JP2002250591A - 焼成炉 - Google Patents

焼成炉

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JP2002250591A
JP2002250591A JP2001047853A JP2001047853A JP2002250591A JP 2002250591 A JP2002250591 A JP 2002250591A JP 2001047853 A JP2001047853 A JP 2001047853A JP 2001047853 A JP2001047853 A JP 2001047853A JP 2002250591 A JP2002250591 A JP 2002250591A
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kiln
firing
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primary
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JP2001047853A
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Inventor
Toshiro Ogino
俊郎 荻野
Norio Yotsuya
規夫 肆矢
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は燃焼熱を利用して陶芸品などを焼成
する焼成炉において、陶芸品を高温で焼成することを可
能にすると共に、陶芸品に局部的に異なる焼成条件を与
えることを容易に実現すること。 【解決手段】 陶芸品21を収容し焼成する窯11と、
窯11の内壁面部に略中心方向に火炎14を形成する複
数個の1次炎口部13を設けた構成にしてある。従って
陶芸品21の外周から火炎を直接加熱することが可能に
なり、高温で焼成できるとともに、火炎を伸長させて還
元性のある内炎を直接陶芸品21に当てることにより酸
化雰囲気の中で内炎の接触した局部においては還元性の
雰囲気をつくることが可能となる。そして、例えば同一
釉薬で酸化性色と局部的な還元性色を発色させるような
高度な焼成手段を容易に実現することができるという効
果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスまたは石油を
燃料とし、高温に加熱して陶芸品を焼成する焼成炉に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の焼成炉は特開平10−2
53054号公報に記載されているようなものがあっ
た。この焼成炉は図10に示すように1は陶芸品を収容
し焼成する窯、2は燃焼ガスを窯の外部に排出する排気
筒、3は窯1に複数個挿入され窯を加熱するバ−ナ、4
はバ−ナに空気を供給する送風機、5は複数個のバ−ナ
を切替えて作動させる手動弁、6はバ−ナ3へ燃料供給
量を制御する制御弁、7は窯内部の温度を検知する熱電
対、8は熱伝対等からの信号を受けて送風機4や制御弁
に制御信号を送る制御部、9は焼成する陶芸品である。
【0003】そして、窯1に焼成する陶芸品9を収納
し、手動弁5と制御弁6を開放し、送風機4を駆動し空
気をバ−ナ3に供給し燃料を燃焼させる。熱電対7で窯
1内の温度を検知しながらその信号を制御部8に送り、
予め設定された条件により制御弁6、送風機4を制御し
ながら窯内の温度を調節して陶芸品9を加熱焼成するよ
うになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の焼成炉では、加熱源となるバ−ナ3が窯1の底面に設
けてあるために、加熱経路がバ−ナ3で主に窯1内の空
間部の空気を加熱して、加熱された空気により陶芸品9
を直接、または加熱された空気により窯1の内壁を加熱
し、さらに内壁の輻射熱で陶芸品9を加熱焼成するよう
に、陶芸品9はバ−ナ3の燃焼熱で間接的に加熱される
ために、高温に加熱することが困難であるとともに、窯
1内の温度を均一にしやすいと言う長所がある反面、陶
芸品9の加熱温度を局部的に変化させるという高度な焼
成手段には対応することが難しいという課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、陶芸品を収容し焼成する窯と、前記窯の内
壁面部に略中心方向に火炎を形成する複数個の1次炎口
部を設けた構成にしたものである。
【0006】上記発明によれば、陶芸品の外周から火炎
を直接加熱することが可能になり、高温で焼成できると
ともに、火炎を伸長させて還元性のある内炎を直接陶芸
品に当てることにより酸化雰囲気の中で内炎の接触した
局部においては還元性の雰囲気をつくることが可能とな
る。そして、例えば同一釉薬で酸化性色と局部的な還元
性色を発色させるような高度な焼成手段を容易に実現す
ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係る焼成炉
は、陶芸品を収容し焼成する窯と、前記窯の内壁面部に
略中心方向に火炎を形成する複数個の1次炎口部を設け
た構成にしてある。そして、陶芸品の外周から火炎を直
接加熱することが可能になり、高温で焼成できるととも
に、火炎を伸長させて還元性のある内炎を直接陶芸品に
当てることにより酸化雰囲気の中で内炎の接触した局部
においては還元性の雰囲気をつくることが可能となる。
そして、例えば同一釉薬で酸化性色と局部的な還元性色
を発色させるような高度な焼成手段を容易に実現するこ
とができる。
【0008】本発明の請求項2に係る焼成炉は、陶芸品
を収容し焼成する窯と、窯の内壁面部に窯の中心方向に
対し所定角度を有する火炎を形成する複数個の1次炎口
部を設けた構成にしてある。そして、陶芸品の外周から
火炎を陶芸品に接線方向に当てて加熱することが可能に
なり、高温で焼成できるとともに、火炎を伸長させて還
元性のある内炎を陶芸品に接線方向に当てることにより
酸化雰囲気の中で内炎の接触した陶芸品の外周に横方向
の縞状の還元性の雰囲気をつくることが可能となり、例
えば同一釉薬で酸化性色の中に縞状の還元性色を発色さ
せるような高度な焼成手段を容易に実現することができ
る。
【0009】本発明の請求項3に係る焼成炉は、陶芸品
を収容し焼成する窯と、窯の内壁面部に窯の中心方向に
対する火炎の形成角度が可変できる複数個の1次炎口部
を設けた構成にしてある。そして、火炎の角度を変える
ことにより、火炎が陶芸品の外周にあたる面積を返るこ
とが可能になり、焼成温度が容易に調整できるととも
に、局部的に温度を変化させたり、還元性のある内炎の
陶芸品への接触面積を変化させることにより、例えば同
一釉薬で酸化性色の中に好みの面積に還元性色を発色さ
せるような高度な焼成手段を容易に実現することができ
る。
【0010】本発明の請求項4に係る焼成炉は、1次炎
口部の火炎形成範囲を可変できるように構成したもので
ある。そして、焼成する陶芸品の高さにより、1次炎口
部に火炎が形成する範囲を変えて、陶芸品に高さが高い
場合には火炎の形成範囲を広く、高さが低い場合には狭
くするように、陶芸品の高さに応じて、形成範囲を変え
効率良く焼成することができる。
【0011】本発明の請求項5に係る焼成炉は、1次炎
口部を窯の内壁面に一体で構成してある。そして、高温
の窯の内部と窯壁の間に一体で構成した1次炎口部を設
けることにより、壁面側に放熱した窯内の熱は1次炎口
部を加熱するが、この熱は1次炎口部内を流れる燃料ガ
スを予熱することから、実際、窯壁面から外部に放熱す
る熱量が少なくなるとともに、断熱層も薄くすることが
できる。
【0012】本発明の請求項6に係る焼成炉は、1次炎
口部は上部より下部の方を燃焼量が多くなるように構成
してある。そして、1次炎口部の下部に形成した火炎の
熱は焼成する陶芸品の下部を加熱するとともに、自然ド
ラフトによって上昇し熱の一部は陶芸品の上部も加熱す
る。したがって1次炎口部の上部の燃焼量を下部の燃焼
量より少なくすることによって加熱熱量の均一化を図
り、上部の過熱を抑制することができる。
【0013】本発明の請求項7に係る焼成炉は、窯の底
面に2次空気口を設けた構成にしたものである。そし
て、燃焼に必要な2次空気の入口を窯の底面に設けるこ
とによって、供給された2次空気が直接陶芸品にあたる
ことを抑制して、陶芸品が高温度を維持することができ
る。
【0014】本発明の請求項8に係る焼成炉は2次空気
口を1次炎口部に形成する火炎の基部の下方に設けた構
成にしたものである。そして、1次炎口の直下より2次
空気を供給することによって、2次空気の燃焼に対する
寄与率を向上せしめることに2次空気総量を抑制し、空
気過剰による窯内温度の低下を抑制することができる。
【0015】本発明の請求項9に係る焼成炉は2次空気
口を1次炎口部の形成する火炎の直下を開口し、その他
は閉塞した構成にしたものである。そして、1次炎口の
直下より2次空気を供給することによって、2次空気の
燃焼に対する寄与率を向上せしめるとともに、1次炎口
に形成する火炎に寄与しない場所を閉塞して2次空気量
の流入をおさえ、2次空気総量を抑制し、余剰空気によ
る窯内温度の低下を抑制することができる。
【0016】本発明の請求項10に係る焼成炉は、使用
する燃料を石油燃料としたものである。そして、石油燃
料はガス燃料に比べ炭素分子が多いことから、煤を伴う
火炎を容易に得ることができ、炭化焼成と呼ばれる焼成
中に発生した煤を釉薬中に分散焼成する高度な焼成法を
容易に実現することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0018】(実施例1)図1は本発明の実施例1の焼
成炉を示す縦断面図、図2は同焼成炉の横断面図であ
る。
【0019】図1〜図2において、11は窯、12は燃
焼排ガスを外部に排出する排気口、13は窯11を加熱
する1次炎口部、14は1次炎口部に形成した1次火
炎、15は1次火炎14の2次空気を供給するため2次
空気口である。16は1次燃焼部13へ供給する燃料を
手動で調節する開閉弁、17は与えられた信号により燃
料の供給量を調節する制御弁、18は空気を送る送風機
である。19は窯の内部の温度を検知し信号を発生する
温度検知手段、20は温度検知手段19の信号を受けて
窯1内の温度が所定温度になるように、制御弁17や送
風機18を制御する制御部、21は焼成する陶芸品であ
る。
【0020】次に動作、作用について説明すると、窯1
1に陶芸品21を収納し運転を開始すると、燃料は制御
弁17、開閉弁16を経由して送風機18から供給され
る空気と混合して1次炎口部13に供給される。燃焼に
必要な2次空気は送風機18から供給された空気の一部
が窯11の底面に設けてある2次空気口15から窯11
内に供給される。点火装置(図示せず)により点火する
と1次炎口部13に1次火炎14が窯11の中心方向に
向かって形成され、陶芸品21を焼成する。
【0021】本発明の構成によれば、1次炎口部13に
は中心方向に向かって1次火炎14が形成するために窯
11中心部に配置してある陶芸品21は1次火炎14に
よって包囲され焼成される。そのために、火炎が直接焼
成する陶芸品21を加熱することになり、従来のように
窯壁や内部の空間を加熱しその熱で焼成する間接加熱方
式に比べ高温で焼成することができる。また、1次火炎
14の内炎が直接陶芸品21に触れることにより、窯1
1内部が酸化性雰囲気であっても、陶芸品19の内炎が
直接触れた部分は還元性雰囲気になる。したがって陶芸
品21に塗布してある釉薬の種類が一種類であっても、
酸化性条件で発色する色の中に還元性条件で発色する色
を斑状に混在させるような高度な手法を容易に実現する
ことができる。また図1に示すように燃焼に必要な2次
空気を窯11の底面に設けた2次空気口15から供給す
ることにより、供給された2次空気が焼成する陶芸品2
1に直接触れることがなく陶芸品21を高温に維持する
ことができる。また、図2に示すように2次空気口15
を1次炎口部13に形成する1次火炎14の基部の直下
に設けたこと、1次火炎14の直下以外の位置は閉塞す
ることによって2次空気の燃焼に対する寄与率を高め、
余剰空気による窯11内部の温度低下を抑制することが
できる。
【0022】(実施例2)図3は本発明の実施例2の焼
成炉を示す横断面図である。本実施例2において、実施
例1と異なる点は1次炎口部13bに形成する1次火炎
14bが窯11の中心方向に対し所定の角度を持つよう
に構成してある点である。なお、実施例1と同一符号の
ものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0023】次に動作、作用を説明すると、燃焼を開始
すると陶芸品21は1次炎口部13bに形成した1次火
炎14bは陶芸品21の周囲を旋回するように形成され
陶芸品21を直接加熱する。1次炎口部13bや2次空
気口15に供給する空気量を抑制したり、1次炎口部2
1に供給する燃料の量を増加させることによって1次火
炎14bを伸長させると、1次火炎14bの内炎が陶芸
品21の外周部の接線方向に直接触れる。そして、窯1
1の内部が酸化性雰囲気であっても内炎が直接接してい
る陶芸品21の表面の一部は還元性雰囲気となり、1つ
の釉薬を使用しても、酸化性発色の中に内炎の軌跡が筋
状に還元性発色を呈するような特有の焼成を容易に実現
することができる。
【0024】(実施例3)図4は本発明の実施例3の焼
成炉を示す縦断面図、図5は同焼成炉を示す横断面図で
ある。
【0025】本実施例3において、実施例1と異なる点
は円筒状の1次炎口部13cを軸を中心に回転可能にし
て、形成する1次火炎14cが窯11の中心方向に対し
任意の角度に調整できるような構成してある点である。
なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説
明は省略する。
【0026】次に動作、作用を説明すると窯11内に陶
芸品21を入れて焼成する際に陶芸品21の大きさや所
望の文様を考慮して1次火炎14cの形成方向を見定め
1次炎口部13cを1次火炎14cの角度に合わせる。
燃焼を開始すると陶芸品21は1次炎口部13cに形成
した1次火炎14cは陶芸品21の周囲を所定した角度
で直接加熱する。1次火炎14cを伸長させて内炎を直
接陶芸品21の表面にあてることによて、窯11の内部
が酸化性雰囲気であっても内炎が直接接している陶芸品
21の表面の一部は還元性雰囲気となり、1つの釉薬を
使用しても、酸化性発色の中に内炎の軌跡が還元性発色
を呈するような特有の焼成を容易に実現することができ
る。
【0027】(実施例4)図6、7は本発明の実施例4
の焼成炉を示す縦断面図である。本実施例4において、
実施例1と異なる点は円筒状の1次炎口部13dが上下
方向にスライドして、1次炎口部13dに設けてある1
次火炎形成用の小孔を開閉することにより1次火炎14
dの形成範囲を可変させる構成にしてある点である。な
お、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明
は省略する。
【0028】次に動作、作用を説明すると窯11内に陶
芸品21を入れて焼成する際に陶芸品21の高さが低い
場合には図6に示すように1次炎口部13dを低い位置
に設定して、燃焼を開始する。陶芸品21aの高さが高
い場合には図7に示すように、1次炎口部13d’を高
い位置に設定して燃焼を開始する。そのために。焼成時
に陶芸品21の高さが低い場合でも、形成した1次火炎
14dにより上部の空間を加熱することがなくなり、燃
焼熱を効率良く有効に利用することがである。また陶芸
品21aの高さが高い場合には陶芸品21aの全長にわ
たって形成した1次火炎14d’で加熱することにより
均一に加熱することができる。
【0029】(実施例5)図8は本発明の実施例5の焼
成炉を示す横断面図である。本実施例5において、実施
例1と異なる点は1次炎口部13aが窯11の内壁面に
一体で構成されている点である。なお、実施例1と同一
符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0030】1次炎口部13aに燃料と空気を供給して
燃焼すると、1次火炎14aや陶芸品21の輻射熱によ
って窯11の内壁面が加熱され、伝熱によって外壁面か
ら放射されて熱損失となる。本実施例の構成によれば1
次火炎14aと窯11の内壁面の間に全周にわたって1
次炎口部13aが構成してあるために、1次火炎14a
や加熱された陶芸品21からの輻射熱は1次炎口部13
aを加熱する。1次炎口部13aの内部には燃焼するた
めの燃料と燃焼用の空気があり、これらはその熱で予熱
され燃焼するために外部へ放熱することが少なく、燃焼
熱の効率を高めることができる。
【0031】(実施例6)図9は本発明の実施例6の焼
成炉を示す縦断面図である。本実施例6において、実施
例1と異なる点は1次炎口部13eに形成する1次火炎
14eの燃焼量を上方が下方より少なくなるように構成
されている点である。
【0032】燃焼を開始すると、1次炎口部13eの下
部に形成した1次火炎14eの熱は焼成する陶芸品19
の下方および、窯11内部の下部を加熱するとともに、
自然ドラフトによって上昇し熱の一部は陶芸品21の上
方および窯11内部の上部も加熱し、同時に下部と同量
の燃焼量で加熱するために全体的には窯11の上方が過
熱気味になる。本実施例によれば、1次炎口部13eに
開口した1次火炎14e形成用の小孔径を上部になるに
従い小孔径を小さくしたり子孔数を減らしたりすること
によって、1次炎口部13eの上部の燃焼量を下部の燃
焼量より少なくなる。したがって、窯11内の上部は下
部からの熱が加わってても過熱になることはなく上下方
向の加熱熱量の均一化を図ることができる。
【0033】なお、上記の実施例は燃料をしてガスを使
用した場合について説明したが、石油燃料を使用する
と、石油燃料はガス燃料に比べ炭素分子が多いことか
ら、煤を伴う火炎を容易に得ることができ、炭化焼成と
呼ばれる焼成中に発生した煤を釉薬中に分散焼成する高
度な焼成法を容易に実現することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
係る焼成炉は陶芸品を収容し焼成する窯と、前記窯の内
壁面部に略中心方向に火炎を形成する複数個の1次炎口
部を設けてあるので、陶芸品の外周から火炎を直接加熱
することが可能になり、高温で焼成できるとともに、火
炎を伸長させて還元性のある内炎を直接陶芸品に当てる
ことにより同一釉薬で酸化性色と局部的な還元性色を発
色させるような高度な焼成手段を容易に実現することが
できる。
【0035】また、請求項2に係る焼成炉は陶芸品を収
容し焼成する窯と、窯の内壁面部に窯の中心方向に対し
所定角度を有する火炎を形成する複数個の1次炎口部を
設けてあるので、陶芸品の外周から火炎を陶芸品に接線
方向に当てて加熱することが可能になり、高温で焼成で
きるとともに同一釉薬で酸化性色の中に縞状の還元性色
を発色させることができるという効果がある。
【0036】また、請求項3に係る焼成炉は、陶芸品を
収容し焼成する窯と、窯の内壁面部に窯の中心方向に対
する火炎の形成角度が可変できる複数個の1次炎口部を
設けてあるので、火炎の角度を変えることにより、焼成
温度が容易に調整できるとともに、同一釉薬で酸化性色
の中に好みの面積に還元性色を発色させることができる
という効果がある。
【0037】また、請求項4に係る焼成炉は、1次炎口
部の火炎形成範囲を可変できるように構成してあるの
で、陶芸品に高さが高い場合には火炎の形成範囲を広
く、高さが低い場合には狭くするように、陶芸品の高さ
に応じて、形成範囲を変え効率良く焼成することができ
る。
【0038】また、請求項5に係る焼成炉は、1次炎口
部を窯の内壁面に一体で構成してあるので、壁面側に放
熱した窯内の熱は1次炎口部を加熱するが、この熱は1
次炎口部内を流れる燃料ガスを予熱することから、実
際、窯壁面から外部に放熱する熱量が少なくなるととも
に、断熱層も薄くすることができるという効果がある。
【0039】また、請求項6に係る焼成炉は、1次炎口
部は上部より下部の方を燃焼量が多くなるように構成し
てあるので、下部での燃焼熱の上昇による上部の過熱を
抑制することにより、窯内温度の均一化を図ることがで
きる。
【0040】また、請求項7に係る焼成炉は、窯の底面
に2次空気口を設けてあるので、供給された2次空気が
直接陶芸品にあたることがなく、陶芸品が高温度を維持
するという効果がある。
【0041】また、請求項8に係る焼成炉は、2次空気
口を1次炎口部に形成する火炎の基部の下方に設けてあ
るので、2次空気の燃焼に対する寄与率を向上せしめ、
空気過剰による窯内温度の低下を抑制するという効果が
ある。
【0042】また、請求項9に係る焼成炉は、2次空気
口を1次炎口部の形成する火炎の直下を開口し、その他
は閉塞してあるので、空気過剰による窯内温度の低下を
抑制するという効果がある。
【0043】また、請求項10に係る焼成炉は、使用す
る燃料を石油燃料としているので、煤を伴う火炎を容易
に得ることができ、炭化焼成と呼ばれる焼成中に発生し
た煤を釉薬中に分散焼成する焼成法を容易に実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における焼成炉の縦断面図
【図2】同焼成炉の横断面図
【図3】本発明の実施例2における焼成炉の横断面図
【図4】本発明の実施例3における焼成炉の縦断面図
【図5】同焼成炉の横断面図
【図6】本発明の実施例4における焼成炉の縦断面図
【図7】同焼成炉の縦断面図
【図8】本発明の実施例5における焼成炉の横断面図
【図9】本発明の実施例6における焼成炉の縦断面図
【図10】従来の焼成炉の縦断面図
【符号の説明】
11 窯 13 1次炎口部 14 1次火炎 15 2次空気口 19 熱電対 20 陶芸品

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陶芸品を収容し焼成する窯と、前記窯の
    略中心方向に火炎を形成する複数個の1次炎口部を設け
    た焼成炉。
  2. 【請求項2】 陶芸品を収容し焼成する窯と、前記窯の
    中心方向に対し所定角度を有する火炎を形成する複数個
    の1次炎口部を設けた焼成炉。
  3. 【請求項3】 陶芸品を収容し焼成する窯と、前記窯の
    中心方向に対する火炎の形成角度が可変できる複数個の
    1次炎口部を設けた焼成炉。
  4. 【請求項4】 1次炎口部の火炎形成範囲を可変できる
    ように構成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼
    成炉。
  5. 【請求項5】 1次炎口部を窯の内壁面に一体で構成し
    た請求項1または2記載の焼成炉。
  6. 【請求項6】 1次炎口部は上部より下部の方が燃焼量
    を多くなるように構成した請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の焼成炉。
  7. 【請求項7】 窯の底面に2次空気口を設けた請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の焼成炉。
  8. 【請求項8】 2次空気口を1次炎口部に形成する火炎
    の基部の下方に設けた請求項7に記載の焼成炉。
  9. 【請求項9】 2次空気口を1次炎口部の形成する火炎
    の直下を開口し、その他は閉塞した請求項7または8に
    記載の焼成炉。
  10. 【請求項10】 使用する燃料を石油燃料とした請求項
    1〜9のいずれか1項に記載の焼成炉。
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