JP2002255059A - 自動車の前部車体構造 - Google Patents

自動車の前部車体構造

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JP2002255059A JP2001059562A JP2001059562A JP2002255059A JP 2002255059 A JP2002255059 A JP 2002255059A JP 2001059562 A JP2001059562 A JP 2001059562A JP 2001059562 A JP2001059562 A JP 2001059562A JP 2002255059 A JP2002255059 A JP 2002255059A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の前面衝突の途中にサブフレームの屈
曲変形を開始させるようにして、狙い通りに車体減速度
を降下させることにより、乗員に作用する衝撃荷重を低
減する。 【解決手段】 フロントサイドフレーム11,11の下
方に車体前後方向に延びる一対のサイドメンバ部33,
33を有するペリメータフレーム30を設け、その各サ
イドメンバ部33,33に、車体上下方向から見て、車
体外方へ突出した屈曲部を形成する。該各サイドメンバ
部33,33の屈曲部近傍にそれらを連結するようにク
ロスメンバ部50を架け渡し、ブラケット51を介して
取り付ける。前記フロントサイドフレーム11,11に
支持されるエンジン2の下端部に、前記クロスメンバ部
50よりも前方へ所定距離離間するように位置付けら
れ、かつ車体前後方向から見て、前記クロスメンバ部5
0と重複するように突出した凸部55を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロントサイドフ
レームの下方にサブフレームを配設した車体前部の構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の自動車の前部車体構
造として、例えば、特開2000−53022号公報に
開示されるように、自動車の前面衝突の際にフロントサ
イドフレームの変形モードを潰れ変形から屈曲変形へ切
り換えることにより、衝突初期に車体に対し相対的に大
きい減速度を生じさせ、その後、一旦、車体減速度を降
下させるようにしたものが知られている。
【0003】すなわち、図10及び図11に示すよう
に、車体前部の左右両側にそれぞれ設けられるフロント
サイドフレーム80,80の前端に、車幅方向に延びる
バンパーレインフォースメント81の左側及び右側がそ
れぞれ取り付けられ、さらに、該両フロントサイドフレ
ーム80,80の前後方向の中央部から前方へ向かっ
て、車体外方へ傾斜して延びる斜方向ビーム82,82
がそれぞれ設けられている。その斜方向ビーム82,8
2のそれぞれの前端部は、前記バンパーレインフォース
メント81に対して前後方向に所定距離離れた状態で、
かつ、車体前後方向から見て、該バンパーレインフォー
スメント81の車幅方向の両端部とそれぞれ重複するよ
うに位置付けられている。
【0004】そして、この構造では、前面衝突時の衝撃
は、まず、バンパーレインフォースメント81からフロ
ントサイドフレーム80,80に伝達されて、図11に
示すように、該フロントサイドフレーム80,80の前
端側が比較的、変形荷重の大きい潰れ変形を起こす。続
いて、バンパーレインフォースメント81の車幅方向の
両端部が前記斜方向ビーム82,82の前端部に当接し
て、該斜方向ビーム82,82を介して側方荷重が加え
られることによって、前記フロントサイドフレーム8
0,80の中央部が車体内方へ屈曲変形し、それ以降の
変形荷重が比較的、小さなものとなる。このことによ
り、衝突初期に車体減速度を急峻に立ち上がらせて、そ
の後、車体減速度を降下させることができる。
【0005】ここで、衝突時の乗員には、該乗員を拘束
するシートベルト等の拘束手段からの反力によって減速
度が作用するため、衝突の初期のようにシートベルトの
伸びが少ない状態では乗員減速度は極めて小さい。その
一方で、車体には衝突初期から大きな減速度が作用して
いるため、前記乗員と車体との相対移動距離は次第に大
きくなって、シートベルトの伸びが最大に達した時点で
乗員がシートベルトから受ける反力も最大となり、大き
な衝撃荷重を受けることになる。
【0006】前記従来例では、この乗員への衝撃荷重を
低減させるべく、衝突後にシートベルトの伸びが最大と
なる直前に、フロントサイドフレームの変形モードを切
り換えて、車体減速度を降下させるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
構造では、一対のフロントサイドフレームの間に搭載さ
れるパワープラントが、該各フロントサイドフレームの
車体内方への屈曲変形を阻害することがあり、この場合
には、上述したように車体減速度を降下させることがで
きないため、乗員減速度の最大値、即ち衝撃荷重を狙い
通りに低減できないという問題がある。
【0008】また、一般的に、前記各フロントサイドフ
レームの下方には、車体前後方向に延びるサイドメンバ
部を有するサブフレームを配設することがあり、この場
合には、自動車の前面衝突の際に該サブフレームが突っ
張ってしまい、前記従来例のように乗員への衝撃荷重を
低減できないという問題がある。
【0009】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、サブフレームの構造
に工夫を凝らし、衝突の途中にサブフレームの屈曲変形
を開始させるようにして、狙い通りに車体減速度を降下
させることにより、乗員に作用する衝撃荷重を低減する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、フロントサイドフレームの
下方に配設したサブフレームのサイドメンバ部同士をク
ロスメンバ部により連結し、自動車の前面衝突時にフロ
ントサイドフレームの変形の途中で該クロスメンバ部を
サイドメンバ部から分離させることにより、サブフレー
ムの屈曲変形を開始させるようにした。
【0011】具体的には、請求項1の発明では、車体前
部の左右両側において各々車体前後方向に延びるように
一対のフロントサイドフレームが設けられるとともに、
該各フロントサイドフレームの下方においてそれぞれ車
体前後方向に延びる一対のサイドメンバ部を有するサブ
フレームが配設された自動車の前部車体構造を前提とす
る。そして、前記サブフレームのサイドメンバ部の前端
側をフロントサイドフレームの前端側に固定する一方、
サイドメンバ部の後端側をフロントサイドフレームの後
端側ないしその近傍の車体構成部材に固定し、前記サイ
ドメンバ部の前端側及び後端側固定部の中間部分同士を
互いに連結するようにクロスメンバ部を架設するととも
に、前記サブフレームに、自動車の前面衝突の際に該サ
イドメンバ部及びクロスメンバ部の連結部に対して設定
値以上の荷重が作用したときにこの連結部を分離させる
分離誘起部を設ける構成とする。
【0012】この構成によれば、自動車の前面衝突時に
は、まず、フロントサイドフレームが圧縮荷重を受けて
潰れ変形を開始する。この際、サブフレームは各サイド
メンバ部の中間部分が互いにクロスメンバ部によって連
結されていて、高い剛性を有するので、このサブフレー
ムがフロントサイドフレームの屈曲変形を抑制して、衝
突の初期には車体減速度が急峻に立ち上がり、これによ
り、シートベルトが早期に伸びて乗員を強く拘束するよ
うになる。
【0013】その後、前記シートベルトの伸びが最大と
なる前に、サイドメンバ部及びクロスメンバ部の連結部
に作用する荷重が増大して設定値以上になるとサイドメ
ンバ部からクロスメンバ部が離脱し、これを契機として
該各サイドメンバ部とフロントサイドフレームとが屈曲
変形を開始する。
【0014】つまり、フロントサイドフレームの変形の
途中でサブフレームの各サイドメンバ部を分離させるこ
とにより、フロントサイドフレームの変形モードを狙い
通りのタイミングで潰れ変形から屈曲変形に切り換え
て、その変形荷重を減少させることができる。これによ
り、シートベルトが伸びきるときに車体減速度を低下さ
せて、該シートベルトの反力による乗員への衝撃荷重を
十分に低減することができる。
【0015】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記サブフレームが、サイドメンバ部の前端側を
互いに連結するように架設されたフロントメンバ部を有
するものとする。このことで、フロントメンバ部によっ
て各サイドメンバ部を連結して枠状のフレームとなるた
め、サブフレームの剛性をより高めることができ、衝突
の初期における車体減速度の急峻な立ち上がりを確実な
ものとすることができる。
【0016】また、請求項3の発明では、車体前部の左
右両側において各々車体前後方向に延びるように一対の
フロントサイドフレームが設けられるとともに、該各フ
ロントサイドフレームの下方においてそれぞれ車体前後
方向に延びる一対のサイドメンバ部を有するサブフレー
ムが配設された自動車の前部車体構造を前提とする。そ
して、前記サブフレームは、サイドメンバ部の前端側を
互いに連結するように架設されたフロントメンバ部を有
するものとし、該サイドメンバ部の車体前後方向の中間
部分を互いに連結するようにクロスメンバ部を架設する
とともに、自動車の前面衝突の際に、該サイドメンバ部
及びクロスメンバ部の連結部に対して設定値以上の荷重
が作用したときにこの連結部を分離させる分離誘起部を
設けるものとする。
【0017】この構成によれば、自動車の前面衝突時に
は、まず、フロントサイドフレームが圧縮荷重を受けて
潰れ変形を開始し、続いて、サブフレームにも車体前後
方向の圧縮荷重が作用する。ここで、該サブフレーム
は、サイドメンバ部がフロントメンバ部及びクロスメン
バ部によって連結されて、高い剛性を有するものなの
で、衝突の初期には車体減速度が急峻に立ち上がる。そ
の後、該サブフレームへの荷重の増大に伴い、サイドメ
ンバ部からクロスメンバ部が離脱してサブフレーム全体
の剛性が低下し、サイドメンバ部が相対的に低い荷重で
屈曲変形を開始するようになる。
【0018】このように、衝突の途中でサブフレームの
各サイドメンバ部を分離させることにより、該サブフレ
ームの変形荷重を狙い通りのタイミングで大きく低下さ
せ、これにより、請求項1の発明と同様の作用効果を得
ることができる。
【0019】請求項4の発明では、請求項1〜3のいず
れか1つの発明において、前記分離誘起部を、前記サイ
ドメンバ部が圧縮荷重を受けたときに車体外方へ折れ曲
がるように、該サイドメンバ部の中間部分に形成された
屈曲部とする。こうすれば、例えば自動車の衝突時にサ
イドメンバ部に作用する圧縮荷重によって、該サイドメ
ンバ部の中間部分が車体外方へ折れ曲がるので、このサ
イドメンバ部をクロスメンバ部から確実に分離させるこ
とができる。
【0020】請求項5の発明では、請求項4の発明にお
いて、前記クロスメンバ部の車幅方向の両端側に、サイ
ドメンバ部への締結部材が貫通する締結孔を設けるとと
もに、該締結孔を車体外方に向かって開放するように切
欠部を形成するものとする。こうすれば、クロスメンバ
部の両端側をそれぞれ締結部材によってサイドメンバ部
に締結できる。一方、自動車の衝突時に前記サイドメン
バ部が車体外方へ折れ曲がると、締結部材が切欠部を介
してクロスメンバ部から離脱し、これにより、サイドメ
ンバ部とクロスメンバ部とを確実に分離させることがで
きる。
【0021】請求項6の発明では、請求項1又は2のい
ずれかにおいて、前記サブフレームを、その前端部が前
記フロントサイドフレームの前端部よりも車体後方に位
置するように設ける。また、前記分離誘起部を、後端側
が前記クロスメンバ部に連結されて車体前方に延び、前
端部が前記サブフレームの前端部よりも車体前方でかつ
前記フロントサイドフレームの前端部よりも所定距離だ
け車体後方に位置付けられた縦メンバ部とする。
【0022】こうすれば、自動車の前面衝突時には、ま
ず、フロントサイドフレームの前端側が所定距離だけ潰
れ変形し、その後、縦メンバにも衝撃荷重が作用する。
そして、この衝撃荷重が縦メンバ部を介してクロスメン
バ部に伝達することにより、サイドメンバ部及びクロス
メンバ部の連結部に対して設定値以上の荷重を作用させ
て、この連結部を確実に分離できる。
【0023】請求項7の発明では、請求項1又は2のい
ずれかにおいて、前記フロントサイドフレームは、パワ
ープラントを支持し、前記分離誘起部を、クロスメンバ
部又はパワープラントの少なくとも一方に設けられ、前
記自動車の前面衝突時におけるパワープラントの後退に
よって該クロスメンバ部又はパワープラントの他方に係
合する係合部とする。
【0024】こうすれば、自動車の前面衝突時には、ま
ず、フロントサイドフレームの前端側が潰れ変形し、そ
の後、パワープラントが後退して、該パワープラントと
クロスメンバ部とが係合部により係合される。これによ
り、サイドメンバ部及びクロスメンバ部の連結部に対し
て設定値以上の荷重を作用させて、この連結部を確実に
分離できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0026】(実施形態1)図1〜図4は、本発明の実
施形態1に係る自動車の前部車体構造を示すものであ
る。尚、図1及び図2は、それぞれ垂直方向の断面図及
び下面図であり、図3及び図4は、それぞれ車体上方及
び車体下方から見た斜視図である。
【0027】この自動車は、図1に示すように、前側に
エンジンルーム1が設けられ、該エンジンルーム1内に
エンジン2及びミッションケース(変速装置等を収容す
る)3からなるパワープラント4を搭載し、該パワープ
ラント4によって前輪(図示しない)を駆動するように
している。前記エンジンルーム1の後側はダッシュパネ
ル5によって仕切られており、このダッシュパネル5の
後側が車室6とされ、その車室6の下側はフロアパネル
7によって仕切られている。このフロアパネル7は、ダ
ッシュパネル5下端縁部から、後方へ向かって下方へ傾
斜して車体の下端部まで達した後に、そこから略水平に
後方へ延びるように形成され、その車幅方向両端縁部に
は、図2に示すように、該縁部に沿って延びる閉断面の
サイドシル10がそれぞれ設けられている。
【0028】また、前記エンジンルーム1の車幅方向両
側には、前記ダッシュパネル5からそれぞれ前方へ突出
して延びる一対のフロントサイドフレーム11,11が
設けられている。この一対のフロントサイドフレーム1
1,11は、それぞれ略矩形状の閉断面を有し、前記車
体の下端部からフロアパネル7の傾斜部に沿って前方へ
延び、エンジンルーム1の上下方向の中央部近傍まで達
してそこから略水平方向へ屈曲して、パワープラント4
の前端部よりも前方へ延びるように形成されている。
【0029】前記パワープラント4のエンジン2は、図
示しないが、クランク軸が延びる方向に複数のシリンダ
が直線的に並ぶように構成され、クランク軸が略車幅方
向を向くように車体に対して横置きとされ、ミッション
ケース3の車体右側の側面がエンジン2のシリンダブロ
ックの車体左側の側面に締結されている。また、図示し
ないが、エンジン2の前側壁部には吸気マニホルドや補
機類等が取り付けられ、さらに、その前方の車体にはラ
ジエータや該ラジエータのファン等が取り付けられてい
る。尚、図1に示す符号12は、ミッションケース3の
出力軸と前輪とを回転一体に連結するドライブシャフト
である。
【0030】このように構成されたパワープラント4
は、図3及び図4に示すように、エンジンルーム1にお
いて該パワープラント4の車幅方向の両端部近傍をそれ
ぞれ前記フロントサイドフレーム11,11に対して、
一対のマウント部材13、14を介して弾性支持されて
いる。
【0031】この一対のマウント部材13、14のうち
の車体左側に位置するマウント部材13は、ミッション
ケース3の上面に固定されるミッション側ブラケット1
5と、車体左側のフロントサイドフレーム11の上面及
び車体内方の側面に固定される車体側ブラケット16
と、該ミッション側及び車体側ブラケット15、16の
間に介在され、例えばゴム等の振動を減衰する部材とを
備えるものである。一方、車体右側に位置するマウント
部材14は、エンジン2に固定されるエンジン側ブラケ
ット17と、右側のフロントサイドフレーム11の上部
に固定される車体側ブラケット18と、該エンジン側及
び車体側ブラケット17、18の間に介在され、振動を
減衰する部材とを備えるものである。
【0032】前記一対のフロントサイドフレーム11,
11は、車体上下方向から見て、その後端部から前方へ
向かって略中央部までは前側ほど互いに離れるように形
成される一方、該中央部から前端部までは互いに略平行
となるように形成されている。さらに、図3に示すよう
に、このフロントサイドフレーム11,11の車体外方
の側面は、その後端部から前後方向の略中央部に亘っ
て、車体内方側へ向かって窪んだ凹部が形成され、前記
前輪の操舵時における該前輪との干渉を防ぐようになっ
ている。このため、フロントサイドフレーム11,11
の後側は、前側に比べて小さい断面を有することにな
り、若干、脆弱である。
【0033】また、前記一対のフロントサイドフレーム
11,11の後端側は、図2に示すように、前記フロア
パネル7の下面に沿って前記サイドシル10と平行に後
方へ延びるように設けられた一対のフロアフレーム2
0,20の前端側にそれぞれ連続している。この各フロ
アフレーム20,20は、上方が開放したコ字状断面を
有し、その上端部が前記フロアパネル7の下面に溶接さ
れている。また、該一対のフロアフレーム20,20に
挟まれた略中央位置に対応するフロアパネル7には、そ
の前端から後端に亘るように車室6側へ向かって膨出し
たフロアトンネル部21が形成され、該フロアトンネル
部21の前端側の部分はその前側ほど大きく膨出してい
る。
【0034】前記フロアトンネル部21と各フロアフレ
ーム20,20との間には、それぞれ該フロアフレーム
の車体内方側からフロアトンネル部21の車体外方側に
亘ってダッシュパネル5下端側とフロアパネル7前端側
とに溶接されるダッシュロアレインフォースメント2
2,22が設けられている。さらに、左側及び右側のそ
れぞれのフロアフレーム20,20の車体外方側からサ
イドシル10,10の車体内方側に亘って、前記ダッシ
ュロアレインフォースメント22,22と同様に、ダッ
シュパネル5とフロアパネル7とに溶接されるトルクボ
ックス23,23がそれぞれ設けられている。
【0035】一方、前記フロントサイドフレーム11,
11のそれぞれの前端側には、車幅方向及び上下方向に
それぞれ延出した矩形のフランジ部24,24が設けら
れている。このフランジ部24,24には、後端部にこ
のフランジ部24,24と略同形状のフランジ部25,
25を有するクラッシュボックス26,26が取り付け
られて、フロントサイドフレーム11,11の前端部分
を形成している。該クラッシュボックス26,26は、
前側ほど小さい矩形断面を有するように形成され、前面
衝突時の衝撃により圧縮荷重を受けて前後方向に潰れ変
形して、このことにより衝撃を吸収するものであり、こ
の衝突の際の潰れ変形を確実に起こすように、その上面
及び両側面には、それぞれ車幅方向及び上下方向に長い
略だ円形のビードが形成されている。さらに、この左右
両側のクラッシュボックス26,26の前端部には、バ
ンパーレインフォースメント27の車幅方向両端部がそ
れぞれ固定されている。このクラッシュボックス26,
26の潰れ変形荷重は、詳しくは後述する衝突時に、乗
員を拘束するシートベルトの伸びが最大となる前に潰れ
変形が終了するように設定されている。
【0036】次に、前記フロントサイドフレーム11,
11の下方に配設されるペリメータフレーム30(サブ
フレーム)について説明する。このペリメータフレーム
30は、鋼板製とされ、前記パワープラント4や操舵装
置(図1に出力軸31のみを図示する)等を支持するも
のであり、全体として略矩形の枠状をなすように一体構
造とされている。このペリメータフレーム30の前端側
は、パワープラント4よりも前方で前記クラッシュボッ
クス26,26の後端部よりも若干、後方に位置付けら
れ、左側のフロントサイドフレーム11の真下位置から
右側のフロントサイドフレーム11の真下位置に亘るよ
うに車幅方向に直線的に延びるフロントメンバ部32と
されている。このフロントメンバ部32の左右両端側に
は、それぞれ該フロントメンバ部32と略同形状の断面
を有するとともに該両端側から後方へ延びるサイドメン
バ部33,33が設けられている。
【0037】この各サイドメンバ部33,33の後端部
から所定距離前方の部位には、前記フロントメンバ部3
2の断面よりも大きい断面を有するサスペンションクロ
スメンバ部34が2つのサイドメンバ部33,33に架
け渡された状態で溶接されている。また、前記サイドメ
ンバ部33,33は、図1に示すように、車幅方向から
見て、その後端部から前後方向の略中央部まで略水平に
延びるように形成される一方、この中央部分において上
方へ傾斜するように屈曲して、さらにその傾斜方向に前
端まで延びている。
【0038】また、前記サスペンションクロスメンバ部
34は、その車幅方向両端側に、図示しないが、前記前
輪を支持するサスペンションアームが軸支されているた
め、車幅方向の長さは、前記フロントメンバ部32より
も短く形成されている。また、図2に示すように、各サ
イドメンバ部33,33を車体上下方向から見ると、前
端部から前後方向の略中央部までは、後側ほど車体内方
に位置するように比較的緩く傾斜し、この中央部分にお
いて前側よりも車体内方へきつく傾斜するように屈曲し
て後端部まで延びており、該中央部分に車幅方向の外方
に突出した(車幅方向)屈曲部が形成されている。
【0039】前記ペリメータフレーム30の取り付けに
ついては、該ペリメータフレーム30の前端が前記一対
のフロントサイドフレーム11,11の前端側の固定部
11a,11aにそれぞれ固定される一方、該ペリメー
タフレーム30の後端が前記パワープラント4よりも後
方側の位置で前記ダッシュロアレインフォースメント2
2,22にそれぞれ固定されている。詳しくは、前記ペ
リメータフレーム30の前側の左右の隅部には、該隅部
の上面から車体外方へかつ前方へ向かって緩やかに傾斜
しながら、上方へ突出するように取付ブラケット36,
36が設けられている。この取付ブラケット36,36
の下端部は前記ペリメータフレーム30に溶接される一
方、上端部には軸線が上下方向に延びる円筒部37,3
7が設けられ、この円筒部37,37の内側には円筒状
のゴムブッシュ(図示せず)が嵌合されている。さら
に、このゴムブッシュには、前記円筒部37,37と同
軸に位置するようにパイプ部材(図示せず)が固着され
ており、そのパイプ部材を軸線方向に貫通するボルト3
8,38によって該パイプ部材の上端部がフロントサイ
ドフレーム11,11の前端側固定部11a,11aに
締結されるようになっている。
【0040】一方、前記ペリメータフレーム30のサイ
ドメンバ部33,33の後端部には、該ペリメータフレ
ーム30を前記ダッシュロアレインフォースメント2
2,22に取り付けるための取付部39,39が、それ
ぞれ設けられている。この取付部39,39にも、前記
したペリメータフレーム30の前側の取付ブラケット3
6,36の上端部と同様に円筒部40,40が設けら
れ、この円筒部40,40の内側にゴムブッシュ(図示
せず)が嵌合されている。そして、このゴムブッシュに
パイプ部材(図示せず)が固着されていて、ボルト4
1,41によって該パイプ部材の上端部がダッシュロア
レインフォースメント22,22の固定部22a,22
aに締結されるようになっている。
【0041】また、前記ペリメータフレーム30の前端
側の取付ブラケット36,36及び後端側の取付部3
9,39の間には、各サイドメンバ部33,33を連結
するように架け渡されるクロスメンバ部50がブラケッ
ト51,51を介して取り付けられている。従って、前
記ペリメータフレーム30の各サイドメンバ部33,3
3は、フロントメンバ部32、クロスメンバ部50、及
びサスペンションクロスメンバ部34の3箇所で連結さ
れており、高い剛性を有するようになっている。前記ク
ロスメンバ部50の取り付けについて詳しくは、前記各
サイドメンバ部33,33の車幅方向屈曲部近傍には、
それぞれ略矩形の板状に形成されかつ略水平に拡がるよ
うに配置された鋼板製ブラケット51,51が溶接によ
り取り付けられている。さらに、このブラケット51,
51の車体上下方向から見たときの中央部分には、車体
上下方向に貫通するボルト孔51a,51aが形成され
ている。
【0042】一方、前記クロスメンバ部50は、断面形
状が前記フロントメンバ部32と略同形状とされ、その
車幅方向両端側が前記ブラケット51,51へそれぞれ
取り付けられるようになっている。該クロスメンバ部5
0の車幅方向両端側には、車体前後方向の略中央部分に
おいて前記ブラケット51,51のボルト孔51a,5
1aと連通するように車体上下方向に貫通するボルト孔
50a,50aがそれぞれ設けられている。さらに、こ
のクロスメンバ部側のボルト孔50a,50aの車体外
方側には、該ボルト孔50a,50aを車体外方へ向か
って開放するように切欠部50b,50bが形成されて
いる。この切欠部50b,50bは、車体前後方向の長
さがボルト孔50a,50aの径と略同じとされ、クロ
スメンバ部50の長さ方向に延びていて、該クロスメン
バ部50の端縁部に至るように形成されている。
【0043】前記クロスメンバ部50の取り付けに際し
ては、該クロスメンバ部50をブラケット51,51の
下側に配置して、ボルト52,52(締結部材)をその
クロスメンバ部50及びブラケット51,51のボルト
孔50a,50a、51a,51aに下方から上方へ向
かって挿通させて、該ブラケット51,51の上側に配
置したナット53,53と螺合させる。これにより、ク
ロスメンバ部50の両端側がそれぞれブラケット51,
51に締結固定されて、該クロスメンバ部50によりペ
リメータフレーム30の各サイドメンバ部33,33が
連結される。
【0044】前記ペリメータフレーム30に対して車体
前後方向の圧縮荷重が作用すると、サイドメンバ部3
3,33の中間部分にはその中間部分が車体外方へ変位
するような曲げ荷重が作用し、これにより、サイドメン
バ部33,33及びクロスメンバ部50の連結部に対し
てそれらを分離させるような引張荷重が作用することに
なる。
【0045】さらに、この実施形態1では、自動車の前
面衝突の際、前記パワープラント4が後退したときに、
この後退時の荷重が前記ペリメータフレーム30のクロ
スメンバ部50に作用するよう、パワープラント4に該
クロスメンバ部50との係合部を設けている。
【0046】詳しくは、前記パワープラント4の車幅方
向の略中央部分に対応するエンジン2の下端部には、車
体前後方向から見て、前記クロスメンバ部50と重複す
るように突出した凸部55(係合部)が形成されてい
る。この凸部55は、前記クロスメンバ部50の前端部
から前方に所定距離(例えば、30〜40mm)離間す
るように位置付けられているため、通常時のパワープラ
ント4の揺動によって該クロスメンバ50と凸部55と
が接触することはない。
【0047】そして、前記パワープラント4の凸部55
は、前記自動車の前面衝突時に該パワープラント4が後
退することによって、前記クロスメンバ部50の車幅方
向略中央部分と係合して該中央部分が後方へ変位するよ
うに該クロスメンバ部50を屈曲させ、これにより、ク
ロスメンバ部50の車幅方向両端側にはサイドメンバ部
33,33から分離するような引張荷重が作用すること
になる。すなわち、前記した各サイドメンバ部33,3
3の車幅方向屈曲部及びパワープラント4の凸部55
が、それぞれ前面衝突時にサイドメンバ部33,33及
びクロスメンバ部50の連結部に対して引張荷重を作用
させて、それらを分離させる分離誘起部になる。
【0048】そして、前記連結部に作用する引張荷重が
ボルト52,52及びナット53,53の締結力による
連結荷重よりも大きくなると、サイドメンバ部33,3
3からクロスメンバ部50が離脱して各サイドメンバ部
33,33が分離し、このことによるペリメータフレー
ム30の剛性の大幅な低下を契機として、該ペリメータ
フレーム30及びフロントサイドフレーム11,11が
大きく折れ曲がることになる。つまり、この実施形態1
では、前記フロントサイドフレーム11,11及びペリ
メータフレーム30の屈曲変形のタイミングを、前記サ
イドメンバ部33,33及びクロスメンバ部50の連結
部におけるボルト52,52及びナット53,53の締
結力によって設定できるようになっていて、具体的に
は、その屈曲変形のタイミングは、前記クラッシュボッ
クス26,26の変形終了後とされている。尚、その屈
曲変形のタイミングは、前記クロスメンバ部50の切欠
部50b,50bの形状によっても設定することがで
き、例えば、屈曲変形のタイミングを遅らせたいときに
は、該切欠部50bの車体前後方向の長さをボルト52
の軸径よりも短くすることで、該ボルト52の軸部が通
過するときの荷重を増加させるようにすればよい。
【0049】次に、前記自動車が前面衝突したときのフ
ロントサイドフレーム11,11やペリメータフレーム
30の変形について、図5に基づいて詳しく説明する。
尚、図5は、衝突後の車体前部の状態を概略的に示す前
記図2に相当するものである。
【0050】まず、衝突の初期では、衝突時の衝撃荷重
がバンパーレインフォースメント27を介してクラッシ
ュボックス26,26に入力し、該クラッシュボックス
26,26が潰れ変形を開始する。一方、前記ペリメー
タフレーム30のサイドメンバ部33,33及びクロス
メンバ部50の連結荷重は前記の如く設定されているた
め、この時点におけるフロントサイドフレーム11,1
1及びペリメータフレーム30は全体として高い剛性を
有する。従って、このクラッシュボックス26,26の
潰れ変形の段階ではフロントサイドフレーム11,11
及びペリメータフレーム30ともに大きな変形は起こら
ず、前記クラッシュボックス26,26の潰れ変形のみ
によって車体減速度が相対的に大きく立ち上がることに
なる。言い換えると、前記クラッシュボックス26,2
6の衝撃吸収特性は、衝突初期の車体減速度を急峻に立
ち上がらせながら、かつ該衝突初期の衝撃により前記サ
イドメンバ部33,33及びクロスメンバ部50の連結
部が分離しないように過大な衝撃荷重を吸収するものと
されている。
【0051】続いて、前記クラッシュボックス26,2
6の潰れ変形が終了すると、前記したラジエータや吸気
マニホルド等を介してパワープラント4に直接、衝撃荷
重が作用するようになり、該パワープラント4が後退し
ていく。そして、該パワープラント4の凸部55が該ク
ロスメンバ部50を屈曲変形させて、これよって、前記
サイドメンバ部33,33及びクロスメンバ部50の連
結部に引張荷重が作用するようになる。また、前記クラ
ッシュボックス26,26の変形終了後はペリメータフ
レーム30に対する車体前後方向の圧縮荷重も増大し
て、左右のサイドメンバ部33,33がそれぞれ車幅方
向外方に折れ曲がり、これにより、前記の如く該サイド
メンバ部33,33及びクロスメンバ部50の連結部に
大きな引張荷重が作用する。そして、この連結部に対す
る荷重が前記した連結荷重以上になると、前記ボルト5
2,52の軸部が前記切欠部50b,50bを介してボ
ルト孔50a,50aから離脱し、これにより該連結部
が分離する。その後、サイドメンバ部33,33が前記
車幅方向屈曲部を起点として車体外方へ大きく折れ曲が
り、一方、前記フロントサイドフレーム11,11は、
その車体外方の側面に形成された前記凹部を起点として
上方へ大きく折れ曲がる。
【0052】つまり、クラッシュボックス26,26の
潰れた後に、ペリメータフレーム30の屈曲変形を開始
させることにより、該クラッシュボックス26,26を
有するフロントサイドフレーム11,11の変形モード
を潰れ変形から屈曲変形に切り換え、変形荷重を低下さ
せ、このことにより、車体減速度を一旦、降下させるこ
とができる。この際、フロントサイドフレーム11,1
1及びペリメータフレーム30はそれぞれの中間部分が
互いに離れるように屈曲変形するため、両フレーム1
1、30の干渉を回避でき、また、両フレーム11、3
0はパワープラント4とも離れる方向に屈曲するため該
パワープラント4との干渉も回避でき、十分な変形スト
ロークを確保することができる。
【0053】図6は、この実施形態1に係る自動車の車
体減速度特性a(実線)及び該自動車の乗員減速度特性
b(一点鎖線)と、この前部車体構造を有さない比較例
の車体減速度特性c(破線)及び乗員減速度特性d(二
点差線)とを対比して示す特性図である。尚、この特性
図では、横軸に車体潰れ量をとり、縦軸に減速度をとっ
ている。
【0054】まず、比較例の車体及び乗員の減速度特性
c、dについて説明すると、車体減速度特性cは衝突初
期に立ち上がって略一定の減速度を保った状態で車体の
潰れ変形が進行し、衝突終盤にパワープラント4がダッ
シュパネル5に底付きすることで急激に上昇して、その
後、車体の潰れ変形が終了して減速度は0となる。この
比較例における乗員減速度特性dについては、車体減速
度特性cよりも緩やかに立ち上がり、徐々に上昇度合い
が高くなる。そして、乗員を拘束するシートベルトの伸
びが最大に達して乗員減速度が最大となる領域でも、車
体減速度が前記の如く高いため、シートベルトによる乗
員への反力が極めて大きなものとなる。
【0055】これに対し、本実施形態1の車体及び乗員
の減速度特性a、bの場合、車体減速度特性aは、前記
の如くクラッシュボックス26,26の潰れ変形が開始
されると急峻に立ち上がり、このことで、比較的、早期
にシートベルトが伸ばされて、乗員減速度も車体減速度
にあまり遅れずに上昇する(乗員減速度特性b参照)。
そして、該シートベルトの伸びが最大となる直前に、前
記したようにクラッシュボックス26,26の潰れ変形
が終了し、ペリメータフレーム30の各サイドメンバ部
33,33が分離してフロントサイドフレーム11,1
1及びペリメータフレーム30の屈曲変形が開始される
ことで、車体減速度が一旦、降下することになり、この
車体減速度の降下する領域においてシートベルトの伸び
が最大となることで、乗員が受けるシートベルトからの
反力を前記比較例と比べて大幅に減少させることができ
る。
【0056】以上、説明したように、この実施形態1で
は、自動車の前面衝突の初期にクロスメンバ部50によ
ってペリメータフレーム30の各サイドメンバ部33,
33を連結しつつ、クラッシュボックス26,26の潰
れ変形によって車体減速度を安定的にかつ急峻に立ち上
がらせ、その潰れ変形の終了直後にサイドメンバ部3
3,33からクロスメンバ部50を離脱させて、前記フ
ロントサイドフレーム11,11及びペリメータフレー
ム30が屈曲変形を開始するようにしたので、衝突時に
シートベルトからの反力によって乗員減速度が過度に大
きくなることを確実に防止できる。
【0057】尚、この実施形態1では、パワープラント
4にクロスメンバ部50との係合部55を設けて該パワ
ープラント4の後退により前記サイドメンバ部33,3
3及びクロスメンバ部50の連結部に作用する荷重と、
前記各サイドメンバ部33,33の屈曲形状により該連
結部に作用する荷重とにより、サイドメンバ部33,3
3からクロスメンバ部50を離脱させるようにしたが、
前記パワープラント4の係合部55のみ、あるいは前記
サイドメンバ部33,33の屈曲形状のみによって該サ
イドメンバ部33,33からクロスメンバ部50を離脱
させるように、前記連結荷重を設定してもよい。
【0058】また、この実施形態1では、パワープラン
ト4に係合部55を設けるようにしたが、ペリメータフ
レーム30のクロスメンバ部50に、パワープラント4
の係合部位から所定距離後方へ離間させるようにして設
けてもよい。
【0059】(実施形態2)図7及び図8は、本発明の
実施形態2に係る自動車の前部車体構造を示すものであ
る。尚、図7及び図8は、それぞれ垂直方向の断面図及
び下面図である。この実施形態2の前部車体構造は前記
実施形態1のものと同様に構成されていて、分離誘起部
の構成が一部異なるだけなので、以下、同一の部分には
同一の符号を付し異なる部分だけを説明する。すなわ
ち、この実施形態2は、衝突時の直接的な衝撃荷重を前
記ペリメータフレーム30のクロスメンバ部50に伝達
するために、該クロスメンバ部50に連結された縦メン
バ部60を設けている。尚、パワープラント4及びクロ
スメンバ部50には、前記実施形態1で説明した係合部
は設けられていない。
【0060】具体的には、図8に示すように、前記縦メ
ンバ部60の後端側は、ペリメータフレーム30のクロ
スメンバ部50の車幅方向略中央部分に連結されてい
て、そこから前方へ延びる縦メンバ部60の前端部は、
フロントメンバ部32の前端部よりも前方でかつ前記フ
ロントサイドフレーム11,11の前端部よりも所定距
離後方に位置付けられている。
【0061】前記縦メンバ部60は、前記クロスメンバ
部50と略同様な断面形状を有し、該クロスメンバ部5
0に対して略直交するように配設されている。該縦メン
バ部60の後端側は、車幅方向に並ぶ2本のボルト6
1,61によって前記クロスメンバ部50の上側に締結
される一方、前端側は、フロントメンバ部32の下側に
同様なボルト62,62によって締結されていて、その
前端部がクラッシュボックス26,26の後端部に対応
する位置まで延びている。この縦メンバ部60の前端側
の締結構造について詳しくは、該前端側には、前記2本
のボルト62,62の配設位置に対応した2つのボルト
孔60a,60aが、それぞれ車体前後方向に長い断面
形状となるように形成されており、通常時には該ボルト
孔60a,60aの後端側近傍が前記ボルト62,62
によりそれぞれ締結されるようになっている。
【0062】次に、この自動車が前面衝突したときのフ
ロントサイドフレーム11,11やペリメータフレーム
30の変形について、図9に基づいて詳しく説明する。
尚、図9は、衝突後の車体前部の状態を概略的に示す前
記図8に相当するものである。まず、前記実施形態1と
同様に、衝突初期には、該クラッシュボックス26,2
6が潰れ変形を開始する一方、前記ペリメータフレーム
30の各サイドメンバ部33,33は、この段階では大
きな変形は起こらず、前記クラッシュボックス26,2
6の潰れ変形のみが起こり相対的に大きい車体減速度が
発生する。
【0063】そして、前記クラッシュボックス26,2
6の潰れ変形が終了した直後に前記縦メンバ部60の前
端側に直接的な衝突荷重が加わることになり、該縦メン
バ部60はフロントメンバ部62との締結ボルト62,
62が挿通するボルト孔60a,60aに沿って後退し
て前記クロスメンバ部50の該縦メンバ部60との連結
部分を後方へ屈曲させる。これにより、前記実施形態1
と同様に、衝突の途中にフロントサイドフレーム11,
11の変形モードを潰れ変形から屈曲変形に切り換え
て、車体減速度を一旦、降下させることができる。
【0064】前記縦メンバ部60前端側のフロントメン
バ部32との締結力は、前記直接的な衝撃荷重を受けた
ときに、該縦メンバ部60を該フロントメンバ部32に
対して後退させることができるようなものとされ、また
ボルト孔60a,60aの車体前後方向の長さは、前記
クロスメンバ部50をサイドメンバ部33,33から離
脱させる際の縦メンバ部60の後退ストロークに相当す
る長さとされている。また、この車体前後方向に長いボ
ルト孔60a,60aによって、縦メンバ部60の前端
部を車体前後方向に確実に変位させることができるた
め、前記クロスメンバ部50の屈曲を確実に行うことが
できる。また、この実施形態2では、前記サイドメンバ
部33,33からクロスメンバ部50を離脱させるタイ
ミングを、縦メンバ部60の前端部の車体前後方向の位
置によっても自由に設定できる。
【0065】したがって、この実施形態2では、前記実
施形態1と同様に自動車の前面衝突の初期にクラッシュ
ボックス26,26の潰れ変形によって車体減速度を安
定的にかつ急峻に立ち上がらせ、その潰れ変形の終了直
後に前記ペリメータフレーム30が屈曲変形を開始する
ようにしたので、衝突時にシートベルトからの反力によ
って乗員減速度が過度に大きくなることを確実に防止で
きる。
【0066】(他の実施形態)尚、本発明は前記実施形
態1及び2に限定されるものではなく、その他の種々の
実施形態を包含するものである。すなわち、前記各実施
形態では、クロスメンバ部50の車幅方向両端側にボル
ト孔50a及び切欠部50bをそれぞれ設けているが、
いずれか一方に各実施形態と同様なボルト孔50a及び
切欠部50bを設けるようにしてもよい。また、切欠部
は、サイドメンバ部33のブラケット51のボルト孔5
1aを車体内方側へ向かって開放するように設けてもよ
い。
【0067】また、ペリメータフレーム30のサイドメ
ンバ部33,33及びクロスメンバ部50を連結するボ
ルト52,52に、該連結部に作用する荷重が設定値以
上となったときに、該ボルト52,52の軸部が破断す
るような脆弱部を予め設け、これにより、サイドメンバ
部33,33からクロスメンバ部50を離脱させるよう
にしてもよい。
【0068】また、前記フロントサイドフレーム11,
11の前端側とペリメータフレーム30の前端側とは連
結されていなくてもよい。この場合でも、前記したよう
にペリメータフレーム30の各サイドメンバ部33,3
3がクロスメンバ部50で連結されていることにより、
該ペリメータフレーム30によって衝突の初期に車体減
速度を急峻に立ち上がらせることができ、その後、ペリ
メータフレーム30が屈曲変形を開始して、その変形荷
重が大幅に低下することにより、前記各実施形態と同様
な作用効果を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る自動車の前部車体構造によると、サブフレームの各
サイドメンバ部の中間部分を互いに連結するクロスメン
バ部を設け、該サイドメンバ部及びクロスメンバ部の連
結部に対して設定値以上の荷重が作用したときにこの連
結部を分離させるようにすることで、自動車の前面衝突
時の車体減速度を狙い通りに変化させて、乗員への衝撃
荷重を確実に低減することができる。
【0070】請求項2記載の発明によると、フロントメ
ンバ部によってサブフレームの剛性を高めることがで
き、衝突の初期の車体減速度の急峻な立ち上がりを確実
なものにできる。
【0071】請求項3記載の発明に係る自動車の前部車
体構造によると、サブフレームの各サイドメンバ部を連
結するクロスメンバ部を設け、該サイドメンバ部及びク
ロスメンバ部の連結部に対して設定値以上の荷重が作用
したときに、この連結部を分離させるようにすること
で、サブフレームの変形荷重を狙い通りのタイミングで
大きく低下させ、これにより、請求項1の発明と同様の
効果を得ることができる。
【0072】請求項4記載の発明によると、サイドメン
バ部が圧縮荷重を受けたときに車体外方へ折れ曲がるよ
うに該サイドメンバ部に形成された屈曲部を分離誘起部
とするので、例えば自動車の前面衝突時に、サイドメン
バ部をクロスメンバ部から確実に分離させることができ
る。
【0073】請求項5記載の発明によると、クロスメン
バ部の車幅方向の両端側に、サイドメンバ部への締結孔
を設けることにより、該クロスメンバ部の両端側をそれ
ぞれサイドメンバ部に締結できる。一方、該締結孔を車
体外方に向かって開放するように切欠部を形成すること
により、自動車の前面衝突時にサイドメンバ部とクロス
メンバ部とを確実に分離させることができる。
【0074】請求項6記載の発明によると、分離誘起部
として、自動車の前面衝突時にその衝撃荷重を直接的に
クロスメンバ部に伝達する縦メンバ部を設けたので、衝
突の途中にサイドメンバ部及びクロスメンバ部の連結部
を確実に分離できる。
【0075】請求項7記載の発明によると、分離誘起部
として、自動車の前面衝突時におけるパワープラントの
後退によってクロスメンバ部とパワープラントとを互い
に係合させるようにしたので、衝突の途中にクロスメン
バ部をサイドメンバ部から確実に分離できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る車体前部の断面図で
ある。
【図2】車体前部の構造を示す下面図である。
【図3】車体前部の構造を示す上方から見た斜視図であ
る。
【図4】車体前部の構造を示す下方から見た斜視図であ
る。
【図5】前面衝突後の車体前部の状態を示す図2相当図
である。
【図6】車体潰れ量に対する車体減速度の変化を示す特
性図である。
【図7】本発明の実施形態2に係る図1相当図である。
【図8】本発明の実施形態2に係る図2相当図である。
【図9】本発明の実施形態2に係る図5相当図である。
【図10】従来の自動車の車体前部構造を示す平面図で
ある。
【図11】前面衝突後の車体前部の状態を示す図10相
当図である。
【符号の説明】
4 パワープラント 11 フロントサイドフレーム 22 ダッシュロアレイン(車体構成部材) 30 ペリメータフレーム(サブフレーム) 32 フロントメンバ部 33 サイドメンバ部 50 クロスメンバ部 50a ボルト孔(締結孔) 50b 切欠部 52 ボルト(締結部材) 55 凸部(係合部) 60 縦メンバ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 25/20 B62D 25/20 C (72)発明者 藤田 英治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 藤井 裕子 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3D003 AA01 AA05 BB01 CA09 CA15 CA17 CA18 DA03 DA08 DA14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前部の左右両側において各々車体前
    後方向に延びるように一対のフロントサイドフレームが
    設けられるとともに、該各フロントサイドフレームの下
    方においてそれぞれ車体前後方向に延びる一対のサイド
    メンバ部を有するサブフレームが配設された自動車の前
    部車体構造において、 前記サブフレームのサイドメンバ部の前端側がフロント
    サイドフレームの前端側に固定される一方、サイドメン
    バ部の後端側がフロントサイドフレームの後端側ないし
    その近傍の車体構成部材に固定され、 前記サイドメンバ部の前端側及び後端側固定部の中間部
    分同士を互いに連結するようにクロスメンバ部が架設さ
    れ、 前記サブフレームには、自動車の前面衝突の際に、該サ
    イドメンバ部及びクロスメンバ部の連結部に対して設定
    値以上の荷重が作用したときにこの連結部を分離させる
    分離誘起部が設けられていることを特徴とする自動車の
    前部車体構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記サブフレームは、サイドメンバ部の前端側を互いに
    連結するように架設されたフロントメンバ部を有するこ
    とを特徴とする自動車の前部車体構造。
  3. 【請求項3】 車体前部の左右両側において各々車体前
    後方向に延びるように一対のフロントサイドフレームが
    設けられるとともに、該各フロントサイドフレームの下
    方においてそれぞれ車体前後方向に延びる一対のサイド
    メンバ部を有するサブフレームが配設された自動車の前
    部車体構造において、 前記サブフレームは、サイドメンバ部の前端側を互いに
    連結するように架設されたフロントメンバ部を有し、 前記サイドメンバ部の車体前後方向の中間部分を互いに
    連結するようにクロスメンバ部が架設され、 前記サブフレームには、自動車の前面衝突の際に、該サ
    イドメンバ部及びクロスメンバ部の連結部に対して設定
    値以上の荷重が作用したときにこの連結部を分離させる
    分離誘起部が設けられていることを特徴とする自動車の
    前部車体構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つの発明にお
    いて、 前記分離誘起部は、前記サイドメンバ部が圧縮荷重を受
    けたときに車体外方へ折れ曲がるように、該サイドメン
    バ部の中間部分に形成された屈曲部であることを特徴と
    する自動車の前部車体構造。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記クロスメンバ部の車幅方向の両端側には、サイドメ
    ンバ部への締結部材が貫通する締結孔が設けられるとと
    もに、該締結孔を車体外方に向かって開放するように切
    欠部が形成されていることを特徴とする自動車の前部車
    体構造。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2のいずれかにおいて、 前記サブフレームは、その前端部が前記フロントサイド
    フレームの前端部よりも車体後方に位置するように設け
    られ、 前記分離誘起部は、後端側が前記クロスメンバ部に連結
    されて車体前方に延び、前端部が前記サブフレームの前
    端部よりも車体前方でかつ前記フロントサイドフレーム
    の前端部よりも所定距離だけ車体後方に位置付けられた
    縦メンバ部であることを特徴とする自動車の前部車体構
    造。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2のいずれかにおいて、 前記フロントサイドフレームには、パワープラントが支
    持され、 前記分離誘起部は、前記クロスメンバ部又はパワープラ
    ントの少なくとも一方に設けられ、前記自動車の前面衝
    突時におけるパワープラントの後退によって該クロスメ
    ンバ部又はパワープラントの他方に係合する係合部であ
    ることを特徴とする自動車の前部車体構造。
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