JP2003292609A - プロトン酸基含有架橋性ポリスルホンとその製法、それよりなるイオン伝導性高分子膜、およびそれを用いた燃料電池 - Google Patents

プロトン酸基含有架橋性ポリスルホンとその製法、それよりなるイオン伝導性高分子膜、およびそれを用いた燃料電池

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JP2003292609A
JP2003292609A JP2002104461A JP2002104461A JP2003292609A JP 2003292609 A JP2003292609 A JP 2003292609A JP 2002104461 A JP2002104461 A JP 2002104461A JP 2002104461 A JP2002104461 A JP 2002104461A JP 2003292609 A JP2003292609 A JP 2003292609A
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protonic acid
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Junichi Ishikawa
石川  淳一
Tomoyuki Nakada
智之 中田
Satoko Fujiyama
聡子 藤山
Takehiko Onomi
毅彦 尾身
Masaji Tamai
正司 玉井
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン伝導性、耐水性及び耐メタノール
性に優れたプロトン酸基を持つ架橋性ポリスルホンとそ
の架橋物、それからなる燃料電池用イオン伝導性高分子
膜および燃料電池の提供。 【解決手段】 分子鎖内にプロトン酸基と、分子鎖内及
び/又は末端に、熱及び/又は光で架橋する架橋基をも
つプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンとその架橋物、
それからなる燃料電池用イオン伝導性高分子膜及び燃料
電池。ポリマー中に式(1)の繰返し構造単位をもつプ
ロトン酸基含有架橋性ポリスルホンは好ましい態様であ
る。 【化1】 (Aは、単結合、−CH−、−C(CH−、−
O−、−S−、−SO−又は−CO−、mは0〜2の
数、R及びR'は炭素数1〜10のアルキル基、s、s'
は0〜4の数、X、Yはスルホン酸基、カルボン酸基、
リン酸基から選ばれるプロトン酸基又はそれらの金属
塩、x、yは0〜2の数、少くともx+yが1以上。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水素、水、アルコー
ルなどを燃料に用いる燃料電池などに適用できる、イオ
ン伝導性が高く耐熱性および耐水性に優れた、プロトン
酸基を有する架橋性ポリスルホンおよび、その光および
/または熱による架橋物からなる燃料電池用イオン伝導
性高分子膜並びにそれを用いた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題の点から新エネルギー蓄
電あるいは発電素子が社会で強く求められてきている。
燃料電池もその1つとして注目されており、低公害、高
効率という特徴から最も期待される発電素子である。燃
料電池とは、水素やメタノール等の燃料を酸素または空
気を用いて電気化学的に酸化することにより、燃料の化
学エネルギーを電気エネルギーに変換して取り出すもの
である。
【0003】このような燃料電池は、用いる電解質の種
類によってりん酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型およ
び高分子電解質型に分類される。りん酸型燃料電池は、
すでに電力用に実用化されている。しかし、りん酸型燃
料電池は高温(200℃前後)で作用させる必要があ
り、そのため起動時間が長い、システムの小型化が困難
であること、また、りん酸のプロトン伝導度が低いため
に大きな電流を取り出せないという欠点を有していた。
【0004】これに対して、高分子型燃料電池は操作温
度が最高で約80〜100℃程度である。また、用いる
電解質膜を薄くすることによって燃料電池内の内部抵抗
を低減できるため高電流で操作でき、そのため小型化が
可能である。このような利点から高分子型燃料電池の研
究が盛んになってきている。
【0005】この高分子型燃料電池に用いる高分子電解
質膜には、燃料電池の電極反応に関与するプロトンにつ
いて高いイオン伝導性が要求される。このようなイオン
伝導性高分子電解質膜材料としては、超強酸基含有フッ
素系高分子が知られている。しかし、これらの高分子電
解質材料はフッ素系の高分子であるために、非常に高価
であるという問題を抱えている。また、これらの高分子
の持つガラス転移温度が低いために、操作温度である1
00℃前後での水分保持が十分でないために高いイオン
伝導度を生かしきれず、イオン伝導度が急激に低下し電
池として作用できなくなるという問題があった。
【0006】一方、イオン伝導性を持たせるためにポリ
マーにカルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基から選ば
れる、イオンに解離し得る残基を持たせることが特表平
8―504293に記載されているが、ポリマー骨格や
イオン伝導度については何等限定されていなかった。
【0007】また、スルホン酸基を含有するポリスルホ
ンに関しては、特開平11−116679、J. Polymer
Science: Part A Polymer Chemistry Vol. 31, 853 (1
993)、Polymer Preprints 41(1), 237 (2000)などによ
って知られており、これらにはポリスルホンをスルホン
化して得られるスルホン酸基含有ポリスルホンや、スル
ホン酸を含有するモノマーとスルホン酸を含有しないモ
ノマーを共重合化して得られるスルホン酸基含有ポリス
ルホンに関して記載されている。しかし、これらの文献
によると、ポリスルホン中のスルホン酸の量が増える
と、ポリマーの耐水性および耐メタノール性が低下し水
やメタノールに溶解してしまう。
【0008】イオン伝導性高分子電解質膜のプロトン伝
導性を高めるためには、スルホン化度を高めてイオン交
換基当量を小さくする必要がある。しかし、燃料電池用
イオン伝導性高分子電解質膜には、耐水性が、またダイ
レクトメタノール型の場合は更に耐メタノール性が必須
である。このため、スルホン化度を抑制したプロトン伝
導性が小さいスルホン化ポリスルホン膜しか燃料電池に
使用できなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来技術が持つ問題を解決しようとしたものである。本発
明はイオン伝導性が高い、すなわちイオン交換基当量が
小さく、かつ耐水、耐メタノール性に優れたプロトン酸
基を持つ架橋性ポリスルホンおよびその架橋物を提供す
ることを目的としている。本発明はまた、架橋性ポリス
ルホンおよびその架橋物からなる燃料電池用イオン伝導
性高分子膜および燃料電池を提供することを目的として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を進めた結果、繰り返し構造に下記一般式(1)、また
は一般式(1)および一般式(2)に示す様なプロトン
酸基含有ポリスルホン骨格に架橋基を導入することによ
り、その架橋物が優れたイオン伝導性およびかつ優れた
耐メタノール性を有することを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0011】[1] 本発明は、分子鎖内にプロトン酸
基と、分子鎖内および/または分子鎖末端に、熱および
/または光により架橋反応する架橋基とを有することを
特徴とするプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンを提供
する。
【0012】[2] ポリマー中に下記一般式(1)で
表わされるプロトン酸基を含有する繰り返し構造単位を
有することを特徴とする[1]に記載のプロトン酸基含
有架橋性ポリスルホンは本発明の好ましい態様である。
【0013】
【化10】 (一般式(1)中、Aは、単結合、−CH−、−C
(CH−、−O−、−S−、−SO−または−
CO−を表わし、mは0または2以下の正の整数であ
り、RおよびR'は炭素数1から10のアルキル基であ
り、sおよびs'は0または4以下の正の整数であり、
XおよびYはそれぞれ独立に、スルホン酸基、カルボン
酸基、リン酸基から選ばれるプロトン酸基、またはそれ
らの金属塩を表し、xおよびyは0以上2以下の整数で
あり、少なくともx+yが1以上である。)
【0014】[3] ポリマーの全繰り返し構造単位に
対して、前記一般式(1)で表わされる繰り返し構造単
位を20〜99モル%、下記一般式(2)で表される繰
り返し構造単位を1〜80モル%含むことを特徴とする
[2]に記載のプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンは
本発明の好ましい態様である。
【0015】
【化11】 (一般式(2)中、A、m、R、R'、sおよびs'は一
般式(1)のA、m、R、R'、sおよびs'と同じ意味
であり、Bは、単結合、−CH−、−C(CH 2
−、−O−、−S−、−SO−または−CO−を表
し、nは0または2以下の正の整数であり、R”、
R”'は炭素数1から10のアルキル基であり、s''お
よびs'''は0または4以下の正の整数である。)
【0016】[4] 前記一般式(1)中のAが−CO
−であり、かつs+s'が1以上であることを特徴とす
る[2]または[3]に記載の光架橋可能なプロトン酸
基含有架橋性ポリスルホンは本発明の好ましい態様であ
る。
【0017】[5] 前記一般式(1)および(2)中
のA、および/または一般式(2)中のBが−CO−で
あり、かつs+s'+s''+s'''が1以上であることを
特徴とする[3]に記載の光架橋可能なのプロトン酸基
含有架橋性ポリスルホンは本発明の好ましい態様であ
る。
【0018】[6] 一般式−O−R−G−R(R
は炭素数1から15の飽和炭化水素基または芳香族炭
化水素基であり、スルホニル基、イミド基またはカルボ
ニル基を含んでいてもよく、Gはビニレン基またはエチ
ニレン基であり、Rは水素またはフェニル基であ
る。)で表される末端基を有することを特徴とする[1]
または[2]に記載の熱架橋可能なプロトン酸基含有架
橋性ポリスルホンは本発明の好ましい態様である。
【0019】[7] 一般式−O−R−G−R(R
は炭素数1から15の飽和炭化水素基または芳香族炭
化水素基であり、スルホニル基、イミド基またはカルボ
ニル基を含んでいてもよく、Gはビニレン基またはエチ
ニレン基であり、Rは水素またはフェニル基であ
る。)で表される末端基を有することを特徴とする
[3]に記載の熱架橋可能なプロトン酸基含有架橋性ポ
リスルホンは本発明の好ましい態様である。
【0020】[8] ポリマーの全繰り返し構造単位に
対して、前記一般式(1)で表される繰り返し構造単位
を20〜99モル%、前記一般式(2)で表される繰り
返し構造単位を0〜79モル%、および下記一般式
(3)で表される繰り返し構造単位および下記一般式
(4)で表される繰り返し構造単位から選ばれる少なく
とも1種1〜50モル%とを含むことを特徴とする
[2]または[3]に記載の熱架橋可能なプロトン酸基
含有架橋性ポリスルホンは本発明の好ましい態様であ
る。
【0021】
【化12】 (一般式(3)中、B、n、R''、R'''、s''および
s'''は一般式(2)のB、n、R''、R'''、s''およ
びs'''と同じ意味であり、Rは3価の炭素数1から
12の飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基または飽和炭
化水素基と芳香族炭化水素基が結合した基であり、Dは
ビニレン基またはエチニレン基であり、Rは水素また
はフェニル基であり、Rは炭素数1から6のアルキレ
ン基またはフェニレン基であり、h、iは0または1で
あり、かつh+iは1である。)
【0022】
【化13】 (一般式(4)中、A、m、R、R'、sおよびs'は一
般式(1)のA、m、R、R'、sおよびs'と同じ意味
であり、Rは3価の炭素数1から12の飽和炭化水素
基、芳香族炭化水素基または飽和炭化水素基と芳香族炭
化水素基が結合した基であり、Eはビニレン基またはエ
チニレン基である。Rは水素またはフェニル基であ
る。Rは炭素数1から6のアルキレン基またはフェニ
レン基であり、j、kは0または1であり、かつj+k
は1である。)
【0023】[9] プロトン酸基がスルホン酸基であ
ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の
プロトン酸基含有架橋性ポリスルホンは本発明の好まし
い態様である。
【0024】[10] 本発明は、[1]〜[9]のい
ずれかに記載のプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンを
光および/または熱によって架橋して得られる熱架橋物
を提供するものである。
【0025】[11] 本発明は、下記一般式(5)で
表されるスルホン化合物と、下記一般式(6)で表され
る芳香族ジオール類とを重縮合させることを特徴とする
[2]に記載のプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンの
製造方法を提供するものである。
【0026】
【化14】 (一般式(5)中、Zはハロゲンまたはニトロ基を表
し、X、Y、x、yは一般式(1)のX、Y、x、yと
同じ意味である。)
【0027】
【化15】 (一般式(6)中、A、m、R、R'、sおよびs'は一
般式(1)のA、m、R、R'、sおよびs'と同じ意味
である。)
【0028】[12] 本発明は、前記一般式(5)で
表されるスルホン化合物と、前記一般式(6)で表され
る芳香族ジオール類と、下記一般式(7)で表される芳
香族二官能性化合物とを重縮合させることを特徴とする
[3]に記載のプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンの
製造方法を提供するものである。
【0029】
【化16】 (一般式(7)中、Zはハロゲンまたはニトロ基を表
し、B、n、R''、R'''、s''およびs'''は一般式
(2)のB、n、R''、R'''、s''およびs'''と同じ
意味である。)
【0030】[13] 本発明は、前記一般式(5)で
表されるスルホン化合物と、前記一般式(6)中のAが
−CO−であり、かつs+s'が1以上である芳香族ジ
オール類とを重縮合させることを特徴とする[4]に記
載の光架橋可能なプロトン酸基含有架橋性ポリスルホン
の製造方法を提供するものである。
【0031】[14] 本発明は、前記一般式(5)で
表されるスルホン化合物と、前記一般式(6)中のAお
よび/または前記一般式(7)中のBが−CO−であ
り、かつs+s'+s''+s'''が1以上である芳香族ジ
オール類および芳香族二官能性化合物とを重縮合させる
ことを特徴とする[5]に記載の光架橋可能なプロトン
酸基含有架橋性ポリスルホンの製造方法を提供するもの
である。
【0032】[15] 本発明は、前記一般式(5)で
表されるスルホン化合物と、前記一般式(6)で表され
る芳香族ジオール類と、下記一般式(8)および/また
は下記一般式(9)で表される末端封止剤とを重縮合さ
せることを特徴とする[6]に記載の熱架橋可能なプロ
トン酸基含有架橋性ポリスルホンの製造方法を提供する
ものである。
【0033】Z−R−G−R (8) (一般式(8)中、Rは炭素数1から15の飽和炭化
水素基または芳香族炭化水素基であり、スルホニル基、
イミド基またはカルボニル基を含んでいてもよく、Gは
ビニレン基またはエチニレン基であり、Rは水素また
はフェニル基であり、Zはハロゲン原子またはニトロ
基である。)
【0034】HO−R−G−R(9) (一般式(9)中、G、R、Rは一般式(8)の
G、R、Rと同じ意味である。)
【0035】[16] 本発明は、前記一般式(5)で
表されるスルホン化合物と、前記一般式(6)で表され
る芳香族ジオール類と、前記一般式(7)で表される芳
香族二官能性化合物と、前記一般式(8)および/また
は前記一般式(9)で表される末端封止剤とを重縮合さ
せることを特徴とする[7]に記載の熱架橋可能なプロ
トン酸基含有架橋性ポリスルホンの製造方法を提供する
ものである。
【0036】[17] 本発明は、前記一般式(5)で
表されるスルホン化合物と、前記一般式(6)で表され
る芳香族ジオール類と、所望により前記一般式(7)で
表される芳香族二官能性化合物と、それに加え下記一般
式(10)で表されるジオール類および/または下記一
般式(11)で表される二官能性化合物とを重縮合させ
ることを特徴とする[8]に記載の熱架橋可能なプロト
ン酸基含有架橋性ポリスルホンの製造方法を提供するも
のである。
【0037】
【化17】 (一般式(10)中、D、R、R、R、h、iは
一般式(3)のD、R、R、R、h、iと同じ意
味である。)
【0038】
【化18】 (一般式(11)中、Zはハロゲンまたはニトロ基を
表し、E、R、R、R、j、kは一般式(4)の
E、R、R、R、j、kと同じ意味である。)
【0039】[18] 本発明は、プロトン酸基がスル
ホン酸であることを特徴とする[11]〜[17]のい
ずれかに記載のプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンの
製造方法を提供するものである。
【0040】[19] 本発明はまたさらに、前記
[1]〜[9]のいずれかに記載のプロトン酸基含有架
橋性ポリスルホン、またはその架橋物よりなる燃料電池
用イオン伝導性高分子膜を提供するものである。
【0041】[20] イオン交換基当量が1000g
/mol以下でありかつメタノール溶解性が15%未満
である前記[19]に記載のイオン伝導性高分子膜は本
発明の好ましい様態である。
【0042】[21] 本発明は、前記[19]または
[20]に記載のイオン伝導性高分子膜を用いて得られ
る燃料電池を提供する。
【0043】本発明に係るイオン導電性高分子膜は、高
いイオン伝導性を有し、かつ耐水性、耐溶剤性、耐熱性
に優れている。特に、本発明に係るイオン導電性高分子
膜を用いて燃料電池を形成すると、耐久性に優れた、低
抵抗で高電流操作可能な燃料電池を得ることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプロトン酸基
含有架橋性ポリスルホンとその製法、イオン導伝性高分
子膜およびそれを用いた燃料電池について具体的に説明
する。
【0045】本発明のプロトン酸基含有架橋性ポリスル
ホンは、下記一般式(1)で表わされるプロトン酸基を
含有する繰り返し構造単位を有するプロトン酸基含有架
橋性ポリスルホンである。
【0046】
【化19】
【0047】一般式(1)中、Aは、単結合、−CH
−、−C(CH−、−O−、−S−、−SO
または−CO−を表わし、mは0または2以下の正の整
数であり、RおよびR'は炭素数1から10のアルキル
基であり、sおよびs'は0または4以下の正の整数で
あり、XおよびYはそれぞれ独立に、スルホン酸基、カ
ルボン酸基、リン酸基から選ばれるプロトン酸基、また
はそれらの金属塩を表す。なかでもスルホン酸基が特に
好ましい。xおよびyは0以上2以下の整数であり、少
なくともx+yは1以上である。
【0048】また、本発明のプロトン酸含有架橋性ポリ
スルホンはポリマーの全繰り返し構造単位に対して、前
記一般式(1)で表わされる繰り返し構造単位を20〜
99モル%、下記一般式(2)で表される繰り返し構造
単位を1〜80モル%含むことを特徴とするプロトン酸
基含有架橋性ポリスルホンである。
【0049】
【化20】 一般式(2)中、A、m、R、R'、sおよびs'は一般
式(1)のA、m、R、R'、sおよびs'と同じ意味で
あり、Bは、単結合、−CH−、−C(CH
−、−O−、−S−、−SO−または−CO−を表
し、nは0または2以下の正の整数であり、R''、
R'''は炭素数1から10のアルキル基であり、s''お
よびs'''は0または4以下の正の整数である。
【0050】上記繰り返し単位における一般式(1)で
表わされる繰り返し構造単位と一般式(2)で表わされ
る繰り返し構造単位の割合は、それぞれ20〜99モル
%と1〜80モル%、より好ましくは30〜70モル%
と30〜70モル%であることが望ましい。
【0051】前記一般式(1)および(2)において
R、R'、R''およびR'''で表される炭素数1から10
のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デカニル基な
どが挙げられる。また、前記一般式(1)および(2)
中、芳香環の水素は、ハロゲンで置換されていても構わ
ない。
【0052】本発明の架橋性ポリスルホンは熱および/
または光によって架橋しうる架橋基を分子鎖内または分
子鎖末端に有している。
【0053】たとえば、前記一般式(1)で表わされる
繰り返し単位からなるポリスルホンにおいて、一般式
(1)中のAが−CO−であり、かつsおよびs'が1
以上であるとき得られるプロトン酸基含有架橋性ポリス
ルホンは光による架橋が可能である。
【0054】また、前記一般式(1)および(2)で表
わされる繰り返し単位からなるポリスルホンにおいて、
一般式(1)および(2)のAまたは一般式(2)中の
Bが−CO−であり、かつ一般式(1)および(2)の
s、s'、s''およびs'''の少なくとも一つが正の整数
であるとき、得られるプロトン酸基含有架橋性ポリスル
ホンは光による架橋が可能である。
【0055】また、分子鎖内に熱架橋が可能となる架橋
基を分子鎖内もしくは分子鎖末端に含有させてもよい。
このような熱架橋が可能となる架橋基を分子鎖内に含有
させる方法として、前記一般式(1)または(1)およ
び(2)の繰り返し単位構造の他に、架橋基を含有する
分子鎖末端基または繰り返し単位構造を存在させること
ができる。
【0056】例えば、熱架橋が可能となる架橋基を分子
鎖末端に含有する本発明のプロトン酸基含有架橋性ポリ
スルホンとして、一般式−O−R−G−Rで表され
る末端基を、前記一般式(1)の繰り返し単位構造また
は(1)および(2)の繰り返し単位構造を含有するポ
リスルホンに、架橋基を含有する基として存在させるこ
とができる。
【0057】一般式−O−R−G−Rにおいて、R
は炭素数1から15の飽和炭化水素基または芳香族炭
化水素基であり、スルホニル基、イミド基またはカルボ
ニル基を含んでいてもよく、Gはビニレン基またはエチ
ニレン基であり、Rは水素またはフェニル基である。
としては、具体的にはメチレン基、エチレン基、フ
ェニレン基、フェニレンスルホニレンフェニレン基、フ
ェニレンカルボニレンフェニレン基などが挙げられる。
【0058】また、例えば、前記一般式(1)で表され
る繰り返し構造単位および前記一般式(2)で表される
繰り返し構造単位の他に下記一般式(3)または一般式
(4)で表される繰り返し構造単位を、ポリマーの全繰
り返し構造単位に対して、1〜50モル%含むポリスル
ホンであってもよい。
【0059】
【化21】
【化22】
【0060】一般式(3)中、B、n、R''、R'''、
s''およびs'''は前記一般式(2)のB、n、R''、
R'''、s”およびs”'と同じ意味であり、Rは3価
の炭素数1から12の飽和炭化水素基、芳香族炭化水素
基または飽和炭化水素基と芳香族炭化水素基が結合した
基であり、Dはビニレン基またはエチニレン基であり、
は水素またはフェニル基であり、Rは炭素数1か
ら6のアルキレン基またはフェニレン基であり、h、i
は0または1であり、かつh+iは1である。
【0061】一般式(4)中、A、m、R、R'、sお
よびs'は一般式(1)のA、m、R、R'、sおよび
s'と同じ意味であり、Rは3価の炭素数1から12
の飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基または飽和炭化水
素基と芳香族炭化水素基が結合した基であり、Eはビニ
レン基またはエチニレン基である。Rは水素またはフ
ェニル基である。Rは炭素数1から6のアルキレン基
またはフェニレン基であり、j、kは0または1であ
り、かつj+kは1である。
【0062】前記一般式(3)および(4)において、
,Rとしては、具体的には、三価のメタン、エタ
ン、ベンゼン環、ナフタレン環、メタンと結合したベン
ゼン環などの基が挙げられる。R、Rとしては、具
体的には、メチレン基、エチレン基、フェニレン基など
が挙げられる。
【0063】前記の一般式(1)で表されるプロトン酸
基含有架橋性ポリスルホンを合成する方法の一例とし
て、下記一般式(5)で表されるスルホン化合物と、下
記一般式(6)で表される芳香族ジオール類とを重縮合
させる製造方法が挙げられる。
【0064】
【化23】
【化24】
【0065】一般式(5)中、Zはハロゲンまたはニ
トロ基を表し、X、Y、x、yは前記一般式(1)の
X、Y、x、yと同じ意味である。一般式(6)中、
A、m、R、R'、sおよびs'は前記一般式(1)の
A、m、R、R'、sおよびs'と同じ意味である。
【0066】また、前記一般式(1)と一般式(2)よ
りなるプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンは、例え
ば、前記一般式(5)で表されるスルホン化合物と、前
記一般式(6)で表される芳香族ジオール類と、下記一
般式(7)で表される芳香族二官能性化合物とを重縮合
させることにより製造することができる。
【0067】
【化25】 一般式(7)中、Zはハロゲンまたはニトロ基を表
し、B、n、R''、R'''、s''およびs'''は前記一般
式(2)のB、n、R''、R'''、s''およびs'''と同
じ意味である。
【0068】また、前記一般式(5)で表されるスルホ
ン化合物と前記一般式(6)中のAが−CO−でありか
つs+s'が1以上である芳香族ジオール類を重縮合す
ることにより前記一般式(1)で表される光架橋可能な
プロトン酸基含有架橋性ポリスルホンを製造することが
できる。
【0069】また、前記一般式(5)で表されるスルホ
ン化合物、前記一般式(6)で表される芳香族ジオール
および前記一般式(7)で表される芳香族二官能性化合
物の重縮合による前記一般式(1)および一般式(2)
よりなるポリスルホンの製造において、芳香族ジオール
のAおよび/または前記一般式(7)で表される芳香族
二官能性化合物のBが−CO−であり、かつs、s'、
s''、s'''のいずれかが1以上である場合、得られる
プロトン酸基含有架橋性ポリスルホンは光により架橋可
能である。
【0070】また、一般式−O−R−G−Rで表さ
れる末端を有する前記一般式(1)の繰り返し単位構造
からなる熱架橋性のプロトン酸基含有架橋性ポリスルホ
ンは、前記一般式(5)で表されるスルホン化合物、前
記一般式(6)で表される芳香族ジオール類および下記
一般式(8)または下記一般式(9)で表される架橋基
含有末端封止剤とを重縮合させることにより製造するこ
とができる。 Z−R−G−R (8) HO−R−G−R(9)
【0071】一般式(8)中、Rは炭素数1から15
の飽和炭化水素基または芳香族炭化水素基であり、スル
ホニル基、イミド基またはカルボニル基を含んでいても
よく、Gはビニレン基またはエチニレン基であり、R
は水素またはフェニル基であり、Zはハロゲン原子ま
たはニトロ基である。一般式(9)中、G、R、R
は一般式(8)のG、R、Rと同じ意味である。
【0072】また、一般式−O−R−G−Rで表さ
れる末端を有する前記一般式(1)および(2)の繰り
返し単位構造からなる熱架橋可能なプロトン酸基含有架
橋性ポリスルホンは前記一般式(5)で表されるスルホ
ン化合物と、前記一般式(6)で表される芳香族ジオー
ル類と、前記一般式(8)または前記一般式(9)で表
される架橋基含有末端封止剤とを重縮合させることによ
り製造することができる。
【0073】また、ポリマーの全繰り返し構造単位に対
して、前記一般式(1)、前記一般式(2)および前記
一般式(3)で表される繰り返し構造単位を含む熱架橋
可能なプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンは、前記一
般式(5)で表されるスルホン化合物と、前記一般式
(6)で表される芳香族ジオール類と、前記一般式
(7)で表される芳香族二官能性化合物と、下記一般式
(10)で表される架橋基含有ジオール類とを重縮合さ
せることにより製造することができる。
【0074】
【化26】 一般式(10)中、D、R、R、R、h、iは一
般式(3)のD、R、R、R、h、iと同じ意味
である。
【0075】また、ポリマーの全繰り返し構造単位に対
して、前記一般式(1)、前記一般式(2)および前記
一般式(4)で表される繰り返し構造単位を含む熱架橋
可能なプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンは、前記一
般式(5)で表されるスルホン化合物と、前記一般式
(6)で表される芳香族ジオール類と、前記一般式
(7)で表される芳香族二官能性化合物と、下記一般式
(11)で表される架橋基含有二官能性化合物とを重縮
合させることにより製造することができる。
【0076】
【化27】 一般式(11)中、Zはハロゲンまたはニトロ基を表
し、E、R、R、R、j、kは一般式(4)の
E、R、R、R、j、kと同じ意味である。
【0077】このようなプロトン酸基含有架橋性ポリス
ルホンを合成する際に用いられる前記一般式(5)で表
されるプロトン酸基を含有するスルホン化合物の具体例
としては、以下に表される化合物を挙げることができ
る。
【0078】
【化28】
【0079】
【化29】
【0080】
【化30】
【0081】
【化31】
【0082】これらのプロトン酸基を含有するスルホン
化合物は単独であるいは2種以上を混合して使用するこ
とができる。
【0083】また前記一般式(6)で表される芳香族ジ
オール類の具体例としてはハイドロキノン、レゾルシ
ン、2−メチルハイドロキノン、2−エチルハイドロキ
ノン、2−プロピルハイドロキノン、2−ブチルハイド
ロキノン、2−ヘキシルハイドロキノン、2−オクチル
ハイドロキノン、2−デカニルハイドロキノン、2,3
−ジメチルハイドロキノン、2,3−ジエチルハイドロ
キノン、2,5−ジメチルハイドロキノン、2,5−ジ
エチルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキノ
ン、2,3,5−トリメチルハイドロキノン、2,3,
5,6−テトラメチルハイドロキノン、4,4'−ジヒ
ドロキシビフェニル、2,2'−ジヒドロキシビフェニ
ル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジヒドロキシビフェ
ニル、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジ
ヒドロキシビフェニル、3,3'−ジクロロ−4,4'−
ジヒドロキシビフェニル、3,3',5,5'−テトラク
ロロ−4,4'−ジヒドロキシビフェニル、3,3'−ジ
ブロモ−4,4'−ジヒドロキシビフェニル、3,3',
5,5'−テトラブロモ−4,4'−ジヒドロキシビフェ
ニル、3,3'−ジフルオロ−4,4'−ジヒドロキシビ
フェニル、3,3',5,5'−テトラフルオロ−4,
4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジヒドロキシ
ジフェニルメタン、2,2'−ジヒドロキシジフェニル
メタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジヒドロキシジ
フェニルメタン、3,3',5,5'−テトラメチル−
4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、3,3'−ジ
クロロ−4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、
3,3',5,5'−テトラクロロ−4,4'−ジヒドロ
キシジフェニルメタン、3,3'−ジブロモ−4,4'−
ジヒドロキシジフェニルメタン、3,3',5,5'−テ
トラブロモ−4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、3,3'−ジフルオロ−4,4'−ジヒドロキシジフ
ェニルメタン、3,3'5,5'−テトラフルオロ−4,
4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、2,2'−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジヒ
ドロキシジフェニルエーテル、3,3',5,5'−テト
ラメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、3,3'−ジクロロ−4,4'−ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル、3,3',5,5'−テトラクロロ−4,
4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3'−ジブ
ロモ−4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、
3,3',5,5'−テトラブロモ−4,4'−ジヒドロ
キシジフェニルエーテル、3,3'−ジフルオロ−4,
4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3',5,
5'−テトラフルオロ−4,4'−ジヒドロキシジフェニ
ルエーテル、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフ
ィド、2,2'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
3,3'−ジメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニル
スルフィド、3,3',5,5'−テトラメチル−4,
4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3'−ジ
クロロ−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、3,3',5,5'−テトラクロロ−4,4'−ジヒ
ドロキシジフェニルスルフィド、3,3'−ジブロモ−
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,
3',5,5'−テトラブロモ−4,4'−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフィド、3,3'−ジフルオロ−4,4'
−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3',5,
5'−テトラフルオロ−4,4'−ジヒドロキシジフェニ
ルスルフィド、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、2,2'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
3,3'−ジメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3'−ジクロ
ロ−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,
3',5,5'−テトラクロロ−4,4'−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、3,3'−ジブロモ−4,4'−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、3,3',5,5'−テ
トラブロモ−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、3,3'−ジフルオロ−4,4'−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、3,3',5,5'−テトラフルオロ−
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(2−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、α,α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,
4−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−ビス(2−ヒ
ドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼ
ン、α,α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,
3−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−ビス(2−ヒ
ドロキシフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼ
ン、α,α'−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−
1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−ビス(3
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジイソ
プロピルベンゼン、α,α'−ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジイソプロピル
ベンゼン等が挙げられる。これらの芳香族ジオール類は
単独であるいは2種以上を混合して使用することができ
る。
【0084】また、プロトン酸基含有架橋性ポリスルホ
ンを合成する際に、プロトン酸基の含有量の制御や光架
橋基の導入目的で用いられる、一般式(7)で表される
プロトン酸基を含有しない二官能性芳香族化合物の具体
例としては、1,4−ジフルオロベンゼン、1,3−ジ
フルオロベンゼン、2,5−ジフルオロトルエン、2,
5−ジフルオロエチルベンゼン、2,5−ジフルオロ−
p−キシレン、4,4'−ジフルオロビフェニル、3,
3'―ジメチル―4,4'−ジフルオロビフェニル、2,
2'−ジフルオロビフェニル、3,3'−ジブロモ−4,
4'−ジフルオロビフェニル、4,4'−ジフルオロベン
ゾフェノン、2,2'−ジメチル−4,4'−ジフルオロ
ベンゾフェノン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジフル
オロベンゾフェノン、3,3',5,5'−テトラメチル
−4,4'−ジフルオロベンゾフェノン、2,2'−ジフ
ルオロベンゾフェノン、4,4'−ビス(4−フルオロ
ベンゾイル)ベンゼン、4,4'−ビス(4−フルオロ
ベンゾイル)ビフェニル、4,4'−ジフルオロジフェ
ニルスルフィド、2,2'−ジフルオロジフェニルスル
フィド、4,4'−ジフルオロジフェニルメタン、2,
2'−ジフルオロジフェニルメタン、4,4'−ジフルオ
ロジフェニルエーテル、2,2'−ジフルオロジフェニ
ルエーテル、4,4'−ジフルオロジフェニルスルホ
ン、2,2'−ジフルオロジフェニルスルホン、2,2
−ビス(4−フルオロフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(2−フルオロフェニル)プロパン、α,α'−ビス
(4−フルオロフェニル)−1,4−ジイソプロピルベ
ンゼン、α,α'−ビス(2−フルオロフェニル)−
1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−ビス(4
−フルオロフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼ
ン、α,α'−ビス(2−フルオロフェニル)−1,3
−ジイソプロピルベンゼン、1,4−ジクロロベンゼ
ン、1,3−ジクロロベンゼン、4,4'−ジクロロビ
フェニル、2,2'−ジクロロビフェニル、3,3'−ジ
ブロモ−4,4'−ジクロロビフェニル、4,4'−ジク
ロロベンゾフェノン、2,2'−ジクロロベンゾフェノ
ン、4,4'−ジクロロジフェニルスルフィド、2,2'
−ジクロロジフェニルスルフィド、4,4'−ジクロロ
ジフェニルメタン、2,2'−ジクロロジフェニルメタ
ン、4,4'−ジクロロジフェニルエーテル、2,2'−
ジクロロジフェニルエーテル、4,4'−ジクロロジフ
ェニルスルホン、2,2'−ジクロロジフェニルスルホ
ン、2,2−ビス(4−クロロフェニル)プロパン、
2,2−ビス(2−クロロフェニル)プロパン、α,
α'−ビス(4−クロロフェニル)−1,4−ジイソプ
ロピルベンゼン、α,α'−ビス(2−クロロフェニ
ル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α'−ビ
ス(4−クロロフェニル)−1,3−ジイソプロピルベ
ンゼン、α,α'−ビス(2−クロロフェニル)−1,
3−ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。これらの
二官能性芳香族化合物は単独であるいは2種以上を混合
して使用することができる。
【0085】また前記一般式(8)および一般式(9)
で表される架橋基含有末端封止剤としては、具体的には
3−フルオロプロペン、3−フルオロ−1−プロピン、
4−フルオロ−1−ブテン、4−フルオロ−1−ブチ
ン、3−フルオロシクロヘキセン、4−フルオロスチレ
ン、3−フルオロスチレン、2−フルオロスチレン、4
−フルオロエチニルベンゼン、3−フルオロエチニルベ
ンゼン、5−フルオロ−1,3−ジエチニルベンゼン、
α−フルオロ−4−エチニルトルエン、4−フルオロス
チルベン、4−(フェニルエチニル)フルオロベンゼ
ン、3−(フェニルエチニル)フルオロベンゼン、4−
フルオロ−4'−(フェニルエチニル)ベンゾフェノ
ン、4−フルオロ−4'−フェニルエチニル−ジフェニ
ルスルホン、3−クロロプロペン、3−クロロ−1−プ
ロピン、4−クロロ−1−ブテン、4−クロロ−1−ブ
チン、3−クロロシクロヘキセン、4−クロロスチレ
ン、3−クロロスチレン、2−クロロスチレン、4−ク
ロロエチニルベンゼン、3−クロロエチニルベンゼン、
5−クロロ−1,3−ジエチニルベンゼン、α−クロロ
−4−エチニルトルエン、4−クロロスチルベン、4−
(フェニルエチニル)クロロベンゼン、3−(フェニル
エチニル)クロロベンゼン、4−クロロ−4'−(フェ
ニルエチニル)ベンゾフェノン、4−クロロ−4'−
(フェニルエチニル)ジフェニルスルホン、3−ニトロ
プロペン、3−ニトロプロピン、4−ニトロ−1−ブテ
ン、4−ニトロ−1−ブチン、4−ニトロスチレン、3
−ニトロスチレン、4−ニトロエチニルベンゼン、3−
ニトロエチニルベンゼン、4−ニトロスチルベン、4−
(フェニルエチニル)ニトロベンゼン、3−ヒドロキシ
プロペン、3−ヒドロキシ−1−プロピン、4−ヒドロ
キシ−1−ブテン、4−ヒドロキシ−1−ブチン、4−
ヒドロキシスチレン、3−ヒドロキシスチレン、2−ヒ
ドロキシスチレン、4−ヒドロキシエチニルベンゼン、
3−エチニルフェノール、3,5−ジエチニルフェノー
ル、4−エチニルベンジルアルコール、4−ヒドロキシ
スチルベン、4−(フェニルエチニル)フェノール、3
−(フェニルエチニル)フェノール、4−ヒドロキシ−
4'−(フェニルエチニル)ベンゾフェノン、4−ヒド
ロキシ−4'−(フェニルエチニル)ジフェニルスルホ
ン、4−フェニルエチニルフタルイミドフェノール等が
挙げられる。これらの架橋基含有末端封止剤は、単独で
あるいは2種以上を混合して使用してもよいし、フェノ
ール、フルオロベンゼン、クロロベンゼンなどの架橋基
を含まない一般の封止剤と混合して使用することができ
る。
【0086】また、熱架橋可能な架橋基を含有する前記
一般式(10)で表される架橋基含有ジオール化合物の
具体例としては、1−ブテン−3,4−ジオール、3,
5−ジヒドロキシスチレン、3,5−ジヒドロキシスチ
ルベン、1−ブチン−3,4−ジオール、1−ブテン−
3,4−ジオール、2,4−ヘキサジイン−1,6−ジ
オール、2−エチニルヒドロキノン、2−(フェニルエ
チニル)ヒドロキノン、5−エチニルレゾルシン、2−
ブテン−1,4−ジオール、4,4'−ジヒドロキシス
チルベン、1,4−ブチンジオール、1,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)アセチレン、1,2−ビス(3
−ヒドロキシフェニル)アセチレン等が挙げられる。こ
れらの架橋基含有ジオール化合物は単独であるいは2種
以上を混合して使用することができる。
【0087】また、熱架橋可能な架橋基を含有する前記
一般式(11)で表される架橋基含有二官能性化合物の
具体例としては、3,3−ジフルオロプロペン、3,3
−ジフルオロプロピン、3,3,3−トリフルオロプロ
ピン、3,4−ジフルオロ−1−ブテン、1,4−ジフ
ルオロ−2−ブテン、3,4−フルオロ−1−ブチン、
1,4−フルオロ−2−ブチン、1,6−ジフルオロ−
2,4−ヘキサジイン、3,4−ジフルオロスチレン、
2,6−ジフルオロスチレン、2,5−ジフルオロエチ
ニルベンゼン、3,5−ジフルオロエチニルベンゼン、
α,α−ジフルオロ−4−エチニルトルエン、α,α,
α−トリフルオロ−4−エチニルトルエン、2,4−ジ
フルオロスチルベン、4,4'−ジフルオロスチルベ
ン、1,2−ビス(4−フルオロフェニル)アセチレ
ン、3,4−ジフルオロ(フェニルエチニル)ベンゼ
ン、3,3−ジクロロプロペン、3,3−ジクロロプロ
ピン、3,3,3−トリクロロプロピン、3,4−ジク
ロロ−1−ブテン、1,4−ジクロロ−2−ブテン、
3,4−クロロ−1−ブチン、1,4−クロロ−2−ブ
チン、3,4−ジクロロスチレン、2,6−ジクロロス
チレン、2,4−ジフルオロシナミック酸、2,5−ジ
クロロエチニルベンゼン、3,5−ジクロロエチニルベ
ンゼン、α,α−ジクロロ−4−エチニルトルエン、
α,α,α−トリクロロ−4−エチニルトルエン、2,
4−ジクロロスチルベン、4,4'−ジクロロスチルベ
ン、1,2−ビス(4−クロロフェニル)アセチレン、
3,4−ジクロロ(フェニルエチニル)ベンゼン等が挙
げられる。これら架橋基含有二官能性芳香族化合物は単
独であるいは2種以上を混合して使用することができ
る。
【0088】前記一般式(1)で表される繰り返し単位
からなるプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンであって
Aが−CO−基でありかつs、s'の少なくとも一つが
1以上であるとき該プロトン酸基ポリスルホンは光によ
る架橋が可能である。
【0089】また、前記一般式(1)および一般式
(2)で表される繰り返し単位からなるプロトン酸基含
有架橋性ポリスルホンであって、Aおよび/またはBが
−CO−基でありかつs、s'、s''、s'''の少なくと
も一つが1以上であるとき、該プロトン酸基含有ポリス
ルホンは光による架橋が可能である。このとき、一般式
(1)で表される繰り返し単位とおよび一般式(2)で
表される繰り返し単位の割合はそれぞれ20〜99モル
%、1〜80モル%であり、より好ましくは25〜90
モル%、10〜75モル%、さらに好ましくは30〜7
0モル%、30〜70モル%である。
【0090】前記したように、前記一般式(5)で表さ
れるスルホン化合物と前記一般式(6)中のAが−CO
−でありかつs+s'が1以上である芳香族ジオール類
を重縮合することにより光架橋性のプロトン酸基含有架
橋性ポリスルホンを製造することができる。
【0091】また、前記一般式(5)で表されるスルホ
ン化合物、前記一般式(6)で表される芳香族ジオール
および前記一般式(7)で表される芳香族二官能性化合
物の重縮合による一般式(1)および一般式(2)より
なるポリスルホンの製造において、前記一般式(6)で
表される芳香族ジオールのAおよび/または前記一般式
(7)で表される芳香族二官能性化合物のBが−CO−
であり、かつs、s'、s''、s'''のいずれかが1以上
である場合、得られるプロトン酸基含有ポリスルホンは
光架橋性となる。
【0092】本発明のプロトン酸基含有架橋性ポリスル
ホンにおいて、分子鎖内にケトン基およびベンゼン環に
結合した例えばメチル基を有するポリスルホンは光によ
り架橋させることができるが、その架橋機構を示すと、
以下のようになると推定される。
【0093】
【化32】
【0094】上記反応式に示すように、紫外線照射の初
段階で生じたベンゾフェノン上のラジカルが、メチル基
から水素を引き抜く。引き続き、ベンジルラジカルの二
量化、ベンジルラジカルとアルコール性炭素ラジカルカ
ップリング反応、アルコール性炭素ラジカルの二量化の
ような光架橋が起こっていると考えられる。
【0095】前記一般式(5)で表されるスルホン化合
物と、前記一般式(6)で表される芳香族ジオール類
と、さらに必要に応じて前記一般式(7)で表される芳
香族二官能性化合物、前記一般式(8)で表される架橋
基含有末端封止剤、前記一般式(9)で表される架橋基
含有末端封止剤、前記一般式(10)で表される架橋基
含有ジオール類および前記一般式(11)で表される架
橋基含有二官能性化合物から選ばれる一つまたは複数の
化合物とを重縮合して本発明のプロトン酸基含有架橋性
ポリスルホンを合成する場合、塩基性触媒存在下で重縮
合させる方法が好適に用いられる。
【0096】触媒の種類や反応条件等は特に規定される
ことはなく、公知の触媒や反応条件等を適用できる。触
媒としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属、酸化亜鉛
などの塩基性金属化合物、各種金属の炭酸塩、酢酸塩、
水酸化物、第四級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、有
機塩基などが挙げられる。
【0097】これら触媒の使用量は、重合に用いるOH
基を有する化合物の総量1モル、即ち前記一般式(6)
で表される芳香族ジオール類と前記一般式(10)で表
される架橋基含有ジオール類と前記一般式(9)で表さ
れる架橋基含有末端封止剤との合計量1モルに対して、
0.1から5.0モル比が好ましく、より好ましくは
0.5から2.0モル比である。
【0098】また、プロトン酸基含有架橋性ポリスルホ
ンの合成において、前記一般式(6)で表される芳香族
ジオール類と前記一般式(10)で表される架橋基含有
ジオール類と前記一般式(9)で表される架橋基含有末
端封止剤とに含まれるOH基の合計量の1モル当たり、
前記一般式(5)で表されるスルホン化合物と前記一般
式(7)で表される芳香族二官能性化合物と前記一般式
(11)で表される架橋基含有二官能性化合物と前記一
般式(8)で表される架橋基含有末端封止剤に含まれる
、Z、Z、Z基の合計量の割合は、通常0.
9から1.1モル比であり、好ましくは0.92から
1.08モル比、さらに好ましくは0.94から1.0
6モル比であり、最も好ましくは0.95から1.05
の範囲である。このモル比を変えることにより、得られ
るプロトン酸基含有架橋性ポリスルホンの分子量を制御
することができる。
【0099】また重合に用いるOHを有する化合物の合
計量、即ち前記一般式(6)で表される芳香族ジオール
類、前記一般式(10)で表される架橋基含有ジオール
類および前記一般式(9)で表される架橋基含有末端封
止剤の合計量に対する、芳香族ジオール類の割合は50
〜99モル%、好ましくは75〜98モル%であり、架
橋基含有ジオール類と一般式(9)で表される架橋基含
有末端封止剤の合計量の割合は1〜50モル%、好まし
くは2〜25モル%である。
【0100】ただし、プロトン酸含有ポリスルホンが光
架橋性すなわち前記一般式(1)のAと一般式(2)の
Bの少なくとも一方が−CO−であり、かつ一般式
(1)および一般式(2)のs、s’、s”、s’”の
いずれかが1以上である場合、もしくは前記一般式(1
1)で表される架橋基含有二官能性化合物と前記一般式
(8)で表される架橋基含有末端封止剤の少なくとも一
方を使用する場合は、架橋基含有ジオール類と一般式
(9)で表される架橋基含有末端封止剤の合計量の割合
は0モル%でもかまわない。
【0101】また、前記一般式(5)で表されるスルホ
ン化合物と前記一般式(7)で表される芳香族二官能性
化合物と前記一般式(11)で表される架橋基含有二官
能性化合物と前記一般式(8)で表される架橋基含有末
端封止剤の合計量に対する割合は、スルホン化合物の割
合が20〜99モル%、好ましくは30〜70モル%で
あり、芳香族二官能性化合物の割合が0〜80モル%、
好ましくは30〜70モル%であり、架橋基含有二官能
性化合物と架橋基含有末端封止剤の合計量の割合が1〜
40モル%、好ましくは2〜25モル%である。
【0102】プロトン酸含有ポリスルホンが光架橋性す
なわち前記一般式(1)のAと一般式(2)のBの少な
くとも一方が−CO−でありかつ一般式(1)および一
般式(2)のs、s’、s”、s’”のいずれかが1以
上である場合、もしくは前記一般式(10)で表される
架橋基含有ジオール類と前記一般式(9)で表される架
橋基含有末端封止剤の少なくとも一方を使用する場合
は、架橋基含有二官能性化合物と一般式(8)で表され
る架橋基含有末端封止剤の合計量の比率は0モル%でも
かまわない。
【0103】芳香族ジオール類、架橋基含有ジオール
類、スルホン化合物、芳香族二官能性化合物、架橋基含
有二官能性化合物を重合系内に添加し反応させる方法
は、特に制限はないが、好適には イ)芳香族ジオール類、架橋基含有ジオール類、スルホ
ン化合物、芳香族二官能性化合物、架橋基含有二官能性
化合物の全て、更に塩基性触媒を重合系内に装入し反応
を行う方法、または ロ)芳香族ジオール類および架橋基含有ジオール類など
のOH基を含む化合物と塩基性触媒を反応させて塩を形
成した後、スルホン化合物、芳香族二官能性化合物、架
橋基含有二官能性化合物などを添加して反応を行う方
法、の何れかが高分子量のポリスルホンを得る方法とし
て望ましい。
【0104】架橋基含有末端封止剤は(ハ)架橋基含有
末端封止剤の官能基の種類に応じて芳香族ジオール類や
スルホン化合物と同時に反応させる、(ニ)プロトン酸
基含有ポリスルホン重合後の反応液に架橋基含有末端封
止剤および必要に応じて塩基性触媒を加えて再反応させ
る、(ホ)プロトン酸基含有ポリスルホンを一度単離精
製した後、架橋基含有末端封止剤および塩基性触媒と再
反応させる、のいずれでもかまわない。
【0105】本発明のプロトン酸基含有架橋性ポリスル
ホンを製造する反応は、通常、溶媒中で行う。好ましい
溶媒としては、下記のようなものが挙げられる。 a)非プロトン性アミド系溶媒 N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、N−メチルカプロラクタム、ヘキサメチルホス
ホロトリアミドなど。 b)エーテル系溶媒 1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチ
ル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)
エタン、テトラヒドロフラン、ビス[2−(2−メトキ
シエトキシ)エチル]エーテル、1,4−ジオキサンな
ど。 c)アミン系溶媒 ピリジン、キノリン、イソキノリン、α−ピコリン、β
−ピコリン、γ−ピコリン、イソホロン、ピペリジン、
2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミンンなど。 d)その他の溶媒 ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジフェニル
エーテル、スルホラン、ジフェニルスルホン、テトラメ
チル尿素、アニソールなど。
【0106】これらの溶媒は、単独または2種以上混合
して用いても差し支えない。また、下記e)項に示す溶
媒を用いて、それら1種または2種以上とを更に混合し
て用いることもできる。混合して用いる場合は、必ずし
も任意の割合で相互に溶解するような溶媒の組み合わせ
を選択する必要はなく、混合し合わなく不均一でも差し
支えない。
【0107】これらの溶媒中で行う反応の濃度(以下、
重合濃度と称する。)は、なんら制限はない。本発明で
は、溶媒中で行う重合濃度を、用いた全溶媒の全重量
と、用いた芳香族ジオール類、架橋基含有ジオール類、
スルホン化合物、芳香族二官能性化合物、架橋基含有二
官能性化合物、架橋基含有末端封止剤を合わせた全重量
との総重量に対する、用いた芳香族ジオール類、架橋基
含有ジオール類、スルホン化合物、芳香族二官能性化合
物、架橋基含有二官能性化合物、架橋基含有末端封止剤
を合わせた全重量の割合を百分率で示した値と定義す
る。好ましい重合濃度は、5から40%であり、更に好
ましくは、8から35%であり、最も好ましい重合濃度
は、10から30%である。
【0108】上記の溶媒中で、芳香族ジオール類、架橋
基含有ジオール類、スルホン化合物、芳香族二官能性化
合物、架橋基含有二官能性化合物、架橋基含有末端封止
剤を反応させて、本発明のプロトン酸基含有架橋性ポリ
スルホンが得られる。この反応で特に好ましい溶媒は、
上記a)項の非プロトン性アミド系溶媒とd)項のジメ
チルスルホキシドが挙げられる。
【0109】雰囲気は空気、窒素、ヘリウム、ネオン、
アルゴンが用いられ特に制限はないが、好ましくは不活
性気体である窒素やアルゴンを選択する。
【0110】更に、反応によって生成する水を系外に除
く為に、別の溶媒を共存させることもできる。ここで用
いられる溶媒としては、下記e)項のようなものが挙げ
られる。 e)ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレ
ン、p−キシレン、クロルベンゼン、o−ジクロルベン
ゼン、m−ジクロルベンゼン、p−ジクロルベンゼン、
ブロムベンゼン、o−ジブロモベンゼン、m−ジブロモ
ベンゼン、p−ジブロモベンゼン、o−クロルトルエ
ン、m−クロルトルエン、p−クロルトルエン、o−ブ
ロモトルエン、m−ブロモトルエン、およびp−ブロモ
トルエンなど。が挙げられる。これら溶媒は、単独また
は2種以上混合して用いても差し支えない。
【0111】また、上記a)からe)項に示す溶媒を用
いて、それら1種または2種以上とを更に混合して用い
ることもできる。混合して用いる場合は、必ずしも任意
の割合で相互に溶解するような溶媒の組み合わせを選択
する必要はなく、混合し合わなく不均一でも差し支えな
い。それら脱水剤の使用量は、なんら制限はない。
【0112】反応温度、反応時間および反応圧力には、
特に制限はなく公知の条件が適用できる。すなわち、反
応温度は、およその範囲として、100℃から300℃
が好ましいが、更に好ましくは、120から280℃前
後の範囲であり、実施面で最も好ましくは140℃から
250℃である。また、反応時間は、使用するモノマー
の種類、溶媒の種類、および反応温度により異なるが、
1〜48時間が好ましい。更に好ましくは2、3時間か
ら数十時間前後であり、実施面で最も好ましくは、5か
ら20時間である。また更に、反応圧力は常圧で十分で
ある。
【0113】反応終了後、触媒、ゴミ等の異物を除去す
る目的で濾過することが望ましく、濾過時の温度は特に
限定されず、反応温度あるいは室温でもかまわない。ま
た、濾過時の圧力も特に限定されず、常圧、加圧または
減圧、何れの条件でもよい。
【0114】濾過して得られた溶液は、そのまま塗布、
乾燥して直接塗膜を形成する、あるいは、一旦、貧溶媒
に排出して取り出した後、乾燥してポリマー粉とし、あ
らためて同一、あるいは他の溶媒に溶解して、塗布、乾
燥し塗膜を形成する方法の何れでもよい。
【0115】溶液を乾燥して塗膜を形成する際の乾燥温
度は、使用する溶媒により異なり、特に限定はされない
が、100℃から300℃、好ましくは120から28
0℃、特に好ましくは150℃から250℃の範囲であ
る。また、乾燥時間は塗膜の厚さ等により異なるが、1
0分から20時間、好ましくは20分から10時間、実
用上30分から5時間が好ましい。
【0116】得られたプロトン酸基含有架橋性ポリスル
ホンの対数粘度は、0.1から5.0dl/g(ジメチ
ルアセトアミド中、濃度0.5g/dl、35℃で測
定。)、好ましくは0.2から4.0dl/g、さらに
好ましくは0.3から3.0dl/gの範囲である。対
数粘度が、0.3dl/g未満では分子量が低くなるこ
とから得られる膜の機械特性が低下する傾向が見られ、
3.0dl/gを越えるとポリマーを溶媒に溶解して得
られる溶液粘度が高くなり、溶液の濃度を下げて塗布し
なければならないため、得られる膜厚が薄くなる傾向が
見られる。
【0117】本発明のプロトン酸基含有架橋性ポリスル
ホンを熱架橋させる際の加熱温度は、架橋性ポリスルホ
ンの構造、架橋基の種類、架橋基導入量などにより異な
るが、通常100〜400℃、好ましくは150〜30
0℃である。加熱時間は加熱温度や架橋性ポリスルホン
の構造などにより異なるが、通常0.5〜50時間、好
ましくは1〜24時間である。圧力は常圧、減圧、加圧
のいずれでもかまわない。ガス雰囲気は空気雰囲気、窒
素雰囲気、アルゴン雰囲気のいずれでもかまわない。
【0118】本発明のプロトン酸基含有架橋性ポリスル
ホンを光架橋する際に用いる光源としては、特に限定さ
れず、通常、紫外線光、可視光の範囲の光が照射できる
光源を用いる。具体的には、低圧水銀灯、高圧水銀灯、
キセノンランプ、メタルハライド灯等が挙げられる。ま
た、照射線量は照射される架橋性ポリスルホンの構造お
よびその膜厚により異なるが、通常、100〜4000
0mJ/cm、好ましくは500〜20000mJ/
cmである。
【0119】本発明のイオン伝導性高分子膜は、前記の
プロトン酸基含有架橋性ポリスルホンの塗膜からなる
膜、またはそれを光または熱により架橋して得られる膜
である。このイオン伝導性高分子膜の厚みは、特に制限
はないが10〜100μm、特には30〜80μmが好
ましい。前記の範囲内であれば、実用に耐える膜の機械
的強度が得られ、かつ膜抵抗が実用上十分な程度に低く
なるすなわち十分な発電性能を得ることができる。膜厚
はポリスルホン溶液濃度あるいは基板上への塗布厚によ
り制御できる。また、好ましいイオン伝導性高分子膜の
イオン交換基当量は、燃料電池の種類や用途により異な
るが1000g/mol以下が好ましく、より好ましく
は250〜950g/molである。
【0120】メタノール溶解性は、後述の方法の測定値
として15%未満であるがことが好ましく、さらには1
0%未満であることが好ましい。メタノール溶解性は耐
薬品性の指標となる。さらに、イオン伝導性高分子膜と
して使用する際のプロトン酸基含有架橋性ポリスルホン
におけるスルホン酸基の様態としては、最もプロトン伝
導度が大きいフリーのプロトン酸の状態が好ましい。
【0121】次に、本発明のイオン伝導性高分子膜を用
いて得られる燃料電池について説明する。本発明の燃料
電池は、水素を燃料とする一般の高分子電解質型燃料電
池(PEMFC)とメタノールを燃料とする直接メタノ
ール型高分子電解質燃料電池(DMFC)に大別でき、
いずれもイオン伝導性高分子膜の両面に、電極用の触媒
および集電体としての導電性物質を接合する公知の方法
により製造することができる。
【0122】PEMFCの電極用触媒としては、水素と
酸素との酸化還元反応を活性化できるものであれば特に
制限はなく、公知のものを用いることができるが、水素
極、空気極ともに白金の微粒子を用いることが好まし
い。白金の微粒子はしばしば活性炭や黒鉛などの粒子状
または繊維状のカーボンに担持されて用いられる。集電
体としての導電性物質に関しても公知の材料を用いるこ
とができるが、多孔質性のカーボン不織布またはカーボ
ンペーパーが、原料ガスを触媒へ効率的に輸送するため
に好ましい。
【0123】DMFCの場合も電極用の触媒としては公
知のものを使用できる。たとえば、メタノール極用の触
媒としては白金触媒、白金−ルテニウム合金や白金−ス
ズ合金などの合金触媒、又はこれらの触媒の微粒子をカ
ーボンなどの担体上に分散担持させた担持触媒などが用
いられる。空気極用の触媒は、PEMFCと同様の白金
微粒子などが用いられる。集電体としての導電性物質は
PEMFCと同様に多孔質性のカーボン不織布またはカ
ーボンペーパーなどの公知の材料を用いることができ
る。
【0124】ガス拡散電極とイオン伝導性高分子膜との
接合体の製造方法としては、イオン伝導性高分子膜上に
ガス拡散電極を直接形成する方法、PTFE(ポリテト
ラフルオロエチレン)フィルムなどの基材上に一旦ガス
拡散電極を層状に形成した後にこれをイオン交換膜に転
写する方法、ガス拡散電極とイオン伝導性高分子膜とを
ホットプレスする方法、接着液により密着して形成させ
る方法など種々の公知の方法を適用できる。
【0125】本発明の燃料電池は、従来の高価なパーフ
ルオロカーボンスルホン酸を使用する燃料電池に比べ製
造価格が安価である。また、本発明のプロトン酸基含有
架橋性ポリスルホンは従来のパーフルオロカーボンスル
ホン酸に比べ耐熱性が高いため高温で使用することがで
きる。さらに本発明のプロトン酸基含有架橋性ポリスル
ホンはイオン交換基等量が小さいためにイオン伝度度が
高く、このため高電流操作可能な燃料電池を製造するこ
とが可能である。
【0126】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものでは
ない。
【0127】実施例中の各種試験の試験方法は次に示す
とおりである。 (イ)プロトン酸基含有架橋性ポリスルホンの対数粘度 ポリスルホン粉0.50gをジメチルアセトアミド10
0mlに溶解した後、35℃においてウベローデ粘度計
で測定した。 (ロ)5%重量減少温度 空気中にてTGA(島津製作所製TGA−50)を用
い、昇温速度10℃/minで測定した。
【0128】(ハ)ガラス転移温度(Tg) 示差走査熱量測定(DSC、島津製作所製DSC−6
0)により昇温速度10℃/minで測定した。 (ニ)熱架橋 窒素気流中250℃で2時間熱処理し、架橋させた。 (ホ)光架橋 メタルハライドランプを用いて6000mJ/cm
光照射を行い、架橋させた。
【0129】(ヘ)プロトン交換 プロトン酸の金属塩等は以下の方法でフリーのプロトン
酸に戻した。 1)プロトン酸基含有架橋性ポリスルホン膜を2N−硫
酸に一晩浸した。 2)酸処理した膜を蒸留水に一晩浸した。 3)酸処理および蒸留水で洗浄した膜を150℃で4時
間乾燥して、フリーのプロトン酸を含有する膜を得た。
【0130】(ト)イオン伝導度 イオン伝導膜を幅5mm、長さ40mmに切り出した
後、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ホルダー
上に設置し、4本の電極を圧接し、4端子法の交流イン
ピーダンス法で求まるCole-Coleプロットの円弧から抵
抗率を測定した。電圧端子間は20mmとした。インピ
ーダンスの測定はLCRメーター(日置電機社製353
2)を使用した。温度変化は電極を接続したサンプルを
アルミブロック製の恒温槽内に設置することにより行
い、30℃から110℃の範囲の伝導度を測定した。測
定はすべて加湿下で行ったが、この加湿は常圧の恒温槽
内への蒸気の導入により行い、水蒸気発生器にて測定温
度が100℃未満では恒温槽温+5℃、100℃以上で
は120℃の一定温度に蒸留水を加熱し、生成する蒸気
を使用した。また、イオン伝導度の測定に必要な膜厚は
乾燥状態でマイクロメータを用いて測定した。
【0131】(チ)メタノール溶解性 150℃で4時間乾燥させたイオン伝導膜をメタノール
に浸し、25℃で24時間静置した。取り出したイオン
交換膜を再度150℃で4時間乾燥させた後、重量減少
率を測定した。
【0132】(合成例1)攪拌器、温度計および冷却管
を装備した反応フラスコに、4,4'−ジクロロジフェ
ニルスルホン(0.60mol)と、30%発煙硫酸1
80mlを装入した後、110℃で6時間反応した。こ
れを、1.8kgの氷に排出した。次に、NaCl 3
60gおよび水500mlを加え、加熱溶解した後放冷
し一夜放置した。析出した結晶を濾過した後、水300
ml、エタノール350mlを加えて加熱溶解後放冷
し、再結晶を行った。析出した結晶を濾過後、再度水1
80mlとエタノール180mlで再結晶し、100℃
で6時間および200℃で4時間乾燥して、下記化学式
に示す5,5'−スルホニルビス(2−クロロベンジル
スルホネート)ナトリウム塩の白色結晶を得た。収量9
5.5g(0.194mol、収率32%)
【0133】
【化33】
【0134】NMR(JEOL社製GSX−270にて
測定) H−NMR(DMSO,TMS)ppm
【0135】 元素分析(%)(パーキンエルマー社製2400型CHN分析装置にて測定) C H 計算値 29.34 1.23 分析値 29.38 1.20
【0136】(実施例1)窒素導入管、温度計、還流冷
却器、及び撹拌装置を備えた200mlの5つ口反応器
に、ビスフェノールA 4.34g(19mmol)、
3−エチニルフェノール0.24g(2mmol)およ
び炭酸カリウム3.46g(25mmol)秤取した。
これにジメチルアセトアミド20mlとトルエン30m
lを加え、窒素雰囲気下130℃で4時間加熱撹拌し、
生成する水を系外に除去した後、トルエンを留去した。
引き続き、5,5'−スルホニルビス(2−クロロベン
ジルスルホネート)ナトリウム塩4.91g(10mm
ol)、4,4'−ジクロロジフェニルスルホン2.8
7g(10mmol)およびジメチルアセトアミド20
mlを加え、165℃で20時間反応を行い、粘稠なポ
リマー溶液を得た。得られた溶液にジメチルアセトアミ
ド60mlを加えて希釈した後セライト濾過した。この
ポリマー溶液をトルエン600mlに排出し、析出した
ポリマー粉を濾過後、160℃で4時間乾燥してポリマ
ー粉 9.69g(収率 89%)。得られたポリスルホ
ン粉の対数粘度は0.82dl/g、ガラス転移温度は
205℃、5%重量減少温度は412℃であった。
【0137】得られた粉末ポリマーをジメチルアセトア
ミドに溶解させガラス基板上にキャストし、200℃で
4時間乾燥してスルホン酸Na基を含有するポリスルホ
ン膜を得た。得られたスルホン酸Na基を含有するポリ
スルホン膜を、(ニ)に記載の方法で架橋し、スルホン
酸Na基含有架橋ポリスルホン膜を得た。得られたスル
ホン酸Na基含有熱架橋ポリスルホン膜を、(ヘ)に記
載の方法でプロトン交換を行い、スルホン酸基含有架橋
ポリスルホン膜を得た。得られた膜は可とう性に富み、
強靭であった。この膜について、前記(ヘ)に記載の方
法でイオン伝導度を測定した結果および(チ)の方法で
メタノール溶解性を測定した結果を表2に示す。
【0138】(実施例2〜20)各種芳香族ジヒドロキ
シ化合物および、プロトン酸基含有スルホン化合物と二
官能性化合物、架橋基を含む化合物の種類および割合を
かえて各種ポリスルホン粉末を得た。得られた粉末ポリ
マーよりキャスト膜を作成し、(ニ)および/または
(ホ)に記載の方法で架橋した。更に(ヘ)に記載の方
法でプロトン交換を行い、スルホン酸含有架橋ポリスル
ホン膜を得た。合成結果を表1に、得られた各種ポリス
ルホン粉末およびポリスルホン膜の各種物性の測定結果
を表2に併せて示す。
【0139】実施例において、用いたプロトン酸化合
物、二官能性化合物、架橋基を含む化合物は、以下の略
号で示す。 SDCDPS:5,5'−スルホニルビス(2−クロロ
ベンジルスルホネート)ナトリウム塩 SDFDPS:5,5'−スルホニルビス(2−フルオ
ロベンジルスルホネート)ナトリウム塩 DCDPS:4,4'−ジクロロジフェニルスルホン DFDPS:4,4'−ジフルオロジフェニルスルホン DFBP:4,4'−ジフルオロベンゾフェノン DCBP:4,4'−ジクロロベンゾフェノン Bis―A:ビスフェノールA Bis―F:ビスフェノールF HQ:ヒドロキノン DHBP:4,4'−ジヒドロキシビフェニル DHDFS:4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン tMe−BisA:2,2−ビス(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン tMe−BisF:3,3',5,5'−テトラメチル−
4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン tMe−DHBP:4,4'−ジヒドロキシ−3,3',
5,5'−ジメチルベンゾフェノン 3EP:3−エチニルフェノール 4EFB:4−エチニルフルオロベンゼン DCB:1,4―ジクロロブチン TFET:α,α,α−トリフルオロエチニルトルエン BFPA:ビス(4−フルオロフェニル)アセチレン
【0140】(比較例1〜3)架橋基を含む化合物を使
用せず、その他の条件は実施例1と同様に芳香族ジヒド
ロキシ化合物および、プロトン酸基含有スルホン化合物
と二官能性化合物よりポリスルホン膜を作成した。得ら
れたポリスルホン膜の合成結果を表1に、イオン伝導度
などの各種物性測定結果を表2に併せて示す。
【0141】(比較例4)パーフルオロカーボンスルホ
ン酸膜(ナフィオン膜、Aldrich社試薬)を用い
て、実施例1と同様にしてイオン伝導度およびTgを測
定した。測定結果を表2に示す。
【0142】
【表1】
【0143】
【表2】
【0144】表2より、実施例1〜20は比較例1、2
の架橋していないポリスルホンに比べ、耐メタノール性
が向上していることは明らかである。また、比較例4の
ナフィオン膜に比べてイオン伝導度は同等以上であり、
また、実施例1〜18で得られているTgはナフィオン
膜の130℃よりも十分に高く、耐熱性が大きく向上し
ていることが分かる。
【0145】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので、耐久性に優れた、低抵抗で高電流操作可
能な燃料電池を可能とする、イオン伝導性が高く耐メタ
ノール性に優れた高分子電解質膜を提供し、それを用い
た優れた燃料電池を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 13/00 H01B 13/00 Z H01M 8/02 H01M 8/02 P 8/10 8/10 // C08L 71:00 C08L 71:00 A (72)発明者 藤山 聡子 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 尾身 毅彦 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 玉井 正司 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA51C AA64C AA86C AA88C AF36 AF36C AF37 AF37C AG05 AH15 BA02 BB02 BC01 4J005 AA21 AA24 BA00 BD00 5G301 CA01 CA30 CD01 5H026 AA06 CX05 EE18 HH00 HH05

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子鎖内にプロトン酸基と、分子鎖内およ
    び/または分子鎖末端に、熱および/または光により架
    橋反応する架橋基とを有することを特徴とするプロトン
    酸基含有架橋性ポリスルホン。
  2. 【請求項2】ポリマー中に下記一般式(1)で表わされ
    るプロトン酸基を含有する繰り返し構造単位を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のプロトン酸基含有架橋
    性ポリスルホン。 【化1】 (一般式(1)中、Aは、単結合、−CH−、−C
    (CH−、−O−、−S−、−SO−または−
    CO−を表わし、mは0または2以下の正の整数であ
    り、RおよびR'は炭素数1から10のアルキル基であ
    り、sおよびs'は0または4以下の正の整数であり、
    XおよびYはそれぞれ独立に、スルホン酸基、カルボン
    酸基、リン酸基から選ばれるプロトン酸基、またはそれ
    らの金属塩を表し、xおよびyは0以上2以下の整数で
    あり、少なくともx+yが1以上である。)
  3. 【請求項3】ポリマーの全繰り返し構造単位に対して、
    前記一般式(1)で表わされる繰り返し構造単位を20
    〜99モル%、下記一般式(2)で表される繰り返し構
    造単位を1〜80モル%含むことを特徴とする請求項2
    に記載のプロトン酸基含有架橋性ポリスルホン。 【化2】 (一般式(2)中、A、m、R、R'、sおよびs'は、
    一般式(1)のA、m、R、R'、sおよびs'と同じ意
    味であり、Bは、単結合、−CH−、−C(CH
    −、−O−、−S−、−SO−または−CO−を表
    し、nは0または2以下の正の整数であり、R''、
    R'''は炭素数1から10のアルキル基であり、s''お
    よびs'''は0または4以下の正の整数である。)
  4. 【請求項4】前記一般式(1)中のAが−CO−であ
    り、かつs+s'が1以上であることを特徴とする請求
    項2または3に記載の光架橋可能なプロトン酸基含有架
    橋性ポリスルホン。
  5. 【請求項5】前記一般式(1)および(2)中のA、お
    よび/または前記一般式(2)中のBが−CO−であ
    り、かつs+s'+s''+s'''が1以上であることを特
    徴とする請求項3に記載の光架橋可能なプロトン酸基含
    有架橋性ポリスルホン。
  6. 【請求項6】一般式−O−R−G−R(Rは炭素
    数1から15の飽和炭化水素基または芳香族炭化水素基
    であり、スルホニル基、イミド基またはカルボニル基を
    含んでいてもよく、Gはビニレン基またはエチニレン基
    であり、Rは水素またはフェニル基である。)で表さ
    れる末端基を有することを特徴とする請求項1または2
    に記載の熱架橋可能なプロトン酸基含有架橋性ポリスル
    ホン。
  7. 【請求項7】一般式−O−R−G−R(Rは炭素
    数1から15の飽和炭化水素基または芳香族炭化水素基
    であり、スルホニル基、イミド基またはカルボニル基を
    含んでいてもよく、Gはビニレン基またはエチニレン基
    であり、Rは水素またはフェニル基である。)で表さ
    れる末端基を有することを特徴とする請求項3に記載の
    熱架橋可能なプロトン酸基含有架橋性ポリスルホン。
  8. 【請求項8】ポリマーの全繰り返し構造単位に対して、
    前記一般式(1)で表される繰り返し構造単位20〜9
    9モル%と、前記一般式(2)で表される繰り返し構造
    単位0〜79モル%と、下記一般式(3)で表される繰
    り返し構造単位および下記一般式(4)で表される繰り
    返し構造単位から選ばれる少なくとも1種1〜50モル
    %とを含むことを特徴とする請求項2または3に記載の
    熱架橋可能なプロトン酸基含有架橋性ポリスルホン。 【化3】 (一般式(3)中、B、n、R''、R'''、s''および
    s'''は一般式(2)のB、n、R''、R'''、s''およ
    びs'''と同じ意味であり、Rは3価の炭素数1から
    12の飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基または飽和炭
    化水素基と芳香族炭化水素基が結合した基であり、Dは
    ビニレン基またはエチニレン基であり、Rは水素また
    はフェニル基であり、Rは炭素数1から6のアルキレ
    ン基またはフェニレン基であり、h、iは0または1で
    あり、かつh+iは1である。) 【化4】 (一般式(4)中、A、m、R、R'、sおよびs'は一
    般式(1)のA、m、R、R'、sおよびs'と同じ意味
    であり、Rは3価の炭素数1から12の飽和炭化水素
    基、芳香族炭化水素基または飽和炭化水素基と芳香族炭
    化水素基が結合した基であり、Eはビニレン基またはエ
    チニレン基であり、Rは水素またはフェニル基であ
    り、Rは炭素数1から6のアルキレン基またはフェニ
    レン基であり、j、kは0または1であり、かつj+k
    は1である。)
  9. 【請求項9】プロトン酸基がスルホン酸基であることを
    特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のプロトン酸
    基含有架橋性ポリスルホン。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載のプロト
    ン酸基含有架橋性ポリスルホンを熱および/または光に
    よって架橋して得られる架橋物。
  11. 【請求項11】下記一般式(5)で表されるスルホン化
    合物と、下記一般式(6)で表される芳香族ジオール類
    とを重縮合させることを特徴とする請求項2に記載のプ
    ロトン酸基含有架橋性ポリスルホンの製造方法。 【化5】 (一般式(5)中、Zはハロゲンまたはニトロ基を表
    し、X、Y、x、yは一般式(1)のX、Y、x、yと
    同じ意味である。) 【化6】 (一般式(6)中、A、m、R、R'、sおよびs'は一
    般式(1)のA、m、R、R'、sおよびs'と同じ意味
    である。)
  12. 【請求項12】前記一般式(5)で表されるスルホン化
    合物と、前記一般式(6)で表される芳香族ジオール類
    と、下記一般式(7)で表される芳香族二官能性化合物
    とを重縮合させることを特徴とする請求項3に記載のプ
    ロトン酸基含有架橋性ポリスルホンの製造方法。 【化7】 (一般式(7)中、Zはハロゲンまたはニトロ基を表
    し、B、n、R''、R'''、s''およびs'''は一般式
    (2)のB、n、R''、R'''、s''およびs'''と同じ
    意味である。)
  13. 【請求項13】前記一般式(5)で表されるスルホン化
    合物と、前記一般式(6)中のAが−CO−であり、か
    つs+s'が1以上である芳香族ジオール類とを重縮合
    させることを特徴とする請求項4に記載の光架橋可能な
    プロトン酸基含有架橋性ポリスルホンの製造方法。
  14. 【請求項14】前記一般式(5)で表されるスルホン化
    合物と、前記一般式(6)中のAおよび/または前記一
    般式(7)中のBが−CO−であり、かつs+s'+
    s''+s'''が1以上である芳香族ジオール類および芳
    香族二官能性化合物とを重縮合させることを特徴とする
    請求項5に記載の光架橋可能なプロトン酸基含有架橋性
    ポリスルホンの製造方法。
  15. 【請求項15】前記一般式(5)で表されるスルホン化
    合物と、前記一般式(6)で表される芳香族ジオール類
    と、下記一般式(8)および/または下記一般式(9)
    で表される末端封止剤とを重縮合させることを特徴とす
    る請求項6に記載の熱架橋可能なプロトン酸基含有架橋
    性ポリスルホンの製造方法。 Z−R−G−R (8) (一般式(8)中、Rは炭素数1から15の飽和炭化
    水素基または芳香族炭化水素基であり、スルホニル基、
    イミド基またはカルボニル基を含んでいてもよく、Gは
    ビニレン基またはエチニレン基であり、Rは水素また
    はフェニル基であり、Zはハロゲン原子またはニトロ
    基である。) HO−R−G−R(9) (一般式(9)中、G、R、Rは一般式(8)の
    G、R、Rと同じ意味である。)
  16. 【請求項16】前記一般式(5)で表されるスルホン化
    合物と、前記一般式(6)で表される芳香族ジオール類
    と、前記一般式(7)で表される芳香族二官能性化合物
    と、前記一般式(8)および/または前記一般式(9)
    で表される末端封止剤とを重縮合させることを特徴とす
    る請求項7に記載の熱架橋可能なプロトン酸基含有架橋
    性ポリスルホンの製造方法。
  17. 【請求項17】前記一般式(5)で表されるスルホン化
    合物と、前記一般式(6)で表される芳香族ジオール類
    と、所望により前記一般式(7)で表される芳香族二官
    能性化合物と、それに加え下記一般式(10)で表され
    るジオール類および/または下記一般式(11)で表さ
    れる二官能性化合物とを重縮合させることを特徴とする
    請求項8に記載の熱架橋可能なプロトン酸基含有架橋性
    ポリスルホンの製造方法。 【化8】 (一般式(10)中、D、R、R、R、h、iは
    一般式(3)のD、R、R、R、h、iと同じ意
    味である。) 【化9】 (一般式(11)中、Zはハロゲンまたはニトロ基を
    表し、E、R、R、R、j、kは一般式(4)の
    E、R、R、R、j、kと同じ意味である。)
  18. 【請求項18】プロトン酸基がスルホン酸であることを
    特徴とする請求項11〜17のいずれかに記載のプロト
    ン酸基含有架橋性ポリスルホンの製造方法。
  19. 【請求項19】請求項1〜9のいずれかに記載のプロト
    ン酸基含有架橋性ポリスルホン、またはその架橋物より
    なる燃料電池用イオン伝導性高分子膜。
  20. 【請求項20】イオン交換基当量が1000g/mol
    以下、かつメタノール溶解性が15%未満である請求項
    19に記載の燃料電池用イオン伝導性高分子膜。
  21. 【請求項21】請求項19または20に記載の燃料電池
    用イオン伝導性高分子膜を用いて得られる燃料電池。
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