JP2002251005A - オンプレス現像用のネガ作用サーマルプレートを用いた印刷システム - Google Patents

オンプレス現像用のネガ作用サーマルプレートを用いた印刷システム

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JP2002251005A
JP2002251005A JP2001385347A JP2001385347A JP2002251005A JP 2002251005 A JP2002251005 A JP 2002251005A JP 2001385347 A JP2001385347 A JP 2001385347A JP 2001385347 A JP2001385347 A JP 2001385347A JP 2002251005 A JP2002251005 A JP 2002251005A
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Joan Vermeersch
ジョアン・ヴェルメールシュ
Dirk Kokkelenberg
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】平版印刷版材料でより耐刷力を高めた印刷シス
テムを提供する。 【解決手段】印刷システム中に以下のような感熱性像形
成材料を与えることにより達成される;親水性表面を上
に有する平版ベース上に像形成層を含む感熱性像形成材
料であって、前記層は疎水性熱可塑性ポリマー粒子及び
親水性(水溶性、水分散性、アルカリ分散性又はアルカ
リ可溶性)ポリマー結合材、及び所望により赤外線吸収
化合物を含む感熱性像形成材料において、前記疎水性ポ
リマー粒子がアミド、ウレタン、メタクリロニトリル、
クロトノニトリル、ビニリデンシアナイド、イソシトシ
ン、ピロリドン、ピペラジン、シアノメチル、シアノエ
チル、シアノプロピル、シアノアリール等々からなる群
から選択される構造化合基を含むことを特徴とする感熱
性像形成材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は赤外線に対して感受
性にされたネガ作用サーマルプレートを用いたオンプレ
ス現像用の印刷システムに関する。
【0002】特に本発明は改良された耐薬品性及び平版
印刷性能、とりわけ高いランレングス、幅広い平版印刷
ラチチュード及び良好な耐引掻性を示す平版印刷版の使
用に関する。前記効果は前記感熱性像形成材料の像形成
層中に特殊な疎水性ポリマー粒子を用いることと関連し
ている。
【0003】
【従来の技術】窒素原子を含むポリマー結合剤を使用し
た平版印刷版は耐薬品性又は印刷耐久性を増大させるた
めに用いるのに特に好適であるとして様々な特許出願に
おいて記述されている。
【0004】Toyo Gosei Kogyo KKは例えば日本国特許
出願JP−A 07−036186において窒素を含む
複素環残基を有するポリマー及びアクリロニトリル−ブ
チルアクリレート−メチルメタクリレート及びトリアリ
ルイソシアヌレートのコポリマーを使用する。東洋合成
は感光性ビニルアセテート乳剤コポリマーを親水性結合
剤(例、ポリビニルアルコール)と組み合わせて使用す
る。この出願においては感光性樹脂組成物が乳剤スクリ
ーン印刷版用に使用されている。
【0005】Kodak Polychrome Graphics GMBHはPCT
特許出願WO 99/64930において耐久性が高い
オフセット印刷版を開示する。前記印刷版はポジ又はネ
ガ作用又は電子写真作用放射線感受性組成物を被覆され
た好適な支持体からなる。前記組成物は組成物中に組入
れられたアルカリ可溶性/不溶性熱可塑性ポリマーを含
む。前記印刷版は放射線感受性ポリマー及び熱可塑性ポ
リマーの両方が可溶である溶剤を使用し、加えてもし必
要ならば第一の溶剤よりも揮発性でない第二の溶剤であ
って放射線感受性ポリマーは可溶だが熱可塑性ポリマー
は不溶である第二の溶剤を使用する。乾燥後、感光性
は均質に分散されたポリマー粒子を含み、露光されて現
像された印刷版に改良された印刷耐久性を与える。像形
成中、粒子の有意な凝集は起こらない。更に、前記感光
性層は用いられた熱可塑性ポリマー用の溶剤を含む。こ
の方法において有用な熱可塑性樹脂は例えばアクリロニ
トリル−スチレンポリマーである。本願と同様にスチレ
ン−アクリロニトリルコポリマーが最も好ましいとされ
ている。
【0006】アクリロニトリルを光重合開始剤としての
トリアジンと組み合わせて含む酸性ビニルコポリマーは
Mitsubishi Chemical IndustriesによってJP−A 1
1−249298において記述されている。KonicaはJ
P−A 10−207056において改良された感度、
クリーナー耐性及び筆記性を有する平版印刷版を製造す
るためにアクリロニトリル−ベンジルメタクリレート−
4−ヒドロキシフェニル−メタクリレート−メチル−メ
タクリレートコポリマーを使用する。同様のコポリマー
はKonishiroku Photo IndustriesによってJP−A 0
8−220766において使用されている。Okamoto Ka
gaku KogyoはJP−A 05−088369においてN
−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、アクリロニ
トリル、及びモノ(2−メタクリルオキシエチル)ヘキ
サヒドロフタレートのアルカリ可溶性コポリマーを使用
する。前記コポリマーが存在する対応する印刷版はUV
インキを用いた場合でも高い感光性、幅広い現像ラチチ
ュード、及び良好な印刷耐久性を示す。従って、陽極酸
化されたアルミニウム支持体はプリセンシタイズ平版印
刷版を与えるためにアセトン−ピロガロール樹脂とアク
リロニトリルのコポリマーのナフトキノン(1,2)−
ジアザイド−5−スルホン酸エステルを含む成分で被覆
される。
【0007】Konicaは更にクリーナー及び油に対して良
好な耐性を有するナフトキノンジアザイドスルホネート
及びフェノール樹脂を含む感光性組成物を記述する。J
P−A 63−183441及びJP−A 10−20
7056においてKonicaはN−(4−ヒドロキシフェニ
ル)アクリルアミド−アクリロニトリル−エチルアクリ
レート−メチルメタクリレートコポリマー結合剤を使用
する。
【0008】JP−A 63−066558においては
同様のポリマーがo−キノンジアザイド化合物を含む感
光性組成物中で使用される。JP−A 10−2070
56においてKonicaは以下の成分(A)及び(B)を含
む組成物を記述する:(A)光、活性放射線又は電子線
の照射下で酸又はラジカルを生成する化合物、及び
(B)少なくとも3.0Dの双極子モーメントを有する
少なくとも一種のモノマー単位(a)及び3.0D未満
の双極子モーメントを有しY=1.800−2.300
である少なくとも一種のモノマー単位(b)を含むポリ
マー(但し、Yは著者によって特定された式(モノマー
の双極子モーメント及びモノマーのモル比に関するも
の)に基づいている)。JP−A 04−062556
においてKonicaはプリセンシタイズ平版印刷版用の耐薬
品性のあるポジ作用レジスト中の窒素含有ポリマーを記
述する。
【0009】また、JP−A 59−002045にお
いてはDuPont de Nemoursはアクリロニトリル−ブタジ
エンコポリマー型の樹脂を含む感光性エラストマー組成
物を使用して製造されたフレキソ印刷版の溶剤耐性を記
述している。
【0010】一以上のオニウム基を含む構造成分を含む
オニウム基を有するポリマーは更にJP−A 10−
301262においてFujiによって開示されているよう
にポジ作用プリセンシタイズ平版印刷版において使用さ
れている。この平版印刷版は不要な像部分の抹消、低い
残存色しみ、及び高い印刷耐久性並びに耐薬品性におい
て良好な性能を示す。Fujiによる他の特許出願において
はアクリロニトリル−N−(p−アミノスルホニルフェ
ニル)−メタクリルアミド−エチルメタクリレートコポ
リマーの如きN含有ポリマーが使用されている。平版印
刷版の製造用のポジ作用感光性組成物はスルホンアミド
基を有するポリマー、アルカリ可溶性ノボラック及びポ
ジ作用感光性化合物を含む。
【0011】ネガ作用平版印刷版の如き適用におけるポ
リマー結合剤の使用については、耐薬品性及び平版印刷
性能の改良、及びより特別には高いランレングス、幅広
い平版印刷ラチチュード及び良好な耐引掻性の付与が永
年の要請であり、強く望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ネガ
作用平版印刷版材料を使用した印刷システムであって、
前記印刷版材料が改良された耐薬品性及び平版印刷性
能、特に高いランレングス、平版印刷ラチチュード及び
耐引掻性を示す印刷システムを提供することである。
【0013】本発明の更なる目的は、前記システムにお
いて使用するのに好適な前記印刷版の製造における環境
に優しくない処理を回避することであり、これはそこで
使用される親水性ポリマー結合剤と組み合わせた疎水性
熱可塑性ポリマー粒子の特性に関する。
【0014】より特別には本発明の目的は、露光された
像領域に要求される溶剤耐性を与えつつも未露光領域は
前記印刷システム中の前記印刷版のオンプレス処理中、
迅速なクリーンアップ(clean up)をなお与えることが
できるようにすることである。
【0015】本発明の更なる利点及び実施態様は以下の
記述から明らかになるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、印刷シス
テム中に以下のような感熱性像形成材料を与えることに
よって達成される:親水性表面を上に有する平版ベース
上に像形成層を含む感熱性像形成材料であって、前記層
は疎水性熱可塑性ポリマー粒子及び親水性(水溶性、水
分散性、アルカリ分散性又はアルカリ可溶性)ポリマー
結合剤、及び所望により赤外線吸収化合物を含む感熱性
像形成材料において、前記疎水性ポリマー粒子がアミ
ド、ウレタン、メタクリロニトリル、クロトノニトリ
ル、ビニリデンシアナイド、イソシトシン、ピロリド
ン、ピペラジン、シアノメチル、シアノエチル、シアノ
プロピル、シアノアリール、シアノアクリレート、第一
アミン、モノ又はジn−アルキル置換アミン、尿素、イ
ミド、イミン、トリアジン、スルホンアミド、オニウ
ム、メラミン、ピリミジン、ウレイド−ピリミドン、ピ
リジン、バルビツレート、イソシアヌレート又はイミダ
ゾールからなる群から選択される構造化学基を含むこと
を特徴とする感熱性像形成材料。
【0017】本発明による印刷システムはそのために平
版印刷版を使用し、前記システムは以下のステップを含
む: − 感熱性像形成材料を赤外光に像に従って露光させ
(ただし、前記材料は赤外光への像に従った前記露光ス
テップを開始する前に所望により印刷機上に存在してお
り、更に前記材料は親水性表面を上に有する平版印刷ベ
ース上に像形成層を含み、前記層は疎水性熱可塑性ポリ
マー粒子、及び親水性ポリマー結合剤、及び所望により
赤外線吸収化合物を含み、前記疎水性ポリマー粒子は窒
素を0.1重量%より多く含み、0.015〜0.15
0μmの範囲の平均粒度直径を有する)、 − 像に従って露光された像形成材料を印刷機の印刷シ
リンダー上に装着して前記印刷シリンダーを回転させな
がら水性給湿液及び/又はインキを前記像形成材料に適
用することによって像に従って露光された像形成材料を
現像し、 − 前記疎水性ポリマー粒子の平均粒度直径を25%よ
り多い量減少させる場合に少なくとも5倍に増大した前
記印刷機の印刷ランレングスを与える。
【0018】本発明の印刷システムにおいて使用するの
に好適な平版印刷版、並びに前記平版印刷版の感熱性像
形成材料の被覆中における、好ましくは像形成層中にお
ける、窒素を0.1重量%より多く含む疎水性ポリマー
粒子の使用も特許請求の範囲に記載されている。
【0019】より特別には(溶剤耐性及び/又はランレ
ングスを改良するための)印刷版の被覆中における、ア
ミド、ウレタン、アクリロニトリル、ビニルカルバゾー
ル、メタクリロニトリル、クロトノニトリル、ビニリデ
ンシアナイド、イソシトシン、ピロリドン、ピペラジ
ン、シアノメチル、シアノエチル、シアノプロピル、シ
アノアリール、シアノアクリレート、第一アミン、モノ
又はジn−アルキル置換アミン、尿素、イミド、イミ
ン、トリアジン、スルホンアミド、オニウム、メラミ
ン、ピリミジン、ウレイド−ピリミドン、ピリジン、バ
ルビツレート、イソシアヌレート又はイミダゾールから
なる群から選択される構造化学基を含む疎水性ポリマー
粒子のシステムにおける使用も特許請求の範囲に記載さ
れている。
【0020】本発明の好ましい実施態様についての特別
の特徴は従属請求項において規定されている。
【0021】
【発明の実施の形態】達成すべき目的に関して言えば、
窒素を含むモノマー単位又は構成単位、特にシアノ基を
含むもの、メタクリロニトリルのコポリマーを使用して
製造された疎水性熱可塑性ポリマー粒子が最良の結果を
与える。従って、親水性表面を有する平版ベース上にか
かる疎水性熱可塑性ポリマー粒子を含む像形成層を含む
感熱性像形成材料、並びに本発明による像形成材料を赤
外光に像に従って露光させ;像に従って露光された像形
成材料を印刷機の印刷シリンダー上に装着して前記印刷
シリンダーを回転させながら水性給湿液及び/又はイン
キを前記像形成された像形成材料に適用することによっ
て像に従って露光された像形成材料を現像するというス
テップを含む、平版印刷版の製造方法が以下記述され
る。
【0022】本発明の目的に関して言えば、オフセット
印刷薬品用のクリーナーに対する耐薬品性又は溶剤耐性
はポリマー粒子中に窒素原子、好ましくはニトリル基、
アミド結合、ウレタン結合、アミノ基を上述したような
十分な量導入することによって得られる。層の可溶性は
双極子−双極子相互作用、水素結合相互作用又はイオン
性相互作用の存在によって結果として影響を受ける。シ
アノ含有モノマー単位のコポリマー中の双極子モーメン
トの存在は溶剤耐性の増大に対して特に大きく寄与す
る。双極子−双極子相互作用、水素結合相互作用又はイ
オン性相互作用に加えて、用いられた疎水性ポリマー粒
子中の結晶度の存在も得られる耐薬品性に寄与し得る。
これは特に半結晶質ポリアミド、ポリウレタン等につい
て当てはまる。オニウム含有構造成分も改良された溶剤
耐性を与える。しかし、親水性ポリマー結合剤と窒素を
含む疎水性熱可塑性粒子ポリマーとの間の相互作用は版
の性能に影響を与え得るということに注意すべきであ
る。例えば、ポリアクリル酸を含むポリマーを親水性結
合剤として用いた場合は熱可塑性粒子との相互作用は回
避すべきである。
【0023】カチオン性親水性結合剤又は他のカチオン
性成分が用いられる場合、ポリマー粒子の水ベースの分
散液は安定化されることが好ましい:これらの粒子のコ
ロイド安定性は非イオン性又はカチオン性界面活性剤又
は立体安定化剤(例、ポリビニルアルコール)を使用す
ることによって得られることが好ましい。親水性結合剤
と疎水性熱可塑性粒子との間の相互作用が多すぎると、
非像形成領域にしみが生ずることがある。疎水性粒子と
親水性結合剤のオンプレス処理の場合には、処理は前記
相互作用によって阻害されるか又は遅延されることがあ
る。もちろん、平版印刷ベース(例、陽極酸化されたア
ルミニウムプレート)との相互作用はオンプレス加工に
おいて追加の役割を果たすことがある。
【0024】本発明の一実施態様においては、多重水素
結合を与えるモノマー単位又は構成単位が用いられる。
かかる相互作用の例は、ジアクリル化2,6−ジアミノ
−ピリジンとイミド含有分子との間の相互作用である。
4位置換ジアクリル化2,6−ジアミノピリジンに加え
て、6位置換ジアミノトリアジンも同様に用いることが
できる。他の例は、ジアミノトリアジンに対するチミン
誘導体の相補的結合、及びジアミノトリアジン単位によ
るウラシル誘導体の認識である。特にシアノn−アルキ
ル基を含むポリマーのようなシアノ含有ポリマーは改良
された溶剤耐性を与える。その例はシアノメチル(CN
−CHR)、シアノエチル(CN−CH −CH
R)又はシアノプロピル(CN−CH−CH−CH
−R)である。かかるシアノ基はポリマー変性によっ
て又はシアノ含有モノマーの共重合によって組入れるこ
とができる。
【0025】多重水素結合を与えることができるかかる
窒素含有モノマーの使用は例えば以下の参考文献に記述
されている:
【外1】
【0026】より強い多重水素結合複合体はE.W. Meije
rらによって記述されているようにウレイドピリミドン
単位に基づいて用いることができる:
【外2】
【0027】ウレイドピリミドン単位はイソシトシンを
イソシアネートと反応させることによって容易に製造す
ることができる。もしイソシアネートを有するモノマー
(例、TMI又はイソシアネートエチルメタクリレー
ト)が用いられるならば、付加重合によって重合体化で
きるモノマーが得られる。かかるモノマーは次にかかる
ウレイドピリミドン単位を含むポリマー粒子の水ベース
の分散液を製造するために乳化共重合に用いることがで
きる。かかる水素結合分子は、末端基変性及びそれに続
く水中での水不溶性ポリマーの分散によっても製造する
ことができる。かかるポリマーを製造するためにはFolm
erらによって記述されるような合成手順を用いることが
できる(Folmer, Brigitte J. B.; Sijbesma, Rint P.;
Versteegen, Ron M.; van der Rijt, Joost A. J.; Me
ijer, E. W. Adv. Mater, (2000),12(12), 874-878参
照)。
【0028】本発明において記述されるように0.1重
量%より多い量の窒素を含む熱可塑性ポリマー粒子は、
付加重合(例、フリーラジカル乳化共重合)によって、
又は縮合重合(例、ポリウレタン、ポリアミド、ポリア
ミン、ポリイミド、ポリイミン、ポリウレアなど)によ
って製造することができる。本発明による像形成材料に
おいて用いられる疎水性ポリマー粒子は、以下の構造式
を有する化合物の群からなるモノマー又は構成単位によ
って製造される:
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【0029】上掲の構造から導くことができるように、
窒素原子は疎水性熱可塑性ポリマー粒子の製造中にモノ
マー又は他の構成単位を介して導入することができる。
【0030】窒素原子は水性分散液を安定化させるため
に用いられる窒素原子含有界面活性剤を介して導入する
こともできるし、又は窒素原子を含むポリマーを熱可塑
性ポリマー粒子の表面に吸着させることを介しても導入
することができる。上述したような熱可塑性ポリマー粒
子は本発明の好ましい実施態様においては水ベースの分
散液として適用される。本発明の疎水性熱可塑性ポリマ
ー粒子の水ベースの分散液は水ベースの系中での重合に
よって、例えば乳化重合によって、又は水不溶性ポリマ
ーを水中に分散させる手法によって調製することができ
る。
【0031】前記ポリマー粒子は当該技術分野では周知
のいくつかの手法によって水中に分散させることができ
る。これは例えば界面活性剤又は他の安定化剤を用いて
固体ポリマー粒子を分散させること、又は水非混和性有
機溶剤(例、エチルアセテート)を含む水ベースのポリ
マーエマルションを蒸発させることによって行うことが
できる。
【0032】かくして本発明によれば以下のような感熱
性像形成材料を有する印刷システムが提供される:親水
性表面を有する平版ベース上に像形成層を含む感熱性像
形成材料であって、前記層は疎水性熱可塑性ポリマー粒
子、親水性ポリマー結合剤及び赤外線を吸収する化合物
(この化合物は前記像形成層中に又はそれに隣接する層
中に被覆されている)を含む感熱性像形成材料におい
て、前記疎水性ポリマー粒子がそれらの構造中に化学基
又は単位を含み、前記基又は単位がアミド、ウレタン、
メタクリロニトリル、シアノエチル、シアノアクリレー
ト、第一アミン、モノ又はジn−アルキル置換アミン、
尿素、イミド、イミン、トリアジン、スルホンアミド、
オニウム、メラミン、ピリミジン、ウレイド−ピリミド
ン、ピリジン、バルビツレート、イソシアヌレート及び
イミダゾールからなる群から選択されることを特徴とす
る感熱性像形成材料。
【0033】本発明の好ましい実施態様においては、感
熱性像形成材料は水溶性、水分散性、アルカリ分散性又
はアルカリ可溶性の親水性ポリマー結合剤を含む。
【0034】他の実施態様においては、本発明による印
刷システム中で使用される前記感熱性像形成材料は、ス
チレン、tert−ブチルスチレン、メチルメタクリレ
ート、パラ−メチルスチレン、メタクリロニトリル、N
−アルキル置換アクリルアミド、N−アルキル置換メタ
クリルアミド及びマレイミドからなる群から選択される
モノマーのホモポリマー又はコポリマーからなる疎水性
熱可塑性ポリマー粒子を有する。
【0035】更に好ましい実施態様においては、本発明
による印刷システムの感熱性像形成材料においては、疎
水性熱可塑性ポリマー粒子はニトリル基を含む。更に好
ましくは前記感熱性像形成材料はメタクリロニトリルの
ホモポリマー又はコポリマーからなる疎水性熱可塑性ポ
リマー粒子を有する。
【0036】他の実施態様においては、本発明による印
刷システムに使用される感熱性像形成材料はポリウレタ
ン、ポリアミド、ポリアミン、ポリウレア及びポリイミ
ドからなるポリマータイプの群から選択されるホモポリ
マー又はコポリマーからなる疎水性熱可塑性ポリマー粒
子を有する。
【0037】本発明の印刷システムに使用される像形成
材料は更に好ましくは多重水素結合を形成する窒素含有
単位を有する疎水性熱可塑性粒子を有する。より好まし
くは、前記熱可塑性粒子はウレイドピリミドン単位を有
する。
【0038】本発明の好ましい実施態様においては、本
発明による印刷システムで使用される像形成材料は、
0.5μm未満の平均粒度直径、より好ましくは0.0
15〜0.150μmの範囲の平均粒度直径を有する疎
水性ポリマー粒子を持つ。
【0039】本発明によれば、本発明の印刷システムで
使用される像形成材料は少なくとも50重量%の量で像
形成層中に存在する疎水性熱可塑性ポリマー粒子を有す
る。
【0040】他の好ましい実施態様においては、本発明
による印刷システムの像形成材料は前記像形成層及び/
又はそれに隣接する層中に存在する親水性結合剤ポリマ
ーを有する。
【0041】本発明によるシステムの像形成材料におい
ては、前記像形成層及び/又はそれに隣接する層中に存
在する前記親水性ポリマー結合剤はより好ましくはカル
ボン酸基を含む。
【0042】他の実施態様においては、本発明によるシ
ステムの像形成材料の前記像形成層及び/又はそれに隣
接する層中に存在する前記親水性ポリマー結合剤は、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸又は
マレイン酸成分を含む。
【0043】本発明による印刷システム中の像形成材料
はもし赤外線吸収化合物を有するのなら、800〜11
00nmの波長範囲の赤外線を吸収するアニオン性赤外
シアン染料である赤外線吸収化合物を有する。好ましい
実施態様においては、本発明による印刷システムの像形
成材料中、赤外線吸収化合物は前記像形成層中又はそれ
に隣接する層中に存在する。従って像形成層及び/又は
それに隣接する層は本発明によればアニオン性赤外(I
R)シアン染料を含み、これは光を熱に変換する化合物
として作用する。アニオン性赤外シアン染料の混合物を
用いてもよいが、一種類のアニオン性IRシアン染料の
みを用いることが好ましい。特に有用なIRシアン染料
は少なくとも二つのスルホン基を有するIRシアン染料
である。更に好ましいのは二つのインドレニン及び少な
くとも二つのスルホン酸基を有するIRシアン染料であ
る。最も好ましいのは以下に示す化学構造を有する化合
物(I)である。
【化22】 以下に示す構造を有する化合物(II)も良好な結果を与
える。
【化23】
【0044】像形成層中に含まれるアニオン性IRシア
ン染料の量は、好ましくは前記像形成層の1重量%〜4
0重量%、より好ましくは2重量%〜30重量%、最も
好ましくは5重量%〜20重量%である。
【0045】本発明による印刷システムの好ましい実施
態様においては、像形成材料はプレート又は印刷シリン
ダーである金属支持体上に存在する平版印刷表面を有す
る。更に好ましい実施態様においては、前記金属支持体
は陽極酸化されたアルミニウムである。
【0046】本発明によれば、印刷システムは平版印刷
版を使用し、前記システムは以下のステップを含む: − 上述のような像形成材料を赤外光に像に従って露光
させ; − 像に従って露光された像形成材料を印刷機の印刷シ
リンダー上に装着して前記印刷シリンダーを回転させな
がら水性給湿液及び/又はインキを前記像形成材料に適
用することによって像に従って露光された像形成材料を
現像し; − 前記疎水性ポリマー粒子の平均粒度直径を25%よ
り多い量減少させる場合に少なくとも5倍に増大した前
記印刷機の印刷ランレングスを与える。
【0047】本発明による印刷システムにおいてより好
ましくは、平版印刷版は像に従って赤外光に露光され、
像形成材料は感熱性像形成材料であり、前記材料は赤外
光への像に従った前記露光ステップを開始する前に所望
により印刷機上に存在しており、更に前記材料は親水性
表面を上に有する平版印刷ベース上に像形成層を含み、
前記層は疎水性熱可塑性ポリマー粒子及び親水性結合
剤、及び所望により赤外線吸収化合物を含み、前記疎水
性ポリマー粒子は窒素を0.1重量%より多く含み、
0.015〜0.150μmの範囲の平均粒度直径を有
する。
【0048】まとめると:ポリマー粒子の像に従った溶
融に基づく、版中の親水性ポリマー結合剤との組み合わ
せでの、開示したような疎水性熱可塑性ポリマー粒子を
含む感熱性平版印刷版の印刷システムにおける使用は、
今まで全く記述されていない。
【0049】本発明の目的は、本発明による印刷システ
ム中の感熱性平版印刷版又は材料を赤外線に像に従って
露光した後、続いてそれを印刷機の印刷シリンダーに装
着して前記印刷シリンダーを回転させながら水性給湿液
及び/又はインキを前記像形成材料に適用することによ
って現像することによって更に十分に達成される。この
ことは実施例において以下示す。窒素を本発明において
規定する量で含む疎水性熱可塑性ポリマー粒子の像に従
った溶融を使用すると、赤外露光された領域上には改良
された溶剤耐性が明らかに与えられ、一方非露光領域は
印刷機上で(on-press)現像されて極めて良好な親水性
を有する平版印刷アルミニウムベースが解放される。ポ
リアクリル酸、ポリビニルアルコール又はアクリル酸コ
ポリマーの如き親水性ポリマー結合剤を使用すると、た
とえポリマー粒子が極めて低い溶解度を有していてもオ
ンプレス処理中の迅速なクリーンアップを与える。
【0050】EP−A 0849091に開示されてい
る通り、ポリアクリロニトリル及びポリビニルカルバゾ
ールは、40〜150nmの平均粒度を有する疎水性熱
可塑性ポリマー粒子を与える極めて有用なポリマーであ
り、優れた印刷特性及び平版印刷版の便利な生態学的現
像を保証することができ、しかも改良された感度、高い
処理量及び少ないスカム発生を有する平版印刷版を製造
するための感熱性像形成材料を与えることができる。前
記出願がなされた時点では、ここで集中的に研究される
ような溶剤耐性に対する効果は知られていなかった。本
発明によるシステムにおいて初めて、アクリロニトリル
及びビニルカルバゾールモノマーは像形成材料について
の改良された溶剤耐性及び/又はランレングスを有する
疎水性ポリマーを生ずるということが確認されたのであ
る。
【0051】本発明の印刷システムのランレングス及び
/又は溶剤耐性を改良するための、印刷版の被覆中での
0.1重量%より多い量の窒素を含む疎水性ポリマー粒
子の使用も特許請求の範囲に記載されており、特に溶剤
耐性及び/又はランレングスを改良するための、感熱性
像形成材料の像形成層中での0.1重量%より多い量の
窒素を含む疎水性ポリマー粒子の使用も特許請求の範囲
に記載されている。
【0052】本発明の印刷システムによれば、溶剤耐性
及び/又は印刷ランレングスを改良するための、印刷版
の被覆中における、アミド、ウレタン、アクリロニトリ
ル、ビニルカルバゾール、メタクリロニトリル、クロト
ノニトリル、ビニリデンシアナイド、イソシトシン、ピ
ロリドン、ピペラジン、シアノメチル、シアノエチル、
シアノプロピル、シアノアリール、シアノアクリレー
ト、第一アミン、モノ又はジn−アルキル置換アミン、
尿素、イミド、イミン、トリアジン、スルホンアミド、
オニウム、メラミン、ピリミジン、ウレイド−ピリミド
ン、ピリジン、バルビツレート、イソシアヌレート又は
イミダゾールからなる群から選択された構造化学基を含
む疎水性ポリマー粒子の像形成材料中における使用が想
定されている。
【0053】本発明は以下の実施例においてその好まし
い実施態様との関連で記述される。しかし、これは本発
明をこれらの実施態様に限定することを意図するもので
はない、ということは理解されるであろう。
【0054】
【実施例】実施例1平版印刷ベースの製造 0.30mm厚さのアルミニウム箔は、箔を5g/lの
水酸化ナトリウム水溶液中に50℃で浸漬させて脱イオ
ン水でゆすぐことによって脱脂された。箔は次に交流を
用いて4g/lの塩酸、4g/lのホウ化水素酸(hydr
oboric acid)及び5g/lのアルミニウムイオンを含
む水溶液中で35℃の温度で1200A/mの電流密
度で電気化学的にしぼ付けされ、0.5mmの平均中央
線粗度Raを有する表面形態を形成された。
【0055】脱イオン水でゆすいだ後、アルミニウム箔
は300g/lの硫酸水溶液を用いて60℃で180秒
間エッチングされ、脱イオン水で25℃で30秒間ゆす
がれた。
【0056】箔は続いて200g/lの硫酸水溶液中で
45℃の温度、約10Vの電圧、及び150A/m
電流密度で約300秒間陽極酸化に供されて、3.00
g/mのAlの陽極酸化薄膜を形成され、次に
脱イオン水で洗浄されてポリビニルホスホン酸を含む溶
液で後処理され、脱イオン水で20℃で120秒間ゆす
がれ、そして乾燥された。
【0057】像形成材料の製造 像形成材料は、以下の(比較)被覆組成物1を調製して
上述の平版印刷ベース上に30g/m(湿潤被覆量)
の量で被覆し、35℃で乾燥させ、0.8μmの厚さの
乾燥層被覆を形成させることによって製造された。
【0058】本発明による像形成材料2−12は、下記
の被覆組成物2−12を使用して、同様に製造された。
【0059】被覆組成物1(比較組成物)の調製 脱イオン水中、界面活性剤(ポリマーに対して1.5重
量%)で安定化された75nmの粒度直径を有するポリ
(スチレン)ホモポリマーの20重量%分散液10.0
gに対して、化合物Iの1重量%溶液26.7gが添加
された。
【0060】上述の溶液に対して、脱イオン水36.1
g及びGlascol E15(ポリアクリル酸であり、Allied Co
lloids Ltd., UKから商業的に入手可能)の1.5重量
%溶液26.7gが添加された。更に、フッ素置換界面
活性剤溶液0.5mlが添加された(テトラ−エチルア
ンモニウムn−ペルフルオロオクタンスルホネートを5
重量%含む水/エタノール:50/50溶液)。
【0061】被覆組成物2(本発明)の調製 脱イオン水中、界面活性剤(ポリマーに対して1.5重
量%)で安定化されたポリ(スチレン−コ−アクリロニ
トリル)(スチレン/アクリロニトリル重量比が95/
5であり;70nmの粒度直径を有する)の20重量%
分散液10.0gに対して、化合物Iの1重量%溶液2
6.7gが添加された。
【0062】上述の溶液に対して、脱イオン水36.1
g及びGlascol E15(ポリアクリル酸であり、Allied Co
lloids Ltd., UKから商業的に入手可能)の1.5重量
%溶液26.7gが添加された。更に、フッ素置換界面
活性剤溶液0.5mlが添加された(テトラ−エチルア
ンモニウムn−ペルフルオロオクタンスルホネートを5
重量%含む水/エタノール:50/50溶液)。
【0063】被覆組成物3(本発明)の調製 脱イオン水中、界面活性剤(ポリマーに対して1.5重
量%)で安定化されたポリ(スチレン−コ−アクリロニ
トリル)(スチレン/アクリロニトリル重量比が85/
15であり;60nmの粒度直径を有する)の20重量
%分散液10.0gに対して、化合物Iの1重量%溶液
26.7gが添加された。
【0064】上述の溶液に対して、脱イオン水36.1
g及びGlascol E15(ポリアクリル酸であり、Allied Co
lloids Ltd., UKから商業的に入手可能)の1.5重量
%溶液26.7gが添加された。更に、フッ素置換界面
活性剤溶液0.5mlが添加された(テトラ−エチルア
ンモニウムn−ペルフルオロオクタンスルホネートを5
重量%含む水/エタノール:50/50溶液)。
【0065】被覆組成物4(本発明)の調製 脱イオン水中、界面活性剤(ポリマーに対して1.5重
量%)で安定化されたポリ(スチレン−コ−アクリロニ
トリル)(スチレン/アクリロニトリル重量比が66.
3/33.7であり;60nmの粒度直径を有する)の
20重量%分散液10.0gに対して、化合物Iの1重
量%溶液26.7gが添加された。
【0066】上述の溶液に対して、脱イオン水36.1
g及びGlascol E15(ポリアクリル酸であり、Allied Co
lloids Ltd., UKから商業的に入手可能)の1.5重量
%溶液26.7gが添加された。更に、フッ素置換界面
活性剤溶液0.5mlが添加された(テトラ−エチルア
ンモニウムn−ペルフルオロオクタンスルホネートを5
重量%含む水/エタノール:50/50溶液)。
【0067】被覆組成物5(本発明)の調製 脱イオン水中、界面活性剤(ポリマーに対して1.5重
量%)で安定化されたポリ(スチレン−コ−アクリロニ
トリル)(スチレン/アクリロニトリル重量比が66.
3/33.7であり;50nmの粒度直径を有する)の
20重量%分散液10.0gに対して、化合物Iの1重
量%溶液26.7gが添加された。
【0068】上述の溶液に対して、脱イオン水36.1
g及びGlascol E15(ポリアクリル酸であり、Allied Co
lloids Ltd., UKから商業的に入手可能)の1.5重量
%溶液26.7gが添加された。更に、フッ素置換界面
活性剤溶液0.5mlが添加された(テトラ−エチルア
ンモニウムn−ペルフルオロオクタンスルホネートを5
重量%含む水/エタノール:50/50溶液)。
【0069】印刷版の製造及び原画の複写 上述の像形成材料1−5はそれぞれ、830nmの波長
のレーザー光を発するスキャニングダイオードレーザー
に供された(スキャン速度:1m/s、2540dpi
で及び44mWの版表面電力で)。
【0070】像形成後、版は印刷機(Heidelberg GTO4
6)上でVan Son rubberbase VS2329インキ及びRotamati
cインキ溜めを用いて処理されて未露光領域が除去さ
れ、ネガ作用平版印刷版が製造された。
【0071】表1は感度(mJ/cmで表す)、ラン
レングス(長いほど良い)、及び耐薬品性(「+」の印
が多いほど耐性が良い)の観点での結果を要約する。
【0072】
【表1】
【0073】ほぼ同一の感度について、ランレングス及
び耐薬品性は本発明の被覆組成物では顕著に改良され
た。
【0074】印刷機薬品に対する耐薬品性は、印刷機上
で処理された印刷版をいくつかの薬品と1分間接触さ
せ、続いて綿パッドを使用してふき取ることによって、
テストされた。続いて平版印刷版性能が再びテストされ
た。
【0075】このテストによって得られた耐薬品性につ
いての結果は、以下の表2に要約されている。ポリマー
ラテックス中のアクリロニトリル量が増大すると、明ら
かに良好な耐薬品性を与える。像は全平面領域及びスク
リーン平面(グリッド)においてチェックされた。
【0076】
【表2】
【0077】実施例2 実施例1と同様の被覆組成物が調製されて評価された。
前記被覆は75重量%の水分散ポリマー粒子、10重量
%のIR染料化合物、及び15%のポリアクリル酸を含
んでいた。ポリマー粒子の種類は変えられ、実施例1で
用いたポリスチレンホモポリマーエマルシション及びス
チレン/アクリロニトリルベースのエマルションポリマ
ーと比較された。組成物6−12について用いられた熱
可塑性粒子のポリマーの種類を以下に記載する。
【0078】*比較例の被覆組成物6は、ポリスチレン
ホモポリマーラテックス(粒度:75nm)を含む。
【0079】*本発明の被覆組成物7は、スチレン/ア
クリロニトリルコポリマー(スチレン/アクリロニトリ
ルのモノマー重量比:64.4/34.7、粒度:55
nm)を含む。
【0080】*本発明の被覆組成物8は、スチレン/メ
タクリロニトリルコポリマーラテックス(スチレン/メ
タクリロニトリルのモノマー重量比:60.8/39.
2、粒度:66nm)を含む。
【0081】*本発明の被覆組成物9は、スチレン/N
−イソプロピルアクリルアミドコポリマーラテックス
(スチレン/N−イソプロピルアクリルアミドのモノマ
ー重量比:85/15、粒度:67nm)を含む。
【0082】*本発明の被覆組成物10は、スチレン/
N−イソプロピルアクリルアミドコポリマーラテックス
(スチレン/N−イソプロピルアクリルアミドのモノマ
ー重量比:70/30、粒度:57nm)を含む。
【0083】*比較例の被覆組成物11は、スチレン/
4−(2,5−ジヒドロ−2,5−ジオキソ−1H−ピ
ロール−1−イル)−N−(4,6−ジメチル−2−ピ
リミジニル)−ベンゼンスルホンアミドコポリマー(重
量比95/5、粒度:65nm)ベースのラテックスを
含む。
【0084】*比較例の被覆組成物12は、スチレン及
びN,N′,N″−トリアリルメラミンのコポリマー
(99/1の重量比、粒度:69nm)ベースのラテッ
クスを含む。
【0085】被覆組成物6−12について得られた結果
は、以下の表3に要約されている。
【0086】これらの印刷版の薬品耐性は、版をいくつ
かの薬品で1分間処理し、続いて綿パッドを使用してふ
き取ることによってテストされた。これらの版は続いて
印刷実験で再びテストされ、像が損傷されたかどうかチ
ェックされた。
【0087】以下の表において、溶剤処理による損傷の
レベルの表示が与えられている(数字の意味は次の通
り;1=像は完全に除去され、及び/又は全平面が損傷
された;2=全平面が少し損傷された;3=損傷なし=
OK;1.5=スクリーン平面が損傷されたが全平面は
OKであった;2.5=スクリーン平面が少し損傷され
たが全平面はOKであった)。結果は以下の表3の後の
表4に要約されている。
【0088】
【表3】
【0089】列記した薬品、例えばSolvent A75, Meter
X, RC95, RC910及びCR642Bはオフセット印刷で用いら
れる周知の典型的な攻撃的薬品であり、版を損傷しう
る。
【0090】
【表4】
【0091】得られた結果は、表3から導かれる結論と
完全に一致する。即ち、「本発明の被覆」として示され
る本発明による被覆組成物は、本発明の目的において要
求されたような特性を十分に与える。
【0092】実施例3 実施例1と同様の被覆組成物が調製されて評価された。
前記被覆は75重量%の水分散ポリマー粒子、10重量
%のIR染料化合物、及び15%のポリアクリル酸を含
んでいた。ポリマー粒子の種類は、ポリメチルメタクリ
レート及びポリスチレンホモポリマーエマルションから
実施例1で用いたようなスチレン/アクリロニトリルベ
ースのエマルションポリマーへと変えられ、各種類につ
いて異なる粒度(それぞれ90nm及び65nm)の効
果が評価された。組成物13−15について用いられた
熱可塑性粒子のポリマーの種類を以下に記載する。
【0093】*比較例の被覆組成物13は、ポリメチル
メタクリレートラテックスを含む。
【0094】*比較例の被覆組成物14は、ポリスチレ
ンホモポリマーラテックスを含む。
【0095】*本発明の被覆組成物15は、スチレン/
アクリロニトリルコポリマー(スチレン/アクリロニト
リルのモノマー重量比:64.4/34.7)を含む。
【0096】疎水性熱可塑性ポリマー粒子の異なる粒度
(それぞれ90nm及び65nm)の関数としてランレ
ングスに関して被覆組成物13−15について得られた
結果は、以下の表5に要約されており、小さな粒子の存
在においてランレングスは実質的に高い増大を示すこ
と、特に本発明で開示する組成物を使用した場合にはそ
の傾向が強いことを示す。
【0097】比較例の被覆13及び14とは反対に、被
覆15は高い印刷版耐久性を示す。これは良好な溶剤耐
性のためである。加えて、被覆15は通常予測される高
い感度及び増大したかぶり感度の傾向も示す。
【0098】
【表5】
【0099】小さな疎水性熱可塑性ポリマー粒子中に少
なくとも1重量%の量で窒素を有する本発明の被覆につ
いては、平均粒度直径を25%より多い量減少させる場
合に少なくとも5倍に増大した印刷ランレングスが得ら
れる。
【0100】以上、本発明の好ましい実施態様を詳細に
記述したので、今や当業者には特許請求の範囲において
規定した本発明の範囲から離れることなしに多数の改良
を行うことができることが明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョアン・ヴェルメールシュ ベルギー国モートゼール、セプテストラー ト 27 アグファ・ゲヴェルト・ナームロ ゼ・ベンノートチャップ内 (72)発明者 ディルク・コクランベルグ ベルギー国モートゼール、セプテストラー ト 27 アグファ・ゲヴェルト・ナームロ ゼ・ベンノートチャップ内 Fターム(参考) 2H025 AA12 AA13 AB03 AC08 AD01 BH03 BJ03 CC11 FA10 2H084 AA16 CC05 2H096 AA06 BA01 BA20 EA04 EA23 2H114 AA04 AA24 BA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下のステップを含む平版印刷版を用い
    た印刷システム: − 感熱性像形成材料を赤外光に像に従って露光させ
    (ただし、前記材料は赤外光への像に従った前記露光ス
    テップを開始する前に所望により印刷機上に存在してお
    り、更に前記材料は親水性表面を上に有する平版印刷ベ
    ース上に像形成層を含み、前記層は疎水性熱可塑性ポリ
    マー粒子、及び親水性ポリマー結合剤、及び所望により
    赤外線吸収化合物を含み、前記疎水性ポリマー粒子は窒
    素を0.1重量%より多く含み、0.015〜0.15
    0μmの範囲の平均粒度直径を有する)、 − 像に従って露光された像形成材料を印刷機の印刷シ
    リンダー上に装着して前記印刷シリンダーを回転させな
    がら水性給湿液及び/又はインキを前記像形成材料に適
    用することによって像に従って露光された像形成材料を
    現像し、 − 前記疎水性ポリマー粒子の平均粒度直径を25%よ
    り多い量減少させる場合に少なくとも5倍に増大した前
    記印刷機の印刷ランレングスを与える。
  2. 【請求項2】 前記疎水性ポリマー粒子がアミド、ウレ
    タン、メタクリロニトリル、クロトノニトリル、ビニリ
    デンシアナイド、イソシトシン、ピロリドン、ピペラジ
    ン、シアノメチル、シアノエチル、シアノプロピル、シ
    アノアリール、シアノアクリレート、第一アミン、モノ
    又はジn−アルキル置換アミン、尿素、イミド、イミ
    ン、トリアジン、スルホンアミド、オニウム、メラミ
    ン、ピリミジン、ウレイド−ピリミドン、ピリジン、バ
    ルビツレート、イソシアヌレート又はイミダゾールから
    なる群から選択される構造化学基を含む請求項1記載の
    システム。
  3. 【請求項3】 疎水性熱可塑性ポリマー粒子がスチレ
    ン、tert−ブチルスチレン、メチルメタクリレー
    ト、パラ−メチルスチレン、メタクリロニトリル、N−
    アルキル置換アクリルアミド、N−アルキル置換メタク
    リルアミド及びマレイミドからなる群から選択されるモ
    ノマーのホモポリマー又はコポリマーからなる請求項1
    又は2記載のシステム。
  4. 【請求項4】 親水性ポリマー結合剤が前記像形成層中
    又はそれに隣接する層中に存在し、赤外線吸収化合物が
    800〜1100nmの波長範囲の赤外線を吸収するア
    ニオン性赤外シアン染料であり、赤外線吸収化合物が前
    記像形成層中又はそれに隣接する層中に存在する請求項
    1−3のいずれか1項記載のシステム。
  5. 【請求項5】 請求項1−4のいずれか1項記載の印刷
    システムに使用するのに好適な平版印刷版。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の平版印刷版の感熱性像
    形成材料の像形成層中における、窒素を0.1重量%よ
    り多く含む疎水性ポリマー粒子の使用。
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