JP2002254394A - 切目線形成用刃及び切目線 - Google Patents

切目線形成用刃及び切目線

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JP2002254394A JP2001047893A JP2001047893A JP2002254394A JP 2002254394 A JP2002254394 A JP 2002254394A JP 2001047893 A JP2001047893 A JP 2001047893A JP 2001047893 A JP2001047893 A JP 2001047893A JP 2002254394 A JP2002254394 A JP 2002254394A
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秀夫 梅原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層フィルムに積層フィルムの厚さの範囲内
の深さで直線状の切目線を形成するための切目線形成用
刃を提供することである。 【解決手段】 積層フィルムに積層フィルムの厚さの範
囲内の深さで切目線を形成するための刃であって、刃の
形状が底面が2等辺3角形からなる2等辺3角錐状であ
り、底面となる2等辺3角形の頂点から延びる稜線と底
面との角度が20〜40度で、稜線を跨ぐ角度が100
〜140度である形状を有し、底面となる2等辺3角形
の頂点が積層フィルムの走行方向の後方側に位置するよ
うに取り付けられる切目線形成用刃である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層フィルムに積
層フィルムの厚さの範囲内の深さで直線状の切目線を形
成するための切目線形成用刃及び切目線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直線状の開封用の切目線を形成し
た包装袋としては、基材層と熱接着性樹脂層を備えた多
層構成の積層フィルムの基材層に貫通する直線状の切目
線を形成した構成の易開封袋が知られている。基材層と
熱接着性樹脂層を備えた多層構成の積層フィルムにおい
て、基材層に使用されるフィルムとしては強度的に優れ
且つガスバリヤー性に優れたフィルムが使用されるのが
普通であり、この基材層に基材層を貫通する直線状の切
目線を形成すると積層フィルムのガスバリヤー性が低下
してしまうという点がある。また、積層フィルムの基材
層に貫通する切目線を形成する場合、切目線の形成部に
て切目線が形成されたフィルムの端縁間に隙間が生じた
り、フィルムの端縁同士の重なりが生じたりして外観が
悪くなり包装袋の意匠性を損なうという欠点がある。
【0003】上記の欠点を解消した易開封袋の構成とし
ては、基材層と熱接着性樹脂層を備えた多層構成の積層
フィルムの外面から基材層の厚さの範囲内の深さで基材
層を貫通しないように切目線を形成することが考えられ
るが、基材層となるプラスチックフィルムは一般にきわ
めて薄いために基材層を貫通しないように基材層の厚さ
の範囲内で一定の深さの切目線を形成するのがきわめて
困難であり、薄い基材層に貫通しない切目線を形成する
のに適した切目線形成装置が見当たらないのが現状であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、積層
フィルムに積層フィルムの厚さの範囲内の深さで直線状
の切目線を形成するための切目線形成用刃を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】底面が2等辺3角形であ
る2等辺3角錐状であり、2等辺3角錐の先端が底面と
なる2等辺3角形の底辺の近傍に位置する形状の切目線
形成用刃とすることにより、この切目線形成用刃を、底
面となる2等辺3角形の頂点が積層フィルムの走行方向
の後方側に位置するように取り付けて、走行する積層フ
ィルムの表面に一定の加重をかけて接触させることによ
り、積層フィルムの厚さの範囲内で任意の深さの切目線
を形成するのが容易となる。
【0006】上記の切目線形成用刃において、底面とな
る2等辺3角形の頂点から延びる稜線と底面との角度が
20〜40度であり、前記稜線を跨ぐ角度が100〜1
40度である形状とすることにより、稜線が底面に対し
て20〜40度のゆるやかな傾斜となっているととも
に、稜線を跨ぐ角度が100〜140度と鈍角になって
いるので、積層フィルムの表面にこの切目線形成用刃を
当てた場合に、切目線の深さが徐々に深くなっていくと
ともに、刃が積層フィルム面より適度の応力を受けるの
で切目線の深さが必要以上に深くなって積層フィルムに
クラックが発生するのを防止することができ、且つ適度
の深さの切目線をスムーズに形成することが可能とな
る。
【0007】上記の切目線形成用刃において、底面とな
る2等辺3角形の高さが0.5〜2.0mmである形状
とすることにより、刃の積層フィルムの走行方向の後方
側で刃の端縁に積層フィルムが引っ掛かける現象が発生
するのを防止できるので、スムーズに切目線を形成する
ことができる。
【0008】断面がV字状の窪み部と前記窪み部の両側
に形成された突出部を有する形状である上記の切目線形
成用刃により形成された切目線とすることにり、積層フ
ィルムの厚さの範囲内の任意の深さで切目線を形成する
ことが容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を引用して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の切目線形成用刃の
実施形態の形状を示す(イ)は底面図、(ロ)は側面
図、(ハ)は正面図、(ニ)は背面図、図2は実施形態
の切目線形成用刃が取り付けられた開封用切目線形成装
置の概略を示す図、図3は実施形態の切目線形成用刃を
使用して切目線を形成する状態を示す積層フィルムの走
行方向と直角方向の刃の先端を通る拡大断面図、図4は
実施形態の切目線形成用刃を使用して切目線を形成する
状態を示す積層フィルムの走行方向と平行方向の刃の先
端を通る拡大断面図、図5は実施形態の切目線形成用刃
を使用して形成された切目線を有する包装袋の実施例を
示す平面図、図6は図5におけるI−I拡大断面図、図
7は包装袋の他の実施例を示す図5に対応する拡大断面
図であり、1は刃、11は底面となる2等辺3角形の底
辺、12,12’は2等辺3角形の斜辺、13は2等辺3角形
の底辺から立ち上がる斜面、14,14’は2等辺3角形の
斜辺から立ち上がる斜面、15は2等辺3角形の頂点から
延びる稜線、16,16’は2等辺3角形の底辺の両端から
延びる稜線、2は本体、2aは基準面、2bは水平面、2cは
摺動スピンドル摺動穴、2dは水平溝、3は摺動スピンド
ル、3aはテーパーブロック摺動穴、3bはテーパー面、4
はテーパーブロック、4aはテーパー面、4bは水平面、5
はマイクロメーター、6a, 6bはバネ、7はアーム、8は
支点、9は受ロール、10は切目線、10a は窪み部、10b
は突出部、20,20'は積層フイルム、21は基材層、22は熱
接着性樹脂層、23は中間層をそれぞれ表す。
【0010】本発明の切目線形成用刃の実施形態の形状
は、底面図が図1(イ)に、側面図が図1(ロ)に、積
層フィルムの走行方向の前方から見た正面図が図1
(ハ)に、積層フィルムの走行方向の後方から見た背面
図が図1(ニ)に示す2等辺3角錐状をなしている。切
目線形成用刃の底面は底辺11と斜辺12,12'からなる2等
辺3角形であり切目線形成用刃の先端が底面の底辺の近
傍に位置しており、斜辺12,12'からそれぞれ立ち上がる
斜面14,14'と、底辺11から立ち上がる斜面12を有し、底
面となる2等辺3角形の頂点から延びるゆるやかに傾斜
する稜線15と底辺の両端から延びる急峻な稜線16,16'を
有する2等辺3角錐状である。稜線15と底面との夾角d1
は20〜40度で、斜面12と稜線15との夾角d2は90〜
130度で、稜線15を跨ぐ斜辺12,12'間の夾角d3は10
0〜140度とされている。図1に示す形状の切目線形
成用刃は、底面をなす2等辺3角形の頂点が走行する積
層フィルムの後方に位置するように切目線形成装置に取
り付けられて積層フィルムに切目線を形成するものであ
る。
【0011】本発明の切目線形成用刃を取り付けて積層
フィルムに切目線を形成する切目線形成装置の一例の概
略は図2に示すとおりである。切目線形成装置は、基準
面2aと、基準面2aに平行な水平面2bを底面とする水平溝
2dと、基準面2aに垂直方向に延びる摺動スピンドル摺動
穴2cとを有する装置本体2と、先端に刃1を備え、基準
面2aに平行であり上面がテーパー面3bとされたテーパー
ブロック摺動穴3aを有する摺動スピンドル3と、テーパ
ーブロック摺動穴3a内を摺動する上面がテーパー面4aと
され下面が水平面4bとされたテーパーブロック4と、テ
ーパーブロック4を基準面2aに平行に摺動させるマイク
ロメーター5と、回転軸8にて上下方向に移動するアー
ム7からなっている。刃1は底面となる2等辺3角形の
頂点が走行する積層フィルムの後方に位置するように取
り付けられる。
【0012】装置本体2の摺動スピンドル摺動穴2c内に
刃1が下端にくるように摺動スピンドル3を挿入してバ
ネ6aにより摺動スピンドル3を刃1のある側に付勢され
ており、摺動スピンドル3のテーパーブロック摺動穴3a
内にテーパーブロック4を挿入してテーパーブロック4
の上面のテーパー面4aをテーパーブロック摺動穴3aの上
面のテーパー面3bと接触させた状態で、テーパーブロッ
ク4を装置本体2の水平溝2dの下面となる水平面2b上を
摺動させることができるように、テーパーブロック4の
一方の端縁にマイクロメーター5が取り付けられるとと
もに他方の端縁をバネ6bにてマイクロメーター5側に付
勢されており、マイクロメーター5により水平面1b上を
摺動可能にされている。この状態で、マイクロメーター
5を回転させると、テーパーブロック4の上面のテーパ
ー面4aとテーパーブロック摺動穴3aの上面のテーパー面
3bが接触しているので、摺動スピンドル3を基準面2aに
垂直方向に摺動させて摺動スピンドル3の先端の刃1を
装置本体2の基準面2aから出し入れすることができるも
のである。
【0013】テーパーブロック4の上面のテーパー面4a
は1/100程度のテーパーとし、マイクロメーター5
は1/100mm移動可能にすることにより、テーパー
ブロック4をマイクロメーター5により1/100mm
移動させることにより、テーパーブロック4の上面のテ
ーパー面4aがテーパーブロック摺動穴2aの上面のテーパ
ー面2bと接触しているので、摺動スピンドル3は基準面
2aと垂直方向に1/10000mm(0.1μm)の精
度で移動させることができる。したがって、摺動スピン
ドル3の下端に取り付けられている刃1は基準面2aから
1/10000mm(0.1μm)の精度で出し入れす
ることが可能となるので、例えば12μmの厚さの2軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに、厚さ方向
に数μmの深さを有する切目線14を形成することが可能
となる。
【0014】実施形態の切目線形成用刃が取り付けられ
た図2に示す切目線形成装置を使用して積層フィルム20
に切目線10を形成するには、積層フィルム20を受ロール
9にて支持された状態で走行させながら、摺動スピンド
ル3の下端に取り付けられている刃1を積層フィルム20
面に接触させることにより、摺動スピンドル3の下端の
刃1の基準面2aから突出した高さに相当する深さに積層
フィルム20に切目線10が形成されるものである。図2に
示す切目線形成装置では、切目線形成装置の自重により
刃1に一定の加重がかかるので積層フィルム20に切目線
を形成することができる。形成する切目線の深さはマイ
クロメーター5を回してテーパーブロック4を摺動さ
せ、装置本体2の基準面2aから突出する刃1の高さを変
化させることにより、基準面2aから突出した刃1の高さ
に相当する深さの切目線が形成できる。
【0015】刃1が積層フィルム20に接触した状態の積
層フィルム20の走行方向と平行方向の刃1の先端を通る
断面は、図3に示すとおりであり、この状態で積層フィ
ルム20を走行させることにより、刃1の先端が徐々に積
層フィルム20に突き刺さってゆくので、積層フィルム20
に厚さの範囲内で任意の深さを有する切目線をスムーズ
に形成することができるものである。刃1の底面となる
2等辺3角形の頂点から延びる稜線15と底面との夾角d1
が20〜40度とされており、且つ2等辺3角形の底辺
11から立ち上がる斜面12と稜線15との夾角d2が90〜1
30度とされているので、底面からゆるやかに傾斜して
延びる稜線15により走行する積層フィルム20面に徐々に
深く刃1の先端が突き刺さって所定深さの切目線をスム
ーズに形成することが可能となる。夾角d2が90度より
小さくなると稜線15と底面との夾角d1が大きくなって積
層フィルム20に刃1が急激に突き刺さるため切目が深く
なり切目線の形成部にクラックが発生するおそれがあ
る。
【0016】刃1が積層フィルム20に接触した状態の積
層フィルム20の走行方向と直角方向の刃1の先端を通る
断面は、図4に示すとおりであり、受ロール9に支持さ
れた積層フィルム20に一定の深さで刃1の先端が突き刺
さった状態で積層フィルム20が走行することにより、刃
1の底辺となる2等辺3角形の斜辺12,12'から立ち上が
る斜面14,14'の夾角d3が100〜140度と鈍角とされ
ているので、積層フィルム20の表面に刃1を当てた際
に、刃1が積層フィルム20面より適度の応力を受けるの
で、刃1が積層フィルム20に深く突き刺さりすぎること
がなく、切目線の深さが必要以上に深くなるのを防止で
きるので、所定の深さ以上に積層フィルム20に刃1の先
端が突き刺さって積層フィルム20にクラックが発生して
深い切目線が形成されてしまうのを防止することができ
る効果を有している。したがって、積層フィルム20に厚
さの範囲内で任意の深さを有する切目線を形成すること
ができるものである。
【0017】実施形態の切目線形成用刃を使用して切目
線10が形成された包装袋の実施例は、図5に示すとお
り、4角形状の2枚の積層フィルム20を重ねて周縁に熱
接着部24を形成して作製された袋であって、対向する熱
接着部24間に熱接着部24に直交する切目線10が形成され
ており、切目線10の両端に対応する熱接着部24に切欠25
をそれぞれ形成された構成である。切目線10が形成され
た箇所の断面形状は、図6に示すとおりであり、積層フ
ィルム20は基材層21と熱接着性樹脂層22が積層された2
層構成であり、基材層21の厚さの範囲内の深さを有する
夾角d3に略等しいなだらかなV字状の窪み部10a からな
る切目線10が形成され、切目線10の両側に窪み部10a と
なった部分の基材層21が刃1との摩擦により両側に押し
やられて突出部10b が形成された断面形状を有してい
る。図5に示す包装袋は、切欠25の部分から積層フィル
ム20を簡単に引き裂いて開封することができる。図5に
示す実施例の包装袋では、基材層21の厚さの中央部に達
する深さの切目線10が形成されているが、基材層21の厚
さと同じ深さの切目線を形成することもできる。
【0018】実施形態の切目線形成用刃を使用して切目
線10が形成された包装袋の他の実施例における切目線10
が形成れた箇所の断面形状は、図7に示すとおりであ
り、積層フィルム20' は基材層21と中間層23と熱接着性
樹脂層22が積層された3層構成であって、図6に示す断
面形状と同様に、基材層21の厚さの範囲内の深さを有し
夾角d3に略等しいなだらかなV字状の窪み部10a と窪み
部10a の両側に窪み部分の基材層21が刃1との摩擦によ
り両側に押しやられて形成された突出部10b を有してい
る。図7に示す実施例の包装袋では、基材層21の厚さの
中央部に達する深さの切目線10が形成されているが、基
材層21の厚さと同じ深さの切目線を形成することもでき
るし、また、基材層21を貫通し中間層23に達する深さの
切目線を形成することもできる。なお、実施形態の切目
線形成用刃1を使用して形成された切目線10を有する積
層フィルム20,20'にて作製される包装袋の形状は、3方
シール袋、4方シール袋、底部を内方へV字状に折込ん
だ自立性袋、ピロータイプ袋等任意である。ピロータイ
プ袋の場合は、合掌熱接着部に平行に切目線が形成され
る。
【0019】積層フィルム20,20'を構成する基材層21と
しては、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)、2軸延伸ナ
イロン(ON)等の2軸延伸フィルム、金属酸化物蒸着
2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(VMPET)等
が使用できる。中間層23としては、アルミニウム箔(A
L)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVO
H)、アルミニウム蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レート(ALVMPET)、金属酸化物蒸着2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレート(VMPET)、金属酸化物
蒸着2軸延伸ナイロン(VMON)等が使用できる。熱
接着性樹脂層22としては、低密度ポリエチレン(LDP
E)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度
ポリエチレン(HDPE)、未延伸ポリプロピレン(C
PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ア
ルミニウム蒸着未延伸ポリプロピレン(VMCPP)等
が使用できる。
【0020】2層構成の積層フィルム20としては、OP
20μm/ドライラミネーシヨン(DL)/CPP4
0μm、0PP/押出しポリエチレン(EC)/CP
P、0PP/EC/LLDPE、0PP/DL/VMC
PP40μm、PET/DL/CPP、PET/EC/
CPP、PET/DL/LLDPE40μm、PET
DL/VMCPP、ON15μm/DL/CPP、ON
/EC/LLDPE等である。3層構成の積層フィルム
20' としては、PET/EC/AL/LLDPE、OP
/EC/AL/LLDPE、PET/DL/VMPE
T12μm/DL/CPP、PET/DL/VMPET
/LLDPE、PET/DL/EVOH15μm/DL
/LLDPE、OPP/DL/VMPET/DL/CP
P、OPP/EC/VMPET/EC/CPP、ON
5μm/DL/VMPET/DL/LLDPE、PET
/DL/ON/DL/LLDPE等である。積層フィル
ム20,20'の下線を付した基材層にその厚さの範囲内で任
意の深さの切目線を形成するのが普通であるが、基材層
を貫通する深さに形成してもよい。
【0021】
【発明の効果】底面が2等辺3角形である2等辺3角錐
状であり、2等辺3角錐の先端が底面となる2等辺3角
形の底辺の近傍に位置する形状の切目線形成用刃とする
ことにより、この切目線形成用刃を、底面となる2等辺
3角形の頂点が積層フィルムの走行方向の後方側に位置
するように取り付けて、走行する積層フィルムの表面に
一定の加重をかけて接触させることにより、積層フィル
ムの厚さの範囲内で任意の深さの切目線を形成するのが
容易となる。
【0022】上記の切目線形成用刃において、底面とな
る2等辺3角形の頂点から延びる稜線と底面との角度が
20〜40度であり、前記稜線を跨ぐ角度が100〜1
40度である形状とすることにより、稜線が底面に対し
て20〜40度のゆるやかな傾斜となっているととも
に、稜線を跨ぐ角度が100〜140度と鈍角になって
いるので、積層フィルムの表面にこの切目線形成用刃を
当てた場合に、切目線の深さが徐々に深くなっていくと
ともに、刃が積層フィルム面より適度の応力を受けるの
で切目線の深さが必要以上に深くなって積層フィルムに
クラックが発生するのを防止することができ、且つ適度
の深さの切目線をスムーズに形成することが可能とな
る。
【0023】上記の切目線形成用刃において、底面とな
る2等辺3角形の高さが0.5〜2.0mmである形状
とすることにより、刃の積層フィルムの走行方向の後方
側で刃の端縁に積層フィルムが引っ掛かける現象が発生
するのを防止できるので、スムーズに切目線を形成する
ことができる。
【0024】断面がV字状の窪み部と前記窪み部の両側
に形成された突出部を有する形状である上記の切目線形
成用刃により形成された切目線とすることにり、積層フ
ィルムの厚さの範囲内の任意の深さで切目線を形成する
ことが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切目線形成用刃の実施形態の形状を示
す(イ)は底面図、(ロ)は側面図、(ハ)は正面図、
(ニ)は背面図。
【図2】実施形態の切目線形成用刃が取り付けられた開
封用切目線形成装置の概略を示す図。
【図3】実施形態の切目線形成用刃を使用して切目線を
形成する状態を示す積層フィルムの走行方向と直角方向
の刃の先端を通る拡大断面図。
【図4】実施形態の切目線形成用刃を使用して切目線を
形成する状態を示す積層フィルムの走行方向と平行方向
の刃の先端を通る拡大断面図。
【図5】実施形態の切目線形成用刃を使用して形成され
た切目線を有する包装袋の実施例を示す平面図。
【図6】図5におけるI−I拡大断面図。
【図7】包装袋の他の実施例を示す図5に対応する拡大
断面図。
【符号の説明】
1 刃 11 2等辺3角形の底辺 12,12’ 2等辺3角形の斜辺 13 2等辺3角形の底辺から立ち上がる斜面 14,14’ 2等辺3角形の斜辺から立ち上がる斜面 15 2等辺3角形の頂点から延びる稜線 16,16’ 2等辺3角形の底辺の両端から延びる稜線 2 本体 2a 基準面 2b 水平面 2c 摺動スピンドル摺動穴 2d 水平溝 3 摺動スピンドル 3a テーパーブロック摺動穴 3b テーパー面 4 テーパーブロック 4a テーパー面 4b 水平面 5 マイクロメーター 6a, 6b バネ 7 アーム 8 支点 9 受けロール 10 切目線 10a 窪み部、 10b 突出部 20,20' 積層フイルム 21 基材層 22 熱接着性樹脂層 23 中間層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層フィルムに積層フィルムの厚さの範
    囲内の深さで切目線を形成する切目線形成用刃であっ
    て、前記切目線形成用刃が底面が2等辺3角形である2
    等辺3角錐状であり、前記2等辺3角錐の先端が底面と
    なる前記2等辺3角形の底辺の近傍に位置する形状であ
    ることを特徴とする切目線形成用刃。
  2. 【請求項2】 底面となる前記2等辺3角形の頂点から
    延びる稜線と底面との角度が20〜40度であり、前記
    稜線を跨ぐ角度が100〜140度であることを特徴と
    する請求項1記載の切目線形成用刃。
  3. 【請求項3】 底面となる前記2等辺3角形の高さが
    0.5〜2.0mmであることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の切目線形成用刃。
  4. 【請求項4】 断面がV字状の窪み部と前記窪み部の両
    側に形成された突出部を有する形状であることを特徴と
    する請求項1〜3に記載の切目線形成用刃により形成さ
    れた切目線。
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