JP2002262546A - 昇圧システム - Google Patents

昇圧システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇圧充電効率の優れた昇圧システムを提供す
る。 【解決手段】 複数のコンデンサとスイッチング素子か
らなる昇圧手段90を用い、電源手段10から第1のコ
ンデンサ91eへ充電し、以降は電源手段10に充電済
みのコンデンサを全て直列化して次段のコンデンサを充
電し、コンデンサあるいは電源手段10を組み合わせて
蓄電手段30に昇圧出力する。この際、昇圧手段90の
昇圧動作1サイクルでの第1のコンデンサ91eの充電
時間と放電時間を等しく設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源手段からこれ
より端子電圧の高い蓄電手段に昇圧出力し充電を行う昇
圧システムに関するものであり、特に充電式電子時計に
代表される、熱電発電器などの電源手段から蓄電手段へ
充電する機能を有する電子機器に用いる昇圧回路システ
ムの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は1次電池などの電源電圧を複数の
コンデンサへ充電し接続状態を切り換えることで高電圧
を発生し、この出力を用いて定格電圧の高い電子機器を
動作させる昇圧回路は実用化されていた。ここではその
従来の昇圧回路について図8を用いて説明する。これは
特開昭52−30470号公報に開示された昇圧回路を
基にしている。なおこの形式の昇圧回路は昇圧倍率に対
して、使用するコンデンサ数が少ないという特徴があ
る。
【0003】この従来の昇圧回路は、1次電池である電
源手段100と、MOS電界効果型トランジスタ(以下
FETと記す)であるスイッチ101〜スイッチ105
と、コンデンサである昇圧コンデンサ106,107
と、昇圧コンデンサよりも比較的容量の大きいコンデン
サである蓄電手段109とで構成されている。実際は蓄
電手段109に並列に液晶表示装置など、電源手段10
0の端子電圧より高い電圧で動作する負荷回路が接続し
てあるが、ここでは省略する。
【0004】まず図8(a)に示したようにスイッチ1
01とスイッチ102を制御して電源手段100に昇圧
コンデンサ106を並列に接続し昇圧コンデンサ106
を充電する。蓄電手段109に負荷が接続していなけれ
ば昇圧コンデンサ106は電源手段100の開放電圧ま
で充電される。
【0005】つぎに電源手段100に昇圧コンデンサ1
06を直列に接続した電圧で昇圧コンデンサ107を充
電する。この結果、昇圧コンデンサ107は電源手段1
00の開放電圧の2倍の電圧まで充電される(図8
(b))。
【0006】さらに電源手段100に昇圧コンデンサ1
06と昇圧コンデンサ107を直列に接続した電圧で蓄
電手段109を充電する。この結果、昇圧コンデンサ1
09は電源手段100の開放電圧の4倍の電圧まで充電
される(図8(c))。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来は、昇圧出力に接
続される負荷に対して昇圧出力の電圧値を維持すること
が求められており、そのために昇圧周波数と昇圧コンデ
ンサ容量や蓄電手段の容量を適切に設定する必要性につ
いては考慮されていた。しかしながら昇圧動作のタイミ
ングに関しては特に考慮されておらず、単に回路中の分
周回路などから得られる最も生成しやすい波形によるタ
イミングで制御されていた。例えば図8を用いて説明し
た特開昭52−30470号公報においては、各スイッ
チの切り換えタイミングについては詳しい開示がなく、
特に4倍などの高倍率を得るために最適なコンデンサの
切り換えタイミングについては考慮されていなかった。
【0008】一方、充電式の電子時計に代表される電子
機器では、電源手段としては温度差を与えることで発電
する熱電発電器を用いたものが近年実用化されてきてい
る。この場合、蓄電手段としてはリチウムイオン電池な
どの2次電池がよく利用される。この熱電発電器は、一
般的に発電電圧が低いため、昇圧して発電電力を利用す
ることが必要であるが、図8に示したような従来の昇圧
回路を応用しようとしても、適切な切り換えタイミング
が特に知られておらず、方針なしに設定したタイミング
で昇圧を行うと充電効率が非常に悪いという問題があっ
た。
【0009】[発明の目的]そこで本発明は上記課題点
を解決して、昇圧倍率に対して少ないコンデンサ数で充
電電流効率が向上する昇圧システムを提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の昇圧システムは、下記記載の手段を採用す
る。本発明の昇圧システムは、電力供給を行う電源手段
と、コンデンサとスイッチング素子とからなる昇圧ブロ
ックを複数段有する昇圧手段と、前記電源手段の電力を
前記昇圧手段を介して蓄える蓄電手段と、前記電源手段
の出力で第1の昇圧ブロックのコンデンサを充電し、第
2の昇圧ブロック以降は、少なくとも前段の昇圧ブロッ
クのコンデンサの出力で充電し、少なくとも1つの昇圧
ブロックのコンデンサの充電時間が、他の昇圧ブロック
のコンデンサの充電時間と異ならせるように前記昇圧手
段を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0011】[作用]本発明の昇圧システムは、昇圧手
段中の各コンデンサに対する充電時間を昇圧倍率に応じ
て適切なタイミングで制御する制御手段を有しており、
所定の昇圧倍率において最も充電電流効率が向上するよ
うに昇圧手段中のコンデンサの充放電タイミングを制御
するよう設定している。
【0012】このため、電源手段として熱電発電素子の
ような内部抵抗が高く発生電圧が低い電源を用いても蓄
電手段への充電電流が高い効率で得られるようになる。
熱電発電素子は、ゼーベック効果によって温度差に比例
した電圧を発生する熱電対を複数設けたものである。
【0013】したがって最も少ない使用コンデンサ数と
いうメリットを生かしつつ電源手段から効率よく電力を
取り出すことが可能な昇圧システムを実現することが可
能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の昇圧システムを実
施するための最適な形態について図面を用いて説明す
る。図1は本発明の昇圧システムを電子時計に適用した
実施の形態における全体回路構成を示す回路図である。
また図2は本発明の第1の実施の形態における制御手段
および発電検出手段の具体的な回路例を示す回路図であ
る。そして図3は本発明の第1の実施の形態の回路要部
の電圧を示す波形図である。図4は本発明の第2の実施
の形態における制御手段の具体的な回路例を示す回路図
である。そして図5は本発明の第2の実施の形態の回路
要部の電圧を示す波形図である。図6は本発明の第3の
実施の形態における制御手段の具体的な回路例を示す回
路図である。そして図7は本発明の第3の実施の形態の
回路要部の電圧を示す波形図である。
【0015】[第1の実施の形態の構成説明:図1,図
2]まず図1(図2を一部利用)を用いて本発明の昇圧
システムを電子時計に適用したときの第1の実施の形態
の構成について説明する。
【0016】電源手段10は外部に存在するエネルギを
電気エネルギに変換する熱電発電器(発電素子ブロッ
ク)である。本実施の形態の電子時計は電源手段10と
して、温度差により発電を行う熱電素子をエネルギ源と
する電子時計を想定している。この電源手段10は本発
明の昇圧システムでの発電手段にも相当する。
【0017】また特に図示はしていないが、本実施の形
態における電子時計は熱電対を複数直列化した熱電素子
を、温接点側を裏蓋に接触させ、また冷接点側を裏蓋と
熱絶縁されたケースに接触させるように配置し、腕時計
携帯時にケースと裏蓋との間に発生する温度差により得
られる発電エネルギで時計を駆動するような構造になっ
ている。電源手段10としては電源手段10に生じる1
℃の温度差で約0.8Vの熱起電力(電圧)が得られ、
また内部抵抗は10KΩであるものを用いている。
【0018】ダイオード40は電源手段10への発電エ
ネルギの逆流を防止するスイッチング素子として電源手
段10に接続している。すなわちダイオード40のカソ
ードは電源手段10の負極に接続している。そしてダイ
オード40のアノードは、後述の制御手段50および蓄
電手段30の負極に接続している。
【0019】リチウムイオン2次電池である蓄電手段3
0は、電源手段10の発電エネルギを蓄え、電源手段1
0が発電していない時でも後述の制御手段50を動作可
能とする目的で備えてある。蓄電手段30の正極は接地
している。
【0020】一方、制御手段50は一般的な電子時計に
用いられる水晶振動子の発振信号を分周してモータの駆
動波形や各種クロック波形を発生する波形生成手段25
(図2参照)およびその他の論理回路などで構成してい
る。また制御手段50は波形生成手段25の発生する駆
動波形で回転するステッピングモータや輪列や時刻表示
指針や文字板などからなる時計ブロック26(図2参
照)を含んでいる。これについては一般的であるので特
に説明を省略する。それ以外の制御手段50の構成につ
いては後述する。なお、制御手段50の制御回路部分は
一般的な電子時計と同様にNチャネルFETとPチャネ
ルFETを形成したCMOS集積回路を用いている。
【0021】また電源手段10の正極および制御手段5
0の正極は接地しており、電源手段10とダイオード4
0と制御手段50とで回路が閉じている。
【0022】一方、発電検出手段70は電源手段10の
発電状態を検知する回路などからなる回路ブロックであ
る。発電検出手段70の正極は接地し、負極は蓄電手段
30の負極に接続している。また発電検出手段70は昇
圧許可信号S1を出力しこれを制御手段50に入力して
いる。なお発電検出手段70の詳細な構成についても後
述する。
【0023】制御手段50は前述のように発振回路およ
び分周回路などからなる波形生成手段25を有してお
り、ここから昇圧クロックS2(図2参照)および発電
検出クロックS3を出力している。昇圧クロックS2は
4KHzの矩形波である。なお本実施の形態では一般的
な電子時計と同様に32768Hzの振動子を用いるこ
とを仮定しているため、正確には4KHzとは4096
Hzであり、2KHzは2048Hzであるが以降この
ように略記する。
【0024】また発電検出クロックS3は2秒周期であ
りハイレベルとなる時間が61マイクロ秒であるような
パルス波形である。発電検出クロックS3は発電検出手
段70へ接続している。なお発電検出クロックS3の生
成方法は容易であるのでこれについての説明は省略す
る。
【0025】さらに、制御手段50は昇圧信号群である
第1〜第3の昇圧信号S91a〜S91cと、第4〜第
6の昇圧信号S92a〜S92cと、第7〜第10の昇
圧信号S93a〜S93dとを出力する。これらの昇圧
信号は後述の昇圧手段90に接続している。
【0026】昇圧手段90は、蓄電手段30よりも出力
電圧が低い電源手段10の出力を昇圧し、蓄電手段30
を充電するための昇圧回路である。昇圧手段90は電源
手段10が入力側であり、蓄電手段30が出力側であ
る。なお昇圧手段90の詳細な構成については後述す
る。以上のようにして本発明の昇圧システムを適用した
電子時計を構成する。
【0027】[昇圧手段の構成説明:図1]つづいて図
1を用いて本発明の実施の形態における昇圧手段90の
構成について説明する。
【0028】昇圧手段90は3つの昇圧ブロック、すな
わち第1の昇圧ブロック91と第2の昇圧ブロック92
と第3の昇圧ブロック93とで構成している。またそれ
ぞれの昇圧ブロック91〜93はコンデンサおよびこの
コンデンサの充放電を制御するスイッチング素子とから
なる回路ブロックである。
【0029】第1の昇圧ブロック91は、第1の昇圧ス
イッチ91aと第2の昇圧スイッチ91bと第3の昇圧
スイッチ91cと第1のコンデンサ91eとで構成して
いる。以下同様に第2の昇圧ブロック92は、第4の昇
圧スイッチ92aと第5の昇圧スイッチ92bと第6の
昇圧スイッチ92cと第2のコンデンサ92eとで構成
している。また第3の昇圧ブロック93は、第7の昇圧
スイッチ93aと第8の昇圧スイッチ93bと第9の昇
圧スイッチ93cと第10の昇圧スイッチ93dと第3
のコンデンサ93eとで構成している。
【0030】第1の昇圧コンデンサ91eと第2の昇圧
コンデンサ92eと第3の昇圧コンデンサ93eは全て
容量値が0.68μFのコンデンサであるとする。また
第1の昇圧スイッチ91aと第4の昇圧スイッチ92a
と第7の昇圧スイッチ93aはPチャネルMOSFET
であり、その他の昇圧スイッチは全てNチャネルのMO
SFETである。
【0031】第1の昇圧スイッチ91aのドレイン端子
は第1のコンデンサ91eの正極に接続し、ソース端子
を接地している。第4の昇圧スイッチ92aのドレイン
端子は第2のコンデンサ92eの正極に接続し、ソース
端子を接地している。第7の昇圧スイッチ93aのドレ
イン端子は第3のコンデンサ93eの正極に接続し、ソ
ース端子を接地している。
【0032】第2の昇圧スイッチ91bのドレイン端子
は第1のコンデンサ91eの正極に接続し、ソース端子
を昇圧入力端子としている。第5の昇圧スイッチ92b
のドレイン端子は第2のコンデンサ92eの正極に接続
し、ソース端子を第1の昇圧コンデンサ91eの負極に
接続している。第8の昇圧スイッチ93bのドレイン端
子は第3のコンデンサ93eの正極に接続し、ソース端
子を第2の昇圧コンデンサ92eの負極に接続してい
る。
【0033】第3の昇圧スイッチ91cのソース端子は
第1のコンデンサ91eの負極に接続し、ドレイン端子
を昇圧入力端子と共通にしている。第6の昇圧スイッチ
92cのソース端子は第2のコンデンサ92eの負極に
接続し、ドレイン端子を第1の昇圧コンデンサ91eの
負極に接続している。第9の昇圧スイッチ93cのソー
ス端子は第3のコンデンサ93eの負極に接続し、ドレ
イン端子を第2の昇圧コンデンサ92eの負極に接続し
ている。
【0034】第10の昇圧スイッチ93dのドレイン端
子は第3のコンデンサ93eの負極に接続し、ソース端
子を昇圧出力端子としている。
【0035】なお、第1〜第3の昇圧スイッチ91a〜
91cの各ゲート端子には第1〜第3の昇圧信号S91
a〜S91cが、第4〜第6の昇圧スイッチ92a〜9
2cの各ゲート端子には第4〜第6の昇圧信号S92a
〜S92cが、第7〜第10の昇圧スイッチ93a〜9
3dの各ゲート端子には第7〜第10の昇圧信号S93
a〜S93dがそれぞれ順に接続している。このように
して第1の昇圧ブロック91から第3の昇圧ブロック9
3を直列的に接続する。
【0036】さらに昇圧入力端子は電源手段10の負極
(V10)に接続しており、昇圧出力端子は蓄電手段3
0の負極に接続している。以上のようにして本発明の昇
圧手段を構成する。
【0037】[制御手段および発電検出手段の構成説
明:図2]つぎに図2を用いて本発明の実施の形態にお
ける制御手段50および発電検出手段70の構成につい
て説明する。本実施の形態は偶数倍率昇圧の例として、
制御手段は昇圧手段に6倍昇圧動作させるような構成と
してある。なお6倍昇圧動作とは、電源手段10の電圧
をコンデンサを経由することで等価的に6倍になるよう
に(取り出せる電流値は1/6)動作させることであ
る。
【0038】制御手段50は、前述した波形生成手段2
5の他に、第1のリングカウンタ51と第1のワンショ
ット回路52と第2のワンショット回路53と第3のワ
ンショット回路54と、第1のインバータ55と第2の
インバータ56と第3のインバータ57と第1のアンド
ゲート58と第2のアンドゲート59と第1のナンドゲ
ート60と第2のナンドゲート62と第4のインバータ
63とで構成している。なおラッチとインバータを除く
論理ゲートは特に明記していない場合は2入力である。
【0039】第1のリングカウンタ51は6個のデータ
ラッチを直列に接続したカウンタ回路であり、第1のラ
ッチ51a〜第6のラッチ51fで構成している。第1
のラッチ51aの出力は第2のラッチ51bのデータ端
子に入力し、それ以降も同様にラッチの出力を次段のデ
ータ入力に接続している。さらに第6のラッチ51fの
出力は第1のラッチ51aのデータ端子に接続すること
でデータの循環動作が可能となっている。なお第1のア
ンドゲート58により昇圧クロックS2と昇圧許可信号
S1との論理積の波形を生成し、この第1のアンドゲー
ト58の出力を第1のラッチ〜第6のラッチの入力に接
続している。このため全てのデータラッチは昇圧許可信
号S1がハイレベルの間は昇圧クロックS2の立ち下が
りに同期してラッチデータの更新動作を行う。
【0040】さらに第1のラッチ51aは出力をセット
(ハイレベルに設定)可能な初期化端子を有し、また第
2のラッチ51b〜ラッチ51fは出力をリセット(ロ
ウレベルに設定)可能な初期化端子を有している。これ
らの初期化端子には昇圧許可信号S1が接続しており、
昇圧許可信号S1がロウレベルとなると上記の初期化動
作(セットあるいはリセット)をするようになってい
る。
【0041】第1のワンショット回路52および第2の
ワンショット回路53および第3のワンショット回路5
4は、ナンドゲートを3つ組み合わせた一般的な波形生
成回路であり、スタート端子の信号の立ち上がりからス
トップ端子の信号の立ち下がりまでの期間だけ、ロウレ
ベルとなるようなパルスを出力する回路ブロックであ
る。
【0042】第2のアンドゲート59は、第1のリング
カウンタ51の最終ビットの否定信号、すなわち第6の
ラッチ51fの否定出力と昇圧許可信号S1との論理積
を第1のワンショット回路52のスタート端子に入力し
ている。また、第1のワンショット回路52のストップ
端子には第4のラッチ51dの否定出力が接続してい
る。
【0043】第2のワンショット回路53のスタート端
子には第1のワンショット回路52の出力が接続し、第
2のワンショット回路53のストップ端子には第2のア
ンドゲート59の出力が接続している。
【0044】第3のワンショット回路54のスタート端
子には第2のワンショット回路53の出力が接続し、第
3のワンショット回路54のストップ端子には第1のラ
ッチ51aの否定出力が接続している。
【0045】第1のワンショット回路52〜第3のワン
ショット回路54の出力にはそれぞれ順に第1のインバ
ータ55〜第3のインバータ57が接続している。
【0046】また第1のナンドゲート60と第4のイン
バータ63の2つを用いて、第1のワンショット回路5
2の出力と昇圧許可信号S1との論理積を出力するよう
に接続している。すなわち第1のナンドゲート60の出
力は第1のワンショット回路の出力と昇圧許可信号S1
との論理積の否定信号を出力し、さらにこの否定信号を
第4のインバータ63が出力する。
【0047】また第2のナンドゲート62は第3のワン
ショット回路62の出力と昇圧許可信号S1との論理積
の否定信号を出力するように接続している。
【0048】なお、第1のワンショット回路52の出力
は第1の昇圧信号S91aとし、第1のインバータ55
の出力は第3の昇圧信号S91cおよび第8の昇圧信号
S93bおよび第10の昇圧信号S93dとし、第1の
ナンドゲート60の出力は第7の昇圧信号S93aと
し、第4のインバータ63の出力は第2の昇圧信号S9
1bとし、第2のインバータ56の出力は第6の昇圧信
号S92cとし、第3のインバータ57の出力は第5の
昇圧信号S92bおよび第9の昇圧信号S93cとし、
第2のナンドゲート62の出力は第4の昇圧信号S92
aとして前述の通りにそれぞれ昇圧手段90の各昇圧ス
イッチのゲート端子に接続している。
【0049】[発電検出手段の構成説明:図2]また発
電検出手段70は、コンパレータ71と定電圧回路72
とラッチ73とノアゲート74とで構成している。
【0050】コンパレータ71は一般的な比較回路であ
り、コンパレータ71の負入力端子には電源手段10の
負極が接続し、コンパレータ71の正入力端子には定電
圧回路の定電圧出力端子が接続している。
【0051】定電圧回路72も同様に一般的な定電圧を
出力する回路(電圧レギュレータ)であり、ここでは定
電圧回路72の出力電圧は−0.6Vを出力している。
【0052】ラッチ73はデータラッチ回路でありコン
パレータ71の出力を取り込み、保持するようになって
いる。ラッチ73の入力端子には発電検出クロックS3
が接続し、ラッチ動作は発電検出クロックS3の立ち下
がりタイミングに同期するようになっている。
【0053】ノアゲート74はラッチ73の否定出力と
発電検出クロックS3との論理和の否定信号を出力する
よう接続している。ノアゲート74の出力は昇圧許可信
号S1としている。
【0054】またコンパレータ71および定電圧回路7
2にはイネーブル端子があり、ここにも発電検出クロッ
クS3が接続している。したがってコンパレータ71お
よび定電圧回路72は発電検出クロックS3がハイレベ
ルとなる間のみ動作し、それ以外は通電されないように
なっている。以上のようにして本実施の形態における制
御手段50および発電検出手段70を構成する。
【0055】[制御手段の動作説明]つぎに制御手段5
0のみの動作について簡単に説明する。昇圧許可信号S
1がロウレベルのときは、第1のワンショット回路52
のスタート端子にはロウレベルの信号が、また第2のワ
ンショット回路53および第3のワンショット回路54
のストップ端子にはロウレベルの信号が入力されるので
第1のインバータ55〜第3のインバータ57はロウレ
ベルを出力する。なお第1のリングカウンタ51につい
ては、第1のラッチ51aはセットされるのでハイレベ
ルを出力しその他のデータラッチはリセットされるので
ロウレベルを出力する。
【0056】また昇圧許可信号S1がロウレベルであれ
ば第3のアンドゲート60の出力はロウレベルであり、
第1のナンドゲート62の出力はハイレベルとなる。
【0057】このときは各昇圧スイッチのうちPチャネ
ルのスイッチはゲート端子がハイレベルとなり、Nチャ
ネルのスイッチはゲート端子がロウレベルとなるので、
全ての昇圧スイッチは非導通状態となる。したがって昇
圧許可信号S1がロウレベルのときは全ての昇圧手段9
0は昇圧動作をせず、電源手段10から遮断されるよう
に制御される。
【0058】昇圧許可信号S1がハイレベルのときは、
第1のリングカウンタ51については第1のラッチ51
aのみにセットされていたハイレベルのデータが昇圧ク
ロックS2が立ち下がる毎に第2のラッチ51b以降に
逐次伝達されていくため、各ラッチの出力はハイレベル
となる幅が昇圧クロックS2の周期である244マイク
ロ秒間で周波数が683Hzのパルスを出力する。
【0059】そして第1のインバータ55は、昇圧許可
信号S1がハイレベルになったタイミングから第4のラ
ッチ51dのデータが立ち上がるまでの732マイクロ
秒間ハイレベルになるパルスを出力する。
【0060】また第2のインバータ56は、第1のイン
バータ55の出力がロウレベルに立ち下がった直後から
第6のラッチ51fのデータがハイレベルに立ち上がる
までの488マイクロ秒間ハイレベルになるパルスを出
力する。
【0061】第6のラッチ51fの出力が立ち下がると
第1のラッチ51aのデータが再びハイレベルとなり、
以降は各ラッチ間でハイレベルパルスが順に循環するよ
うに動作する。
【0062】第3のインバータ57は第2のインバータ
56のパルスがロウレベルになったタイミングから第1
のラッチ51aの出力がロウレベルに立ち下がる244
マイクロ秒間ハイレベルになるパルスを出力する。
【0063】一方第4のインバータ63は第1のインバ
ータ55の出力と同様の波形を出力する。さらに第1の
ナンドゲート62は第3のインバータ57の出力と同様
の波形を出力する。
【0064】したがって昇圧許可信号S1がハイレベル
のときは、第1のインバータ55は約732マイクロ秒
間ハイレベルとなり、第2のインバータ56は第1のイ
ンバータ55の出力パルスが立ち下がった後に約488
マイクロ秒間ハイレベルとなり、第3のインバータ57
は第2のインバータ56の出力パルスが立ち下がった後
に約244マイクロ秒間ハイレベルとなるような波形を
出力する。なお第1〜第3のインバータのハイレベルと
なる周波数は683Hzであり、かつハイレベルとなる
時間比は3:2:1である。
【0065】[動作説明:図1〜図3]つぎに本発明の
昇圧システムの全体動作について説明を行う。この実施
の形態は昇圧手段90に偶数倍昇圧動作の例である6倍
昇圧を行うように動作する。
【0066】まず制御手段50が動作可能となる端子電
圧まで蓄電手段30が充電されるまでは、電源手段10
が比較的高い電圧、たとえば1.3V程度を発生できる
ような環境下に設置すればよい。その際はダイオード4
0を介して電源手段10の発電電力を蓄電手段30へ流
すことができ、これにより蓄電手段30の充電が行われ
る。蓄電手段30の端子電圧が1.0Vを超える程度ま
で充電されれば、制御手段50が動作を開始する。なお
いったん蓄電手段30が制御手段50が動作する電圧ま
で充電した後は、電源手段10の端子電圧はやや低い
0.8V程度となっても利用可能となる。
【0067】制御手段50が動作を開始すれば、波形生
成手段25は所定のパルス波形を出力する。発電検出ク
ロックS3は2秒周期で61マイクロ秒間だけハイレベ
ルとなり、この間は発電検出手段70の定電圧回路72
およびコンパレータ71はイネーブル状態となり電圧検
出動作を行う。すなわち定電圧回路は−0.6Vを出力
しコンパレータ71はこの電圧値と電源手段10の発電
電圧値とを比較する。このときは電源手段10は発電状
態であるのでコンパレータ71の出力はハイレベルとな
り、発電検出クロックS3の立ち下がるタイミングでラ
ッチがコンパレータの出力を取り込む。したがって昇圧
許可信号S1はロウレベルからハイレベルへと変化す
る。ただし発電検出クロックS3がハイレベルの間は昇
圧許可信号S1はロウレベルとなるので、発電検出手段
70が発電検出動作をしている間は昇圧手段90は非導
通となり電源手段10とは遮断される。
【0068】すると制御手段50は昇圧手段の動作のた
めの信号として所定の波形を各昇圧信号に出力する。す
なわち第1のインバータ55の出力がハイレベルである
間は(図3における期間T1)、第1の昇圧ブロック9
1中の第1の昇圧スイッチ91aと第3の昇圧スイッチ
91cがオンするので、第1のコンデンサ91eは電源
手段10の両端に並列に接続され、第1のコンデンサ9
1eを充電する(ただし期間T1の最初だけは発電検出
動作のために61マイクロ秒だけ昇圧動作が停止するた
め第1のコンデンサ91eの充電時間が短いが、これは
2秒に一回だけしか起きないため性能上は問題ない)。
【0069】つぎに第2のインバータ56の出力がハイ
レベルになる間は(期間T2)、第1の昇圧ブロック9
1中の第1の昇圧スイッチ91aと第3の昇圧スイッチ
91cとはオフし、逆に第1の昇圧ブロック中91の第
2の昇圧スイッチ91bをオンし、かつ第2の昇圧ブロ
ック92中の第5の昇圧スイッチ92aと第7の昇圧ス
イッチ92cとがオンするので、第1のコンデンサ91
eに電源手段10とを直列に接続した両端に第2のコン
デンサ92eを接続し第2のコンデンサ92eを充電す
る。
【0070】つぎに第3のインバータ57の出力がハイ
レベルになる間は(期間T3)、第5の昇圧スイッチ9
2aがオフし、かつ第6の昇圧スイッチ92bがオンす
るので、第1のコンデンサ91eと第2のコンデンサ9
2eと電源手段10とを直列に接続した両端に第3のコ
ンデンサ93eを接続し、第3のコンデンサ93eを充
電する。
【0071】その後は上記と同様に再び第1のインバー
タ55の出力はハイレベルとなるが、その期間には(期
間T1)、第2の昇圧ブロック92および第3の昇圧ブ
ロック93においては、第5の昇圧スイッチ92aと第
10の昇圧スイッチ93bと第12の昇圧スイッチ93
dとがオンする。したがって第1のコンデンサ91eが
電源手段10によって充電されるのと平行して、第2の
コンデンサ92eと第3のコンデンサ93eとを直列に
接続した両端に蓄電手段30を接続し、蓄電手段30を
充電する。
【0072】このような動作をすることで、第1のコン
デンサ91eには732マイクロ秒間充電を行い、第2
のコンデンサ92eには488マイクロ秒間充電を行
い、第3のコンデンサ93eには244マイクロ秒間充
電を行い、かつ第1のコンデンサ91eに充電している
間に昇圧出力を行うことで6倍昇圧動作を行う。
【0073】なおこのときの昇圧動作の周波数は683
Hzであり、また第1のコンデンサ91eの充電(およ
び昇圧出力)と、第2のコンデンサ92eの充電と、第
3のコンデンサ93eの充電とに要する時間の比は 3:2:1 と、昇圧動作1サイクルを3分割するように制御されて
いる。
【0074】上記の説明では6倍昇圧動作をする昇圧手
段について説明を行ったが、他の昇圧倍率であっても本
発明を適用可能である。つぎは奇数倍昇圧の例として、
5倍昇圧動作をするように構成した昇圧システムの実施
の形態について説明する。
【0075】[第2の実施の形態の構成説明:図1,図
4]図1と図4を用いて本発明の昇圧システムを電子時
計に適用した第2の実施の形態について説明する。本実
施の形態における電源手段10や蓄電手段30や昇圧手
段90や発電検出手段70の構成は上記第1の実施の形
態と同じであり、第1の実施の形態と異なるのは制御手
段50の内部の構成のみである。ただし本実施の形態の
制御手段50も第1の実施の形態と類似した回路構成で
あるので、特に異なる部分のみに注目して説明する。
【0076】本実施の形態の制御手段は、第1のアンド
ゲート58と第2のアンドゲート59と、第2のリング
カウンタ151と第4のワンショット回路152と第5
のワンショット回路153と第6のワンショット回路1
54と、第4のインバータ155と第5のインバータ1
56と第6のインバータ157と第4のアンドゲート1
60と第3のナンドゲート161と第4のナンドゲート
162と第5のアンドゲート163と第5のナンドゲー
ト164とで構成している。なお第1のアンドゲート5
8および第2のアンドゲート59は本実施の形態におい
ても第1の実施の形態と機能的に同等のため共通して使
用するものとする。
【0077】第2のリングカウンタ151は第1の実施
の形態での6倍昇圧回路の実施の形態とほぼ同様である
が、ラッチを5個接続した5ビットのリングカウンタと
してある。本実施の形態ではこれらを第1〜第5のラッ
チ151a〜151eとする。
【0078】また第4〜第6のワンショット回路154
〜156、第4〜第6のインバータ155〜157、第
4〜第5のアンドゲート160,163、第3〜第5の
ナンドゲート161,162,164も第1の実施の形
態で用いた論理ゲートとそれぞれ同様のものである。
【0079】第1のアンドゲート58は昇圧許可信号S
1と昇圧クロックS2の論理積を出力し第2のリングカ
ウンタ151へ接続している。第1のアンドゲート58
の出力の立ち下がりで第2のリングカウンタ151のカ
ウント動作が行われる。また第2のアンドゲート59は
第2のリングカウンタ151の最終ビットの否定信号、
すなわち第2のリングカウンタ151中の第5のラッチ
151eの否定出力と昇圧許可信号S1との論理積を出
力する。
【0080】第4のワンショット回路152はスタート
端子には第2のラッチ151bの否定出力が接続し、ス
トップ端子には第2のアンドゲート59の出力がそれぞ
れ接続している。
【0081】第5のワンショット回路153はスタート
端子には第2のラッチ151bの否定出力が接続し、ス
トップ端子には第1のラッチ151aの否定出力がそれ
ぞれ接続している。
【0082】第6のワンショット回路154はスタート
端子には第3のラッチ151cの否定出力が接続し、ス
トップ端子には第1のラッチ151aの否定出力がそれ
ぞれ接続している。
【0083】第4〜第6のワンショット回路152〜1
54の出力には、第4〜第6のインバータ155〜15
7が接続している。
【0084】第4のアンドゲート160は、第4のワン
ショット回路152の出力と昇圧許可信号S1との論理
積を出力するよう接続している。
【0085】第3のナンドゲート161は、第5のワン
ショット回路153と昇圧許可信号S1との論理積の否
定信号を出力するよう接続している。
【0086】第4のナンドゲート162は、第6のワン
ショット回路154と昇圧許可信号S1との論理積の否
定信号を出力するよう接続している。
【0087】第5のアンドゲート163は、第2のリン
グカウンタ151中の第4のラッチ151dの否定出力
と昇圧許可信号S1との論理積を出力するよう接続して
いる。
【0088】第5のナンドゲート164は、第2のリン
グカウンタ151中の第5のラッチ151eの否定出力
と昇圧許可信号S1との論理積の否定信号を出力するよ
うに接続している。
【0089】なお、第4のインバータ155の出力は第
2の昇圧信号S91bとし、第4のアンドゲート160
の出力は第3の昇圧信号S91cとし、第3のナンドゲ
ート161の出力は第1の昇圧信号S91aとし、第4
のナンドゲート162の出力は第4の昇圧信号S92a
とし、第5のアンドゲート163の出力は第6の昇圧信
号S92cとし、第5のナンドゲート164の出力は第
7の昇圧信号S93aとし、第2のリングカウンタ15
1中の第4のラッチ151dの出力は第5の昇圧信号S
92bおよび第9の昇圧信号S93cとし、第2のリン
グカウンタ151中の第5のラッチ151eの出力は第
8の昇圧信号S93bおよび第10の昇圧信号S93d
として第1の実施の形態と同様にそれぞれ昇圧手段90
の各昇圧スイッチのゲート端子に接続している。以上の
ようにして本実施の形態における制御手段50を構成す
る。
【0090】[動作説明:図4〜図5]つぎに本実施の
形態の昇圧システムの全体動作について説明を行う。こ
れは制御手段50の動作および昇圧手段90の昇圧動作
のみが異なるだけであるので、この部分についてのみ説
明する。
【0091】制御手段50が動作を開始後に、発電検出
手段70が発電状態をモニタした結果、昇圧許可信号S
1がハイレベルとなれば、制御手段50は昇圧手段の動
作のための信号として所定の波形を各昇圧信号に出力す
る。すなわち図5における期間T1の間は、第1の昇圧
ブロック91中の第1の昇圧スイッチ91aと第3の昇
圧スイッチ91cがオンするので第1のコンデンサは電
源手段10の両端に並列に接続され、第1のコンデンサ
91eを充電する。
【0092】つぎのT2の期間では、第1の昇圧ブロッ
ク91中の第1の昇圧スイッチ91aと第3の昇圧スイ
ッチ91cとはオフし、逆に第1の昇圧ブロック中91
の第2の昇圧スイッチ91bをオンし、かつ第2の昇圧
ブロック92中の第5の昇圧スイッチ92aと第7の昇
圧スイッチ92cとがオンするので、第1のコンデンサ
91eに電源手段10とを直列に接続した両端に第2の
コンデンサ92eを接続し第2のコンデンサ92eを充
電する。
【0093】つぎにT3の期間では、第5の昇圧スイッ
チ92aと第7の昇圧スイッチ92cとがオフし、逆に
第6の昇圧スイッチ92bがオンし、さらに第9の昇圧
スイッチ93aと第11の昇圧スイッチ93cとがオン
するので、第1のコンデンサ91eと第2のコンデンサ
92eと電源手段10とを直列に接続した両端に第3の
コンデンサ93eを接続し、第3のコンデンサ93eを
充電する。
【0094】そしてつぎのT4の期間では、第3の昇圧
スイッチ91cがオンし、第7の昇圧スイッチ92cが
オンし、第10の昇圧スイッチ93bと第12の昇圧ス
イッチ93dとがオンするので、電源手段10と第3の
コンデンサ93eとを直列に接続した両端に蓄電手段3
0を接続し、蓄電手段30を充電する。
【0095】このような動作をすることで、第1のコン
デンサ91eには488マイクロ秒間充電を行い、第2
のコンデンサ92eには244マイクロ秒間充電を行
い、第3のコンデンサ93eには244マイクロ秒間充
電を行い、さらに蓄電手段30に244マイクロ秒間出
力を行うことで5倍昇圧動作を行う。
【0096】なおこのときの昇圧動作の周波数は819
Hzであり、また第1のコンデンサ91eの充電と、第
2のコンデンサ92eの充電と、第3のコンデンサ93
eの充電と、昇圧出力とに要する時間の比は 2:1:1:1 と、昇圧動作1サイクルを4分割するように制御されて
いる。
【0097】このような制御手段を第1の実施の形態の
制御手段50の代わりに用いれば、5倍昇圧回路として
動作させることが可能となる。
【0098】上記の説明では5倍昇圧動作をする昇圧手
段について説明を行ったが、さらに2のべき乗倍昇圧の
例として、8倍昇圧動作をするように構成した昇圧シス
テムの実施の形態について説明する。
【0099】[第3の実施の形態の構成説明:図1,図
6]図1と図6を用いて本発明の昇圧システムを電子時
計に適用した第3の実施の形態について説明する。本実
施の形態における電源手段10や蓄電手段30や昇圧手
段90や発電検出手段70の構成も前述の第1の実施の
形態と同じであり、第1の実施の形態と異なるのは制御
手段50の内部の構成のみである。ただし本実施の形態
の制御手段50も第1の実施の形態と類似した回路構成
であるので、特に異なる部分のみに注目して説明する。
【0100】本実施の形態の制御手段は、第1のアンド
ゲート58と第2のアンドゲート59と、第3のリング
カウンタ251と第7のワンショット回路252と第8
のワンショット回路253と第9のワンショット回路2
54と、第6のアンドゲート260とで構成している。
なお第1のアンドゲート58および第2のアンドゲート
59は本実施の形態においても第1の実施の形態と機能
的に同等のため共通して使用するものとする。
【0101】第3のリングカウンタ251は第1の実施
の形態での6倍昇圧システムの実施の形態とほぼ同様で
あるが、ラッチを8個接続した8ビットのリングカウン
タとしてある(本実施の形態ではこれらを第1〜第8の
ラッチ251a〜251hとする)。
【0102】また第7〜第9のワンショット回路252
〜254、第7〜第9のインバータ255〜257、第
6のアンドゲート260も第1の実施の形態で用いた論
理ゲートとそれぞれ同様のものである。
【0103】第1のアンドゲート58は昇圧許可信号S
1と昇圧クロックS2の論理積を出力し第3のリングカ
ウンタ251へ接続している。第1のアンドゲート58
の出力の立ち下がりで第3のリングカウンタ251のカ
ウント動作が行われる。また第2のアンドゲート59は
第3のリングカウンタ251の最終ビットの否定信号、
すなわち第3のリングカウンタ251中の第8のラッチ
251hの否定出力と昇圧許可信号S1との論理積を出
力する。
【0104】第7のワンショット回路252はスタート
端子には第2のアンドゲート59の出力が接続し、スト
ップ端子には第3のリングカウンタ251中の第4のラ
ッチ251dの否定出力がそれぞれ接続している。
【0105】第8のワンショット回路253はスタート
端子には第7のワンショット回路252の出力が接続
し、ストップ端子には第6のラッチ251fの否定出力
がそれぞれ接続している。
【0106】第9のワンショット回路254はスタート
端子には第8のワンショット回路258の出力が接続
し、ストップ端子には第2のアンドゲート59の出力が
それぞれ接続している。
【0107】第7〜第9のワンショット回路252〜2
54の出力には第7〜第9のインバータ255〜257
が接続している。
【0108】第6のアンドゲート260は第4のワンシ
ョット回路152の出力と昇圧許可信号S1との論理積
を出力するよう接続している。
【0109】なお、第7のワンショット回路252の出
力は第1の昇圧信号S91aとし、第7のインバータ2
55の出力は第2の昇圧信号S91bとし、第6のアン
ドゲート260の出力は第3の昇圧信号S91cとし、
第8のワンショット回路253の出力は第4の昇圧信号
S92aとし、第8のインバータ256の出力は第6の
昇圧信号S92cとし、第9のインバータ257の出力
は第5の昇圧信号S92bとし、第3のリングカウンタ
251中の第7のラッチ251gの出力は第9の昇圧信
号S93cとし、第3のリングカウンタ251中の第7
のラッチ251gの否定信号出力は第7の昇圧信号S9
3aとし、第3のリングカウンタ251中の第8のラッ
チ151hの出力は第8の昇圧信号S93bおよび第1
0の昇圧信号S93dとして第1の実施の形態と同様に
それぞれ昇圧手段90の各昇圧スイッチのゲート端子に
接続している。以上のようにして本実施の形態における
制御手段50を構成する。
【0110】[動作説明:図6〜図7]つぎに本実施の
形態の昇圧システムの全体動作について説明を行う。こ
れも制御手段50の動作および昇圧手段90の昇圧動作
のみが異なるだけであるので、この部分についてのみ説
明する。
【0111】制御手段50が動作を開始後に、発電検出
手段70が発電状態をモニタした結果、昇圧許可信号S
1がハイレベルとなれば、制御手段50は昇圧手段の動
作のための信号として所定の波形を各昇圧信号に出力す
る。すなわち図7における期間T1の間は、第1の昇圧
ブロック91中の第1の昇圧スイッチ91aと第3の昇
圧スイッチ91cがオンするので第1のコンデンサは電
源手段10の両端に並列に接続され、第1のコンデンサ
91eを充電する。
【0112】つぎのT2の期間では、第1の昇圧ブロッ
ク91中の第1の昇圧スイッチ91aと第3の昇圧スイ
ッチ91cとはオフし、逆に第1の昇圧ブロック中91
の第2の昇圧スイッチ91bをオンし、かつ第2の昇圧
ブロック92中の第5の昇圧スイッチ92aと第7の昇
圧スイッチ92cとがオンするので、第1のコンデンサ
91eに電源手段10とを直列に接続した両端に第2の
コンデンサ92eを接続し第2のコンデンサ92eを充
電する。
【0113】つぎにT3の期間では、第5の昇圧スイッ
チ92aと第7の昇圧スイッチ92cとがオフし、逆に
第6の昇圧スイッチ92bがオンし、さらに第9の昇圧
スイッチ93aと第11の昇圧スイッチ93cとがオン
するので、第1のコンデンサ91eと第2のコンデンサ
92eと電源手段10とを直列に接続した両端に第3の
コンデンサ93eを接続し、第3のコンデンサ93eを
充電する。
【0114】そしてつぎのT4の期間では、第9の昇圧
スイッチ93aと第11の昇圧スイッチ93cとがオフ
し、逆に第10の昇圧スイッチ93bと第12の昇圧ス
イッチ93dとがオンするので、電源手段10と第1の
コンデンサ91eと第2のコンデンサ92eと第3のコ
ンデンサ93eとを直列に接続した両端に蓄電手段30
を接続し、蓄電手段30を充電する。
【0115】このような動作をすることで、第1のコン
デンサ91eには976マイクロ秒間充電を行い、第2
のコンデンサ92eには488マイクロ秒間充電を行
い、第3のコンデンサ93eには244マイクロ秒間充
電を行い、さらに蓄電手段30に244マイクロ秒間出
力を行うことで8倍昇圧動作を行う。
【0116】なおこのときの昇圧動作の周波数は512
Hzであり、また第1のコンデンサ91eの充電と、第
2のコンデンサ92eの充電と、第3のコンデンサ93
eの充電と、昇圧出力とに要する時間の比は 4:2:1:1 と、昇圧動作1サイクルを4分割するように制御されて
いる。
【0117】このような制御手段を第1の実施の形態の
制御手段50の代わりに用いれば、昇圧手段を8倍昇圧
回路として動作させることが可能となる。
【0118】なお上記までの実施の形態においては、第
1のコンデンサ91eに蓄えた電荷は第2のコンデンサ
92eやそれ以降の昇圧ブロックのコンデンサへの充電
に利用されるため、第1のコンデンサ91eに充電する
時間としては第2のコンデンサ92eやそれ以降のコン
デンサを充電するのと同じかそれより長い時間に設定し
たことが昇圧効率の向上につながっている。
【0119】さらに言えば、 {第1のコンデンサ91eに充電する時間} ≧ {第2のコンデンサ92eに充電する時間} ≧ {第3のコンデンサ93eに充電する時間} なる関係が成立するように制御手段50の制御動作を設
定したことが昇圧効率の向上につながっている。これは
本発明の昇圧システムでは、次段のコンデンサを充電す
るのに前段までの全てのコンデンサに蓄えられた電荷を
利用しているためである。
【0120】一方、1サイクルを4分割できるタイミン
グとして、上記8倍昇圧回路の実施の形態とは異なる、
分周回路から最も簡単に得られる波形を用いれば(普通
の4KHzと2KHzの矩形波およびそれらの否定信号
を合成すれば)簡単に2KHzの1サイクルを4等分に
するタイミングを生成できる。
【0121】そこで1サイクルを4等分したタイミン
グ、すなわち第1のコンデンサ91eの充電と、第2の
コンデンサ92eの充電と、第3のコンデンサ93eの
充電と、昇圧出力とに要する時間の比を 1:1:1:1 として本昇圧システムに昇圧動作をさせた場合、すなわ
ち第1のコンデンサ91eに充電する時間を1サイクル
の25%に設定した場合では最大でもおよそ75%の充
電効率であった。
【0122】この形式の昇圧システムにおいて、実用的
とみなせる最低限のレベルである80%の以上の効率を
得るには、第1のコンデンサ91eに充電する時間は、
1サイクルが(2KHzのクロックの1周期分である)
488マイクロ秒の場合、少なくとも135マイクロ秒
は必要であった(第1のコンデンサ91eの充電時間・
充放電時間比は(28/100))。また逆に第1のコ
ンデンサ91eに充電する時間を多くしても効率は低下
し、同じく80%の効率を得るには多くとも353マイ
クロ秒に抑えなくてはならなかった。第1のコンデンサ
91eの充電時間・充放電時間比は(72/100)。
【0123】以上のことを整理すると、上記までの実施
の形態で用いた形式の昇圧システムにおいて実用レベル
の昇圧充電効率を得るには、昇圧手段90の初段である
第1のコンデンサ91eの充電に割り当てる総時間を、
同コンデンサの総充放電時間の28〜72%にすること
が必要であることが分かる。
【0124】これは他の昇圧倍率においても同様である
が、第1のコンデンサ91eに充電する時間に対して放
電時間が多すぎると蓄電手段30に移動する電荷が不足
し、逆に放電時間が短すぎると第1のコンデンサ91e
に電荷が残るため、いずれの状態でも第1のコンデンサ
91eの充放電動作点が適切でなくなることが原因であ
る。
【0125】なお本発明における上記までの実施の形態
においては、第1のコンデンサ91eに充電する時間は
各昇圧倍率についてそれぞれ最も適切となるように設定
してある。
【0126】ここで、第3の実施の形態で示した8倍昇
圧動作の場合を例として説明を加えると、第1のコンデ
ンサ91eに注目すれば、第2のコンデンサ92eや第
3のコンデンサ93eの充電には第1のコンデンサ91
eに蓄えられた電荷を用いており、この間第1のコンデ
ンサ91eは放電されている。この時間の合計は976
マイクロ秒である。一方第1のコンデンサ91eに充電
する時間は976マイクロ秒であり昇圧動作1サイクル
での第1のコンデンサ91eの充電時間と放電時間とは
等しく設定してある。
【0127】そのうえ本発明における上記までの実施の
形態においては、第1のコンデンサ91eの他に、さら
に第2のコンデンサ92eおよび第3のコンデンサ93
eの充電時間比についてもさらに適切な設定にしてあ
る。
【0128】上記と同様に第3の実施の形態で示した8
倍昇圧動作の場合を例として説明を加えると、第2のコ
ンデンサ92eに注目すれば、第3のコンデンサ93e
や昇圧出力時には第2のコンデンサ92eに蓄えられた
電荷を用いており、この間第2のコンデンサ92eは放
電されている。この時間の合計は488マイクロ秒であ
る。また第2のコンデンサ92eに充電する時間は48
8マイクロ秒であり昇圧動作1サイクルでの第2のコン
デンサ92eの充電時間と放電時間の合計とは等しい。
さらに第3のコンデンサ93eでも充電される時間と放
電される時間とは244マイクロ秒で等しくなってい
る。詳しくは説明しないがこれは第2の実施の形態で示
した5倍昇圧動作の場合でも同様で、各コンデンサの充
電時間と放電時間は等しくなるよう設定してある。
【0129】このように制御することによりそれぞれの
昇圧用コンデンサの動作点は最も効率の良くなる点の付
近に安定するため、電源手段10から蓄電手段30への
昇圧充電効率を最大にすることが可能となる。本発明の
手段によれば、スイッチング素子のジュール熱による損
失がないものとすれば、昇圧充電効率は100%になる
が、実際はジュール熱による損失が発生し、90%から
95%の昇圧充電効率となる。
【0130】ただし第1の実施の形態における6倍昇圧
動作では、電源手段10を昇圧出力に直接用いず、コン
デンサのみを直列接続することで蓄電手段30に昇圧出
力をしているため、昇圧出力に用いる第2,3のコンデ
ンサ92e,93eに1サイクルのうちに蓄えられた電
荷だけが極めて短時間に蓄電手段30へ移動することで
蓄電手段30への充電がなされる。これは蓄電手段30
の内部抵抗が電源手段10の内部抵抗に比べて無視でき
るほど小さいためであり、したがって6倍昇圧の例に代
表される偶数倍率昇圧(2のべき乗倍を除く)では少な
くとも第1のコンデンサ91e以外の昇圧コンデンサに
ついては充電時間と放電時間とをあえて等しく設定しな
くても高い効率が得られる。
【0131】この際、第1の実施の形態における6倍昇
圧動作の場合では、昇圧手段90が昇圧出力する間は、
これと平行して第1のコンデンサ91eの充電がなされ
るため、昇圧動作1サイクルのいずれのタイミングにお
いても電源手段10には昇圧用コンデンサが接続し、電
源手段10が無負荷の状態になるような空き時間がない
ように設定されており、電源手段10から常に電力を取
り出せるようになっている。
【0132】上記までに示したように、本発明の昇圧シ
ステムによれば偶数倍、2のべき乗倍、奇数倍、すなわ
ちいずれの昇圧倍率であっても高い効率が得られる昇圧
動作を行わせることが可能である。
【0133】たとえばその他の倍率の例をあげると、3
倍昇圧動作の場合は、第2の実施の形態で説明した5倍
昇圧動作を参考にして第1のコンデンサの充電と、第2
のコンデンサの充電と、昇圧出力とに要する時間の比は 1:1:1 となるように設定すればよい。
【0134】また4倍昇圧動作の場合は、第3の実施の
形態で説明した8倍昇圧動作を参考にして第1のコンデ
ンサの充電と、第2のコンデンサの充電と、第3のコン
デンサの充電と、昇圧出力とに要する時間の比は 2:1:1 となるように設定すればよい。
【0135】さらに10倍昇圧動作の場合は、さらに第
4のコンデンサを追加することが必要であるが、第1の
実施の形態で説明した6倍昇圧動作を参考にして第1の
コンデンサの充電(および昇圧出力)と、第2のコンデ
ンサの充電と、第3のコンデンサの充電と、第4のコン
デンサの充電と、とに要する時間の比は 5:3:1:1 となるように設定すればよい。なおコンデンサを4個用
いた場合は16倍昇圧までが可能であり、以降昇圧倍率
が増えた場合、多くともその対数値に比例した(詳しく
は底が2の対数値の)コンデンサの数だけで高い昇圧倍
率を実現することが可能である。
【0136】特に16倍昇圧の場合は、第3の実施の形
態で説明した8倍昇圧動作を参考にして第1のコンデン
サの充電と、第2のコンデンサの充電と、第3のコンデ
ンサの充電と、第4のコンデンサの充電と、昇圧出力と
に要する時間の比は 8:4:2:1:1 となるように設定すればよい。
【0137】また昇圧手段90中に用いるコンデンサに
ついては、コンデンサの容量値が大きく、各コンデンサ
への充電中にコンデンサの端子電圧の変動が小さくなる
ように設定することが必要である。これには電源手段1
0の内部抵抗の値と接続したコンデンサの全容量値との
積である時定数に対し、そのコンデンサへの充電時間が
短くなるよう設定すればよい。
【0138】特に本発明の実施形態では、上記の時定数
は第1のコンデンサ91eについては6.8ミリ秒であ
るのに対し昇圧動作1サイクルは約1ミリ秒であるの
で、上記時定数に対して充電時間が充分に小さく設定し
てあり、このことも高い昇圧効率を実現する条件となっ
ている。
【0139】なお本発明の実施の形態では、昇圧倍率は
それぞれの実施の形態においては固定してあったが、当
然ながら電源手段や蓄電手段の電圧状態に対して適切な
昇圧倍率を選択できるような構成をとることは容易に実
現可能である。この際、昇圧倍率を選択する方法に関し
ては例えば特願平10−534142号公報が適してい
る。これに関して詳しくは説明しないが、これは電源手
段の端子電圧と蓄電手段の端子電圧との比率に応じて昇
圧倍率を決定するというものである。
【0140】また蓄電手段には制御手段を並列に接続し
ていたが、これらを別々の電源系にして蓄電手段と制御
手段とに昇圧出力を分配する方法など、既に実用化され
ている技術との組み合わせも考えられる。
【0141】リングカウンタ51、151、251は、
発電手段が発電状態でないときは計数動作を停止するこ
とが、消費電力削減の点から好ましい。さらに蓄電手段
としては電気2重層コンデンサを用いたり、電源手段に
太陽電池を選んでも本発明の実施の形態と同様の動作が
得られる。
【0142】以上の実施形態では、昇圧ブロックのコン
デンサ91e、92e、93eは同じ容量値を用いる例
で説明したが、各コンデンサの容量値は異なるもので構
成してもよく、そのときも充電電流効率が良好な昇圧シ
ステムが得られる。すなわち、昇圧手段の昇圧動作1サ
イクルにおける昇圧ブロックのコンデンサの充電時間が
次段の昇圧ブロックのコンデンサの充電時間と等しいか
それより大きくなるように昇圧手段を制御するように構
成すれば、昇圧ブロックのコンデンサ91e、92e、
93eの容量値は同じでも異なっても、前述の効果は発
揮される。
【0143】
【発明の効果】上記までの説明で明らかであるが、本発
明の昇圧システムは、3以上の任意の整数倍の昇圧倍率
であっても簡素な構成で昇圧することを実現している。
【0144】さらに昇圧手段中の各コンデンサに対する
充電時間を昇圧倍率に応じて適切なタイミングで制御す
ることで、高い充電効率を実現している。
【0145】したがって本発明の昇圧システムによれ
ば、少ないコンデンサ数の簡素な構成でかつ昇圧充電効
率が極めて高い昇圧動作が可能な昇圧システムを提供す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における昇圧システムの全
体の回路構成を示した回路図である。
【図2】本発明の昇圧システムの第1の実施の形態にお
ける制御手段および発電検出手段の回路構成例を示した
回路図である。
【図3】本発明の昇圧システムの第1の実施の形態にお
ける要部電圧波形を示した波形図である。
【図4】本発明の昇圧システムの第2の実施の形態にお
ける制御手段の回路構成例を示した回路図である。
【図5】本発明の昇圧システムの第2の実施の形態にお
ける要部電圧波形を示した波形図である。
【図6】本発明の昇圧システムの第3の実施の形態にお
ける制御手段の回路構成例を示した回路図である。
【図7】本発明の昇圧システムの第3の実施の形態にお
ける要部電圧波形を示した波形図である。
【図8】従来技術の昇圧回路を示した回路図である。
【符号の説明】
10 電源手段 25 波形生成手段 26 時計ブロック 30 蓄電手段 40 ダイオード 50 制御手段 70 発電検出手段 90 昇圧手段 91 第1の昇圧ブロック 92 第2の昇圧ブロック 93 第3の昇圧ブロック

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力供給を行う電源手段と、 コンデンサとスイッチング素子とからなる昇圧ブロック
    を複数段有する昇圧手段と、 前記電源手段の電力を前記昇圧手段を介して蓄える蓄電
    手段と、 前記電源手段の出力で第1の昇圧ブロックのコンデンサ
    を充電し、第2の昇圧ブロック以降は各昇圧ブロックの
    コンデンサを前記電源手段と第1から前段までの昇圧ブ
    ロックのコンデンサを直列化した出力で充電し、前記昇
    圧手段の昇圧動作1サイクルにおける昇圧ブロックのコ
    ンデンサの充電時間が次段の昇圧ブロックのコンデンサ
    の充電時間と等しいかそれより大きくなるように前記昇
    圧手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする
    昇圧システム。
  2. 【請求項2】 電力供給を行う電源手段と、 コンデンサと複数のスイッチング素子とからなる昇圧ブ
    ロックを複数段有する昇圧手段と、 前記電源手段の電力を前記昇圧手段を介して蓄える蓄電
    手段と、 前記電源手段の出力で第1の昇圧ブロックのコンデンサ
    を充電し、第2の昇圧ブロック以降は各昇圧ブロックの
    コンデンサを前記電源手段と第1から前段までの昇圧ブ
    ロックのコンデンサを直列化した出力で充電し、前記昇
    圧手段の昇圧動作1サイクルにおける前記第1の昇圧ブ
    ロックのコンデンサの充電時間が該コンデンサの放電時
    間の合計と等しくなるように前記昇圧手段を制御する制
    御手段とを有することを特徴とする昇圧システム。
  3. 【請求項3】 前記昇圧手段の昇圧動作1サイクルにお
    いて前記第1の昇圧ブロックのコンデンサの容量値と電
    源手段の内部抵抗値との積より該コンデンサの充電時間
    が小さくなるように設定したことを特徴とする請求項1
    または2に記載の昇圧システム。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は前記昇圧手段に含まれる
    いずれかのコンデンサあるいは前記蓄電手段を前記電源
    手段が常に充電するように前記昇圧手段を動作させるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の昇圧システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は全ての昇圧ブロックのコ
    ンデンサを充電した後に全ての昇圧ブロックのコンデン
    サと前記電源手段とを直列化して昇圧出力することで前
    記昇圧手段に2のべき乗倍昇圧動作をさせるよう制御す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の昇圧シス
    テム。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は前記第1の昇圧ブロック
    のコンデンサを充電している間に前記第1の昇圧ブロッ
    ク以外の昇圧ブロックのコンデンサを直列化して昇圧出
    力することで前記昇圧手段に2のべき乗を除く偶数倍昇
    圧動作をさせるよう制御することを特徴とする請求項1
    または2に記載の昇圧システム。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は全ての昇圧ブロックのコ
    ンデンサを充電した後に第1の昇圧ブロックのコンデン
    サ以外の昇圧ブロックのコンデンサと前記電源手段とを
    直列化して昇圧出力することで前記昇圧手段に奇数倍昇
    圧動作をさせることを特徴とする請求項1または2に記
    載の昇圧システム。
  8. 【請求項8】 前記昇圧手段の昇圧動作1サイクルにお
    いて前記昇圧手段の昇圧ブロックのそれぞれのコンデン
    サの全充電時間が該コンデンサの全放電時間と等しくな
    るように設定したことを特徴とする請求項5または7に
    記載の昇圧システム。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は昇圧手段の昇圧動作1サ
    イクルの半分の時間で前記第1の昇圧ブロックのコンデ
    ンサを充電するよう制御することを特徴とする請求項5
    または6に記載の昇圧システム。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は前記昇圧手段の昇圧動
    作1サイクルの昇圧倍率分の1の時間で最終段の昇圧ブ
    ロックのコンデンサに充電するよう前記昇圧手段を制御
    することを特徴とする請求項5、6、または7に記載の
    昇圧システム。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は前記昇圧手段の昇圧動
    作1サイクルの昇圧倍率分の1の時間で昇圧出力するよ
    う制御することを特徴とする請求項5または7に記載の
    昇圧システム。
  12. 【請求項12】 前記昇圧手段の昇圧倍率は3以上の整
    数であることを特徴とする請求項1または2に記載の昇
    圧システム。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は第1の昇圧ブロックの
    コンデンサの充電時間と第2の昇圧ブロックのコンデン
    サの充電時間と昇圧出力する時間との比を 1:1:1 に設定したことで前記昇圧手段が3倍昇圧動作を行うよ
    う制御することを特徴とする請求項2に記載の昇圧シス
    テム。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は第1の昇圧ブロックの
    コンデンサの充電時間と第2の昇圧ブロックのコンデン
    サの充電時間と昇圧出力する時間との比を 2:1:1 に設定したことで前記昇圧手段が4倍昇圧動作を行うよ
    う制御することを特徴とする請求項2に記載の昇圧シス
    テム。
  15. 【請求項15】 前記制御手段は第1の昇圧ブロックの
    コンデンサの充電時間と第2の昇圧ブロックのコンデン
    サの充電時間と第3の昇圧ブロックのコンデンサの充電
    時間と昇圧出力する時間との比を 2:1:1:1 に設定したことで前記昇圧手段が5倍昇圧動作を行うよ
    う制御することを特徴とする請求項2に記載の昇圧シス
    テム。
  16. 【請求項16】 前記制御手段は第1の昇圧ブロックの
    コンデンサの充電時間と第2の昇圧ブロックのコンデン
    サの充電時間と第3の昇圧ブロックのコンデンサの充電
    時間と 3:2:1 に設定したことで前記昇圧手段が6倍昇圧動作を行うよ
    う制御することを特徴とする請求項2に記載の昇圧シス
    テム。
  17. 【請求項17】 前記制御手段は第1の昇圧ブロックの
    コンデンサの充電時間と第2の昇圧ブロックのコンデン
    サの充電時間と第3の昇圧ブロックのコンデンサの充電
    時間と昇圧出力する時間との比を 4:2:1:1 に設定したことで前記昇圧手段が8倍昇圧動作を行うよ
    う制御することを特徴とする請求項2に記載の昇圧シス
    テム。
  18. 【請求項18】 前記制御手段は第1の昇圧ブロックの
    コンデンサの充電時間と第2の昇圧ブロックのコンデン
    サの充電時間と第3の昇圧ブロックのコンデンサの充電
    時間と第4の昇圧ブロックのコンデンサの充電時間との
    比を 5:3:1:1 に設定したことで前記昇圧手段が10倍昇圧動作を行う
    よう制御することを特徴とする請求項2に記載の昇圧シ
    ステム。
  19. 【請求項19】 前記制御手段は第1の昇圧ブロックの
    コンデンサの充電時間と第2の昇圧ブロックのコンデン
    サの充電時間と第3の昇圧ブロックのコンデンサの充電
    時間と第4の昇圧ブロックのコンデンサの充電時間と昇
    圧出力する時間との比を 8:4:2:1:1 に設定したことで前記昇圧手段が16倍昇圧動作を行う
    よう制御することを特徴とする請求項2に記載の昇圧シ
    ステム。
  20. 【請求項20】 前記制御手段は循環信号を生成するリ
    ングカウンタを備え、 前記循環信号を生成する前記リングカウンタの出力信号
    をもとに前記昇圧手段の昇圧制御を行うことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の昇圧システム。
  21. 【請求項21】 前記リングカウンタは前記発電手段が
    非発電状態の間は計数動作を停止することを特徴とする
    請求項20に記載の昇圧システム。
  22. 【請求項22】 前記発電手段の発電状態を検知する発
    電検出手段を備えることを特徴とする請求項1または2
    に記載の昇圧システム。
  23. 【請求項23】 前記電源手段が、熱電発電素子である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の昇圧システ
    ム。
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