JP2002263319A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002263319A
JP2002263319A JP2001062506A JP2001062506A JP2002263319A JP 2002263319 A JP2002263319 A JP 2002263319A JP 2001062506 A JP2001062506 A JP 2001062506A JP 2001062506 A JP2001062506 A JP 2001062506A JP 2002263319 A JP2002263319 A JP 2002263319A
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ball payout
ball
game
unit
flow path
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JP2001062506A
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English (en)
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Fuminori Fukuda
文則 福田
Toshiaki Yagi
敏明 八木
Kenji Ito
顕治 伊藤
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Sanyo Bussan Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Bussan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】景品球払出装置と貸出球払出装置とが別個に設
けられていることによる不具合を解消し得る遊技機を提
供する。 【解決手段】遊技機の裏面には球払出ユニット65等が
取り付けられている。球払出ユニット65は、遊技球が
遊技領域内に設けられた所定の入賞領域へ入賞すること
に基づき景品球を遊技者に払出し、遊技者が所定の操作
を行うことにより貸出球を遊技者に払出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、景品球を遊技者に
払出す機能を有した景品球処理手段と、貸出球を遊技者
に払出す機能を有した貸出球処理手段とを備えた遊技機
に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機の一種として、遊技球が遊技領域
内に設けられた所定の入賞領域へ入賞することに基づ
き、所定数個の遊技球(景品球)が遊技者に払出される
パチンコ機等が知られている。また、パチンコ機等で
は、遊技者が所定の操作を行うことにより、所定数個の
遊技球(貸出球)が遊技者に払出されるようになってい
る。
【0003】これらの払出処理はパチンコ機等における
遊技盤の背面側に取付けられた景品球払出装置と貸出球
払出装置とによって行われるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術で
は、景品球払出装置と貸出球払出装置とが別個に設けら
れていたため、パチンコ機等を構成する部品点数の増
大、その組付け工程における工数の増大等といった不具
合が生じていた。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、パチンコ機等の遊技機に係り、特に景品球を
遊技者に払出す機能を有した景品球処理手段と、貸出球
を遊技者に払出す機能を有した貸出球処理手段とを備え
た遊技機において、景品球払出装置と貸出球払出装置と
が別個に設けられていることによる不具合を解消し得る
遊技機を提供することを主たる目的の一つとしている。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記の目
的を達成するために有効な手段を中心として、以下に特
徴的手段につき説明する。なお、必要に応じてその作用
効果等についても説明する。
【0007】手段1.遊技球が遊技領域内に設けられた
所定の入賞領域へ入賞することに基づき、所定数個の遊
技球を景品球として遊技者に払出す機能を有した景品球
払出処理手段と、遊技者の要求に基づき、所定数個の遊
技球を貸出球として遊技者に払出す機能を有した貸出球
払出処理手段とを備えた遊技機において、前記景品球払
出処理手段と貸出球払出処理手段とを一体化した遊技球
払出処理ユニットを備えたことを特徴とする遊技機。
【0008】手段1によれば、景品球払出処理手段と貸
出球払出処理手段とを1つのユニットにしているため、
遊技機を構成する部品点数を低減するとともに、その組
付け工程における工数を低減することができる。また、
遊技球払出処理ユニットは1つのユニットであるため、
その組付け工程等においてその取扱い等が容易になる。
【0009】手段2.手段1において、前記遊技球払出
処理ユニットは、遊技球を景品球として検出するための
景品球検出センサを備えた景品球払出流路と、遊技球を
貸出球として検出するための貸出球検出センサを備えた
貸出球払出流路と、遊技球を前記景品球払出流路と貸出
球払出流路とへ振分けるための振分部材とを備え、前記
景品球払出流路から景品球を払出し、かつ、前記貸出球
払出流路から貸出球を払出すようにしたことを特徴とす
る遊技機。
【0010】上記手段2によれば、遊技球払出処理ユニ
ット内において遊技球を振分部材によって振分け、景品
球及び貸出球として払出すようにしている。このため、
景品球払出処理手段と貸出球払出処理手段とを別個に設
けた場合のように、遊技球を供給する流路を別個に設け
る必要がなく、遊技機の構成、遊技球払出処理等の簡素
化を図ることができる。さらに、遊技機を構成する部品
点数を低減するとともに、その組付け工程における工数
を低減することができる。
【0011】手段3.手段2において、前記遊技球払出
処理ユニットを駆動制御する払出制御機能を有した制御
基板を備え、前記遊技球払出処理ユニットは、前記制御
基板からの制御信号に基づいて前記振分部材を駆動する
振分部材駆動手段を備えたことを特徴とする遊技機。
【0012】上記手段3によれば、振分部材を駆動する
振分部材駆動手段が遊技球払出処理ユニットに一体化さ
れている。そのため、振分部材を前記ユニット外部から
駆動するような複雑な機構を設ける必要がなく、遊技機
の構成を簡素化することができる。結果として、遊技機
を構成する部品点数を低減するとともに、その組付け工
程における工数を低減することができる。なお、遊技機
の主たる制御を行う制御基板に払出制御機能を持たせて
前記ユニットを駆動制御するようにしてもよいし、前記
制御基板とは別に払出制御機能を有した制御基板を設け
て前記ユニットを駆動制御するようにしてもよい。
【0013】手段4.手段3において、前記振分部材駆
動手段は、前記振分部材と連結された駆動部を有し、前
記制御基板からの制御信号に基づいて該駆動部を駆動し
て前記振分部材の位置の切換を行うとともに、該振分部
材駆動手段自身が前記駆動部を所定位置において保持す
ることにより、前記振分部材を所定位置において停止保
持するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0014】上記手段4によれば、振分部材駆動手段
は、駆動部を所定位置に自己保持するため、制御基板に
よって常時制御された状態になくとも、振分部材を所定
位置に保持することができる。そのため、所定の遊技球
払出処理が行われている間、振分部材駆動手段の制御を
行う必要がなく、遊技球払出処理に関する制御の簡素化
を図ることができる。
【0015】手段5.手段3において、前記振分部材駆
動手段は自己保持型ソレノイドであることを特徴とする
遊技機。
【0016】上記手段5によれば、振分部材駆動手段
は、例えばキープソレノイド、ロータリソレノイド等の
自己保持型ソレノイドであり、磁気回路と永久磁石とを
組合せた構成となっている。つまり、振分部材駆動手段
は、瞬間電流を印加しプランジャー等を駆動させ、その
駆動後には永久磁石によってプランジャー等の位置を保
持する。従って、例えば電源供給が停止した場合におい
ても、プランジャー等の位置が保持されることにより、
振分部材の位置を電源供給停止前の状態で維持すること
ができ、その後の遊技球払出処理への影響を少なくす
る。
【0017】手段6.手段4又は手段5において、前記
制御基板は、前記景品球検出センサ又は貸出球検出セン
サからの検出信号に基づいて、所定数個の遊技球の払出
処理が終了したことを確認するまで、前記振分部材駆動
手段に対して制御信号を出力せず、前記振分部材駆動手
段は前記駆動部を所定位置において保持することによ
り、前記振分部材を所定位置において停止保持するよう
にしたことを特徴とする遊技機。
【0018】上記手段6によれば、制御基板が、景品球
検出センサ又は貸出球検出センサからの検出信号に基づ
いて、所定数個の遊技球の払出処理が終了したことを確
認するまでは、振分部材は所定位置において停止保持さ
れた状態となっている。従って、遊技球払出処理が行わ
れている間に、例えば電源供給が停止し、その遊技球払
出処理が中断してしまった場合においても、電源供給が
復旧した後に支障をきたすことなく遊技球払出処理を継
続して行うことができる。
【0019】手段7.手段4乃至手段6のいずれかにお
いて、前記振分部材は、該振分部材が停止保持される際
には常に、前記景品球払出流路又は貸出球払出流路のい
ずれか一方を、遊技球が流通不可能なように閉じた状態
とし、かつ、他方の払出流路へ遊技球を導くように傾い
た状態となるようにしたことを特徴とする遊技機。
【0020】上記手段7によれば、振分部材は、景品球
払出流路を閉じた状態とした場合には遊技球を貸出球払
出流路へ導くように傾いた状態となっており、貸出球払
出流路を閉じた状態とした場合には遊技球を景品球払出
流路へ導くように傾いた状態となっている。つまり、振
分部材は、各球払出流路を閉じた状態にする機能と、遊
技球を各払出流路へ導き易くする機能とを有することと
なる。従って、各機能を有する部材を別個に設ける必要
がなく、遊技球払出ユニットの部品点数を低減するとと
もに、遊技球払出処理ユニットの構成を簡素化すること
ができる。
【0021】手段8.手段2乃至手段7のいずれかにお
いて、前記振分部材は回動駆動可能となるように設けら
れ、前記景品球払出流路及び貸出球払出流路は、その形
状が前記振分部材の回動軸に対して略対称になるように
形成されていることを特徴とする遊技機。
【0022】上記手段8によれば、景品球払出流路及び
貸出球払出流路は、その形状が振分部材の回動軸に対し
て略対称に形成されているため、振分部材による貸出球
払出流路及び景品球払出流路への遊技球の振分けを効率
的にバランスよく行うことができる。このため、例えば
貸出球払出流路へ向かう遊技球を強制的に景品球払出流
路へ導くようにする場合に比べて、遊技球を景品球払出
流路へスムーズに導くことができ、遊技球が各球払出流
路内において詰まってしまうような不具合を極力防ぐこ
とができる。
【0023】手段9.手段8において、前記遊技球払出
処理ユニットは、前記景品球払出流路及び貸出球払出流
路の上流側において、前記景品球払出流路及び貸出球払
出流路へ遊技球を順次送出す複数の送出流路を備え、前
記複数の送出流路は、該複数の送出流路から送出される
遊技球が前記景品球払出流路及び貸出球払出流路の境界
付近に導かれるように先細りした形状で、前記景品球払
出流路及び貸出球払出流路と一体形成されていることを
特徴とする遊技機。
【0024】上記手段9によれば、複数の送出流路から
順次送出される遊技球は、送出流路の形状により、スム
ーズに景品球払出流路又は貸出球払出流路に導かれるた
め、遊技球の流れが円滑になり、遊技球払出処理の効率
化を図ることができる。また、送出流路は景品球払出流
路及び貸出球払出流路と一体形成されているため、その
形成作業を容易にするとともに、その取扱い等を容易に
することができる。
【0025】手段10.手段1乃至手段9のいずれかに
おいて、多数個の遊技球を貯留する貯留部と、該貯留部
から遊技球を遊技者に払出すための球払出通路とを備
え、前記遊技球払出処理ユニットを前記球払出通路の中
途位置に取付けたことを特徴とする遊技機。
【0026】上記手段10によれば、遊技球払出処理ユ
ニットを球払出通路の中途位置に取付けている。このた
め、わざわざ球払出通路の中途位置に遊技球を払出す機
構を設けたり、景品球を払出す装置や貸出球を払出す装
置を別々に取付けたりする場合に比べて、遊技機を構成
する部品点数を低減するとともに、取付け作業が容易に
なる。
【0027】手段11.手段10において、少なくとも
前記遊技球払出処理ユニットの上流側において、複数の
前記球払出通路が設けられていることを特徴する遊技
機。
【0028】上記手段11によれば、複数の球払出通路
が設けられていることにより、同時に多くの遊技球を遊
技球払出処理ユニットに供給することができるため、短
時間に多くの遊技球を払出すことができるようになる。
【0029】手段12.手段1乃至手段11のいずれか
において、前記遊技球払出処理ユニットは複数の被包構
成体の連結により構成されていることを特徴とする遊技
機。
【0030】上記手段12によれば、遊技球払出処理ユ
ニットは、複数の被包構成体により、各種部材が覆われ
た1つのユニットとなるため、遊技球払出ユニットの取
付け作業等を容易に行うことができるようになる。
【0031】手段13.遊技球が遊技領域内に設けられ
た所定の入賞領域へ入賞することに基づき、所定数個の
遊技球を景品球として遊技者に払出す機能を有した景品
球払出処理手段と、遊技者の要求に基づき、所定数個の
遊技球を貸出球として遊技者に払出す機能を有した貸出
球払出処理手段とを備えた遊技機において、多数個の遊
技球を貯留する貯留部と、該貯留部から遊技球を遊技者
に払出すための球払出通路と、該球払出通路の中途位置
に取付けられ、かつ、前記景品球払出処理手段と貸出球
払出処理手段とを一体化した遊技球払出処理ユニットと
を備え、前記遊技球払出処理ユニットは、前記貯留部か
ら送られてくる遊技球を順次送出すための送出手段を備
えた送出流路と、遊技球を景品球として検出するための
景品球検出センサを備えた景品球払出流路と、遊技球を
貸出球として検出するための貸出球検出センサを備えた
貸出球払出流路と、前記景品球払出流路及び貸出球払出
流路の上流側に設けられ、前記送出手段によって送出さ
れた遊技球を前記景品球払出流路又は貸出球払出流路へ
振分けるための振分部材とを、被包体に内包して構成
し、被包体には前記球払出通路の中途位置に取り付ける
ための取付部(ねじ孔等)が設けられており、前記遊技
球払出処理ユニットにより、前記景品球払出流路から景
品球を払出し、かつ、前記貸出球払出流路から貸出球を
払出すように構成したことを特徴とする遊技機。
【0032】上記手段13によれば、景品球払出処理手
段と貸出球払出処理手段とを1つのユニットにしている
ため、遊技機を構成する部品点数を低減するとともに、
その組付け工程における工数を低減することができる。
また、遊技球払出処理ユニットは1つのユニットである
ため、その組付け工程等においてその取扱い等が容易に
なる。
【0033】手段14.手段13において、前記遊技球
払出処理ユニットを駆動制御する払出制御機能を有した
制御基板を備え、前記遊技球払出処理ユニットは、前記
制御基板からの制御信号に基づいて前記振分部材を駆動
する振分部材駆動手段を備えたことを特徴とする遊技
機。
【0034】上記手段14によれば、振分部材を駆動す
る振分部材駆動手段が遊技球払出処理ユニットに一体化
されている。そのため、振分部材を前記ユニット外部か
ら駆動するような複雑な機構を設ける必要がなく、遊技
機の構成を簡素化することができる。結果として、遊技
機を構成する部品点数を低減するとともに、その組付け
工程における工数を低減することができる。なお、遊技
機の主たる制御を行う制御基板に払出制御機能を持たせ
て前記ユニットを駆動制御するようにしてもよいし、前
記制御基板とは別に払出制御機能を有した制御基板を設
けて前記ユニットを駆動制御するようにしてもよい。
【0035】手段15.手段14において、前記振分部
材駆動手段は自己保持型ソレノイドであることを特徴と
する遊技機。
【0036】上記手段15によれば、振分部材駆動手段
は、例えばキープソレノイド、ロータリソレノイド等の
自己保持型ソレノイドであり、磁気回路と永久磁石とを
組合せた構成となっている。つまり、振分部材駆動手段
は、瞬間電流を印加しプランジャー等を駆動させ、その
駆動後には永久磁石によってプランジャー等の位置を保
持する。従って、例えば電源供給が停止した場合におい
ても、プランジャー等の位置が保持されることにより、
振分部材の位置を電源供給停止前の状態で維持すること
ができ、その後の遊技球払出処理への影響を少なくす
る。
【0037】手段16.手段13乃至手段15のいずれ
かにおいて、前記遊技球払出処理ユニットは複数の被包
構成体の連結により構成されていることを特徴とする遊
技機。
【0038】上記手段16によれば、遊技球払出処理ユ
ニットは、複数の被包構成体により、各種部材が覆われ
た1つのユニットとなるため、遊技球払出ユニットの取
付け作業等を容易に行うことができるようになる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下に、遊技機の一種である弾球
遊技機、特にパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ
機」という)に適用した一実施の形態について、図面を
参照しつつ説明する。
【0040】図1に示すように、パチンコ機の外形を構
成する外枠1には前枠2が一側の回動軸を中心に回動可
能に装着されている。同図では前枠2は閉じた状態にあ
る。前枠2には、遊技盤3(図2参照)、遊技盤3の前
方に設けられガラス板4aを有してなるガラス扉枠4、
上皿5、下皿6、ハンドル7等が装着されている。上皿
5の側方であって、前枠2の内部にはスピーカ8が埋設
されている。スピーカ8は、遊技の進行に伴い種々の効
果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を音声にて報知す
る。前記遊技盤3の後部には機構盤が配設されている。
【0041】パチンコ機の正面左側にはカード挿入口9
aが形成されたカードサンド9が付設されている。パチ
ンコ機の正面側、例えば上皿5には貸球スイッチ10
a、返却スイッチ10b及び残額表示器10cを備えた
カード関連ユニット10が設けられている。貸球スイッ
チ10aはカードに記録された情報に基づいて貸出球を
得るために操作されるものであり、カードに残額が存在
する限りにおいて貸出球が上皿5に供給される。返却ス
イッチ10bはカードサンド9に挿入されたカードの返
却を求める場合に操作される。残額表示器10cはカー
ドの残額情報を表示するものである。
【0042】次に、遊技盤3の遊技面上の構成について
説明する。図2に示すように、遊技盤3には誘導レール
等によって略円形の遊技領域が形成されている。遊技盤
3の遊技領域内には、作動口ユニット11及び大入賞口
ユニット12が設けられている。
【0043】作動口ユニット11は、遊技媒体としての
遊技球Bが入賞したり通過する入賞領域としての作動口
11a及び作動ゲート11bを備えており、その作動口
11aの入口には羽根13が開閉可能に支持されてい
る。
【0044】大入賞口ユニット12は、入賞領域として
の大入賞口12a及び開閉手段としてのシャッタ14を
備えている。シャッタ14は、大入賞口12aの側部に
設けられた図示しない大入賞口用ソレノイドにより作動
し、大入賞口12aを開閉する。詳しくは、当該ソレノ
イドが励磁状態となることにより、シャッタ14が略水
平に傾き、これにより大入賞口12aが開かれる。ま
た、ソレノイドが非励磁状態となることにより、シャッ
タ14が略垂直状態となり、これにより大入賞口12a
は閉鎖される。
【0045】遊技盤3の遊技領域内の周辺部分には、一
般入賞口ユニット15,16,17,18が設けられて
いる。一般入賞口ユニット15〜18は、入賞領域とし
ての一般入賞口15a,16a,17a,18aを備え
ている。
【0046】大入賞口ユニット12の上方となる遊技盤
3の遊技領域中央部分には、可変表示手段としての特別
図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)19が
組込まれている。表示装置19は、表示領域として液晶
ディスプレイ(LCD)よりなる表示部19aを備えて
おり、ここに複数、例えば3つの識別情報列たる図柄列
が表示される。図柄列は、基本的には、複数種類の識別
情報たる図柄によって構成されている。これらの図柄
は、確定時(停止時)における組合せによって特別遊技
図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図
柄のいずれかになり得る。
【0047】表示装置19の表示部19aでは、遊技球
Bの作動口11aへの入賞に基づいて、各図柄列の可変
表示たる図柄変動、例えばスクロール変動が開始され
る。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の
中から1つが選択され、これが確定図柄として設定され
る。確定図柄とは、各図柄列が図柄変動を停止したとき
に表示される図柄である。
【0048】大当たり図柄は、いわゆるリーチ状態を経
た後、遊技者に有利な大当たり状態を発生させるための
図柄である。詳しくは、全ての図柄列の変動が停止した
ときに表示されている図柄の組合せが、予め定められた
大当たりの組合せ、すなわち同一種類の図柄が大当たり
ラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例え
ば、「7」、「7」、「7」の図柄)となる場合があ
る。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」であ
る。大当たりの組合せが成立すると、遊技者にとって有
利な特別遊技状態たる大当たり状態となる。この場合、
大入賞口12aが開かれ、遊技者はより多くの景品媒体
たる景品球を獲得することが可能となる。
【0049】表示装置19において、表示部19aの上
方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ
21a,21b,21c,21dが組み込まれている。
保留ランプ21a〜21dは、基本的には作動口11a
への入賞に基づく変動表示の保留毎に点灯し、その保留
に対応した変動表示の実行に伴い消灯する。
【0050】表示装置19の上部には、普通図柄表示部
としてのLEDよりなる7セグ表示部22が設けられて
いる。表示装置22の左右両側方には一対の通過ゲート
23a,24aを備えた通過ゲートユニット23,24
が配設されている。同通過ゲート23a,24aを遊技
球Bが通過することに基づいて、前記7セグ表示部22
が作動する。本実施の形態では、7セグ表示部22は、
「0」から「9」までの数字を可変表示する。そして、
その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止す
ることに基づいて、作動口ユニット11の羽根13が所
定秒数開放するようになっている。この開放により、作
動口11aへの入賞が比較的容易なものとなる。7セグ
表示部22の周辺近傍においては、遊技球Bの通過ゲー
ト23a,24aの通過回数が4回まで記憶表示され、
図示しない4つの保留ランプでその保留数が表示され
る。
【0051】なお、遊技盤3の複数箇所には、遊技効果
を高めたり、遊技状況を遊技者に示唆するための各種ラ
ンプ等の他の役物が取付けられている(ランプ風車、コ
ーナー飾り等)。
【0052】本実施の形態では、遊技者の操作に応じて
変化するパチンコ機の遊技状態を検出するべく、遊技盤
3には、遊技球Bの入賞を検出するための種々の検出ス
イッチが取付けられている。より詳しくは、作動ゲート
11bには作動ゲート用スイッチ31が、作動口11a
近傍には作動口用スイッチ32が、それぞれ設けられて
おり、その他必要に応じて後述する多数の検出スイッチ
が取り付けられている。本実施の形態では、作動口用ス
イッチ32にて遊技球Bの入賞が検出された場合、遊技
者に対し、1入賞あたり5個の景品球が払い出されるよ
うになっている。
【0053】大入賞口12a近傍には、2つの大入賞口
用スイッチ33,34が設けられている。シャッタ14
の内側面には、逆ハの字状をなす図示しない案内レール
が一体形成されており、該案内レールにより、大入賞口
12aに入賞した入賞球は円滑に、かつ、速やかにいず
れかの大入賞口用スイッチ33,34を通過しうる。本
実施の形態では、大入賞口用スイッチ33,34にて遊
技球Bの入賞が検出された場合、遊技者に対し、1入賞
あたり15個の景品球が払い出されるようになってい
る。さらに、一般入賞口15a〜18a近傍には、一般
入賞口用スイッチ35,36,37,38が設けられて
いる。本実施の形態では、一般入賞口用スイッチ35〜
38にて遊技球Bの入賞が検出された場合、遊技者に対
し、1入賞あたり10個の景品球が払い出されるように
なっている。なお、上記景品球の払い出し数(「5個」
又は「10個」又は「15個」)に関する数値はあくま
でも例示であって、上記数値に何ら限定されるものでは
ない。従って、例えば「6個」「7個」「11個」「1
2個」「13個」「14個」「16個」或いはそれ以上
(例えば「25個」)等の数値を採用しても何ら差し支
えない。併せて、通過ゲート23,24には、通過ゲー
ト用スイッチ39,40が設けられている。
【0054】そして、これらスイッチ31〜40によ
り、遊技球Bの作動ゲート11bの通過や作動口11a
への入賞、大入賞口12aへの入賞、或いは一般入賞口
15a〜18aへの入賞や、通過ゲート23a,24a
の通過等が検出される。
【0055】本実施の形態では、上記各スイッチ31〜
40の検出結果に基づき、各種ソレノイドや、表示装置
19、各保留ランプ21a〜21d、各種ランプ、スピ
ーカ8、パルスモータ等の各種外部装置をそれぞれ駆動
制御するために制御装置50が設けられている。制御装
置50は、図3に示すように、遊技機の主たる制御を行
う主基板(制御基板、遊技制御基板を構成する)51、
本実施の形態における払出制御機能を有した制御基板と
しての払出制御基板52、図柄表示装置制御基板53、
音声制御基板54、ランプ制御基板55及び発射制御基
板56等の各種制御基板を備えており、特に主基板51
及び払出制御基板52は例えば透明樹脂等よりなる被包
部材を構成する基板ボックス140A,140B内に収
容されている。なお、各基板51〜56の取り付け位置
としては、少なくともパチンコ機の正面側に露出しない
ように配設されていればよく、入賞球集合カバー、遊技
盤3裏面、機構盤、前面枠等の枠体、又は専用の支持部
材等のいずれに取り付けてもよいが、本実施の形態では
他の各種機器との関連性から合理的な位置に取り付けら
れている。
【0056】前記遊技盤3の背面側に設けられた機構盤
の上部には、主たる電源(電源電圧)が供給される電源
スイッチ基板61が設けられているとともに、機構盤の
下部には、前記電源スイッチ基板61からの電源を適宜
供給するための電源分配基板62が設けられている。前
記主基板51の基板ボックス140Aは、機構盤の後部
において、前記表示装置19の背面側に設けられた図柄
表示装置制御基板53の下方に設けられている。図3に
示すように、機構盤には、表示装置19を覆うようにし
て樹脂製の保護部材としての保護カバー63が装着され
ており、これにより、上部の貯留部としてのタンク64
等から落下してくる遊技球B等から表示装置19及び図
柄表示装置制御基板53が保護されるようになってい
る。そして、主基板51の基板ボックス140Aの大部
分は、前記保護カバー63からはみ出すようにして横長
に配置されている。
【0057】払出制御基板52は、前記主基板51の側
方に設けられている。当該主基板51及び払出制御基板
52には、前記電源分配基板62からの分配された電源
電圧がそれぞれ印加される。また、図柄表示装置制御基
板53、音声制御基板54及びランプ制御基板55に
は、主基板51からの電源電圧がそれぞれ供給される。
さらに、発射制御基板56には、前記払出制御基板52
からの電源電圧が供給されるようになっている。タンク
64から上皿5に至る球払出通路の中途位置には球払出
ユニット65が設けられている。なお、球払出ユニット
65の上流側には2本の球払出通路が形成されている。
【0058】ここで、遊技球払出処理ユニットとしての
球払出ユニット65について図4及び図5を参照しつつ
詳しく説明する。球払出ユニット65は、例えば透明樹
脂等よりなるケースによって覆われている。ケースは、
複数の被包構成体としてのケース構成体の連結により構
成され、本実施の形態では、ボトム71、シャフトエン
ドカバー72、モータカバー73、外スクリューカバー
74、センターボード75によって構成されている。
【0059】ボトム71には、振分部材駆動手段として
のソレノイド76、内スクリューカバー77等が取付け
られている。
【0060】本実施の形態におけるソレノイド76は自
己保持型ソレノイドであり、磁気回路に永久磁石を組合
せた構成となっている。つまり、ソレノイド76は、瞬
間電流を印加するだけで駆動部としてのプランジャー7
6aを該プランジャー76aの軸方向に駆動させ、駆動
後には永久磁石によってプランジャー76aの位置を保
持する。従って、瞬間電流の印加がなされる度に、プラ
ンジャー76aは突出位置と没入位置とに切換えられ、
その位置を保持する。
【0061】プランジャー76aの先端部は、切換駆動
バー78を介して振分部材としての流路切換羽79に連
結されている。流路切換羽79は、シャフト80によっ
てボトム71に軸支されており、プランジャー76aの
駆動によって回動する。
【0062】センターボード77にはモータ81が取り
付けられている。モータ81の回動軸はセンターボード
77の反対側に突出した状態となっており、その先端部
にはスクリューシャフト82を介してスクリュー83が
取り付けられている。従って、スクリュー83はモータ
81の駆動によって回転するようになっている。
【0063】スクリューシャフト82の先端部は、シャ
フトエンドカバー72の内側面に形成された図示しない
シャフト受け部にはめ込まれている。スクリュー83
は、外スクリューカバー74と内スクリューカバー77
によって覆われた状態となっている。スクリュー83に
は、遊技球Bを送出すための2つの送出車83a,83
bが形成されている。各送出車83a,83bにはそれ
ぞれ3つの送出羽が形成されており、送出車83a,8
3bは1回転につき3回、遊技球Bを送出すことができ
るようになっている。なお、送出車83aと送出車83
bとは、各送出羽の位置が回動方向に対して異なるよう
に形成されている(図5(b)参照)。
【0064】外スクリューカバー74の内側には所定形
状の溝が形成されており、外スクリューカバー74と内
スクリューカバー77とが合わさることで、上記球払出
通路と連通する球流路90が形成されている。
【0065】球流路90の上流側端部は、タンク64側
の2本の球払出通路と連通可能なように開口されている
(図5(c)参照)。
【0066】図5(a)に示すように、球流路90の上
流部には、外スクリューカバー74の内側に形成された
仕切板91、左流路壁92及び右流路壁93によって、
上記2本の球払出通路に対応するように2本の送出流路
90a,90bが形成されている。なお、左流路壁92
は外スクリューカバー74の外壁部と一体形成されてい
る。各送出流路90a,90bの中途位置には、前記送
出車83a,83bがそれぞれ配置されている。
【0067】左右流路壁92,93は、球流路90の上
下方向略中央部において、中心部に向かって凸型に曲が
った形状となっており、球流路90を狭めている。左右
流路壁92,93の凸部は中心部に向かって傾斜するよ
うに形成されている。つまり、送出流路90a,90b
は、球流路90の略中央部に向かって先細りした形状と
なっている。また、球流路90の略中央部において、送
出流路90a,90bが合流するようになっている。
【0068】左右流路壁92,93の凸部の下流側には
前記流路切換羽79が配設されている。流路切換羽79
は、その回動軸が球流路90の略中央部にあり、その先
端部が回動軸の上流側で回動するように設けられてい
る。流路切換羽79の下流側には、その回動軸に対して
略対称となるように、貸出球払出流路90c及び景品球
払出流路90dが形成されている。そして、流路切換羽
79の停止位置によって貸出球払出流路90c又は景品
球払出流路90dのいずれかと連通状態となる。各払出
流路90c,90dの下流側端部は、上皿5に通じる球
払出通路と連通可能なように開口している。
【0069】通常、タンク64から流れてきた遊技球B
は送出車83a,83bによって停留されている。そし
て、スクリュー83が回動することにより、送出車83
a,83bによって遊技球Bは順次送出される。このと
き、スクリュー83は、遊技球Bが外スクリューカバー
74側を通過するように回動する。こうして、遊技球B
は2本の送出流路90a,90bを通り下流へ送られ、
流路切換羽79によって定められたいずれかの払出流路
90c,90dを通って払出される。
【0070】各払出流路90c,90dの出口付近に
は、払出される遊技球Bの個数をカウントするための貸
出球検出センサとしての貸出球カウントスイッチ94及
び景品球検出センサとしての景品球カウントスイッチ9
5が取り付けられている。各カウントスイッチ94,9
5は、センターボード75に取り付けられた入出力中継
基板96と電気的に接続されている。
【0071】また、ボトム71には、流路切換羽79の
作動状況を検出する切換羽作動検出基板97、スクリュ
ー83の停止位置を検出するスクリュー停止位置検出基
板98が取り付けられており、これらも入出力中継基板
96と電気的に接続されている。なお、入出力中継基板
94、ソレノイド76やモータ81等は、モータカバー
73によって覆われている。
【0072】さらに、ボトム71には、モータカバー7
3が取付けられている側の両コーナー部において、球払
出ユニット65を上記機構盤に取り付けるためのネジ止
め用の取付部としてのネジ孔100a,100bが形成
されている。また、シャフトエンドカバー72が取付け
られている側の略中央部には取付部としてのネジ孔10
0cが形成されている。
【0073】モータカバー73の両コーナー部には、ネ
ジ孔100a,100bに対応するように、球払出ユニ
ット65の取付方向に沿ってネジ取付用の溝が形成され
ている。また、シャフトエンドカバー72の略中央部に
は、ネジ孔100cに対応するように、球払出ユニット
65の取付方向に沿ってネジ取付用の溝が形成されてい
る。これにより、球払出ユニット65は、各ケース構成
体を連結して、1つのユニットとした状態で機構盤に取
付けられている。
【0074】入出力中継基板96は払出制御基板52と
電気的に接続されており、球払出ユニット65は払出制
御基板52からの出力信号に基づいて駆動制御されるよ
うになっている。
【0075】払出制御基板52には、貸出球払出のため
の処理を行うべくCPU、ROM、RAMその他の電子
部品が組み込まれた貸出球払出処理回路部と、景品球払
出のための処理を行うべくCPU、ROM、RAMその
他の電子部品が組み込まれた景品球払出処理回路部とが
実装されている。
【0076】貸出球払出処理回路部は主基板51の統括
下におかれることなく、独自に制御を実行する。即ち、
貸出球払出処理回路部はカードサンド9、球払出ユニッ
ト65及びカード関連ユニット10と接続されており、
カードサンド9のカード挿入口9aにカードが挿入され
たときのカードに関わる情報の受信、カード関連ユニッ
ト10の操作に基づくカードに書き込むべき情報の送
信、同じくカード関連ユニット10の操作に基づく球払
出ユニット65の駆動制御、カード情報に基づく残額表
示器10cの表示制御、球払出ユニット65からの貸出
球払出情報のチェック等、を行う。従って、主基板51
はカードに基づく貸出球の払出に関しては何ら関与して
いない。このように構成しておけば、例えばカードを利
用しない形式のパチンコ機とすることが主基板51等を
改変することなく実現でき、カードの利用有無によるパ
チンコ機の形態変更に関する互換性に優れたものとな
る。
【0077】一方、景品球払出処理回路部は主基板51
と接続されていて、主基板51からは前記各スイッチ検
出に基づく景品球の払出指令が景品球払出処理回路部に
送信され、景品球払出処理回路部はその払出指令に応じ
た景品球の払出を行うべく球払出ユニット65を駆動制
御するとともに景品球払出数等の検出データを主基板5
1に送信する。なお、かかる検出データは球払出ユニッ
ト65の各カウントスイッチ94,95からの信号に基
づいて生成される。従って、主基板51は景品球払出に
ついては不正がないかどうかのチェックを行うことがで
きる。
【0078】なお、パチンコ機には情報端子が設けられ
ており、該情報端子からホールコンピュータや外部のカ
ウント表示装置等へ当該パチンコ機における各種遊技情
報(例えばエラー発生、本日の大当たり回数、図柄の変
動回数、出球に関する情報等)が出力されるようになっ
ている。
【0079】ここで、球払出ユニット65を中心とした
パチンコ機の作用について図6及び図7を参照しつつ詳
しく説明する。通常、流路切換羽79は、図6(a)に
示すように貸出球払出流路90cを遊技球Bが流通不可
能なように閉じた状態で停止保持されている。即ち、流
路切換羽79は、景品球払出流路90dへ遊技球Bを導
くように傾いた状態となっている。
【0080】まず、貸出球払出処理について説明する
と、遊技者がカードサンド9に利用可能なカードを挿入
し、貸球スイッチ10aを押した場合には、貸出球払出
処理回路部は球払出ユニット65の駆動制御を開始す
る。図7(a)に示すように、開始時点T1において、
貸出球払出処理回路部はソレノイド76にソレノイド動
作信号を送信する。これにより、ソレノイド76に瞬間
電流が印加され、プランジャー76aが本体より押し出
される。プランジャー76aは永久磁石によってその位
置に保持される。プランジャー76aの駆動に伴って流
路切換羽79がシャフト80を中心に回動し、その停止
位置が切換わる。ここで、流路切換羽79は、図6
(b)に示すように、景品球払出流路90dを遊技球B
が流通不可能なように閉じた状態で停止保持され、貸出
球払出流路90cへ遊技球Bを導くように傾いた状態と
なる。流路切換羽79の作動状況は、適宜、切換羽作動
検出基板97によって検出され、入出力中継基板94を
介して貸出球払出処理回路部へ送信される。
【0081】同時に、モータ81の駆動によりスクリュ
ー83が回転し始め、停留されていた遊技球Bが各送出
車83a,83bによって順次送出される。貸出球払出
処理回路部からの一連の制御信号によって送出される遊
技球Bの個数は予め定められており、送出される遊技球
Bの個数はモータ81の回転量によって制御されるよう
になっている。本実施の形態においては例えば25個の
遊技球Bが一連の制御信号に起因するモータ81の回転
により送出される。
【0082】また、スクリュー83の停止位置は、適
宜、スクリュー停止位置検出基板98によって検出さ
れ、入出力中継基板96を介して貸出球払出処理回路部
へ送信される。この検出信号に基づいて、貸出球払出処
理回路部はモータ81の回転量を調節する。
【0083】各送出車83a,83bによって送出され
た遊技球Bは、流路切換羽79によって開かれた貸出球
払出流路90cへ送られる。遊技球Bは、貸出球払出流
路90cを通って球払出通路へと導出され、球払出通路
を通って上皿5へと払出される。このとき、払出される
遊技球Bの個数が貸出球カウントスイッチ94によって
カウントされる。この検出信号は貸出球払出処理回路部
へ送信される。貸出球払出処理回路部は、受信した検出
信号に基づいて、払出された遊技球Bの個数をチェック
する。
【0084】ここで、貸出球払出処理回路部は、所定数
個の遊技球の払出処理が終了したことを確認するまで、
ソレノイド76に対して制御信号を出力しないため、ソ
レノイド76はプランジャー76aの位置を保持して、
流路切換羽79はその停止位置において停止保持された
状態となっている。
【0085】遊技球Bの払出しが不足している場合に
は、貸出球払出処理回路部はモータ81を所定量回転さ
せ、不足分の遊技球Bを払出させる。遊技球Bの払出し
が所定量より多い場合には貸出球オーバーエラーが発生
することとなり、貸出球払出処理回路部はその旨を上記
情報端子を介してホールコンピュータや外部のカウント
表示装置等へ出力する。
【0086】所定数個の遊技球Bが正しく払出された場
合には、貸出球払出処理回路部はソレノイド76にソレ
ノイド復旧信号を送信し、ソレノイド76を駆動させ
る。これにより、ソレノイド76には瞬間電流が印加さ
れ、プランジャー76aが引き戻される。プランジャー
76aは、永久磁石によってその位置で保持される。プ
ランジャー76aの駆動に伴って流路切換羽79がシャ
フト80を中心に回動し、その停止位置が切換わる。こ
の時点T2で、流路切換羽79は、再び貸出球払出流路
90cを塞ぐような位置に停止した状態に戻る。
【0087】次に、遊技球Bの払出処理が行われている
最中に、停電等によりパチンコ機への電源供給が停止し
た場合について説明する(図7(b)参照)。なお、上
記払出処理と同様の処理が行われる部分については説明
を省略する。
【0088】貸出球払出流路90cを塞ぐような位置に
停止している流路切換羽79は、遊技者が貸球スイッチ
10aを押した時点TF1で、その停止位置が切換わ
り、景品球払出流路90dを塞ぐような位置に停止した
状態となる。同時に、停留されていた遊技球Bがスクリ
ュー83によって順次送出され、貸出球払出流路90c
から上皿5に通じる球払出通路へ払出される。
【0089】貸出球カウントスイッチ94によって例え
ば5個の遊技球Bがカウントされた時点TF2におい
て、停電等により電源供給が停止された場合、まず、ス
クリュー83が停止し、遊技球Bの送出しが停止され
る。従って、遊技球Bの払出処理が停止する。
【0090】なお、スクリュー83が停止してから所定
の遊技球検知用時間TM内は、遊技球Bは貸出球カウン
トスイッチ94によって検出されるようになっている。
この遊技球検知用時間TMは、遊技球Bが送出車83
a,83bのいずれか一方によって送出されてから、貸
出球カウントスイッチ94によって検知されるまでにか
かる推定時間として予め定められたものである。つま
り、電源供給停止時TF2において、スクリュー83と
貸出球カウントスイッチ94との間に遊技球Bが存在す
る場合には、遊技球Bは貸出球カウントスイッチ94に
よって検出される。
【0091】電源供給が復旧すると、中断していた貸出
球払出処理が電源供給復旧時TF3から再び行われる。
例えば、6個目の遊技球Bが遊技球検知用時間TM内に
カウントされている場合には、電源供給復旧時TF3後
に送出車83a,83bのいずれか一方から送出された
最初の遊技球Bは7個目の遊技球Bとしてカウントされ
る。
【0092】そして、所定数個例えば25個の遊技球B
が正しく払出されると、貸出球払出処理回路部はソレノ
イド76を駆動させ、流路切換羽79の停止位置を切換
える。この時点TF4において、流路切換羽79は、再
び貸出球払出流路90cを塞ぐような位置に停止した状
態に戻る。
【0093】ここで、球払出ユニット65におけるソレ
ノイド76が自己保持型のソレノイドではない場合には
不具合が生じることとなる。具体的に図8を参照しつつ
説明すると、このような球払出ユニット65では、ソレ
ノイド76が非励磁状態であるとき、流路切換羽79が
貸出球払出流路90cを塞ぐような位置に停止してい
る。ソレノイド76が励磁状態となった時点TH1で、
流路切換羽79はその停止位置が切換わり、景品球払出
流路90dを塞ぐような位置に停止した状態となる。そ
して、球払出ユニット65では上述したような貸出球払
出処理が行われる。
【0094】しかし、新たに貸球スイッチ10aが押さ
れた時点TH2において貸出球払出処理が開始され、貸
出球カウントスイッチ94によって例えば5個の遊技球
Bがカウントされた時点TH3において、停電等により
電源供給が停止された場合、ソレノイド76が非励磁状
態となり、流路切換羽79が貸出球払出流路90cを塞
ぐような位置に戻される。
【0095】このとき、スクリュー83から遊技球Bが
送出されていると、遊技球Bは景品球流路90dへ導か
れ、景品球カウントスイッチ95によってカウントされ
ることなる。つまり、景品球払出処理が行われていない
時に、景品球の払出しがあったことになってしまい、エ
ラーが発生する。景品球払出処理回路部はエラー発生を
主基板51に送信し、主基板51はその旨を上記情報端
子を介してホールコンピュータや外部のカウント表示装
置等へ出力する。そして、電源供給が復旧すると、中断
していた貸出球払出処理が電源供給復旧時TH4から再
び行われる。
【0096】ここで、電源供給停止時TH3において、
最後に送出された遊技球Bは、貸出球カウントスイッチ
94によって6個目の遊技球Bとしてカウントされてい
ないこととなる。従って、電源供給復旧時TF4以後に
送出車83a,83bのいずれか一方から送出された最
初の遊技球B(本来7個目の遊技球Bとしてカウントさ
れる遊技球B)が6個目の遊技球Bとしてカウントされ
てしまう。
【0097】つまり、払出処理終了時TH5において、
最終的に所定数個より1つ多い26個の遊技球Bが払出
されたこととなり、貸出球オーバーエラーが発生してし
まうこととなる。
【0098】さて、遊技盤3上に設けられた種々の検出
スイッチによって遊技球Bが検出された場合には、主基
板51からは前記各スイッチ検出に基づいて、景品球の
払出指令が景品球払出処理回路部に送信される。景品球
払出処理回路部はその払出指令に応じて球払出ユニット
65を駆動制御する。
【0099】上述したように、通常、流路切換羽79は
貸出球払出流路90cを塞ぐような位置に停止してお
り、景品球払出流路90dは開かれた状態となってい
る。そのため、景品球払出処理回路部はソレノイド7
6、流路切換羽79を駆動制御することなく、球払出ユ
ニット65に景品球払出処理を実行させる。ここで、貸
出球払出処理と同様に行われる処理等については説明を
省略する。
【0100】景品球払出処理回路部はモータ81を駆動
制御し、スクリュー83を回転させ停留されていた遊技
球Bを送出す。送出される遊技球Bの個数はモータ81
の回転量によって景品球払出処理回路部が制御する。本
実施の形態においては例えば5個、10個又は15個の
遊技球Bが一連の制御信号によって送出される。
【0101】送出された遊技球Bは、流路切換羽79に
よって開かれた景品球払出流路90dへ送られる。遊技
球Bは、景品球払出流路90dを通って球払出通路へと
導出され、球払出通路を通って上皿5へと払出される。
このとき、払出される遊技球Bの個数が景品球カウント
スイッチ95によってカウントされる。この検出信号は
景品球払出処理回路部へ送信される。景品球払出処理回
路部は、受信した検出信号に基づいて、払出された遊技
球Bの個数をチェックする。
【0102】遊技球Bの払出しが所定量より多い場合に
は景品球オーバーエラーが発生することとなり、景品球
払出処理回路部は主基板51に送信する。主基板51
は、その旨を上記情報端子を介してホールコンピュータ
や外部のカウント表示装置等へ出力する。
【0103】なお、景品球払出処理が行われるいる最中
に、貸出球払出の要求があった場合には、その貸出球払
出処理は前記景品球払出処理が終了した後、所定時間経
過後実行される。
【0104】以上説明したように、球払出ユニット65
は、貸出球払出処理と景品球払出処理とを行う機能を有
しているため、貸出球払出処理を行う装置と景品球払出
処理を行う装置を別個に設ける必要がなく、部品点数を
低減することができる。また、球払出ユニット65の組
付け行程においても、部品点数が少なくなっているため
組付け工数を低減することができ、かつ、ユニット化さ
れているため組付け作業が容易になる。
【0105】また、ソレノイド76には自己保持型ソレ
ノイドが使用されているため、例えば電源供給が停止し
た場合においても、プランジャー76aの位置を保持す
ることができる。このため、流路切換羽79の位置が維
持され、景品球流路又は貸出球流路が電源供給停止前の
状態で維持される。結果として、電源供給が復旧した後
でも、非自己保持型のソレノイドを使用した場合のよう
に、貸出球オーバーエラー等が発生してしまうような不
具合の発生を防ぐことができ、貸出球払出処理を継続し
て行うことができる。
【0106】また、流路切換羽79は、その回動軸が球
流路90の略中央部に位置するように配置されている。
このため、貸出球払出流路90c及び景品球払出流路9
0dへの遊技球Bの振分けを均等に行うことができる。
つまり、貸出球払出流路90cへ向かう遊技球Bを強制
的に景品球払出流路90dへ導くようにする場合に比べ
て、遊技球Bを各球排出流路90c,90dへスムーズ
に導くことができる。従って、遊技球Bがスムーズに流
れなかったり、各球排出流路90c,90dの途中にお
いて詰まってしまうような不具合の発生を極力防ぐこと
ができる。
【0107】尚、上述した実施の形態の記載内容に限定
されることなく、例えば次のように実施してもよい。
【0108】上記実施の形態では、ソレノイド76に
は、プランジャー76aを所定方向に往復駆動する自己
保持型ソレノイドが使用されている。これに限らず、プ
ランジャー76aが回動駆動するロータリソレノイド等
を使用してもよい。このようにすれば、切換駆動バー7
8をなくし、直接プランジャー76aと流路切換羽79
とを連結して、流路切換羽79を回動駆動することがで
きる。従って、球払出ユニット65を構成する部品点数
を低減し、球払出ユニット65の構成を簡素化すること
ができる。
【0109】上記実施の形態では、パチンコ機の横に付
設されたカードサンド9にカードを挿入し、遊技者が所
定の操作を行うことにより、貸出球が払出されるように
なっていたが、本発明をカードを用いないパチンコ機へ
適用するようにしてもよい。この場合、パチンコ機の横
に現金投入用のサンドを付設して、遊技者が所定の現金
を投球すると、前記サンドから払出制御基板52へ現金
投入があった旨の検出信号が送られる。そして、払出制
御基板52は前記検出信号に基づいて球払出ユニット6
5を駆動制御する。
【0110】上記実施の形態では、球払出ユニット65
は払出制御基板52によって駆動制御されるようになっ
ているが、これに限らず、例えば主基板51に払出制御
機能を集約させ、主基板51によって球払出ユニット6
5が駆動制御されるようにしてもよい。この場合、主基
板51はカードサンド9、カード関連ユニット10等と
接続され、これらから受信したカードに基づく各種情報
に基づいて球払出ユニット65を駆動制御することとな
る。
【0111】上記実施の形態では、球流路90の上流部
において、外スクリューカバー74の内側に仕切板91
が形成され、2本の送出流路90a,90bが形成され
ている。しかし、送出流路は2本に限らず、1本として
もよいし、3本以上としてもよい。
【0112】また、流路切換羽79は、通常時、貸出球
払出流路90cを塞ぐような状態となっており、貸出球
払出処理に伴って貸出球払出流路90cを開口する。こ
れに限らず、流路切換羽79を、通常時、景品球払出流
路90dを塞ぐような状態としておき、景品球払出処理
に伴って景品球払出流路90dを開口するようにしても
よい。
【0113】上記実施の形態とは異なるタイプのパチン
コ機等として実施してもよい。例えば、一度大当たりす
ると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当た
り状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるよ
うなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称さ
れる)として実施してもよい。また、大当り図柄が表示
された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要
条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施し
てもよい。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール
機、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融
合した遊技機等の各種遊技機として実施することも可能
である。なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合し
た遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列
を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を
備えており、遊技球打出用のハンドルを備えていないも
のが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)
に基づく、所定量の遊技球の投入の後、例えば操作レバ
ーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばスト
ップボタンの操作に起因して或いは所定時間経過するこ
とにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄
がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊
技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者に
は、下部の受皿に多量の遊技球が払い出されるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す斜視図
である。
【図2】パチンコ機の遊技盤面の正面図である。
【図3】各種基板及び基板ボックス等を説明するための
パチンコ機の背面図である。
【図4】球払出ユニットを構成する各部材の分解斜視図
である。
【図5】(a)は球払出ユニットの正面図であり、
(b)は球払出ユニットのシャフトエンドカバー側側面
図でり、(c)は球払出ユニットの上流側側面図であ
り、(d)は球払出ユニットの下流側側面図である。
【図6】(a)は景品球払出処理の際の遊技球の流れを
説明するための球流路断面図であり、(b)は貸出球払
出処理の際の遊技球の流れを説明するための球流路断面
図である。
【図7】(a)は貸出球払出処理における各部の動作タ
イミングを表わしたタイムチャート図であり、(b)は
貸出球払出処理が行われている時に電源供給が停止した
場合の各部の動作タイミングを表したタイムチャート図
である。
【図8】ソレノイドが自己保持型のものではない場合の
貸出球払出処理における各部の動作タイミングを表わし
たタイムチャート図である。
【符号の説明】
9…カードサンド、10…カード関連ユニット、10a
…貸球スイッチ、10b…返却スイッチ、10c…残額
表示器、11…作動口ユニット、11a…入賞領域とし
ての作動口、12…大入賞口ユニット、12a…入賞領
域としての大入賞口、15,16,17,18…一般入
賞口ユニット、15a,16a,17a,18a…入賞
領域としての一般入賞口、50…制御装置、51…制御
基板としての主基板、52…制御基板としての払出制御
基板、65…遊技球払出処理ユニットとしての球払出ユ
ニット、74…外スクリューカバー、76…振分部材駆
動手段としてのソレノイド、76a…駆動部としてプラ
ンジャー、77…内スクリューカバー、78…切換駆動
バー、79…振分部材としての流路切換羽、81…モー
タ、83…スクリュー、83a,83b…送出車、90
…球流路、90a,90b…送出流路、90c…貸出球
払出流路、90d…景品球払出流路、91…仕切板、9
2…左流路壁、93…右流路壁、94…貸出球検出セン
サとして貸出球カウントスイッチ、95…景品球検出セ
ンサとして景品球カウントスイッチ、96…入出力中継
基板、100a,100b,100c…取付部としての
ネジ孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 顕治 愛知県名古屋市千種区春岡通7丁目49番地 株式会社ジェイ・ティ内 Fターム(参考) 2C088 BA13 BA17 BA32 BC58

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技球が遊技領域内に設けられた所定の
    入賞領域へ入賞することに基づき、所定数個の遊技球を
    景品球として遊技者に払出す機能を有した景品球払出処
    理手段と、 遊技者の要求に基づき、所定数個の遊技球を貸出球とし
    て遊技者に払出す機能を有した貸出球払出処理手段とを
    備えた遊技機において、 前記景品球払出処理手段と貸出球払出処理手段とを一体
    化した遊技球払出処理ユニットを備えたことを特徴とす
    る遊技機。
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