JPH11287190A - スクロール型流体機械 - Google Patents

スクロール型流体機械

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JPH11287190A
JPH11287190A JP8901098A JP8901098A JPH11287190A JP H11287190 A JPH11287190 A JP H11287190A JP 8901098 A JP8901098 A JP 8901098A JP 8901098 A JP8901098 A JP 8901098A JP H11287190 A JPH11287190 A JP H11287190A
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JP
Japan
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scroll member
movable scroll
rotation
eccentric shaft
shaft
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Application number
JP8901098A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ataya
拓 安谷屋
Nobuaki Hoshino
伸明 星野
Osamu Uchiyama
理 内山
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/0215Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C17/00Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
    • F01C17/06Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements

Abstract

(57)【要約】 【課題】回転軸による可動スクロール部材の支持構成に
おいて、可動スクロール部材の固定スクロール部材に対
する傾動を抑制することが可能なスクロール型流体機械
を提供する。 【解決手段】 自転防止機構17は、可動スクロール部
材16と固定スクロール部材12と外周縁部の間におい
て、複数個配置されている。自転防止機構17はクラン
クプレート17aと、同クランクプレート17aから固
定スクロール部材12側へ突設された従動回転シャフト
17bと、同クランクプレート17aから可動スクロー
ル部材16側へ突設され、従動回転シャフト17bから
所定距離偏心した偏心シャフト17cとを備えている。
回転軸13が回転すると、可動スクロール部材16は自
転防止機構17によって、自転が規制され、偏心軸14
により回転軸13の軸線L周りで公転される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、スクロー
ル型真空ポンプ等のスクロール型流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のスクロール型流体機械は、例え
ば特開平8−74754号公報で挙げられた図4に示す
ような可動スクロール部材51が片持ち支持された構成
が知られている。
【0003】すなわち、スクロール型流体機械は、可動
スクロール部材51及び固定スクロール部材52を有
し、両スクロール部材51,52は基板53,54及び
基板に突設された渦巻部55,56をそれぞれ備える。
両スクロール部材51,52は渦巻部55,56を以っ
て互いに噛み合わされ、内部に圧縮室57を区画形成す
る。又、渦巻部55,56の先端には、それぞれ基板5
4,53と気密を維持しつつ好適に摺動すべくチップシ
ール65,66が装着されている。さらに、基板53と
固定スクロール部材52との摺動面にも、圧縮室57を
囲封するチップシール67が装着されている。偏心軸5
8は回転軸59の偏心位置に設けられている。可動スク
ロール部材51は偏心軸58に相対回転可能に支持さ
れ、回転軸59の回転駆動により回転軸59の軸線周り
で公転される。従って、圧縮室57が渦巻部55,56
の外周側から中心側に向かって容積を縮小しつつ移動さ
れ、ガスの圧縮が行われる。
【0004】又、前記偏心軸58は、回転軸59の一端
側に形成されている。回転軸59の軸線と偏心軸58の
軸線とは、可動スクロール部材51の公転半径に相当す
る距離だけラジアル方向にずらされている。ボス部60
は、可動スクロール部材51の基板53において渦巻部
55と反対側に突設されている。そして、偏心軸58が
ボス部60に挿入され、ボス部60を介して可動スクロ
ール部材51を支持している。すなわち、偏心軸58は
可動スクロール部材51を、その渦巻部55を含む偏心
軸58の軸線に対するラジアル方向の領域(以下、単に
渦巻部55の領域とする)から外れた位置で支持してい
る。
【0005】又、ハウジング61には、偏心軸58の回
動間隙が形成され、このハウジング61と、これに対向
する基板53の背面との間には、放射方向等間隔に3組
の自転防止機構50が装備されている。
【0006】自転防止機構50は、ハウジング61に植
設されて軸方向に延在する規制ピン62と、同規制ピン
62の露出部に被装されたスリーブ63と、基板53の
背面に埋設され、軸方向に延在する円筒状の規制リング
64とから構成されている。
【0007】前記規制リング64の内径Dは相対的に摺
動するスリーブ63の外径dと、可動スクロール部材5
1の公転半径rとの間にD=2r+dの関係を有してお
り、前記自転防止機構50により可動スクロール部材5
1は公転のみが許容されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、可動スクロ
ール部材51には、その公転運動にともなう遠心力や渦
巻部55の領域内における圧縮反力に起因したラジアル
方向の荷重の作用により、偏心軸58による支持位置を
中心とした傾動モーメントが生じる。このため、可動ス
クロール部材51が固定スクロール部材52へ過度に押
し付けられるため、前記チップシール65,66,67
が受ける荷重が増大し、チップシールの摩耗を促進して
しまう問題があった。
【0009】上記の問題は片持ち支持構造の問題とし、
この問題を解消するために、特公昭63−59032号
公報に記載のように可動スクロール部材を、両持ち支持
する構造が提案されている。
【0010】しかし、この従来の両持ち支持構造の場
合、図5に示すようにボス部168を可動スクロール部
材151の基板153において渦巻部155側に突設
し、偏心軸158は回転軸159の途中に形成し、ボス
部168に挿入するようにしている。回転軸159にお
いて偏心軸158を挟んだ両側の部位169,170
は、各々軸受け部材171を介して支持されている。
【0011】従って、渦巻部155の領域R内において
可動スクロール部材151に作用される、圧縮反力等に
起因したラジアル方向の荷重Kは、渦巻部155の領域
R内において可動スクロール部材151を支持する偏心
軸158により受けられる。その結果、可動スクロール
部材151には傾動モーメントが生じず、可動スクロー
ル部材151の固定スクロール部材145に対する傾き
が防止される。
【0012】ところが、特公昭63−59032号公報
で提案された技術では、次のような問題を生じていた。 (1) スムーズな回転軸159の回転を達成するため
には、回転軸159において偏心軸158を挟んだ両側
の部位169,170の軸線を高精度で一致させる必要
がある。回転軸159を高精度で加工したり、軸受け部
材171を高精度で組み付ける等するには手間がかか
り、流体機械のコスト高につながる。
【0013】(2) 回転軸159の途中に形成された
偏心軸158をボス部168に挿入するには、回転軸1
59において偏心軸158を挟んだ両側の部位169,
170の少なくとも一方を別部材とし、この別部材を偏
心軸159の挿入後に接合する手順を採る必要がある。
従って、回転軸159の構成部品点数及び組み付け工程
数が多くなり、流体機械のコスト高につながる。
【0014】(3) 渦巻部55の途中でボス部168
を形成しているため、圧縮時において、ボス部168に
より圧縮比が上がってしまう。そして、その急激な圧縮
比の上昇により、シール性が悪くなる問題がある。
【0015】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、回転軸
による可動スクロール部材の支持構成において、可動ス
クロール部材の固定スクロール部材に対する傾動を抑制
することが可能なスクロール型流体機械を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、基板及び渦巻部を有する固定ス
クロール部材と、基板及び渦巻部を有する可動スクロー
ル部材とをそれらの渦巻部において互いに噛み合わせ、
回転軸により偏心軸を介して可動スクロール部材を相対
回転可能に片持ち支持し、回転軸の回転により可動スク
ロール部材を回転軸の軸線周りで公転させ、自転防止機
構にて、可動スクロール部材の公転に伴う自転を防止し
たスクロール型流体機械において、前記可動スクロール
部材を、前記偏心軸と、前記自転防止機構とにより両持
ち支持したスクロール型流体機械を要旨とするものであ
る。
【0017】請求項2の発明は、請求項1において、前
記自転防止機構を可動スクロール部材と固定スクロール
部材との間に設けたことをその要旨とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2において、前
記自転防止機構を、固定スクロール部材及び可動スクロ
ール部材の両基板と、同基板の周壁にて囲まれる渦巻部
収容空間をシールするシール部材よりも外方に配置した
ことを要旨とするものである。
【0018】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
において、自転防止機構は、固定スクロール部材に回動
自在に配置された回動シャフトと、可動スクロール部材
に対して回動自在に配置され、前記回動シャフトの軸心
に対してその軸心が偏心した偏心シャフトを備えること
を要旨とするものである。
【0019】請求項1の発明によれば、可動スクロール
部材には、その公転運動にともなう遠心力や圧縮反力に
起因したラジアル方向の荷重が作用する。このとき、本
発明では、可動スクロール部材を両持ち支持することに
より、可動スクロールの傾動を抑制でき、併せて、自転
防止機構の配置により傾動を抑制する。
【0020】請求項2の発明では、自転防止機構を可動
スクロール部材と固定スクロール部材との間に設けて該
自転防止機構に掛る荷重を従来より小さくしている。請
求項3の発明では、自転防止機構が、シール部材よりも
外方に配置されているため、自転防止機構内の潤滑剤が
蒸発することはない。仮に、シール部材よりも内方に自
転防止機構を配置した場合には、渦巻部収容空間側へグ
リース等の潤滑剤が蒸発してしまう虞があるが、この発
明によればそのようなことはない。
【0021】又、両持ち支持構造であっても、可動スク
ロール部材は多少傾動する。このとき、可動スクロール
部材が自転防止機構の第2の支点となるため、その支点
を超えてシール材が配置されると、可動スクロール部材
の傾動によって過度の押し付けをシール材を受ける虞が
あるが、この発明によればそのようなことはない。
【0022】請求項4の発明の構成によって、請求項1
乃至請求項3の作用を実現することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明をスクロール型真空
ポンプに具体化した一実施形態を図1を参照して説明す
る。
【0024】図1に示すように、フロントハウジング1
1は、リヤハウジングを兼ねる固定スクロール部材12
に接合固定されている。回転軸13は、フロントハウジ
ング11にベアリング15を介して回転可能に支持され
ている。偏心軸14はフロントハウジング11内におい
て回転軸13の一端側に突設され、その軸線Hは回転軸
13の軸線Lに対して偏心されている。回転軸13と偏
心軸14は、鋳造等により一体成形されている。バラン
サ20はフロントハウジング内11内において、偏心軸
14の前端側の軸部14aに固定され、軸部14aの回
転にともなう遠心力により、偏心軸14の偏心方向と反
対方向へ偏心荷重を作用させるようになっている。
【0025】可動スクロール部材16は偏心軸14に対
してベアリング10を介して相対回転可能に支持されて
いる。すなわち、スクロール部材16は、偏心軸14を
介して回転軸13により片持ち支持されている。
【0026】前記固定スクロール部材12は、ポンプの
外殻を兼ねる基板21と、基板21の内面においてフロ
ントハウジング11側に向かって立設された渦巻部22
とを備える。可動スクロール部材16は、基板23と基
板23の内面において固定スクロール部材12側に向か
って立設された渦巻部24とを備える。両スクロール部
材12,16は渦巻部22,24において互いに噛み合
わされ、各渦巻部22,24の軸線方向の端面22a,
24aは、対向するスクロール部材16,12の基板2
3,21の内面に対向されている。圧縮室25は、渦巻
部22,24及び基板21,23にて囲まれて形成され
ている。チップシール31は各渦巻部22,24の端面
22a,24aに取着され、対向するスクロール部材1
2,16の基板21,23に接触されることで圧縮室2
5をシールする。そして、可動スクロール部材16が回
転軸13の軸線L周りで公転されると、圧縮室25は渦
巻の外周側から中心側に向かって、容積を縮小しつつ移
動される。
【0027】ポンプの外殻を兼ねる周壁26は、固定ス
クロール部材12の基板21においてその外周部に、渦
巻部22,24を取り囲むようにして一体成形されてい
る。周壁26の軸線方向の端面26aは、内周側におい
て可動スクロール部材16の基板23の内面に対向され
ている。渦巻部収容空間27は、各基板21,23及び
周壁26により囲まれて区画形成されている。
【0028】チップシールとしてのダストシール32
は、後述する自転防止機構17よりも内方において周壁
26の端面26aに取着され、対向する可動スクロール
部材16の基板23に接触されることで渦巻部収容空間
27をシールする。従って、前記ダストシール32は、
シール部材を構成し、自転防止機構17はダストシール
32よりも外方に配置されている。
【0029】吸入口28は周壁26に穿設され、渦巻部
22の最も外周側にある、すなわち吸入行程にある圧縮
室25を、渦巻部収容空間27を介して図示しない真空
吸気配管系に接続する。吐出通路29は固定スクロール
部材12に形成されている。吐出通路29は、その固定
スクロール部材12側の部位29aと可動スクロール部
材16側の部位29bとのずれにより常には閉じてお
り、可動スクロール部材16が所定の位置に変位すると
連通される。吐出通路29は可動スクロール部材16の
所定の位置で、渦巻の最も中心側にある、すなわち吐出
行程にある圧縮室25を排気配管系に開放する。従っ
て、圧縮室25が渦巻の外周側から中心側へ移動するこ
とにより、吸気ガスが吸入口28及び渦巻部収容空間2
7を介して圧縮室25に吸入されて圧縮され、吐出通路
29を介して排気配管系に吐出される。
【0030】自転防止機構17は、可動スクロール部材
16と固定スクロール部材12との外周縁部の間におい
て複数個(この実施の形態では3個)配置されている。
各自転防止機構17はクランクプレート17aと、同ク
ランクプレート17aから固定スクロール部材12側へ
突設された従動回転シャフト17bと、同クランクプレ
ート17aから可動スクロール部材16側へ突設され、
従動回転シャフト17bから所定距離偏心した偏心シャ
フト17cとを備えている。
【0031】各自転防止機構17の従動回転シャフト1
7bは固定スクロール部材12上の所定の基準点を中心
とした同心円上において互いに等間隔に配置されてい
る。従動回転シャフト17bはベアリング18を介して
固定スクロール部材12に対して回動自在に支持され、
偏心シャフト17cはベアリング19を介して可動スク
ロール部材12に対して回動自在に支持されている。可
動スクロール部材16は自転防止機構17によって、自
身の軸線H周りでの回転が規制されている。従って、回
転軸13が回転すると、可動スクロール部材16は偏心
軸14により回転軸13の軸線L周りで公転される。
【0032】自転防止機構17は、前記クランクプレー
ト17a,回転シャフト17b、偏心シャフト17c,
ベアリング18,19とにより構成されている。さて、
上記のように構成されたスクロール型真空ポンプは、エ
ンジン等の駆動源により回転軸13が回転されると、可
動スクロール部材16が偏心軸14を介して、回転軸1
3の軸心の周りで公転される。このとき、自転防止機構
17により、可動スクロール部材16の自転が防止され
て、公転運動のみが許容される。
【0033】そして、可動スクロール部材16の公転運
動により、圧縮室25が両スクロール部材12,16の
渦巻部22,24の外周側から中心側に移動され、吸気
ガスが吸入口28及び渦巻部収容空間27を介して圧縮
室25に吸入されて、吐出通路29を介して排気管系に
吐出される。
【0034】上記構成の実施形態においては、次のよう
な効果を奏する。 (1) 上記のように構成されたスクロール型真空ポン
プにおいて、渦巻部24の領域R内において可動スクロ
ール部材16には、その公転運動にともなう遠心力や圧
縮反力に起因したラジアル方向の荷重Fが作用する。
【0035】すなわち、図3に示すように、偏心軸14
上のA点を支点として、可動スクロール部材16内のB
点にラジアル方向の荷重Fが掛るとすると、A〜Bまで
の距離をLとしたとき、傾動モーメントMは、下記の通
りとなる。
【0036】M=F・L 次に、自転防止機構17において、偏心シャフト17c
の軸心上における支点Cには前記傾動モーメントMとは
反対方向の保持モーメントMh2が働いているとする
と、保持モーメントMh2は、下記の通りとなる。な
お、bは支点Aから支点C(偏心シャフト17c上)ま
での軸線方向における距離(はりの長さ)、P2は荷重
である。
【0037】Mh2=P2・b 一方、図2は、従来と同様に、可動スクロール部材16
と、フロントハウジング11間に自転防止機構が介在し
た場合の模式断面図を示している。なお、同図におい
て、前記図1の構成と同一構成については、同一符号を
付している。又、自転防止機構については、図1の自転
防止機構17に係る各部材の符号に100を付加した符
号としている。
【0038】図2の自転防止機構117において、偏心
シャフト117cの軸心上における支点Dには前記傾動
モーメントMとは反対方向の保持モーメントMh1が働
いているとすると、保持モーメントMh1は、下記の通
りとなる。なお、aは支点Aから、支点D(偏心シャフ
ト117c上)までの軸線方向における距離(はりの長
さ)、P1は荷重である。
【0039】Mh1=P1・a 軸線Lからの各自転防止機構17、117までの距離を
同じとすれば、Mh1=Mh2であるため、P1・a=
P2・bより、 P2=(a/b)・P1 …(3) となる。
【0040】そして、図2と、図3とを比較して分かる
ように、可動スクロール部材16、固定スクロール部材
12等の各部材が同一の形状、大きさとした場合、従来
例は、その偏心シャフト117cはよりフロントハウジ
ング11側に位置し、一方、偏心シャフト17cはより
リア側(固定スクロール部材12側)に位置することに
より、b>aとなるため、P1>P2となる。
【0041】このことから、従来の構成よりも本実施の
形態の構成の方が、自転防止機構17のベアリング19
に掛る荷重は小さくなる。すなわち、ベアリング119
に掛る荷重よりも、ベアリング19に掛る荷重は小さい
ものとなる。
【0042】このことから、図2の従来例と同じ体格の
スクロール型真空ポンプと比較すると、本実施の形態の
方が、より小さい容量のベアリングにすることができ
る。 (2) 又、偏心軸14の軸線Hから直交する方向にお
いて、可動スクロール部材16の外周へいくほど、ベア
リング19に掛る荷重は小さくなる。そして、上記
(1)で説明したように、本実施の形態では、ベアリン
グ19の容量を小さくできることから、外周側に合わせ
た小容量のベアリング19を、内側(偏心軸14の軸線
H側)に配置することも可能となる。このため、ベアリ
ング19を配置するために径を大きくしていた可動スク
ロール部材16の径を小さくすることができる。
【0043】(3) 又、自転防止機構17におけるベ
アリング18,19とシャフト17b,17cとの許容
された動き代以上に可動スクロール部材16が軸方向
(固定スクロール部材12へ向く方向)に移動すること
がないため、チップシール31、ダストシール32の過
度の荷重負担がかかるのを防止することができる。
【0044】(4) 本実施の形態では、可動スクロー
ル部材16を、偏心軸14と、自転防止機構17とによ
り両持ち支持した。この結果、可動スクロール部材16
の公転運動にともなう遠心力や圧縮反力に起因したラジ
アル方向の荷重が作用しても、可動スクロール16の傾
動が抑制できる。さらに、自転防止機構17を互いに所
定間隔をおいて複数個配置したことにより傾動抑制効果
を高めることができる。
【0045】(5) 可動スクロール部材16は回転軸
13及び自転防止機構17とにより両持ち支持されてい
る。従って、図5の従来技術と異なり、回転軸59にお
いて偏心軸58を挟んだ両側の部位69,70の軸線L
を一致させる面倒がない。以上のように、低コストで真
空ポンプを提供できる。
【0046】(6) 偏心軸14はベアリング10を介
して可動スクロール部材16を支持している。従って、
可動スクロール部材16の偏心軸14に対する相対回転
がスムーズとなり、ひいては可動スクロール部材16の
軸線L周りでの公転がスムーズに行われる。
【0047】本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、以下
の態様でも実施できる。 ○ 上記実施形態において、自転防止機構17は3個設
けたが、1個又は2個であってもよい。さらに、4個以
上であってもよい。
【0048】○ 上記実施形態において、自転防止機構
17をベアリング18,19、クランクプレート17
a、従動回転シャフト17b、偏心シャフト17cにて
構成した。これに代えて、例えば図4に示す自転防止機
構50の構成としてもよい。この場合、規制ピン62は
固定スクロール部材12に植設されて軸方向に延在する
ようにし、同規制ピン62の露出部にスリーブ63を被
装し、可動スクロール部材16の基板23に規制リング
64を埋設し、軸方向に延在するように構成する。な
お、スリーブ63、及び規制リング64を省略した構成
でもよい。
【0049】○ 空調システムに適用される、冷媒ガス
の圧縮を行うためのスクロール型圧縮機において具体化
すること。 ○ 前記実施形態では、自転防止機構17を可動スクロ
ール部材と固定スクロール部材との間に設けたが、自転
防止機構17を固定スクロール部材側に位置するハウジ
ング(固定スクロール部材とは異なる)に設けてもよ
い。
【0050】上記実施形態から把握できる技術的思想に
ついて記載する。 (1) 前記偏心軸14は回転軸13に一体成形されて
いる請求項1〜4のいずれかに記載のスクロール型流体
機械。
【0051】このようにすれば、構成部品点数を低減で
きる。
【0052】
【発明の効果】自転防止機構と回転軸とで可動スクロー
ル部材を両持ち構造とすることにより、可動スクロール
部材の固定スクロール部材に対する傾動を抑制すること
ができ、この結果、圧縮室等のシール性を維持できて、
流体機械の高性能化を図ることができる。
【0053】又、自転防止機構が可動スクロール部材と
固定スクロール部材との間に介在配置した場合、自転防
止機構が許容する範囲以上の可動スクロール部材の固定
スクロール部材へ向く方向への移動がなく、チップシー
ル等へ過度の荷重負担がかかるのを防止することができ
る。
【0054】自転防止機構が、シール部材よりも外方に
配置されている場合、自転防止機構内の潤滑剤が蒸発す
ることはなく、このため、自転防止機構の寿命を延ばす
ことができる。さらに、両持ち支持構造であっても、可
動スクロール部材は多少傾動するが、自転防止機構がシ
ール部材よりも外方に配置されているため、可動スクロ
ール部材の傾動によってもシール材に対して過度の押し
付けがなく、シール材の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施形態のスクロール型真空ポンプの縦断
面図。
【図2】 従来のスクロール型真空ポンプの模式断面
図。
【図3】 一実施形態のスクロール型真空ポンプの模式
断面図。
【図4】 従来のスクロール型流体機械の断面図。
【図5】 特公昭63−59032号公報で提案された
技術を示す図。
【符号の説明】
12…固定スクロール部材、13…回転軸、14…偏心
軸、16…可動スクロール部材、17…自転防止機構、
17a…クランクプレート17b…従動回転シャフト、
17c…偏心シャフト18,19…ベアリング、 21
…固定スクロール部材の基板、22…同じく渦巻部、2
3…可動スクロール部材の基板、24…同じく渦巻部、
25…圧縮室、32…ダストシール(シール材)、R…
渦巻部の領域。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板及び渦巻部を有する固定スクロール
    部材と、基板及び渦巻部を有する可動スクロール部材と
    をそれらの渦巻部において互いに噛み合わせ、回転軸に
    より偏心軸を介して可動スクロール部材を相対回転可能
    に片持ち支持し、回転軸の回転により可動スクロール部
    材を回転軸の軸線周りで公転させ、自転防止機構にて、
    可動スクロール部材の公転に伴う自転を防止したスクロ
    ール型流体機械において、 前記可動スクロール部材を、前記偏心軸と、前記自転防
    止機構とにより両持ち支持したことを特徴とするスクロ
    ール型流体機械。
  2. 【請求項2】 前記自転防止機構を可動スクロール部材
    と固定スクロール部材との間に設けたことを特徴とする
    請求項1に記載のスクロール型流体機械。
  3. 【請求項3】 前記自転防止機構を、固定スクロール部
    材及び可動スクロール部材の両基板と、同基板の周壁に
    て囲まれる渦巻部収容空間をシールするシール部材より
    も外方に配置したことを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載のスクロール型流体機械。
  4. 【請求項4】 自転防止機構は、固定スクロール部材に
    回動自在に配置された回動シャフトと、可動スクロール
    部材に対して回動自在に配置され、前記回動シャフトの
    軸心に対してその軸心が偏心した偏心シャフトを備える
    請求項1乃至請求項3に記載のスクロール型流体機械。
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