JP3155874B2 - 回路基板 - Google Patents
回路基板Info
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- JP3155874B2 JP3155874B2 JP26109593A JP26109593A JP3155874B2 JP 3155874 B2 JP3155874 B2 JP 3155874B2 JP 26109593 A JP26109593 A JP 26109593A JP 26109593 A JP26109593 A JP 26109593A JP 3155874 B2 JP3155874 B2 JP 3155874B2
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- metal
- circuit
- ceramic substrate
- circuit board
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属回路と金属放熱板
を有するセラミックス基板からなる回路基板の改良に関
するものであって、電子部品のパワーモジュール等に使
用されるものである。
を有するセラミックス基板からなる回路基板の改良に関
するものであって、電子部品のパワーモジュール等に使
用されるものである。
【0002】近年、ロボット・モーター等の産業機器の
高性能化に伴い、大電力・高能率インバーター等大電力
モジュールの変遷が進んでおり、半導体素子から発生す
る熱も増加の一途をたどっている。この熱を効率よく放
散させるため、大電力モジュール基板では従来より様々
な方法が取られてきた。特に最近、良好な熱伝導性を有
するセラミックス基板が利用できるようになったため、
基板上に銅板等の金属板を接合し、回路を形成後、その
ままあるいはメッキ等の処理を施してから半導体素子を
実装する構造も採用されつつある。
高性能化に伴い、大電力・高能率インバーター等大電力
モジュールの変遷が進んでおり、半導体素子から発生す
る熱も増加の一途をたどっている。この熱を効率よく放
散させるため、大電力モジュール基板では従来より様々
な方法が取られてきた。特に最近、良好な熱伝導性を有
するセラミックス基板が利用できるようになったため、
基板上に銅板等の金属板を接合し、回路を形成後、その
ままあるいはメッキ等の処理を施してから半導体素子を
実装する構造も採用されつつある。
【0003】金属とセラミックスを接合する方法には種
々あるが、回路基板の製造という点からは、Mo−Mn
法、活性金属ろう付け法、硫化銅法、DBC法、銅メタ
ライズ法等があげられる。
々あるが、回路基板の製造という点からは、Mo−Mn
法、活性金属ろう付け法、硫化銅法、DBC法、銅メタ
ライズ法等があげられる。
【0004】特に大電力モジュール基板では、従来のア
ルミナに変わって高熱伝導性の窒化アルミニウム基板が
注目されており、銅板の接合方法としては、銅板と窒化
アルミニウム基板との間に活性金属を含むろう材(以
下、単に「ろう材」という)を介在させ、加熱処理して
接合体とする活性金属ろう付け法(例えば特開昭60-177
634 号公報)や、表面が酸化処理された窒化アルミニウ
ム基板と銅板とを銅の融点以下でCu−Oの共晶温度以
上で加熱接合するDBC法(例えば特開昭56-163093 号
公報)等がある。
ルミナに変わって高熱伝導性の窒化アルミニウム基板が
注目されており、銅板の接合方法としては、銅板と窒化
アルミニウム基板との間に活性金属を含むろう材(以
下、単に「ろう材」という)を介在させ、加熱処理して
接合体とする活性金属ろう付け法(例えば特開昭60-177
634 号公報)や、表面が酸化処理された窒化アルミニウ
ム基板と銅板とを銅の融点以下でCu−Oの共晶温度以
上で加熱接合するDBC法(例えば特開昭56-163093 号
公報)等がある。
【0005】活性金属ろう付け法は、DBC法に比べて
以下の利点がある。 (1)接合体を得るための処理温度が低いので、窒化ア
ルミニウム基板と銅板の熱膨張差によって生じる残留応
力が小さい。 (2)ろう材が延性金属であるので、ヒートショックや
ヒートサイクルに対する耐久性が大である。
以下の利点がある。 (1)接合体を得るための処理温度が低いので、窒化ア
ルミニウム基板と銅板の熱膨張差によって生じる残留応
力が小さい。 (2)ろう材が延性金属であるので、ヒートショックや
ヒートサイクルに対する耐久性が大である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性金
属ろう付け法を用いても、ヒートショックやヒートサイ
クル等の熱衝撃、熱履歴によって生じる損傷に対して充
分な耐久性があるとはいえず新しい技術の提案が待たれ
ていた。そこで、金属放熱板(通常はセラミックス基板
の下面に設けられる)の体積を金属回路(通常はセラミ
ックス基板の上面に設けられる)の体積の50〜90%
となるように調整したり(特開昭63-24815号公報)、金
属放熱板の厚さを金属回路のそれの50%以下にする
(特開平5-170564号公報)ことによってある程度は改善
された。
属ろう付け法を用いても、ヒートショックやヒートサイ
クル等の熱衝撃、熱履歴によって生じる損傷に対して充
分な耐久性があるとはいえず新しい技術の提案が待たれ
ていた。そこで、金属放熱板(通常はセラミックス基板
の下面に設けられる)の体積を金属回路(通常はセラミ
ックス基板の上面に設けられる)の体積の50〜90%
となるように調整したり(特開昭63-24815号公報)、金
属放熱板の厚さを金属回路のそれの50%以下にする
(特開平5-170564号公報)ことによってある程度は改善
された。
【0007】しかし、これらの技術においては、金属回
路と金属放熱板の材質は共に銅であるので、両者の体積
を変えることは熱膨張による応力のバランスが異なった
ものとなる。その結果、接合体自体の耐熱衝撃性は良好
となり、金属回路又は金属放熱板が剥離することが少な
くなったが、金属放熱板にベース銅板、金属回路に半導
体素子をそれぞれ半田付けする際の急激な温度上昇によ
って接合体の反りの変位が著大となって金属放熱板とベ
ース銅板との間に隙間ができ、その部分が半田付け後に
ボイドとなる危険性があった。
路と金属放熱板の材質は共に銅であるので、両者の体積
を変えることは熱膨張による応力のバランスが異なった
ものとなる。その結果、接合体自体の耐熱衝撃性は良好
となり、金属回路又は金属放熱板が剥離することが少な
くなったが、金属放熱板にベース銅板、金属回路に半導
体素子をそれぞれ半田付けする際の急激な温度上昇によ
って接合体の反りの変位が著大となって金属放熱板とベ
ース銅板との間に隙間ができ、その部分が半田付け後に
ボイドとなる危険性があった。
【0008】本発明者らは、以上のような問題点を解消
するために鋭意検討を重ねた結果、このような熱応力は
回路パターンの形状に大きく左右され、金属回路とセラ
ミックス基板とが接合している部分と接合していない部
分との割合と回路基板の温度変化に対する反り量の変化
とに相関があること見いだし、本発明を完成させたもの
である。
するために鋭意検討を重ねた結果、このような熱応力は
回路パターンの形状に大きく左右され、金属回路とセラ
ミックス基板とが接合している部分と接合していない部
分との割合と回路基板の温度変化に対する反り量の変化
とに相関があること見いだし、本発明を完成させたもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、セ
ラミックス基板の一方の面に金属回路、他方の面には金
属放熱板が設けられてなるものであって、以下の(1)
〜(3)の条件を備えてなることを特徴とする回路基板
である。 (1)金属回路の厚みが0.3mmよりも大きいこと。 (2)回路基板の長手方向の中央部から±20mmの領
域における断面において、金属回路とセラミックス基板
とが接合している部分の長さの合計の最小値がセラミッ
クス基板の長さに対して20%以下である箇所があるこ
と。 (3)温度−40℃〜300℃に冷却・加熱した場合に
おける反り量が100μm以下であること。
ラミックス基板の一方の面に金属回路、他方の面には金
属放熱板が設けられてなるものであって、以下の(1)
〜(3)の条件を備えてなることを特徴とする回路基板
である。 (1)金属回路の厚みが0.3mmよりも大きいこと。 (2)回路基板の長手方向の中央部から±20mmの領
域における断面において、金属回路とセラミックス基板
とが接合している部分の長さの合計の最小値がセラミッ
クス基板の長さに対して20%以下である箇所があるこ
と。 (3)温度−40℃〜300℃に冷却・加熱した場合に
おける反り量が100μm以下であること。
【0010】以下、さらに詳しく本発明について説明す
ると、本発明で使用されるセラミックス基板としては、
窒化アルミニウム基板、ベリリア基板、アルミナ基板等
をあげることができるが、中でも窒化アルミニウム基板
が好ましく、その焼結密度は、機械的強度及び電気特性
の点から相対密度95%以上であることが望ましい。セ
ラミックス基板の厚みとしては、0.4〜0.7mm程
度が好ましい。
ると、本発明で使用されるセラミックス基板としては、
窒化アルミニウム基板、ベリリア基板、アルミナ基板等
をあげることができるが、中でも窒化アルミニウム基板
が好ましく、その焼結密度は、機械的強度及び電気特性
の点から相対密度95%以上であることが望ましい。セ
ラミックス基板の厚みとしては、0.4〜0.7mm程
度が好ましい。
【0011】一方、金属回路及び/又は金属放熱板とし
ては、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン等
が使用されるが、銅が一般的である。金属回路の厚みと
しては、近年、電流密度が増大している傾向から0.3
mmよりも厚いことが必要であり、また金属放熱板の厚
みは、熱抵抗を下げるために0.2mm以下であること
が望ましい。
ては、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン等
が使用されるが、銅が一般的である。金属回路の厚みと
しては、近年、電流密度が増大している傾向から0.3
mmよりも厚いことが必要であり、また金属放熱板の厚
みは、熱抵抗を下げるために0.2mm以下であること
が望ましい。
【0012】セラミックス基板の一方の面に金属回路、
他方の面に金属放熱板を設ける方法としては、セラミッ
クス基板と金属板との接合体をエッチングする方法、金
属板から打ち抜かれた金属回路及び/又は金属放熱板の
パターンをセラミックス基板に接合する方法等によって
行うことでき、これらの際における金属板又はパターン
とセラミックス基板との接合方法としては、活性金属ろ
う付け法やDBC法等を採用することができる。
他方の面に金属放熱板を設ける方法としては、セラミッ
クス基板と金属板との接合体をエッチングする方法、金
属板から打ち抜かれた金属回路及び/又は金属放熱板の
パターンをセラミックス基板に接合する方法等によって
行うことでき、これらの際における金属板又はパターン
とセラミックス基板との接合方法としては、活性金属ろ
う付け法やDBC法等を採用することができる。
【0013】活性金属ろう付け法におけるろう材の金属
成分は、銀と銅を主成分とし、溶融時のセラミックス基
板との濡れ性を確保するために活性金属を副成分とす
る。この活性金属成分は、セラミックス基板と反応して
酸化物や窒化物を生成させ、それらの生成物がろう材と
セラミックス基板との結合を強固なものにする。活性金
属の具体例をあげれば、チタン、ジルコニウム、ハフニ
ウム、ニオブ、タンタル、バナジウム及びこれらの化合
物である。これらの比率としては、銀69〜75重量部
と銅25〜31重量部の合計量100重量部あたり活性
金属3〜35重量部である。
成分は、銀と銅を主成分とし、溶融時のセラミックス基
板との濡れ性を確保するために活性金属を副成分とす
る。この活性金属成分は、セラミックス基板と反応して
酸化物や窒化物を生成させ、それらの生成物がろう材と
セラミックス基板との結合を強固なものにする。活性金
属の具体例をあげれば、チタン、ジルコニウム、ハフニ
ウム、ニオブ、タンタル、バナジウム及びこれらの化合
物である。これらの比率としては、銀69〜75重量部
と銅25〜31重量部の合計量100重量部あたり活性
金属3〜35重量部である。
【0014】活性金属ろう付け法で使用されるろう材ペ
ーストは、上記ろう材の金属成分に有機溶剤及び必要に
応じて有機結合剤を加え、ロール、ニーダ、バンバリミ
キサー、万能混合器、らいかい機等で混合することによ
って調整することができる。有機溶剤としては、メチル
セルソルブ、テルピネオール、イソホロン、トルエン
等、また有機結合剤としては、エチルセルロース、メチ
ルセルロース、ポリメチルメタクリレート等が使用され
る。なお、金属回路又は金属放熱板の材質がアルミニウ
ムである場合には、上記ろう材である必要はなく、例え
ばアルミニウムとシリコンを金属成分とするものでも充
分である。
ーストは、上記ろう材の金属成分に有機溶剤及び必要に
応じて有機結合剤を加え、ロール、ニーダ、バンバリミ
キサー、万能混合器、らいかい機等で混合することによ
って調整することができる。有機溶剤としては、メチル
セルソルブ、テルピネオール、イソホロン、トルエン
等、また有機結合剤としては、エチルセルロース、メチ
ルセルロース、ポリメチルメタクリレート等が使用され
る。なお、金属回路又は金属放熱板の材質がアルミニウ
ムである場合には、上記ろう材である必要はなく、例え
ばアルミニウムとシリコンを金属成分とするものでも充
分である。
【0015】本発明は、このような回路基板において、
以下の(1)〜(3)の条件を満たすものである。 (1)金属回路の厚みが0.3mmよりも大きいこと。 (2)回路基板の長手方向の中央部から±20mmの領
域における断面において、金属回路とセラミックス基板
とが接合している部分の長さの合計の最小値がセラミッ
クス基板の長さに対して20%以下である箇所があるこ
と。 (3)温度−40℃〜300℃に冷却・加熱した場合に
おける反り量が100μm以下であること。
以下の(1)〜(3)の条件を満たすものである。 (1)金属回路の厚みが0.3mmよりも大きいこと。 (2)回路基板の長手方向の中央部から±20mmの領
域における断面において、金属回路とセラミックス基板
とが接合している部分の長さの合計の最小値がセラミッ
クス基板の長さに対して20%以下である箇所があるこ
と。 (3)温度−40℃〜300℃に冷却・加熱した場合に
おける反り量が100μm以下であること。
【0016】まず、第1の条件は、金属回路の厚みであ
り、本発明において0.3mmよりも大きくしたのは、
近年の電流密度の増大に対応するためである。
り、本発明において0.3mmよりも大きくしたのは、
近年の電流密度の増大に対応するためである。
【0017】第2の条件は、回路基板の断面において、
セラミックス基板の長さ対する金属回路とセラミックス
基板との接合部分の長さの合計の最小値の割合(以下、
この割合をパターン率という。)が20%以下にしたこ
とである。パターン率が20%をこえると、金属回路と
セラミックス基板の熱膨張係数の差による熱応力が大き
くなって回路基板の反りが大きくなる。その結果、第3
の条件を満たすためには裏面の金属放熱板の厚みを厚く
する必要があるので熱衝撃等によって生じる損傷に対す
る耐久性が著しく低下する。
セラミックス基板の長さ対する金属回路とセラミックス
基板との接合部分の長さの合計の最小値の割合(以下、
この割合をパターン率という。)が20%以下にしたこ
とである。パターン率が20%をこえると、金属回路と
セラミックス基板の熱膨張係数の差による熱応力が大き
くなって回路基板の反りが大きくなる。その結果、第3
の条件を満たすためには裏面の金属放熱板の厚みを厚く
する必要があるので熱衝撃等によって生じる損傷に対す
る耐久性が著しく低下する。
【0018】パターン率の算出にあたっては、通常、セ
ラミックス基板に金属回路を形成する場合、金属回路の
熱膨張から生じる熱応力を直接セラミックス基板に伝播
することがないように、セラミックス基板と金属回路と
の間に非接合部が設けられることがあるが、本発明にお
いては、そのような非接合部も接合部として見做され
る。
ラミックス基板に金属回路を形成する場合、金属回路の
熱膨張から生じる熱応力を直接セラミックス基板に伝播
することがないように、セラミックス基板と金属回路と
の間に非接合部が設けられることがあるが、本発明にお
いては、そのような非接合部も接合部として見做され
る。
【0019】また、パターン率を算出する回路基板の位
置は、図1のXで示されるように、回路基板の長手方向
の中央部付近であることが最適であるが、長手方向の中
央部から±20mmの範囲内であればよい。
置は、図1のXで示されるように、回路基板の長手方向
の中央部付近であることが最適であるが、長手方向の中
央部から±20mmの範囲内であればよい。
【0020】次に、第3の条件は、温度−40℃〜30
0℃に冷却・加熱した場合における反り量が100μm
以下であるということである。従来技術においては、電
気伝導性等の点から、金属回路又は金属放熱板の材質
は、無酸素銅又はそれに僅かな酸素を混入させたタフピ
ッチ銅が好ましく使用されているが、このような銅の熱
膨張係数は、文献値とほぼ等しく17×10-6/℃であ
り、セラミックス基板例えば窒化アルミニウム基板の
4.5×10-6/℃よりも大きいので回路基板に熱が加
えられたときに熱応力が発生していた。
0℃に冷却・加熱した場合における反り量が100μm
以下であるということである。従来技術においては、電
気伝導性等の点から、金属回路又は金属放熱板の材質
は、無酸素銅又はそれに僅かな酸素を混入させたタフピ
ッチ銅が好ましく使用されているが、このような銅の熱
膨張係数は、文献値とほぼ等しく17×10-6/℃であ
り、セラミックス基板例えば窒化アルミニウム基板の
4.5×10-6/℃よりも大きいので回路基板に熱が加
えられたときに熱応力が発生していた。
【0021】また、金属回路と金属放熱板の体積比を変
える方法においては、金属板とセラミックス基板との接
合体の製造時や、得られた回路基板をベース銅板に取り
つける等の際、さらにはその使用時に温度差からくる熱
衝撃等によって熱応力がかかる機会が多いものであっ
た。
える方法においては、金属板とセラミックス基板との接
合体の製造時や、得られた回路基板をベース銅板に取り
つける等の際、さらにはその使用時に温度差からくる熱
衝撃等によって熱応力がかかる機会が多いものであっ
た。
【0022】しかしながら、金属回路の厚みは電流容量
を保つために今後はますます厚くなる方向にあり、また
金属放熱板は熱抵抗を下げる点からも薄い方が望まし
い。しかしながら、従来の技術では、このような構造の
回路基板では熱応力が大きくなり耐久性が低下していた
が、本発明では、熱応力がセラミックス基板に分散して
伝達されるようにするため、第3の条件が必要となるも
のである。
を保つために今後はますます厚くなる方向にあり、また
金属放熱板は熱抵抗を下げる点からも薄い方が望まし
い。しかしながら、従来の技術では、このような構造の
回路基板では熱応力が大きくなり耐久性が低下していた
が、本発明では、熱応力がセラミックス基板に分散して
伝達されるようにするため、第3の条件が必要となるも
のである。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例をあげて具体
的に説明する。 実施例1〜2 比較例1〜3 銀粉末75重量部、銅粉末25重量部、ジルコニウム粉
末5重量部、 テルピネオール15重量部及び有機結合剤
としてポリイソブチルメタアクリレートのトルエン溶液
を固形分で1.5重量部を加えてよく混練し、ろう材ペ
ーストを調整した。このろう材ペーストを51×36×
0.65mmの窒化アルミニウム基板の両面にスクリー
ン印刷によって全面に塗布した。その際の塗布量(乾燥
後)は6〜8mg/cm2 とした。
的に説明する。 実施例1〜2 比較例1〜3 銀粉末75重量部、銅粉末25重量部、ジルコニウム粉
末5重量部、 テルピネオール15重量部及び有機結合剤
としてポリイソブチルメタアクリレートのトルエン溶液
を固形分で1.5重量部を加えてよく混練し、ろう材ペ
ーストを調整した。このろう材ペーストを51×36×
0.65mmの窒化アルミニウム基板の両面にスクリー
ン印刷によって全面に塗布した。その際の塗布量(乾燥
後)は6〜8mg/cm2 とした。
【0024】次に、ろう材ペーストの塗布された窒化ア
ルミニウム基板の一方の面に51×36×0.5mmの
金属回路形成用銅板を、そして他方の面には51×36
×0.2mmの金属放熱板用銅板をそれぞれ接触配置し
てから、真空度1×10-5Torr以下の真空下、温度
900℃で30分加熱した後、2℃/ 分の速度で冷却し
て接合体を製造した。
ルミニウム基板の一方の面に51×36×0.5mmの
金属回路形成用銅板を、そして他方の面には51×36
×0.2mmの金属放熱板用銅板をそれぞれ接触配置し
てから、真空度1×10-5Torr以下の真空下、温度
900℃で30分加熱した後、2℃/ 分の速度で冷却し
て接合体を製造した。
【0025】得られた接合体の銅板上にUV硬化タイプ
のエッチングレジストをスクリーン印刷で図1及び表1
に示す回路パターンに塗布した後、塩化第2銅溶液によ
りエッチング処理を行って銅板不要部分を溶解除去し、
さらにエッチングレジストを5%苛性ソーダ溶液で剥離
した。このエッチング処理後の回路基板には、銅回路間
等に残留不要ろう材や活性金属成分と窒化アルミニウム
基板との反応物があるので、それを除去するため、温度
60℃、10%フッ化アンモニウム溶液に10分間浸漬
した。
のエッチングレジストをスクリーン印刷で図1及び表1
に示す回路パターンに塗布した後、塩化第2銅溶液によ
りエッチング処理を行って銅板不要部分を溶解除去し、
さらにエッチングレジストを5%苛性ソーダ溶液で剥離
した。このエッチング処理後の回路基板には、銅回路間
等に残留不要ろう材や活性金属成分と窒化アルミニウム
基板との反応物があるので、それを除去するため、温度
60℃、10%フッ化アンモニウム溶液に10分間浸漬
した。
【0026】以上のようにして製作された回路基板につ
いてヒートサイクル(熱衝撃)試験を行った。ヒートサ
イクル試験は、気中、−40℃×30分保持後、25℃
×10分間放置、さらに125℃×30分保持後、25
℃×10分間放置を1サイクルとして行い、銅が剥離開
始したヒートサイクル回数を測定した。また、温度30
0℃の空気中で10分間加熱したときの回路基板の反り
量を非接触式レーザー変位計で測定した。さらには、温
度250℃のリフロー炉中、回路基板を厚さ4mmのベ
ース銅板に無荷重で半田付けを行った後、ボイドを超音
波探査機で測定し、ボイド発生率(%)を(ボイド面積
/回路基板面積)×100として算出した。これらの結
果を表1に示す。
いてヒートサイクル(熱衝撃)試験を行った。ヒートサ
イクル試験は、気中、−40℃×30分保持後、25℃
×10分間放置、さらに125℃×30分保持後、25
℃×10分間放置を1サイクルとして行い、銅が剥離開
始したヒートサイクル回数を測定した。また、温度30
0℃の空気中で10分間加熱したときの回路基板の反り
量を非接触式レーザー変位計で測定した。さらには、温
度250℃のリフロー炉中、回路基板を厚さ4mmのベ
ース銅板に無荷重で半田付けを行った後、ボイドを超音
波探査機で測定し、ボイド発生率(%)を(ボイド面積
/回路基板面積)×100として算出した。これらの結
果を表1に示す。
【0027】
【表1】 (注)回路基板の反りの方向は回路面が凹となる方向を
+として表示してある。
+として表示してある。
【0028】
【発明の効果】本発明の回路基板は、温度変化による反
りの変位が著しく小さいので、ベース銅板に半田付けす
る際のボイドの発生が減少し、しかも熱衝撃や熱履歴に
対する耐久性すなわち耐ヒートサイクル性が向上する。
りの変位が著しく小さいので、ベース銅板に半田付けす
る際のボイドの発生が減少し、しかも熱衝撃や熱履歴に
対する耐久性すなわち耐ヒートサイクル性が向上する。
【図1】本発明の回路基板の一例を示す上面図である
(寸法の単位はmmである)。
(寸法の単位はmmである)。
【図2】図1の下面図である(寸法の単位はmmであ
る)。
る)。
1 セラミックス基板 2 金属回路 3 金属放熱板 a パターン幅 b パターン幅 X 最小パターン率(a÷36)を算出した位置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−42152(JP,A) 特開 平2−208033(JP,A) 特開 平3−101153(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 1/05
Claims (1)
- 【請求項1】 セラミックス基板の一方の面に金属回
路、他方の面には金属放熱板が設けられてなるものであ
って、以下の(1)〜(3)の条件を備えてなることを
特徴とする回路基板。 (1)金属回路の厚みが0.3mmよりも大きいこと。 (2)回路基板の長手方向の中央部から±20mmの領
域における断面において、金属回路とセラミックス基板
とが接合している部分の長さの合計の最小値がセラミッ
クス基板の長さに対して20%以下である箇所があるこ
と。 (3)温度−40℃〜300℃に冷却・加熱した場合に
おける反り量が100μm以下であること。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26109593A JP3155874B2 (ja) | 1993-10-19 | 1993-10-19 | 回路基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26109593A JP3155874B2 (ja) | 1993-10-19 | 1993-10-19 | 回路基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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