JP2002242686A - ターボチャージャ付内燃機関 - Google Patents

ターボチャージャ付内燃機関

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JP2002242686A
JP2002242686A JP2001040562A JP2001040562A JP2002242686A JP 2002242686 A JP2002242686 A JP 2002242686A JP 2001040562 A JP2001040562 A JP 2001040562A JP 2001040562 A JP2001040562 A JP 2001040562A JP 2002242686 A JP2002242686 A JP 2002242686A
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combustion engine
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Joji Matsubara
譲二 松原
Tadakuni Takeda
忠邦 武田
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、冷態時のスモーク低減が十分に期待
できるターボチャージャ付内燃機関を提供する。 【解決手段】本発明のターボチャージャ付内燃機関は、
内燃機関1のスモーク低減が要求される冷態時の過給域
運転の際、ターボチャージャ25に付いているウエスト
ゲート弁30を閉じ、吸気系についているアクセルペダ
ル操作とは独立した電子制御スロットル弁15の開度を
減少させる工夫を施して、上記運転において、内燃機関
1の全排気ガスをターボチャージャ25のタービン26
に通過させ、このときターボチャージャ25で発生する
多量の熱で、排気ガス中のスモークを燃焼させ、同時に
全排気ガスが導入されることによるターボチャージャの
過剰な過給が抑えて、出力が所定に保たれたまま、有効
なスモーク低減効果が発揮されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気エネルギーを
活用した過給が可能なターボチャージャ付内燃機関に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載されるガソリンエンジンや
ディーゼルエンジンなどといったエンジン(内燃機関)
では、エンジン本体の軸出力の損失を抑えつつ、エンジ
ン出力を高める工夫として、エンジン本体にターボチャ
ージャを組合わせることが行われている。
【0003】通常、ターボチャージャは、エンジンから
排気された排気ガスのエネルギーで駆動されるタービン
と、これと同じ軸に連結されたコンプレッサとを有して
構成され、タービンが排気ガスで駆動されると、同軸の
コンプレッサを回転させ、同コンプレッサでシリンダ内
へ空気を送り込むようにしてある。
【0004】ガソリンエンジンやディーゼルエンジン
は、いずれも燃料の霧化を利用して空気を混合させなが
ら燃焼させるので、構造上、シリンダやピストンなどエ
ンジン各部が冷えている冷態時の運転には、燃料が霧化
しにくくなるという理由から、スモークと呼ばれる、燃
料の一部が未燃成分となって排気ガスの一部に含まれ大
気に排出されるという現象が発生しやすい。
【0005】ところで、ターボチャージャが付いたエン
ジンは、自動車を走行させる動力源として用いられる都
合上、自動車の運転状況により、こうした冷態時のま
ま、高負荷、高回転といった過給が行われる状態で運転
されることは避けられない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような過給域で
は、過給により燃料の供給量が多くなるために、多量の
スモーク量が発生する傾向にある。
【0007】そこで、従来、ターボチャージャ付のエン
ジンでは、スモーク量を抑えたい特定の運転領域におい
て、過給圧の上昇を抑えたり、燃料の供給量の増大を抑
えたり、吸込空気量の増大を抑えたりするなどのチュー
ニングを講じている。
【0008】しかし、いずれの手法も、スモーク低減の
効果には有効でなく、十分なスモーク低減効果が期待で
きる技術が要望されている。
【0009】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、冷態時のスモーク低減が
十分に期待できるターボチャージャ付内燃機関を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1のターボチャージャ付内燃機関は、内燃機関
のスモーク低減が要求される特定運転状態において、タ
ーボチャージャに付いているウエストゲート弁を閉じる
とともに、吸気系についているアクセルペダルの操作と
は独立した開度制御可能な電子制御スロットル弁の開度
を減少させる制御手段を採用した。
【0011】これにより、スモーク低減が求められる特
定運転状態のときは、内燃機関からの排気される全排気
ガスがターボチャージャのタービンを通過する。
【0012】ここで、タービンは、排気ガスからの集中
的な熱エネルギーを受けて、かなり高温となる。
【0013】これにより、スモーク(未燃成分)は、排
気ガスがタービンを通過する際、タービン付近で燃焼さ
れる。ここで、ウエストゲート弁の「閉」により、ター
ボチャージャからエンジンまでの区間で排圧が上昇し
て、内部EGR量が増し、エンジンから排出されるスモ
ークは増大するが、タービン付近でのスモークの燃焼
が、これを上回るので、大気に排出されるスモークは低
減される。
【0014】しかも、この際、電子制御スロットル弁の
開度は減少されているから、該スロットル弁から内燃機
関への過給は抑えられ、不必要に出力が増大するような
ことはない。
【0015】したがって、スモーク低減が難しいとされ
る特定運転状態のとき、必要な出力を保ちつつ十分なス
モーク低減効果が発揮できる。
【0016】この請求項1の好ましい態様としては、つ
ぎのような a.特定運転状態は、内燃機関が冷態状態で過給状態に
ある状態であること。 b.特定運転状態は、スモーク対策で設定された内燃機
関の出力あるいは燃料噴射量が制限される運転状態であ
ること。 c.内燃機関は、筒内噴射型火花点火式内燃機関である
こと。 d.制御手段は、通常制御時に対して吸気体積効率が上
昇する範囲で電子制御スロットル弁の開度を減少させる
こと。などが望ましい。
【0017】特に、上記aの態様だと、特にスモークの
発生が問題となる冷態の過給域で、効果的にスモークの
発生が防げるという効果を奏し、上記bの態様だと、ス
モーク対策で設定される出力あるいは燃料噴射量の制限
領域で、効果的にスモークの発生が防げるという効果を
奏し、上記cの態様だと、スモークの発生が問題となり
やすい筒内噴射型火花点火式内燃機関のスモーク発生が
効果的に防げるという効果を奏し、上記dの態様だと、
排圧上昇による内部EGR量の増加に伴う燃焼悪化に起
因する出力低下が、吸気体積効率の上昇で抑えられ、出
力の低下を抑制しながらスモークの発生が防げるという
効果を奏するので、請求項1には有効である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1ないし図6に
示す一実施形態にもとづいて説明する。
【0019】図1は、本発明を適用した例えば自動車に
搭載されるターボチャージャ付内燃機関の周辺構造を示
していて、図中1は、内燃機関、例えば筒内噴射型火花
式のレシプロガソリンエンジン(以下、単にエンジンと
いう)の水冷式のエンジン本体である。
【0020】このエンジン本体1は、気筒2aとウォー
タジャケット2bとが形成されたシリンダブロック2、
同ブロック2の上端部に搭載されたシリンダヘッド3、
シリンダブロック2の下端部に取付けられたオイルパン
4を有して構成してある。
【0021】このうちシリンダブロック2の気筒2a内
には、頂面に椀状に湾曲した椀曲面5aを有するピスト
ン5が往復可能に収めてある。またウォータジャケット
2b内を満たしている冷却水は、ウォータポンプ(図示
しない)およびサーモスタット(図示しない)を用い
て、ラジエータ(図示しない)に循環させたり、ラジエ
ータをバイパスさせたりして、水温が適正な温度に保た
れるようにしてある。なお、2cはウォータジャケット
2b内の冷却水温を検知する水温センサを示す。
【0022】シリンダヘッド3の下面には、気筒2aと
組合う燃焼室6が形成してある。この燃焼室6の中央部
には点火プラグ3aが組込んである。この点火プラグ3
aを挟む燃焼室6の一側には、該燃焼室6からシリンダ
ブロック2の上端部に延びる直立形の吸気ポート8が形
成され、他側には燃焼室6からシリンダブロック2の幅
方向一側に延びる排気ポート7が形成してある。これら
吸・排気ポート7,8には、各ポート7,8の燃焼室6
端を開閉する吸気弁9、排気弁10が組込んである。さ
らに吸気ポート8寄りの部位には、気筒2a内(具体的
には椀曲面5a方向)へ向けて燃料を噴射する電子制御
式のインジェクタ11が組込まれている。そして、各吸
気弁9、排気弁10、インジェクタ11の動作から、気
筒2a内で、所定の燃焼サイクル(例えば吸気、圧縮、
爆発、排気の4サイクル)を行わせる構造にしてある。
【0023】また吸気ポート8の入口は、吸気路、具体
的には吸気マニホールド13、サージタンク14、アク
セルペダル操作とは独立した開度制御が可能な電子制御
スロットル弁15(以下、単にスロットル弁15とい
う:略号ETV)、インタクーラ16(略号I/C)を
有する吸気管17、エアフローセンサ18、エアクリー
ナ19を順に通じて、大気に開口していて、エアクリー
ナ19から気筒2aへ燃焼に必要な燃焼空気が取り込め
るようにしている。排気ポート7の出口は、排気路、具
体的には排気マニホールド21、排気管22、触媒2
3、テールパイプ24を順に通じて、大気に開口してい
て、エンジンから排出された排ガスが大気へ排出される
ようにしている。
【0024】これら吸気路、排気路の一部にはターボチ
ャージャ25(略号T/C)が組付けてある。ターボチ
ャージャ25は、例えば並行に配置される吸気管17、
排気管22のうち、触媒23の上流側となる排気管22
の部位に、排気ガスのエネルギーで駆動されるタービン
26(タービンハウジング26a内にタービンホイール
26bを収めて構成される)を組付け、エアフローセン
サ18の下流側でインタクーラ16の上流側となる吸気
管17の部位に、タービン26と同軸なシャフト28で
つながるコンプレッサ27(コンプレッサハウジング2
7a内にコンプレッサホイール27bを収めて構成され
る)を組付けて構成される。つまり、排気ガスでタービ
ンホイール26bが駆動され、この駆動によりコンプレ
ッサホイール27bが回転されて、過給が行われる構造
にしてある。
【0025】またタービン26の入・出口間には、該タ
ービン26をバイパスさせて排気マニホールド21と排
気管22間を連絡するバイパス路29が形成してある。
このバイパス路29には、電子制御式のウエストゲート
弁30(略号W/G)が組込まれていて、同ウエストゲ
ート弁30で行われるバイパス路29の開度制御によ
り、ターボチャージャ25の過給能力が変るようにして
ある。
【0026】そして、エンジン各部の電子制御機器(水
温センサ2c、インジェクタ11、スロットル弁15、
エアフローセンサ18、ウエストゲート弁30など)
は、例えばマイクロコンピュータで構成されたECU3
1(制御手段に相当)に接続してある。このECU31
には、アクセルペダルの開度を検知するアクセル開度セ
ンサ(図示しない)からのアクセル開度信号、エンジン
回転数を検知するエンジン回転センサ(図示しない)か
らのエンジン回転数信号、エアフローセンサ18からの
吸気流量信号、水温センサ2cからの冷却水温信号など
から、エンジンの運転状態に応じた目標EV(吸気体積
効率)などといった各種目標値を算出し、これらの値に
したがいスロットル弁15の開度やインジェクタ11の
燃料噴射量や噴射タイミングを制御する機能が設定され
ている。またECU31には、エンジンの運転状態に応
じてウエストゲート弁30の開度を制御する機能が設定
されている。
【0027】具体的には、ウエストゲート弁30の通常
制御として、図2(b)に示されるマップを用いて、エ
ンジンの低負荷域ではウエストゲート弁30を全開、そ
れ以降の負荷域では算出された過給目標のEV(吸気体
積効率)値となるようウエストゲート弁30の開度を制
御する機能が設定されている。さらにECU31には、
スモークを低減するスモーク制御が設定されている。
【0028】このスモーク制御は、スモーク低減が求め
られるエンジン1の特定運転状態、例えばエンジンが冷
態状態で過給状態にある運転状態、スモーク対策のため
にエンジン1の出力制限や燃料噴射量の制限が求められ
ている運転領域で機能する制御である。具体的には、こ
のスモーク制御は、例えば図2(a)に示される冷態時
のウエストゲート用マップを用い、低負荷域は、先の通
常制御と同じくウエストゲート弁30の全開にする機能
と、同じくウエストゲート用マップを用い、エンジンが
中・高負荷で、かつエンジン回転数が中・高回転数で運
転される領域のときは、ウエストゲート弁30を全閉に
すると共にスロットル弁15の開度をアクセルペダルの
操作にかかわらず減少させる機能とを組合わせた制御が
用いられている。そして、ウエストゲート弁30が全閉
になることで、排気ガスをターボチャージャ25のター
ビン26に集中させて、スモークの要因となる成分(排
気ガスに含まれる未燃成分)を高温となるタービン25
で燃焼させるようにしている。またスロットル弁15の
開度が減少することで、排気ガスがタービン26に集中
することによる過剰な過給を抑えるようにしている。さ
らにスロットル弁15の開度を減少させる機能は、通常
制御時に対してEV(吸気体積効率)が上昇する範囲
で、スロットル弁15の開度を減少させる制御内容で形
成されていて、ウエストゲート弁15が全閉でも、エン
ジン出力が低下する挙動が表れずにすむようにしてい
る。
【0029】こうしたスモーク制御によって、スモーク
低減が求められる特定運転域で、有効なスモーク低減効
果が表れるようにしている。このスモーク制御で用いら
れるウエストゲート弁15の制御フローが図2(c)に
示されている。
【0030】この制御フローを参照してスモーク低減効
果について説明すれば、今、例えば自動車に搭乗してい
る運転者が、エンジン1を始動し、アクセルペダルを踏
み込んで、自動車を走行させたとする。
【0031】このとき、ECU31は、エンジン1の冷
却水温を監視していて(ステップS1)、冷却水温が、
温態状態であることを示す温度に達していれば、エンジ
ン1の運転状態に応じて求まる各種目標値にしたがい、
スロットル弁15の開度を制御し、インジェクタ11の
燃料噴射量や噴射タイミングを制御する。と共にウエス
トゲート弁30の開度を、図2(b)のマップにしたが
って、エンジン1の運転状態に応じて求まる目標EV
(吸気体積効率)の値になるように制御する(ステップ
S2)。
【0032】これにより、エンジン1は、要求するエン
ジン出力に見合うようにターボ過給しながら運転が行わ
れる。
【0033】一方、エンジン1の冷却水温が、所定温度
以下で、ECU31が冷態状態と判断したときは、図2
(a)のマップを用いたスモーク制御に切り換わる(ス
テップS3)。
【0034】このとき、エンジン回転数が低回転数域や
エンジン負荷が低負荷であれば、通常制御の低負荷域の
場合と同様、ウエストゲート弁15を全開にした運転が
行われる。
【0035】それ以外のスモーク発生が認められる、例
えば中・高負荷で、エンジン回転数が中回転数域や高回
転数域のときや、エンジン1の出力制限や燃料噴射量の
制限が課せられる運転領域のときは、ECU31の指令
により、ウエストゲート弁30の開度は全閉に制御さ
れ、スロットル弁15の開度は通常制御に対して吸気体
積が上昇する範囲で減少制御される。
【0036】例えば、通常制御では、図3に示されるよ
うにエンジン1から排気された排気ガスの一部がウエス
トゲート弁15を通じてバイパスされ、残りがタービン
26を通過するという過給状態で、スロットル弁15は
開状態となる運転状態において、冷態時には図4に示さ
れるようにウエストゲート弁30が全閉に制御されスロ
ットル弁15が半閉に制御される。
【0037】したがって、図4に示されるようにバイパ
ス路29を用いた排気ガスの流通は遮断され、エンジン
1から排気される全排気ガスがターボチャージャ25の
タービン26へ向かうことになる。これにより、図4に
示されるようにタービン入口(T/C入口)の排圧が上
昇する(高排圧)。これに伴い、図5中の線図の丸印を
むすぶ線で示されるようにエンジン各部でも圧力が上昇
する傾向を示す。なお、図5の丸印をむす線図は、EV
(吸気体積効率)が同一のときを示し、同一EVで排圧
が上昇するとPe(平均有効圧)が低下するため、冷態
時の制御では三角印で示すようにEVを上昇させる。
【0038】このとき、タービン入口(T/C入口)が
高排圧になることにより、内部EGRと呼ばれる、排気
ガスが排気弁10を通じ吸気ポート8へ戻して(逆流)
再燃焼させる現象の量が増え、それに伴い燃焼室6から
排出されるスモーク量が、図6中の三角印をむすぶ太線
に示されるように、丸印をむすぶ細線で示される通常制
御(図3相当、スロットル弁15;開、ウエストゲート
弁30;開)のときよりも、かなり増加する挙動を示す
ようになる(冷態状態に加え、燃焼温度が下がるた
め)。
【0039】ここで、ターボチャージャ25のタービン
26は、排気ガスの熱エネルギーを受けて駆動される機
器である。このため、タービン26のタービンホイール
26bは、エンジン1の全排気ガスが集中して衝突する
にしたがい、熱エネルギー量分、かなり高温となる。
【0040】この結果、スモークの要因となる排気ガス
中の未燃成分は、排気ガスがタービン25を通過する
際、タービン25の熱により、タービン25の内部、そ
の周辺で燃焼される。
【0041】このタービン25で行われるスモーク燃焼
により、効果的にスモークが低減できる。具体的には、
この状況をシュミレーションすると、図6中の太線に示
されるように、タービン25を含むタービン付近でのス
モーク燃焼(B)が、エンジン1から排出されるスモー
ク量の増加量(A)を上回ることが確認された。
【0042】これにより、大気に排出されるスモーク量
を低減できる。しかも、この際、スロットル弁15の開
度は減少され、エンジン1へ導入される吸気量を、アク
セルペダル操作に関係なく、強制的に抑えてあるから、
全排気ガスの導入でターボチャージャ25のコンプレッ
サ27が高回転になっても、不必要な出力の増大をまね
く過剰な過給は抑えられる。特にスロットル弁25の開
度は、通常制御時に対してEV(吸気体積効率)が上昇
する範囲で減少させたから、図5中の三角印で示される
ようにEV値の上昇により、内部EGR量の増加による
燃焼悪化を要因として低下するエンジン1の出力(P
e)が回復されるようになり、エンジン1の出力低下を
抑制しながらスモーク発生の低減ができる。
【0043】それ故、スモークの発生が問題となるエン
ジン1が冷態状態で過給域(状態)や、スモーク対策で
エンジン1に設定される出力や燃料噴射量の制限領域と
いったスモーク低減が難しいとされる特定運転状態にお
いては、必要な出力を保ちつつ十分なスモーク低減効果
が発揮でき、効果的にスモークの発生を防ぐことができ
る。特にスモークの発生が問題となりやすい筒内噴射型
火花点火式エンジン(気筒内への燃料の直接噴射によ
り、燃料がピストンや気筒各部に付着しやすくなるた
め)には有効である。
【0044】なお、本発明は上述した一実施形態に限定
されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種
々変更して実施しても構わない。例えば上述した一実施
形態では、内燃機関として筒内噴射式のガソリンエンジ
ンに本発明を適用したが、これに限らず、吸気マニホー
ルド内に燃料を噴射する構造のガソリンエンジン、ディ
ーゼルエンジンなどにも適用してもよい。むろん、エン
ジンは、自動車に搭載されるエンジンではなく、他の車
両、他の用途に用いられるエンジンでも構わない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、スモーク低減が要求される特定運転状態に
なると、内燃機関の全排気ガスがターボチャージャを通
過し、このときターボチャージャで発生する多量の熱
で、排気ガス中のスモークが燃焼される。と共に全排気
ガスが導入されることによるターボチャージャの過剰な
過給が抑えられる。
【0046】それ故、必要な出力を保ちつつ、十分なス
モーク低減効果を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のターボチャージャ付内燃
機関の構成を示す図。
【図2】同内燃機関のスモーク制御を説明するための
図。
【図3】同内燃機関の通常制御時におけるターボチャー
ジャ回りの挙動を説明するための図。
【図4】同内燃機関のスモーク制御において、排気ガス
中のスモークを燃焼させる挙動を説明するための図。
【図5】同スモーク制御におけるエンジン吸排気系の変
化を説明するための線図。
【図6】同スモーク制御におけるスモークの減少経緯を
説明するための線図。
【符号の説明】
1…エンジン本体 15…電子制御スロットル弁 25…ターボチャージャ 26…タービン 29…バイパス路 30…電子制御式のウエストゲート弁 31…ECU(制御手段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターボチャージャのタービンをバイパス
    するバイパス通路の開度が制御可能なウエストゲート弁
    と、 アクセルペダルの操作とは独立した開度制御が可能な電
    子制御スロットル弁と、 内燃機関のスモーク低減が要求される特定運転状態にお
    いて前記ウエストゲート弁を閉じるとともに前記電子制
    御スロットル弁の開度を減少させる制御手段とを具備し
    たことを特徴とするターボチャージャ付内燃機関。
JP2001040562A 2001-02-16 2001-02-16 ターボチャージャ付内燃機関 Withdrawn JP2002242686A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010230044A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Toyota Motor Corp 過給機付き内燃機関の制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010230044A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Toyota Motor Corp 過給機付き内燃機関の制御装置

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