JP2002248857A - 蛍光インク転写シート - Google Patents

蛍光インク転写シート

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JP2002248857A
JP2002248857A JP2001051175A JP2001051175A JP2002248857A JP 2002248857 A JP2002248857 A JP 2002248857A JP 2001051175 A JP2001051175 A JP 2001051175A JP 2001051175 A JP2001051175 A JP 2001051175A JP 2002248857 A JP2002248857 A JP 2002248857A
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fluorescent
fluorescent ink
ink layer
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JP2001051175A
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Shosuke Gonda
昌介 権田
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Toppan Forms Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離インク層を形成した場合、当初は勿論、
時間が経過しても剥離性能が劣化せず、転写シートの蛍
光インクが受容シートに良好に転写するシートの提供。 【解決手段】 基材の少なくとも表面の所定部に紫外線
硬化型シリコーン樹脂および光重合開始剤を含み、シリ
コーンオイルを含まない剥離インクを用いて形成された
剥離インク層を設け、この剥離インク層上に、さらに蛍
光インク層を有してなるシート。この剥離インク層は剥
離性能に優れ、蛍光インクの転写性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は偽造防止効果、改竄
防止効果の高い領収書、有価証券などのシートを形成で
きる転写性に優れた蛍光インク層を有する蛍光インク転
写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写構成を有する領収書、有価証
券などへの不正行為防止方策として、例えば、図3
(イ)〜(ロ)に示すような混色スポットインキを用い
たものや、図4(イ)〜(ロ)に示すような転写クレー
インキを用いたものが知られている。
【0003】図3(イ)に示すように混色スポットイン
キ(赤又は緑)を塗布した層をノーカーボン上紙又は中
紙(1P)の裏面に設け、ノーカーボン中紙又は下紙
(2P)と正しく組み合わせて一端を綴じて作られた複
写フォームに記入されると、部分的に紫色又は青緑色に
発色する。しかし(ロ)に示すように1P目を別の一般
にあるノーカーボン用紙に取り替えて1P目と2P目に
違う内容を記入する不正行為(誤った組み合わせで記
入)を行うと、2P目の発色が全て青発色となり、不正
行為があったことが判るようになっている。
【0004】転写クレーインキを用いるものは、図4
(イ)に示すように転写させたい受容用パーツ(ノーカ
ーボン中紙又は下紙)の上に樹脂凸版によるドライオフ
セット印刷で転写クレーインキを印刷してあるので、
(ロ)に示すように記入されると、転写クレーインキが
転写用パーツ(ノーカーボン上紙又は中紙)の裏面に転
移(裏写り)します。しかし、不正行為(誤った組み合
わせで記入)を行うと、転写用パーツの裏面に発色が転
写しないため、不正行為の有無が判るようになってい
る。
【0005】しかし、これらの方法は一旦発色すると、
その後は目視可能であるとういう欠点がある。コピーを
とると隠された文字がでてくるヒドンワード(隠し文
字)、印刷により疑似的な透かし効果がでる透かし印
刷、紫外線を当てると隠された文字が見える蛍光発色イ
ンキ、微細な文字でできた罫線(セキュリティーライ
ン)、あるいはトナーが剥がれないようにしたり、擦っ
てもとれないようにしたトナー定着性向上インキなどを
用いる方法も使われているが、これらの方法は改竄防止
には効果がない。
【0006】そこで、紫外線によって発光する蛍光物質
を含み、一般光の下では無色の蛍光インク(ヒドンイン
ク)を使用し、図5に示すように転写シートの裏面に剥
離インク層を設けた上に蛍光インク層を設け、受容シー
トにエンボス加工を施しブロック印刷を行ったものを組
み合わせて1端を綴じたタイプのものが提案されてい
る。そして転写シートの上方から記入すると、転写シー
トの蛍光インクが受容シートに転写し、この転写した潜
像にUVランプ(俗にいうブラックライト)をもって紫
外線を照射すると、蛍光物質が発光して文字などを読ん
だり見たりできるようになっている。例えば、カード申
し込み書などの暗証番号記入欄などにこの方法を適用す
れば暗証番号を見ることができず、紫外線を照射すると
初めて明瞭に確認できるので、隠蔽(秘匿)情報を安全
に保護できるとともに、偽造防止効果、改竄防止効果も
高い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の剥離イ
ンク層はシリコーンオイルを配合したアクリル系紫外線
硬化型剥離インクが用いられていたため、この剥離イン
クを用いて紫外線照射して硬化して剥離インク層を形成
した際、当初はシリコーンオイルが剥離インク層と蛍光
インク層との境界部に絞りだされて介在するため蛍光イ
ンクの前記受容シートへの転写性がよい。しかし、時間
が経過するにつれてシリコーンオイルが境界部から蛍光
インク層へ移動したり、剥離インク層にボイドがあると
ボイドを通過して転写シート側に移動するなどにより、
シリコーンオイルが剥離インク層と蛍光インク層との境
界部に介在しなくなるため剥離性能が劣化し、転写シー
トの蛍光インクが受容シートに転写しにくくなる問題が
あった。
【0008】そこで、本発明の目的は、前記蛍光インク
の前記受容シートへの転写性に優れる上、時間が経過し
ても剥離性能の劣化がなく、蛍光インクの転写性を良好
に維持できる剥離インキ層を有してなる新規な蛍光イン
ク転写シートを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の剥離インクを
用いて剥離インク層を形成し、その剥離インク層上に、
さらに蛍光インク層を形成することにより、解決できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明の請求項1記載の蛍光イ
ンク転写シートは、基材の少なくとも表面の所定部に紫
外線硬化型シリコーン樹脂および光重合開始剤を含み、
シリコーンオイルを含まない剥離インクを用いて形成さ
れた剥離インク層を設け、この剥離インク層上に、さら
に蛍光インク層を有してなることを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の請求項2記載の蛍光イン
ク転写シートは、蛍光インクが紫外線硬化型蛍光インク
であることを特徴とする。
【0012】本発明における蛍光インク転写シートは、
問題となるシリコーンオイルを用いず、紫外線硬化型シ
リコーン樹脂および光重合開始剤を用いた剥離インクを
使用し、この剥離インクの塗布層に紫外線照射して剥離
インク層を形成し、この剥離インク層上に、さらに蛍光
インク層を形成したので、剥離インク層を形成した際、
当初は勿論、時間が経過しても剥離性能が劣化せず、蛍
光インクが受容シートに良好に転写する。
【0013】本発明で用いる剥離インクや蛍光インクは
印刷インキ適性に優れており、オフセット印刷などによ
り、基材(例えば前記転写シート)の必要な箇所に部分
的な印刷やスポット印刷を行って、剥離インク層や蛍光
インク層を容易に設けることができる。そして、本発明
における剥離インク層は、蛍光インクを良好に転写させ
る機能に優れており、時間が経過しても蛍光インクが容
易に転写するので、例えば、カード申し込み書などの暗
証番号記入欄などに、この方法を適用すれば暗証番号を
見ることができず、紫外線を照射すると初めて明瞭に確
認できるので、隠蔽(秘匿)情報を安全に保護できると
ともに、偽造防止効果、改竄防止効果も高い。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の蛍光インク転写
シートの一実施形態についての概略的な断面説明図であ
る。図2(イ)、(ロ)は、図1に示した本発明の蛍光
インク転写シートと受容シートとを組み合わせて一端を
綴じた複写帳票組(例えば、貯蓄預金キャッシュカード
暗証番号登録票組)の概略的な断面説明図である。
【0015】図1に示すように、本発明の蛍光インク転
写シート1は、基材2の下面の所定部に本発明で用いる
剥離インクを用いて印刷して紫外線を照射して硬化した
剥離インク層3が形成されており、この剥離インク層3
の上に紫外線硬化型の蛍光インクを用いて印刷し、紫外
線を照射して硬化した蛍光インク層4が形成されてい
る。また、図2(イ)に示すのは、転写シート1を、エ
ンボス加工を施した受容シート5と組み合わせて1端を
綴じた複写帳票組6である。
【0016】そして、転写シート1の上方から暗証番号
を記入すると、転写シート1の対応する蛍光インク4A
が受容シート5に容易に転写する。この転写は複写帳票
組6を作ってから時間が経過しても容易に良好に起こ
る。そしてこの転写した潜像4Aにブラックライトを照
射すると蛍光物質が発光して暗証番号を読んだり見たり
できる。
【0017】本発明で用いる紫外線硬化型シリコーン樹
脂は、UVラジカル重合型シリコーンやUVカチオン重
合型シリコーンなどが好適に利用できる。例えば、UV
ラジカル重合型シリコーンアクリレート、UVラジカル
付加型チオールエンシリコーン、UVカチオン重合型エ
ポキシシリコーンなどが好ましく使用できる。
【0018】また、特に、UVカチオン重合型シリコー
ンでは、平均分子量が500〜500,000、好まし
くは1.000〜50,000のものが適当であり、さ
らに好ましくは、分子中にエポキシ基官能成分を有する
ポリオルガノシロキサンが良い。このようなエポキシ基
官能成分を有するポリオルガノシロキサンとしては、具
体的には、例えば、特開昭56−38350号公報、特
開昭60−47064号公報、特開平1−26693号
公報などに記載のものを挙げることができる。
【0019】市販の紫外線硬化型シリコーン樹脂の例と
しては、東芝シリコーン社製、TPR6500、TPR
6501、UV9300、UV9315、UV934
5、XS56−A2775、XS56−A2982、X
S56−A1652、XS56−A9900、XS56
−B0107、UV9430、信越化学工業社製、X6
2−7622、T&K TOKA UVCSRニス重剥
離(硬口)などを挙げることができる。
【0020】本発明で用いる光重合開始剤としては、公
知のオニウム塩系光重合開始剤を用いることができ、具
体的には、例えば、アンチモン(Sb)系カチオン光重
合開始剤やホウ素(B)系カチオン光重合開始剤などを
挙げることができる。しかし、アンチモン系カチオン光
重合開始剤は十分な硬化速度が得られにくく、また、安
全性に関わる問題もあるので、ホウ素系カチオン光重合
開始剤が好ましく使用できる。本発明で用いるホウ素系
カチオン光重合開始剤は公知の有機ホウ素塩系光重合開
始剤を用いることができる(特開平6−75374号公
報、特開平10−81838号公報、特開平10−19
5119号公報など参照)。
【0021】具体的には、例えば、1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−
ヒドロキシ−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メ
チル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モル
フォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメ
チルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタ
ノン−1−ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−
2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサ
イド−ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。これ
らの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。その含有量は、
通常紫外線硬化型成分100質量部当り、5〜15質量
部の範囲で選ばれるのが好ましい。
【0022】この剥離インクは、公知の印刷方法で基材
の表面に塗工できる。例えば、スクイズコータなどの適
宜の装置を用いて塗工量が0.1〜5g/m2 となるよ
うに基材の表面に塗工し、これを高圧水銀ランプやメタ
ルハライドランプなどの適宜の紫外線源により塗工面を
紫外線照射処理して塗工面を硬化させる方法が一般的で
ある。紫外線の照射量は剥離インクの硬化特性により適
宜に決定される。
【0023】この剥離インクには、さらに、所望に応じ
て慣用されている添加成分、例えば、反応性希釈剤、粘
着付与剤、粘度調整剤、酸化防止剤、pH調節剤、消泡
剤、各種安定剤、着色剤、滑剤、増感剤などを含有でき
る。
【0024】なお、本発明で用いる剥離インクは無溶剤
型塗工を目的とするものであるが、その粘度が高い際な
どには少量の有機溶剤を添加して粘度を下げ、これを塗
工後乾燥処理し、次いで紫外線照射処理を行ってもよ
い。
【0025】また、本発明で用いる蛍光インクは、特に
限定はなく、紫外線硬化型や酸化重合型の従来公知のも
ので構わないが、蛍光インキ層の安定性や蛍光インキの
転写性を鑑みると、好ましくは、紫外線硬化型のアクリ
ル系光重合性モノマーおよび/またはアクリル系光重合
性オリゴマーから任意に選ばれる紫外線硬化型成分と蛍
光物質と、前述した如くの光重合開始剤を必須成分とし
て含むものがよい。
【0026】光重合性モノマーとしては、例えばアクリ
ル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボン酸又はそのエ
ステル、例えばアルキル−、シクロアルキル−、ハロゲ
ン化アルキル−、アルコキシアルキル−、ヒドロキシア
ルキル−、アミノアルキル−、テトラヒドロフルフリル
−、アリル−、グリシジル−、ベンジル−、フェノキシ
−アクリレート及びメタクリレート、アルキレングリコ
ール、ポリオキシアルキレングリコールのモノ又はジア
クリレート及びメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート及びメタクリレート、ペンタエリト
リットテトラアクリレート及びメタクリレートなど、ア
クリルアミド、メタクリルアミド又はその誘導体、例え
ばアルキル基やヒドロキシアルキル基でモノ置換又はジ
置換されたアクリルアミド及びメタクリルアミド、ジア
セトンアクリルアミド及びメタクリルアミド、N,N′
−アルキレンビスアクリルアミド及びメタクリルアミド
など、アリル化合物、例えばアリルアルコール、アリル
イソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルイソ
シアヌレートなどを挙げることができる。
【0027】また、硬化収縮が支障となる用途の場合に
は、例えばイソボルニルアクリレート又はメタクリレー
ト、ノルボルニルアクリレート又はメタクリレート、ジ
シクロペンテノキシエチルアクリレート又はメタクリレ
ート、ジシクロペンテノキシプロピルアクリレート又は
メタクリレートなど、ジエチレングリコールジシクロペ
ンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタク
リル酸エステル、ポリオキシエチレン若しくはポリプロ
ピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのア
クリル酸エステル又はメタクリル酸エステルなど、ジシ
クロペンテニルシンナメート、ジシクロペンテノキシエ
チルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルモノフ
マレート又はジフマレートなど、3,9−ビス(1,1
−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]
ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−
オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエ
チル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス
(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ[5,5]ウンデカンなどのモノ−、ジアクリ
レート又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれ
らのスピログリコールのエチレンオキシド又はプロピレ
ンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、又は
モノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリ
レート又はメタクリレートのメチルエーテル、1−アザ
ビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアクリレート
又はメタクリレート、ビシクロ[2,2,1]−5−ヘ
プテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステルな
ど、ジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリ
レート、ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレ
ート又はメタクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエ
ニルアクリレート又はメタクリレートなどの光重合性モ
ノマーを用いることができる。これらの光重合性モノマ
ーは単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いて
もよい。
【0028】アクリル系光重合性オリゴマーとしては、
エポキシ樹脂のアクリル酸エステル例えばビスフェノー
ルAのジグリシジルエーテルジアクリレート、エポキシ
樹脂とアクリル酸とメチルテトラヒドロフタル酸無水物
との反応生成物、エポキシ樹脂と2−ヒドロキシエチル
アクリレートとの反応生成物、グリシジルジアクリレー
トと無水フタル酸との開環共重合エステル、メタクリル
酸二量体とポリオールとのエステル、アクリル酸と無水
フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステ
ル、ポリビニルアルコールとN−メチロールアクリルア
ミドとの反応生成物、ポリエチレングリコールと無水マ
レイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物な
どのような不飽和ポリエステル系プレポリマーや、ポリ
ビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化した後、
グリシジルメタクリレートを付加させたものなどのよう
なポリビニルアルコール系プレポリマー、メチルビニル
エーテル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒドロキシエ
チルアクリレートとの反応生成物又はこれにさらにグリ
シジルメタクリレートを反応させたものなどのポリアク
リル酸又はマレイン酸共重合体系プレポリマーなど、そ
のほか、ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセ
グメント又は飽和ポリエステルセグメントあるいはその
両方が連結し、両末端にアクリロイル基又はメタクロイ
ル基を有するウレタン系プレポリマーなどを挙げること
ができる。これらのアクリル系光重合性オリゴマーは、
重量平均分子量凡そ2000〜30000の範囲のもの
が適当である。
【0029】次に、蛍光物質は従来の蛍光インクに一般
的に用いられている蛍光物質を使用することができる。
蛍光物質の具体例としては、例えばスチルベン、4,
4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、複素5員環
(トリアゾール、オキサゾール、イミダゾールなど)、
複素6員環(クマリン、ナフタルイミド、s−トリアジ
ンなど)の誘導体などの蛍光増白剤(メーカー名;例え
ば昭和化学社、昭和化工社、日曹社、化薬社、三井社、
住友社、大東社、チバ社、バイエル社など)を挙げるこ
とができる。
【0030】蛍光物質の配合量は特に限定されるもので
はないが、好ましくは紫外線硬化型成分と光重合開始剤
100質量部に対して、蛍光物質を0.1〜5質量部、
より好ましくは0.2〜4質量部配合することが望まし
い。0.1質量部未満では蛍光量が少なく発光を確認で
きない恐れがあり、5質量部を超えても蛍光量が増えず
不経済となる。
【0031】本発明における蛍光インクには、さらに、
所望に応じて慣用されている添加成分、例えば、反応性
希釈剤、粘着付与剤、粘度調整剤、酸化防止剤、pH調
節剤、消泡剤、各種安定剤、着色剤、滑剤、増感剤、安
定剤などを含有させることもできる。
【0032】なお、本発明で用いる蛍光インクは、凸版
印刷、グラビア印刷法などの凹版印刷、オフセット方式
などの平板印刷、スクリーン印刷およびインクジェット
方式その他の通常用いられる印刷方法で前記剥離インク
層上に塗工し、必要に応じて乾燥して、紫外線を照射し
て硬化して蛍光インク層を有する本発明のシートを形成
することができる。また、塗工量は、特に限定されない
が、例えば1〜30g/m2 、好ましくは3〜20g/
2 、さらに好ましくは5〜15g/m2 とする。
【0033】本発明で用いる基材としては、上質紙、ア
ート紙、コート紙、ミラーコート紙、コンデンサー紙、
パラフィン紙、その他の紙の他に、それにオーバーコー
ト層(保護層)をもつ用紙やフィルムなどの他に、合成
紙、あるいはポリエチレン、透明性を有するポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの
合成フィルムを用いることもできる。これらの合成フィ
ルムを用いる際には基材の表面をマット処理、コロナ処
理などの表面処理を施すのが好ましい。
【0034】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸
脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0035】
【実施例】以下実施例および比較例により本発明を更に
詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約さ
れるものではない。 (実施例1)UVカチオン重合型シリコーン樹脂(UV
CSRニス重剥離(硬口)、T&KTOKA社製)90
質量部と光重合開始剤5質量部、増粘剤5質量部、その
他の添加剤3質量部とを混合して剥離インクを調製し
た。この剥離インクを用いて基材上に樹脂凸版を使用し
て1.0g/m2 になるように印刷し紫外線照射(80
w/cm、メタハラ1灯、120m/分、1回照射)し
て硬化し図1に示す剥離層3を形成した。
【0036】次に、別にポリエチレングリコールジアク
リレート〈商品名:アロニックスM−245(東亜合成
化学社製)〉92質量部と光重合開始剤〈商品名:VI
CURE55(アクゾノーベル社製)〉8質量部を混合
した。得られたビヒクル100質量部に蛍光物質〈商品
名:Kayaphor S liquid(日本化薬社
製)〉2.5質量部を三本ロールミルを使用して混練し
て、蛍光インクを調製した。前記剥離層3の上にこの蛍
光インクを樹脂凸版を使用して1.0g/m2 になるよ
うに印刷し紫外線照射(120w/cm、メタハラ1
灯、120m/分、1回照射)して硬化し図1に示した
蛍光インク層4を有してなる本発明のシート1を作っ
た。
【0037】図2に示すように、本発明の蛍光インク転
写シート1を、別にエンボス加工を施した55kg連量
の上質紙5と重ね合わせて1端を綴じた複写帳票組6を
作った後、描画試験機(荷重250kg)を用いて、蛍
光インク層4の転写テストを行った。そして転写された
部分4Aにブラックライトを照射して転写された部分4
Aの蛍光発色を確認した。テスト結果、転写された部分
4Aの蛍光発色をはっきりと確認できた。経時変化をテ
ストするために、本発明の蛍光インク転写シート1を1
ケ月室温放置後、同様のテストを行った結果、転写され
た部分4Aの蛍光発色が薄くなることがなく、蛍光発色
をはっきりと確認できた。
【0038】(比較例1)実施例1で使用した剥離イン
クを、アクリル酸エステルモノマ・オリゴマ90質量部
と光重合開始剤5質量部、増粘剤5質量部、その他の添
加剤3質量部とを混合し、さらにシリコーンオイル3質
量部を添加した剥離インクに替えた以外は、実施例1と
同様にして転写テストおよび経時変化テストを行った結
果、シート1作成当初は実施例1と同様な良好な結果が
得られたが、経時変化テストの結果、転写された部分4
Aの蛍光発色が明らかに薄くなった。
【0039】(比較例2)実施例1で使用した剥離イン
クを、アクリル酸エステルモノマ・オリゴマ90質量部
と光重合開始剤5質量部、増粘剤5質量部、その他の添
加剤3質量部とを混合し、さらにシリコーンオイル13
質量部を添加した剥離インクに替えた以外は実施例1と
同様にして転写テストおよび経時変化テストを行った結
果、シート1作成当初は実施例1と同様な良好な結果が
得られたが、経時変化テストの結果、転写された部分4
Aの蛍光発色が明らかに薄くなった。
【0040】(比較例3)シリコーンオイルを添加しな
かった以外は比較例1と同じ剥離インクを用いた以外は
実施例1と同様にして転写テストおよび経時変化テスト
を行った結果、シート1作成当初から転写された部分4
Aの蛍光発色が明らかに薄くなり、経時変化テストの結
果でも転写された部分4Aの蛍光発色が明らかに薄くな
った。
【0041】
【発明の効果】本発明の蛍光インク転写シートは、基材
の少なくとも表面の所定部に紫外線硬化型シリコーン樹
脂および光重合開始剤を含み、シリコーンオイルを含ま
ない剥離インクを用いて形成された剥離インク層を設
け、この剥離インク層上に蛍光インク層を有してなるの
で、構成が簡単で安価な上、剥離インク層を形成した当
初は勿論、時間が経過しても剥離性能が劣化せず、蛍光
インクが受容シートに良好に転写するという顕著な効果
を奏する。また、本発明の蛍光インク転写シートによれ
ば、蛍光インクが容易に転写するので、例えば、カード
申し込み書などの暗証番号記入欄などにこの方法を適用
すれば暗証番号を見ることができず、紫外線を照射する
と初めて明瞭に確認できるので、隠蔽(秘匿)情報を安
全に保護できるとともに、偽造防止効果、改竄防止効果
も高いという顕著な効果を奏する。さらに、本発明で用
いる剥離インクは印刷インキ適性に優れており、オフセ
ット印刷などにより、基材(例えば前記転写シート)の
必要な箇所に部分的な印刷やスポット印刷を行って容易
に剥離インク層を設けることができる。また、蛍光イン
クを紫外線硬化型蛍光インクとすることにより、蛍光イ
ンク層の安定性や蛍光インクの転写性をさらに良好なも
のとするという、さらなる顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光インク転写シートの一実施形態に
ついての概略的な断面説明図である。
【図2】(イ)は図1に示した本発明の蛍光インク転写
シートに他の受容シートを重ね合わせて1端を綴じてな
る複写帳票組の説明図であり、(ロ)は暗証番号などを
記入して蛍光インクを受容シート上に転写した状態説明
図である。
【図3】混色スポットインキを用いた従来の不正行為防
止用シートの例を示す説明図である。
【図4】転写クレーインキを用いた従来の不正行為防止
用シートの例を示す説明図である。
【図5】蛍光インク(ヒドンインク)を用いた従来の不
正行為防止用シートの例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 蛍光インキ転写シート 2 基材 3 剥離インク層 4 蛍光インク層 5 受容シート 6 複写帳票組

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の少なくとも表面の所定部に紫外線
    硬化型シリコーン樹脂および光重合開始剤を含み、シリ
    コーンオイルを含まない剥離インクを用いて形成された
    剥離インク層を設け、この剥離インク層上に、さらに蛍
    光インク層を有してなることを特徴とする蛍光インク転
    写シート。
  2. 【請求項2】 蛍光インクが紫外線硬化型蛍光インクで
    あることを特徴とする請求項1記載のシート。
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