JP3886461B2 - ガスコンロ - Google Patents

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  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)
  • Control Of Combustion (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面燃焼式バーナを用いるガスコンロに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスコンロとして、被加熱物を載置する天板の下側に配置した環状の表面燃焼式バーナと、天板とバーナとの間に周囲を囲って画成した燃焼空間と、バーナの内径部に配置した通気性を有する多孔質材で形成された輻射体と、バーナに燃料ガスを供給するガス供給手段と、バーナに燃焼用空気を供給すると共に燃焼空間内の燃焼排ガスを輻射体を介して排気する給排気手段とを備え、バーナの燃焼面だけでなく、燃焼排ガスの熱により輻射体も赤熱させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
上記ガスコンロにおいて、ガス供給手段で供給する燃料ガス量に対する給排気手段で供給する燃焼用空気量の比率である空燃比を、バーナの燃焼面の表面上に炎が生成されるような値から更に大きくして空気過剰にすると、空気による冷却作用で燃焼速度が遅くなって、炎がバーナの燃焼面からリフトし、燃焼面の赤熱が抑制されて、バーナ内径部の輻射体のみが赤熱されるようになる。
【0004】
そこで、本願出願人は、先に、有効加熱サイズとして少なくとも大小2つのサイズを選択可能な加熱サイズ選択手段を設け、該選択手段で選択したサイズに応じて空燃比を変化させ、大サイズの選択時は、バーナの燃焼面の表面上に炎を生成して燃焼面を赤熱させ、バーナの外径内の全域を有効加熱範囲とする大サイズでの加熱を行い、小サイズの選択時は、バーナの燃焼面から炎をリフトさせて燃焼面の赤熱を抑制し、バーナの内径内(輻射体の部分)を有効加熱範囲とする小サイズでの加熱を行うようにした加熱サイズ可変式のガスコンロを提案している。これによれば、小鍋を加熱するときに、小サイズを選択することにより、鍋の周囲に無駄に放出される熱を減少させ、鍋の把手が過熱されることを防止できる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−206713号公報(第4〜第5頁、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したガスコンロにおいては、点火スイッチのオン操作で燃焼を開始して暫くの間は、バーナおよび燃焼空間の温度が低いため、燃焼状態が不安定になる。特に、加熱サイズ選択手段で小サイズを選択したときは、空燃比を大きくするため、火炎の吹き消えを生じやすい。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑み、火炎の吹き消えを防止して保炎性能を向上できるようにしたガスコンロを提供することをその課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、被加熱物を載置する天板の下側に配置した環状の表面燃焼式バーナと、天板とバーナとの間に周囲を囲って画成した燃焼空間と、バーナの内径部に配置した通気性を有する多孔質材で形成される輻射体と、バーナに燃料ガスを供給するガス供給手段と、バーナに燃焼用空気を供給すると共に燃焼空間内の燃焼排ガスを輻射体を介して排気する給排気手段とを備え、燃焼排ガスの熱で輻射体を赤熱させるようにしたガスコンロであって、有効加熱サイズとして少なくとも大小2つのサイズを選択可能な加熱サイズ選択手段を備え、加熱サイズ選択手段で大サイズを選択したときは、バーナの燃焼面の表面上に炎が生成されて燃焼面が赤熱され、加熱サイズ選択手段で小サイズを選択したときは、ガス供給手段で供給する燃料ガス量に対する給排気手段で供給する燃焼用空気量の比率である空燃比を大きくし、バーナの燃焼面から炎がリフトされて燃焼面の赤熱が抑制されるようにするものにおいて、少なくとも加熱サイズ選択手段による小サイズの選択時に、ガス供給手段による燃料ガスの供給量を保炎のために定常値よりも増加させる増量制御手段を備え、増量制御手段は、点火スイッチのオン操作による燃焼開始からの経過時間を計時する計時手段と、所定の初期値から所定の減少率で経時的に減少するに設定した増量値の所定の変化特性に従って、計時手段で計時した現時点での経過時間に対応する増量値を求める算定手段とを備え、算定手段で求めた増量値分だけ燃料ガスの供給量を増加させる増量制御を行うことを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、点火スイッチのオン操作による燃焼開始後、暫くの間は燃料ガス量が定常値よりも増量値分だけ増加され、加熱サイズ選択手段による小サイズの選択時であっても、空燃比は左程大きくならない。そのため、バーナおよび燃焼空間の温度が低くても、バーナの燃焼面に近いところで燃焼して火炎の吹き消えが防止され、保炎性能が向上する。また、燃料ガス量の増加により発熱量が増加して、バーナおよび燃焼空間の昇温が促進され、燃焼安定までの時間が短縮される。
【0010】
ここで、増量値の変化特性は、経時的に減少するように設定されているため、昇温で燃焼が安定化するのに伴って増量値が次第に減少されることになり、定常燃焼状態にスムーズに移行する。従って、小サイズの選択時に、空燃比を減少させたまま燃焼状態が安定して、大サイズでの加熱が行われてしまうことを可及的に防止できる。
【0011】
尚、大サイズでの加熱時にも、バーナおよび燃焼空間が冷えているときは、空気密度の増加で実質的な空燃比が大きくなって、火炎の吹き消えを生ずる可能性がある。従って、上記増量制御は大サイズの選択時にも行うことが望ましい。これによれば、早期に燃焼状態を安定させて所望の加熱を行うことができ、調理性能が向上する。然し、大サイズの選択時は、燃料ガス量の定常値が比較的大きいため、増量値は比較的小さくて済む。従って、増量制御手段を、大サイズの選択時にも増量制御を行うように構成すると共に、前記算定手段で用いる増量値の変化特性を加熱サイズ選択手段で選択されるサイズの大小に応じて変更するように構成すれば、何れの加熱サイズでも最適な保炎性能が得られる。
【0012】
また、被加熱物を載置する天板の下側に配置した表面燃焼式バーナと、天板とバーナとの間に周囲を囲って画成した燃焼空間と、バーナに燃料ガスを供給するガス供給手段と、バーナに燃焼用空気を供給すると共に燃焼空間内の燃焼排ガスを排気する給排気手段とを備えるガスコンロであって、加熱サイズの切換を行わないものにおいても、上記と同様の増量制御を行うことで、昇温前の火炎の吹き消えを防止し、保炎性能を向上できる。
【0013】
ところで、定常状態で安定した燃焼を行わせるには、燃料ガス量を定常値から左程変化させることはできず、火力調節はバーナの燃焼のオンオフによるデューティ制御で行うことになる。この場合、点火スイッチのオン操作による最初の燃焼オン時には、燃料ガス量の増量値がその変化特性で設定される所定の初期値から経時的に減少する。そして、2回目以降の燃焼オン時における燃料ガス量の増量値は、燃焼オフ時にも計時手段で計時動作を継続した場合、燃焼オフ時間と増量値の減少率との乗算値分だけ前回の燃焼オンの終了時点における増量値よりも減少した値を最初の値としてそこから経時的に減少する。これにより、保炎のための燃料消費量を抑制することができる。但し、燃焼オフ時間が長くなると、次の燃焼オン時の増量値が大幅に減少し、十分な保炎性能を確保することが困難になる可能性がある。
【0014】
一方、バーナの燃焼オフ時に計時手段の計時動作を中断するように構成すれば、2回目以降の燃焼オン時における燃料ガス量の増量値は、前回の燃焼オンの終了時点における増量値を最初の値としてそこから経時的に減少する。従って、燃焼オフ時間による影響は受けず、保炎性能が向上する。
【0015】
また、燃焼オフ時の温度降下を考慮して、燃焼オフ時にそれまでに計時された経過時間を減少する逆行計時動作を行うことも可能である。これによれば、2回目以降の燃焼オン時における燃料ガス量の増量値は、燃焼オフ時間と減少率との乗算値を前回の燃焼オンの終了時点における増量値に加算した値を最初の値としてそこから経時的に減少する。従って、燃焼オフ時の温度低下を増量値の加算で補償することが可能になる。
【0016】
更に、寒冷地仕様として、燃焼オフ時にそれまでに計時された経過時間を零リセットすることも可能である。これによれば、燃料ガス量の増量値は、2回目以降の燃焼オン時にも、最初の燃焼オン時と同様に、増量値の変化特性における初期値から経時的に減少する。従って、燃焼オフ時の温度低下が大きくなっても、保炎性能を向上させることができる。
【0017】
尚、後記する実施形態において、上記増量制御手段に相当するのは、図6(a)〜図9(a)に示した増量制御処理であり、これらの増量制御処理のS12,S16,S17,S18のステップが上記計時手段に相当し、S15のステップが上記算定手段に相当する。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1を参照して、1はコンロ本体であり、コンロ本体1の上面には、セラミックガラス等の耐熱ガラス製の天板2が装着されている。天板2の下側には、図2に示す如く、環状の表面燃焼式バーナ3がその燃焼面3aと天板2との間に空隙を確保した状態で配置されており、天板2とバーナ3との間に、バーナ3の外周壁に一体の囲い壁4aで周囲を囲った燃焼空間4が画成されている。バーナ3の内径部には、セラミックファイバの集合体等から成る通気性を有する多孔質材で形成される輻射体5が配置されている。尚、バーナ3の燃焼面3aも輻射体5と同様の多孔質材で形成されている。
【0019】
コンロ本体1には、更に、バーナ3に燃料ガスを供給するガス供給手段6と、バーナ3に燃焼用空気を供給すると共に、燃焼空間4内の燃焼排ガスを輻射体5を介して排気する給排気手段7とが配置されている。給排気手段7は、バーナ3に連通する給気通路71と、輻射体5の下側の空間をコンロ本体1の上面後部の排気口72に連通する図示省略した排気通路と、給気通路71の上流端に設けたファン73とで構成されている。また、ガス供給手段6は、給気通路71に接続したノズル61と、ノズル61に連通するガス通路62と、ガス通路62に介設した上流側の電磁開閉弁63と、下流側の電磁比例弁64とで構成されており、ノズル61から噴出する燃料ガスがファン73からの空気に混合して、バーナ3に混合気となって供給される。電磁比例弁64は常閉型であって、図3に示すように、通電電流値Iに比例してバーナ3に供給される燃料ガス量が増加する。
【0020】
電磁開閉弁63、電磁比例弁64およびファン73は、マイクロコンピュータから成るコントローラ8で制御されるようになっており、コンロ本体1の前面に設けた点火スイッチ兼用の火力調節子9と、サイズ切換スイッチ10とからの信号をコントローラ8に入力し、これらの操作に応じて電磁開閉弁63、電磁比例弁64およびファン73を制御する。
【0021】
サイズ切換スイッチ10は、有効加熱サイズとして大小2つのサイズを選択可能な加熱サイズ選択手段として機能するものであり、大サイズが選択されたとき、コントローラ8は、ガス供給手段6によりバーナ3に供給する燃料ガス量に対する給排気手段7によりバーナ3に供給する燃焼用空気量の比である空燃比が、バーナ3の燃焼効率を考慮して予め設定された所定値(例えば、1.28)になるように、電磁比例弁64への通電電流値(以下、比例弁電流と記す)と、ファン73の回転数とを制御する。この場合、バーナ3の燃焼面3aの表面上に良好な火炎が生じ、燃焼面3aが赤熱されると共に、輻射体5を介して排気される高温の燃焼排ガスの熱により輻射体5も赤熱され、火炎からの熱と、燃焼面3aおよび輻射体5からの輻射熱とが天板2を介して放出される。従って、天板2における有効加熱範囲は、バーナ3の外径内の略全域となり、大サイズでの加熱が行われる。
【0022】
一方、サイズ切換スイッチ10で小サイズが選択されると、コントローラ8は、空燃比が上記所定値よりも大きな値(例えば、1.55)になるように、比例弁電流と、ファン73の回転数とを制御する。この場合は、混合気がエアリッチとなって燃焼速度が遅くなり、火炎がバーナ3の燃焼面3aからリフトして、燃焼面3aの赤熱が抑制される。そして、この状態でも燃焼排ガスが通過する輻射体5は赤熱されるため、天板2における有効加熱範囲は、ほぼ輻射体5の外径内の範囲になり、小サイズでの加熱が行われる。
【0023】
ここで、定常状態で安定に燃焼させるには、燃料ガス量と燃焼用空気量とを夫々加熱サイズの大小に応じた所定の定常値にする必要がある。図3でGLは、加熱サイズが大サイズであるときに適合する燃料ガス量の定常値、GSは、加熱サイズが小サイズであるときに適合する燃料ガス量の定常値である。そして、コントローラ8は、図5に示す如く、サイズ切換スイッチ10による加熱サイズの選択結果に応じ(S1)、比例弁電流の定常値Icを、大サイズの選択時には、燃料ガス量を上記大サイズ用の定常値GLにするのに必要な値ILに設定し(S2a)、小サイズの選択時には、燃料ガス量を上記小サイズ用の定常値GSにするのに必要な値ISに設定する(S2b)。また、ファン73の回転数NFも、サイズ切換スイッチ10による加熱サイズの選択結果に応じて変更し、大サイズ選択時には、上記GLの燃料ガス量に対し大サイズ用の所定の空燃比の燃焼用空気量を得るのに必要な値NFLに設定し(S3a)、小サイズ選択時には、上記GSの燃料ガス量に対し小サイズ用の所定の空燃比の燃焼用空気量を得るのに必要な値NFSに設定する(S3b)。
【0024】
ところで、安定燃焼のためには燃料ガス量を上記定常値から左程変化できず、そのため、コントローラ8は、火力調節子9の操作で設定される火力になるように、燃焼のオンオフによるデューティ制御を行う。燃焼のオン時間とオフ時間との比率は、火力を強くするのに伴ってオン時間の方が長くなるように設定され、火力を最大にするときは、燃焼オンのままになる。燃焼オフ時は、電磁開閉弁63を閉弁するが、燃焼空間4内の燃焼排ガスを排出するために、ファン73は低速でのポストパージ運転を行う。尚、燃焼オフ時に、燃料ガスのリークを確実に防止するため、電磁開閉弁63に加えて電磁比例弁64を閉弁しても良い。
【0025】
コントローラ8は、火力調節子9の操作で点火スイッチがオンされると、電磁開閉弁63と電磁比例弁64とを開弁してバーナに燃料ガスを供給すると共に、ファン73を回転させてバーナ3に燃焼用空気を供給し、図示省略した点火手段によりバーナ3に点火して、燃焼を開始する。その後、火力調節子9で設定された火力に応じて燃焼をオンオフする。ここで、点火スイッチのオン操作による燃焼開始から暫くの間は、バーナ3および燃焼空間4が冷えているため、燃焼状態が不安定になり、特に、加熱サイズとして小サイズを選択したときは、空燃比が大きくなるため火炎の吹き消えを生じやすくなる。また、大サイズを選択したときも、バーナ3および燃焼空間4が冷えていると、空気密度の増加で実質的な空燃比が大きくなって、火炎の吹き消えを生ずる可能性がある。
【0026】
そこで、本実施形態では、比例弁電流を上記の如く設定する定常値Icよりも後記する増量値ΔI分だけ増加させ、これによる燃料ガス量の増加で空燃比を減少させて、保炎性能を向上させるようにしている。ここで、比例弁電流の増量値ΔIは、燃焼による昇温で燃焼が安定化するに伴い空燃比を定常値に近づけて、定常燃焼状態にスムーズに移行させるため、図4に示す如く、所定の初期値から所定の減少率で経時的に減少するように設定されている。図4のa線は加熱サイズを小サイズにしたときに適合する増量値ΔIの変化特性、b線は加熱サイズを大サイズにしたときに適合する増量値ΔIの変化特性である。加熱サイズを小サイズにしたときは、定常状態での空燃比が大きく、保炎のために燃料ガス量を比較的大幅に増加する必要がある。そのため、小サイズ用の変化特性は、増量値ΔIが比較的大きくなるように設定されている。また、加熱サイズを大サイズにしたときは、定常状態での空燃比が比較的小さく、保炎のために燃料ガス量を左程増加しなくても済む。そのため、大サイズ用の変化特性は、増量値ΔIが比較的小さくなるように設定されている。
【0027】
そして、図5に示されているように、大サイズを選択したときは、後記する増量値の算出で使用する、タイマカウント値CTを変数とする算出式F(CT)を、大サイズ用の変化特性を表す関数FL(CT)に設定し(S4a)、小サイズを選択したときは、小サイズ用の変化特性を表す関数FS(CT)に設定する(S4b)。燃焼中に加熱サイズを切換えると、増量値の算出で使用する関数も切換えられる。
【0028】
上記した保炎のための増量制御の処理手法としては、図6〜図9の各図に示す4つの実施形態が考えられる。尚、これら各図に示した処理は一定時間間隔で繰り返し行われる。図6(a)に示す増量制御処理では、先ず、S11のステップで点火スイッチがオンされたか否かを判別し、オンされていなければ、S12のステップでタイマカウント値CTを零にリセットして、1回の制御処理を完了する。
【0029】
点火スイッチがオンされると、S13のステップで燃焼オンか否かを判別する。燃焼オンであれば、S14のステップで比例弁電流の増量値ΔIを、タイマカウント値CTを変数とする算出式F(CT)から算出する。この算出式F(CT)は、上記の如く現在選択されている加熱サイズに対応する増量値の変化特性を表す関数に設定されている。点火スイッチのオン操作による燃焼開始時点では、タイマカウント値は零であり、算出される増量値ΔIは増量値の変化特性における初期値になる。
【0030】
次に、S15のステップで比例弁電流Iをその定常値IcよりもS14のステップで算出した増量値ΔI分だけ増加させる。これにより、燃料ガス量が定常値からΔIに相当する量だけ増加する。その後、S16のステップでタイマカウント値CTに1を加算して、1回の制御処理を完了する。S16のステップでの処理により、点火スイッチのオン操作による燃焼開始からの経過時間が計時されることになる。そして、S14のステップでの処理により、増量値の変化特性に従って燃焼開始からの現時点での経過時間に対応する増量値ΔIが算出される。火力が最大に設定されていて、燃焼オンのままであれば、増量値ΔIは図4に示した変化特性通りに変化し、燃焼開始からの経過時間が所定時間に達して増量値ΔIが零になると、以後、比例弁電流Iは定常値に維持される。
【0031】
火力調節のためのデューティ制御で燃焼がオフされると、S13のステップから直接S16のステップに進む。そのため、燃焼オフ時も、燃焼開始からの経過時間をカウントする計時動作が継続して行われる。その結果、2回目以降の燃焼オン時における増量値ΔIは、図6(b)に示す如く、燃焼オフ時間に変化特性における増量値の減少率を乗算した値分だけ前回の燃焼オンの終了時点での値より減少した値を最初の値としてそこから経時的に減少する。これにより、保炎のための燃料消費量を抑制することができる。
【0032】
図7(a)に示す増量制御処理は、燃焼オフ時にタイマカウント値CTをそれまでの値に維持するS17のステップを設けた点で図6(a)のものと相違する。S17のステップでの処理により、燃焼オフ時には、燃焼開始からの経過時間をカウントする計時動作が中断されることになる。その結果、2回目以降の燃焼オン時における増量値ΔIは、図7(b)に示す如く、前回の燃焼オンの終了時点での値を最初の値としてそこから経時的に減少する。図6のものでは燃焼オフ時間が長くなると、次の燃焼オン時の増量値ΔIが大幅に減少して、保炎性能を十分に得られなくなる可能性があるが、図7のものでは燃焼オフ時間による影響は受けず、保炎性能が向上する。
【0033】
図8(a)に示す増量制御処理は、燃焼オフ時にタイマカウント値CTを1ずつ減算するS18のステップを設けた点で図6(a)のものと相違する。S18のステップでの処理により、燃焼オフ時には、それまでに計時した経過時間を減少させる逆行計時動作が行われることになる。その結果、2回目以降の燃焼オン時における増量値ΔIは、図8(b)に示す如く、燃焼オフ時間に変化特性における増量値の減少率を乗算した値分だけ前回の燃焼オンの終了時点での値より増加した値を最初の値としてそこから経時的に減少する。従って、燃焼オフ時の温度低下を増量値ΔIの増加で補償して、保炎性能を一層向上することが可能になる。
【0034】
図9(a)に示す増量制御処理では、燃焼オフ時にS12のステップに進み、タイマカウント値CTを零にリセットする点で図6(a)のものと相違する。これによれば、燃焼オフ時にそれまで計時した経過時間が零リセットされることになる。その結果、図9(b)に示す如く、増量値ΔIは、2回目以降の燃焼オン時においても変化特性の初期値から経時的に減少することになる。従って、寒冷地等で燃焼オフ時の温度低下が大きい場合でも、十分な保炎性能を確保できる。
【0035】
ところで、燃焼オンの度に点火を行うが、点火手段としてバーナに直接点火する点火プラグを用いる場合、加熱サイズとして小サイズが選択されているときは、点火時に、空燃比が大サイズの選択時と同程度になるように、燃料ガス量をかなり増量する必要がある。この点火のための増量制御は、上記した保炎のための増量制御とは別に行うもので、フレームロッド等の火炎検知素子により着火が検知されたところで保炎のための増量制御に移行する。この場合、図6(a)〜図9(a)のS11のステップでは、着火検知で燃焼オンと判断する。尚、点火手段として点火バーナを用いる場合は、空燃比が大きくても点火されるから、点火のための増量制御は不要であり、電磁開閉弁63を開弁する燃焼オン指令の出力時点で燃焼オンと判断しても良い。
【0036】
また、上記実施形態では、増量値ΔIの算出を関数を用いて行っているが、変化特性をデータテーブルに記憶させ、テーブル検索で増量値ΔIを算出するようにしても良い。また、加熱サイズを大中小の3段階或いはそれ以上に細かく選択し得るように構成する場合にも、各加熱サイズに応じた増量値の変化特性を設定して、同様に本発明を適用できる。
【0037】
以上、加熱サイズの切換機能を有するガスコンロについて説明したが、大サイズでの加熱のみで小サイズでの加熱を行わないガスコンロや、輻射体5を設けずに、表面燃焼式バーナ3と天板2との間の燃焼空間4内の燃焼排ガスを排気通路に直接排出するようにしたガスコンロにおいても、バーナ3の定常燃焼状態での空燃比に応じて設定される増量値の所定の変化特性に従って、上記と同様の増量制御を行うことにより、保炎性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ガスコンロの一例の斜視図。
【図2】図1のガスコンロの構成説明図。
【図3】図1のガスコンロのガス供給手段に設けた電磁比例弁の特性を示すグラフ。
【図4】保炎のための増量値の変化特性を示すグラフ。
【図5】加熱サイズに応じた切換処理を示すフロー図。
【図6】 (a)増量制御の第1の実施形態を示すフロー図、(b)この増量制御による増量値の変化を示す図。
【図7】 (a)増量制御の第2の実施形態を示すフロー図、(b)この増量制御による増量値の変化を示す図。
【図8】 (a)増量制御の第3の実施形態を示すフロー図、(b)この増量制御による増量値の変化を示す図。
【図9】 (a)増量制御の第4の実施形態を示すフロー図、(b)この増量制御による増量値の変化を示す図。
【符号の説明】
2…天板 3…バーナ 3a…燃焼面 4…燃焼空間 5…輻射体 6…ガス供給手段 64…電磁比例弁 7…給排気手段 73…ファン 8…コントローラ 9…火力調節子 10…サイズ切換スイッチ(加熱サイズ選択手段)

Claims (7)

  1. 被加熱物を載置する天板の下側に配置した環状の表面燃焼式バーナと、天板とバーナとの間に周囲を囲って画成した燃焼空間と、バーナの内径部に配置した通気性を有する多孔質材で形成される輻射体と、バーナに燃料ガスを供給するガス供給手段と、バーナに燃焼用空気を供給すると共に燃焼空間内の燃焼排ガスを輻射体を介して排気する給排気手段とを備え、燃焼排ガスの熱で輻射体を赤熱させるようにしたガスコンロであって、
    有効加熱サイズとして少なくとも大小2つのサイズを選択可能な加熱サイズ選択手段を備え、加熱サイズ選択手段で大サイズを選択したときは、バーナの燃焼面の表面上に炎が生成されて燃焼面が赤熱され、加熱サイズ選択手段で小サイズを選択したときは、ガス供給手段で供給する燃料ガス量に対する給排気手段で供給する燃焼用空気量の比率である空燃比を大きくし、バーナの燃焼面から炎がリフトされて燃焼面の赤熱が抑制されるようにするものにおいて、
    少なくとも加熱サイズ選択手段による小サイズの選択時に、ガス供給手段で供給する燃料ガス量を保炎のために定常値よりも増加させて、前記空燃比を小さくする増量制御手段を備え、
    増量制御手段は、点火スイッチのオン操作による燃焼開始からの経過時間を計時する計時手段と、所定の初期値から所定の減少率で経時的に減少するように設定した増量値の所定の変化特性に従って、計時手段で計時した現時点での経過時間に対応する増量値を求める算定手段とを備え、算定手段で求めた増量値分だけ燃料ガス量を増加させる増量制御を行うことを特徴とするガスコンロ。
  2. 前記増量制御手段を、前記加熱サイズ選択手段による大サイズの選択時にも前記増量制御を行うように構成すると共に、前記算定手段で用いる増量値の変化特性を加熱サイズ選択手段で選択されるサイズの大小に応じて変更することを特徴とする請求項1に記載のガスコンロ。
  3. 被加熱物を載置する天板の下側に配置した表面燃焼式バーナと、天板とバーナとの間に周囲を囲って画成した燃焼空間と、バーナに燃料ガスを供給するガス供給手段と、バーナに燃焼用空気を供給すると共に燃焼空間内の燃焼排ガスを排気する給排気手段とを備えるガスコンロにおいて、
    ガス供給手段で供給する燃料ガス量を保炎のために定常値よりも増加させて、ガス供給手段で供給する燃料ガス量に対する給排気手段で供給する燃焼用空気量の比率である空燃比を小さくする増量制御手段を備え、
    増量制御手段は、点火スイッチのオン操作による燃焼開始からの経過時間を計時する計時手段と、所定の初期値から所定の減少率で経時的に減少するように設定した増量値の所定の変化特性に従って、計時手段で計時した現時点での経過時間に対応する増量値を求める算定手段とを備え、算定手段で求めた増量値分だけ燃料ガス量を増加させる増量制御を行うことを特徴とするガスコンロ。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のガスコンロであって、火力調節を前記バーナの燃焼のオンオフによるデューティ制御で行うものにおいて、
    前記計時手段は、バーナの燃焼オフ時にも計時動作を継続することを特徴とするガスコンロ。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載のガスコンロであって、火力調節を前記バーナの燃焼のオンオフによるデューティ制御で行うものにおいて、
    前記計時手段は、バーナの燃焼オフ時に計時動作を中断することを特徴とするガスコンロ。
  6. 請求項1〜3の何れか1項に記載のガスコンロであって、火力調節を前記バーナの燃焼のオンオフによるデューティ制御で行うものにおいて、
    前記計時手段は、バーナの燃焼オフ時にそれまでに計時された経過時間を減少させる逆行計時動作を行うことを特徴とするガスコンロ。
  7. 請求項1〜3の何れか1項に記載のガスコンロであって、火力調節を前記バーナの燃焼のオンオフによるデューティ制御で行うものにおいて、
    前記計時手段は、バーナの燃焼オフ時にそれまでに計時された経過時間を零リセットすることを特徴とするガスコンロ。
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