JP2002242182A - オーガ装置および杭打設工法 - Google Patents

オーガ装置および杭打設工法

Info

Publication number
JP2002242182A
JP2002242182A JP2001380146A JP2001380146A JP2002242182A JP 2002242182 A JP2002242182 A JP 2002242182A JP 2001380146 A JP2001380146 A JP 2001380146A JP 2001380146 A JP2001380146 A JP 2001380146A JP 2002242182 A JP2002242182 A JP 2002242182A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
auger
pile
casing
steel sheet
auger casing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001380146A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3642047B2 (ja
Inventor
Morio Kitamura
北村  精男
Yoshio Tsuzuki
良夫 都築
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Giken Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Giken Seisakusho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Giken Seisakusho Co Ltd filed Critical Giken Seisakusho Co Ltd
Priority to JP2001380146A priority Critical patent/JP3642047B2/ja
Publication of JP2002242182A publication Critical patent/JP2002242182A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3642047B2 publication Critical patent/JP3642047B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工する高さが制限される場所や狭隘な場所
においても容易に杭を打設できるオーガ装置を提供す
る。 【解決手段】オーガケーシング10と、オーガスクリュ
ウ20と、オーガスクリュウ20を垂直な中心軸まわり
に回転させるオーガモータ30と、オーガスクリュウ2
0を上下動させる油圧シリンダ40と、などを主体にオ
ーガ装置1を構成する。オーガケーシング10には、分
割ケーシングを軸方向に連接する接続部Aを設ける。上
記構成によれば、鋼矢板50を地盤に打設するときに、
分割ケーシングを確実かつ精度良く連接して継ぎ足しな
がら鋼矢板50を打設できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーガケーシング
とオーガケーシング内に配置されるオーガスクリュウと
を備えるオーガ装置および杭打設工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、特開平10−19587
2号公報に示されるように、オーガケーシングを備えた
オーガ装置で地盤を掘削させながら杭(矢板を含む)を
圧入する杭圧入引抜機が知られている。図8に示すよう
に、従来のオーガ装置100は、オーガケーシング11
0とオーガケーシング110内に配置されるオーガスク
リュウ(図示略)とを備える。オーガ装置100の上部
がクレーン装置300に吊り下げられ、かつ、オーガケ
ーシング110と杭(図示略)とが杭圧入引抜機200
のチャック装置210に挟持された状態で、チャック装
置210を下降させて地盤を先行掘削しながら杭が打設
される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、施工す
る高さが制限される場所では、全長が長いオーガケーシ
ング110を適用できなかった。また、長いオーガ装置
100を吊り込むために大型のクレーン装置300が必
要となり、狭隘な土地での施工は困難を要した。さら
に、打設する杭が長くなるに従いオーガケーシング11
0の全長が長くなり、これらを取り扱うための付帯作業
が大掛かりになるだけでなく、オーガ装置100を駆動
するための周辺の装置も大型化する傾向にあった。この
ために、施工現場で溶接によりオーガケーシングを継ぎ
ながら杭を圧入する場合もあるが、溶接芯だしや溶接に
よる曲がり歪に対応するために、溶接の専門職人を必要
とした。本発明の課題は、施工する高さが制限される場
所や狭隘な場所においても容易に杭を打設できるオーガ
装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば、図1〜5に示すよ
うに、オーガケーシング10と、オーガケーシング内に
配置されるオーガスクリュウ20と、を備えるオーガ装
置1であって、前記オーガケーシングは、軸方向に連接
可能な複数の分割ケーシング10a、10b、10cか
らなり、これら分割ケーシングを連接することにより延
長可能となっていることを特徴とする。
【0005】請求項1記載の発明によれば、地盤に杭を
打設するときに、杭に見合う全長のオーガケーシングを
そのままの全長で用いる必要がなく、分割ケーシングを
連接しながら杭を打設でき、施工する高さが制限される
場所にも対応できる。また、オーガケーシングを複数の
分割ケーシングに分割して短くでき、クレーン装置が吊
り上げるオーガ装置の重量が低減されるために小型のク
レーン装置が適用できるなど、作業ヤードが最小限に抑
えられ、より狭隘な場所にも対応できる。また、オーガ
ケーシングを分割ケーシングに分割して短くすること
で、取り扱いのための付帯作業が容易になると共に、オ
ーガ装置を駆動するための周辺装置の小型化が図られ
る。さらに、作業者は多くの熟練を要さずとも確実かつ
精度良く分割ケーシングを連接できる。従って杭を打設
する作業が容易となる。以上により、施工する高さが制
限される場所や狭隘な場所においても容易に杭を打設で
きる。
【0006】請求項2記載の発明は、請求項1記載のオ
ーガ装置において、例えば、図1、2に示すように、オ
ーガ装置本体は、杭(例えば、鋼矢板50)を打設する
際に、この杭に沿って地盤を掘削し、前記オーガケーシ
ングは、前記杭に沿う形状をもち、打設される前記杭を
案内するガイド部12を備えることを特徴とする。請求
項2記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を奏す
ることができるとともに、杭を打設する際に、打設され
る杭にガイド部を沿わせて案内することで、確実かつ容
易に杭を打設できる。
【0007】請求項3記載の発明は、請求項2記載のオ
ーガ装置において、例えば、図1、2、4に示すよう
に、前記ガイド部に、前記分割ケーシング同士を接続す
る接続部A、R、S、Tが設けられていることを特徴と
する。請求項3記載の発明によれば、請求項2と同様の
効果を奏することができるとともに、分割ケーシング同
士を接続する構成をガイド部に含めることができる。ま
た、例えば、ガイド部を杭に沿わせるためにオーガケー
シングの外周から突出して設ける場合には、接続される
分割ケーシング同士に充分な接触面積が得られると共
に、分割ケーシングの接続される部分の隅となる位置か
ら接続するようにでき、充分な強度をもたせてオーガケ
ーシングを強固に連接できる。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか一つに記載のオーガ装置において、例えば、図
1、2、4に示すように、前記オーガケーシングは、該
オーガケーシングを支持する際に挟持されるレール部1
1を備え、該レール部に、前記分割ケーシング同士を接
続する接続部A、R、S、Tが設けられていることを特
徴とする。請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3
のいずれか一つと同様の効果を奏することができるとと
もに、分割ケーシング同士を接続する構成がレール部に
含められ、構成の簡素化が図られる。また、レール部
は、オーガケーシングを挟持するために、例えば、オー
ガケーシングの外周から突出して設けられる。この場合
には、請求項3と同様にして分割ケーシングをさらに強
固に接続できる。
【0009】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか一つに記載のオーガ装置において、例えば、図5
(b)に示すように、前記オーガケーシングは、該オー
ガケーシングの外周18から突出する複数の突出部1A
を備え、該突出部に、前記分割ケーシング同士を接続す
る接続部A、R、S、Tが設けられていることを特徴と
する。請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のい
ずれか一つと同様の効果を奏することができるととも
に、分割ケーシング同士を接続する接続部が、オーガケ
ーシングの外周の一部から突出する突出部に設けられる
ので、請求項3と同様にして分割ケーシングをさらに強
固に接続できる。
【0010】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれか一つに記載のオーガ装置を用いて杭を打設する杭
打設工法であって、例えば、図4に示すように、杭を打
設する際に、前記分割ケーシングを連接してオーガケー
シングを延長しながら前記杭に沿って地盤を掘削すると
共に、前記杭を地盤に打設することを特徴とする。請求
項6記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか一つ
と同様の効果を奏することができるとともに、分割ケー
シングを連接してオーガケーシングを延長することで、
地盤に杭を容易に打設できる。
【0011】請求項7記載の発明は、請求項6記載の杭
打設工法において、例えば、図4に示すように、前記オ
ーガケーシングと前記杭とを挟持し、既設の杭(例え
ば、鋼矢板U)から反力を取りながら、地盤の杭が打設
される部分を掘削すると共に、地盤に杭を打設する杭圧
入引抜機200を使用することを特徴とする。請求項7
記載の発明によれば、請求項6と同様の効果を奏するこ
とができるとともに、既設の杭から反力を取る杭圧入引
抜機を使用することで、多大な反力が得られ、地盤に杭
を確実に打設できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1〜5を参照して、本発
明の実施の形態のオーガ装置1を詳細に説明する。な
お、図8に示す従来と同様の構成要素には同一の符号を
付してその説明を省略する。図4に示すように、オーガ
装置1は、複数の分割ケーシング10a、10b、10
cを接続部R、S、Tで接続してなるオーガケーシング
10と、オーガケーシング10の軸方向に連通する筒状
の中空部13に配置されるオーガスクリュウ20(図3
に外形を仮想線で図示)と、オーガスクリュウ20を垂
直な中心軸まわりに回転させるオーガモータ30と、オ
ーガスクリュウ20を上下動させる油圧シリンダ40
と、などを主体に構成される。図1、2に示すように、
オーガケーシング10は、軸方向に延在してほぼ平行に
設けられる1対のレール部11と、鋼矢板50(杭)の
ウェブに沿う形状の側面12a(図2に図示)をもち、
打設される鋼矢板50を案内するガイド部12と、を略
円筒状の外周18から突出して備える。鋼矢板50を打
設するときに、ガイド部12を鋼矢板50に沿わせるこ
とで、鋼矢板50が案内され、確実かつ容易に鋼矢板5
0を地盤に打設できる。なお、ガイド部12は鋼矢板5
0を案内できる程度の強度をもてば良いが、打設される
鋼矢板50をガイド部12が補強し、掘削時にかかる抵
抗を低減できるように、ガイド部12に充分な強度を付
与するように構成しても良い。
【0013】杭圧入引抜機200は周知の装置であり、
既設の杭(例えば図4に図示する鋼矢板U)から反力を
とって地盤に対して新たな杭を圧入すると共に、圧入さ
れた杭上を移動できるように構成される。そして、杭上
を移動すると共に新たな杭を地盤に圧入していく。杭圧
入引抜機200は、オーガ装置1のオーガモータ30に
作動油を供給する油圧ホース16aが巻回されるリール
16と、油圧シリンダ(図示略)により上下に昇降され
るチャック装置210とを備える。
【0014】図3に示すように、チャック装置210
は、ケーシング10と鋼矢板50とを互いに並列して着
脱自在に挟持するために、固定爪211と、1対の可動
爪212と、可動爪212を支持する支持部材213
と、オーガケーシング10と鋼矢板50とが挿通される
挿通口214とを備える。支持部材213は、油圧シリ
ンダ(図示略)により固定爪211に向かう方向もしく
は離れる方向に移動自在に設けられる。可動爪212の
先端部212aが側方から鋼矢板50を押さえつける
と、固定爪211の1対の当接部211aがレール部1
1に当接し、円弧状の凹部211bに外周18の略円筒
状の部分を沿わせ、ガイド部12の側面12aを鋼矢板
50のウェブに沿わせた状態となる。ガイド部12の側
面12aが鋼矢板50に沿うので、オーガケーシング1
0と鋼矢板50とがチャック装置210に確実に挟持さ
れると共に、オーガケーシング10と鋼矢板50との間
への土砂の入り込みが防止され、鋼矢板50を打設する
精度が確保される。
【0015】図1、2に示すように、互いに接続される
分割ケーシング10a、10b、10c(図4に図示)
の接続部Aは以下の通りに構成される。分割ケーシング
10a、10b、10cの一方の端部14には、接続端
面14aに露出するオーガケーシング10の内周部分が
やや突出してなる凸部14bが設けられる。一方、他方
の端部15には、凸部14bを嵌合する凹部15bが設
けられる。端部14には位置決めピン14fが接続端面
14aから突出して設けられ、端部15には位置決めピ
ン14fを嵌合する位置決め孔15eが設けられてい
る。凸部14bの先端は面取りされており(図2(b)
に図示)凸部14bが凹部15bにスムーズに嵌合され
る。端部14には、ガイド部12が鋼矢板50のウェブ
に沿う側面12aとは異なる側面12bとレール部11
の側面11aとに、ボルト16を挿入するための開口部
14cが設けられる。同様に、端部15には、端部14
の開口部14cに対応する位置に、ナット17を挿入す
るための開口部15cが設けられる。開口部14c、1
5cは、それぞれ接続端面14a、15aと連通する断
面円状の孔14d、15dが設けられ、接続端面14
a、15aに向かって開口している。また、ナット17
を取り出すときに指を入れるための切欠部14eが設け
られ、ナット17を出し入れする便宜が図られる。な
お、図1(a)、(b)は、端部14と端部15とをレ
ール部11の側からみた様子を図示している。
【0016】そして、凸部14bを凹部15bに嵌合さ
せ、かつ、位置決めピン14fを位置決め孔15eに嵌
合させ、かつ、4ヶ所でボルト16により固定すること
で、接続端面14aと接続端面15aとが当接し、端部
14と端部15とが一体的に接続される。オーガケーシ
ング10の断面の4隅にあたる4ヶ所でボルト固定によ
り分割ケーシング10a、10b、10cが強固に接続
され、分割ケーシング10a、10b、10cを接続し
たのちに横吊りしても充分耐えうる強度が確保される。
また、ボルト16とナット17とを取り外すことで、分
割ケーシング10a、10b、10cの端部14と端部
15とが分割される。以上の通りにして、オーガケーシ
ング10が軸方向に分割および連接される。従って、専
門職人の手でオーガケーシング10を継ぐことが不要と
なり、多くの熟練を要さずとも工事作業者がオーガケー
シング10を精度良く連接できる。
【0017】なお、接続部Aは上述の構成に限られず、
分割ケーシング10a、10b、10cの一方の端部1
4(図2(e)参照)を、以下の通りに構成しても良
い。すなわち、図5(a)に示すように、端部14を、
ガイド部12と、略円筒状の外周18(図1、2に図
示)のうち鋼矢板50と対向する部分で、略くの字状の
頂部をもって外周18から突出する突出部19と、を備
えて構成する。突出部19はガイド部12から延在して
一体的に構成されている。これらガイド部12と突出部
19とに、接続端面14aに向かって開口する孔14d
を、ほぼ二等辺三角形の頂点となり互いにほぼ等間隔に
離間する3ヶ所に設ける構成としても良い。この場合に
は、3ヶ所の位置でのボルト16による締結力が、オー
ガケーシング10の断面にほぼ均等に働くようになり、
分割ケーシング10a、10b、10cを確実に接続で
きる。さらに、図5(b)に示すように、端部14を、
ガイド部12と、オーガケーシング10の内周部分が接
続端面14aに露出する円状の部分において、ガイド部
12の側面12aと略平行に交差する直径の延長線上の
2ヶ所の位置で、ほぼ半円状の頂部をもって外周18か
ら突出する2つの突出部1Aと、を備えて構成する。こ
れら2つの突出部1Aのそれぞれに孔14dを設ける構
成としても良い。
【0018】次に、本発明の実施の形態のオーガ装置1
を用い、上部障害Mにより高さが制限される場所におけ
る杭打設工法を説明する。先ず、図4(a)に示すよう
に、オーガモータ30および油圧シリンダ40と一体に
構成される分割ケーシング10aと、分割ケーシング1
0bとを接続部Rでオーガ装置1に連接する。次いで、
分割ケーシング10bと鋼矢板50(図3に図示)とを
杭圧入引抜機200のチャック装置210に挟持させ
る。次いで、図4(b)に示すように、オーガモータ3
0によりオーガスクリュウ20を回転させて地盤を先行
掘削させると共に鋼矢板50を圧入していく。ここで、
オーガスクリュウ20を回転させて掘削された土砂が、
オーガスクリュウ20に設けられる略螺旋状のオーガ羽
根(図示略)と、オーガケーシング10の内面と、の間
で上方に搬送されるときの反作用で、オーガケーシング
10には回転トルクが働く。この場合に、接続部Rでは
位置決めピン14fが位置決め孔15eに嵌合している
ため(図1、2参照)、上述の回転トルクが接続端面1
4aと接続端面15aとをずらすように働くことが防止
され、ボルト16に大きな力が働くことを防止できる。
【0019】分割ケーシング10bが下降していき、接
続部Rがチャック装置210に覆われる近傍の位置まで
下降したとき、鋼矢板50の圧入を一旦停止させ、図4
(c)に示すように、接続部Rで分割ケーシング10a
を分割ケーシング10bから分割して取り外す。次い
で、図4(d)に示すように、別途用意しておいた分割
ケーシング10cと分割ケーシング10aとを接続部S
で連接させる。この状態で、図4(e)に示すように、
クレーン装置300により吊り上げて位置合わせし、分
割ケーシング10cの接続部Tと分割ケーシング10b
の接続部Rとを連接する。図4(f)に示すように、分
割ケーシング10cが分割ケーシング10bに継ぎ足さ
れ、鋼矢板50をさらに深く圧入できる。なお、必要で
あれば、接続部Sがチャック装置210に覆われる近傍
の位置まで下降したときに、上述と同様にして分割ケー
シング(図示しない)を連接することで、鋼矢板50が
さらに深く圧入される。
【0020】また、以上の説明において、連接される分
割ケーシング10a、10b、10cには、分割ケーシ
ング10a、10b、10cの全長に応じた長さのオー
ガスクリュウ(図示しない)が中空部13(図3に図
示)に配置されている。このオーガスクリュウの両端部
は別のオーガスクリューと接続自在に構成される。従っ
て、接続部R、S、Tで分割ケーシング10b、10c
を継ぎ足す作業では、中空部13に配置されるオーガス
クリュウ同士を接続する作業を併せて行う。ここで、オ
ーガスクリュウ同士を接続するには、油圧シリンダ40
によりオーガスクリュウを僅かに下降させ、オーガスク
リュウ同士が接続される部分を分割ケーシング10a、
10b、10cから露出させても良い。この場合には、
接続する部分が露出するのでオーガスクリュウを接続す
る作業性が良い。また、鋼矢板50については、オーガ
ケーシング10を延長する長さに併せて溶接などにより
継ぎ足す。以上により、上部障害Mによる高さ制限のあ
る場所で鋼矢板50が打設される。
【0021】このように、高さ制限に対応できるため、
上部障害Mは仮設する必要がなく本設作業を行えば良
い。このために、上部障害Mの撤去が不要となり、工期
短縮・工費節減が図られる。また、ケーシング10を分
割して長さを短くでき、施工現場までの運搬が容易であ
る。運搬に際しては、全長の長いオーガケーシング10
を運搬するための専用の運搬手段に限定されず、運搬時
の許可申請も不要となる。また、施工高さを低く抑えら
れるので、油圧ホース16aの長さを短くでき、ホース
長による圧力損失が低減されると共に、ホースサイズを
小さくでき、油圧ホース16aを巻回するリール15を
小型化できる。
【0022】以上の本発明の実施の形態のオーガ装置1
によれば、オーガケーシング10が接続部Aで分割でき
るので、施工時のオーガケーシング10の全長を短くす
ることで、施工高さに制限がある場所においても鋼矢板
50の打設が可能である。また、小型のクレーン装置3
00でオーガ装置1を吊ることができ、作業ヤードが最
小限に抑えられ、より狭隘な場所での施工が可能であ
る。
【0023】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。例えば、オーガスクリュウ20を接続
する構成は周知の各種構成を適用できる。また、本実施
の形態では、開口部14cにナット17を挿入してボル
ト16と固定する構成としたが、開口部14cにタップ
を加工する構成としても良い。また、分割ケーシングを
接続可能に構成できれば、端部14と端部15とが備え
る構成を適宜入れ替えても良い。例えば、端部15にナ
ット17を取り付け、端部14にボルト16を取り付け
る構成としても良い。端部14に凹部15bを設け、凹
部15bと嵌合する凸部14bを端部15に設ける構成
としても良い。さらに、本実施の形態では、図5(b)
に示すように、2つの突出部1Aを設ける構成としたが
これに限定されず、突出部1Aを設ける数や配置は任意
に設計できる。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
において、適宜に変更可能であることは勿論である。
【0024】さらに、図2で示すようにオーガケーシン
グ10の回転トルクによりオーガケーシング10の端部
14と端部15を締結するためのボルト16への負担を
軽減させるために、ガイド部12に位置決めピン14f
を位置決め孔15eに嵌合させるピン方式であるが、図
6及び図7に示すように、キー方式を採用しても良い。
キー方式は、オーガケーシング10の一方の端部14の
外周に、該端部14から他方の端部15方向に突出する
ような板状部材14gを設け、該板状部材14gは他方
の端部15方向に向かって幅が狭くなる形状である。ま
た、前記板状部材14gと嵌合するような切欠部14h
を、他方の端部15の外周18に設ける。
【0025】ピン方式の場合、ガイド部12の両端に位
置決めピン14fとボルト16を締結するための孔14
dを隣接した状態で設ける部位が、オーガケーシング1
0の端部15の外周18より外側方向により広いスペー
スを必要とするのに対し、キー方式の場合では、図6に
示すように、ガイド部12の両隅にボルト16を締結す
るための孔14dを設け、該孔14d間に板状部材14
gを設ける場合、ガイド部12の両隅の形状が縮小さ
れ、また該板状部材14gの厚みは、オーガケーシング
10の壁厚とほぼ同じ厚みであるため、ガイド部12の
突出が縮小され、スペースを全体的に縮小することがで
きる。
【0026】そして、キー方式の方がオーガケーシング
10の中心部からガイド部12の鋼矢板50側の側面ま
での距離b(図6に図示)を縮減できる。このため、掘
削の中心をピン方式に比べ、より鋼矢板50側に近い方
向に移動することが可能になり、より鋼矢板50とオー
ガケーシング10の間隙を少なくすることで、鋼矢板5
0の圧入時の先端抵抗が軽減され、鋼矢板50の圧入が
容易になる。
【0027】また、掘削時にオーガーヘッドが既設の鋼
矢板50の継手部60aに接触し、鋼矢板50が湾曲し
たり、またオーガーヘッドの損傷を防ぐために、既設の
鋼矢板50の継手部60aと、オーガケーシング10の
先端ビットが回転した場合の最外周とのクリアランスA
をとる必要がある。
【0028】しかし、キー方式の場合は、ピン方式に比
べ、ガイド部12の両隅の形状が縮小され、オーガケー
シング10の中心部からガイド部12の鋼矢板50の側
面までの距離a(図6に図示)を縮減でき、掘削の中心
をピン方式に比べ、鋼矢板50を連続して圧入される連
続方向の次の鋼矢板50との継手部60b方向寄りに移
動させることができる。また、同時に掘削の中心が鋼矢
板50寄りに移動すると、同じ径のオーガケーシング1
0を使用する場合に、図2で示すようなピン方式に比べ
ると、既設の鋼矢板50の継手部60bとオーガケーシ
ングの先端ビットが回転した場合の最外周とのクリアラ
ンスA(図6に図示)が大きくなる。
【0029】そこで、ピン方式の場合と同じクリアラン
スAを保つとすると、キー方式の方が、より径の大きい
オーガーヘッドを使用でき、次に圧入する鋼矢板50と
の継手部60bに近い部分まで掘削が可能となり、鋼矢
板50の圧入が容易となる。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、施工する
高さが制限される場所や狭隘な場所においても容易に杭
を打設できる。
【0031】請求項2記載の発明によれば、請求項1と
同様の効果を奏することができるとともに、掘削時にか
かる抵抗を低減できる。
【0032】請求項3記載の発明によれば、請求項2と
同様の効果を奏することができるとともに、充分な強度
をもたせてオーガケーシングを強固に連接できる。
【0033】請求項4記載の発明によれば、請求項1〜
3のいずれか一つと同様の効果を奏することができると
ともに、さらに強固にオーガケーシングを連接できる。
【0034】請求項5記載の発明によれば、請求項1〜
4のいずれか一つと同様の効果を奏することができると
ともに、さらに強固にオーガケーシングを連接できる。
【0035】請求項6記載の発明によれば、請求項1〜
5のいずれか一つと同様の効果を奏することができると
ともに、分割ケーシングを接続してオーガケーシングを
延長することで、地盤に杭を容易に打設できる。
【0036】請求項7記載の発明によれば、請求項6と
同様の効果を奏することができるとともに、多大な反力
を得て地盤に杭が確実に打設される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態のオーガ装置1
のオーガケーシング10における接続部Aを示す図であ
る。
【図2】図1の接続部Aにおける端部14、15を示す
図である。
【図3】杭圧入引抜機200のチャック装置210を示
す図である。
【図4】鋼矢板50を打設する一連の工程を説明するた
めの図である。
【図5】図1の接続部Aの変形例を示す図である。
【図6】図1の接続部Aの変形例を示す図である。
【図7】図1の接続部Aの変形例を示す図である。
【図8】従来のオーガ装置100を用いて杭を打設する
様子を説明するための図である。
【符号の説明】
1 オーガ装置 10 オーガケーシング 11 レール部 12 ガイド部 1A 突出部 20 オーガスクリュウ 50 鋼矢板(杭) 200 杭圧入引抜機 210 チャック装置 A、R、S、T 接続部 10a、10b、10c 分割ケーシング 14g 板状部材 60a,60b 継手部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーガケーシングと、オーガケーシング
    内に配置されるオーガスクリュウと、を備えるオーガ装
    置であって、 前記オーガケーシングは、軸方向に連接可能な複数の分
    割ケーシングからなり、これら分割ケーシングを連接す
    ることにより延長可能となっていることを特徴とするオ
    ーガ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のオーガ装置において、 オーガ装置本体は、杭を打設する際に、この杭に沿って
    地盤を掘削し、 前記オーガケーシングは、前記杭に沿う形状をもち、打
    設される前記杭を案内するガイド部を備えることを特徴
    とするオーガ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のオーガ装置において、 前記ガイド部に、前記分割ケーシング同士を接続する接
    続部が設けられていることを特徴とするオーガ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一つに記載のオ
    ーガ装置において、 前記オーガケーシングは、該オーガケーシングを支持す
    る際に挟持されるレール部を備え、該レール部に、前記
    分割ケーシング同士を接続する接続部が設けられている
    ことを特徴とするオーガ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載のオ
    ーガ装置において、 前記オーガケーシングは、該オーガケーシングの外周か
    ら突出する複数の突出部を備え、該突出部に、前記分割
    ケーシング同士を接続する接続部が設けられていること
    を特徴とするオーガ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一つに記載のオ
    ーガ装置を用いて杭を打設する杭打設工法であって、 杭を打設する際に、前記分割ケーシングを連接してオー
    ガケーシングを延長しながら前記杭に沿って地盤を掘削
    すると共に、前記杭を地盤に打設することを特徴とする
    杭打設工法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の杭打設工法において、 前記オーガケーシングと前記杭とを挟持し、既設の杭か
    ら反力を取りながら、地盤の杭が打設される部分を掘削
    すると共に、地盤に杭を打設する杭圧入引抜機を使用す
    ることを特徴とする杭打設工法。
JP2001380146A 2000-12-14 2001-12-13 オーガ装置および杭打設工法 Expired - Lifetime JP3642047B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001380146A JP3642047B2 (ja) 2000-12-14 2001-12-13 オーガ装置および杭打設工法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-380674 2000-12-14
JP2000380674 2000-12-14
JP2001380146A JP3642047B2 (ja) 2000-12-14 2001-12-13 オーガ装置および杭打設工法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004343866A Division JP2005054573A (ja) 2000-12-14 2004-11-29 オーガ装置および杭打設工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002242182A true JP2002242182A (ja) 2002-08-28
JP3642047B2 JP3642047B2 (ja) 2005-04-27

Family

ID=26605847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001380146A Expired - Lifetime JP3642047B2 (ja) 2000-12-14 2001-12-13 オーガ装置および杭打設工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3642047B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015117505A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 株式会社技研製作所 鋼矢板の接合方法
JP2018188830A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 株式会社技研製作所 オーガ装置および杭圧入機
JP2019044445A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 株式会社技研製作所 オーガ装置および杭圧入機
JP2022121829A (ja) * 2021-02-09 2022-08-22 エスケー工業株式会社 矢板圧入工法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015117505A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 株式会社技研製作所 鋼矢板の接合方法
JP2018188830A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 株式会社技研製作所 オーガ装置および杭圧入機
JP2019044445A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 株式会社技研製作所 オーガ装置および杭圧入機
JP7112189B2 (ja) 2017-08-31 2022-08-03 株式会社技研製作所 オーガ装置および杭圧入機
JP2022121829A (ja) * 2021-02-09 2022-08-22 エスケー工業株式会社 矢板圧入工法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3642047B2 (ja) 2005-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3747594B2 (ja) 鋼管杭の接合継手
JP6579945B2 (ja) 鋼管杭
JP3258592B2 (ja) 鋼管杭の回転圧入用治具
JP2002242182A (ja) オーガ装置および杭打設工法
JP4175737B2 (ja) 杭の接続方法
JP2005054573A (ja) オーガ装置および杭打設工法
JP3266548B2 (ja) 鋼管杭の回転圧入用ヤットコ
JP2005194798A (ja) オーガ駆動装置、杭圧入装置及びオーガ併用杭圧入工法
JP3286820B2 (ja) アースドリル
CN220813814U (zh) 一种旋挖桩钢护筒
JP4719041B2 (ja) 杭圧入工法及び杭圧入引抜機
JP2843542B2 (ja) 無排土式の回転圧入杭
JP3768687B2 (ja) アースドリルのケリーバ装置
JP2005240302A (ja) 構造物の構築方法
JP3128561B2 (ja) シールドトンネル覆工法
JPH0572517B2 (ja)
JP2002317440A (ja) ケーシング回転掘削装置のスペーサ取付装置
JP7112189B2 (ja) オーガ装置および杭圧入機
KR20230136576A (ko) 시트파일 시공용 체결가이드유닛과 이를 이용한 시트파일의 시공공법.
JP2001342628A (ja) 鋼管建込み用治具および鋼管沈設方法
JPH11131471A (ja) 鋼矢板の打設方法と鋼矢板打設用ケーシング
JP2004204677A (ja) 鋼管建込み用治具および鋼管沈設方法
JP3418922B2 (ja) 杭打機の作業装置
JPH0640675Y2 (ja) 基礎杭のチャッキングキャップ
JP3264645B2 (ja) ケリ−バの駆動部の構造

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3642047

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140204

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term