JP2002260687A - 高分子電解質 - Google Patents

高分子電解質

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JP2002260687A
JP2002260687A JP2001053968A JP2001053968A JP2002260687A JP 2002260687 A JP2002260687 A JP 2002260687A JP 2001053968 A JP2001053968 A JP 2001053968A JP 2001053968 A JP2001053968 A JP 2001053968A JP 2002260687 A JP2002260687 A JP 2002260687A
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淳 寺原
Katsuhiko Iwasaki
克彦 岩崎
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】プロトン伝導度、耐水性、耐熱性のみならず強
度に優れたフィルムを与える高分子電解質を提供する。 【解決手段】スルホン酸基を持つブロック共重合体と芳
香族ポリイミドとを含有することを特徴とする高分子電
解質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子電解質、な
かでも燃料電池の隔膜として好適に用いられる高分子電
解質組成物に関する。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】固体高分
子型燃料電池に用いられるイオン伝導性を有する高分子
電解質として、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基
などの酸性基を持つ高分子材料が使用されている。例え
ば、プロトン伝導性高分子電解質として、ナフィオン
(デュポン社の登録商標)をはじめとするパーフルオロ
スルホン酸系の材料が、固体高分子型燃料電池としての
特性に優れることから従来主に使用されてきている。し
かしながらこの材料は耐熱性が低く高温での安定性が低
い等の問題が指摘されている。
【0003】また、パーフルオロスルホン酸系の材料に
替わり得る高分子電解質として、ポリエーテルケトン、
ポリエーテルスルホン、ポリイミド等の耐熱性に優れた
ポリマーにスルホン酸基を導入した材料が着目されてい
る。しかし、これらの材料においては耐水性に劣るとい
う問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような状況下、本発
明者らは、スルホン酸基を持つブロック共重合体が、高
い伝導性を示すのみならず優れた耐水性を示すことを見
出し既に提案している(特願2000−06176
8)。 本発明者らは、その後更に検討を重ねた結果、
該ブロック共重合体に芳香族ポリイミドを併用すること
により、得られたフィルムの強度が著しく向上し、耐水
性も一層向上することを見出すとともに更に種々の検討
を加え本発明を完成した。すなわち本発明は、スルホン
酸基を持つブロック共重合体と芳香族ポリイミドとを含
有することを特徴とする実用的に優れた高分子電解質を
提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の高分子電解質組成物は、成分の一つとして、ス
ルホン酸基を持つブロック共重合体を含有するものであ
る。ここで、ブロックとは1種の繰り返し単位が2個以
上連結した状態を、、ブロック共重合体とは2種以上の
ブロックが直接結合あるいは連結基を介して結合した高
分子、すなわち2種類以上の繰り返し単位からなる複数
のブロックを含む高分子をいう。
【0006】本発明におけるスルホン酸基を持つブロッ
ク共重合体としては、全てのブロックの主鎖が脂肪族炭
化水素で構成されるブロック共重合体、例えばスチレン
−(エチレン−ブチレン)−スチレントリブロック共重
合体にスルホン酸基を導入したもの(特表平10−50
3788号公報)等であっても良いが、少なくとも一つ
のブロックがその主鎖に芳香環を有するブロック共重合
体であることが耐熱性が高く好ましい。またスルホン酸
基を持つブロックとスルホン酸基を実質的に持たないブ
ロックとをそれぞれ一つ以上有するブロック共重合体が
伝導性に優れるためより好ましい。
【0007】ここで、スルホン酸基持つブロックとは、
スルホン酸基の数がブロックを構成する繰り返し単位1
個あたり平均0.5個以上であるブロックを、スルホン
酸基を実質的に持たないブロックとは、スルホン基の数
がブロックを構成する繰り返し単位1個あたり平均0.
1個以下であるブロックをいう。
【0008】スルホン酸基を持つブロックの具体例とし
ては、例えば、繰り返し単位として、ポリスチレン、ポ
リ(α−メチルスチレン)、ポリ(アリルフェニルエー
テル)、ポリ(フェニルグリシジルエーテル)、ポリ
(フェニレンエーテル)、ポリ(フェニレンスルフィ
ド)、ポリ(フェニレン)、ポリ(アニリン)、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルスルホ
ン、ポリスルホン、ポリ(フェニルメチルシロキサ
ン)、ポリ(ジフェニルシロキサン)、ポリ(フェニル
メチルフォスファゼン)、ポリ(ジフェニルフォスファ
ゼン)、エポキシ樹脂等を有するブロックのそれぞれに
スルホン酸基が導入されたブロックが挙げられる。中で
も、繰り返し単位として、ポリ(フェニレンエーテ
ル)、ポリ(フェニレンスルフィド)、ポリ(フェニレ
ン)、ポリ(アニリン)等を有する一般式(1)で表さ
れるブロックにスルホン酸基が導入されたブロック、ポ
リ(フェニルグリシジルエーテル)を有する一般式(2)
で表されるブロックにスルホン酸基が導入されたブロッ
ク、エポキシ樹脂を有するブロックにスルホン酸基が導
入されたブロックが好ましく用いられる。
【0009】 (式中、Xは、−O−、−S−、−NH−、または直接
結合を表し、R1 は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素
数1〜6のアルコキシ基、またはフェニル基を表わし、
aは0〜3の整数である。 R1 が複数ある場合は、こ
れらは同一でも異なっていてもよい。) 一般式(1)のブロックを構成する繰り返し単位の数
は、通常2〜200であり、好ましくは5個〜50個で
ある。
【0010】一般式(1)のブロックとしては、Xが−
O−で表されるポリ(フェニレンエーテル)が好まし
く、その代表例としては、例えばポリ(1,4−フェニ
レンエーテル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2−フェニル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4
−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−1,3−
フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメチル−1,
3−フェニレンエーテル)、ポリ(2−フェニル−1,
3−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジフェニル
−1,3−フェニレンエーテル)等が挙げられる。なか
でもポリ(1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−
フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,
6−ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)が好ま
しく、ポリ(2−フェニル−1,4−フェニレンエーテ
ル)がさらに好ましい。
【0011】一般式(1)のブロックは、公知の方法に
より製造することができる。例えば、ポリ(フェニレン
エーテル)の場合、フェノールを触媒存在下で酸化する
酸化重合法や、ハロゲン化フェノールを触媒とアルカリ
存在下に縮合するいわゆるウルマン反応により製造でき
る。
【0012】 −(O−CH2CH(CH2OAr2))− (2) (式中、Ar2は、置換基を有することもある1価の芳香
族基を表す。)一般式(2)の繰り返し単位の数は、通
常2〜200であり、好ましくは5〜50である。
【0013】ここで、置換基を有することもある1価の
芳香族基としては、例えば下記の基が挙げられる。 (式中、R2は、炭素数1から6のアルキル基、炭素数
1から6のアルコキシ基、フェニル基、またはフェノキ
シ基を表わし、bは0〜4の整数を、cは0〜6の整数
を表す。R2が複数ある場合は、これらは同一であって
も異なっていてもよい。)
【0014】Ar2の好ましい例を、芳香族オールの形
(Ar2−OH)で示すと、例えばフェノール、o−クレ
ゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−ジ
メチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,
5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノー
ル、2,3,4−トリメチルフェノール、2,4,6−
トリメチルフェノール、2,4,5,6−テトラメチル
フェノール、2−エチルフェノール、4−エチルフェノ
ール、2−プロピルフェノール、4−プロピルフェノー
ル、2−i−プロピルフェノール、4−i−プロピルフ
ェノール、2−ブチルフェノール、4−ブチルフェノー
ル、2−ビフェノール、4−ビフェノール、1−ナフト
ール、2−ナフトールなどが挙げられる。
【0015】一般式(2)で表される繰り返し単位を有
するブロックは、公知の方法、例えば、対応する下記式 で表される芳香環を有するグリシジルエーテルを開環重
合することにより製造し得る。
【0016】かかる芳香環を有するグリシジルエーテル
の代表例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテ
ル、o−トルイルグリシジルエーテル、m−トルイルグ
リシジルエーテル、p−トルイルグリシジルエーテル、
2,3−ジメチルフェニルグリシジルエーテル、2,4
−ジメチルフェニルグリシジルエーテル、2,5−ジメ
チルフェニルグリシジルエーテル、2,6−ジメチルフ
ェニルグリシジルエーテル、2,3,4−トリメチルフ
ェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリメチルフ
ェニルグリシジルエーテル、2,4,5,6−テトラメ
チルフェニルグリシジルエーテル、2−エチルフェニル
グリシジルエーテル、4−エチルフェニルグリシジルエ
ーテル、2−プロピルフェニルグリシジルエーテル、4
−プロピルフェニルグリシジルエーテル、2−i−プロ
ピルフェニルグリシジルエーテル、4−i−プロピルフ
ェニルグリシジルエーテル、2−ブチルフェニルグリシ
ジルエーテル、4−ブチルフェニルグリシジルエーテ
ル、2−ビフェニルグリシジルエーテル、4−ビフェニ
ルグリシジルエーテル、1−ナフチルグリシジルエーテ
ル、2−ナフチルグリシジルエーテル等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、複数のグリシジルエー
テルを用いてもよい。
【0017】また、必要に応じて上記の芳香環を有する
グリシジルエーテルと芳香環を含まないエポキシ化合
物、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、
1,2−エポキシブタン、シクロヘキサンエポキシド、
エピフロロヒドリン、エピクロロヒドリン、エピブロモ
ヒドリン、トリフルオロプロピレンオキシド、メチルグ
リシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピ
ルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテルなど
とを共重合したものであっても良いが、その場合は、芳
香環を有するグリシジルエーテル成分は60重量%以上
であることが好ましく、80重量%以上であることがよ
り好ましい。
【0018】またエポキシ樹脂を有するブロックとして
は、分子内に1または2個以上のエポキシ基をもつ樹脂
(エポキシ樹脂)を前駆体とするブロックが挙げられる
が、エポキシ樹脂を前駆体とするものでなくても、結果
としてその形態になっているブロックも含む。エポキシ
樹脂を有するブロックのなかで、主鎖に芳香環を有する
エポキシ樹脂を有するブロックがより好ましく、下記一
般式(3)で表わされる繰返し単位を有するブロックで
あることがさらに好ましい。
【0019】 −(O−Ar3−O−CH2CH(OH)CH2)− (3) (式中、Ar3は、置換基を有することもある2価の芳香
族基を表す。)一般式(3)の繰り返し単位を有するブ
ロックを構成する繰り返し単位の数は、通常2〜200
であり、好ましくは4〜50である。
【0020】ここで、置換基を有することもある2価の
芳香族基としては、例えば下記の基が挙げられる。 (式中、R3は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1
〜6のアルコキシ基、またはフェニル基を表わし、dは
0〜3の整数であり、eは0〜2の整数である。R3
複数ある場合は、これらは同一でも異なっていてもよ
い。Yは、直接結合、−O−、−S−、炭素数1〜20
のアルキレン基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のハロゲン化アルキレン基、または炭素数
1〜20のアルキレンジオキシ基を表わす。Yが複数あ
る場合は、これらは同一であっても異なっていてもよ
い。)
【0021】一般式(3)の繰り返し単位を有するブロ
ックは、公知の方法により製造し得る。例えば、HO−
Ar3−OHで表わされるジオール化合物をアルカリ存
在下にエピクロロヒドリンと反応させる方法や、ジオー
ル化合物とジグリシジルエーテル化合物を反応させる方
法が挙げられる。
【0022】っこで、HO−Ar3−OHで表わされる
ジオール化合物としては、例えばハイドロキノン、レゾ
ルシノール、カテコール、2−メチルハイドロキノン、
2,6−ジメチルハイドロキノン、2−フェニルハイド
ロキノン、2,6−ジフェニルハイドロキノン、2−メ
チルレゾルシノール、2,6−ジメチルレゾルシノー
ル、2−フェニルレゾルシノール、2,6−ジフェニル
レゾルシノール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、
1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキ
シナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,
7−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシ
ビフェニル、2,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,
2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フ
ェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェ
ニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
フルオレン、
【0023】α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルエーテル、2,2’−ジヒドロキ
シジフェニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフィド、ビス(2−ヒドロキシフェニル)スル
フィド、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)エタ
ン、1,2−ビス(3−ヒドロキシフェノキシ)エタ
ン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)プロパ
ン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)プロパ
ン、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ブタ
ン、1,6−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ヘキサ
ン、ジエチレングリコールビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エーテル等が挙げられる。
【0024】本発明においては、前記のようなスルホン
酸基を持つブロックとスルホン酸基を実質的に持たない
ブロックとをそれぞれ一つ以上有することが好ましい
が、スルホン酸基を実質的に持たないブロックとして
は、繰り返し単位として、ポリエーテルスルホン、ポリ
エーテルケトン等を有する一般式(4)で表わされるブ
ロックであることが耐熱性が高いので好ましい。
【0025】 (式中、R4は、炭素数1〜6のアルキル基を表わし、
fは0〜4の整数である。 R4が複数ある場合はこれ
らは同一であっても異なっていてもよい。Zは−CO−
または−SO2−を表わす。)
【0026】中でも、Zが−SO2−であるポリエーテ
ルスルホンが、溶媒に対する溶解性が高くより好まし
い。一般式(4)で示されるブロックは、公知の方法で
製造し得る。ポリエーテルスルホンは、例えば、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと4,4’−ジ
クロロジフェニルスルホンとを重縮合して合成すること
ができる。一般式(4)で示されるブロックの繰り返し
単位の数は10〜1000個が好ましく、20〜400
個がより好ましい。繰り返し単位の数が小さすぎると共
重合体のフィルム強度や耐熱性が低下する傾向にあり、
大きすぎると溶解性が低下する傾向にある。
【0027】次に、スルホン酸基を持つブロック共重合
体の製造方法について説明する。先ずブロック共重合体
を製造し、次いでこれをスルホン化する方法が通常用い
られる。共重合体の製法すなわち2種以上のブロックを
結合させる方法には特に制限はなく、それぞれのブロッ
クの組合せに応じた適切な公知の方法を用いることがで
きる。
【0028】例えば、一般式(1)で示されるブロック
の一例であるポリ(フェニレンエーテル)と、一般式
(4)で示されるブロックの一例であるポリエーテルス
ルホンとを結合させる場合、末端に水酸基が残存したポ
リ(フェニレンエーテル)と末端にハロゲンが残存した
ポリエーテルスルホンとをアルカリ存在下に縮合する方
法が挙げられる。また、末端に水酸基が残存したポリ
(フェニレンエーテル)と末端に水酸基が残存したポリ
エーテルスルホンとを結合させる場合は、4,4’−ジ
フルオロジフェニルスルホン、4,4’−ジクロロジフ
ェニルスルホン、4,4’−ジフルオロベンゾフェノ
ン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、2,4−ジフ
ルオロベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノ
ン、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジク
ロロベンゾニトリル、ヘキサフルオトベンゼン、デカフ
ルオロビフェニル等のハロゲン化合物を連結剤として用
い、同様の縮合反応で結合させることもできる。
【0029】また一般式(2)で示されるブロックの一
例であるポリ(フェニルグリシジルエーテル)と、一般
式(4)で示されるブロックの一例であるポリエーテル
スルホンとを結合させる場合、末端に水酸基を有するポ
リエーテルスルホンの末端水酸基をアルカリ金属フェノ
ラートに変換し、これを重合開始点として芳香環を含む
グリシジルエーテルの開環重合を行う方法等が挙げられ
る。 また、エピクロロヒドリン等のブロック化反応に
使用できるハロゲンを含むグリシジルエーテルをフェニ
ルグリシジルエーテルと共重合したブロックをまず合成
し、これと末端に水酸基が残存したポリエーテルスルホ
ンとをアルカリ存在下に縮合する方法等も挙げられる。
【0030】また一般式(3)で示されるブロックの一
例であるエポキシ樹脂と、一般式(4)で示されるブロ
ックの一例であるポリエーテルスルホンとを結合させる
場合、エポキシ樹脂の末端に残存するグリシジル基をポ
リエーテルスルホンの末端に残存する水酸基に開環付加
させて結合させる方法等が挙げられる。
【0031】上記のようなブロックの一つとしてポリエ
ーテルスルホンを用いる場合、ブロック共重合反応は、
溶媒を用いない溶融状態でも行うことは可能であるが、
適当な溶媒中で行うことが好ましい。溶媒としては、芳
香族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、
アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキシド系溶媒な
どを用いることが出来るが、溶解性が高いことからアミ
ド系溶媒が好ましい。ここで、アミド系溶媒としては、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン等が好ましく用いられ
る。ブロック共重合反応の反応温度は通常20℃〜25
0℃、好ましくは50℃〜200℃である。
【0032】かくして得られたブロック共重合体をスル
ホン化することにより、スルホン酸基が導入されるが、
スルホン化剤としては、例えば、硫酸、発煙硫酸、クロ
ロスルホン酸、またはSO3などの公知のスルホン化剤
を用いることができる。これらの中で、濃度が90%以
上の硫酸が好ましく、濃度94〜99重量%の硫酸がよ
り好ましい。このような硫酸を使用することにより、ス
ルホン酸基を持つブロックとスルホン酸基を実質的に持
たないブロックとを有する共重合体を製造し得る。例え
ば一般式(4)で表わされる繰り返し単位を有するブロ
ックと、一般式(1)、(2)または(3)で表わされ
る繰り返し単位を有するブロックを有するブロック共重
合体から、一般式(1)、(2)または(3)で表わさ
れる繰り返し単位を有するブロックに選択的にスルホン
酸基が導入され、一般式(4)で示されるブロックには
実質的にスルホン酸基が導入されていないブロック共重
合体を製造することができる。
【0033】スルホン化反応させるに当たっては、反応
に不活性な有機溶媒を共存させることもできる。硫酸を
使用する場合の、硫酸に対するブロック共重合体の濃度
は、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5〜3
0重量%である。また、反応温度は通常0℃〜80℃、
好ましくは20℃〜40℃である。ブロック共重合体の
硫酸への溶解とスルホン化は同時に進行し、室温では通
常2〜20時間で反応が完了して均一な溶液になる。ス
ルホン化されたブロック共重合体は、硫酸溶液を大量の
水に注いで回収することができる。
【0034】かくして、本発明におけるスルホン酸基を
持つブロック共重合体が製造されるが、スルホン酸基が
あらかじめ導入されたブロックとスルホン酸基が実質的
に導入されていないブロックとを結合させる方法等によ
ても製造し得る。
【0035】スルホン酸基を持つブロック共重合体にお
いて、スルホン酸基を持つブロックとスルホン酸基を実
質的に持たないブロックとを有する共重合体の場合は、
スルホン酸基が実質的に導入されていないブロックがブ
ロック共重合体全体に対して60〜95重量%であるこ
とが好ましく、70〜90重量%であることがさらに好
ましい。スルホン酸基が実質的に導入されていないブロ
ックが95重量%より多い場合は、スルホン酸基導入後
のブロック共重合体中のスルホン酸当量が小さいために
十分な高分子電解質としての性能が低下する傾向にあ
り、また60重量%より少ない場合は耐水性が低下する
傾向にある。
【0036】またスルホン酸基を持つブロック共重合体
のイオン交換容量(スルホン酸基の導入量)は、0.2
〜3.0ミリ当量/gが好ましく、さらに0.5〜2.
0ミリ当量/gであることがより好ましい。高い程プロ
トン伝導性に優れるが、高すぎると、耐水性やフィルム
強度が低下する傾向にある。
【0037】本発明の高分子電解質は、上記のようなス
ルホン酸基を持つブロック共重合体と芳香族ポリイミド
とを含有することを特徴とするものであるが、芳香族ポ
リイミドとしては、芳香族ジアミンと芳香族テトラカル
ボン酸二無水物とから重合させて得られる公知の芳香族
ポリイミドを使用し得る。ここで、芳香族ジアミンとし
ては、例えば、p−フェニレンジアミン、o−フェニレ
ンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−アミノ
フェノキシベンゼン)、1,4−ビス(3−アミノフェ
ノキシベンゼン)、1,3−ビス(4−アミノフェノキ
シベンゼン)、1,3−ビス(3−アミノフェノキシベ
ンゼン)、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,
3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジ
フェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスル
ホンなどが挙げられる。
【0038】また芳香族テトラカルボン酸二無水物とし
ては、例えば、ピロメリット酸二無水物、ビフェニル−
3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ベン
ゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二
無水物、ジフェニルスルホン−3,3’,4,4’−テ
トラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8
−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。芳香族ジ
アミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物との組み合わ
せにより各種の芳香族ポリイミドが知られているが、中
でも有機溶剤に可溶な芳香族ポリイミドが前記共重合体
と溶剤キャスト法によりブレンドすることが可能であり
好ましい。
【0039】本発明の高分子電解質においては、スルホ
ン酸基持つブロック共重合体、芳香族ポリイミド等はそ
れぞれ必要に応じて2種以上のポリマーを併用すること
も可能である。芳香族ポリイミドの使用量は、ベースと
して用いる共重合体のスルホン酸当量、プロトン伝導
度、吸水率などの特性に応じて適切な比率に設定し、目
的とする特性向上が図れる様に調節することができる。
芳香族ポリイミドの量は、スルホン酸基を持つブロック
共重合体と芳香族ポリイミドの総和にし、通常0.5〜
80重量%である。0.5重量%未満になると改良効果
が低下傾向にあり、80%を超えるとプロトン伝導性が
低下傾向にある。好ましくは1〜40重量%である。
【0040】本発明の高分子電解質は、スルホン酸基を
持つブロック共重合体と芳香族ポリイミドとを含有する
ことを特徴とするものであるが、溶媒を含有することも
できる。溶媒としては、スルホン酸基を含むブロック共
重合体および芳香族ポリイミドを溶解可能であり、その
後に除去し得るものであるならば特に制限はないが、中
でもN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N’
−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等
の非プロトン性極性溶媒が両者のポリマーの溶解性が高
く好ましい。これらは単独で用いることもできるし、必
要に応じて2種以上の溶媒を混合して用いることもでき
る。混合物のモルフォルジー制御などを目的としてさら
に他の溶媒を含有することもできる。また製膜した場合
の各種物性改良を目的として、通常の高分子に使用され
る可塑剤、安定剤、離型剤等も含有することができる
し、複合アロイ化等を目的として、他のポリマーも含有
することもできるし、イオン伝導性の向上などを目的と
して、低分子電解質や酸化合物、あるいは他の高分子電
解質を含有することもできるし、燃料電池用途における
水管理の容易化のために、無機あるいは有機の微粒子を
保水剤として含有することもできる。
【0041】本発明の高分子電解質フィルムは、例えば
上記のような溶媒を含有する高分子電解質をガラス板上
に流延塗布し、溶媒を除去することにより製膜し得る。
また、フィルムの機械的強度の向上などを目的として、
電子線・放射線などを照射して架橋したものであって
も、さらには、多孔性のフィルムやシートに含浸複合化
したり、ファイバーやパルプを混合してフィルムを補強
したものであっても良い。フィルムの厚みは、特に制限
はないが10〜200μmが好ましい。10μmより薄
いフィルムでは強度が低下する傾向にあり、200μm
より厚いフィルムでは膜抵抗が大きくなり電気化学デバ
イスの特性が不足する傾向にある。膜厚は溶液濃度ある
いは基板上への塗布厚により制御できる。
【0042】次に本発明の燃料電池について説明する。
本発明の燃料電池は、上記のような燃料電池用高分子電
解質フィルムの両面に、触媒および集電体としての導電
性物質を接合することにより製造することができる。該
触媒としては、水素または酸素との酸化還元反応を活性
化できるものであれば特に制限はなく、公知のものを用
いることができるが、白金の微粒子を用いることが好ま
しい。白金の微粒子はしばしば活性炭や黒鉛などの粒子
状または繊維状のカーボンに担持されて用いられ、好ま
しく用いられる。集電体としての導電性物質に関しても
公知の材料を用いることができるが、多孔質性のカーボ
ン不織布またはカーボンペーパーが、原料ガスを触媒へ
効率的に輸送するために好ましい。多孔質性のカーボン
不織布またはカーボンペーパーに白金微粒子または白金
微粒子を担持したカーボンを接合させる方法、およびそ
れを高分子電解質フィルムと接合させる方法について
は、例えば、Journal of Electrochemical Society:Ele
ctrochemical Science and Technology, Vol. 135(9),
2209 (1988) に記載されている方法等の公知の方法を
用いることができる。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるもので
はない。
【0044】参考例1 無水塩化第一銅1.98gと2−メチルベンズイミダゾ
ール2.64gをトルエン20ml中で大気下室温で3
0分撹拌した。これに2−フェニルフェノール85gと
トルエン300mlを加え、酸素雰囲気下50℃で15
時間撹拌した。反応終了後、塩酸を含むメタノール中に
注いでポリマーを析出させ、ろ過、乾燥して淡黄色粉末
状のポリ(2−フェニルフェニレンエーテル)を40g
得た。
【0045】実施例1 共沸蒸留装置を備えたフラスコに、スミカエクセルPE
S5003P(住友化学工業製、水酸基末端ポリエーテ
ルスルホン)を70g、参考例1で得られたポリ(2−
フェニルフェニレンエーテル)を30g、炭酸カリウム
4.14g、N,N−ジメチルアセトアミド(以下DM
Acと略称する)400mlおよびトルエン20mlを
加え、加熱撹拌してトルエンと水の共沸条件下にて脱水
後、トルエンを蒸留除去した。ここに4,4’−ジフル
オロベンゾフェノン5.11gを添加し、160℃にて
24時間加熱攪拌した。反応液を大量の塩酸酸性メタノ
ールに滴下し、得られた沈殿物をろ過回収し、80℃に
て減圧乾燥して95gのブロック共重合体を得た。
【0046】得られたブロック共重合体20gを98%
硫酸150mlとともに室温下にて攪拌し、均一溶液と
した後さらに2時間攪拌を継続した。得られた溶液を大
量の氷水中に滴下し、得られた沈殿物をろ過回収した。
さらに洗液が中性になるまでイオン交換水によるミキサ
ー洗浄繰返した後、40℃にて減圧乾燥してポリ(2−
フェニルフェニレンエーテル)のブロックが選択的にス
ルホン化された高分子電解質(以下BC1という)を製
造した。BC1のイオン交換容量は1.9ミリ当量/g
であった。芳香族ポリイミドとして新日本理化(株)製
のリカコートPN20を用いた。BC1とPN20を8
0:20の重量比でDMAcに溶解し、キャスト法によ
りブレンドフィルムを作成した。得られたフィルムは淡
黄色不透明であった。
【0047】比較例1 BC1をDMAcに溶解し、キャスト法によりブレンド
フィルムを作成した。得られたフィルムは淡褐色透明で
あった。
【0048】実施例2 共沸蒸留装置を備えたフラスコに、スミカエクセルPE
S5003Pを45g、ポリ(2−フェニルフェニレン
エーテル)を16g、炭酸カリウム1.80g、DMA
c300mlおよびトルエン15mlを加え、加熱撹拌
してトルエンと水の共沸条件下にて脱水後、トルエンを
蒸留除去した。ここにデカフルオロビフェニル3.67
gを添加し、80℃にて10時間加熱攪拌した。実施例
1と同様にして62gのブロック共重合体を回収した。
これを実施例1と同様にして濃硫酸によりスルホン化を
行い、イオン交換容量が1.7ミリ当量/gを有するブ
ロック共重合体(以下BC2という)を合成した。BC
2とPN20を80:20の重量比でDMAcに溶解
し、キャスト法によりブレンドフィルムを作成した。得
られたフィルムは淡黄色不透明であった。
【0049】比較例2 BC2をDMAcに溶解し、キャスト法によりブレンド
フィルムを作成した。得られたフィルムは淡褐色透明で
あった。
【0050】実施例3 共沸蒸留装置を備えたフラスコに、スミカエクセルPE
S5003P(住友化学工業製、水酸基末端ポリエーテ
ルスルホン)を75g、ポリ(2−フェニルフェニレン
エーテル)を25g、炭酸カリウム2.49g、N,N
−ジメチルアセトアミド(以下DMAcと略称する)4
00mlおよびトルエン50mlを加え、加熱撹拌して
トルエンと水の共沸条件下にて脱水後、トルエンを蒸留
除去した。ここにデカフルオロビフェニル5.35gを
添加し、80℃にて7時間、100℃で3時間加熱攪拌
した。反応液を大量の塩酸酸性メタノールに滴下し、得
られた沈殿物をろ過回収し、80℃にて減圧乾燥して1
02gのブロック共重合体を得た。これを実施例1と同
様にして濃硫酸によりスルホン化を行い、イオン交換容
量が1.4ミリ当量/gを有するブロック共重合体(以
下BC3という)を合成した。BC3とPN20を8
0:20の重量比でDMAcに溶解し、キャスト法によ
りブレンドフィルムを作成した。得られたフィルムは淡
黄色不透明であった。
【0051】実施例4 BC3とPN20を90:10の重量比でDMAcに溶
解し、キャスト法によりブレンドフィルムを作成した。
得られたフィルムは淡黄色不透明であった。
【0052】比較例3 BC3をDMAcに溶解し、キャスト法によりフィルム
を作成した。得られたフィルムは淡褐色透明であった。
【0053】上記実施例および比較例で得られた高分子
電解質フィルムのプロトン伝導度を、温度80℃、湿度
95%の条件下、交流法で測定した。またフィルムの吸
水率を、乾燥したフィルムを100℃の脱イオン水に2
時間浸漬した後のフィルム重量増加量を乾燥時の重量を
基準として求めた。さらにフィルムの引っ張り強度を室
温大気下で測定した。これらの結果をまとめて表1に示
す。
【0054】 表1 プロトン伝導度(S/cm) 吸水率(%) 引っ張り強度(MPa) 実施例1 1.1×10-1 89 41 比較例1 1.1×10-1 151 38 実施例2 9.5×10-2 64 45 比較例2 1.0×10-1 93 41 実施例3 6.6×10-2 17 47 実施例4 7.7×10-2 46 45 比較例3 9.1×10-2 52 41
【0055】
【発明の効果】本発明の高分子電解質は、プロトン伝導
度、耐水性、耐熱性のみならず強度に優れたフィルムを
与え、燃料電池のプロトン伝導膜に適用した際に薄膜化
が図れ電池の特性向上に寄与する。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スルホン酸基を持つブロック共重合体と芳
    香族ポリイミドとを含有することを特徴とする高分子電
    解質。
  2. 【請求項2】芳香族ポリイミドの含量が、スルホン酸基
    を持つブロック共重合体と芳香族ポリイミドの総和に
    し、通常0.5〜80重量%であることを特徴とする請
    求項1記載の電解質。
  3. 【請求項3】スルホン酸基を持つブロック共重合体が、
    スルホン酸基を持つブロックとスルホン酸基を実質的に
    持たないブロックをそれぞれ一つ以上有し、かつ全ての
    ブロックのうち少なくとも一つのブロックがその主鎖に
    芳香環を有するブロックであることを特徴とする請求項
    1または2に記載の高分子電解質。
  4. 【請求項4】スルホン酸基を含むブロックが、一般式
    (1)で表される繰り返し単位を有するブロックにスル
    ホン酸基が導入されたブロックであることを特徴とする
    請求項3記載の高分子電解質。 (式中、Xは、−O−、−S−、−NH−または直接結
    合を表し、R1 は、炭素数1から6のアルキル基、炭素
    数1から6のアルコキシ基、またはフェニル基を表わ
    し、aは0〜3の整数である。R1 が複数ある場合は、
    これらは同一であっても異なっていても良い。)
  5. 【請求項5】Xが−O−であることを特徴とする請求項
    4記載の高分子電解質。
  6. 【請求項6】スルホン酸基を含むブロックが、一般式
    (2)で表される繰り返し単位を有するブロックにスルホ
    ン酸基が導入されたブロックであることを特徴とする請
    求項3記載の高分子電解質。 −(O−CH2CH(CH2OAr2))− (2) (式中、Ar2は、置換基を有することもある1価の芳香
    族基を表す。)
  7. 【請求項7】置換基を有することもある1価の芳香族基
    が、下記から選ばれることを特徴とする請求項6記載の
    高分子電解質。 (式中、R2は、炭素数1から6のアルキル基、炭素数
    1から6のアルコキシ基、フェニル基、またはフェノキ
    シ基を表わし、bは0〜4の整数を、cは0〜6の整数
    を表す。R2が複数ある場合は、これらは同一であって
    も異なっていてもよい。)
  8. 【請求項8】スルホン酸基を含むブロックが、エポキシ
    樹脂からなるブロックにスルホン酸基が導入されたブロ
    ックであることを特徴とする請求項3記載の高分子電解
    質。
  9. 【請求項9】エポキシ樹脂からなるブロックが、一般式
    (3)で表される繰り返し単位を有するブロックである
    ことを特徴とする請求項8記載の高分子電解質。 −(O−Ar3−O−CH2CH(OH)CH2)− (3) (式中、Ar3は、置換基を有することもある2価の芳香
    族基を表す。)
  10. 【請求項10】置換基を有することもある2価の芳香族
    基が、下記から選ばれることを特徴とする請求項9記載
    の高分子電解質。 (式中、R3は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1
    〜6のアルコキシ基、またはフェニル基を表わし、dは
    0〜3の整数であり、eは0〜2の整数である。R3
    複数ある場合は、これらは同一でも異なっていてもよ
    い。Yは、直接結合、−O−、−S−、炭素数1〜20
    のアルキレン基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
    素数1〜10のハロゲン化アルキレン基、または炭素数
    1〜20のアルキレンジオキシ基を表わす。Yが複数あ
    る場合は、これらは同一であっても異なっていてもよ
    い。)
  11. 【請求項11】スルホン酸基を実質的に持たないブロッ
    クが、一般式(4)で表わされる繰り返し単位を有する
    ことを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の高分
    子電解質。 (式中、R4は、炭素数1〜6のアルキル基を表わし、
    fは0〜4の整数である。 R4が複数ある場合はこれ
    らは同一であっても異なっていてもよい。Zは−CO−
    または−SO2−を表わす。)
  12. 【請求項12】Zが−SO2−であることを特徴とする
    請求項11記載の高分子電解質。
  13. 【請求項13】スルホン酸基が実質的に導入されていな
    いブロックがブロック共重合体全体に対して60〜95
    重量%であることを特徴とする請求項3〜12いずれか
    に記載の高分子電解質。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれかに記載の高分
    子電解質から得られてなることを特徴とする高分子電解
    質フィルム。
  15. 【請求項15】請求項14記載の高分子電解質フィルム
    を用いてなることを特徴とする燃料電池。
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