JP2002246893A - レベルダウンコンバータ - Google Patents

レベルダウンコンバータ

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JP2002246893A
JP2002246893A JP2001044435A JP2001044435A JP2002246893A JP 2002246893 A JP2002246893 A JP 2002246893A JP 2001044435 A JP2001044435 A JP 2001044435A JP 2001044435 A JP2001044435 A JP 2001044435A JP 2002246893 A JP2002246893 A JP 2002246893A
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inverter
signal
power supply
down converter
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Hideaki Iwasaki
秀昭 岩崎
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Kawasaki Microelectronics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作速度の低下が防止されるとともに、貫通
電流の増大が抑えられて消費電力の低減化が図られたレ
ベルダウンコンバータを提供する。 【解決手段】 相対的に薄いゲート酸化膜を有するPM
OSトランジスタ13_1,NMOSトランジスタ13
_2で構成されたインバータ13の出力信号Cを、その
インバータ13の入力にPMOSトランジスタ15で帰
還させることにより、相対的に厚いゲート酸化膜を有す
るPMOSトランジスタ12_1,NMOSトランジス
タ12_2で構成されたインバータ12の出力信号B
の、LレベルからHレベルへの変化を加速させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相対的に高い電圧
を相対的に低い電圧に変換するレベルダウンコンバータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体集積回路の消費電力を
低減させるために、外部との入出力信号の電圧レベルは
保ったまま、内部回路はより低い電源電圧で動作させる
ということが行なわれている。このような半導体集積回
路には、その入力部に相対的に厚いゲート酸化膜を有す
る厚酸化膜トランジスタで構成されたインバータからな
るレベルダウンコンバータが備えられている。
【0003】図5は、従来のレベルダウンコンバータの
回路を示す図である。
【0004】図5に示すレベルダウンコンバータ100
には、所定の電源電圧VDDH(3.3V)とグラウン
ドVSSHとの間に配置された、内部回路を構成するト
ランジスタのゲート酸化膜より相対的に厚いゲート酸化
膜を有するPMOSトランジスタ101_1とNMOS
トランジスタ101_2とからなるインバータ101が
備えられている。このインバータ101には、0Vから
3.3Vまでの電圧レベルを有する信号VINが入力さ
れる。また、このレベルダウンコンバータ100には、
2.5Vの電源電圧VDDとグラウンドVSSとの間に
配置された、やはり相対的に厚いゲート酸化膜を有する
PMOSトランジスタ102_1とNMOSトランジス
タ102_2とからなるインバータ102が備えられて
いる。ここで、インバータ102に相対的に厚いゲート
酸化膜を有するPMOS及びNMOSトランジスタを用
いているのは、インバータ101の出力はインバータ1
02の入力に接続されているので、インバータ102の
入力には0Vから3.3Vまでの電圧が印加されるた
め、長期に渡って、ゲート酸化膜の劣化を生じないよう
にするためである。
【0005】このように構成されたレベルダウンコンバ
ータ100において、最初の時点では、信号VINとし
てLレベル(0V)が入力されているものとする。この
ため、インバータ101を構成するPMOSトランジス
タ101_1,NMOSトランジスタ101_2はオン
状態,オフ状態にあり、インバータ101からHレベル
(3.3V)の信号Aが出力されている。このHレベル
の信号Aはインバータ102に入力されているため、P
MOSトランジスタ102_1,NMOSトランジスタ
102_2はオフ状態,オン状態にあり、従ってインバ
ータ102からはLレベル(0V)の信号VOUTが出
力されている。
【0006】ここで、信号VINがLレベル(0V)か
らHレベル(3.3V)に変化する。すると、PMOS
トランジスタ101_1,NMOSトランジスタ101
_2がオフ状態,オン状態になり、インバータ101か
らLレベル(0V)の信号Aが出力される。インバータ
102を構成するPMOSトランジスタ102_1に
は、このLレベルの信号Aが入力されて、PMOSトラ
ンジスタ102_1のゲート・ソース間の電圧Vgsは
2.5Vとなる。ここで、PMOSトランジスタ102
_1は厚酸化膜トランジスタであり、そのしきい値は例
えば0.7Vと比較的大きいものの、上記電圧Vgsは
2.5Vであるため、PMOSトランジスタ102_1
のドレイン・ソース間には十分に大きな電流Idsが流
れることとなる。従って、PMOSトランジスタ102
_1はオフ状態からオン状態に即座に変化する。一方、
NMOSトランジスタ102_2はオン状態からオフ状
態に即座に変化する。従って、インバータ102の信号
VOUTは、Lレベル(0V)からHレベル(2.5
V)に即座に変化する。
【0007】また、信号VINがHレベルからLレベル
に変化すると、PMOSトランジスタ101_1,NM
OSトランジスタ101_2がオン状態,オフ状態にな
り、インバータ101からHレベル(3.3V)の信号
Aが出力される。インバータ102を構成するNMOS
トランジスタ102_2には、このHレベルの信号Aが
入力されて、NMOSトランジスタ102_2のゲート
・ソース間の電圧Vgsは3.3Vとなる。この電圧V
gsは、NMOSトランジスタ102_2のしきい値
(例えば0.7V)と比較し十分に大きいため、ドレイ
ン・ソース間には十分に大きな電流Idsが流れる。従
って、NMOSトランジスタ102_2はオフ状態から
オン状態に即座に変化する。一方、PMOSトランジス
タ102_1はオン状態からオフ状態に即座に変化す
る。従って、インバータ102の信号VOUTは、Hレ
ベル(2.5V)からLレベル(0V)に即座に変化す
る。このようにして、レベルダウンコンバータ100で
は、初段のインバータ101,次段のインバータ102
に、3.3Vの電源電圧VDDH,2.5Vの電源電圧
VDDが印加されて、0Vから3.3Vまでの電圧レベ
ルを有する信号VINが0Vから2.5Vまでの電圧レ
ベルを有する信号VOUTに変換される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したレベルダウン
コンバータ100において、更なる消費電力の低減化を
実現するために、2.5Vの電源電圧VDDに代えて、
例えば1.2Vの電源電圧VDDを用いた場合、信号V
INがLレベルからHレベルに変化すると、インバータ
101の信号AはLレベル(0V)になる。すると、イ
ンバータ102を構成するPMOSトランジスタ102
_1のゲート・ソース間の電圧Vgsは1.2Vとな
る。このように小さな電圧Vgsでは、PMOSトラン
ジスタ102_1のドレイン・ソース間に流れる電流I
dsが低下して、信号VOUTの、LレベルからHレベ
ルへと変化する時間が長くなるという問題が発生する。
以下、この問題について、図6,図7を参照して説明す
る。
【0009】図6は、図5に示すレベルダウンコンバー
タにおいて、次段のインバータに2.5Vの電源電圧V
DDを印加した場合の入出力特性を示す図、図7は、図
5に示すレベルダウンコンバータにおいて、次段のイン
バータに1.2Vの電源電圧VDDを印加した場合の入
出力特性を示す図である。
【0010】図6,図7に示す実線,破線は、それぞ
れ、信号VINの電圧波形,信号VOUTの電圧波形を
表している。図6に示すように、インバータ102に
2.5Vの電源電圧VDDを印加した場合は、信号VI
NがLレベルからHレベルに変化した時点からおよそ2
ns経過後に信号VOUTがLレベルからHレベルに変
化している。
【0011】一方、図7に示すように、インバータ10
2に1.2Vの電源電圧VDDを印加した場合は、信号
VINがLレベルからHレベルに変化した時点からおよ
そ10ns経過後に信号VOUTがLレベルからHレベ
ルに変化している。このようにLレベルからHレベルに
緩やかに変化したのでは、動作速度が低下するとともに
貫通電流も増大して消費電力が増加するという問題があ
る。
【0012】本発明は、上記事情に鑑み、動作速度の低
下が防止されるとともに、貫通電流の増大が抑えられて
消費電力の低減化が図られたレベルダウンコンバータを
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のレベルダウンコンバータのうちの第1のレベルダウ
ンコンバータは、相対的に高い電源電圧までの電圧レベ
ルの信号を相対的に低い電源電圧までの電圧レベルの信
号に変換するレベルダウンコンバータにおいて、 (1_1)相対的に低い電源電圧が印加された、相対的
に厚いゲート酸化膜を有する厚酸化膜トランジスタで構
成された第1のインバータ (1_2)上記第1のインバータの出力を入力する、相
対的に低い電源電圧が印加された、相対的に薄いゲート
酸化膜を有する薄酸化膜トランジスタで構成された第2
のインバータ (1_3)上記第1のインバータの出力の、Lレベルか
らHレベルへの変化を加速させる変化加速手段を備えた
ことを特徴とする。
【0014】ここでいう変化加速手段には、電源にプル
アップされた、拡散,ポリシリコン,MOS,メタル等
からなる抵抗素子が含まれる。
【0015】本発明の第1のレベルダウンコンバータ
は、第1のインバータの出力の、LレベルからHレベル
への変化を加速させる変化加速手段を備えているため、
第1のインバータの出力のHレベルが引き上げられて、
第2のインバータに入力される信号の、LレベルからH
レベルへの遷移時間が短縮される。また、第2のインバ
ータは、薄酸化膜トランジスタで構成されているため、
そのトランジスタのしきい値は比較的小さく、ドレイン
・ソース間に十分に大きな電流を流すことができる。従
って、動作速度の低下が防止されるとともに、貫通電流
の増大が抑えられて消費電力の低減化が図られる。
【0016】ここで、上記変化加速手段は、上記第2の
インバータの出力をその第2のインバータの入力に帰還
させることにより、その第1のインバータの出力の、L
レベルからHレベルへの変化を加速させるものであるこ
とが好ましい。
【0017】このようにすると、第1のインバータの出
力の、LレベルからHレベルへの変化を精度よく加速さ
せることができる。
【0018】また、上記目的を達成する本発明のレベル
ダウンコンバータのうちの第2のレベルダウンコンバー
タは、相対的に高い電源電圧までの電圧レベルの信号を
相対的に低い電源電圧までの電圧レベルの信号に変換す
るレベルダウンコンバータにおいて、 (2_1)相対的に低い電源電圧が印加された、相対的
に厚いゲート酸化膜を有する厚酸化膜トランジスタで構
成された第1のインバータ (2_2)上記第1のインバータの出力を入力する、相
対的に低い電源電圧が印加された、相対的に薄いゲート
酸化膜を有する薄酸化膜トランジスタで構成されるとと
もに、HレベルとLレベルとの遷移のしきい値が電源電
圧の1/2より低い第2のインバータを備えたことを特
徴とする。
【0019】本発明の第2のレベルダウンコンバータ
は、第2のインバータが、相対的に薄いゲート酸化膜を
有する薄酸化膜トランジスタで構成されるとともに、H
レベルとLレベルとの遷移のしきい値が電源電圧の1/
2より低いものであるため、第1のインバータの出力
の、LレベルからHレベルへの変化が比較的緩やかであ
っても、その第2のインバータの十分に低いしきい値に
より、第2のインバータの出力はHレベルからLレベル
に比較的短い時間で遷移する。従って、動作速度の低下
が防止されるとともに、貫通電流の増大が抑えられて消
費電力の低減化が図られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0021】図1は、本発明の第1のレベルダウンコン
バータの第1実施形態の回路を示す図である。
【0022】図1に示すレベルダウンコンバータ10に
は、3.3Vの電源電圧VDDHとグラウンドVSSH
との間に配置された、相対的に厚いゲート酸化膜を有す
るPMOSトランジスタ11_1とNMOSトランジス
タ11_2とからなるインバータ11が備えられてい
る。このインバータ11には、0Vから3.3Vまでの
電圧レベルを有する信号VINが入力される。
【0023】また、レベルダウンコンバータ10には、
1.2Vの電源電圧VDDとグラウンドVSSとの間に
配置された、相対的に厚いゲート酸化膜を有するPMO
Sトランジスタ12_1とNMOSトランジスタ12_
2とからなるインバータ12が備えられている。このイ
ンバータ12の入力は上記インバータ11の出力に接続
されている。このインバータ12が本発明にいう第1の
インバータの一例に相当する。
【0024】さらに、このレベルダウンコンバータ10
には、1.2Vの電源電圧VDDとグラウンドVSSと
の間に配置された、相対的に薄いゲート酸化膜を有する
PMOSトランジスタ13_1とNMOSトランジスタ
13_2とからなるインバータ13が備えられている。
また、1.2Vの電源電圧VDDとグラウンドVSSと
の間に配置された、やはり相対的に薄いゲート酸化膜を
有するPMOSトランジスタ14_1とNMOSトラン
ジスタ14_2とからなるインバータ14も備えられて
いる。インバータ13の入力は、前述したインバータ1
2の出力に接続されるとともに、そのインバータ13の
出力はインバータ14の入力に接続されている。尚、イ
ンバータ13が本発明にいう第2のインバータの一例に
相当する。
【0025】また、このレベルダウンコンバータ10に
は、1.2Vの電源電圧VDDとインバータ12,13
の接続点との間に配置されるとともに、ゲートがインバ
ータ13,14の接続点に接続された相対的に薄いゲー
ト酸化膜を有するPMOSトランジスタ15が備えられ
ている。このPMOSトランジスタ15が、本発明にい
う変化加速手段の一例に相当する。このPMOSトラン
ジスタ15は、インバータ12の出力の、Lレベルから
Hレベルへの変化を加速させるものであり、さらに詳細
には、このPMOSトランジスタ15は、インバータ1
3の出力をそのインバータ13の入力に帰還させること
により、インバータ12の出力の、LレベルからHレベ
ルへの変化を加速させる役割を担うものである。
【0026】このように構成されたレベルダウンコンバ
ータ10において、最初の時点では、信号VINとして
Lレベル(0V)が入力されているものとする。このた
め、インバータ11を構成するPMOSトランジスタ1
1_1,NMOSトランジスタ11_2はオン状態,オ
フ状態にあり、このインバータ11からはHレベル
(3.3V)の信号Aが出力されている。このHレベル
の信号Aはインバータ12に入力されている。ここで、
インバータ12を構成するPMOSトランジスタ12_
1,NMOSトランジスタ12_2は厚酸化膜トランジ
スタであるため、3.3Vの信号Aが入力されても十分
に耐えることができ、これらPMOSトランジスタ12
_1,NMOSトランジスタ12_2はオフ状態,オン
状態にある。従って、インバータ12からはLレベル
(0V)の信号Bが出力されている。さらに、このLレ
ベルの信号Bはインバータ13に入力されているため、
PMOSトランジスタ13_1,NMOSトランジスタ
13_2はオン状態,オフ状態にあり、従ってインバー
タ13からはHレベル(1.2V)の信号Cが出力され
ている。このHレベルの信号CはPMOSトランジスタ
15に入力されているため、そのPMOSトランジスタ
15はオフ状態にある。また、Hレベルの信号Cはイン
バータ14に入力されているため、PMOSトランジス
タ14_1,NMOSトランジスタ14_2はオフ状
態,オン状態にあり、従ってインバータ14からはLレ
ベル(0V)の信号VOUTが出力されている。
【0027】ここで、信号VINがLレベル(0V)か
らHレベル(3.3V)に変化する。すると、PMOS
トランジスタ11_1,NMOSトランジスタ11_2
がオフ状態,オン状態になり、インバータ11からLレ
ベル(0V)の信号Aが出力される。このLレベルの信
号Aはインバータ12に入力される。ここで、インバー
タ12には、1.2Vの電源電圧VDDが印加されてい
るため、そのインバータ12を構成するPMOSトラン
ジスタ12_1のゲート・ソース間の電圧Vgsは1.
2Vとなる。PMOSトランジスタ12_1は厚酸化膜
トランジスタであるため、そのしきい値は例えば0.7
Vと比較的大きく、このためPMOSトランジスタ12
_1の実質的なゲート・ソース間の電圧Vgsは比較的
小さい。従って、PMOSトランジスタ12_1のドレ
イン・ソース間に流れる電流Idsは小さく、信号Bは
LレベルからHレベルに比較的緩やかに上昇する。
【0028】信号BがLレベルからHレベルに緩やかに
上昇し、やがてNMOSトランジスタ13_2がオンを
開始する。NMOSトランジスタ13_2がオンを開始
した初期はまだNMOSトランジスタ13_2のオン抵
抗が大きいため、PMOSトランジスタ13_1とNM
OSトランジスタ13_2との接続点である信号Cの電
位は高い。このため、PMOSトランジスタ15のオン
抵抗も大きい。信号BがLレベルからHレベルにさらに
上昇すると、NMOSトランジスタ13_2のオン抵抗
が下がって、信号Cの電位が下がる。すると、PMOS
トランジスタ15のオン抵抗も下がって、そのPMOS
トランジスタ15に電流が流れて信号Bの電圧レベルが
上昇する。このように、インバータ13の出力信号C
を、PMOSトランジスタ15を介してそのインバータ
13の入力信号Bに帰還させて信号Bの電圧レベルを引
き上げることにより、インバータ12の、Lレベルから
Hレベルへの変化を加速させる。また、インバータ13
を構成するNMOSトランジスタ13_2は、薄酸化膜
トランジスタであるため、そのしきい値は比較的小さ
く、ドレイン・ソース間に十分に大きな電流Idsを流
すことができる。従って、動作速度の低下が防止される
とともに、貫通電流の増大が抑えられて消費電力の低減
化が図られる。
【0029】図2は、本発明の第2のレベルダウンコン
バータの一実施形態の回路を示す図である。尚、図1に
示すレベルダウンコンバータ10と同じ構成要素には同
一の符号を付し、重複説明は省く。
【0030】図2に示すレベルダウンコンバータ20に
は、インバータ12の出力信号Bを入力する、Hレベル
とLレベルとの遷移のしきい値が電源電圧VDDの1/
2より低いインバータ23が備えられている。このイン
バータ23は、1.2Vの電源電圧VDDとグラウンド
VSSとの間に配置された、相対的に薄いゲート酸化膜
を有するPMOSトランジスタ23_1とNMOSトラ
ンジスタ23_2とから構成されている。ここで、CM
OSインバータの論理しきい値を電源電圧VDDの1/
2より低くするには、NMOSトランジスタのしきい値
をPMOSトランジスタのしきい値より小さくすること
や、NMOSトランジスタのゲート幅をPMOSトラン
ジスタのゲート幅よりも大きくすることにより実現され
る。
【0031】本実施形態のレベルダウンコンバータ20
は、インバータ23が、相対的に薄いゲート酸化膜を有
する薄酸化膜トランジスタで構成されるとともに、Hレ
ベルとLレベルとの遷移のしきい値が電源電圧VDDの
1/2より低いものであるため、インバータ12の出力
信号Bの、LレベルからHレベルへの変化が比較的緩や
かであっても、そのインバータ23の十分に低いしきい
値により、インバータ23の出力信号VOUTBはHレ
ベルからLレベルに比較的短い時間で遷移する。従っ
て、信号Bの電圧レベルを引き上げるためのPMOSト
ランジスタ15の動作を、信号Bの電圧レベルがインバ
ータ23の十分低いしきい値に達した段階でオン状態に
することができるため、動作速度の低下が防止されると
ともに、貫通電流の増大が抑えられて消費電力の低減化
が図られる。
【0032】尚、前述した図1に示すレベルダウンコン
バータ10では、入力信号VINと出力信号VOUTの
位相は互いに同相の関係にあったが、この図2に示すレ
ベルダウンコンバータ20では、入力信号VINと出力
信号VOUTBの位相は互いに逆相の関係にある。この
ような出力信号VOUTBを生成し、その後図示しない
レシーバ側で入力信号VINの位相と同相の信号に変換
してもよい。
【0033】図3は、本発明の第1のレベルダウンコン
バータの第2実施形態の回路を示す図である。
【0034】図3に示すレベルダウンコンバータ40に
は、前述した図1に示すPMOSトランジスタ15に代
えてNMOSトランジスタ45が備えられている。NM
OSトランジスタ45のゲートは、インバータ14の出
力に接続されている。
【0035】インバータ12からの信号Bが、Lレベル
からHレベルに比較的緩やかに上昇し、やがてNMOS
トランジスタ13_2がオンを開始し、これに伴いPM
OSトランジスタ14_1もオンを開始する。これらN
MOSトランジスタ13_2,PMOSトランジスタ1
4_1がオンを開始した初期はまだNMOSトランジス
タ13_2,PMOSトランジスタ14_1のオン抵抗
が大きいため、信号VOUTの電位は低い。このため、
NMOSトランジスタ45のオン抵抗も大きい。信号B
がLレベルからHレベルにさらに上昇すると、NMOS
トランジスタ13_2,PMOSトランジスタ14_1
のオン抵抗が下がって、信号VOUTの電位が上昇す
る。すると、NMOSトランジスタ45のオン抵抗も下
がって、そのNMOSトランジスタ45に電流が流れて
信号Bの電圧レベルが上昇する。このようにして、NM
OSトランジスタ45で信号Bの電圧レベルを引き上げ
てもよい。
【0036】図4は、本発明の第1のレベルダウンコン
バータの第3実施形態の回路を示す図である。尚、イン
バータ12の出力を入力する次段のインバータは図示省
略する。
【0037】図4に示すレベルダウンコンバータ50に
は、電源電圧VDDとインバータ12の出力との間に抵
抗素子51が備えられている。インバータ12の出力
は、抵抗素子51を介して電源電圧VDDに接続されて
いるため、そのインバータ12の出力のHレベルが引き
上げられて、信号Bの、LレベルからHレベルへの遷移
時間が短縮される。このようにして、インバータ12の
出力の、LレベルからHレベルへの変化を加速させても
よい。尚、抵抗素子51には、拡散,ポリシリコン,M
OS,メタル等により形成されたものが好適に用いられ
る。
【0038】以上、発明の実施の形態について詳細に説
明してきたが、本発明のレベルダウンコンバータを構成
するインバータは、電源とグラウンドの間で直列に接続
されたPMOSトランジスタとNMOSトランジスタと
からなる“単なるインバータ”に限定して解釈されるべ
きではない。例えば、AND、OR、NAND、NOR
等の基本ゲートを用いる場合であっても、他の入力端子
を固定するか、複数の入力を1つに接続して、インバー
タとして機能するものであれば本発明のインバータに含
まれる。
【0039】また、本発明のレベルダウンコンバータ
は、半導体集積回路の外部からの信号を入力する入力回
路部に用いられるだけではなく、1つの半導体集積回路
の中に、異なる電源電圧で動作する複数の回路ブロック
間での信号の送受信にも用いることができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
動作速度の低下が防止されるとともに、貫通電流の増大
が抑えられて消費電力の低減化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1のレベルダウンコンバータの第1
実施形態の回路を示す図である。
【図2】本発明の第2のレベルダウンコンバータの一実
施形態の回路を示す図である。
【図3】本発明の第1のレベルダウンコンバータの第2
実施形態の回路を示す図である。
【図4】本発明の第1のレベルダウンコンバータの第3
実施形態の回路を示す図である。
【図5】従来のレベルダウンコンバータの回路を示す図
である。
【図6】図5に示すレベルダウンコンバータにおいて、
次段のインバータに2.5Vの電源電圧VDDを印加し
た場合の入出力特性を示す図である。
【図7】図5に示すレベルダウンコンバータにおいて、
次段のインバータに1.2Vの電源電圧VDDを印加し
た場合の入出力特性を示す図である。
【符号の説明】
10,20,40,50 レベルダウンコンバータ 11,12,13,14,23,31 インバータ 11_1,12_1,13_1,14_1,15,23
_1 PMOSトランジスタ 11_2,12_2,13_2,14_2,23_2,
45 NMOSトランジスタ 51 抵抗素子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に高い電源電圧までの電圧レベル
    の信号を相対的に低い電源電圧までの電圧レベルの信号
    に変換するレベルダウンコンバータにおいて、 相対的に低い電源電圧が印加された、相対的に厚いゲー
    ト酸化膜を有する厚酸化膜トランジスタで構成された第
    1のインバータと、 前記第1のインバータの出力を入力する、相対的に低い
    電源電圧が印加された、相対的に薄いゲート酸化膜を有
    する薄酸化膜トランジスタで構成された第2のインバー
    タと、 前記第1のインバータの出力の、LレベルからHレベル
    への変化を加速させる変化加速手段とを備えたことを特
    徴とするレベルダウンコンバータ。
  2. 【請求項2】 前記変化加速手段は、前記第2のインバ
    ータの出力を該第2のインバータの入力に帰還させるこ
    とにより、該第1のインバータの出力の、Lレベルから
    Hレベルへの変化を加速させるものであることを特徴と
    する請求項1記載のレベルダウンコンバータ。
  3. 【請求項3】 相対的に高い電源電圧までの電圧レベル
    の信号を相対的に低い電源電圧までの電圧レベルの信号
    に変換するレベルダウンコンバータにおいて、 相対的に低い電源電圧が印加された、相対的に厚いゲー
    ト酸化膜を有する厚酸化膜トランジスタで構成された第
    1のインバータと、 前記第1のインバータの出力を入力する、相対的に低い
    電源電圧が印加された、相対的に薄いゲート酸化膜を有
    する薄酸化膜トランジスタで構成されるとともに、Hレ
    ベルとLレベルとの遷移のしきい値が電源電圧の1/2
    より低い第2のインバータとを備えたことを特徴とする
    レベルダウンコンバータ。
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