鑑み、窒化アルミニ
ウム基板の表面粗さと回路基板の熱サイクル試験後のマ
イクロクラックの関係、更には窒化アルミニウム基板と
銅及び/又は銅合金の接合における最適なろう材組成に
ついて鋭意検討を重ねた結果、曲げ強度と熱サイクル後
の曲げ強度に優れる回路基板を開発に成功したものであ
る。
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、以
下のとおりである。 表面粗さRa<0.6μm、曲げ強
度36kgf/mm 2 以上の窒化アルミニウム基板に、
金属成分のうち、銀、銅、ジルコニウム及び水素化チタ
ンの割合が、銀90〜100重量部、銅0〜10重量
部、ジルコニウム1〜3重量部、水素化チタン2〜5重
量部である活性金属ろう材を用い、 真空又は非酸化性雰
囲気下、温度810〜850℃の条件で、 銅及び/又は
銅合金からなる金属回路と金属放熱板を接合するか、又
は銅板及び/又は銅合金板を接合した後エッチングして
金属回路と金属放熱板を形成することを特徴とする、
化アルミニウム基板の一方の面に金属回路、他方の面に
金属放熱板が形成されてなり、その曲げ強度が33kg
f/mm 2 以上で、熱サイクル試験後の曲げ強度が30
kgf/mm 2 以上である回路基板の製造方法。
【0012】本発明において、熱サイクル試験後の曲げ
強度とは、気体中、−40℃×20分→25℃×20分
→125℃×20分→25℃×20分の保持を1サイク
ルとする熱サイクル試験を30回繰り返し行った後に測
定された回路基板の三点曲げ強度である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明について
説明すると、本発明に製造された回路基板は、曲げ強度
が33kgf/mm2 以上で、熱サイクル試験後の曲げ
強度が30kgf/mm2 以上と、すこぶる曲げ強度と
耐熱衝撃性に優れたものである。このような回路基板は
新規であり、以下に説明する新規方法によって製造する
ことができる。
【0014】すなわち、本発明で用いられる窒化アルミ
ニウム基板は、常圧焼結法、ホットプレス法等で製造さ
れたイットリウム成分を含む窒化アルミニウム焼結体
を、ホーニング等の処理を行ってその表面粗さRaを
0.6μm以下としたものである。このような窒化アル
ミニウム基板であると、ろう材との濡れ性が向上するの
で840℃以下の温度で銅又は銅合金との接合が可能と
なり、接合後の残留応力を低減でき、曲げ強度と耐熱衝
撃性を向上させることができる。また、窒化アルミニウ
ム基板の曲げ強度が36kgf/mm2 以上でないと、
回路基板の曲げ強度と熱サイクル試験後の曲げ強度を上
記した値にすることができない。窒化アルミニウム基板
の厚みは0.3mm以上であることが望ましい。
【0015】本発明で用いられるろう材の金属成分は、
銀、銅、ジルコニウム及び水素化チタンを含むものであ
り、それらの割合は、銀90〜100重量部、銅0〜1
0重量部、ジルコニウム1〜3重量部、水素化チタン2
〜5重量部である。このろう材成分の組成は、一般に使
用されている銀−銅共晶組成の銀72重量部、銅28重
量部に比較して、銀成分が多いのが特徴である。
【0016】活性金属成分のジルコニウムは1〜3重量
部である。ジルコニウム成分が3重量部をこえると、ジ
ルコニウム成分が窒化アルミニウム基板表面に存在する
イットリウム成分、具体的にはYAG(3Y2 3 ・5
Al2 3 )と反応して3ZrO2 ・2Y2 3 を生成
させ、耐熱衝撃性の向上効果が乏しくなる。また、1重
量部未満ではろう材の濡れ性が低下する。
【0017】一方、活性金属成分の水素化チタンは2〜
5重量部である。水素化チタン成分が5重量部をこえる
と、水素化チタンの反応物が窒化アルミニウム基板の内
部まで拡散するので、応力が負荷された際の破壊の起点
となりやすく強度が劣化する。また、2重量部未満では
ろう材の濡れ性が低下する。なお、チタン粉末は酸化さ
れやすいので、適切な活性金属成分ではない。
【0018】窒化アルミニウム基板の一方の面に銅及び
/又は銅合金からなる金属回路、他方の面には金属放熱
板を形成する方法としては、窒化アルミニウム基板と金
属板との接合体をエッチングする方法、金属板から打ち
抜かれた金属回路及び/又は金属放熱板のパターンを窒
化アルミニウム基板に接合する方法等によって行うこと
ができる。その際の接合温度は、810〜850℃であ
り、810℃未満では接合不良を起こし、また850℃
をこえると残留熱応力が大きくなる。接合雰囲気は真空
下又は非酸化性雰囲気下であり、接合時間は上記温度範
囲内において、30〜80分が好ましい。
【0019】金属回路の厚みとしては、近年、電流密度
が向上していく傾向から0.3mmよりも厚い方が好ま
しく、また金属放熱板の厚みは0.2mm以下特に0.
15mm以下であることが好ましい。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例をあげて具体
的に説明する。
【0021】実施例1〜24 、比較例1〜55 表1〜表7に示される三点曲げ強度、厚み及び表面粗さ
を有し、イットリウム成分を含む窒化アルミニウム基板
を種々準備した。
【0022】銀、銅及びジルコニウム粉末及び水素化チ
タン粉末を、表1〜表7に示す割合で秤量し、それにテ
ルピネオール15重量部と有機結合剤としてポリイソブ
チルメタアクリレートを固形分で6重量部加えてよく混
練し、ろう材ペーストを調整した。
【0023】このろう材ペーストを上記窒化アルミニウ
ム基板の表裏両面に全面塗布(塗布量は乾燥基準で9〜
10mg/cm2 )した後、片面に、基板と同等のサイ
ズで0.3mmの厚みをもつ銅板を接触配置し、反対側
にも基板と同等のサイズで0.15mmの厚みをもつ銅
板を接触配置してから、真空度1×10-5Torr以下
の真空下、表1〜表7に示す温度で60分間保持して接
合体を製造した。
【0024】次いで、この接合体の銅板上にUV硬化タ
イプのエッチングレジストをスクリーン印刷で塗布後、
塩化第2銅溶液を用いてエッチング処理を行って銅板不
要部分を溶解除去し、さらにエッチングレジストを5%
苛性ソーダ溶液で剥離した。このエッチング処理後の接
合体には、銅回路パターン間に残留不要ろう材や活性金
属成分と窒化アルミニウム基板との反応物があるので、
それを除去するため、温度60℃、10%フッ化アンモ
ニウム溶液に10分間浸漬した。
【0025】得られた回路基板について、接合状態(超
音波探傷法による未接合部の面積(%)を測定)と三点
曲げ強度を測定した。また、別に製造された回路基板に
ついて、上記熱サイクル試験を行い三点曲げ強度を測定
した。それらの結果を表1〜表7に示す。表1〜表2は
実施例、表3〜表7は比較例の結果である。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、曲げ強度と耐熱衝撃性
を一段と改善された回路基板が提供される。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−45915(JP,A) 特開 平7−33531(JP,A) 特開 平3−292791(JP,A) 特開 平8−97554(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 1/03 630 H05K 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面粗さRa<0.6μm、曲げ強度3
    6kgf/mm2 以上の窒化アルミニウム基板に、 金属成分のうち、銀、銅、ジルコニウム及び水素化チタ
    ンの割合が、銀90〜100重量部、銅0〜10重量
    部、ジルコニウム1〜3重量部、水素化チタン2〜5重
    量部である活性金属ろう材を用い、 真空又は非酸化性雰囲気下、温度810〜850℃の条
    件で、 銅及び/又は銅合金からなる金属回路と金属放熱板を接
    合するか、又は銅板及び/又は銅合金板を接合した後エ
    ッチングして金属回路と金属放熱板を形成することを特
    徴とする、窒化アルミニウム基板の一方の面に金属回路、他方の面
    に金属放熱板が形成されてなり、その曲げ強度が33k
    gf/mm 2 以上で、熱サイクル試験後の曲げ強度が3
    0kgf/mm 2 以上である回路基板の製造方法。
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WO2013147086A1 (ja) 2012-03-30 2013-10-03 株式会社トクヤマ 硬化性樹脂組成物及びその製造方法、高熱伝導性樹脂組成物及び高熱伝導性積層基板
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JP6304923B2 (ja) * 2012-11-20 2018-04-04 Dowaメタルテック株式会社 金属−セラミックス接合基板およびその製造方法

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