JP2002245612A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2002245612A
JP2002245612A JP2001044056A JP2001044056A JP2002245612A JP 2002245612 A JP2002245612 A JP 2002245612A JP 2001044056 A JP2001044056 A JP 2001044056A JP 2001044056 A JP2001044056 A JP 2001044056A JP 2002245612 A JP2002245612 A JP 2002245612A
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JP
Japan
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polyurethane resin
magnetic
coat layer
back coat
binder
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Pending
Application number
JP2001044056A
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English (en)
Inventor
Toshitsugu Ono
敏嗣 小野
Tomohiro Sato
智広 佐藤
Yuji Aoyama
雄二 青山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 良好な電磁変換特性、走行安定性及び走行耐
久性を有する。 【解決手段】 非磁性支持体1の一主面上に磁性層2を
有し、他主面上に固体粒子と結合剤とを含有するバック
コート層3を有し、上記結合剤は、下記化学式(1)に
示されるプロパンジオール誘導体を原料として含むポリ
ウレタン樹脂を含有し、且つ上記ポリウレタン樹脂のウ
レタン基濃度が、当該ポリウレタン樹脂1トンあたり4
000当量以上である。 (ただし、式中R及びRは、何れか一方又は双方が
炭素数2〜6の炭化水素基、残りが炭素数6以下の飽和
炭化水素基又は水素原子である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体粒子と結合剤
とを含有するバックコート層を有する磁気記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】磁性粉末や結合剤、分散剤、潤滑剤等を
有機溶剤に分散・混練してなる磁性塗料を非磁性支持体
上に塗布することにより磁性層が形成されてなる、いわ
ゆる塗布型の磁気記録媒体が広く普及している。この塗
布型の磁気記録媒体の中でも、特にオーディオテープ、
ビデオテープ、カートリッジ用磁気テープ等において
は、走行安定性、テープ間の摩擦抵抗の低減又は帯電性
の改良等を目的として、非磁性支持体の磁性層が形成さ
れた面とは反対側の面に、バックコート層が設けられて
いる。
【0003】このバックコート層は、無機顔料等の固体
粒子と結合剤とを主成分として構成され、固体粒子を有
機溶剤とともに結合剤中に分散してなるバックコート層
用塗料を調製し、この塗料を非磁性支持体上に塗布し、
乾燥させることにより形成される。バックコート層に用
いられる結合剤としては、例えば塩化ビニル系樹脂、ニ
トロセルロース、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウ
レタン樹脂等が広く使用されている。
【0004】これらの樹脂がバックコート層の結合剤と
して用いられるときには、必要とされる物理的特性を達
成できるように、2種以上を組み合わせて使用されるこ
とが多い。例えば、分散性、強靱性及び耐摩耗性を付与
するために、剛性の低い、すなわちガラス転移温度の低
いポリエステルポリウレタン樹脂と、バックコート層に
塗膜強度を付与するために、剛性の高い、すなわちガラ
ス転移温度の高いニトロセルロース又は塩化ビニル系樹
脂とが組み合わせて用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の塗布
型の磁気記録媒体においては、電磁変換特性、走行安定
性及び走行耐久性のより一層の向上が求められている。
【0006】しかしながら、走行安定性及び走行耐久性
を向上させるために、バックコート層の結合剤としてニ
トロセルロースを用いた場合には、バックコート層用塗
料の分散性が不充分となるため、バックコート層の表面
粗度が粗くなってしまう。この結果、例えばテープ状の
磁気記録媒体を巻き取った状態で保存した場合に、当該
バックコート層の表面形状が磁性層の表面に転写されて
しまい、磁性層の表面性が悪化するため、満足する電磁
変換特性を得られないという問題が生じる。
【0007】また、バックコート層の結合剤としてポリ
エステルポリウレタン樹脂又は塩化ビニル系樹脂を用い
た場合には、これらの樹脂の剛性がニトロセルロースに
比べて低いために当該バックコート層の強度が不充分と
なり、磁気記録媒体に充分な走行安定性及び走行耐久性
を付与できないという問題が生じる。
【0008】そこで本発明はこのような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、良好な電磁変換特性、走行
安定性及び走行耐久性を有する磁気記録媒体を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る磁気記録媒体は、非磁性支持体の一
主面上に磁性層を有し、他主面上に固体粒子と結合剤と
を含有するバックコート層を有し、上記結合剤は、下記
化学式(1)に示されるプロパンジオール誘導体を原料
として含むポリウレタン樹脂を含有し、且つ上記ポリウ
レタン樹脂のウレタン基濃度が、当該ポリウレタン樹脂
1トンあたり4000当量以上であることを特徴とす
る。
【0010】
【化2】
【0011】以上のように構成された磁気記録媒体で
は、バックコート層の結合剤がポリウレタン樹脂を含有
し、当該ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度が高濃度に
規定されている。このため、ポリウレタン樹脂は極めて
高いガラス転移温度を有し、バックコート層に充分な塗
膜強度を付与する。また、バックコート層の結合剤とし
て用いられるポリウレタン樹脂が、原料として化学式
(1)に示されるプロパンジオール誘導体を含むため、
ウレタン基が高濃度であっても有機溶剤に対するポリウ
レタン樹脂の溶解性を向上させる。この結果、バックコ
ート層中での固体粒子の分散性が向上し、バックコート
層の表面性が良好なものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気記録媒体
について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】本発明を適用した磁気記録媒体は、図1に
示すように、非磁性支持体1の一主面上に強磁性粉末が
結合剤中に分散してなる磁性層2を備え、他主面上に固
体粒子が結合剤中に分散してなるバックコート層3を備
えるものである。
【0014】バックコート層3は、磁気記録媒体の走行
性の向上、帯電防止、及び転写防止等を目的として設け
られるものである。このバックコート層3は、例えば無
機顔料等の固体粒子を結合剤中に分散させ、有機溶剤と
ともに混練して調製されたバックコート層用塗料を非磁
性支持体1の他主面上に塗布して形成される。
【0015】本発明を適用した磁気記録媒体では、バッ
クコート層3の結合剤が、下記化学式(1)に示される
プロパンジオール誘導体を原料として含むポリウレタン
樹脂を含有している。また、上記ポリウレタン樹脂のウ
レタン基濃度が、当該ポリウレタン樹脂1トンあたり、
4000当量以上とされている。
【0016】
【化3】
【0017】本発明を適用した磁気記録媒体において、
バックコート層3の結合剤として用いられるポリウレタ
ン樹脂のウレタン基濃度が、ポリウレタン樹脂1トンあ
たり4000当量以上と高濃度に規定されているため、
当該ポリウレタン樹脂は極めて高いガラス転移温度を有
するものとなる。この結果、磁気記録媒体が走行する際
に摺動部材等と摺動することによって高熱とされた場合
であっても、バックコート層3は充分な塗膜強度を確保
できる。したがって、磁気記録媒体は優れた走行安定性
及び走行耐久性を有するものとなる。
【0018】ところで一般に、ポリウレタン樹脂のウレ
タン基濃度を高くすると、ウレタン基同士の凝集力が強
くなりすぎて、バックコート層用塗料を調製する際に、
2−ブタノン等の汎用有機溶剤への溶解性が悪くなり、
バックコート層用塗料中の固体粒子の分散性が悪化して
しまう。このような分散性の悪いバックコート層用塗料
を非磁性支持体上に塗布するとバックコート層の表面性
が悪化してしまう。この結果、例えばテープ状の磁気記
録媒体を巻き取った状態で保存した場合に、当該バック
コート層の表面形状が磁性層の表面に転写されてしま
い、磁性層の表面性が悪化するため、満足する電磁変換
特性を得られないという問題が生じる。
【0019】それに対して、本発明では、ポリウレタン
樹脂の原料として、化学式(1)に示されるプロパンジ
オール誘導体を用いている。このため、プロパンジオー
ル誘導体中の分枝鎖であるR及び/又はRに示され
る炭素数2〜6の飽和炭化水素基の立体障害効果によ
り、ウレタン基同士又は分子間の凝集力を弱め、ポリウ
レタン樹脂の有機溶剤への溶解性を確保するとともに、
バックコート層用塗料における固体粒子の分散安定性が
向上する。この結果、バックコート層3の表面性が良好
となり、バックコート層3の表面性が磁性層2の表面に
転写されることに起因する、電磁変換特性の劣化を抑え
ることができる。また、化学式(1)に示されるプロパ
ンジオール誘導体を原料として用いることで、ポリウレ
タン樹脂のガラス転移温度を上昇させることができる。
【0020】ここで、ポリウレタン樹脂の原料として用
いられるプロパンジオール誘導体において、分枝鎖R
及びRの両方の炭素数が2未満である場合、分枝鎖長
が短すぎて立体障害効果を発揮することができず、ウレ
タン基同士又は分子間の凝集を抑制できない。また、分
枝鎖R及びRの炭素数が6を上回る場合、分枝鎖同
士の絡み合いや、分枝鎖同士の結晶化に起因する凝集が
発生して分子間凝集をさせてしまう。この結果、ポリウ
レタン樹脂の有機溶剤に対する溶解性を悪化させるとと
もに、ガラス転移温度の低下を引き起こしてしまう。
【0021】具体的な化学式(1)に示されるプロパン
ジオール誘導体としては、2−ブチル−2−エチル−
1,3−プロパンジオール(DMH)、2,2−ジエチ
ル−1,3−プロパンジオール(DMP)等が挙げられ
る。
【0022】また、ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度
が、ポリウレタン樹脂1トンあたり4000当量未満で
ある場合、ウレタン基濃度が低いために、ガラス転移温
度が低く、バックコート層3の塗膜強度が不充分とな
る。
【0023】また、ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度
は、ポリウレタン樹脂1トンあたり7500当量以下で
あることが好ましい。この理由は、化学式(1)に示さ
れるプロパンジオール誘導体のうち、最小分子量を示す
HO−CH−OH(C )−CH−OH(分子
量M=104.15)と、最小分子量の二官能イソシア
ネートであるOCN−C−NCO(分子量M=1
60.13)とから合成されるポリウレタン樹脂のウレ
タン基濃度が、ポリウレタン樹脂1トンあたり約750
0当量となるためである。ウレタン基濃度がポリウレタ
ン樹脂1トンあたり7500当量を上回るポリウレタン
樹脂を合成することは、物理的に不可能である。なお、
化学式(1)に示されるプロパンジオール誘導体のう
ち、工業的に入手可能な最小分子量を示す2,2−ジエ
チル−1,3−プロパンジオール(分子量M=132.
20)と、最小分子量の二官能イソシアネートであるO
CN−C−NCO(分子量M=160.13)と
から合成されるポリウレタン樹脂のウレタン基濃度は、
ポリウレタン樹脂1トンあたり6800当量となる。し
たがって、ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度は、ポリ
ウレタン樹脂1トンあたり6800当量以下であること
がより好ましい。
【0024】また、バックコート層3の結合剤として用
いるポリウレタン樹脂は、ガラス転移温度が100℃以
上であることが好ましい。ポリウレタン樹脂のガラス転
移温度が100℃未満である場合、バックコート層3の
塗膜強度が不充分となる虞がある。
【0025】また、上述したような化学式(1)に示さ
れるプロパンジオール誘導体を原料として含むポリウレ
タン樹脂は、数平均分子量が5000〜100000で
あることが好ましく、特に10000〜60000であ
ることが好ましい。ポリウレタン樹脂の数平均分子量が
上記範囲より小さい場合、バックコート層3の耐久性が
悪化する虞があり、また、数平均分子量が上記範囲より
大きい場合、調製されたバックコート層用塗料の粘度が
高くなり、固体粒子の分散性が悪化する虞がある。
【0026】また、上述したような化学式(1)に示さ
れるプロパンジオール誘導体を原料として含むポリウレ
タン樹脂には、固体粒子への樹脂の吸着性や、固体粒子
の分散性を向上させるために、適度な割合で親水性基が
導入されていることが好ましい。具体的な親水性基とし
ては、スルホン酸ナトリウム、カルボン酸、3級アミン
等が挙げられる。
【0027】また、本発明におけるポリウレタン樹脂と
しては、化学式(1)に示されるプロパンジオール誘導
体を原料として含み、ウレタン基濃度が上述したように
規定されているのであれば、ポリエステルポリウレタン
樹脂に限定されず、例えばポリエーテルポリウレタン樹
脂や、ポリカーボネートポリウレタン樹脂等も用いるこ
とができる。
【0028】なお、バックコート層3の結合剤として
は、上述したような化学式(1)に示されるプロパンジ
オール誘導体を原料として含み、且つウレタン基濃度を
規定されたポリウレタン樹脂を単独で使用してもよい
し、磁気記録媒体用の結合剤として一般的に用いられる
従来公知の結合剤と併用して使用してもよい。バックコ
ート層3の結合剤として併用する従来公知の結合剤とし
ては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等いずれも使用可能
である。
【0029】バックコート層3に用いられる固体粒子と
しては、バックコート層3に帯電防止効果、潤滑効果等
を付与できるものであれば、従来公知の材料をいずれも
使用可能である。具体的な固体粒子としては、例えばグ
ラファイト、カーボンブラック、カーボンブラックグラ
フトポリマ、二硫化タングステン、二硫化モリブデン、
酸化チタン等が挙げられる。
【0030】また、バックコート層3には、架橋剤とし
てポリイソシアネートが使用されることが好ましい。こ
れにより、結合剤中の水酸基と上記架橋剤中のイソシア
ネート基との反応により架橋し、バックコート層3が優
れた耐久性を確保するものとなる。
【0031】なお、バックコート層3においては、上述
したような固体粒子、結合剤等の他に、添加剤として分
散剤、研磨剤、耐電防止剤、防錆剤等が加えられてもよ
い。これらの添加剤としては、通常この種の磁気記録媒
体において用いられる材料をいずれも使用可能である。
【0032】また、必要に応じて、バックコート層3の
表面に、潤滑剤や防錆剤等を含有するトップコート層を
形成しても構わない。
【0033】非磁性支持体1の一主面上に形成される磁
性層2は、例えば強磁性粉末を結合剤中に分散させ、適
当な有機溶剤とともに混練して調製された磁性層用塗料
を、非磁性支持体1上に塗布することにより形成され
る。
【0034】磁性層2に含有される具体的な強磁性粉末
としては、従来公知の強磁性粉末をいずれも使用可能で
あり、何ら限定されるものではない。例示するならば、
強磁性酸化鉄系粒子、強磁性二酸化クロム粒子、六角板
状の六方晶フェライト粒子、強磁性金属系粒子が挙げら
れる。
【0035】また、強磁性粉末は、還元時の焼結防止又
は形状維持等の目的で添加されるAl、Si、P、B等
の軽金属元素を適当量含有していても良い。これら強磁
性粉末としては、上述した材料のうち1種類を選択して
もよいし、2種類以上を併用してもよい。なお、高密度
記録化を図るためには、比表面積が大きな強磁性粉末を
使用することが好ましい。
【0036】磁性層2に用いられる結合剤としては、熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等、磁気記録媒体に通常用い
られる結合剤をいずれも使用可能である。特に、磁性層
2の結合剤の少なくとも一部が、下記化学式(2)に示
されるプロパンジオール誘導体を原料として含むポリウ
レタン樹脂であり、且つこのポリウレタン樹脂のウレタ
ン基濃度が当該ポリウレタン樹脂1トンあたり4000
当量以上であることが好ましい。
【0037】
【化4】
【0038】上述したような結合剤は、ウレタン基濃度
が高濃度に規定されているため、高いガラス転移温度を
有し、磁性層2に強い塗膜強度を付与し、磁性層2の走
行耐久性を向上させることができる。また、ポリウレタ
ン樹脂はウレタン基濃度が高くなるにつれて、有機溶剤
への溶解性が悪くなることが多く、また、一般に強磁性
粉末は微粒子なものほど凝集しやすい傾向があるので、
磁性層2中に強磁性粉末を均一に分散させることが困難
である。それに対し、上記化学式(2)に示されるプロ
パンジオール誘導体を原料として含むポリウレタン樹脂
を磁性層2の結合剤として用いると、それらが改善され
て強磁性粉末の分散安定性に優れた磁性塗料が得られ、
磁性層2中に強磁性粉末を均一に分散させることが可能
となる。この結果、静磁気特性、電磁変換特性、走行安
定性及び走行耐久性の良好な磁気記録媒体を得られる。
【0039】ここで、ポリウレタン樹脂の原料として用
いられるプロパンジオール誘導体において、分枝鎖R
及びRの両方の炭素数が2未満である場合、炭化水素
鎖長が短すぎて立体障害効果を発揮することができず、
ウレタン基同士又は分子間の凝集を抑制できない虞があ
る。また、分枝鎖R及びRの炭素数が8を上回る場
合、分枝鎖同士の絡み合いや、分枝鎖同士の結晶化に起
因する凝集が発生して分子間凝集をさせてしまう虞があ
る。この結果、ポリウレタン樹脂の有機溶剤への溶解性
を悪化させるとともに、ガラス転移温度の低下を引き起
こしてしまう。
【0040】また、ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度
が、ポリウレタン樹脂1トンあたり4000当量未満で
ある場合、ウレタン基濃度が低いために、ガラス転移温
度が低く、磁性層2の塗膜強度が不充分となる虞があ
る。
【0041】また、磁性層2の結合剤として用いるポリ
ウレタン樹脂は、ガラス転移温度が100℃以上である
ことが好ましい。これにより、磁性層2の耐久性を向上
させることができる。しかも、一般的に、硬化剤を磁性
塗料に投入すると、磁性層2のグロスが低下するのに際
し、上記ポリウレタン樹脂を用いれば、硬化剤を添加し
ても、添加しない場合に対してグロスの劣化量は10%
以内に抑えられ、また、この劣化程度は硬化剤(架橋剤
としての多官能イソシアネート化合物等)の添加時期や
添加量等によってコントロールが可能である。このよう
に、結合剤のガラス転移温度を高めると同時に、磁性層
2のグロスを向上させ得たことは注目すべきことであ
る。ポリウレタン樹脂のガラス転移温度が100℃未満
である場合、磁性層2の塗膜強度が不充分となる虞があ
る。
【0042】また、上述したような化学式(2)に示さ
れるプロパンジオール誘導体を原料として含むポリウレ
タン樹脂は、数平均分子量が5000〜100000で
あることが好ましく、特に10000〜60000であ
ることが好ましい。ポリウレタン樹脂の数平均分子量が
上記範囲より小さい場合、磁性層2の耐久性が悪くな
り、また、数平均分子量が上記範囲より大きい場合、有
機溶剤に対するポリウレタン樹脂の溶解性が劣って電磁
変換特性が劣化する虞がある。
【0043】また、上述したような化学式(2)に示さ
れるプロパンジオール誘導体を原料として含むポリウレ
タン樹脂には、強磁性粉末への樹脂の吸着性や、強磁性
粉末の分散性を向上させるために、適度な割合で親水性
基が導入されていることが好ましい。具体的な親水性基
としては、スルホン酸ナトリウム、カルボン酸、3級ア
ミン等が挙げられる。
【0044】なお、バックコート層3の結合剤として
は、上述したような化学式(2)に示されるプロパンジ
オール誘導体を原料として含み、且つウレタン基濃度を
規定されたポリウレタン樹脂を単独で使用してもよい
し、磁気記録媒体用の結合剤として一般的に用いられる
従来公知の結合剤と併用して使用してもよい。磁性層2
の結合剤として併用する従来公知の結合剤としては、熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等いずれも使用可能である。
【0045】磁性層2においては、上述したような強磁
性粉末及び結合剤の他に、添加剤として分散剤、研磨
剤、耐電防止剤、防錆剤等が加えられていてもよい。こ
れらの添加剤としては、通常この種の磁気記録媒体にお
いて用いられる材料をいずれも使用可能である。
【0046】非磁性支持体1としては、ポリエステル
類、ポリオレフィン類、セルロース誘導体、ビニル系樹
脂、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリカーボネート等
に代表される高分子支持体や、アルミニウム合金、チタ
ン合金等からなる金属基板、ガラス基板等を用いること
ができる。また、非磁性支持体1の形状もなんら限定さ
れるものではなく、テープ状、シート状、ドラム状等、
いかなる形態であってもよい。さらに、非磁性支持体1
には、その表面性をコントロールする目的で、微細な凹
凸が形成されるような表面処理が施されていてもよい。
【0047】なお、本発明を適用した磁気記録媒体は、
磁性層2が単層であるものに限定されず、複数の磁性層
2が積層されたものであってもよい。また、非磁性支持
体1と磁性層2との間に、いわゆる下塗り層として中間
層又は非磁性層が形成されていてもよい。さらに、必要
に応じて、磁性層2の表面に、潤滑剤や防錆剤等を含有
するトップコート層を形成してもよい。
【0048】以下、上述したような構成の磁気記録媒体
の製造方法について説明する。
【0049】まず、バックコート層3の結合剤として、
化学式(1)に示されるプロパンジオール誘導体を原料
として含み、且つ、ウレタン基濃度がポリウレタン樹脂
1トンあたり4000当量以上に規定されているポリウ
レタン樹脂を合成する方法について説明する。このポリ
ウレタン樹脂は、従来公知のポリウレタン樹脂の製造方
法と同様にして製造することができる。
【0050】具体的には、低分子量の鎖延長剤(a)
に、必要に応じてポリエステルジオール等の中〜高分子
量化されたジオール成分(b)を加え、二官能イソシア
ネート(c)を用いて結合させ、高分子量化する。
【0051】このとき、化学式(1)に示されるプロパ
ンジオール誘導体を、主に鎖延長剤(a)の一部として
用いることが好ましい。化学式(1)に示されるプロパ
ンジオール誘導体は、ポリエステルジオールの粗原料
等、ジオール成分(b)の一部として使用されてもよい
が、ウレタン基濃度をポリウレタン樹脂1トンあたり4
000当量以上とするために、一定量以上、鎖延長剤
(a)として用いられる必要がある。
【0052】また、適当な鎖延長剤(a)を選択するこ
とによって、ポリウレタン樹脂のガラス転移温度を上昇
させることが可能である。具体的には、一般的な鎖延長
剤とジイソシアネートとを組み合わせて合成されるポリ
ウレタン樹脂のガラス転移温度の上限である70℃〜9
0℃を上回り、110℃〜150℃まで上昇させること
ができる。
【0053】なお、必要なウレタン基濃度やガラス転移
温度を満たす範囲内で、鎖延長剤(a)の一部として、
例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール等のジオール成分、エチレンジ
アミン、トリレンジアミン等のジアミン、水等を加えて
もよい。
【0054】具体的なジオール成分(b)としては、エ
チレンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール等の低分子ジオールと、アジピン酸、フタ
ル酸、セバシン酸等のジカルボン酸(又はそのジエステ
ル)との重縮合(及びエステル交換反応)によって得ら
れるポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオー
ル等のポリラクトンジオール等が挙げられる。
【0055】具体的な二官能イソシアネート(c)とし
ては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
【0056】また、上記ポリウレタン樹脂に親水性基を
導入する場合には、ナトリウム−5−スルホイソフタル
酸を含むポリエステルポリオールをジオール成分(b)
の一部として使用するスルホン酸ナトリウム導入や、ジ
メチロールプロピオン酸、N−メチルジエタノールアミ
ン、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオールを
それぞれ鎖延長剤(a)の一部として使用するカルボン
酸導入又は3級アミン導入等を行うことができる。
【0057】固体粒子等を上述したような原料を用いて
合成されるポリウレタン樹脂等の結合剤中に有機溶剤と
ともに分散させることにより、バックコート層用塗料を
調製する。このバックコート層用塗料を非磁性支持体1
上に塗布し、乾燥させることによりバックコート層3を
形成する。
【0058】また、強磁性粉末等を結合剤中に有機溶剤
とともに分散させることにより、磁性層用塗料を調製す
る。この磁性層用塗料を非磁性支持体1のバックコート
層3と反対側の主面に塗布し、乾燥させることにより磁
性層2を形成する。
【0059】バックコート層用塗料及び磁性層用塗料を
調製する際に用いられる有機溶剤としては、ケトン系、
アルコール系、エステル系、エーテル系、炭化水素系、
ハロゲン化炭素系等、従来公知の有機溶剤をいずれも使
用可能であり、強磁性粉末、固体粒子や結合剤の材料に
応じて適宜選択されることが好ましい。
【0060】また、バックコート層用塗料及び磁性層用
塗料を調製するに際しては、ロールミル、ボールミル、
サンドミル、ニーダ、エクストルーダ、ホモゲナイザ、
超音波分散機等によって、分散及び混練を行えばよい。
また、バックコート層用塗料及び磁性層用塗料を非磁性
支持体1上に塗布するに際しては、グラビアコータ、ナ
イフコータ、ブレードコータ、リバースロールコータ、
ダイコータ等を用いればよい。
【0061】上述したように、本発明を適用した磁気記
録媒体は、バックコート層の結合剤の少なくとも一部と
して、化学式(1)に示されるプロパンジオール誘導体
を原料として含むポリウレタン樹脂を含有し、このポリ
ウレタン樹脂のウレタン基濃度が、当該ポリウレタン樹
脂1トンあたり4000当量以上とされている。このポ
リウレタン樹脂は、ウレタン基が高濃度に規定されるこ
とによりガラス転移温度が高くされているため、磁気記
録媒体が走行する際に摺動部材等と摺動することによっ
て高熱とされた場合であっても、バックコート層は充分
な塗膜強度を維持する。したがって、本発明を適用した
磁気記録媒体は、優れた走行安定性及び走行耐久性を実
現する。また、ポリウレタン樹脂の原料として、化学式
(1)に示されるプロパンジオール誘導体を用いている
ため、ウレタン基が高濃度とされた場合であっても、バ
ックコート層用塗料を調製する際に用いられる有機溶剤
に対するポリウレタン樹脂の溶解性を劣化させることが
なく、固体粒子が均一に分散したバックコート層用塗料
を得られる。このようなバックコート層用塗料を塗布す
ることにより、固体粒子が均一に分散したバックコート
層を得られる。したがって、バックコート層の表面性が
良好なものとなり、磁気記録媒体の電磁変換特性を向上
させることができる。
【0062】なお、本発明は上述の記載に限定されるこ
とはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜
変更可能である。
【0063】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、実験結果に基づいて説明する。
【0064】樹脂A〜樹脂Gの合成 まず、下記の表1に示す組成にて、鎖延長剤(a)と、
長鎖のジオール成分(b)と、二官能イソシアネート
(c)と、極性基源とをそれぞれ適量加えてウレタン化
反応を行い、ポリウレタン樹脂A〜Gを得た。
【0065】なお、鎖延長剤(a)としては、2−ブチ
ル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(DM
H)、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール
(DMP)、ネオペンチルグリコール(NPG)を用い
た。また、長鎖のジオール成分(b)としては、テレフ
タル酸、イソフタル酸、ネオペンチルグリコール及びエ
チレングリコールを原料とした平均分子量2000のポ
リエステルジオールAを用いた。また、二官能イソシア
ネート(c)としては、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI)を用いた。極性基源としては、3−ジエ
チルアミノ−1,2−プロパンジオール(DEAPD)
を用いた。
【0066】樹脂A〜樹脂Gの原料組成の仕込み比、G
PC(gel permeation chromatography)分析によって
求めた数平均分子量、及びDSC(differential scann
ing calorimetry)によって求めたガラス転移温度を、
下記の表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】サンプルテープA〜サンプルテープGの作
上述したように得られた樹脂A〜樹脂Gを用いて、磁気
テープを作製した。先ず、下記の配合比で原料をボール
ミルにて48時間混合し、バックコート層用塗料A〜G
を調製した。
【0069】〈バックコート層用塗料配合比〉 カーボンブラック(RAVEN−1255、コロンビヤ
ン社製):100重量部 ポリウレタン樹脂(樹脂A〜樹脂Gのいずれか):50
重量部 ニトロセルロース:50重量部 メチルエチルケトン:220重量部 トルエン:220重量部 シクロヘキサノン:220重量部
【0070】次に、下記の配合比で原料をサンドミルに
て混合し、磁性層用塗料を調製した。
【0071】〈磁性層用塗料〉 Feメタル粉(比表面積52m/g):100重量部 ポリエステルポリウレタン樹脂(UR−8200、東洋
紡績社製):10重量部 塩化ビニル系共重合体(MR−110、日本ゼオン社
製):10重量部 アルミナ(平均粒径0.3μm):5重量部 カーボン(平均粒径0.15μm):2重量部 ステアリン酸:1重量部 ステアリン酸ブチル:1重量部 メチルエチルケトン:100重量部 トルエン:100重量部 シクロヘキサノン:100重量部
【0072】以上のようにして調製されたバックコート
層用塗料及び磁性層用塗料に、硬化剤(コロネートL、
日本ポリウレタン社製)をそれぞれ4重量部添加した
後、厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートに、乾
燥後のバックコート層の厚さが0.7μmになるよう
に、バックコート層用塗料を塗布した。
【0073】次に、ポリエチレンテレフタレートの、バ
ックコート層が形成された面とは反対側の面に、乾燥後
の厚さが2μmとなるように磁性層用塗料を塗布し、磁
場配向、乾燥及びスーパーカレンダ処理を順次行い、更
に60℃の条件で所定時間硬化させて、バックコート層
及び磁性層を形成した。
【0074】次に、バックコート層及び磁性層が形成さ
れたポリエチレンテレフタレートを8mm幅に裁断し、
磁気テープを得た。なお、バックコート層用塗料におい
て、樹脂Aを使用して作製された磁気テープをサンプル
テープAとした。以下同様に、樹脂B〜樹脂Gを使用し
て作製された磁気テープを、それぞれサンプルテープB
〜サンプルテープGとした。
【0075】以上のようにして作製されたサンプルテー
プA〜サンプルテープGについて、走行安定性及び走行
耐久性の評価を行った。走行安定性及び走行耐久性の評
価は、バックコート層の表面粗度(Ra)、摩擦係数、
バックコート層の傷の発生及び磁性層のRF出力を測定
することにより行った。これら諸特性の測定方法は、以
下の通りである。
【0076】1.バックコート層の表面粗度(Ra) 走行安定性の評価として、バックコート層の表面粗度
(Ra)の測定を行った。この測定に関しては、表面粗
度計(SE−30H、小坂研究所社製)を用い、倍率5
0000倍、測定長2mm、カットオフ0.08mmの
条件で行った。なお、磁気テープが充分な走行安定性を
得るためには、表面粗度(Ra)が20μm以下である
ことが好ましい。
【0077】2.摩擦係数 走行耐久性の評価として、摩擦係数の評価を行った。こ
の摩擦係数は、ステンレスガイドピンに対するバックコ
ート層の摩擦係数であり、磁気テープのシャトル回数が
10パスの時と、200パスの時とにそれぞれ測定を行
った。なお、磁気テープが良好な走行耐久性を得るため
には、摩擦係数は0.18以下であることが好ましい。
【0078】3.バックコート層の傷の発生 走行耐久性の評価として、摩擦係数測定後、すなわち磁
気テープのシャトル回数が200パスの時のバックコー
ト層の傷の発生の度合いを、目視により観察した。この
評価は、A,B,Cの3段階で行い、Aは傷の発生がほ
とんどない状態、Bは若干の傷が発生している状態(使
用不可)、Cは大きな傷が発生している状態(使用不
可)をそれぞれ表す。
【0079】4.磁性層のRF出力 走行安定性及び走行耐久性を総合的に評価するために、
1/2インチビデオデッキ(ソニー社製)を用いて、6
MHzでのRF出力を測定した。なお、測定値は、サン
プルテープDの出力を0dBとしたときのそれぞれのサ
ンプルテープの相対出力を表す。
【0080】以上のように測定した、バックコート層の
表面粗度(Ra)、摩擦係数、バックコート層の傷の発
生、及び磁性層のRF出力の結果を、下記の表2に示
す。
【0081】
【表2】
【0082】表2の結果から明らかなように、サンプル
テープA〜サンプルテープDは、いずれもバックコート
層の表面粗度(Ra)が低く、摩擦係数も0.16以下
と良好な値を示した。また、シャトル回数200パス後
においても摩擦係数が上昇することもなく、摩擦係数測
定後のバックコート層の表面状態も非常に良好であっ
た。さらに、これらサンプルテープA〜サンプルテープ
Dは、磁性層のRF出力も高い値を示し、走行安定性及
び走行耐久性ともに優れていることがわかった。サンプ
ルテープA〜サンプルテープDの良好な結果は、結合剤
として用いたポリウレタン樹脂のガラス転移温度が非常
に高く塗膜強度が高いため、シャトル走行により磁気テ
ープが摺動し、バックコート層の表面温度が上昇しても
塗膜強度が低下せず、バックコート層の耐久性が向上し
たためと思われる。
【0083】一方、ウレタン基濃度がポリウレタン樹脂
1トンあたり3600当量である樹脂Eをバックコート
層の結合剤として用いたサンプルテープE、及びウレタ
ン基濃度がポリウレタン樹脂1トンあたり1400当量
である樹脂Fをバックコート層の結合剤として用いたサ
ンプルテープFは、走行安定性及び走行耐久性ともに良
好な結果を得られなかった。これは、ポリウレタン樹脂
中のウレタン基濃度が低いために高いガラス転移温度を
得られず、結果としてバックコート層がドラムや磁気ヘ
ッドと摺動することによってバックコート層の表面温度
が高温になったときに塗膜強度が低下したためと思われ
る。
【0084】また、サンプルテープGは、ウレタン基濃
度が高いにもかかわらず、良好な結果が得られなかっ
た。これは、バックコート層の結合剤である樹脂Gの原
料として、ネオペンチルグリコールを用いたため、ガラ
ス転移温度があまり上昇せず、結果として走行安定性及
び走行耐久性が劣化したと思われる。
【0085】以上の結果から、バックコート層の結合剤
として、化学式(1)に示されるプロパンジオール誘導
体を原料として用いて合成されるポリウレタン樹脂を含
有し、このポリウレタン樹脂のウレタン基濃度が当該ポ
リウレタン樹脂1トンあたり4000当量以上とされる
ことで、走行安定性及び走行耐久性に優れた磁気記録媒
体を実現できることが明らかとなった。
【0086】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係る磁気記録媒体は、バックコート層の結合剤とし
て、化学式(1)に示される化合物を原料として含むポ
リウレタン樹脂を含有し、且つポリウレタン樹脂のウレ
タン基濃度をポリウレタン樹脂1トンあたり4000当
量以上に規定することにより、バックコート層の良好な
表面性を維持するとともに、バックコート層に充分な塗
膜強度を付与することができる。したがって、本発明に
よれば、優れた電磁変換特性、走行安定性及び走行耐久
性を有する磁気記録媒体を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気記録媒体の一構成例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 非磁性支持体、2 磁性層、3 バックコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青山 雄二 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4J038 DG001 DG041 KA20 MA13 NA22 5D006 BA11 CC01 EA01 FA02 FA05 FA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体の一主面上に磁性層を有
    し、他主面上に固体粒子と結合剤とを含有するバックコ
    ート層を有し、 上記結合剤は、下記化学式(1)に示されるプロパンジ
    オール誘導体を原料として含むポリウレタン樹脂を含有
    し、 且つ上記ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度が、当該ポ
    リウレタン樹脂1トンあたり4000当量以上であるこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記ポリウレタン樹脂のガラス転移温度
    が100℃以上であることを特徴とする請求項1記載の
    磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記磁性層は、磁性粉末が結合剤中に分
    散してなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
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