JP2002253156A - クラッカー粉類似物およびこれを用いた食品 - Google Patents

クラッカー粉類似物およびこれを用いた食品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッカー粉の代替物として、よりクリスピ
ーな食感を付与し得るクラッカー粉類似物およびそれを
用いた食品を提供する。 【解決手段】穀物を主原料とし、比重が0.07〜0.
7g/mlかつ粒度が8.6メッシュパス〜200メッ
シュオーバーの粉粒物を50%以上含有することを特徴
とするクラッカー粉類似物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクラッカー粉の代替
物として、よりクリスピーな食感を付与し得るクラッカ
ー粉類似物およびそれを用いた食品に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、小麦粉を捏ねて焼成したクラッカ
ーを粉砕して製造されるクラッカー粉は、従来からフラ
イ食品に使用されている。しかし、従来のクラッカー粉
の製造工程は、複雑多岐にわたり製造時間が長いという
欠点がある。そのため、近年そのようなクラッカー粉の
代わりにポテトフレークを用いた衣付け食品やパン粉類
似物の製造法(特公昭49−32939号公報、特開昭
64−63348号公報)が提案されている。
【0003】しかしながら、ポテトフレークを用いた衣
付け食品は、クラッカー粉を用いた場合に比べ食感が非
常に硬くなるという難点があり、価格も高価であったた
め、安価でクリスピー感のある素材が求められていた。
【0004】一方、クラッカー粉類似物にはパン粉があ
るが、パン粉は吸油量が多く健康上の問題から吸油量を
低減させたパン粉が求められている。さらにパン粉に
は、時間経過により吸湿しサクミや剣立ちが損なわれ食
感を維持できないという致命的な欠点がある。
【0005】また、上記の公報に記載された方法で作ら
れたパン粉類似物では、1)エクストルーダーで膨化後
圧延して組織を揃えているため、クリスピー感が損なわ
れる、2)コーン黄色部を使用するため、見た目がクラ
ッカー粉やパン粉に見えない、3)穀物臭がするため風
味が損なわれるなどの問題がある。そのため、クリスピ
ー感があり、無臭かつ黄色でない素材の開発が切望され
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、クラ
ッカー粉類似物やパン粉類似物を食品に適用する際の上
記問題を克服し、クラッカー粉に近く、クラッカー粉の
利点であるクリスピー感をより向上させた新規なクラッ
カー粉類似物を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
を解決するため種々研究を進めた結果、穀物をエクスト
ルーダーで処理させてなる膨化物において、比重と粒度
が所定の範囲に入るものがクリスピー感を向上させ、さ
らに穀物にホワイトコーンや米を用いて着色することに
より風味や見た目もクラッカー粉に似ているということ
を見出し本発明を完成させた。すなわち本発明は、穀物
を主原料とし、比重が0.07〜0.7g/mlかつ粒
度が8.6メッシュパス〜200メッシュオーバーの粉
粒物を50%以上含有することを特徴とするクラッカー
粉類似物である。
【0008】
【発明の実施の形態】比重の測定:本発明において、比
重は以下の方法で測定する。即ち、粉砕されたクラッカ
ー粉類似物を100mlカップに入れ重量を測定し比重
を決定する。
【0009】粒度の測定:本発明において、粒度は以下
の方法で測定する。即ち、粉砕されたクラッカー粉類似
物を50g採取し、8.6メッシュ、16メッシュ、6
0メッシュ、200メッシュを用いRetsch社の電
磁式ふるい振とう機AS200型で15分間ふるって測
定する。
【0010】本発明のクラッカー粉類似物の製造法は特
に限定されないが、通常、主原料である穀物をエクスト
ルーダーを用い、温度100〜200℃、水分15〜4
0%、ダイ圧力5〜150kg/cm2、スクリュー回
転100〜300rpmの条件で膨化物を作成した後、
粗粉砕することにより、比重が0.07〜0.7g/m
lおよび粒度が8.6メッシュパス〜200メッシュオ
ーバーの範囲に入る粉粒物が少なくとも50%含まれる
ように調整する。
【0011】本発明のクラッカー粉類似物を得るには、
該クラッカー粉類似物の比重が0.07〜0.7g/m
l、粒度が8.6メッシュパス〜200メッシュオーバ
ーの範囲に入る粉粒物が50%以上になるように、主原
料である穀物をα化、膨化処理させることが必須条件で
ある。比重が0.7g/mlより大きい場合は硬くて食
するには適さない。逆に比重が0.07g/mlより小
さい場合はクリスピー感が損なわれ口の中で溶けるよう
な食感になる。特公昭49−32939号公報にあるよ
うに押出し後圧延処理を行なうと、薄く潰されるために
膨化させた効果が著しく低下し食感が非常に硬くなる。
【0012】一方、本発明のクラッカー粉類似物におい
て、粒度が8.6メッシュオーバーの場合は硬くなり繊
維感が残る食感を有し、外見もクラッカー粉には見えな
い。逆に200メッシュパスの場合は、気泡による組織
構造が粉砕によって壊されてしまいクリスピー感が損な
われる。
【0013】クラッカー粉として用いるには、風味や色
合いがクラッカー粉からかけ離れていては実用的でな
い。特開昭64−63348号公報にあるようなトウモ
ロコシの黄色部を用いたのでは黄色の製品ができてしま
い、見た目にクラッカー粉には見えない。またトウモロ
コシの黄色部は穀物臭が強く、フライ食品に用いるのは
適当でない。本発明においては、主原料にホワイトコー
ンおよび/又は米を用いることにより穀物臭の問題を解
決した。ホワイトコーンおよび/又は米を主原料とした
場合は、色合いも白色であることから、1)糖や蛋白を
一緒にエクストルーダー処理することによりメイラード
反応させて焦げ色を付ける方法、2)着色料により色を
付ける方法などにより色合いを自由に調整することがで
き、フライ食品で求められるような外観や風味を発現さ
せることができる。さらに主原料に加えて油脂、糖、蛋
白質、乳化剤等を副原料として使用することにより、一
層食感を向上させクリスピー感のあるクラッカー粉類似
物を得ることができる。なお、各種の食品用途におい
て、本発明のクラッカー粉類似品を純品で使用する以外
に、本発明の効果を損なわない程度に他のクラッカー粉
ないしはその類似物を配合しても差支えない。
【0014】本発明のクラッカー粉類似物を得るには、
主原料である穀物を適切に膨化させる条件が必要であ
る。特にエクストルーダーを使用する際には加水条件と
圧力条件が重要である。、加水が多い場合や圧力が低い
場合は膨化が不十分になり、逆に加水が少ない場合や圧
力が高い場合は膨化しすぎてしまい、外観、食感を満足
するクラッカー粉類似物を得ることができない。エクス
トルーダー使用時の適性条件は加水が20〜30%、ダ
イ圧力が30〜60kg/cm2、温度が120〜18
0℃、スクリュー回転が150〜300rpmである。
【0015】本発明において主原料として使用できる穀
物は、餅種米、米、小麦、とうもろこし、ホワイトコー
ン、豆類であり、これらを単独または併用して使用でき
る。特に好ましいのはホワイトコーン、米である。
【0016】本発明において副原料として使用できる油
脂は食用に供されるものであれば特に制限はなく、大豆
油、ナタネ油、ひまわり油、オリーブ油、ハイオレイッ
クナタネ油、パーム油、パーム核油、コーン油、ハイリ
ノールサフラワー油、ハイオレイックサフラワー油、綿
実油等の植物油や牛脂、豚脂、魚油、乳脂等の動物油、
さらにこれらの油脂に水素添加(硬化)、エステル交
換、分別等の物理的または化学的処理をしたものが挙げ
られる。さらにはモノグリセリド、ジグリセリド等の油
脂類似物質、油脂の構成成分である脂肪酸およびその誘
導体も本発明の油脂に代えて使用できる。又、これらの
油脂はバター、マーガリン、ショートニング、粉末油脂
等の形態で使用しても良い。これらは単独で又は2種以
上を組み合わせて使用しても良い。これらの油脂の添加
量は主原料である穀物100重量部に対して1〜10重
量部であり、そのうち1〜5重量部が望ましい。
【0017】本発明において副原料として使用できる糖
は、食品に供するのであれば特に限定されるものではな
く、デキストリン、澱粉、糖類、キサンタンガム、グァ
ーガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガ
ム、カラギーナン、ペクチン、グルコマンナン、アルギ
ン酸、アルギン酸ナトリウム、カードラン等である。澱
粉としてはコーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、
ハイアミロースコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱
粉、タピオカ澱粉、緑豆澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、エン
ドウ豆澱粉等があり、更には、これらの澱粉にエステル
化処理、エーテル化処理、架橋処理、酸処理、酸化処
理、湿熱処理等の物理的又は化学的処理を単独であるい
は2種以上を組み合わせて施した食品加工澱粉がある。
糖類としてはグルコース、スクロース、フルクトース、
マルトース、アラビノース、キシロース、リボース、ガ
ラクトース、ガラクツロン酸、ウロン酸、ラムノース、
フコース、マンノース、又はこれらを構成成分とする還
元糖を有する物質等がある。これらはいずれも単独で又
は2種以上を混合して使用できる。これら糖の添加量は
主原料である穀物100重量部に対して0.1〜100
重量部、好ましくは0.5〜20重量部である。
【0018】本発明において副原料として使用できる蛋
白質としては、食品に供するのであれば特に限定される
ものではなく、卵白、卵黄、鶏卵(全卵)、ホエー蛋
白、カゼイン、カゼインナトリウム、全脂肪乳、脱脂粉
乳、コラーゲン、ゼラチン、血漿蛋白、小麦蛋白、大豆
蛋白、エンドウ豆蛋白等である。これらはいずれも単独
で又は2種以上を混合して使用できる。これら蛋白質の
添加量は主原料である穀物100重量部に対して1〜1
00重量部、好ましくは1〜20重量部である。
【0019】本発明において副原料として使用できる乳
化剤としては、食品に供するのであれば特に限定される
ものではなく、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸
モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリ
グリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、
ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、
レシチン、酵素分解レシチン、酵素処理レシチンが挙げ
られ、このうちで最も好ましいのはモノグリセリン脂肪
酸エステルである。これらはいずれも単独で又は2種以
上を混合して使用できる。これら乳化剤の添加量は主原
料である穀物100重量部に対して0.1〜10重量
部、好ましくは0.5〜2重量部である。このうち特に
1重量部が最適である。
【0020】本発明のクラッカー粉類似物はフライ食
品、バッター生地、衣、パン、菓子、ハンバーグ、シュ
ウマイ、ぎょうざ等練り込み用等の幅広い分野で使用す
ることができる。そのなかでも、フライ食品、バッター
生地、衣は本発明のクラッカー粉類似物の特徴を最も効
果的に発揮し得る用途である。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明の主
旨はこれらに限定されるものではない。
【0022】
【実施例1】ホワイトコーン粉砕物97部、パーム油1
部、ぶどう糖1部、グリセリン脂肪酸エステル1部を、
温度150℃、水分25%、ダイ圧力40kg/cm
2、スクリュー回転250rpmの条件でエクストルー
ダー処理した膨化物を水分10%未満まで乾燥し、その
後、整粒機で粒度が16〜60メッシュの間になるように粒
度をそろえて本発明のクラッカー粉類似物を得た。この
クラッカー粉類似物の比重、及び粒度を測定し、その結
果を表1に示した。
【0023】
【実施例2】米粉砕物97部、パーム油1部、ぶどう糖
1部、グリセリン脂肪酸エステル1部を、温度150
℃、水分25%、ダイ圧力40kg/cm2、スクリュ
ー回転250rpmの条件でエクストルーダー処理した
膨化物を水分10%未満まで乾燥し、その後、整粒機で
粒度が16〜60メッシュの間になるように粒度をそろえ
て本発明のクラッカー粉類似物を得た。このクラッカー
粉類似物の比重、及び粒度を測定し、その結果を表1に
示した。
【0024】
【実施例3】ホワイトコーン粉砕物100部を、温度1
50℃、水分25%、ダイ圧力40kg/cm2、スク
リュー回転250rpmの条件でエクストルーダー処理
した膨化物を水分10%未満まで乾燥し、その後、整粒
機で粒度が16〜60メッシュの間になるように粒度をそ
ろえて本発明のクラッカー粉類似物を得た。このクラッ
カー粉類似物の比重、及び粒度を測定し、その結果を表
1に示した。
【0025】
【比較例1】ホワイトコーン粉砕物100部を、温度1
70℃、水分15%、ダイ圧力75kg/cm2、スク
リュー回転250rpmの条件でエクストルーダー処理
した膨化物を水分10%未満まで乾燥し、その後、粉砕
してクラッカー粉類似物を得た。このクラッカー粉類似
物に比重、及び粒度を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0026】
【比較例2】ホワイトコーン粉砕物100部を、温度1
10℃、水分45%、ダイ圧力8kg/cm2、スクリ
ュー回転250rpmの条件でエクストルーダー処理し
た膨化物を乾燥、その後整粒機で粒度が16〜60メッシ
ュの間になるように粒度をそろえてクラッカー粉類似物
を得た。このクラッカー粉類似物の比重、及び粒度を測
定し、その結果を表1に示した。
【0027】
【比較例3】ホワイトコーン粉砕物100部を、温度1
20℃、水分30%、ダイ圧力18kg/cm2、スク
リュー回転250rpmの条件でエクストルーダー処理
した膨化物をカッターでペレット化した。水分10%未
満まで乾燥してクラッカー粉類似物を得た。このクラッ
カー粉類似物の比重、及び粒度を測定し、その結果を表
1に示した。
【0028】
【比較例4】ホワイトコーン粉砕物100部を、温度1
10℃、水分35%、ダイ圧力10kg/cm2、スク
リュー回転250rpmの条件でエクストルーダー処理
した膨化物を1mmの厚さに圧延し乾燥、その後整粒機
で粒度が16〜60メッシュの間になるように粒度をそろ
えてクラッカー粉類似物を得た。このクラッカー粉類似
物の比重、及び粒度を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0029】
【比較例5】とうもろこし黄色部粉砕物100部を、温
度100℃、水分45%、ダイ圧力6kg/cm2、ス
クリュー回転250rpmの条件でエクストルーダー処
理した膨化物をカッターでペレット化した。処理した膨
化物を乾燥してクラッカー粉類似物を得た。このクラッ
カー粉類似物の比重、及び粒度を測定し、その結果を表
1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【試験例】食感の評価法 小麦粉1000gに水2000gを添加・混合してなる
バッター液を鶏もも肉に均一に薄く着けたものを9組調
製した。各々、クラッカー粉、実施例1〜3、比較例1
〜5のクラッカー粉類似物を均一に付着させ、160
℃、5分間、油で揚げて鶏の唐揚げを作成した。得られ
た鶏の唐揚げの食感評価を10人のパネラーにより行な
った。その結果を表2に示した。
【0032】
【表2】
【0033】比重の関係:実施例1ではクラッカー粉よ
りも食感が良く、クリスピー感が非常にある結果が得ら
れた。比較例1では軽い食感になり過ぎクリスピー感が
損なわれている。またα化の度合いが高いため口に入れ
た時に溶けてしまい、のりっぽくねちゃつく食感にな
る。さらにダマになり作業性が非常に悪い。比較例2で
は密な組織構造をとり非常に硬い。口に入れた時に硬い
ためクリスピー感はなく、口溶けが悪く、歯に付くため
食感が非常に悪い。以上の結果から良好な食感を得るに
は最適な比重があり、0.07〜0.7g/ml比重の
範囲で好ましくは0.1〜0.5g/mlが適してい
る。
【0034】圧延の効果:クリスピー感を得るには膨化
によって均一に細かい気泡がはいった組織構造を形成す
ることが重要である。比較例4の場合は一度膨化させた
ものを圧延するために組織構造がつぶされてしまい、気
泡のない密な組織になっている。このため食感が硬く、
クリスピー感が減少した。また歯に付着するなどの欠点
が見られた。以上の結果から圧延をしない方がクリスピ
ー感のある食感を得られる。
【0035】副原料の効果:乳化剤と油脂がない実施例
3では、両者を含む実施例1及び2と比較して、クリス
ピー感、硬さ、口溶けの点でやや劣り、ひき、歯への付
着も若干見られる。乳化剤は食感に大きく作用し、食感
を向上させる効果が認められた。また、乳化剤の添加に
よりエクストルーダーの機械的負荷が軽減され、機械操
作性・作業性を向上させることも確認された。油脂もま
た食感を向上させる効果が認められた。
【0036】黄色とうもろこしの問題点:比較例5では
黄色で穀物臭があるため見た目にフライ食品には見えな
い。穀物臭が素材の風味を損なわせる。実施例1ではホ
ワイトコーンを使用し、実施例2では米を使用している
ために穀物臭がない。またエクストルーダー処理におい
て、糖と一緒に処理を行なうことでメイラード反応によ
る好ましいきつね色を呈し、見た目にも好ましく素材の
風味も損なわない鶏の唐揚げが得られる。
【0037】粒度の関係:粒度の違いにより食感が大き
く異なる。8.6メッシュオーバーになると粒度が大き
すぎるために食感が硬く、繊維感が残り歯に付くため非
常に悪い。衣が厚くなり過ぎるために見た目も一般的な
唐揚げには見えない。また、逆に200メッシュパスだ
とクリスピー感が減少する。最適粒度は8.6メッシュ
パス〜200メッシュオーバー、好ましくは16〜60
メッシュの範囲である。
【0038】吸油の低減:本発明のクラッカー粉類似物
は構造上の違いにより油切れが良く、パン粉と比べると
衣への油の吸収量が低減する。時間経過後の食感も本発
明のクラッカー類似物は吸湿が少ないためへたりがなく
クリスピー感を維持できる。
【0039】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、穀物を
エクストルーダーで膨化させ所定の比重と粒度の範囲に
入るクラッカー粉類似物は、非常にクリスピー感があ
り、口溶けが良く、歯付きのない良好な食感が得られ、
外観や風味も優れた特徴を持つ。またこのクラッカー類
似物を食品に使用することにより優れた食感が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B023 LC05 LG01 LG08 LK05 LK06 LK10 LL04 LP07 LQ01 4B025 LB04 LG01 LG02 LG07 LG11 LG26 LG32 LK01 LP06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穀物を主原料とし、比重が0.07〜0.
    7g/mlかつ粒度が8.6メッシュパス〜200メッ
    シュオーバーの粉粒物を50%以上含有することを特徴
    とするクラッカー粉類似物。
  2. 【請求項2】穀物がホワイトグリッツおよび/または米
    である請求項1に記載のクラッカー粉類似物。
  3. 【請求項3】主原料に対して油脂、糖、蛋白質、乳化剤
    のうち少なくとも1種を副原料として添加してなる請求
    項1又は2に記載のクラッカー粉類似物。
  4. 【請求項4】穀物又は穀物と副原料の混合物をエクスト
    ルーダーを用いて、温度100〜200℃、水分15〜
    40%、ダイ圧力5〜150kg/cm2、スクリュー
    回転100〜300rpmの条件で処理してなる請求項
    1ないし3のいずれかに記載のクラッカー粉類似物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のクラッカ
    ー粉類似物を使用することを特徴とする食品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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