JP2001204696A - 電子血圧計 - Google Patents

電子血圧計

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JP2001204696A
JP2001204696A JP2000021615A JP2000021615A JP2001204696A JP 2001204696 A JP2001204696 A JP 2001204696A JP 2000021615 A JP2000021615 A JP 2000021615A JP 2000021615 A JP2000021615 A JP 2000021615A JP 2001204696 A JP2001204696 A JP 2001204696A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カフ加圧前後の生理状態の変化から血圧測定
時の精神状態を検出し、精神状態に影響されない血圧値
を評価可能な電子血圧計を提供する。 【解決手段】 人体の精神状態を検出する精神状態検出
手段17をもつカフの血圧計であり、精神状態検出手段
17はカフ1により加圧される前後の精神状態の変化に
より、血圧測定時の前記人体の精神状態を検出するもの
である。これにより、精神状態検出手段17が、カフ1
が上肢を加圧する際の安定した刺激を用い、その前後の
精神状態により変化する生理情報の変化を検出して被験
者の精神状態を検出できるので、個人差のない精神状態
の検出ができ、精神状態の影響を受けない血圧値の評価
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体の血圧を測定
する血圧計に関するものであり、特に被験者の精神状態
を検出して測定された血圧値を評価する電子血圧計に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の電子血圧計は、腕や手首
にカフを巻き付けカフに最高血圧以上の圧力を加えて血
流を一時的に阻害した後に、徐々にカフの圧力を下げそ
の過程で脈音が発生する時点と消失する時点の圧力から
最高血圧値と最低血圧値を決定するコロトコフ音法や、
同じくカフ圧の減圧過程における心拍に同期して発生す
るカフの微小な圧力変動の振幅の変化を用いて血圧値を
決定するオシロメトリック法を用いて人体の血圧を決定
するものが多い。
【0003】また、血圧値は被験者の精神状態によって
変化し、リラックスした時は低く、興奮している時は高
くなるので、高血圧の診断をする場合、興奮した状態で
血圧を測定してしまうと、通常よりも血圧が高く測定さ
れてしまい、正しい診断ができないことが多くあった。
例えば、白衣高血圧と呼ばれる現象があり、これは、医
者の前にいると、医者に対する恐怖感や緊張感などから
血圧が上昇してしまい、医者によって計測された血圧値
が通常の生活状態における血圧値を反映してないという
高血圧の診断上困難な問題が存在している。
【0004】このような問題を解決するために、例え
ば、特開平9−220205号公報では、心拍周期の揺
らぎから被験者の交感神経の興奮度を検出し、この興奮
度が所定値以下となった時に限り血圧測定を行うように
している。この構成によって、測定される血圧値は被験
者の緊張が十分に解消された状態にあるときのみ血圧値
を測定するので、信頼性の高い血圧値が安定して測定さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電子血圧計では、被験者の緊張が十分に解消された
場合にのみ血圧値の測定が開始されるため、緊張を解消
させるために測定の前に安静を保つ必要があるが、緊張
が解消せず長時間安静を保つ必要がある場合にはなかな
か血圧測定を開始できず、却ってイライラしてしまいさ
らに長時間血圧測定ができない場合もあった。また、緊
張状態の検出においては、個人差が大きく、ある揺らぎ
の大きさが検出されても被験者によってその緊張状態が
異なる場合も多くあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、人体の四肢に装着され内部の圧力変化によっ
て装着部位の血液流動を阻害する加圧手段と、前記加圧
手段に圧力を加える圧力発生手段と、前記加圧手段の圧
力を調整する圧力調整手段と、前記加圧手段の圧力を検
出する圧力検出手段と、前記加圧手段と加圧部位の血圧
との関係により変化する生体情報を検出する生体情報検
出手段と、前記生体情報検出手段の出力と圧力検出手段
の出力とから前記人体の血圧値を決定する血圧値決定手
段と、前記人体の精神状態を検出する精神状態検出手段
を備え、前記精神状態検出手段は加圧手段により加圧さ
れる前後の精神状態の変化により、血圧測定時の前記人
体の精神状態を検出するものである。
【0007】上記発明によれば、精神状態検出手段が、
加圧手段が上肢を加圧する際の安定した刺激を用い、そ
の前後の精神状態により変化する生体情報の変化を検出
して被験者の精神状態を検出できるので、個人差のない
精神状態の検出ができる。さらに、血圧を測定しながら
精神状態を検出するので、精神状態が安定するまで待つ
必要がない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる電子血
圧計は、人体の血圧を決定する血圧決定手段と、前記人
体の精神状態を検出する精神状態検出手段を備え、前記
精神状態検出手段は血圧決定手段が前記人体の血圧値を
決定する時点の精神状態を検出する。
【0009】そして、精神状態検出手段が、血圧値決定
手段の血圧値決定過程の精神状態を検出するので、血圧
値の測定と同時に精神状態を検出することができる。
【0010】本発明の請求項2にかかる電子血圧計は、
人体の四肢に装着され内部の圧力変化によって装着部位
の血液流動を阻害する加圧手段と、前記加圧手段に圧力
を加える圧力発生手段と、前記加圧手段の圧力を調整す
る圧力調整手段と、前記加圧手段の圧力を検出する圧力
検出手段と、前記加圧手段と加圧部位の血圧との関係に
より変化する生体情報を検出する生体情報検出手段と、
前記生体情報検出手段の出力と圧力検出手段の出力とか
ら前記人体の血圧値を決定する血圧値決定手段と、前記
人体の精神状態を検出する精神状態検出手段を備え、前
記精神状態検出手段は加圧手段により加圧される前後の
精神状態の変化により、血圧測定時の前記人体の精神状
態を検出するものである。
【0011】そして、精神状態検出手段が、加圧手段が
上肢を加圧する際の安定した刺激を用い、その前後の精
神状態により変化する生理情報の変化を検出して被験者
の精神状態を検出できるので、個人差のない精神状態の
検出ができる。さらに、血圧を測定しながら精神状態を
検出するので、精神状態が安定するまで待つ必要がな
い。
【0012】本発明の請求項3にかかる電子血圧計は、
血圧値決定手段が決定した血圧値とその時点の精神状態
検出手段が検出した精神状態とを複数回記憶する記憶手
段を有し、記憶手段に記憶された複数回の血圧測定値と
精神状態の関係と新たに測定された血圧値と精神状態と
から人体の精神状態の影響を排除した精神状態補正血圧
値を推定する精神状態補正血圧推定手段を持つ。
【0013】そして、複数の血圧値とその時点での精神
状態で被験者の血圧値と精神状態との関係を知ることが
できるので、新たに測定された血圧値と精神状態との関
係と記憶手段に記憶された被験者の血圧値と精神状態と
の関係とをひかくすることによって、精神状態の影響を
取り除いた血圧の評価が可能になる。
【0014】本発明の請求項4にかかる電子血圧計は、
加圧手段に配置された第一の心電電極とケースに配置さ
れた第二の心電電極とこれら二つの電極の電位差から心
電信号を検出する心電信号検出手段を有し、第一の心電
電極は加圧手段の皮膚と接触する位置に、第二の心電電
極はケース表面にそれぞれ配置され、第二の電極は精神
状態検出手段による精神状態が検出されている間加圧手
段を装着していない側の上肢の一部が接触し、精神状態
検出手段は心電信号検出手段が検出した心電信号の出力
から心拍間隔の変化を用いて被験者の精神状態を検出す
る。
【0015】そして、左右の上肢に接触するように配置
された一組の電極から得られた心電図を用い、その心拍
間隔の変化から人体の精神状態を検出するので、正確か
つ簡単に人体の精神状態を検出できる。
【0016】本発明の請求項5にかかる電子血圧計は、
加圧手段に配置された第一の筋電電極とケースに配置さ
れた第二の筋電電極とこれら二つの電極の電位差から筋
電信号を検出す筋電信号検出手段を有し、第一の筋電電
極は加圧手段の皮膚と接触する位置に、第二の筋電電極
はケース表面にそれぞれ配置され、第二の電極は精神状
態検出手段による精神状態が検出されている間加圧手段
を装着している側の上肢の一部が接触し、精神状態検出
手段は筋電信号検出手段から得られる筋電図を用いて人
体の精神状態を検出する。
【0017】そして、加圧手段が接触した側の上肢の2
点に接触した一対の電極から得られた筋電図の変化から
人体の精神状態を検出するので、正確かつ簡単に人体の
精神状態を検出できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0019】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける電子血圧計のブロック図、図2は同装置の外観図で
ある。なお、本実施例の血圧計は人体の手首部をカフを
用いて加圧する手首式電子血圧計の例を示し、図2で
は、(a)は通常の血圧測定時の状態、(b)は精神状
態補正血圧を表示させた状態を示す。図1において、1
は人体の上腕を加圧する圧力印加手段であるカフ、2は
カフ1に圧力を供給する加圧手段である加圧ポンプ、3
はカフ2の空気を少しづつ排気して圧力を徐々に減圧す
る圧力調整手段である微速排気弁、4は測定終了時や異
常時に急速に開放しカフ圧を大気圧に戻す急速排気弁、
5はカフ1内の圧力検出手段である圧力センサ、6は圧
力センサ5の出力信号からDC成分をカットし心臓の活
動に同期した微小な圧力変化を示す脈波を抽出して出力
する生体信号検出手段である脈波検出手段、7は圧力セ
ンサ5の出力と脈波検出手段6の出力とから人体の血圧
値を決定する血圧値決定手段であり、また、これらの制
御を司る制御手段8と測定の開始を指示するスタートボ
タン9、測定結果を表示するLCDからなる表示手段1
0である。これらのうちカフ1、加圧ポンプ2、微速排
気弁3および急速排気弁4はゴム管11により空気圧が
もれないように接続されている。また、血圧値決定手段
7は、脈波検出手段6の出力の心拍の一拍毎の脈波の振
り幅を用いカフ1の圧力に対する脈波の振り幅の変化の
様子が被験者の血圧値に強く関係することを用いて血圧
を決定するオシロメトリック法を用いて血圧値を決定し
ている。さらに、カフ1の人体の手首に接触する位置に
第一の心電電極13が配置され、また、カフ1の接続さ
れた本体ケース12上に第二の心電電極14が配置され
て、第二の心電電極14にカフ1が装着されていない側
の上肢の一部を接触させることにより、心電検出手段1
5により第一の心電電極13と第二の心電電極14の電
位差を検出し、これによって左右の上肢による心電波形
を誘導することができる。この波形は心拍間隔算出手段
16に出力され、さらに精神状態検出手段17に出力さ
れて、人体の精神状態が検出される。なお、この精神状
態検出手段17の出力と血圧値決定手段7の出力とを記
憶する記憶手段18を持ち、複数回の血圧値決定手段7
の決定した血圧値の測定結果と精神状態検出手段17が
検出した被験者の精神状態を記憶させることが可能にな
っている。
【0020】次に動作、作用について説明する。血圧を
測定する人体がカフ1を上腕の周囲に巻きつけスタート
ボタン10を押すと、まず、血圧測定前の基準状態の測
定が開始される。人体がカフ1を装着してない側の手指
を本体ケース12表面に配置された第二の心電電極14
に接触させると、カフ1が手首に装着された時点で手首
の皮膚表面に接触した第一の心電電極13と第二の心電
電極14との間の電位差から心電波形検出手段15にて
左右の上肢による心電波形が誘導されて、この信号から
心拍間隔算出手段16が心電波形のR−R間隔を用いて
心拍間隔を算出し、これが精神状態検出手段17に出力
される。精神状態検出手段17では、心拍間隔のデータ
からその呼吸に起因する0.3Hz付近の揺らぎと血圧に
起因する0.1Hz付近の揺らぎの大きさを算出し、制御
手段9はこの値を受け取り記憶手段18に記憶してお
く。基準状態の測定が終了すると、次に血圧測定が開始
され、制御手段9が加圧ポンプ2を動作させ、発生した
圧力がゴム管11を通じてカフ1に供給されてカフ1が
巻き付けられた人体の手首部を加圧する。
【0021】この時、制御手段9は圧力センサ5の出力
をモニターし、カフ1の圧力が人体の最高血圧値より高
くなるようにあらかじめ決められた加圧目標値を越えた
場合に加圧ポンプ2の動作を停止して加圧を止め、微速
排気弁3によりカフ1の空気を少しづつ排気して圧力を
徐々に減圧していく減圧動作に移行する。この時、圧力
センサ5の出力には心臓の活動による血管の振動がカフ
1に伝達されるため微小な圧力変化が現れ、脈波検出手
段6が圧力センサ5の信号からDC成分を除去し脈動成
分のみを取り出して脈波を抽出し、血圧値決定手段7で
は脈波検出手段6の出力信号から心臓の1拍毎の波形に
分割された各波形の振幅を算出し、この値と圧力検出手
段5の出力とからオシロメトリック法により被験者の血
圧値を決定している。一方、血圧測定中も、心電検出手
段15の心電検出と心拍間隔算出手段16の心拍間隔の
算出が行われて精神状態検出手段17に出力され、精神
状態検出手段17では、カフによる加圧刺激時の心拍間
隔の変化を検出し、この時の揺らぎとカフ加圧前の心拍
間隔の揺らぎとを比較して、被験者の精神状態を検出し
ている。
【0022】図3にカフ加圧前後の心拍間隔の変化の様
子を示す。図中Aはカフ加圧前の基準状態、Bは圧力発
生手段によりカフに圧力が加えられてカフ圧が上昇して
いる状態、Cは圧力発生手段によるカフ圧の上昇が停止
し減圧中の状態、Dは血圧測定が終了しカフ圧が大気圧
に開放された状態である。加圧カフによる加圧が開始さ
れると、図中Bで示されるように心拍間隔は一旦短縮
し、加圧が停止し微速排気状態に移行すると再び回復
し、カフ加圧前の状態と同程度または多少延長された状
態となり、測定が終了すると共にカフ加圧前の心拍間隔
に落ち着く。また、呼吸による0.3Hz付近の揺らぎや
血圧による0.1Hz揺らぎもカフ加圧前後で変化する
(図示せず)が、このような心拍間隔やゆらぎの変化は
被験者がリラックスしている時には大きく、緊張時には
少なくなる。従って、カフ加圧前後の心拍間隔や揺らぎ
の変化の状態を調べることによって、血圧を測定してい
る被験者の現在のストレスの状態を検出することが可能
となっている。
【0023】本実施例では、カフ加圧時の心拍間隔の平
均値Toを、カフ加圧前の心拍間隔の変化の大きさt1
で除算して精神状態を数値化し、図2(a)に示すよう
に表示手段12の最下段に−5から+5の11段階で表
示している。この11段階の表示は多人数による精神状
態の測定データから確率分布を求め、この分布から統計
的に換算式を算出して11段階の表示に換算している。
【0024】さらに、本実施例では、過去数回の血圧値
と精神状態検出結果とを記憶手段18に記憶させてお
き、演算手段19により両者の関係式を求めている。演
算手段19の演算結果を用いて精神状態補正血圧推定手
段20が、新たに測定した血圧値と精神状態との関係に
ついて、演算手段19が算出した関係式からどれだけ離
れているかを調べ、その値を表示手段10に表示し、さ
らに、関係式からの差があらかじめ決められた値より大
きい場合に、血圧値と精神状態との関係が変化したとみ
なし、被験者に報知している。血圧値と精神状態の関係
の一例を図4に示す。図中横軸は精神状態検出手段の出
力でカフ加圧前後の心拍間隔の変化率(t1/To)、
縦軸は収縮期血圧であり、図のようにばらつきはある
が、両者は負の相関を示す。この回帰直線から縦軸に平
行な方向の距離は、平均的な関係からどれだけ離れてい
るかを示し、同じリラックス状態に換算した時に血圧値
が変化したかを判断する指標となる。この距離を用いる
ことにより、精神状態によらず血圧がどのように変化し
たかが分かるので、精神状態に左右されずに血圧値の動
向の正しい把握が可能になる。例えば、新たに測定され
た血圧値と精神状態のデータが図中Aにプロットされた
場合、血圧値は自体は平均に近いが、精神状態検出手段
がリラックスしていると判断したので、回帰直線より1
0mmHg上方にあり、血圧の状態が上昇側に行っているこ
とを示している。このような判定は、表示切り替えスイ
ッチ21を押すことにより、図2(b)に示すように過
去の精神状態と血圧値との回帰直線のグラフと新たに採
取したデータとを表示手段10に表示させている。
【0025】(実施例2)図5に本実施例の電子血圧計
のブロック図、図6に本実施例の電子血圧計の外観図を
示す。本実施例の電子血圧計はカフを上腕に巻き付け、
カフと本体が分離している上腕分離式の血圧計となって
いる。
【0026】本実施例が本津芽衣の第一の実施例と異な
る点は、精神状態検出手段17が用いる生理情報が筋電
図であり、カフを装着した側の腕の筋電図を検出して精
神状態を検出する点にある。
【0027】被験者の精神状態を検出するに当たって
は、心拍間隔の変動とともに筋電図も有効である。図7
にカフ加圧前後の筋電図の振り幅の変化の様子を示す。
図のようにカフ加圧前(図中A)ではほぼ一定値Voと
なるのに対しカフ加圧時(B)にカフ加圧の刺激によっ
て筋の収縮が見られ、瞬間的に筋電図の振り幅は上昇す
る。カフの圧力上昇が停止し微速排気状態に移行(C)
しても継続して筋電図の振り幅は大きなまま(V1)
で、血圧測定が終了してカフの圧力が開放される(D)
と、筋電図の振り幅は回復する。このカフ加圧中の筋電
図の振り幅上昇はカフ加圧前の緊張状態によって変化
し、リラックス状態では振り幅の増加は大きく、緊張状
態では小さくなる。本実施例ではこのように変化するカ
フ加圧前後の筋電図の振り幅の変化V1/Voを算出
し、血圧測定を行っている人体の精神状態を検出し、本
発明の実施例1の電子血圧計と同様な処理が可能となっ
ている。
【0028】なお、本実施例の電子血圧計では筋電図を
採取する電極を一方(第一の筋電電極22)をカフの腕
と接触する表面に、もう一方(第二の筋電電極23)を
カフと分離して配置される本体ケース12表面に配置さ
れ、筋電検出手段24により第一の筋電極22と第二の
筋電電極23との間の電位差から筋電図を検出してい
る。血圧測定時は、被験者は本体ケース12表面の第二
の筋電電極23の上に手首を乗せて、血圧と筋電図の測
定を同時に行う構成としている。これによって、心電信
号と同様に簡単に血圧測定と筋電図による精神状態検出
を同時に行うことができる。図8に左腕を用いた計測時
の外観図を示す。
【0029】なお、以上の実施例では、血圧測定時は一
度加圧した後に微速排気させ、微速排気時にカフ1に発
生するカフ圧の微少な変化から脈波を採取しているが、
微速に排気せずに、徐々に加圧しその過程での脈波の変
化を用いるものでもよい。また、カフ圧の微小な変化に
よる脈波を用いずにカフ圧の変化により発生するコロト
コフ音を用いて血圧を決定する構成でもよい。
【0030】また、以上の実施例では、微速排気弁は制
御手段の制御を受けているが、制御を受けず、機構的に
カフの減圧速度を一定に保つものでもよい。
【0031】上記に示すように本発明の電子血圧計は、
血圧採取の際に被験者の精神状態も検出し、検出された
精神状態に基づいて測定された血圧値を評価できるの
で、精神状態に左右されず適切な循環系の診断を行うこ
とができる電子血圧計を提供できる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
係る電子血圧計は、精神状態検出手段が、血圧値決定手
段の血圧値決定過程の精神状態を検出するので、血圧値
の測定と同時に精神状態を検出することができる。
【0033】また、請求項2に係る電子血圧計は、精神
状態検出手段が、加圧手段が上肢を加圧する際の安定し
た刺激を用い、その前後の精神状態により変化する生体
情報の変化を検出して被験者の精神状態を検出できるの
で、個人差のない精神状態の検出ができる。さらに、血
圧を測定しながら精神状態を検出するので、精神状態が
安定するまで待つ必要がない。
【0034】また、請求項3に係る電子血圧計は、複数
の血圧値とその時点での精神状態で被験者の血圧値と精
神状態との関係を知ることができるので、新たに測定さ
れた血圧値と精神状態との関係と記憶手段に記憶された
被験者の血圧値と精神状態との関係とをひかくすること
によって、精神状態の影響を取り除いた血圧の評価が可
能になる。
【0035】また、請求項4に係る電子血圧計は、左右
の上肢に接触するように配置された一組の電極から得ら
れた心電図を用い、その心拍間隔の変化から人体の精神
状態を検出するので、正確かつ簡単に人体の精神状態を
検出できる。
【0036】また、請求項5に係る電子血圧計は、加圧
手段が接触した側の上肢の2点に接触した一対の電極か
ら得られた筋電図の変化から人体の精神状態を検出する
ので、正確かつ簡単に人体の精神状態を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電子血圧計のブロッ
ク図
【図2】(a)同装置の実測血圧表示中の外観図 (b)同装置の精神状態補正血圧表示中の外観図
【図3】同装置の心拍間隔算出手段の出力波形図
【図4】同装置のカフ加圧前後の心拍間隔変化率と収縮
期血圧との関係図
【図5】本発明の実施例2における電子血圧計のブロッ
ク図
【図6】同装置の外観図
【図7】同装置の筋電信号出力手段の出力波形図
【図8】同装置の計測時の外観図
【符号の説明】
1 カフ(圧力印加手段) 2 加圧ポンプ(加圧手段) 3 微速排気弁(圧力調整手段) 5 圧力センサ(圧力検出手段) 6 脈波検出手段 7 血圧値決定手段 12 ケース 13 第一の心電電極 14 第二の心電電極 17 精神状態検出手段 18 記憶手段 20 精神状態補正血圧推定手段 21 表示切り替えスイッチ 22 第一の筋電電極 23 第二の筋電電極 24 筋電検出手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人体の血圧を決定する血圧決定手段と、前
    記人体の精神状態を検出する精神状態検出手段を備え、
    前記精神状態検出手段は血圧決定手段が前記人体の血圧
    値を決定する時点の精神状態を検出する電子血圧計。
  2. 【請求項2】人体の四肢に装着され内部の圧力変化によ
    って装着部位の血液流動を阻害する加圧手段と、前記加
    圧手段に圧力を加える圧力発生手段と、前記加圧手段の
    圧力を調整する圧力調整手段と、前記加圧手段の圧力を
    検出する圧力検出手段と、前記加圧手段と加圧部位の血
    圧との関係により変化する生体情報を検出する生体情報
    検出手段と、前記生体情報検出手段の出力と圧力検出手
    段の出力とから前記人体の血圧値を決定する血圧値決定
    手段と、前記人体の精神状態を検出する精神状態検出手
    段を備え、前記精神状態検出手段は加圧手段により加圧
    される前後の精神状態の変化により、血圧測定時の前記
    人体の精神状態を検出する電子血圧計。
  3. 【請求項3】血圧値決定手段が決定した血圧値とその時
    点の精神状態検出手段が検出した精神状態とを複数回記
    憶する記憶手段を有し、記憶手段に記憶された複数回の
    血圧測定値と精神状態の関係と新たに測定された血圧値
    と精神状態とから人体の精神状態の影響を排除した精神
    状態補正血圧値を推定する精神状態補正血圧推定手段を
    備えた請求項2記載の電子血圧計
  4. 【請求項4】加圧手段に配置された第一の心電電極とケ
    ースに配置された第二の心電電極とこれら二つの電極の
    電位差から心電信号を検出する心電信号検出手段を有
    し、第一の心電電極は加圧手段の皮膚と接触する位置
    に、第二の心電電極はケース表面にそれぞれ配置され、
    第二の電極は精神状態検出手段による精神状態が検出さ
    れている間加圧手段を装着していない側の上肢の一部が
    接触し、精神状態検出手段は心電信号検出手段が検出し
    た心電信号の出力から心拍間隔の変化を用いて被験者の
    精神状態を検出する請求項1乃至3のいづれか1に記載
    の電子血圧計。
  5. 【請求項5】加圧手段に配置された第一の筋電電極とケ
    ースに配置された第二の筋電電極とこれら二つの電極の
    電位差から筋電信号を検出す筋電信号検出手段を有し、
    第一の筋電電極は加圧手段の皮膚と接触する位置に、第
    二の筋電電極はケース表面にそれぞれ配置され、第二の
    電極は精神状態検出手段による精神状態が検出されてい
    る間加圧手段を装着している側の上肢の一部が接触し、
    精神状態検出手段は筋電信号検出手段から得られる筋電
    図を用いて人体の精神状態を検出する請求項1乃至3の
    いづれか1に記載の電子血圧計。
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