JP2002244085A - マーク付眼用レンズにおけるマーク読出方法 - Google Patents
マーク付眼用レンズにおけるマーク読出方法Info
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Abstract
出すと共に、その映し出されたマークから、該マーク付
眼用レンズについてのレンズ情報を、明確に且つ容易に
検出し得る方法を提供すること。 【解決手段】 マーク付の眼用レンズに対して、自家蛍
光を生ぜしめ得る励起光を照射し、かかる励起光の照射
によって生じる自家蛍光にて形成されるレンズ蛍光像よ
り、マークの読み取りを行ない、レンズ情報を得るよう
にした。
Description
ーク読出方法に係り、特に、レンズ情報を与える文字、
図形、記号等からなるマークが付与されたマーク付眼用
レンズに対して励起光を照射せしめて、その蛍光(自家
蛍光)を検知することによって、かかるマーク付眼用レ
ンズについてのレンズ情報を得る方法に関するものであ
る。
等の眼用レンズには、その表裏や左右、基底方向を判別
したり、レンズ規格やメーカー名、製造情報を明示した
りする目的等から、レーザーや色素(染料、顔料)を含
有する印字液によって、文字、図形、記号等からなるマ
ークが付与されている。
たり、或いは、色素(染料、顔料)を含有する印字液に
て染色乃至は着色する等して、眼用レンズに付設された
マークについて、眼用レンズの包装時や出荷時等に、誤
ったレンズがユーザー等に提供されてしまう等といった
問題の発生を防止するため、或いは、製造ラインにおけ
るレンズの混交を防止する目的から、その確認作業が適
宜に実施されているのであるが、そのようなマークの確
認に際しては、一般に、作業者が直接或いは拡大鏡を通
して目視することによって、1つずつ手作業にて実施し
ているのが、実情である。しかしながら、眼用レンズに
付設されるマークは、視力矯正のための光学領域に悪影
響を及ぼさないように、レンズ周辺部に形成されるため
に、非常に見づらいものとなる。従って、そのような手
作業によるマークの視認方法にあっては、個人差による
官能誤差や、作業疲れによる見落とし等の問題が惹起さ
れるばかりでなく、レンズの生産性を低下せしめる原因
の一つにもなっているのである。
レンズの普及に伴って、大量のレンズが生産されるよう
になってきており、更なる生産性の向上やコストダウン
が、要請されているのであるが、上述の如き手作業によ
るマークの視認は、そのような要請には、到底応えるこ
とが出来ないものであったのである。
に、マーク付眼用レンズをCCDカメラ等にて撮影し、
その撮影されたレンズ像を画像処理装置にて解析する手
法等が考えられたのであるが、眼用レンズ自体が透明色
である上に、眼用レンズに付設されたマークの色は透明
色や淡色であるものもあることから、そのような手法で
は、レンズマークを認識するのに充分な鮮明度を有する
レンズ像を得ることが出来ないことが、本発明者らによ
って、明らかとなったのである。
には、赤外線にてコンタクトレンズの有無を検出する方
法が明らかにされ、また、特開2000−177720
号公報や特表平11−503232号公報、特表平9−
504095号公報等には、UV光等の励起光をコンタ
クトレンズに対して照射し、その励起光の照射によって
励起されたレンズが発する蛍光像を検知することによっ
て、コンテナ(容器)内におけるレンズの有無や、傷や
欠け等のレンズ欠陥を検出する方法が提案されてはいる
のであるが、それら何れの方法にあっても、レンズに付
与されたマークの読出しの可能性については何等明らか
にされておらず、そのため、依然として、先の視認によ
る手法が採用されているに過ぎないものであるところか
ら、出荷後において、誤ったレンズ、例えば、所望とす
る度数や曲率半径とは異なる規格のレンズが、ユーザー
等に提供されてしまう等といった問題が発生する恐れが
あったのである。
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、眼用レンズに付設されたマークを鮮明に映し出
すと共に、その映し出されたマークから、該マーク付眼
用レンズについてのレンズ情報を、明確に且つ容易に検
出し得る方法を提供することにあり、また、別の解決課
題とするところは、そのようにして得られたレンズ情報
を、予め準備されたレンズ情報と照合することによっ
て、眼用レンズの製造ラインにおける、所望とするレン
ズ以外のレンズの混交を防止する方法を提供することに
ある。
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、マーク付眼用レンズ
を直に撮像するのではなく、励起光の照射によって眼用
レンズの材質自体から発せられる自家蛍光を検知するこ
とによって、マークが鮮明に映し出されたレンズ像を得
ることが出来ることを、見出したのである。
完成されたものであって、その要旨とするところは、レ
ンズ面の所定部位に、レンズ情報を与える文字、図形、
記号等からなるマークが付設されたマーク付眼用レンズ
における該マークの読出方法にして、(a)かかるマー
ク付眼用レンズに対して、自家蛍光を生ぜしめ得る励起
光を照射する工程と、(b)該励起光の照射によって該
マーク付眼用レンズから生じた自家蛍光にて形成される
レンズ蛍光像を検知する工程と、(c)かかる検知され
たレンズ蛍光像より、前記マーク付眼用レンズにおける
マークを読み取り、該マーク付眼用レンズについてのレ
ンズ情報を得る工程とを、含むことを特徴とするマーク
付眼用レンズにおけるマーク読出方法にある。
付眼用レンズにおけるマーク読出方法においては、マー
ク付眼用レンズに対して、所定の励起光を照射し、かか
る励起光の照射によって、該マーク付眼用レンズの材質
自体から生ぜしめられる蛍光(自家蛍光)を、マーク付
眼用レンズ全体に亘って検出して、レンズ蛍光像を得る
ようにしているところから、得られるレンズ像にあって
は、マーク付レンズを直に撮影して得られるレンズ像に
比して、マークが極めて鮮明に映し出されることとな
り、以て、マークの認識が格別に容易となって、該マー
ク付眼用レンズについてのレンズ情報を有利に得ること
が可能となったのである。
るために、そのマークを自動認識することが可能とな
り、大量のマーク付眼用レンズを、迅速に且つ連続的に
確認することが出来るようになると共に、その作業に要
する人件費の大幅な削減が実現され、コストダウンが実
現され得るといった利点をも享受し得るのである。
によれば、前記得られたレンズ情報と、予め準備された
レンズ情報とを照合して、それら情報の一致或いは不一
致を判別する工程が、更に含まれていることが望まし
く、これによって、誤った眼用レンズがユーザー等に提
供されてしまう等といった問題の発生や、製造ラインに
おけるレンズの混交が、効果的に防止され得ることとな
る。
によれば、前記励起光の照射及び前記レンズ蛍光像の検
知が、前記マーク付眼用レンズを容器に収容せる液体媒
体中に浸漬した状態下において行なわれる。このよう
に、液体媒体中に浸漬した状態下においても、マークの
読出が可能となるところから、眼用レンズ、特に、含水
性レンズの乾燥によるレンズ変形を防ぐこととなる。
の一つによれば、前記レンズ蛍光像の検知が、前記励起
光の照射されたマーク付眼用レンズをCCDカメラにて
撮像することにより行なわれることが、望ましい。この
ような構成を採用することによって、レンズ蛍光像の検
知がより一層有利に実現され得るのである。
態様の一つによれば、前記励起光として、200〜40
0nmの領域の波長のUV光が採用される一方、前記自
家蛍光として、340〜470nmの領域の波長の光が
検知される構成が、有利に採用される。このような構成
を採用することによって、レンズ蛍光像を、より一層優
れた精度にて、検知することが可能となるところから、
マークがより一層明瞭となる。
かにするために、本発明の実施の形態について、図面を
参照しつつ、詳細に説明することとする。なお、本発明
においては、励起光を照射することによって、レンズの
材質自体が励起されて発生せしめられる蛍光を、自家蛍
光と呼称する。
マーク付眼用レンズのマーク読出装置を機能的に示す説
明図が、概略的に示されている。そこにおいて、10
は、電磁放射線供給装置であって、従来から公知のポリ
マー材質からなる被検体マーク付眼用レンズ(マーク付
コンタクトレンズ12)に対して、所定の励起光を照射
するように、つまり、眼用レンズの材質自体が励起され
て、自家蛍光を発することが出来るような波長の光(励
起光)を照射し得る電磁放射線源を有して、構成されて
いる。そして、そのような電磁放射線源としては、所望
とする励起光を照射し得る、従来から公知の各種の光照
射装置、例えば、キセノンランプや、水銀ランプ、重水
素ランプ、タングステン−ヨウ素ランプ、レーザー光照
射装置等が、適宜に選択されて用いられることとなる。
なお、一般に、励起光の照射によって発生する蛍光は、
励起光の強度が大きくなるに従って、強くなるところか
ら、強度の大きな励起光を発生せしめ得る電磁放射線源
(光源)を使用すれば、検出する自家蛍光の輝度がより
高くなる利点があるものの、逆に、電磁放射線(励起
光)の強度が過大であると、眼用レンズの変質が惹起せ
しめられる恐れがあることは、言うまでもないところで
ある。
トレンズ12やマーク付眼内レンズ等のマーク付眼用レ
ンズに照射される励起光としては、上述したように、マ
ーク付眼用レンズの材質自体が励起されて、自家蛍光を
発することが出来る光であれば、その波長は特に限定さ
れるものではなく、眼用レンズの材質に応じて適宜に選
択されることとなるのであるが、好適には、200〜4
00nmの波長のUV光が用いられる。なお、かかるU
V光は、狭い帯域幅の線スペクトルであっても、或い
は、比較的広い帯域幅の連続スペクトルであっても、更
には、複数の線スペクトルからなるUV光であってもよ
い。また一方、そのようなUV光を照射することによっ
て発生せしめられる自家蛍光は、マーク付眼用レンズの
材質によって多少異なるものの、一般に、340〜47
0nmの領域内の波長の光である。
するために、電磁放射線供給装置10には、電磁放射線
源とマーク付コンタクトレンズ12(マーク付眼用レン
ズ)との間に、マーク付コンタクトレンズ12の材質に
応じた励起波長の光を透過せしめ得る光学フィルタが配
設されていてもよく、これによって、電磁放射線源から
放射される励起波長以外の余分な光が遮断せしめられ
て、所望とする波長帯域の励起光が専らマーク付コンタ
クトレンズ12に照射せしめられるようになる。
置10から発せられる励起光は、マーク付コンタクトレ
ンズ12全体に照射され、そして、その励起光にて、該
マーク付コンタクトレンズ12を構成する材料自体が励
起せしめられ、この励起によって生じる自家蛍光にて形
成される2次元イメージであるレンズ蛍光像が、検出器
14によって検知されるようになっているのである。特
に、このような検出器14としては、マーク付コンタク
トレンズ12の自家蛍光を感知し、その光信号を電気信
号に変換することが出来る撮像装置、具体的には、CC
Dカメラやフォトダイオード等の従来から公知の撮像装
置(光検出装置)が好適に用いられ得、これによって、
自家蛍光より形成されるレンズ蛍光像が得られるのであ
る。また、そのような撮像装置には、より鮮明なレンズ
蛍光像を得るために、顕微鏡やカメラ等のレンズが配設
されていてもよい。
は、それが、所望とする波長の光を専ら感知するもので
ない限り、かかる波長の光を専ら透過せしめ得る光学フ
ィルタが装備せしめられていることが望ましく、これに
よって、自家蛍光に比して強度が格段に大きな励起光等
の余分な光を遮断して、マーク付コンタクトレンズ12
から放出される自家蛍光のみを、選択的に検知すること
が可能となると共に、得られるレンズ蛍光像のコントラ
ストがより一層高くなるのである。
置10や検出器14からなる撮像系の一例としては、図
2に示される如き装置を挙げることが出来るのである。
具体的には、図2において、16は、330〜380n
m付近の波長のUV光を透過せしめ得るバンドパスフィ
ルタが装備された、水銀−キセノンランプであって、図
1における電磁放射線供給装置10に相当するものであ
り、かかる水銀−キセノンランプ16から照射せしめら
れたUV光は、UVライトガイド18を通じて、レンズ
上方から、マーク付コンタクトレンズ12に照射される
ようになっている。
生じる自家蛍光は、UV光を遮断せしめ得るカットフィ
ルタが取り付けられた、カメラレンズ20とデジタルC
CDカメラ22とからなる検出器14によって、レンズ
上方から検知されるようになっているのである。なお、
かかる図2において、24は、検出器14を設置するた
めのカメラスタンドであり、また、26は、被検体を載
置すべきステージを構成する昇降機である。
蛍光像は、本実施形態においては、図1に示されるよう
に、各種データの解析処理を行なう画像解析装置28に
送られるようになっている。なお、ここにおいて、該画
像解析装置28は、OCR(Optical Character Recogn
ition )機能部30としての文字読取部32、照合用デ
ータとの照合処理を行なう照合部34、及び、判定部3
6を有して構成され、パソコン等の公知の各種コンピュ
ータにて実現するものである。
ズ蛍光像は、先ず、OCR機能部30内の文字読取部3
2に入力される。そして、この文字読取部32にて、マ
ーク部分が検出され、パターンマッチング機能やニュー
ロ学習機能等の従来から公知の文字認識機能によって、
マークを構成する文字、例えば、ベースカーブ値や、度
数、レンズ直径等のレンズ規格を表示する数値やレンズ
の製造番号等が読み取られて、認識されるようになって
いるのである。
て読み取られた文字データは、レンズ情報として、照合
部34に入力せしめられ、そこにおいて、予め準備され
たレンズ情報(照合用データ)との照合が行なわれるよ
うになっている。なお、ここにおいて、予め準備される
レンズ情報(照合用データ)は、文字読取部32にて読
み取られるレンズ情報(文字データ)に応じて、適宜に
設定されるものであって、例えば、被検体眼用レンズ
に、度数がマークとして付与されている場合には、所望
とする度数が、照合用データとして採用されて、照合部
34に読み込まれることとなる。
と、照合部34に接続せしめられた判定部36にて、読
み取られたレンズ情報(文字データ)と予め準備された
レンズ情報(照合用データ)とが、一致するか否かの判
別が行なわれ、その結果が、ディスプレイやプリンタ、
警告装置等の従来から公知の出力装置38にて出力せし
められるようになっているのである。なお、読取られた
レンズ情報(文字データ)や判別結果は、IDチップ
や、FD、MO、CD−R(W)等の記憶媒体に記憶さ
れたり、更には、上位コンピュータのデータベース等に
適宜に入力されてもよい。
所望とする眼用レンズ以外の眼用レンズ、つまり、予め
準備されたレンズ情報(照合用データ)とは異なるレン
ズ情報(文字データ)を有する眼用レンズを取り除くこ
とが可能となって、誤ったレンズがユーザー等に提供さ
れてしまったり、或いは、製造ラインにおいてレンズの
混交が発生すること等を、有利に防止することが出来
る。
のマーク読出装置を用いたマーク読出方法にあっては、
マーク付眼用レンズ(マーク付コンタクトレンズ12)
全体に亘って均等に所定の励起光を照射し、そして、か
かる励起光によって生じるレンズの自家蛍光がレンズ蛍
光像として検知されるようになっているところから、マ
ーク付眼用レンズを直に撮影して得られるレンズ像に比
して、得られるレンズ像のコントラストが高いものとな
って、マークが極めて鮮明に映し出されることとなり、
そのため、マークの認識が格別に容易となって、該マー
ク付眼用レンズについてのレンズ情報を有利に得ること
が可能となったのである。
マーク付眼用レンズにおけるマーク読出方法によれば、
得られるマークが鮮明に映し出されるために、そのマー
クを自動認識することが可能となり、大量のマーク付眼
用レンズを、迅速に且つ連続的に確認することが出来る
ようになると共に、その作業に要する人件費の大幅な削
減が実現され、眼用レンズのコストダウンが実現され得
るといった利点をも享受し得るのである。
るように、マーク付コンタクトレンズ12は、所定量の
生理食塩水やレンズ保存液等の、液体媒体42が入れら
れた、浅底の有底円筒形状を呈する容器40内に、その
入れられた液体媒体42中に浸漬される状態にて収容さ
れており、そして、そのようなマーク付コンタクトレン
ズ12に対して、励起光が照射されて、マークの読出が
行なわれるようになっているが、かかるマーク付コンタ
クトレンズ12を収容する容器40としては、より一層
コントラストの高いレンズ蛍光像を得るために、マーク
付コンタクトレンズ12に照射せしめられる励起光によ
って蛍光を発しない材質の容器が望ましく、例えば、2
00nm〜400nmの波長のUV光によって励起せし
められることのない従来から公知の材質、例えば、石英
ガラスやステンレス、アルミニウム等の金属類等からな
る材質の容器が、特に好適に採用され得るのであるが、
これらの材質からなるものに何等限定されるものではな
く、マークを認識することが出来る程度であれば、励起
光によって蛍光を生じる材質の容器を使用することも、
何等差支えないことは、言うまでもないところである。
2にあっても、同様に、マーク付コンタクトレンズ12
に照射せしめられる励起光によって蛍光を発しないもの
であることが望ましい。更に、上記のマーク付コンタク
トレンズ12を収容する容器40や、液体媒体42の他
にも、マーク付コンタクトレンズ12に付着した汚れに
よって、マークの読出し操作が妨害せしめられる恐れが
あるところから、マークの読出しは、何等の汚れも付着
していない状態下において、実施されることが望まし
い。
詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないも
のであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体
的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではな
いことが、理解されるべきである。
部30にて、文字マークが読み取られて、レンズ情報が
認識されるようになっていたが、文字の他にも、図形や
記号等を読み取るようにすることも可能である。例え
ば、バーコードや2次元コード等のコードマークを、専
用の読み取り装置によって、読み取ることにより、コー
ド化された情報を取得することも可能である。なお、レ
ンズに付与されるマーク乃至はレンズ情報としては、下
記表1に示されるものを挙げることが出来るが、これら
のものに何等限定されるものではないことは、言うまで
もないところである。また、そのようなマークの幾つか
が付与されたマーク付コンタクトレンズのモデル図を、
図3に示した。
タ等の光学フィルタの配設形態も、例示のものに限定さ
れるものでは決してなく、光源や撮像装置とマーク付コ
ンタクトレンズとの間に設置されておれば、電磁放射線
供給装置10や検出器14の外部にそれが設置されてい
るようにした構造も採用することが出来るのである。更
にまた、そのような光学フィルタも、光源や撮像装置等
に応じて、適宜に採用されるものであって、必ずしも必
要とされるものではないのである。
示のものに限定されるものではなく、読み出されるマー
クの形態に応じて、適宜に設定され得るのである。
いて、マークが自動認識されていたが、そのようなマー
クの読出しは、必ずしも自動化されて実施される必要は
なく、測定者が、出力されたレンズ蛍光像から、実施す
ることも可能である。なお、測定者が、手動にて、マー
クの確認を行なう場合には、そのマークをより一層容易
に認識することが出来るように、特に、検出器14にて
得られたレンズ蛍光像が、輝度に応じて多段階に多階調
の色に解析されたり、拡大されたりして、出力される構
成を採用することが望ましい。
光の検知が、マーク付コンタクトレンズ12の上方側か
ら行なわれるように、言い換えれば、電磁放射線供給装
置10と検出器14が、共に、マーク付コンタクトレン
ズ12の上方に位置せしめられるように配置されていた
が、本発明手法においては、励起光の照射によって生じ
た自家蛍光が検知され得る構成であれば、図4に示され
るように、マーク付コンタクトレンズ12の上方から、
電磁放射線供給装置10にて励起光を照射すると共に、
マーク付コンタクトレンズ12の下方に配置された検出
器14にて、マーク付コンタクトレンズ12の自家蛍光
を検知するような配置形態も好適に採用され得るのであ
る。更には、図5に示されているように、電磁放射線供
給装置10と検出器14とを、マーク付コンタクトレン
ズ12の上方に、容器40を介して、配置するような配
置形態も、適用可能である。
クトレンズ12が、そのベースカーブ面を上面とするよ
うに配置されていたが、本発明は、そのような配置形態
に何等限定されるものではなく、フロントカーブ面が上
面となるように配置されていてもよいことは、言うまで
もないところである。
ンズ12が、所定量の液体媒体42が収容された、浅底
の有底円筒形状を呈する容器40内に、浸漬されて、マ
ークの読出しが実施されていたが、かかる容器40の構
造は、例示のものに何等限定されるものではない。ま
た、そのような容器40や容器40に収容される液体媒
体42は、本発明において、必須とされるものではな
い。
ンタクトレンズ12を昇降機38上に載置して、マーク
の読出しを実施していたが、昇降機38に代えて、ベル
トコンベア等の従来から公知の搬送装置を採用すれば、
マークの読出しを連続的に実施することが可能となるこ
とは、言うまでもないところである。
タの、照合部34への入力も、従来から公知の手法、例
えば、製品ラベルに記載されるバーコードや2次元コー
ド、IDチップ等から、又は、FD、MO、CD−R
(W)等の記憶媒体、更には、上位コンピュータのデー
タベース等から、レンズ情報(照合用データ)を入力す
る手法等が適宜に選択されて、実施される。
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。
い、サンプルレンズ(12)として、レーザーによって
−3.00(度数)なるマークの付与された高含水ソフ
トコンタクトレンズ(ベースカーブ:8.50、度数:-3.0
0、レンズ直径:14.0)の新品レンズ1枚を準備し、マ
ークの読出しを実施した。また、照合用データとして
は、−3.00を採用した。 −装置− 浜松ホトニクス社製 ORCA AQUACOSMOS パッケージ 撮像機器 :デジタルCCDカメラ(C-4742-95-12NR) Fマウントレンズ(f=55mm,F2.8S) 解析装置 :画像解析装置(C7746-43E) 解析ソフト:AQUACOSMOS基本ソフトウェア(U7501) OCRソフト(自家製プログラム) 光源:水銀−キセノンランプ 200W 光学フィルタ:<光源側>330−380UV励起フィルタ <検知側>スカイライトフィルタ(390nm 以下カットフィルタ) 400 吸収フィルタ(400nm 以下カットフィルタ)
サンプルレンズ(12)を、所定量の生理食塩水が収容
されたブリスターケース(40)内に、ベースカーブ面
が上面となるようにして、浸漬せしめた。そして、その
ようなサンプルレンズ(12)が浸漬されたブリスター
ケース(40)を、Fマウントレンズ(20)が装備さ
れたデジタルCCDカメラ(22)からなる検出器(1
4)のステージ上に載置した。
ルレンズ(12)に対して、励起光を、レンズ上方から
照射し、それによって生じる自家蛍光を、レンズ上方側
から検知した。なお、この照射工程において、電磁放射
線供給装置(10)としては、330〜380nm付近
の波長の光を透過せしめ得る330−380UV励起フ
ィルタ(340〜390nm付近の分光透過率:60%
以上)が取り付けられた200Wの水銀−キセノンラン
プ(16)を使用した。また、検出器(14)には、3
90nmより短い波長の光を遮断せしめられ得るスカイ
ライトフィルタ(400nm以上の分光透過率:80%
以上)と、400nmより短い波長の光を遮断せしめら
れ得る400吸収フィルタ(420nm以上の分光透過
率:80%以上)とが、組み合わされて、取り付けられ
た。
た検出器(14)にて撮像されたレンズ蛍光像を、イン
ターフェースを介して検出器(14)と接続された画像
解析装置(コンピュータ)に入力することによって、文
字の読み取り、照合を行なったところ、一致を表わす判
別結果が得られた。また、その際に撮像されたサンプル
レンズ(12)のレンズ蛍光像を、図6に示した。
2)を、上記と同様な検出器(14)にて、直に撮影し
て、得られたレンズ像を、図7に示した。なお、この撮
影の際には、照明のために、サンプルレンズ(12)に
対して、可視光を照射した。
蛍光を検知することによって、得られるレンズ像(レン
ズ蛍光像)にあっては、同一のレンズを直に撮影して得
られるレンズ像に比して、マークが極めて鮮明に映し出
され、規格(P)の認識が可能であることが、分かる。
おけるマーク読出手法によれば、レーザーによって刻印
された、非常に見づらいレンズマークであっても、鮮明
に映し出されると共に、その映し出されたマークを容易
に確認し得るのである。
明に従うマーク付眼用レンズにおけるマーク読出方法に
よれば、マーク付眼用レンズに対して、所定の励起光を
照射せしめ、そして、そのような励起光の照射によって
発生する自家蛍光を検出して、その自家蛍光より形成さ
れるレンズ蛍光像を採用しているところから、得られる
レンズ像おけるマークは、極めて鮮明に映し出され、以
て、マークの認識が格別に容易となって、該マーク付眼
用レンズについてのレンズ情報を明確に且つ容易に得る
ことが可能となったのである。
されたレンズ情報とを照合して、それら情報が一致して
いるか、否かを判別すれば、誤った眼用レンズがユーザ
ー等に提供されてしまう等といった問題の発生や、製造
ラインにおけるレンズの混交が、効果的に防止され得る
こととなる。
装置の一例を概略的に示す説明図である。
装置の一部である、撮像系を示す説明図である。
てのマーク付コンタクトレンズのモデル図である。
装置の別の一例を概略的に示す説明図である。
装置の一部である、撮像系を示す別の説明図である。
レンズのレンズ蛍光像である。
レンズのレンズ像である。
ンタクトレンズ 14 検出器 16 水銀−キセ
ノンランプ 18 UVライトガイド 20 カメラレン
ズ 22 CCDカメラ 24 カメラスタ
ンド 26 昇降機 28 画像解析装
置 30 OCR機能部 32 文字読取部 34 照合部 36 判定部 38 出力装置 40 容器 42 液体媒体
Claims (6)
- 【請求項1】 レンズ面の所定部位に、レンズ情報を与
える文字、図形、記号等からなるマークが付設されたマ
ーク付眼用レンズにおける該マークの読出方法にして、 かかるマーク付眼用レンズに対して、自家蛍光を生ぜし
め得る励起光を照射する工程と、 該励起光の照射によって該マーク付眼用レンズから生じ
た自家蛍光にて形成されるレンズ蛍光像を検知する工程
と、 かかる検知されたレンズ蛍光像より、前記マーク付眼用
レンズにおけるマークを読み取り、該マーク付眼用レン
ズについてのレンズ情報を得る工程とを、 含むことを特徴とするマーク付眼用レンズにおけるマー
ク読出方法。 - 【請求項2】 前記得られたレンズ情報と、予め準備さ
れたレンズ情報とを照合して、それら情報の一致或いは
不一致を判別する工程を、 更に含む請求項1に記載のマーク付眼用レンズにおける
マーク読出方法。 - 【請求項3】 前記励起光の照射及び前記レンズ蛍光像
の検知が、前記マーク付眼用レンズを容器に収容せる液
体媒体中に浸漬した状態下において行なわれる請求項1
又は請求項2に記載のマーク付眼用レンズにおけるマー
ク読出方法。 - 【請求項4】 前記レンズ蛍光像の検知が、前記励起光
の照射されたマーク付眼用レンズをCCDカメラにて撮
像することにより行なわれる請求項1乃至請求項3の何
れかに記載のマーク付眼用レンズにおけるマーク読出方
法。 - 【請求項5】 前記励起光が、200〜400nmの領
域の波長のUV光である請求項1乃至請求項4の何れか
に記載のマーク付眼用レンズにおけるマーク読出方法。 - 【請求項6】 前記自家蛍光が、340〜470nmの
領域の波長の光として検知される請求項1乃至請求項5
の何れかに記載のマーク付眼用レンズにおけるマーク読
出方法。
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