JP2002251067A - トナー規制ブレード及びその製造方法並びにトナー規制ブレードの固定方法 - Google Patents

トナー規制ブレード及びその製造方法並びにトナー規制ブレードの固定方法

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JP2002251067A
JP2002251067A JP2001048290A JP2001048290A JP2002251067A JP 2002251067 A JP2002251067 A JP 2002251067A JP 2001048290 A JP2001048290 A JP 2001048290A JP 2001048290 A JP2001048290 A JP 2001048290A JP 2002251067 A JP2002251067 A JP 2002251067A
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toner regulating
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toner
resin
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Sachiko Nakajima
佐知子 中島
Yukinobu Okaura
幸伸 岡裏
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】帯電電荷量が高く、簡便かつ低コストにて製造
可能であり、しかも安定した当接圧を実現できるトナー
規制ブレード並びにその製造方法を提供する。 【解決手段】高剛性樹脂にて形成された支持体層9の片
面全面に弾性体層12と弾性体層12表面にトナー樹脂
より正の帯電列を有する帯電層13とを積層したトナー
規制ブレード1とする。トナー規制ブレードは、高剛性
樹脂にて形成された支持体層の一方の表面に弾性体層形
成原料を流動状態にて積層する弾性体積層工程、弾性体
層の表面にトナー樹脂より正の帯電列を有する帯電層を
積層して積層体シートを作製する帯電層積層工程、及び
積層体シートを裁断してトナー規制ブレードを作製する
裁断工程とを有し、弾性体が熱可塑性エラストマーであ
り、積層工程が、熱可塑性弾性体を溶融状態にてニート
状にて積層を行うか、又は溶液にて被覆して乾燥するこ
とにより行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電転写プロセス
による画像形成装置において使用するトナー規制ブレー
ド及びその製造方法に関する。具体的には、例えば複写
機やページプリンタなどの電子写真方式あるいは静電記
録方式の画像形成装置に使用される現像装置において、
現像ローラなどのトナー担持体上に当接してトナー担持
体上のトナー量を規制し、均一に塗布するトナー規制部
材、特に、非磁性1成分カラー現像装置に使用すれば好
適なトナー規制部材及びその製造方法に係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】静電転写プロセスによる画像形成装置に
おいて、トナー規制ブレードはその弾性体層の面にて現
像ローラーに所定の当接圧にて当接し、その表面に確実
に帯電したトナーの薄層を形成する作用を有する部材で
ある(電子写真学会編「続電子写真技術の基礎と応用」
コロナ社)。かかる当接圧は、可とう性のトナー規制ブ
レードの幅方向の曲げ弾性を利用して発現される。
【0003】一方、近年の画像形成装置においては、フ
ルカラー化に伴い、磁性粉による色のくすみを改善する
ため、透明性のよい非磁性トナーを使用した1成分カラ
ー現像装置が出現している。
【0004】この非磁性1成分カラー現像装置では、現
像ローラーの表面にトナー供給ローラーを圧接すること
により、非磁性トナーはトナー供給ローラー側から現像
ローラーの表面に擦りつけられて搬送される。次に現像
ローラーに接触するゴム部材や金属板等からなるトナー
規制ブレードにより、現像ローラーの表面のトナー層の
膜厚が規制されると共に、トナー規制ブレードと現像ロ
ーラーとの間を通過する非磁性トナーが、トナー規制ブ
レードおよび現像ローラーとの接触摩擦により所望の摩
擦帯電電荷が付与される。このときの摩擦帯電電荷を基
本として感光体側へトナー粒子が転移して、感光体側の
静電潜像を顕像化している。
【0005】画像形成装置においては、常により美しい
画像を形成することが要求されており、そのためには、
画像濃度を濃くする必要がある。画像濃度を濃くするた
めには、トナー規制ブレードとトナーの帯電量を増加さ
せることが必要である。
【0006】トナー規制ブレードとトナーの帯電量を増
加させることを目的とした技術としては、特開平10−
186848号公報が公知である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平10−1868
48号公報開示の技術は、ウレタンエラストマー(ウレ
タンゴム)にガラスコーティング層を設けたトナー規制
ブレードである。
【0008】一般に、摩擦帯電における帯電量は、 [式1](帯電量)=(電荷発生量)−(電荷漏洩量) にて求められる。
【0009】上記の公知技術では、電荷発生量を高くす
ることが可能であるが、下記のような問題を有してい
る。
【0010】(1)トナー規制ブレードは、上記のよう
に、現像ローラーに当接し、その表面に確実に帯電した
トナーの薄層を形成する機能を発揮するものであり、そ
のために所定の当接圧にて現像ローラーに当接する必要
がある。上記公報において使用されているウレタンゴム
は、従来トナー規制ブレードやクリーニングブレードと
して使用されている材料であり、かかるウレタンゴム
は、使用温度範囲である10℃〜50℃の範囲におい
て、10℃と50℃におけるtan δの値の差が大き
いものである。このため、温度変化によるウレタンゴム
の特性の変動により低温時と高温時で当接圧が変化し、
安定した性能の要請に対応することができないものであ
った。
【0011】(2)ウレタンゴムは、曲げ歪を与えた状
態に放置すると応力緩和、永久歪を生じるため、長期の
使用において当接圧が徐々に低下するという問題があ
り、安定した帯電量を得るには、より一層の改善が求め
られていた。
【0012】(3)上記[式1]のとおり、帯電量には
電荷漏洩量が影響を与える。しかるにウレタンエラスト
マーは、比較的導電性が高い材料(体積抵抗率が1011
〜10 13Ω・cm程度)であり、摩擦によりブレードの
表面に発生した電荷がブレード全体に拡散しやすく、結
果的に[式1]における電荷漏洩量が大きくなる。金属
製の取付部材に固定してトナー規制部材としたときに
は、電荷漏洩量がさらに大きくなる。このため、帯電量
が十分とはいえず、より一層の高画質が求められる画像
形成装置に使用するには、改善の余地が有った。
【0013】本発明の目的は、帯電電荷量が高く、簡便
かつ低コストにて製造可能であり、しかも安定した当接
圧を実現できるトナー規制ブレード並びにその製造方法
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、静電転写プロ
セスを利用した画像形成装置に使用するトナー規制部材
であって、高剛性樹脂にて形成された支持体層の片面全
面に弾性体層と前記弾性体層表面にトナー樹脂より正の
帯電列を有する帯電層とを積層したことを特徴とする。
【0015】弾性体層表面にトナー樹脂より正の帯電列
を有する帯電層とを積層し、この帯電層を現像ローラー
に当接する構成とすることにより、帯電量が大きいトナ
ー規制ブレードが得られる。高剛性樹脂にて形成された
支持体層の片面全面に弾性体層を設けることにより、現
像ローラーに対して適切かつ安定した当接圧を実現でき
るトナー規制ブレードが得られる。また、高剛性樹脂に
て形成された支持体層を使用することにより、現像ロー
ラーへの当接におけるブレードのたわみ量が抑制でき、
帯電層をガラス層としてもクラックの発生を抑制でき
る。
【0016】また、大きなシート状の連続生産可能なト
ナー規制ブレードの原反を作製し、この原反から裁断し
て切り出すことにより製造可能であるため、低コスト品
となる。
【0017】支持体層を、絶縁性の高い材料とすること
により、金属製の保持部材に固定した場合でも電荷漏洩
量を小さくすることができ、さらに帯電量の大きいトナ
ー規制ブレードとなる。
【0018】前記弾性体層は、熱可塑性エラストマー層
であることが好ましい。熱可塑性エラストマーは、押出
機やカレンダー等を使用すること等により、容易に支持
体層に弾性体層を形成することができ、従って連続的に
トナー規制ブレード原反を製造することが可能であり、
トナー規制ブレードの低コスト化を図ることができる。
【0019】前記熱可塑性エラストマーは、tan δ
のピーク温度が0℃以下であることが好ましい。
【0020】前記熱可塑性エラストマーは、0℃におけ
るtan δ値と50℃におけるtan δ値の差が
0.3以下であることが好ましい。
【0021】上記の条件を充たす熱可塑性エラストマー
を使用することにより、静電転写プロセスによる画像形
成装置が使用される温度範囲において、従来より安定し
た当接力を有するトナー規制ブレードが得られる。
【0022】前記帯電層が、ポリシロキサン系重合体層
であることが好ましく、また前記帯電層を構成する材料
が、ポリアミド系重合体、セルロース系重合体、ポリメ
チルメタクリレート系重合体から選択される重合体層で
あることも好ましい。
【0023】これらの材料は、いずれもトナー樹脂より
正の帯電列を有するものであり、帯電層を構成する材料
として好ましいものである。
【0024】ポリシロキサン系重合体とは、Si−O結
合を有する重合体であり、ガラス、ポリオルガノシロキ
サン等、SiO2 にて表わされる重合体並びに主たる化
学構造がSiO2 であって、Si−R(Rは有機基)結
合を含む重合体を含む意味である。
【0025】また本発明のトナー規制ブレードにおいて
は、貫通孔が長さ方向に複数個設けられていることが好
適な態様である。
【0026】トナー規制ブレードを取付部材に固着する
場合、ないしは画像形成装置のハウジング等に直接装着
する場合、自由端長さを設定値にするための位置決め作
業を容易に行うことができる。即ち、金属あるいは高剛
性樹脂にて作成される取付部材に突起を形成しておき、
この取付部材の突起とトナー規制ブレードに設けられた
貫通孔を嵌合させることにより、位置決め操作が極めて
容易かつ確実に行うことができる。
【0027】本発明のトナー規制ブレードは、高剛性の
PET等を支持体層としているために、位置や形状の精
度が高い貫通孔が形成可能である。
【0028】本発明は、静電転写プロセスを利用した画
像形成装置に使用するトナー規制ブレードの製造方法で
あって、高剛性樹脂にて形成された支持体層の一方の表
面に弾性体層形成原料を流動状態にて積層する弾性体積
層工程、前記弾性体層の表面にトナー樹脂より正の帯電
列を有する帯電層を積層して積層体シートを作製する帯
電層積層工程、及び前記積層体シートを裁断してトナー
規制ブレードを作製する裁断工程とを有し、前記弾性体
が熱可塑性エラストマーであり、前記積層工程が、前記
熱可塑性弾性体を溶融状態にてニート状にて積層を行う
か、又は溶液にて被覆して乾燥することにより行うもの
であることを特徴とする。
【0029】かかる製造方法により、トナー規制ブレー
ドを多数作成可能な程度に十分な大きさのトナー規制ブ
レード原反を連続的に製造し、これを所定寸法に裁断す
ることによってトナー規制ブレードを高能率、低コスト
にて製造することが可能となる。
【0030】前記帯電層積層工程が、アルコキシシラン
もしくはその部分加水分解縮合物をコーティングし、硬
化させる工程であることが好ましく、かかる工程によ
り、ポリシロキサン系重合体層が形成される。
【0031】帯電層積層工程が、ポリアミド系重合体、
セルロース系重合体、ポリメチルメタクリレート系重合
体を溶融状態又は溶液状態で積層する工程であることが
好ましく、かかる工程により、ポリアミド系重合体、セ
ルロース系重合体、ポリメチルメタクリレート系重合体
の帯電層が形成される。
【0032】上記の製造方法においては、トナー規制ブ
レードに複数個の貫通孔を形成する貫通孔加工工程が設
けられていることが好ましい。貫通孔加工工程は裁断工
程の前であってもよく、裁断工程の後であってもよく、
また裁断工程と貫通孔加工工程とを例えば打ち抜き型を
使用して同時に、行ってもよい。
【0033】本発明のトナー規制ブレードの固定方法
は、請求項7に記載のトナー規制ブレードを使用し、前
記トナー規制ブレードを固定する取付部材には2個以上
の位置合わせ突起が設けられており、前記トナー規制ブ
レードの貫通孔に取付部材の突起にトナー規制ブレード
を嵌合し、さらに前記トナー規制ブレードの貫通孔に対
応した位置に貫通孔を有する高剛性挟持部材を嵌合した
後に他の貫通孔を使用してビス止めすることを特徴とす
る。
【0034】本発明のトナー規制ブレードの別の固定方
法は、請求項7に記載のトナー規制ブレードを使用し、
前記トナー規制ブレードを固定する取付部材を熱可塑性
樹脂で形成すると共に前記トナー規制ブレードの貫通孔
に対応する位置に突起を設け、前記取付部材の突起にト
ナー規制ブレードを嵌合し、さらに高剛性挟持部材を嵌
合した後に前記突起の先端部を溶融してかしめることを
特徴とする。
【0035】かかる構成により、位置合わせの工数が必
要なく、簡便かつ低コストにて取付部材に固定すること
ができる。また、トナー規制ブレードが、高剛性挟持部
材荷より、長さ方向に均一な力で保持され、当接面にう
ねりが発生しにくい。特に本発明のトナー規制ブレード
は、高剛性樹脂にて形成された支持体層を有するため
に、貫通孔を設けた場合にその位置精度が高く、従って
取付部材に突起を2個以上形成してトナー規制ブレード
の貫通孔に嵌合させることにより、高精度の位置合わせ
が簡便に行える。
【0036】ここにいう取付部材は、このトナー規制ブ
レードを装着する部材をいい、従来のトナー規制部材に
おいてトナー規制ブレードを固定する、いわゆる金具、
ホルダー等と称される部材でもよいが、装置のハウジン
グであってもよく、また現像部のケースやフレームの一
部であってもよい。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明のトナー規制ブレードの各
層の構成材料として好適な材料は以下の通りである。支
持体層構成材料は、裁断が容易であり、薄くしても感光
体との十分な当接圧が得られるため、高剛性の樹脂材料
は限定なく使用可能である。具体的には、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエ
ステル系樹脂、ナイロン−6等のポリアミド系樹脂、ポ
リイミド系樹脂、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、
アラミド樹脂、その他エンジニアリングプラスチックな
いしスーパーエンジニアリングプラスチック材のシー
ト、フィルム等が例示される。支持体層の厚さは、使用
する素材により、また要求される特性により異なるが、
一般的には50μm〜500μm程度である。厚過ぎる
と剛性が高くなり過ぎ、薄過ぎると所定の当接圧を得る
ことが困難になる。
【0038】支持体には、弾性体形成原料との接着性を
高めるための表面処理をほどこすことは好適な態様であ
る。かかる表面処理としては、コロナ放電処理、化学物
質によるエッチング処理、プライマー処理等が好適な表
面処理として例示される。特に接着性樹脂を0.5〜1
00μmの厚さに塗布することが好ましい態様である。
【0039】弾性体層を構成する樹脂としては、従来か
らトナー規制ブレードに使用される樹脂は限定なく使用
可能であり、具体的にはポリエステル系エラストマー、
ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタンエラスト
マー、ポリアミドエラストマー等が例示されるが、耐久
性の点でポリウレタンエラストマーの使用が最も好まし
い。弾性体は、ショアA硬度で60〜90であることが
好ましい。また弾性体層の厚さは、10〜800μmで
あることが好ましく、20〜500μmであることがよ
り好ましい。薄過ぎるとトナー規制ブレードとしての寿
命が短くなり、厚過ぎると弾性体の圧縮永久歪の影響が
表れる。
【0040】ポリウレタンエラストマーとしては、反応
硬化性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性ポリウレタ
ンエラストマーのいずれでもよいが、上述のように熱可
塑性エラストマーの使用がより好ましい。
【0041】熱可塑性ポリウレタンエラストマーとして
は、公知の熱可塑性ポリウレタンエラストマーは限定な
く使用可能であり、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリ
エステル系ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリウレ
タン等の他にポリエーテルポリオールとポリエステルポ
リオールを併用したポリウレタンや共重合ポリオールを
使用したポリウレタン等が例示される。ポリエーテル系
ポリウレタンの構成成分であるポリエーテルポリオール
としては、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキ
シテトラメチレンポリオール等が使用される。またポリ
エステルポリオールとしては、アジピン酸、アゼライン
酸等の脂肪族ジないしポリカルボン酸とエチレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、スピログリコール、
1,4−シクロヘキサンジオール、等の多価アルコール
類とのポリエステルやε−カプロラクトンの開環重合体
ポリエステル等が例示される(岩田、ポリウレタン樹脂
ハンドブック、(日刊工業新聞))。
【0042】熱可塑性ポリウレタンエラストマーとして
は、製造に際してイソシアネート基と水酸基の当量比を
1以上、好ましくは1.05〜1.20程度のイソシア
ネート過剰にて重合し、重合体中にイソシアネーと基が
残存したいわゆる不完全熱可塑タイプのポリウレタンエ
ラストマー、ないしイソシアネート基と水酸基の当量比
を0.95〜1.0程度で重合した後、ポリイソシアネ
ート化合物を添加して未反応のイソシアネート基を含有
させたものを使用することが好ましい。
【0043】かかる熱可塑性ポリウレタンエラストマー
は、重合体中に残存する低分子量成分が少なく、また加
工中の低分子量成分の発生を抑制することができ、感光
体等への低分子量成分の付着による問題の発生等が防止
される。
【0044】熱可塑性エラストマー、とりわけ熱可塑性
ポリウレタンエラストマーは、市販品を使用してもよ
く、市販品中から、tan δのピーク温度が0℃以
下、10℃におけるtan δ値と50℃におけるta
n δ値の差が0.3以下の少なくとも一方を充たす熱
可塑性エラストマーを選択して使用することが好ましい
態様である。
【0045】熱可塑性エラストマー、とりわけ熱可塑性
ポリウレタンエラストマーを溶液で積層する場合には、
該熱可塑性エラストマーを溶解する適宜の有機溶剤を使
用する。かかる有機溶剤としては、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の
アミド類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケト
ン類、酢酸n−ブチル等のエステル類、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素が例示される。これらに加えて
貧溶媒であるアルコール類、脂肪族ないし脂環式炭化水
素類を併用することも好適な態様である。
【0046】溶液状態の原料を使用して弾性体層を形成
する方法としては、公知のコーターを使用することが可
能であり、ロールコーター、ドクターブレード、コンマ
コーター等が好適な被覆装置として例示される。
【0047】弾性体層を構成する材料には必要に応じて
充填剤を添加することは好適な態様である。添加剤は用
途・目的に応じて適宜選択されるが、下記の添加剤が例
示される。 導電性材料:カーボンブラック(ケッチェンブラック、
アセチレンブラック、HAFカーボン等)、導電性酸化
チタン、ITO、グラファイト、過塩素酸リチウム、チ
オシアン酸アンモニウム等 潤滑性材料:ポリ四フッ化エチレン、窒化ホウ素、グラ
ファイト、二硫化モリブデン、ポリジメチルシロキサン
等のシリコン化合物等 その他:酸化防止剤、着色剤等 上記の添加剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併
用してもよい。
【0048】また上記の添加剤のなかでも弾性体層構成
材料に溶解しない粉末状の添加剤は、溶剤系の弾性体層
形成原料もしくはニートの熱可塑性弾性体に添加するこ
とが粉末状材料の添加による弾性体層形成原料の粘度上
昇による積層工程上の問題を生じることが少なく、好適
である。
【0049】帯電層構成材料はとして、トナー樹脂より
正の帯電列を有する材料が限定なく使用可能である。一
般にトナー樹脂としては、ポリエステル樹脂、ABS樹
脂が使用されるので、上述のようにポリシロキサン重合
体、ポリアミド系重合体、セルロース系重合体、ポリメ
チルメタクリレート系重合体を使用することが好まし
い。
【0050】ポリシロキサン重合体は、アルコキシシリ
ル基を有する化合物、その部分加水分解縮合物、又はこ
れらの混合物を主成分とし、必要に応じて触媒、架橋
剤、オルガノシリカゾル、シランカップリング剤、アク
リルポリマー等の重合体が添加された組成物を反応硬化
させて得られる。
【0051】アルコキシシリル基を含有する化合物とし
ては、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン等のアルキルトリアルコ
キシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のアリール
トリアルコキシシラン等の1種以上が適宜選択使用され
る。これらの化合物に、エポキシ基又はメタクリロイル
基、あるいはビニル基を導入したものも使用可能であ
る。
【0052】アルコキシシリル基を含有する化合物の部
分加水分解縮合物は、アルコキシシリル基を含有する化
合物に所定量の水、触媒等を添加して反応させる公知の
方法により製造可能である。
【0053】ポリシロキサン重合体を形成する原料とし
ては、市販のコーティング剤を使用することも好適な態
様であり、具体的には、GR−COAT(ダイセル化学
工業製)、Glass Resin(オーエンスコーニ
ング社製)、ヒートレスグラス(大橋化学工業製)、N
SC(日本精化製)、ガラス原液GO150SX、GO
200CL(ファイングラステクノロジー社製)、アル
コキシシリル化合物にアクリル樹脂やポリエステル樹脂
を共重合したものとして、MKCシリケート(三菱化学
製)、シリケート/アクリルワニスXP−1030−1
(大日本色材工業製)等が例示される。
【0054】アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等で変成
した化合物の使用により、塗膜中のシリカ含有量は低下
するが、表面硬度は、鉛筆硬度で6〜7H程度の帯電層
が形成され、熱可塑性エラストマー、とりわけ熱可塑性
ポリウレタンとの密着性が向上し、曲げてもクラックが
発生しないトナー規制ブレードが得られる。
【0055】ポリアミド系重合体、セルロース系重合
体、ポリメチルメタクリレート系重合体等の重合体層
は、ポリマーの溶液をコーティングする方法、ニートの
ポリマーを溶融して積層する方法等により形成される。
重合、架橋させるための添加剤を併用してもよい。
【0056】帯電層の厚みは、0.1〜100μmであ
ることが好ましい。薄すぎると帯電効果が得られなくな
り、厚すぎると弾性体層を設けた効果がなくなる。
【0057】帯電層のコーティング皮膜は、それぞれの
材料に応じて、公知の方法により形成される。液状のコ
ーティング剤を使用する場合には、公知の塗装方法が使
用可能であり、ロールコーター法、ドクターブレード
法、グラビアコーター法、スピンコート法、スプレー
法、ディッピング法等が例示される。また熱可塑性樹脂
をニート状で使用する場合には、押出し法も使用可能で
ある。
【0058】図1は、本発明のトナー規制ブレードの断
面構造を示した。トナー規制ブレード1は、支持体層9
の片面全面に弾性体層12が積層されており、弾性体層
12の表面に帯電層13が形成されており、帯電層13
にて現像ローラーに当接するように使用される。
【0059】図2には、本発明のトナー規制ブレードで
あって、複数個の貫通孔が長さ方向に形成されたトナー
規制ブレードを取付部材に固着したトナー規制部材の例
を示した。図2(a)は斜視図、(b)は平面図、
(c)は(b)におけるX−X断面図である。トナー規
制部材3はトナー規制ブレード1、取付部材5が自由端
長さLを形成するように接着剤層14を介して固着され
ている。
【0060】トナー規制ブレード1には、長さ方向に4
個の貫通孔7が設けられており、一方取付部材5には円
柱状の突起11が形成されている。突起11と貫通孔7
を嵌合させることにより、トナー規制ブレード1と取付
部材5の固着時における自由端長さLが容易かつ確実に
に設定可能である。しかもトナー規制ブレード1と取付
部材5のずり応力による位置ズレを防止する効果も得ら
れる。この例では貫通孔7は、トナー規制ブレード1の
長さ方向に直線的に等間隔で配置されているが、これに
限定されるものではない。少なくとも長さ方向に複数設
けられていれば、等間隔でなくてもよく、さらに幅方向
に並ぶよう配設された貫通孔があってもよい。
【0061】図3には、図2とは異なった断面形状を有
する取付部材6を使用したトナー規制部材を示した。こ
のトナー規制部材の特徴は取付部材6に設けられた突起
はトナー規制ブレード1の厚さよりも高く形成され、貫
通孔7に挿通した後、突起先端をかしめることにより係
止部15を形成した点にある。
【0062】かかるかしめによりトナー規制ブレード1
と取付部材6とが、より強固に固着される。取付部材6
は、かしめが容易に行え、係止部15が一定形状に形成
可能であることから、熱可塑性樹脂にて形成される。金
型に突起を形成するキャビティーを設け、例えば射出成
形により取付部材を成形すれば、かかる突起11を有す
る取付部材6が容易に製造できる。
【0063】図示していないが、取付部材には突起を設
けずに自由端長さを適宜の手段で調整した上で、取付部
材に接着剤層を介してトナー規制ブレードを固定する方
法にてトナー規制部材を形成してもよい。
【0064】図4には、複数の貫通孔を有するトナー規
制ブレードを、取付部材の1例である熱可塑性樹脂製の
ハウジングに高剛性挟持部材を使用して固定する方法を
例示した。ハウジング51の取付部には、位置合わせ用
突起11aが2個形成されている。高剛性挟持部材53
もトナー規制ブレード1と同様に突起11に対応した貫
通孔55を有している。トナー規制ブレード1と高剛性
挟持部材53とには、位置合わせ用の貫通孔7aとビス
止め用の貫通孔7がそれぞれ設けられている。ハウジン
グ51の位置合わせ用突起11にトナー規制ブレード1
を嵌合させ、さらに高剛性挟持部材53を嵌合した後に
残りの貫通孔7を使用してビス止めすることにより、ト
ナー規制ブレード1がハウジング51に固定される(図
5(b))。ビスは、ハウジングに直接形成したビス孔
に固定してもよく、またナットを使用して固定してもよ
い。
【0065】図5には、複数の貫通孔を有するトナー規
制ブレードを、取付部材の1例であるハウジング51に
高剛性挟持部材53を使用して固定する別の態様を例示
した。ハウジング51の取付部には、突起11が形成さ
れている。高剛性挟持部材53もトナー規制ブレード1
と同様に突起11に対応した貫通孔55を有している。
トナー規制ブレード1は、複数形成された貫通孔7をハ
ウジング51の突起11に嵌合させ、さらに高剛性挟持
部材53を嵌合した後に、図3に示した場合と同様に前
記突起11の先端部を溶融してかしめることにより固定
される(図5(b))。
【0066】ハウジングに直接固定することにより、図
2、図3に示した場合と比較して、ホルダーと称される
取付部材が不要となり、部材数が低減されると共に組み
付け工数も低減可能となり、低コスト化が図れる。また
高剛性挟持部材の使用により、図2、図3に示した場合
より、固定後のトナー規制ブレード1の取付寸法精度が
向上する。
【0067】かかるかしめによりトナー規制ブレード1
が、より強固に固着される。ハウジング51は、突起1
1先端のかしめが容易に行え、係止部15が一定形状に
形成可能であることから、熱可塑性樹脂にて形成され
る。
【0068】トナー規制ブレードの貫通孔7のうち、位
置合わせ用突起に嵌合する位置合わせ用の貫通孔7a
は、ビス止め用貫通孔7より寸法精度を高くし、位置合
わせ用の突起とのクリアランスを小さく形成することが
好ましい。また位置合わせ用の貫通孔7aの1個は、ト
ナー規制ブレードの自由端長さを決定する方向(幅方
向)に寸法精度が高く、長さ方向に長い長円形であるこ
とも好ましい態様であり、かかる構成とすることによ
り、温度変化によりトナー規制ブレードが熱膨張ないし
熱収縮した場合でも、精度よく固定可能である。なお、
ビス止め用貫通孔7は、長さ方向に長い楕円形ないし長
円形であってもよい。
【0069】図4、図5における高剛性挟持部材53
は、鉄、アルミニウム、ステンレス、真鍮等の金属、支
持体層構成材料として例示した高剛性の熱可塑製樹脂に
て形成される。また高剛性挟持部材53には、取付部材
の突起11に対応した孔、溝などが設けられる。
【0070】本発明のトナー規制ブレードの製造方法
を、弾性体として熱可塑性エラストマーを使用し、これ
を溶融状態で高剛性樹脂支持体層に積層し、さらに液状
の帯電層形成材料をドクターブレードを使用してコーテ
ィングすることにより帯電層を形成することにより、1
連の工程にて製造する方法を例として説明する。
【0071】図6には、Tダイを使用したトナー規制ブ
レード原反の製造方法の例を示した。熱可塑性エラスト
マーを押し出す押出機31にはTダイ33が装着されて
いる。支持体9はロール35によりTダイ33の溶融樹
脂吐出孔近傍に供給され、押出機31にて溶融された熱
可塑性エラストマーがTダイ33より支持体9上に所定
厚さの薄層として吐出・積層され、弾性体層14が形成
されて2層のシートが形成される(弾性体層積層工
程)。
【0072】形成された2層のシートの弾性体表面側に
ドクターブレードDBを使用して帯電層13を形成する
ことにより(帯電層積層工程)、3層構造を有するトナ
ー規制ブレード原反36が製造される。
【0073】上記の例においては、弾性体層積層工程に
続けて帯電層積層工程を設けた例を示したが、弾性体層
14が形成された2層のシートを一旦巻き取り、別工程
として帯電層積層工程を設けてもよい。
【0074】上述の工程により、トナー規制ブレード原
反が製造され、これを所定サイズに裁断することによっ
てトナー規制ブレードが得られる。裁断方法は特に限定
されるものではなく、回転ないしは非回転の切断刃によ
る切断、トムソン刃等を使用した打ち抜き裁断、レーザ
ー光による裁断等が例示される。
【0075】裁断工程はトナー規制ブレード原反製造工
程とは別個に設けてもよいが、原反製造工程に続けてス
リッターを設け、トナー規制ブレードの所定幅のリボン
状の製品とし、これを所定長さに切断する工程としても
よい。
【0076】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。
【0077】〔トナー規制ブレードの作製〕 (実施例1)Tダイを備えた押出機を使用し、幅1m、
厚さ250μmのポリエステル接着性樹脂層を有するポ
リエステルフィルム(コスモシャインA4300,東洋
紡績製)を供給しつつその表面に熱可塑性ポリウレタン
エラストマー エラストラン270R(武田バーディッ
シュウレタン社製)を該Tダイより溶融状態で押し出し
つつ圧着・積層し、厚さ200μmの弾性体層を形成
し、2層構造の原反として巻き取った。
【0078】この2層構造の原反を巻き戻しつつガラス
原液GO150SX(ファイングラステクノロジー社
製)のエチルセロソルブ3倍希釈液を、グラビアコータ
ーにて塗布し、150℃にて1分間乾燥させてトナー規
制ブレード原反を得た。ガラス層の厚みは、3μmであ
った。
【0079】このトナー規制ブレード原反をトムソン刃
とプレス機を使用して打ち抜き、幅1.5cm,長さ2
3.7cmのトナー規制ブレードサンプル1を作製し
た。
【0080】(実施例2)実施例1にて作製した2層構
造の原反を使用し、これを巻き戻しつつTダイを備えた
押出機を使用してポリアミド系樹脂であるダイアミドL
1801を熱可塑性ポリウレタン層表面に積層して厚さ
50μmの帯電層を形成することにより、トナー規制ブ
レード原反を得た。
【0081】このトナー規制ブレード原反をトムソン刃
とプレス機を使用して打ち抜き、幅1.5cm,長さ2
3.7cmのトナー規制ブレードサンプル2を作製し
た。
【0082】(比較例1)実施例1にて作製した2層構
造の原反をトムソン刃とプレス機を使用して打ち抜き、
幅1.5cm,長さ23.7cmのトナー規制ブレード
サンプル3を作製した。
【0083】(比較例2)クリーニングブレードに使用
されている熱硬化タイプのポリエステル系ポリウレタン
エラストマーの厚さ2mmのシートをトムソン刃とプレ
ス機を使用して打ち抜き、幅1.5cm,長さ23.7
cmに打ち抜き、次いで実施例1にて使用したガラス原
液GO150SXのエチルセロソルブ3倍希釈液にディ
ッピングにより塗布した後、150℃にて1分間乾燥
し、トナー規制ブレードサンプル4を作製した。
【0084】〔トナー規制部材の作製及び評価〕トナー
規制ブレードサンプル1〜4を所定の金属製の取付部材
にテープ状のホットメルト接着剤ハーディックA640
0(東洋紡績製)を使用して接着固定し、トナー規制部
材とした。このトナー規制部材を市販のレーザービーム
プリンターに装着し、NN条件(23℃、65%R
H)、HH条件(40℃、85%RH)にて黒べた画像
形成テストを行った。評価は、画像形成10枚目と、2
000枚目について画像を目視評価すると共に、200
0枚画像形成後のトナー規制ブレードの帯電層の様子を
目視評価した。
【0085】評価結果の表示は、以下のとおりである。 ○:画像がむらなくきれいに形成されている。 △:画像に少しむらが認められる。 ×:画像にはっきりむらが認められる。
【0086】〔tan δの測定〕上記実施例1のトナ
ー規制ブレードの作製に使用した熱可塑性ポリウレタン
エラストマー エラストラン270Rの厚さが300μ
mのシートを作製し、このシートから幅5mm、長さ3
0mmの短冊状の測定サンプルを切り出し、測定に使用
した。tan δの測定は、DVEレオスペクトラー
(レオロジー社製)を使用し、上記の測定サンプルをつ
かみ幅20mmにてチャッキングして、振幅±10μ
m、周波数10Hz、昇温速度2.5℃/分にて行っ
た。比較のために、現在レーザービームプリンターに使
用されているウレタンゴム製のトナー規制ブレードと同
材料のシート、及びPETフィルムのtan δの測定
も行った。
【0087】〔評価結果〕評価結果を、表1に示した。
本発明のトナー規制ブレード実施例1,2は、2000
枚まで良好ないし概ね良好な画像が形成され、2000
枚の画像形成テスト後の帯電層はクラック発生が認めら
れず、良好な耐久性を示した。
【0088】これに対して帯電層を形成しなかった比較
例1のトナー規制ブレードは、画像の鮮明さにおいて、
改善の余地があるものであり、比較例2のトナー規制ブ
レードは、初期の画像は改善されているが、耐久性に問
題があるものであった。
【0089】tan δの測定結果は図5に示した。熱
可塑性ポリウレタンエラストマーはTPU、ウレタンゴ
ムはPUR、PETはPETにて示した。このグラフか
ら明らかなように、TPUのtan δのピークは−4
0℃以下であり、tan δ(10℃)とtan δ
(50℃)との差は0.3以下である。これに対して従
来のウレタンゴムはtan δのピークが0℃を越えて
おり、tan δ(10℃)とtan δ(50℃)の
差は0.3を越えている。一方PETのtanδ(10
℃)とtan δ(50℃)の差もほとんどなく、PE
Tフィルムに熱可塑性ポリウレタンエラストマーを積層
したトナー規制ブレードは、少なくとも10℃〜50℃
の範囲で安定した当接力を発揮するものであることが分
かる。
【0090】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナー規制ブレードの例の断面図4
【図2】本発明のトナー規制ブレードを使用したトナー
規制部材の例を示した図
【図3】取付部材の形状が異なるトナー規制部材の例を
示した図
【図4】トナー規制ブレードの取付部材(ハウジング)
への固定方法を例示した図
【図5】トナー規制ブレードの取付部材(ハウジング)
への固定方法の別の態様を例示した図
【図6】トナー規制ブレード原反の製造工程の例を示し
た図
【図7】熱可塑性エラストマーのtan δの測定結果
を示したグラフ
【符号の説明】
1 トナー規制ブレード 9 支持体層 12 弾性体層 13 帯電層

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電転写プロセスを利用した画像形成装
    置に使用するトナー規制ブレードであって、 高剛性樹脂にて形成された支持体層の片面全面に弾性体
    層と前記弾性体層表面にトナー樹脂より正の帯電列を有
    する帯電層とを有するトナー規制ブレード。
  2. 【請求項2】 前記弾性体層が熱可塑性エラストマー層
    である請求項1に記載のトナー規制ブレード。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性エラストマーは、tan
    δのピーク温度が0℃以下である請求項2に記載のトナ
    ー規制ブレード。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性エラストマーは、0℃にお
    けるtan δ値と50℃におけるtan δ値の差が
    0.3以下である請求項2又は3に記載のトナー規制ブ
    レード。
  5. 【請求項5】 前記帯電層が、ポリシロキサン系重合体
    層である請求項1〜4のいずれかに記載のトナー規制ブ
    レード。
  6. 【請求項6】 前記帯電層が、ポリアミド系重合体、セ
    ルロース系重合体、ポリメチルメタクリレート系重合体
    から選択される重合体層である請求項1〜4のいずれか
    に記載のトナー規制ブレード。
  7. 【請求項7】 複数の貫通孔が長さ方向に設けられてい
    る請求項1〜6のいずれかに記載のトナー規制ブレー
    ド。
  8. 【請求項8】 静電転写プロセスを利用した画像形成装
    置に使用するトナー規制ブレードの製造方法であって、 高剛性樹脂にて形成された支持体層の一方の表面に弾性
    体層形成原料を流動状態にて積層する弾性体積層工程、
    前記弾性体層の表面にトナー樹脂より正の帯電列を有す
    る帯電層を積層して積層体シートを作製する帯電層積層
    工程、及び前記積層体シートを裁断してトナー規制ブレ
    ードを作製する裁断工程とを有し、前記弾性体が熱可塑
    性エラストマーであり、前記積層工程が、前記熱可塑性
    弾性体を溶融状態にてニート状にて積層を行うか、又は
    溶液にて被覆して乾燥することにより行うものであるト
    ナー規制ブレードの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記帯電層積層工程が、アルコキシシリ
    ル基含有化号物、その部分加水分解縮合物もしくはこれ
    らの混合物をコーティングし、硬化させる工程である請
    求項8に記載のトナー規制ブレードの製造方法。
  10. 【請求項10】 帯電層積層工程が、ポリアミド系重合
    体、セルロース系重合体、ポリメチルメタクリレート系
    重合体を溶融状態又は溶液状態で積層する工程である請
    求項8に記載のトナー規制ブレードの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項7に記載のトナー規制ブレード
    を使用し、前記トナー規制ブレードを固定する取付部材
    には2個以上の位置合わせ突起が設けられており、前記
    トナー規制ブレードの貫通孔に取付部材の突起にトナー
    規制ブレードを嵌合し、さらに前記トナー規制ブレード
    の貫通孔に対応した位置に貫通孔を有する高剛性挟持部
    材を嵌合した後に他の貫通孔を使用してビス止めするこ
    とを特徴とするトナー規制ブレードの固定方法。
  12. 【請求項12】 請求項7に記載のトナー規制ブレード
    を使用し、前記トナー規制ブレードを固定する取付部材
    を熱可塑性樹脂で形成すると共に前記トナー規制ブレー
    ドの貫通孔に対応する位置に突起を設け、前記取付部材
    の突起にトナー規制ブレードを嵌合し、さらに高剛性挟
    持部材を嵌合した後に前記突起の先端部を溶融してかし
    めることを特徴とするトナー規制ブレードの固定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009175678A (ja) * 2007-12-28 2009-08-06 Brother Ind Ltd 現像装置およびブレード組立体
US8204414B2 (en) 2007-12-04 2012-06-19 Ricoh Company, Ltd. Fastening structure, blade structure, develop unit, and image formation apparatus

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