JP2000237149A

JP2000237149A - 健康測定機器

Info

Publication number: JP2000237149A
Application number: JP11047358A
Authority: JP
Inventors: Yoshiko Suzuki; 佳子鈴木; Mitsuhide Maeda; 光英前田; Hitoshi Sakakibara; 仁榊原; 謙之 ▲土▼井; Kaneyuki Doi; Masaru Hashimoto; 勝橋本; Keiichi Yoshida; 恵一吉田; Kazuya Kitayama; 和也喜多山; Masaki Koyama; 正樹小山
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1999-02-25
Filing date: 1999-02-25
Publication date: 2000-09-05

Abstract

(57)【要約】【課題】多種の生体信号の計測装置を一体化すること
により、健康管理の信頼性を高めると共に利用者の負担
の軽減が図れる健康管理機器の構造を提供する。【解決手段】生体の一部に巻回されるカフ３の圧迫圧
力を所定の手順にしたがって自動的に変化させる過程で
発生する脈拍同期波に基づいて生体の血圧値を測定する
血圧測定手段１１を備えた健康測定機器において、カフ
３に他の生体情報を収集するための計測手段を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭で測定し
た健康状態に関するデータを、端末装置で一元管理する
ことにより、自主的な健康管理に役立てたり、そのデー
タを通信ネットワークを介して、遠隔地にいる医師や保
健婦等の専門家に送ることにより、自宅等で専門家のア
ドバイスを受けながら、健康管理を行うことができるよ
うにするための在宅健康管理システムにおいて使用する
健康測定機器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年の急速な高齢化により、わが国の医
療財政は逼迫しており、その対応が求めされている。政
府では、国民への医療費負担を増加させると共に、基本
的方針として、従来の「病気の早期発見・早期治療」と
いう方向から、「病気にならないための健康作り」を効
果的に行う手段の１つとして、「在宅健康管理システ
ム」というものが提案されている。

【０００３】このシステムは、一般家庭内で計測可能な
健康状態に関するデータ（例えば電子血圧計により測定
した血圧値、体温計により測定した体温等）を各家庭に
おいて測定し、そのデータを専用の端末装置によって、
公衆回線、ＣＡＴＶ回線等の通信ネットワークを介し
て、医療機関や保健センター等に送信し、専門家による
データ解析、判断を行ってもらうというものである。こ
のような在宅健康管理システムによれば、家庭における
日常的な健康管理を、専門家の指導のもとに行うことが
でき、より信頼性の高い健康管理ができるようになり、
通院回数を減少させることができるようになる。このよ
うなシステムとして、すでにナサ・コーポレーション社
の「うらら」（商品名）等が商品化されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】「うらら」における医
療端末機の形態を図６（特開平８−２７５９２７の図２
より）に示す。「うらら」の医療端末機は、血圧及び心
電図を測定する機能を有している。しかし、血圧測定用
の腕帯と心電図測定用の電極は別々に構成されているた
め、機器の構成は複雑になっている。利用者は、測定し
ようとする項目専用の計測装置を選んで装着し、所定の
手順にしたがって測定しなければならない。さらに、血
圧及び心電図の測定は同時には行えないため、それらの
測定は順番に行わなければならず、所要時間が長くな
り、カフまたは電極の装着・脱着にも煩わしさを感じる
といった問題点があった。

【０００５】また、一般に、在宅健康管理システムで
は、測定できる生体信号が多いほど、健康管理の信頼性
が向上するが、全く別の種類の計測装置を付加してこれ
を実現しようとすると、機器が複雑になり操作も煩わし
くなる。利用者が機械の苦手な高齢者などであった場合
には、機器の不適切な使用にもつながるという問題点が
あった。さらに、それぞれの生体信号を別々の装置を用
いて順番に測定を行うとすれば、測定に時間を要するこ
とになり利用者の負担となっていた。

【０００６】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、多種の生体信号の計測装
置を一体化することにより、健康管理の信頼性を高める
と共に利用者の負担の軽減が図れる健康管理機器の構造
を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の健康管理
機器は、生体の一部に巻回されるカフの圧迫圧力を所定
の手順にしたがって自動的に変化させる過程で発生する
脈拍同期波に基づいて生体の血圧値を測定する血圧測定
手段を備えた健康管理機器において、カフに他の生体情
報を収集するための計測手段を備えることにより、血圧
を測定するのと同じ操作で、他の生体情報も測定できる
ようになっていることを特徴とするものである。

【０００８】請求項２記載の健康管理機器は、計測手段
が心電図または体脂肪率を測定するための一方の電極で
あり、この電極と対をなす他方の電極により体表面の電
位を検出することによって心電図を測定する心電図測定
手段と、電極間の生体の抵抗率に基づいて体脂肪率を測
定する体脂肪率測定手段の少なくとも一方を備えている
ことを特徴とするものである。

【０００９】請求項３記載の健康管理機器は、計測手段
がSpO₂または血糖値を測定するために、生体に光を投射
する発光素子と、反射光または透過光を検出する受光素
子とを備えており、その吸収スペクトルにより血液中の
酸化ヘモグロビン及び還元ヘモグロビンの量を定量して
SpO₂を測定するSpO₂測定手段と、吸収スペクトルにより
血液中のグルコース濃度を定量して血糖値を測定する血
糖値測定手段の少なくとも一方を備えていることを特徴
とするものである。

【００１０】請求項４記載の健康測定機器は、カフに備
えられている電極と対をなす他方の電極が生体に触れる
ことにより測定が開始されることを特徴とするものであ
る。

【００１１】請求項５記載の健康測定機器は、計測手段
により複数の生体情報の測定を行う場合は、全測定をマ
ルチタスクで並行して行うことにより、測定項目のうち
測定時間が最長の測定項目の測定時間内で全ての測定が
終了することを特徴とするものである。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１及び図２に基いて本発明の健
康管理機器１の一実施形態について説明する。図１は外
観図、図２はブロック構成図である。図で、箱体２か
ら、血圧測定用のバンド状のカフ３に接続される配管４
が引き出されており、箱体２の外郭の上面には、測定結
果等を表示する表示手段５と、測定を開始するためのス
タートスイッチ６が設けられている。このスタートスイ
ッチ６は、心電図及び体脂肪率測定のための他方の電極
（図示省略）と一体となっており、電気的に接続されて
いる。また、カフ３の内部には、心電図及び体脂肪率測
定用の電極７、及び、SpO₂並びに血糖値測定用の発光素
子８及び受光素子９が設けられている。

【００１３】図２で、カフ３が腕に巻かれた状態で、ス
タートスイッチ６に生体が触れたことを、ＣＰＵ及びＲ
ＡＭ及びＲＯＭを備えた電子制御装置１０が検知する
と、血圧測定手段１１、SpO₂測定手段１２、血糖値測定
手段１３、心電図測定手段１４、体脂肪率測定手段１５
による測定が開始され、生体情報の測定が行われるよう
に構成されている。

【００１４】また、カフ３は配管４を介して箱体２の内
部に設けられている圧力制御手段１６に接続されてお
り、圧力制御手段１６により、カフ３の内部の圧力は、
圧力供給状態、除速排圧状態及び急速排圧状態の３つの
状態に切り換えられる。血圧測定手段１１は、圧力セン
サ１８によって検出されたカフ３の内部圧力の微振動の
変化に基づいて最高血圧、最低血圧、脈拍等を算出する
ように構成されている。心電図測定手段１４は、カフ３
内部に設けられた電極７と、スタートスイッチ６と一体
となった電極とにより、心筋の活動電位を体表面から検
出し心電図波形を得るように構成されている。

【００１５】さらに、体脂肪率測定手段１５は、心電図
測定手段１４と同様に、カフ３内部に設けられた電極７
と、スタートスイッチ６と一体となった電極とを用い、
両電極に挟まれた生体の抵抗率を測定することにより体
脂肪率を算出する。カフ３内部に設けられた発光素子８
は、赤と赤外の２種類の発光ダイオードから構成されて
おり、発光制御手段１７により生体に光が放射される。
２種類の光は、血液中のヘモグロビンによって吸収され
る。SpO₂測定手段１２は、カフ３内部に設けられた受光
素子９により生体に放射され反射された光を検出して、
それぞれの波長の吸収スペクトルを得る。それぞれの光
は、血液中の酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンに対
してそれぞれ異なった吸収スペクトルを示すので、この
吸収スペクトルから血液中の酸化ヘモグロビンと還元ヘ
モグロビンを定量し、この比を求めることによりSpO₂を
算出する。また、血糖値測定手段１３は、SpO₂測定手段
と同様に、受光素子９によって検出された発光素子８か
ら生体に放射された赤外光の反射光から吸収スペクトル
を求め、血液中のグルコース濃度を定量することにより
血糖値を算出する。

【００１６】また、電子制御装置１０は、以上に説明し
た生体情報測定のデータ収集が並行して行われるように
各構成を制御する。データ収集に必要なサンプリング周
波数は有限であるので、ある生体情報のサンプリング
と、そのサンプリングから所定時間後に行われるサンプ
リングとの間に、別の生体情報を測定するサンプリング
が行われるように構成しておく。さらに、電子制御装置
１０により、各生体情報を測定した測定手段が収集した
生体情報は表示手段５に表示される。測定終了以前に、
電極と一体となったスタートスイッチ６から生体が離れ
ると、電子制御装置１０はこれを検知し再測定を被験者
に促すように構成されている。

【００１７】上述したように、本実施形態によれば、利
用者はカフ３を腕に巻き、スタートスイッチ６上に手を
置くだけで、血圧、心電図、体脂肪率、SpO₂及び血糖値
の全てを測定できる状態となっており、各測定毎に機器
を取り付けたり取り外したりする煩わしさから開放され
る。さらに、これらの測定は同時に行われるため所要時
間は短くなる。

【００１８】また、心電図及び体脂肪率の測定において
は、受光素子９は、カフ３の内側に設けられているた
め、カフ３により生体にしっかりと固定され、生体と密
着するため安定した心電図の測定及び正確な体脂肪率の
測定ができる。さらに、SpO₂及び血糖値の測定において
は、受光素子９はカフ３の内側に設けられているため、
カフ３により外光が遮断され、外光の影響を受けること
がなく、正確なSpO₂及び血糖値の測定が可能となる。

【００１９】以上に説明した本発明の健康測定機器１
は、在宅健康管理システムにおいてのみでなく、単体と
しても健康管理に役立てることができる。図３に示す本
発明の異なる実施形態を示す。但し、図１に示した構成
と同等構成については同符号を付すこととし詳細な説明
を省略することとする。図３に示す例は、血圧測定用の
カフ３を箱体２の上面に固定し、心電図及び体脂肪率測
定に用いる電極７も箱体２の上面に設けて、カフ３に腕
を通して電極７の上に手を置いた状態で測定が行うこと
が可能なように構成したものだる。

【００２０】次に、さらに異なる例を図４に示す。心電
図及び体脂肪率測定用の一方の電極（図示省略）をカフ
３の内側に設けると共に、その電極と対となる他方の電
極６をカフ３の外側に設けて、カフ３を腕に巻き、反対
側の手でカフ３を押さえる電極６に触れる状態で測定を
行うことが可能なように構成したものである。

【００２１】さらに、図５に示す実施形態は、手首式の
血圧計のような形状に構成したもので、カフ３内部に心
電図及び体脂肪率測定用の一方の電極（図示省略）を設
け、カフ３の外側に固定された箱体２上に他方の電極６
を設けて、カフ３を手首に巻き、反対側の手を箱体２上
の電極６上に置いた状態で測定が行えるように構成した
ものである。

【００２２】

【発明の効果】請求項１乃至請求項４記載の健康測定機
器によれば、利用者が測定手順や測定機構を意識するこ
となく、単一の手順で、短時間に多種の生体情報を測定
できる健康測定機器を提供することができる。すなわ
ち、在宅健康管理システムや、日常の健康管理におい
て、利用者の負担が軽減し、多種の生体情報を測定する
ことで信頼性が向上することになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の健康測定機器の一実施形態を示す外観
図である。

【図２】本発明の健康測定機器の一実施形態を示すブロ
ック構成図である。

【図３】本発明の健康測定機器の異なる実施形態を示す
外観図である。

【図４】本発明の健康測定機器のさらに異なる実施形態
を示す外観図である。

【図５】本発明の健康測定機器のさらに異なる実施形態
を示す外観図である。

【図６】従来の健康測定機器の一例を示す外観図であ
る。

【符号の説明】

１健康測定機器３カフ６スタートスイッチ（他方の電極）７電極（一方の電極）８発光素子９受光素子１１血圧測定手段１２ SpO₂測定手段（計測手段）１３血糖値測定手段（計測手段）１４心電図測定手段（計測手段）１５体脂肪率測定手段（計測手段）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者榊原仁大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (72)発明者 ▲土▼井謙之大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (72)発明者橋本勝大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (72)発明者吉田恵一大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (72)発明者喜多山和也大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (72)発明者小山正樹大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内Ｆターム(参考） 4C017 AA08 AA09 AA10 AA19 AC01 AC15 AC26 BD01 FF05 4C027 AA02 BB05 CC06 GG15 4C038 KK10 VA09 VC01

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】生体の一部に巻回されるカフの圧迫圧力
を所定の手順にしたがって自動的に変化させる過程で発
生する脈拍同期波に基づいて生体の血圧値を測定する血
圧測定手段を備えた健康測定機器において、前記カフに
他の生体情報を収集するための計測手段を備えたことを
特徴とする健康測定機器。
【請求項２】前記計測手段が、心電図または体脂肪率
を測定するための一方の電極を備えていることを特徴と
する請求項１記載の健康測定機器。
【請求項３】前記計測手段がSpO₂または血糖値を測定
するための発光素子と受光素子を備えていることを特徴
とする請求項１記載の健康測定機器。
【請求項４】前記電極と対をなす他方の電極に生体が
触れることにより測定が開始されることを特徴とする請
求項２記載の健康測定機器。
【請求項５】前記計測手段により複数の生体情報の測
定を行う場合は、全測定を並行して行うことにより、測
定項目のうち測定時間が最長の項目の測定時間内で全て
の測定が終了することを特徴とする請求項１記載の健康
測定機器。