JP2002248084A - 血圧計付き内臓脂肪計 - Google Patents
血圧計付き内臓脂肪計Info
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Abstract
て、より正確で、かつ総合的、多角的な判断と予防とが
行える血圧計付き内臓脂肪計を提供する。 【解決手段】 カフ4の加圧により被検者の生体動脈を
圧迫した後、カフ4を徐々に減圧する過程で脈波信号を
検出し、この検出された脈波信号に基づき血圧を求める
ようにしたものにおいて、被検者の個人データを入力す
るインクリメント/ディクリメントキー12および表示
モード選択キー13と、これら各キーより入力されるデ
ータに基づき被検者の内臓脂肪量を演算する演算部と、
この演算部による演算結果を表示する表示部9を備える
構成とする。
Description
とを同時に測定することのできる血圧計付き内臓脂肪計
に関するものである。
ては徐々に解明されつつあるが、所謂高血圧とされる、
収縮期血圧140mmHg以上および拡張期血圧90m
mHg以上においては、特に脳出血、脳梗塞の発症頻度
が高くなるとされている。このことから、高血圧に伴う
疾病予防のための健康管理の重要性がより一層指摘され
るようになってきており、この高血圧の的確な予防のた
めに、血圧測定等の定期的な検査に加えて、血圧の状況
を日常的に把握することが必要となってきている。
のできる簡易血圧計が市場に出回っており、個人の血圧
管理を継続的に、しかも簡単に行うことができるように
なっている。この簡易血圧計としては、従来、医療分野
等において用いられてきている聴診によるコロトコフ法
によるものとは異なり、所謂オシロメトリック法(圧脈
波振動法)に基づくものが主流となっている。このオシ
ロメトリック法は、カフ(腕帯)を指、手首または腕に
装着し、そのカフに空気を送って動脈を圧迫した後、徐
々に減圧する過程で、圧力センサにより脈波成分を検出
して、この成分に基づいて血圧(収縮期血圧および拡張
期血圧)を測定する方法である。
計においては、カフの加圧目標値の設定に際して、例え
ばカフの加圧時にカフ圧信号を検出し、この信号に含ま
れる脈波の最大振幅値に基づき簡易的に収縮期血圧を推
定し(例えば脈波の振幅が最大振幅の1/2に対応する
カフ圧)、この推定された収縮期血圧に所定値を加算し
たものを加圧目標値に自動設定するようにされているも
のがある。また、この場合、血圧測定時間の短縮と被測
定者への苦痛の軽減のために、カフ加圧時の圧力上昇速
度は、収縮期血圧および拡張期血圧の測定を行うカフ減
圧時の速度に比べて高く設定するようにされている。
圧症と肥満との関係についての研究等が進んできてお
り、単に肥満というのではなく、体脂肪の分布が血圧に
関連していることがわかってきている。特に、腹部型体
脂肪分布(内臓脂肪型肥満)と高血圧との関連性が強い
とする報告がなされている。
的に用いられているBMI(Body Mass In
dex(体格指数)=体重/(身長)2)に加えて、前
記内臓脂肪型肥満を判定するための各種指標(体脂肪
率、腹部内臓脂肪横断面積等)が考え出されており、こ
れら指標のそれぞれが臨床現場において実証されてきて
いる。このうち、体脂肪率は、被検者の身長、体重、年
齢、性別等の個人特定データと生体インピーダンスの測
定値とに基づいて求められるものであり、また腹部内臓
脂肪横断面積は、被検者の腹部の臍付近のCT横断面測
定によるほか、腹部の臍付近のウエストサイズのデータ
および前記個人特定データ等に基づき推定演算によって
求められるものである。
来の血圧計においては、血圧値のみを測定してそれを管
理するものであるために、前述の内臓脂肪型肥満との関
連性を考慮した高血圧症のより的確な判断が行えないと
いう問題点がある。
圧目標値の設定に際して、加圧直後におけるカフ圧信号
の変動等によりノイズの影響を受け易いために、加圧時
における脈波の検出が必ずしも正確に行えずに、収縮期
血圧の推定値が誤ったものとなり、これに基づいて設定
される加圧目標値が不適切なものになるという問題点が
ある。特に加圧目標値が異常に低く設定されたような場
合には、加圧不足により、後の減圧時に測定される血圧
値(収縮期血圧値および拡張期血圧値)が不正確なもの
となってしまう。
されたもので、血圧値の管理とともに肥満の状況をも把
握することができて、より正確で、かつ総合的、多角的
な判断と予防とを行うことのできる血圧計付き内臓脂肪
計を提供することを目的とし、更に、カフの加圧時にお
ける脈波の最大振幅値の測定が正確に行われなかった場
合にも、後の減圧時に測定される血圧値が不正確になる
ことのない血圧計付き内臓脂肪計を提供することを目的
とするものである。
的を達成するために、第1発明による血圧計付き内臓脂
肪計は、カフの加圧により被検者の生体動脈を圧迫した
後、前記カフを徐々に減圧する過程で脈波信号を検出
し、この検出された脈波信号に基づき血圧を求める血圧
計付き内臓脂肪計であって、被検者の個人データを入力
する入力部と、この入力部より入力されるデータに基づ
き被検者の内臓脂肪量を演算する演算部と、この演算部
による演算結果を表示する表示部を備えることを特徴と
するものである。
人データに基づき被検者の内臓脂肪量が演算部にて演算
され、この演算結果が表示部に表示されるので、被検者
は、血圧値の管理とともに内臓脂肪量、言い換えれば肥
満の状況をも把握することができ、内臓脂肪型肥満と関
連付けた血圧値の管理が行えることになる。したがっ
て、従来の血圧値のみによる管理に比較して、簡易的な
装置によって、より正確で、かつ総合的、多角的な判断
と予防とを行うことができる。
る個人データは、被検者の身長、体重およびウエストサ
イズを含むデータであり、前記演算部は、この入力部よ
り入力されるデータに基づき被検者の内臓脂肪量に加え
て被検者のBMIを演算するものであるのが好ましい
(第2発明)。このようにすれば、内臓脂肪量だけでな
く、国際的に肥満もしくは痩せの判定の指標として用い
られているBMI(体格指数)のデータも演算されるの
で、肥満の状況をより確実に把握することが可能とな
る。
脂肪量およびBMIが複数のランクに区分して表示され
るのが好ましい(第3発明)。このように肥満度を各指
標毎にランク分けすることで、被検者による自己の肥満
度の判定がより容易に行えることになる。
いて、前記演算部は、前記被検者の内臓脂肪量およびB
MIと、予め入力されたそれらの判定基準値とを比較演
算して肥満症の判定を行い、前記表示部は、その肥満症
の判定結果を表示するものであるのが好ましい(第4発
明)。
計は、カフの加圧により被検者の生体動脈を圧迫した
後、前記カフを徐々に減圧する過程で脈波信号を検出
し、この検出された脈波信号に基づき血圧を求める血圧
計付き内臓脂肪計であって、被検者の身長、体重および
ウエストサイズを含む個人データを入力する入力部と、
被検者の身体の一部に接触される電流印加用電極および
計測用電極と、この計測用電極より得られる信号により
被検者の生体インピーダンスを測定する生体インピーダ
ンス測定部と、この生体インピーダンス測定部より入力
されるデータと前記入力部より入力されるデータとに基
づき少なくとも被検者のBMI、体脂肪率および内臓脂
肪量のうちのいずれかを演算する演算部と、この演算部
による演算結果を表示する表示部を備えることを特徴と
するものである。
者の生体インピーダンスが測定され、この測定値に基づ
き被検者の体脂肪率が演算されて表示されるので、被検
者は、血圧値の把握以外に肥満の状況をより正確に把握
することができ、前記第1発明にて得られる作用効果を
より高めることができる。
被検者のBMI、体脂肪率および内臓脂肪量のいずれか
が複数のランクに区分して表示されるのが好ましい(第
6発明)。こうすることで、第3発明と同様、被検者に
よる自己の肥満度の判定がより容易に行えることにな
る。
記演算部は、前記被検者のBMI、体脂肪率および内臓
脂肪量のいずれかと、予め入力されたそれらの判定基準
値とを比較演算して肥満症の判定を行い、前記表示部
は、その肥満症の判定結果を表示するものであるのが好
ましい(第7発明)。
は、血圧値と内臓脂肪量とを同時に表示するものである
のが好ましい(第8発明)。こうすることで、表示部を
見るだけで、一目瞭然に血圧値と肥満の状況とを把握す
ることができる。
者の血圧値と内臓脂肪量のそれぞれについて過去の測定
値との変化量および比率を演算するものであり、前記表
示部は、それら演算結果を表示するものであるのが好ま
しい(第9発明)。これにより、被検者は、自己の血圧
値の変化度合と内臓脂肪量の変化度合との関係を知るこ
とができて健康状態をより正確に把握することができ、
より適正な健康管理および予防に役立てることができ
る。
指標として臨床の場で用いられている被検者の腹部内臓
脂肪横断面積であるのが良い(第10発明)。
圧時における脈波に基づいて推定される収縮期血圧と、
前記腹部内臓脂肪横断面積とから決定されるのが好まし
い(第11発明)。また、前記カフの加圧目標値は、カ
フの加圧時における脈波に基づいて推定される収縮期血
圧と、肥満症の判定結果とから決定されるのが好ましい
(第12発明)。
ける脈波の最大振幅値の測定が正確に行えなかったよう
な場合でも、加圧不足により、後の減圧時に測定される
血圧値(収縮期血圧および拡張期血圧)が不正確なもの
になるといった不具合の発生を回避することができる。
臓脂肪計の具体的な実施の形態について、図面を参照し
つつ説明する。
血圧計付き内臓脂肪計の全体斜視図が示され、図2に
は、同血圧計付き内臓脂肪計のブロック図が示されてい
る。
所謂オシロメトリック法(圧脈波振動法)による血圧測
定法を用いて血圧を測定するもので、機器本体2と、こ
の機器本体2にエアチューブ3を介して接続されて被検
者の腕に装着可能なカフ(腕帯)4を主たる構成要素と
している。前記機器本体2内には、前記エアチューブ3
に接続され、カフ4に空気を供給するポンプおよびカフ
4の空気圧を排気する排気弁等よりなる空気供給装置5
と、カフ4の空気圧を検出することにより脈波成分を検
出する空気圧センサ6とが設けられ、これら空気供給装
置5および空気圧センサ6がI/O回路7を介して中央
処理部(演算部)8に接続されている。
部9が配されるとともに、電源スイッチ10、血圧測定
開始スイッチ11、インクリメント/ディクリメントキ
ー12、表示モード選択キー13よりなる入力キー/ス
イッチ14が配されている。さらに、前記中央処理部8
には記憶部15が付設され、前記入力キー/スイッチ1
4により入力された個人データ等のデータがI/O回路
7を介してその記憶部15に記憶されるようになってい
る。なお、本実施形態におけるインクリメント/ディク
リメントキー12、表示モード選択キー13が本発明に
おける入力部に対応する。
脂肪計1の動作を図3および図4に示されるフローチャ
ートによって説明する。なお、記号Sはステップを示し
ている。
器本体2を作動状態にする。 S2:表示モード選択キー13とインクリメント/ディ
クリメントキー12とを操作して、被検者の個人デー
タ、言い換えれば身長、体重、性別、ウエストサイズ等
のデータを選択入力する。こうして入力されたデータは
記憶部15に記憶される。 S3:記憶部15に記憶された個人データに基づき、中
央処理部8においてBMIおよび腹部内臓脂肪横断面積
(AV)の演算を行い、その演算結果を記憶部15に記
憶させる。ここで、これら演算に使用される演算式は予
め記憶部15に記憶されており、演算実行時にそれら演
算式が中央処理部8に呼び出される。前記腹部内臓脂肪
横断面積(AV)の演算式としては、最も簡易的なもの
として、次式(1)にて示される回帰式が用いられる。 AV=a1×WL+d1 ……(1) ここで、WLはウエストサイズであり、係数a1および
定数d1は、集団のウエストサイズと腹部横断面C/T
データとの相関に基づいて、回帰分析等の統計的手法に
より決定される。
憶部15に記憶されたBMIおよび腹部内臓脂肪横断面
積(AV)について、肥満症を判定するための基準値と
比較判定されるとともに、肥満度のランク分けがされ、
その結果が記憶部15に記憶される。ここで、比較演算
に用いられる基準値および比較演算式は記憶部15に記
憶されており、演算実行時にそれらが中央処理部8に呼
び出される。また、前述の肥満症を判定するための基準
値としては、BMI=25(男女共)、腹部内臓脂肪横
断面積(AV)=100cm2(男女共)が用いられ
る。なお、BMIは、国際的に肥満、痩せの判定の指標
として用いられているものであり、また腹部内臓脂肪横
断面積(AV)は、内臓脂肪の分布量を表し、肥満症の
判定の指標として臨床の場で用いられているものであ
る。これらBMIおよびAVの各指標によって肥満度の
ランク分けが行えるようになっている。すなわち、BM
Iでは、25〜30の範囲をランクI、30〜35の範
囲をランクII、35以上をランクIIIとしており、
腹部内臓脂肪横断面積(AV)については、100〜1
25cm2の範囲をランクI、125〜150cm2の
範囲をランクII、150cm2以上をランクIIIと
している。
被測定者の腕に装着する。 S6:血圧測定開始スイッチ11を押して血圧測定を開
始する。 S7:空気供給装置5によってカフ4へ空気が送り込ま
れてカフ4内の空気が加圧される。 S8:カフ4の加圧時のカフ圧を空気センサ6で検出
し、カフ4の加圧過程における圧力信号に重畳される脈
波を検出し、この脈波振幅の最大値Amax'を求めて
記憶部15に記憶する(図5参照)。
定収縮期血圧P1'を得るために、例えば脈波の最大振
幅値Amax'の1/αの振幅値A1',言い換えれば次
式より得られる振幅値A1'を求める。 A1'=1/α×Amax' ……(2) S10:次いで、ステップS9にて求められた振幅値A
1'に相当するカフ圧(推定収縮期血圧)P1'を求め、
この値を記憶部15に記憶する。
るために、推定収縮期血圧P1'に基づき、この推定収
縮期血圧P1'を所定値(ここでは、100mmHg)
と比較する。 S12:推定収縮期血圧P1'が100mmHg未満の
場合には、測定および推定誤差が生じた場合の担保とし
て、記憶されている肥満症の各指標(BMIおよびA
V)毎の判定結果に基づいて加圧目標値PKを決定する
ために、各指標(BMIおよびAV)がいずれも肥満症
の判定値を越えているか否か、言い換えればBMI>2
5およびAV>100cm2を満足しているか否かを判
定する。
ずれも肥満症の判定であれば、言い換えればBMI>2
5およびAV>100cm2を満足している場合には、
カフ圧の加圧目標値PKを(3)式により決定する。 PK=140mmHg+20×β ……(3) ここで、βは、ステップS4にて設定された各指標毎の
肥満度ランクI,II,IIIに応じて表1にて決定さ
れる数値である。
果を採り入れているので、加圧時における脈波の最大振
幅値Amax'の測定が正確に行われなかったような場
合でも、加圧不足により、後の減圧時に測定される血圧
値(収縮期血圧および拡張期血圧)が不正確なものにな
るといった不具合が発生することがない。
いて、BMIとAVのうち少なくともいずれか一方の指
標の判定が肥満症の判定とならなかった場合には、カフ
圧の加圧目標値PKを(4)式により決定する。 PK=140mmHg ……(4) このように、加圧時における脈波の最大振幅値Ama
x'の測定に基づいて推定収縮期血圧P1'が所定値(1
00mmHg)と比較され、この所定値未満であり、か
つ肥満症の判定において肥満症ではないとされた場合に
は、カフの加圧目標値PKが許容できる最低の所定値
(例えば140mmHg)に設定される。こうすること
で、最大振幅値Amax'の測定および推定収縮期血圧
P1'の推定誤差が生じた場合にも、最低限度の加圧目
標値PKが設定されるので、加圧不足により、後の減圧
時に測定される血圧値(収縮期血圧および拡張期血圧)
が不正確なものになるといった不具合が発生することが
ない。
推定収縮期血圧P1'が100mmHg以上の場合に
は、ステップS12と同様にして、各指標(BMIおよ
びAV)がいずれも肥満症の判定値を越えているか否
か、言い換えればBMI>25およびAV>100cm
2を満足しているか否かを判定する。 S16:BMIとAVのうち少なくともいずれか一方の
指標の判定が肥満症の判定とならなかった場合には、カ
フ圧の加圧目標値PKを(5)式により決定する。 PK=P1'+40mmHg ……(5) S17:一方、各指標(BMIおよびAV)がいずれも
肥満症の判定であれば、言い換えればBMI>25およ
びAV>100cm2を満足している場合には、カフ圧
の加圧目標値PKを(6)式により決定する。 PK=P1'+20×β+30 ……(6)
標値PKが決定されると、カフ圧がその加圧目標値PK
に達するまで加圧されて停止する。 S19:次いで、加圧停止点に達したことが判定される
と、空気供給装置5の弁が排気側に切り替わり、カフ4
の微速減圧を開始する。 S20:カフ4への減圧過程における圧力信号に重畳さ
れる脈波を検出し、この脈波の最大振幅値Amaxを求
めて記憶する。次に、この脈波の最大振幅値Amaxか
ら収縮期血圧P1を推定するために、例えば脈波の最大
振幅値Amaxの1/αの振幅値A1,言い換えれば次
式より得られる振幅値A1を求める。 A1=1/α×Amax ……(7) 次に、前記脈波の最大振幅値Amaxから拡張期血圧P
2を推定するために、例えば脈波の最大振幅値Amax
の1/γの振幅値A2、言い換えれば次式より得られる
振幅値A2を求める。 A2=1/γ×Amax ……(8) なお、前記1/αの値としては0.5、また1/γの値
としては0.7を用いることができる。また、これら1
/α、1/γを用いるのではなく、更なる推定精度を向
上させた推定式等を用いても良い。
定が終了すると、急速減圧によりカフ4の排気を短時間
で終わらせた後、カフ4の減圧を停止させる。 S22:血圧測定が終了する。 S23:測定終了後には、表示部9に、個人データ等
(身長、体重、性別、年齢、ウエストサイズ)の入力デ
ータ、血圧測定値(収縮期血圧、拡張期血圧)、肥満症
の判定に関する各指標(BMIおよび腹部内臓脂肪横断
面積)と判定結果および肥満度(各指標毎のランク)に
ついての選択表示を行う。
いては、さらに、測定の度に、血圧測定値のデータ、B
MIおよび腹部内臓脂肪横断面積のデータを記憶してお
き、これら各データを前回測定時のデータとの変化量と
ともに表示するようにすることもできる。また、血圧測
定値のデータおよび腹部内臓脂肪横断面積のデータの変
化量の比率を求めて表示するようにすることもできる。
このようにすれば、腹部の内臓脂肪の分布量と血圧値の
各変化の程度と変化率の関係を知ることができるので、
これらの値に基づいて健康状態をより正確に把握するこ
とができ、より適正な健康管理が行えることになる。ま
た、計画的な血圧測定のスケジュールに基づいて前記各
データの変化状況を記録することで、長期間の推移を監
視するとともに、診断のための指針に役立てることも可
能となる。
血圧計付き内臓脂肪計の全体斜視図が示され、図7に
は、同血圧計付き内臓脂肪計のブロック図が示されてい
る。
は、第1の実施形態の血圧計付き内臓脂肪計1にさらに
被検者の生体インピーダンスをも測定して体脂肪率も求
めることができるようにしたものである。なお、本実施
形態において、第1の実施形態と共通する部分には図に
同一符号を付すに止めてその詳細な説明を省略すること
とする。
おいては、機器本体2Aの上部左右端部の表裏に、両手
の指(例えば親指と人差し指)を接触させることができ
る電極16,16が設けられ、これら電極16,16を
両手の指で挟持することにより、これら両手の指間の生
体インピーダンスが生体インピーダンス測定回路17に
て測定され、その測定データがI/O回路7を介して中
央処理部8に入力されるとともに記憶部15に記憶さ
れ、この測定データに基づいて体脂肪率が演算できるよ
うになっている。また、前記機器本体2Aの上面には、
第1の実施形態における各入力キー/スイッチに加え
て、体脂肪率測定開始スイッチ18が配されている。こ
こで、前記電極16は、例えば機器本体2Aの表側の計
測用電極と、裏側の電流印加用電極とで構成される。な
お、図6において符号19にて示されるのは機器本体2
Aを立てるためのスタンドである。
脂肪計1Aの動作について、図7および図8に示される
フローチャートによって説明する。なお、記号Tはステ
ップを示している。
器本体2を作動状態にする。 T2:表示モード選択キー13とインクリメント/ディ
クリメントキー12とを操作して、被測定者の個人デー
タ、言い換えれば身長、体重、性別、ウエストサイズ等
のデータを選択入力する。こうして入力されたデータは
記憶部15に記憶される。 T3:体脂肪率測定開始スイッチ18をON操作して体
脂肪率の測定が開始できる状態にした後、両手の指を電
極16,16に接触させてそれら両手の指間の生体イン
ピーダンスを測定し、この測定データを記憶部15に記
憶させる。
タと記憶部15に記憶された個人データとに基づき体脂
肪率を演算し、その演算結果を記憶部15に記憶させ
る。また、前記個人データに基づき中央処理部8におい
てBMIの演算を行うとともに、個人データおよび生体
インピーダンスまたは体脂肪率に基づき腹部内臓脂肪横
断面積(AV)の演算を行い、その演算結果を記憶部1
5に記憶させる。ここで、これら演算に使用される演算
式は予め記憶部15に記憶されており、演算実行時にそ
れら演算式が中央処理部8に呼び出される。前記腹部内
臓脂肪横断面積(AV)の演算式としては、前記第1の
実施形態における(1)式に生体インピーダンスの補正
項を加えたものとして、次式(9)にて示される回帰式
が用いられる。 AV=a2×WL+b2×Z+d2 ……(9) ここで、WLはウエストサイズであり、係数a2,b2
および定数d2は、集団のウエストサイズおよび生体イ
ンピーダンスと腹部横断面C/Tデータとの相関に基づ
いて、統計的手法により決定される。
(FAT)を補正項として加えたものとして、次式(1
0)に示される回帰式が用いられ得る。 AV=a3×WL+c1×FAT+d3 ……(10) なお、この場合も、係数a3,c1および定数d3は、
集団のウエストサイズおよび体脂肪率と腹部横断面C/
Tデータとの相関に基づいて、統計的手法により決定さ
れる。
い相関係数(r=0.9以上)が得られる演算式とし
て、次式(11)を用いることもできる。 AV=e1×WL 2×HL×FAT+f1×WL 2×HL×Age+d4 ……(11) ただし、HLは身長、Ageは年齢を表す。なお、この
場合、係数e1,f1および定数d4は、集団のウエス
トサイズの二乗に身長および体脂肪率を乗じたものとウ
エストサイズの二乗に身長および年齢を乗じたものに対
して、腹部横断面C/Tデータとの相関に基づいて、統
計的手法により決定される。 また、次式(12)を用いても良い。 AV=f2×WL 2×HL×Age+g1×FAT+d5 ……(12) なお、この場合、係数f2,g1および定数d5は、集
団のウエストサイズの二乗に身長年齢を乗じたものと体
脂肪率に対して、腹部横断面C/Tデータとの相関に基
づいて、統計的手法により決定される。
憶部15に記憶されたBMI、体脂肪率および腹部内臓
脂肪横断面積(AV)について、肥満症を判定するため
の基準値と比較判定されるとともに、肥満度のランク分
けがされ、その結果が記憶部15に記憶される。ここ
で、比較演算に用いられる基準値および比較演算式は記
憶部15に記憶されており、演算実行時にそれらが中央
処理部8に呼び出される。また、前述の肥満症を判定す
るための基準値としては、BMI=25(男女共)、体
脂肪率(男:20%、女:30%)、腹部内臓脂肪横断
面積(AV)=100cm2(男女共)が用いられる。
なお、BMIは、国際的に肥満、痩せの判定の指標とし
て用いられているものであり、また腹部内臓脂肪横断面
積(AV)は、内臓脂肪の分布量を表し、肥満症の判定
の指標として臨床の場で用いられているものである。こ
れらBMI、体脂肪率およびAVの各指標によって肥満
度のランク分けが行えるようになっている。すなわち、
BMIでは、25〜30の範囲をランクI、30〜35
の範囲をランクII、35以上をランクIIIとしてお
り、体脂肪率では、男の場合、20〜25%の範囲をラ
ンクI、25〜30%の範囲をランクII、30%以上
をランクIIIとし、女の場合、30〜35%の範囲を
ランクI、35〜40%の範囲をランクII、40%以
上をランクIIIとしている。また、腹部内臓脂肪横断
面積(AV)については、100〜125cm2の範囲
をランクI、125〜150cm2の範囲をランクI
I、150cm2以上をランクIIIとしている。
ステップT13,T16における判定条件として、体脂
肪率(FAT)が男性の場合には20%を越えているか
否か、また女性の場合には30%を越えているか否かの
判断が加わる点が、第1の実施形態におけるステップS
12,S15と異なり、またステップT24における表
示部9の表示内容のうち、肥満症の判定に関する各指標
に体脂肪率が加わる点が、第1の実施形態におけるステ
ップS23と異なるだけで、これ以外の点については第
1の実施形態におけるステップS5〜S23と基本的に
異なるところがない。したがって、各ステップの具体的
内容についてはその詳細な説明を省略することとする。
内臓脂肪横断面積を求めるのに、入力された被検者の個
人データ(身長、体重、年齢、性別、ウエストサイズ
等)に基づいて、予め記憶されている演算式によって演
算するものとしたが、ウエストサイズのデータについて
は、被検者の身長、体重、年齢の各入力データから推定
によって求めるようにしても良い。この推定式の一例と
しては次式(13)がある。 WL=m1×W/HL 2+n1×Age+l1 ……(13) ここで、W:体重、HL:身長、Age:年齢である。
トサイズと被検者の個人データ(身長、体重、年齢、性
別等)とに基づいて、前記各実施形態において用いられ
た演算式により被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求める
こともできる。このようにすれば、ウエストサイズの測
定およびその入力の手間が省けるので、より簡便に内臓
脂肪量を得ることができる。
付き内臓脂肪計の全体斜視図である。
脂肪計のブロック図である。
脂肪計の動作を示すフローチャート(前段)である。
脂肪計の動作を示すフローチャート(後段)である。
血圧の測定方法説明図である。
脂肪計の全体斜視図である。
脂肪計のブロック図である。
脂肪計の動作を示すフローチャート(前段)である。
脂肪計の動作を示すフローチャート(後段)である。
キー 13 表示モード選択キー 14,14A 入力キー/スイッチ 15 記憶部 16 電極 17 生体インピーダンス測定回路 18 体脂肪率測定開始スイッチ 19 スタンド
Claims (12)
- 【請求項1】 カフの加圧により被検者の生体動脈を圧
迫した後、前記カフを徐々に減圧する過程で脈波信号を
検出し、この検出された脈波信号に基づき血圧を求める
血圧計付き内臓脂肪計であって、 被検者の個人データを入力する入力部と、この入力部よ
り入力されるデータに基づき被検者の内臓脂肪量を演算
する演算部と、この演算部による演算結果を表示する表
示部を備えることを特徴とする血圧計付き内臓脂肪計。 - 【請求項2】 前記入力部より入力される個人データ
は、被検者の身長、体重およびウエストサイズを含むデ
ータであり、前記演算部は、この入力部より入力される
データに基づき被検者の内臓脂肪量に加えて被検者のB
MIを演算するものである請求項1に記載の血圧計付き
内臓脂肪計。 - 【請求項3】 前記表示部には、被検者の内臓脂肪量お
よびBMIが複数のランクに区分して表示される請求項
2に記載の血圧計付き内臓脂肪計。 - 【請求項4】 前記演算部は、前記被検者の内臓脂肪量
およびBMIと、予め入力されたそれらの判定基準値と
を比較演算して肥満症の判定を行い、前記表示部は、そ
の肥満症の判定結果を表示するものである請求項2また
は3に記載の血圧計付き内臓脂肪計。 - 【請求項5】 カフの加圧により被検者の生体動脈を圧
迫した後、前記カフを徐々に減圧する過程で脈波信号を
検出し、この検出された脈波信号に基づき血圧を求める
血圧計付き内臓脂肪計であって、 被検者の身長、体重およびウエストサイズを含む個人デ
ータを入力する入力部と、被検者の身体の一部に接触さ
れる電流印加用電極および計測用電極と、この計測用電
極より得られる信号により被検者の生体インピーダンス
を測定する生体インピーダンス測定部と、この生体イン
ピーダンス測定部より入力されるデータと前記入力部よ
り入力されるデータとに基づき少なくとも被検者のBM
I、体脂肪率および内臓脂肪量のうちのいずれかを演算
する演算部と、この演算部による演算結果を表示する表
示部を備えることを特徴とする血圧計付き内臓脂肪計。 - 【請求項6】 前記表示部には、被検者のBMI、体脂
肪率および内臓脂肪量のいずれかが複数のランクに区分
して表示される請求項5に記載の血圧計付き内臓脂肪
計。 - 【請求項7】 前記演算部は、前記被検者のBMI、体
脂肪率および内臓脂肪量のいずれかと、予め入力された
それらの判定基準値とを比較演算して肥満症の判定を行
い、前記表示部は、その肥満症の判定結果を表示するも
のである請求項5または6に記載の血圧計付き内臓脂肪
計。 - 【請求項8】 前記表示部は、血圧値と内臓脂肪量とを
同時に表示するものである請求項1〜7のうちのいずれ
かに記載の血圧計付き内臓脂肪計。 - 【請求項9】 前記演算部は、被検者の血圧値と内臓脂
肪量のそれぞれについて過去の測定値との変化量および
比率を演算するものであり、前記表示部は、それら演算
結果を表示するものである請求項1〜8のうちのいずれ
かに記載の血圧計付き内臓脂肪計。 - 【請求項10】 前記内臓脂肪量は、被検者の腹部内臓
脂肪横断面積である請求項1〜9のうちのいずれかに記
載の血圧計付き内臓脂肪計。 - 【請求項11】 前記カフの加圧目標値が、カフの加圧
時における脈波に基づいて推定される収縮期血圧と、前
記腹部内臓脂肪横断面積とから決定される請求項10に
記載の血圧計付き内臓脂肪計。 - 【請求項12】 前記カフの加圧目標値が、カフの加圧
時における脈波に基づいて推定される収縮期血圧と、肥
満症の判定結果とから決定される請求項10に記載の血
圧計付き内臓脂肪計。
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