JP2002242856A - スクロール型流体装置 - Google Patents
スクロール型流体装置Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C17/00—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
- F01C17/06—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
- F01C17/066—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 オルダムリンクのキーとキー溝とが干渉する
のを緩和するとともに、これに起因する摩耗を格段と減
少させ、機械損失を実用上十分に低減し得るスクロール
型流体装置を提供すること。 【解決手段】 スクロール部材に設けられたキー溝と、
上記スクロール部材を支持する固定側部材に設けられた
キー溝６５との間に介装され、上記スクロール部材の公
転旋回を許容するとともに、当該スクロール部材の自転
を阻止するオルダムリンク７を有するスクロール型流体
装置において、各上記キー溝６５と摺動自在に嵌合され
る上記オルダムリンク７のキー７１、７２の先端部およ
びまたは、各上記キー溝６５における上記キー７１、７
２の入口側に、面取部７１ａ、７２ａを設けるようにし
た。
のを緩和するとともに、これに起因する摩耗を格段と減
少させ、機械損失を実用上十分に低減し得るスクロール
型流体装置を提供すること。 【解決手段】 スクロール部材に設けられたキー溝と、
上記スクロール部材を支持する固定側部材に設けられた
キー溝６５との間に介装され、上記スクロール部材の公
転旋回を許容するとともに、当該スクロール部材の自転
を阻止するオルダムリンク７を有するスクロール型流体
装置において、各上記キー溝６５と摺動自在に嵌合され
る上記オルダムリンク７のキー７１、７２の先端部およ
びまたは、各上記キー溝６５における上記キー７１、７
２の入口側に、面取部７１ａ、７２ａを設けるようにし
た。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は圧縮機又は膨張機と
して利用されるスクロール型流体装置に関し、特にスク
ロール型流体装置用のオルダムリンクに関するものであ
る。
して利用されるスクロール型流体装置に関し、特にスク
ロール型流体装置用のオルダムリンクに関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種のスクロール型流体装置の
一つであるスクロール型圧縮機は、例えば図２に示すよ
うに、密閉容器４が、カップ状右ハウジング４９と、フ
レーム５と、カップ状左ハウジング４３とからなり、こ
れらを互いにボルト５６によって締結している。この右
ハウジング４９の内部には電動モータＭが配設され、左
ハウジング４３の内部には、スクロール型圧縮機構Ｃが
それぞれ配設されている。
一つであるスクロール型圧縮機は、例えば図２に示すよ
うに、密閉容器４が、カップ状右ハウジング４９と、フ
レーム５と、カップ状左ハウジング４３とからなり、こ
れらを互いにボルト５６によって締結している。この右
ハウジング４９の内部には電動モータＭが配設され、左
ハウジング４３の内部には、スクロール型圧縮機構Ｃが
それぞれ配設されている。
【０００３】電動モータＭと圧縮機構Ｃとは、回転シャ
フト３を介して互いに連動連結されている。回転シャフ
ト３の右端は、サブベアリング５１を介して右ハウジン
グ４９に軸承され、左端は、メインベアリング５２を介
してフレーム５に軸承されている。
フト３を介して互いに連動連結されている。回転シャフ
ト３の右端は、サブベアリング５１を介して右ハウジン
グ４９に軸承され、左端は、メインベアリング５２を介
してフレーム５に軸承されている。
【０００４】電動モータＭは、ロータＭａとステータＭ
ｂとからなり、ロータＭａは回転シャフト３に固定さ
れ、ステータＭｂは右ハウジング４９に圧入することに
よって固定されている。
ｂとからなり、ロータＭａは回転シャフト３に固定さ
れ、ステータＭｂは右ハウジング４９に圧入することに
よって固定されている。
【０００５】スクロール型圧縮機構Ｃは、固定スクロー
ル１、旋回スクロール２、旋回スクロール２の自転を阻
止するオルダムリンク６等からなる。
ル１、旋回スクロール２、旋回スクロール２の自転を阻
止するオルダムリンク６等からなる。
【０００６】固定スクロール１は、端板１１と、その内
面に立設されたうず巻状ラップ１２とを備え、この端板
１１の外周面を左ハウジング４３の内周面に密接させる
ことによって端板１１の左側には、吐出室４６が形成さ
れ、右側には吸入室４７が限界されている。
面に立設されたうず巻状ラップ１２とを備え、この端板
１１の外周面を左ハウジング４３の内周面に密接させる
ことによって端板１１の左側には、吐出室４６が形成さ
れ、右側には吸入室４７が限界されている。
【０００７】また、端板１１の中央には吐出ポート１３
が穿設され、この吐出ポート１３は、吐出弁１７によっ
て開閉されるようになされている。そして、この端板１
１の外面から左方に突出する突起１５にボルト５７を螺
入することによって、固定スクロール１は、左ハウジン
グ４３に締結されている。
が穿設され、この吐出ポート１３は、吐出弁１７によっ
て開閉されるようになされている。そして、この端板１
１の外面から左方に突出する突起１５にボルト５７を螺
入することによって、固定スクロール１は、左ハウジン
グ４３に締結されている。
【０００８】旋回スクロール２は、端板２１と、この内
面に立設されたうず巻状ラップ２２とを備え、この端板
２１の外面に立設されたボス２３内には、ドライブブッ
シュ３２が旋回軸受３４を介して回転自在に嵌装されて
いる。このドライブブッシュ３２に穿設されたスライド
溝３３内には、回転シャフト３の左端に偏心して突設さ
れた偏心駆動ピン３１がスライド可能に嵌合されてい
る。
面に立設されたうず巻状ラップ２２とを備え、この端板
２１の外面に立設されたボス２３内には、ドライブブッ
シュ３２が旋回軸受３４を介して回転自在に嵌装されて
いる。このドライブブッシュ３２に穿設されたスライド
溝３３内には、回転シャフト３の左端に偏心して突設さ
れた偏心駆動ピン３１がスライド可能に嵌合されてい
る。
【０００９】そして、端板２１とフレーム５との間には
オルダムリンク６が介装され、端板２１の外面は、スラ
ストベアリング５３を介してフレーム５の左端面と摺接
する。
オルダムリンク６が介装され、端板２１の外面は、スラ
ストベアリング５３を介してフレーム５の左端面と摺接
する。
【００１０】固定スクロール１と旋回スクロール２とを
相互に所定距離だけ偏心させ、かつ、180〔°〕だけ角
度をずらして噛合させることによって、複数個の密閉空
間２４が形成されている。
相互に所定距離だけ偏心させ、かつ、180〔°〕だけ角
度をずらして噛合させることによって、複数個の密閉空
間２４が形成されている。
【００１１】電動モータＭを駆動すると、回転シャフト
３、偏心駆動ピン３１、ドライブブッシュ３２、旋回軸
受３４、ボス２３等からなる旋回駆動機構を介して旋回
スクロール２が駆動され、旋回スクロール２は、オルダ
ムリンク６によって自転を阻止されながら公転旋回半径
の円軌道上を公転旋回運動する。
３、偏心駆動ピン３１、ドライブブッシュ３２、旋回軸
受３４、ボス２３等からなる旋回駆動機構を介して旋回
スクロール２が駆動され、旋回スクロール２は、オルダ
ムリンク６によって自転を阻止されながら公転旋回半径
の円軌道上を公転旋回運動する。
【００１２】すると、ガスが吸入口４４を経て低圧室４
８に入り、このガスは、ステータＭｂの外周に設けられ
た通路５８及びロータＭａとステータＭｂとの間隙を通
る過程で電動モータＭを冷却した後、フレーム５に設け
られた通路５４、吸入室４７を経て密閉空間２４内に吸
い込まれる。
８に入り、このガスは、ステータＭｂの外周に設けられ
た通路５８及びロータＭａとステータＭｂとの間隙を通
る過程で電動モータＭを冷却した後、フレーム５に設け
られた通路５４、吸入室４７を経て密閉空間２４内に吸
い込まれる。
【００１３】そして、旋回スクロール２の公転旋回運動
により密閉空間２４の容積が減少するのに伴って圧縮さ
れながら中央部に至り、中央部から吐出ポート１３を通
り、吐出弁１７を押し開いて吐出室４６内へ吐出され、
ここから吐出口４５を経て外部に流出する。
により密閉空間２４の容積が減少するのに伴って圧縮さ
れながら中央部に至り、中央部から吐出ポート１３を通
り、吐出弁１７を押し開いて吐出室４６内へ吐出され、
ここから吐出口４５を経て外部に流出する。
【００１４】ここで、オルダムリンク６の詳細を図３
（Ａ）〜図３（Ｃ）に基づいて説明する。図３(Ａ) は
平面図、図３(Ｂ) は図３(Ａ) 中のＢ−Ｂ線に沿う断面
図、図３(Ｃ) は図３（Ａ）中の矢印Ｃに沿う矢視図で
ある。
（Ａ）〜図３（Ｃ）に基づいて説明する。図３(Ａ) は
平面図、図３(Ｂ) は図３(Ａ) 中のＢ−Ｂ線に沿う断面
図、図３(Ｃ) は図３（Ａ）中の矢印Ｃに沿う矢視図で
ある。
【００１５】このオルダムリンク６は、楕円形のリング
６１と、このリング６１の中心からその長径に対して直
角方向に伸びる一対の固定側キー６２と、リング６１の
中心からその短径に対して直角方向に伸びる一対の旋回
側キー６３とを具備している。
６１と、このリング６１の中心からその長径に対して直
角方向に伸びる一対の固定側キー６２と、リング６１の
中心からその短径に対して直角方向に伸びる一対の旋回
側キー６３とを具備している。
【００１６】固定側キー６２は、リング６１と同じ平面
内に位置し、その基端は、リング６１の外周面６８に固
着されている。そして、この固定側キー６２は、図４に
示すように、フレーム５の左端面（図２における）に穿
設されたキー溝６５に摺動自在に嵌合される。
内に位置し、その基端は、リング６１の外周面６８に固
着されている。そして、この固定側キー６２は、図４に
示すように、フレーム５の左端面（図２における）に穿
設されたキー溝６５に摺動自在に嵌合される。
【００１７】また、旋回側キー６３は、リング６１の左
端面６９上に固着されてリング６１より若干左方の面内
に位置し、これら旋回側キー６３は図５に示すように、
旋回スクロール２の端板２１の外面に穿設されたキー溝
６６内に摺動自在に嵌合される。
端面６９上に固着されてリング６１より若干左方の面内
に位置し、これら旋回側キー６３は図５に示すように、
旋回スクロール２の端板２１の外面に穿設されたキー溝
６６内に摺動自在に嵌合される。
【００１８】しかして、旋回スクロール２が公転旋回運
動すると、旋回側キー６３は、キー溝６６内を矢印Ａ方
向（図３）に往復動すると同時に、固定側キー６２は、
キー溝６５内を矢印Ｂ方向（図３）に往復動し、これに
伴ってリング６１が、この矢印Ｂ方向に往復動して、旋
回スクロール２の自転を阻止する。
動すると、旋回側キー６３は、キー溝６６内を矢印Ａ方
向（図３）に往復動すると同時に、固定側キー６２は、
キー溝６５内を矢印Ｂ方向（図３）に往復動し、これに
伴ってリング６１が、この矢印Ｂ方向に往復動して、旋
回スクロール２の自転を阻止する。
【００１９】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
オルダムリンク６には、図６（Ａ）に示すように、旋回
スクロール２が公転旋回運動するのに伴ったねじれモー
メントＮが、図中矢印で示す方向に生じるため、これに
起因して発生する負荷によって、このオルダムリンク６
が図中Ｆで示す矢印方向に傾く場合があった。
オルダムリンク６には、図６（Ａ）に示すように、旋回
スクロール２が公転旋回運動するのに伴ったねじれモー
メントＮが、図中矢印で示す方向に生じるため、これに
起因して発生する負荷によって、このオルダムリンク６
が図中Ｆで示す矢印方向に傾く場合があった。
【００２０】そして、このように、オルダムリンク６が
傾いた場合、例えば図６（Ｂ）に示すように、固定側キ
ー６２がキー溝６５とのクリアランスＣＬ分傾くことに
よって、その先端部をキー溝６５に衝突させ、これら固
定側キー６２とキー溝６５とが干渉することにより、当
該キー溝６５を傷つけるとともに、固定側キー６２の先
端部を摩耗するおそれがあり、これらのことから機械損
失を増加する問題があった。
傾いた場合、例えば図６（Ｂ）に示すように、固定側キ
ー６２がキー溝６５とのクリアランスＣＬ分傾くことに
よって、その先端部をキー溝６５に衝突させ、これら固
定側キー６２とキー溝６５とが干渉することにより、当
該キー溝６５を傷つけるとともに、固定側キー６２の先
端部を摩耗するおそれがあり、これらのことから機械損
失を増加する問題があった。
【００２１】なお、このようなオルダムリンク６の傾き
による影響は、固定側キー６２に限らず、旋回側キー６
３においても同様にして、キー溝６６とのクリアランス
（図示せず）分傾くことによって生じていた。また、こ
れら、固定側および旋回側キー６２、６３とキー溝６
５、６６とのクリアランスＣＬによっては、キー溝６
５、６６における固定側および旋回側キー６２、６３の
入口側と、これら固定側および旋回側キー６２、６３の
側面との間においても衝突や干渉が生じる場合があっ
た。
による影響は、固定側キー６２に限らず、旋回側キー６
３においても同様にして、キー溝６６とのクリアランス
（図示せず）分傾くことによって生じていた。また、こ
れら、固定側および旋回側キー６２、６３とキー溝６
５、６６とのクリアランスＣＬによっては、キー溝６
５、６６における固定側および旋回側キー６２、６３の
入口側と、これら固定側および旋回側キー６２、６３の
側面との間においても衝突や干渉が生じる場合があっ
た。
【００２２】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであり、オルダムリンクのキーとキー溝とが
干渉するのを緩和するとともに、この干渉に起因する摩
耗を格段と減少させ、機械損失を実用上十分に低減し得
るスクロール型流体装置を実現することを目的とする。
されたものであり、オルダムリンクのキーとキー溝とが
干渉するのを緩和するとともに、この干渉に起因する摩
耗を格段と減少させ、機械損失を実用上十分に低減し得
るスクロール型流体装置を実現することを目的とする。
【００２３】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、以下の手段を採用した。請求項１
に記載のスクロール型流体装置は、スクロール部材に設
けられたキー溝と、上記スクロール部材を支持する固定
側部材に設けられたキー溝との間に介装され、上記スク
ロール部材の公転旋回を許容するとともに、当該スクロ
ール部材の自転を阻止するオルダムリンクを有するスク
ロール型流体装置において、各上記キー溝と摺動自在に
嵌合される上記オルダムリンクのキーの先端部およびま
たは、各上記キー溝における上記キーの入口側に、面取
部を具えることを特徴としている。
め本発明においては、以下の手段を採用した。請求項１
に記載のスクロール型流体装置は、スクロール部材に設
けられたキー溝と、上記スクロール部材を支持する固定
側部材に設けられたキー溝との間に介装され、上記スク
ロール部材の公転旋回を許容するとともに、当該スクロ
ール部材の自転を阻止するオルダムリンクを有するスク
ロール型流体装置において、各上記キー溝と摺動自在に
嵌合される上記オルダムリンクのキーの先端部およびま
たは、各上記キー溝における上記キーの入口側に、面取
部を具えることを特徴としている。
【００２４】上述したスクロール型流体装置によれば、
オルダムリンクにおけるキーの先端部およびまたは、各
キー溝におけるキーの入口側に面取部を設けることによ
り、オルダムリンクがスクロール部材の公転旋回に伴っ
て生じるねじれモーメントに応じて傾く際に、キーの先
端部とキー溝とが干渉するのを緩和するとともに、この
干渉に起因する摩耗を格段と減少させ、機械損失を実用
上十分に低減する。
オルダムリンクにおけるキーの先端部およびまたは、各
キー溝におけるキーの入口側に面取部を設けることによ
り、オルダムリンクがスクロール部材の公転旋回に伴っ
て生じるねじれモーメントに応じて傾く際に、キーの先
端部とキー溝とが干渉するのを緩和するとともに、この
干渉に起因する摩耗を格段と減少させ、機械損失を実用
上十分に低減する。
【００２５】また、請求項２に記載の発明は、請求項１
に係るスクロール型流体装置において、上記面取部が、
上記スクロール部材の上記公転旋回に伴って生じるねじ
れモーメントに応じた上記オルダムリンクの傾きによ
り、上記キーとこのキーに対応した上記キー溝とが干渉
する部位に形成されることを特徴としている。
に係るスクロール型流体装置において、上記面取部が、
上記スクロール部材の上記公転旋回に伴って生じるねじ
れモーメントに応じた上記オルダムリンクの傾きによ
り、上記キーとこのキーに対応した上記キー溝とが干渉
する部位に形成されることを特徴としている。
【００２６】このスクロール型流体装置によれば、スク
ロール部材の公転旋回に伴ったねじれモーメントの生じ
る方向が一定であるので、このねじれモーメントに応じ
てオルダムリンクが傾く側に面取部を設けることのみの
簡易な構成により、キーの先端部とキー溝との干渉を緩
和するとともに、この干渉に起因する摩耗を格段と減少
させ、機械損失を実用上十分に低減する。
ロール部材の公転旋回に伴ったねじれモーメントの生じ
る方向が一定であるので、このねじれモーメントに応じ
てオルダムリンクが傾く側に面取部を設けることのみの
簡易な構成により、キーの先端部とキー溝との干渉を緩
和するとともに、この干渉に起因する摩耗を格段と減少
させ、機械損失を実用上十分に低減する。
【００２７】さらに、請求項３に記載の発明は、請求項
１または２に係るスクロール型流体装置において、上記
キーに設けられる上記面取部が、上記ねじれモーメント
に応じた上記オルダムリンクの傾き方向に対して、所定
の角度をもって形成される斜面部と、上記斜面部から上
記キーの先端部へ楕円状に曲成された楕円部とを具える
ことを特徴としている。このスクロール型流体装置によ
れば、面取部を可及的なだらかに形成し、オルダムリン
クの傾きによるキーとキー溝との衝突をなめらかにし
て、このキーとキー溝との干渉を緩和する。
１または２に係るスクロール型流体装置において、上記
キーに設けられる上記面取部が、上記ねじれモーメント
に応じた上記オルダムリンクの傾き方向に対して、所定
の角度をもって形成される斜面部と、上記斜面部から上
記キーの先端部へ楕円状に曲成された楕円部とを具える
ことを特徴としている。このスクロール型流体装置によ
れば、面取部を可及的なだらかに形成し、オルダムリン
クの傾きによるキーとキー溝との衝突をなめらかにし
て、このキーとキー溝との干渉を緩和する。
【００２８】さらに、請求項４に記載の発明は、請求項
３に係るスクロール型流体装置において、上記斜面部を
形成する上記所定の角度が、0.01〔°〕でなることを特
徴としている。このスクロール型流体装置によれば、面
取部を可及的なだらかに形成し、オルダムリンクの傾き
によるキーとキー溝との衝突をなめらかにして、このキ
ーとキー溝との干渉を緩和する。
３に係るスクロール型流体装置において、上記斜面部を
形成する上記所定の角度が、0.01〔°〕でなることを特
徴としている。このスクロール型流体装置によれば、面
取部を可及的なだらかに形成し、オルダムリンクの傾き
によるキーとキー溝との衝突をなめらかにして、このキ
ーとキー溝との干渉を緩和する。
【００２９】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明にお
ける一実施の形態について詳述する。図１（Ａ）〜図１
（Ｃ）は、本発明の実施の形態に係るスクロール型流体
装置の一つであるスクロール型圧縮機のオルダムリンク
を示す平面図である。図１（Ａ）および図１（Ｂ）にお
いて、図６（Ａ）および図６（Ｂ）との対応部分には同
一符号を付して示してある。なお、本実施の形態に係る
スクロール型圧縮機の基本的な構成（すなわちオルダム
リンク７の固定側および旋回側キー７１、７２の形状
が、図６のオルダムリンク６における固定側および旋回
側キー６２、６３の形状と異なる点を除いて）は、上述
した図６のオルダムリンク６を備えたスクロール型圧縮
機（図２）と同様であるので、ここでは説明を省略す
る。
ける一実施の形態について詳述する。図１（Ａ）〜図１
（Ｃ）は、本発明の実施の形態に係るスクロール型流体
装置の一つであるスクロール型圧縮機のオルダムリンク
を示す平面図である。図１（Ａ）および図１（Ｂ）にお
いて、図６（Ａ）および図６（Ｂ）との対応部分には同
一符号を付して示してある。なお、本実施の形態に係る
スクロール型圧縮機の基本的な構成（すなわちオルダム
リンク７の固定側および旋回側キー７１、７２の形状
が、図６のオルダムリンク６における固定側および旋回
側キー６２、６３の形状と異なる点を除いて）は、上述
した図６のオルダムリンク６を備えたスクロール型圧縮
機（図２）と同様であるので、ここでは説明を省略す
る。
【００３０】実際上、図１（Ａ）に示すオルダムリンク
７の固定側キー７１は、例えばその先端部における、旋
回スクロール２（スクロール部材）の公転旋回に伴って
生じるねじれモーメントＮに応じたオルダムリンク７の
傾きにより、固定側キー７１と、この固定側キー７１に
対応したフレーム５（固定側部材）のキー溝６５とが干
渉する部位に、当該固定側キー７１とキー溝６５との干
渉を緩和する面取部７１ａが設けられている。
７の固定側キー７１は、例えばその先端部における、旋
回スクロール２（スクロール部材）の公転旋回に伴って
生じるねじれモーメントＮに応じたオルダムリンク７の
傾きにより、固定側キー７１と、この固定側キー７１に
対応したフレーム５（固定側部材）のキー溝６５とが干
渉する部位に、当該固定側キー７１とキー溝６５との干
渉を緩和する面取部７１ａが設けられている。
【００３１】また、旋回側キー７２においても同様に、
その先端部におけるねじれモーメントＮに応じたオルダ
ムリンク７の傾きにより、旋回側キー７２とこの旋回側
キー７２に対応した旋回スクロール２のキー溝６６（図
５）とが干渉する部位に、当該旋回側キー７２とキー溝
６６との干渉を緩和する面取部７２ａが設けられてい
る。因みに、この実施の形態では、固定側キー７１と旋
回側キー７２とで同様の構成・作用・効果となることか
ら、以下、旋回側キー７２についての説明は省略する。
その先端部におけるねじれモーメントＮに応じたオルダ
ムリンク７の傾きにより、旋回側キー７２とこの旋回側
キー７２に対応した旋回スクロール２のキー溝６６（図
５）とが干渉する部位に、当該旋回側キー７２とキー溝
６６との干渉を緩和する面取部７２ａが設けられてい
る。因みに、この実施の形態では、固定側キー７１と旋
回側キー７２とで同様の構成・作用・効果となることか
ら、以下、旋回側キー７２についての説明は省略する。
【００３２】より具体的には、面取部７１ａは、固定側
キー７１の先端部を拡大した図１（Ｃ）に示すように、
ねじれモーメントＮに応じたオルダムリンク７の傾き方
向に対して、所定の角度をもって形成される斜面部と、
この斜面部から固定側キー７１の先端部へ楕円状に曲成
された楕円部とから構成されている。
キー７１の先端部を拡大した図１（Ｃ）に示すように、
ねじれモーメントＮに応じたオルダムリンク７の傾き方
向に対して、所定の角度をもって形成される斜面部と、
この斜面部から固定側キー７１の先端部へ楕円状に曲成
された楕円部とから構成されている。
【００３３】このとき、この面取部７１ａの斜面部は、
ねじれモーメントＮに応じたオルダムリンク７の傾き方
向に対して、固定側キー７１のキー溝６５と対向する側
面部において斜面部がはじまる位置と、対向する固定側
キー７１の同斜面部のはじまる位置との間の長さをＬと
し、キー溝６５における固定側キー７１の可動を許容す
るクリアランスをＣＬとした場合、次式
ねじれモーメントＮに応じたオルダムリンク７の傾き方
向に対して、固定側キー７１のキー溝６５と対向する側
面部において斜面部がはじまる位置と、対向する固定側
キー７１の同斜面部のはじまる位置との間の長さをＬと
し、キー溝６５における固定側キー７１の可動を許容す
るクリアランスをＣＬとした場合、次式
【数１】 によって求められる角度δをもって研摩等の手法により
形成される。
形成される。
【００３４】因みに、この実施の形態の場合、Ｌを100
〔mm〕とし、ＣＬを20〔μm〕とするので、上述した
（１）式から角度δは、0.01〔°〕となる。従って斜面
部は、ねじれモーメントＮに応じたオルダムリンク７の
傾き方向に対して、0.01〔°〕の角度をもって形成され
てなる。
〔mm〕とし、ＣＬを20〔μm〕とするので、上述した
（１）式から角度δは、0.01〔°〕となる。従って斜面
部は、ねじれモーメントＮに応じたオルダムリンク７の
傾き方向に対して、0.01〔°〕の角度をもって形成され
てなる。
【００３５】これにより、面取部７１ａは、図１（Ａ）
における破線で円形状に囲った要部の拡大図である図１
（Ｂ）に示すように、旋回スクロール２の公転旋回に伴
って生じるねじれモーメントＮに応じたオルダムリンク
７の傾きにより、固定側キー７１と、フレーム５のキー
溝６５とが干渉するのを緩和することができるため、こ
の干渉に起因する摩耗を格段と減少させることができ、
かくして機械損失を実用上十分に低減することができ
る。
における破線で円形状に囲った要部の拡大図である図１
（Ｂ）に示すように、旋回スクロール２の公転旋回に伴
って生じるねじれモーメントＮに応じたオルダムリンク
７の傾きにより、固定側キー７１と、フレーム５のキー
溝６５とが干渉するのを緩和することができるため、こ
の干渉に起因する摩耗を格段と減少させることができ、
かくして機械損失を実用上十分に低減することができ
る。
【００３６】なお、上述した本実施の形態においては、
面取部７１ａ、７２ａを固定側キー７１および旋回側キ
ー７２の先端部に設けるようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、キー溝６５と固定側キー７
１（キー溝６６と旋回側キー７２）とのクリアランスＣ
Ｌに応じて、キー溝６５（キー溝６６）における固定側
キー７１（旋回側キー７２）の入口側の当該固定側キー
７１（旋回側キー７２）と干渉する部位に面取部を設け
るようにしてもよい。
面取部７１ａ、７２ａを固定側キー７１および旋回側キ
ー７２の先端部に設けるようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、キー溝６５と固定側キー７
１（キー溝６６と旋回側キー７２）とのクリアランスＣ
Ｌに応じて、キー溝６５（キー溝６６）における固定側
キー７１（旋回側キー７２）の入口側の当該固定側キー
７１（旋回側キー７２）と干渉する部位に面取部を設け
るようにしてもよい。
【００３７】また、上述した本実施の形態においては、
面取部７１ａの斜面部を形成する手法として研摩を適用
するようにした場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、斜面部を形成する手法としては、この他種々の
方法を広く適用することができる。
面取部７１ａの斜面部を形成する手法として研摩を適用
するようにした場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、斜面部を形成する手法としては、この他種々の
方法を広く適用することができる。
【００３８】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、オルダム
リンクにおけるキーの先端部およびまたは、各キー溝に
おけるキーの入口側に面取部を設けることにより、オル
ダムリンクがスクロール部材の公転旋回に伴って生じる
ねじれモーメントに応じて傾く際に、キーの先端部とキ
ー溝とが干渉するのを緩和することができるため、この
干渉に起因する摩耗を格段と減少させることができ、か
くして機械損失を実用上十分に低減し得るスクロール型
流体装置を実現することができる。
リンクにおけるキーの先端部およびまたは、各キー溝に
おけるキーの入口側に面取部を設けることにより、オル
ダムリンクがスクロール部材の公転旋回に伴って生じる
ねじれモーメントに応じて傾く際に、キーの先端部とキ
ー溝とが干渉するのを緩和することができるため、この
干渉に起因する摩耗を格段と減少させることができ、か
くして機械損失を実用上十分に低減し得るスクロール型
流体装置を実現することができる。
【００３９】また、このスクロール型流体装置によれ
ば、スクロール部材の公転旋回に伴ったねじれモーメン
トの生じる方向が一定であることから、スクロール部材
の公転旋回に伴って生じるねじれモーメントに応じてオ
ルダムリンクが傾く側に面取部を設けることのみの簡易
な構成により、キーの先端部とキー溝との干渉を緩和す
ることができるとともに、この干渉に起因する摩耗を格
段と減少させ、機械損失を実用上十分に低減し得るスク
ロール型流体装置を実現することができる。
ば、スクロール部材の公転旋回に伴ったねじれモーメン
トの生じる方向が一定であることから、スクロール部材
の公転旋回に伴って生じるねじれモーメントに応じてオ
ルダムリンクが傾く側に面取部を設けることのみの簡易
な構成により、キーの先端部とキー溝との干渉を緩和す
ることができるとともに、この干渉に起因する摩耗を格
段と減少させ、機械損失を実用上十分に低減し得るスク
ロール型流体装置を実現することができる。
【００４０】さらに、このスクロール型流体装置によれ
ば、キーに設けられる面取部が、ねじれモーメントに応
じたオルダムリンクの傾き方向に対して、所定の角度を
もって形成される斜面部と、当該斜面部からキーの先端
部へ楕円状に曲成された楕円部とを設けるようにしたこ
とにより、面取部を可及的なだらかに形成し、オルダム
リンクの傾きによるキーとキー溝との衝突をなめらかに
して、このキーとキー溝との干渉を緩和することができ
る。
ば、キーに設けられる面取部が、ねじれモーメントに応
じたオルダムリンクの傾き方向に対して、所定の角度を
もって形成される斜面部と、当該斜面部からキーの先端
部へ楕円状に曲成された楕円部とを設けるようにしたこ
とにより、面取部を可及的なだらかに形成し、オルダム
リンクの傾きによるキーとキー溝との衝突をなめらかに
して、このキーとキー溝との干渉を緩和することができ
る。
【００４１】さらに、このスクロール型流体装置によれ
ば、斜面部を形成する所定の角度が、0.01〔°〕でなる
ようにしたことにより、面取部を可及的なだらかに形成
し、オルダムリンクの傾きによるキーとキー溝との衝突
をなめらかにして、このキーとキー溝との干渉を緩和す
ることができる。
ば、斜面部を形成する所定の角度が、0.01〔°〕でなる
ようにしたことにより、面取部を可及的なだらかに形成
し、オルダムリンクの傾きによるキーとキー溝との衝突
をなめらかにして、このキーとキー溝との干渉を緩和す
ることができる。
【図１】 本実施の形態によるスクロール型流体機械の
要部拡大図である。
要部拡大図である。
【図２】 従来のスクロール型流体機械の縦断面図であ
る。
る。
【図３】 従来のスクロール型流体機械のオルダムリン
クを示し、(A) は平面図、(Ｂ) は(A) のＢ−Ｂ線に沿
う断面図、(C) は(A) のＣ矢に沿う矢視図である。
クを示し、(A) は平面図、(Ｂ) は(A) のＢ−Ｂ線に沿
う断面図、(C) は(A) のＣ矢に沿う矢視図である。
【図４】 従来のスクロール型流体機械のフレームの左
端面図である。
端面図である。
【図５】 従来のスクロール型流体機械の旋回スクロー
ルの右端面図である。
ルの右端面図である。
【図６】 従来のスクロール型流体機械のフレームと固
定側キーとの関係を示す平面図である。
定側キーとの関係を示す平面図である。
１ 固定スクロール ２ 旋回スクロール ３ 回転シャフト ４ 密閉容器 ５ フレーム ６ オルダムリンク ６１ リング ６２ 固定側キー ６３ 旋回側キー ６５ キー溝 ６６ キー溝 ７ オルダムリンク ７１ 固定側キー ７１ａ 面取部 ７２ 旋回側キー ７２ａ 面取部 Ｎ ねじれモーメント δ 角度 ＣＬ クリアランス Ｌ 長さ
Claims (4)
- 【請求項１】 スクロール部材に設けられたキー溝と、
上記スクロール部材を支持する固定側部材に設けられた
キー溝との間に介装され、上記スクロール部材の公転旋
回を許容するとともに、当該スクロール部材の自転を阻
止するオルダムリンクを有するスクロール型流体装置に
おいて、 各上記キー溝と摺動自在に嵌合される上記オルダムリン
クのキーの先端部およびまたは、各上記キー溝における
上記キーの入口側に、面取部を具えることを特徴とする
スクロール型流体装置。 - 【請求項２】 上記面取部は、上記スクロール部材の上
記公転旋回に伴って生じるねじれモーメントに応じた上
記オルダムリンクの傾きにより、上記キーとこのキーに
対応した上記キー溝とが干渉する部位に形成されること
を特徴とする請求項１に記載のスクロール型流体装置。 - 【請求項３】 上記キーに設けられる上記面取部は、上
記ねじれモーメントに応じた上記オルダムリンクの傾き
方向に対して、所定の角度をもって形成される斜面部
と、 上記斜面部から上記キーの先端部へ楕円状に曲成された
楕円部とを具えることを特徴とする請求項１または２に
記載のスクロール型流体装置。 - 【請求項４】 上記斜面部を形成する上記所定の角度
が、0.01〔°〕でなるを具えることを特徴とする請求項
３に記載のスクロール型流体装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001037186A JP2002242856A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | スクロール型流体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001037186A JP2002242856A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | スクロール型流体装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002242856A true JP2002242856A (ja) | 2002-08-28 |
Family
ID=18900355
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001037186A Withdrawn JP2002242856A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | スクロール型流体装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002242856A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014202076A (ja) * | 2013-04-01 | 2014-10-27 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
| WO2018163233A1 (ja) * | 2017-03-06 | 2018-09-13 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機および冷凍サイクル装置 |
-
2001
- 2001-02-14 JP JP2001037186A patent/JP2002242856A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014202076A (ja) * | 2013-04-01 | 2014-10-27 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
| WO2018163233A1 (ja) * | 2017-03-06 | 2018-09-13 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機および冷凍サイクル装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080513 |