JP2002241403A - ラクチドで化工されたデンプン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ラクチドで化工されたデンプン誘導体及びその製造方法

Info

Publication number
JP2002241403A
JP2002241403A JP2001227608A JP2001227608A JP2002241403A JP 2002241403 A JP2002241403 A JP 2002241403A JP 2001227608 A JP2001227608 A JP 2001227608A JP 2001227608 A JP2001227608 A JP 2001227608A JP 2002241403 A JP2002241403 A JP 2002241403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starch
weight
lactide
derivative
diester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001227608A
Other languages
English (en)
Inventor
Robert L Billmers
エル.ビルマース ロバート
David S Roesser
エス.ローサー デイビッド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Starch and Chemical Investment Holding Corp
Original Assignee
National Starch and Chemical Investment Holding Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Starch and Chemical Investment Holding Corp filed Critical National Starch and Chemical Investment Holding Corp
Publication of JP2002241403A publication Critical patent/JP2002241403A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B31/00Preparation of derivatives of starch
    • C08B31/02Esters
    • C08B31/04Esters of organic acids, e.g. alkenyl-succinated starch

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】増大した柔軟性及び強度並びに合成ポリマーと
の相溶性を有する、デンプンをベースにするフォーム製
品の形成に特に有用なデンプン誘導体の提供。 【解決手段】1式で表わされるデンプンラクチドエステ
ル誘導体。水性苛性アルカリ媒体中でデンプンとラクチ
ドとを反応させるその製造方法。 (式中、Stはデンプンベース物質であって、XはH、
アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムで
あり、Rは1〜3の炭素原子のアルキルであり、デンプ
ンの乾燥質量に基づいて、約1〜10質量%のジエステ
ル基が前記デンプンに結合している)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデンプンラクチドジ
エステル誘導体及び水性苛性アルカリ媒体中でのデンプ
ンとラクチドとの反応を包含する上記誘導体の製造に関
する。これらの誘導体は、増大した柔軟性及び強度並び
に合成ポリマーとの相溶性を有するデンプンをベースに
するフォーム製品の形成に特に有用である。
【0002】
【従来の技術】種々のデンプン誘導体及び化工が何年に
もわたって開示されており、最近には、生分解性並びに
他の物理的及び化学的性質を備えた化工されたデンプン
を開発する多くの試みがなされてきた。
【0003】デンプン誘導体及び特にデンプンエステル
の総説はR.L.Whisler他により編集された
「Starch:Chemistry and Tec
hnology」第2版、10章(1984)に見い出
すことができる。デンプンエステル誘導体のさらなる開
示は、O.W.Wurzburgにより編集された「M
odified Starches:Properti
es and Uses」第55〜77頁(1986)
に見い出すことができる。
【0004】R.Narayan他に1996年7月3
0日に発行された米国特許第5,540,929号は、
有機金属重合剤の存在下に環状脂肪族エステルモノマー
をグラフトさせた多糖類を含む生分解性組成物を開示し
ている。1995年9月25日に公開されたPCT特許
出願WO95/25750号は、脂肪族ポリエステルと
グラフトさせたデンプン誘導体を開示しており、そこで
は、環状エステル、例えばラクトンを遷移金属触媒を用
いて、バルク重合でデンプンと重合させる手順で製造さ
れる。1993年5月21日付けの特開平5−1251
01号はケミカルアブストラクツ119:183207
rに開示され、非水性溶媒系を用いて、ラクトンまたは
ラクチドとグラフトしたデンプンを示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなデンプン
誘導体及びその製造の種々の開示にもかかわらず、増大
した柔軟性及び強度並びに増大した合成ポリマー、例え
ば、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸及びポリエステルと
の相溶性を有するフォーム製品の形成に有用なデンプン
誘導体についてのニーズがいまだに存在する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はデンプンラクチ
ド誘導体及びデンプンを水性苛性アルカリ媒体でラクチ
ドと反応させるその製造方法に関する。より詳細には、
本発明は次の式:
【化3】 (式中、Stはデンプンベース物質であって、XはH、
アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムで
あり、Rは1〜3の炭素原子のアルキルであり、デンプ
ンの乾燥質量に基づいて、約1〜10質量%のジエステ
ル基が前記デンプンに結合している)を有するデンプン
ラクチドジエステル誘導体に向けられている。
【0007】本発明は、増大した柔軟性及び強度を有す
るデンプンフォーム製品を製造するのに有用なデンプン
ラクチドジエステル誘導体を包含する。デンプンラクチ
ド誘導体は、上記の式(I)を有し、水性苛性アルカリ
系中で、デンプンをラクチドで化工するか、デンプンと
ラクチドとを反応させることにより製造する。
【0008】化工されたデンプンラクチドを製造するの
に出発デンプン物質として用いられるベースデンプン物
質は、天然または化工されたいくつかのデンプンの任意
のものでよい。このようなデンプンは、コーン、ジャガ
イモ、小麦、米、タピオカ、サゴ、モロコシ、ワキシー
メイズ及び高アミロースデンプン、すなわち、少なくと
も40質量%及びより特定的には少なくとも65質量%
のアミロース含量を有するデンプン、たとえば、高アミ
ロースコーン等を包含する任意の植物源由来のものを包
含する。デンプンフラワーもデンプン源として用いるこ
とができる。例えば、酸及び/または熱の加水分解作用
により製造されたデキストリン、酸化剤、例えば、次亜
塩素酸ナトリウムでの処理により製造された酸化デンプ
ン、酵素転換または穏和な酸加水分解により製造された
流動性から低粘性変性デンプン、並びに誘導体化及び架
橋デンプンを包含する、前記ベースの任意のものに由来
する転換製品も包含する。
【0009】上記のように本発明に用いられる出発デン
プン物質は未化工または化工されたものでよく、本明細
書で用いられるデンプンという用語は両方の種類を包含
する。化工という用語により、デンプンは当業界で既知
の典型的な方法、たとえば、エステル化、エーテル化、
酸化、酸加水分解、架橋及び酵素転換により誘導体化ま
たは化工できることを意味する。典型的には、化工デン
プンは、エステル、たとえば、酢酸エステル及びジカル
ボン酸、特にアルケニルコハク酸の半エステル、エーテ
ル、たとえばヒドロキシエチル及びヒドロキシプロピル
デンプン並びにカチオン性デンプン、たとえば、2−ジ
エチルアミノエチルクロリド(DEC)で化工したデン
プン及び第4級アンモニウム試薬、たとえば、3−クロ
ル−2−4−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウ
ムクロリドで化工したデンプン、次亜塩素酸で酸化した
デンプン、架橋剤、たとえば、オキシ塩化燐、エピクロ
ルヒドリン及びオルト燐酸ナトリウムまたはカリウムと
トリポリ燐酸塩との反応により製造された燐酸塩誘導体
並びにそれらの組み合せと反応したデンプンを包含す
る。
【0010】誘導体化デンプンは、カチオン性、アニオ
ン性、両性、非イオン性及び架橋デンプンを包含する。
これら及び他の慣用のデンプンの化工は、R.L.Wh
istler他により編集された「Starch:Ch
emistry and Technology」第2
版、Chapter X(1984年)に記載されてい
る。デンプンエステルの性質により、他の化工は、デン
プンエステルの加水分解を避けるために、好ましくはラ
クチドとの処理の前に達成すべきである。
【0011】本発明のデンプンは顆粒状であるか、分散
されている、すなわち、調理されている、押し出されて
いる、噴霧乾燥されている等であり得る。分散されたデ
ンプンの化工の場合には、最終製品は、ろ過以外の方法
で回収しなければならない。これは、限定ではないが、
噴霧乾燥、凍結乾燥、溶媒からの沈澱等を包含する。
【0012】好ましい一つの態様では、デンプン物質
は、高アミロースデンプン、すなわち、少なくとも40
質量%のアミロースを含有するもの及びより好ましくは
少なくとも65質量%のアミロースを含有するものであ
る。
【0013】本発明において特に有用なデンプン出発物
質の1つの化工は、アルキレンオキシド、特に2〜6、
好ましくは2〜4の炭素原子を含有するものを用いるエ
ーテル化である。エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド及びブチレンオキシドは、出発デンプン物質をエーテ
ル化するのに有用な代表的な化合物であり、プロピレン
オキシドが特に好ましい。所望の性質及び経済性に依存
して、種々の量の上記化合物を用いることができる。一
般に、デンプンの質量に基づいて、15質量%以上ま
で、より特定的には1〜15質量%、好ましくは約10
質量%まで、より特定的には1〜10質量%の結合した
アルキレン基が用いられる。本発明のデンプンラクチド
(1)は、デンプンとラクチドまたはラクチド誘導体、
すなわち、次式
【化4】 (式中、Rは1〜3の炭素、好ましくは炭素原子1個の
アルキルである)の6員環を有する環状エステルとを反
応させることにより製造する。ラクチドまたは環状ジエ
ステルはその対応するα−ヒドロキシ酸からエステル化
により形成される。
【0014】デンプン出発物質は、デンプン物質の水性
スラリーまたは水性分散液のいずれかを用いて室温で水
性苛性アルカリ媒体中にデンプン及びラクチドを添加す
ることによりラクチドで化工またはラクチドと反応させ
る。反応は、約7〜10、好ましくは約7〜8のpHでア
ルカリ条件下に行なわれる。pHはアルカリ性物質の希水
溶液の周期的添加により都合よく調節される。
【0015】本発明の方法においては、アルカリ試薬ま
たはアルカリ性媒体としていかなるアルカリ性物質も用
いることができる。特に有用なアルカリ性物質は水酸化
アルカリ金属、水酸化アルカリ土類金属またはIAもし
くはIIA族の水酸化物、酸化物、炭酸化物もしくはその
他の塩である。アルカリ物質の実例としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化
アンモニウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム及
びリン酸トリナトリウムがある。好ましいアルカリは水
酸化アルカリ金属で、最も好ましいものは水酸化ナトリ
ウム及び水酸化カリウムである。
【0016】ある範囲の温度、より特定的には約5〜4
5℃で、好ましくは約20〜30℃を用いることができ
るが、反応は室温で(典型的には約22.5℃)で行な
われる。
【0017】デンプン物質を化工するのに用いられるラ
クチドの量は、所望の特性及びデンプンの性質に依存し
てある程度変わるだろう。ラクチドの量はデンプンの質
量に基づいて約1〜50質量%またはそれを超えて変わ
り得るが、より特定的にはデンプンの質量に基づいて、
約1〜30質量%及び好ましくは約5〜20質量%のラ
クチドを用いる。デンプンに結合した誘導体基、すなわ
ち、
【化5】 の量は、乾燥デンプンの質量に基づいて、約1〜10質
量%、好ましくは約1.5〜5質量%に変わるだろう。
【0018】本発明のラクチド化工デンプンはデンプン
ベースのフォームを製造するのに特に有用である。上記
フォーム製品は改善された柔軟性と強度を有し、既知の
手順に従って押出工程を用いて製造することができる。
デンプンフォーム製品を形成するための典型的な押出工
程は、Lacourse他に1991年8月27日に発
行された米国特許第5,043,196号及びTsai
他に1998年5月26日に発行された米国特許第5,
756,556号に開示されている。上許特許(参照に
より本明細書に組み込まれる)においては、デンプンの
押出は、デンプンの質量に基づいて、約25質量%ま
で、より特定的には約8〜25質量%及び好ましくは約
10〜21質量%の総水分含量の下で、約100〜25
0℃の温度で実施される。デンプン供給材料への核剤ま
たは塩の添加は、膨張製品の加工及び性質を改良するの
に有用である。本発明のラクチド化工デンプンは、他の
種々のサイズ、形及び型の生分解性物品及び製品の製造
にも有用であり、多数の操作、例えば、発泡、フィルム
圧縮成形、射出成形、ブロー成形、押出、同時押出、真
空成形、熱成形及びこれらの組み合わせにより製造する
ことができる。
【0019】本発明の化工デンプンは、合成ポリマー、
例えば、ポリビニルアルコール、ポリカプロラクトン、
ポリ乳酸及びポリエステルとブレンドした時、より良好
な相溶性と増強された物性を与えるだろう。用途に依存
して、化工デンプンはブレンド物の約1〜99質量%、
好ましくは約10〜50質量%の量で変動し得る。
【0020】本発明のさらなる態様は次の通りである。 1.次式
【化6】 (式中、Stはデンプンで、Rは1〜3の炭素原子のア
ルキルで、XはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属ま
たはアンモニウムであり、乾燥デンプンの質量に基づい
て約1〜10質量%のジエステル基が前記デンプンに結
合している)を有する、デンプンラクチドジエステル誘
導体。 2.Rがメチルである態様1のデンプン誘導体。 3.前記デンプンが少なくとも40質量%のアミロース
含量を有する高アミロースデンプンである態様1のデン
プン誘導体。 4.前記デンプンが高アミロースコーンデンプンである
態様3のデンプン誘導体。 5.前記デンプンが、さらに約1〜15質量%の結合し
た2〜6の炭素原子を有するアルキレンオキシドで化工
されている態様3のデンプン誘導体。
【0021】6.Rがメチルである態様5のデンプン誘
導体。 7.アルキレンオキシドがプロピレンオキシドである態
様6のデンプン誘導体。 8.約1.5〜5質量%のジエステル基がデンプンに結
合している態様1のデンプン誘導体。 9.デンプンが少なくとも40質量%のアミロース含量
を有している高アミロースデンプンである態様8のデン
プン誘導体。 10.R基がメチルである態様9のデンプン誘導体。
【0022】11.デンプンが高アミロースコーンデン
プンである態様10のデンプン誘導体。 12.デンプンがさらに約1〜15質量%の結合した2
〜6の炭素原子のアルキレンオキシドで化工されている
態様10のデンプン誘導体。 13.デンプンが高アミロースコーンデンプンで、アル
キレンオキシドがプロピレンオキシドである態様12の
デンプン誘導体。 14.デンプンが少なくとも65質量%のアミロース含
量を有している態様13のデンプン誘導体。 15.デンプンを水性苛性アルカリ系でラクチドと反応
させるデンプンラクチド誘導体の製造方法。
【0023】16.ラクチドが次式
【化7】 を有し、Rが1〜3の炭素原子のアルキルである態様1
5の方法。 17.水性苛性アルカリ系のpHが約7〜10である態様
16の方法。 18.デンプンが少なくとも40質量%のアミロース含
量を有する高アミロースデンプンである態様17の方
法。 19.デンプンが高アミロースコーンデンプンである態
様18の方法。 20.デンプンがさらに約1〜15質量%の結合した2
〜6の炭素原子を有するアルキレンオキシドで化工され
ている態様19の方法。
【0024】21.デンプンが少なくとも65質量%の
アミロース含量を有し、アルキレンオキシドがプロピレ
ンオキシドである態様20の方法。 22.約25%まで総水分含量の存在下で、約100〜
250℃で態様1の組成を有するデンプンを押し出すこ
とを含む、デンプンをベースとするフォーム製品を製造
する方法。 23.デンプンが少なくとも40質量%のアミロース含
量を有する態様22の方法。 24.デンプンがさらに約1〜15質量%の結合した2
〜6の炭素原子を有するアルキレンオキシドで化工され
ている態様23の方法。 25.デンプンが少なくとも65質量%のアミロース含
量を有する高アミロースコーンデンプンであり、アルキ
レンオキシドがプロピレンオキシドである態様24の方
法。 26.約1.5〜5質量%のジエステル基がデンプンに
結合している態様25の方法。
【0025】次の例はさらに本発明の態様を例証する。
例において、別記されない限りすべての部及びパーセン
トは質量で表わされ、すべての温度はセ氏で表わされ
る。
【0026】例1 ラクチド(3,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−
2,5−ジオン)を用いるデンプンの化工 合計1000gのHylon VIIデンプン(ナショナ
ル スターチ アンドケミカル カンパニーから入手で
きる、約70%のアミロース含量の高アミロースコーン
デンプン)を4リットル ステンレススティールビーカ
ー中の1500mLの冷水(20℃)にスラリー化し、頭
上撹拌機で均一になるまで混合した。反応容器に3%N
aOH溶液を7.5のpH設定点まで送るように設定した
pH調節ユニットを装備した。粉末化1−ラクチドを5g
/15分の速度で、合計100gのラクチドが添加され
るまで添加した。pHを維持しながら反応液をさらに1時
間撹拌した。次いで、スラリーのpHを希塩酸で5.6〜
6.0に調整し、スラリーをろ過し、水で洗浄して残存
試薬を除去した。次いで試料をトレーに拡げ、約10%
の水分まで乾燥した。
【0027】デンプン誘導体の分析は、水分量が分かっ
ている5,000gの試料を250mLの蒸留水にスラリ
ー化することにより達成した。スラリーを沸とう水浴中
で10分間加熱し、冷水浴中に置くことにより室温まで
冷却した。次いで試料を0.1NのNaOHを用いてフ
ェノールフタレン終点まで滴定した。50mLの0.1N
のNaOHを添加し、密閉したビーカー中で48時間撹
拌した。試料を0.1NのHClで無色となるまで滴定
し、HClの量を記録した。結合したラクチドの量を次
の式 結合したラクチドの%=144.13〔5.0−(HC
lのmL×0.1)〕/無水の試料の質量 を用いて決定した。種々の試料についての結果を表1に
示す。
【0028】 表1 試料 デンプンの種類 処理レベル 結合したジエステル (%) (%) 1 Hylon VII 5 1.79 2 Hylon VII 10 2.26 3 コーン 10 2.54
【0029】上記の例は、水性条件下でのデンプンのラ
クチドを用いる化工が、ジエステルラクチド側鎖を有す
る化工デンプンを提供することを例証する。
【0030】例2 デンプン含有ジエステルラクチドの押出 例1で製造した化工デンプンと合計2%灰分のミクロタ
ルク(核剤)と乾式混合した。デンプンの水分含量を測
定し、追加の水を押出機の供給口に加え、ダイに存在す
る物質中の水を合計17〜19%とした。デンプンを7
バレル及び中位の剪断設計に改造したWerner−P
fleiderer ZSK−30二軸押出機に供給し
た。試料をダイに到着する時間までに180℃(熱及び
機械的エネルギー)に加熱した。発泡は、溶融デンプン
がダイ本体の末端の5mmの開口を出ていく時に起こっ
た。製品を相対湿度50%まで平衡化させ、次いで、圧
縮性及びレジリエンスについて評価し、未化工デンプン
から製造された他の試料と比較した。異なった化工デン
プンから製造された発泡製品を下記表2に示す。
【0031】 表2デンプンの種類 化工(結合%) フォームの性質 Hylon VII なし 脆い Hylon VII プロピレンオキシド(5%) かなり良い コーン プロピレンオキシド(4%) 脆い Hylon VII ラクチド(2.5%) かなり良い Hylon VII ラクチド(2.3%)/ プロピレンオキシド(5%) 好適 コーン ラクチド(2.5%) かなり良い
【0032】本例で例証した試料は、デンプンをラクチ
ドで化工した場合に、改良された性質を示す。追加の他
の化工、たとえば、プロピレンオキシドはさらなる改良
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 B29K 105:04 C08L 3:06 C08L 3:06 (72)発明者 ロバート エル.ビルマース アメリカ合衆国,ニュージャージー 08559,ストックトン,ローズモント−リ ンゴーズ ロード 406 (72)発明者 デイビッド エス.ローサー アメリカ合衆国,ニュージャージー 08809,クリントン,ローリング ヒル ロード 42 Fターム(参考) 4C090 AA02 AA05 AA08 BA15 BA16 BB52 BB72 BB84 BB94 BB97 BD02 BD11 CA38 DA32 4F074 AA03 BA34 CC32 DA17 DA24 4F207 AA01 AB02 AG20 KA01 KA11 KF04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式を有するデンプンラクチドジエステ
    ル誘導体: 【化1】 (式中、Stはデンプン、好ましくは40質量%より多
    いアミロース含量を有するデンプン、より好ましくは少
    なくとも65質量%のアミロース含量を有するデンプン
    であり、Rは1〜3の炭素原子のアルキルであって、好
    ましくはRはメチルであり、XはH、アルカリ金属、ア
    ルカリ土類金属またはアンモニウムであり、乾燥デンプ
    ンの質量に基づいて、約1〜10質量%、好ましくは約
    1.5〜5質量%のジエステル基が前記デンプンに結合
    しており、前記デンプンはさらに約1〜15%の2〜6
    の炭素原子を有するアルキレンオキシドで化工されてお
    り、好ましくは前記アルキレンオキシドはプロピレンオ
    キシドである)。
  2. 【請求項2】 請求項1のデンプンラクチド誘導体の製
    造方法であって、デンプン、好ましくは40質量%より
    多いアミロース含量を有するデンプン、より好ましくは
    少なくとも65質量%のアミロース含量を有するデンプ
    ンと、ラクチドとを水性苛性アルカリ系中で反応させ、
    そこで前記系は好ましくは約7〜10のpHを有し、前記
    ラクチドは、好ましくは次の式 【化2】 を有し、式中、Rは1〜3の炭素原子のアルキルであ
    り、乾燥デンプンの質量に基づいて、約1〜10質量
    %、好ましくは約1.5〜5質量%のジエステル基が前
    記デンプンに結合しており、かつ、前記デンプンがさら
    に1〜15%の2〜6の炭素原子を有するアルキレンオ
    キシドで化工されており、好ましくは前記アルキレンオ
    キシドがプロピレンオキシドである、前記方法。
  3. 【請求項3】 デンプンをベースとするフォーム製品を
    製造する方法であって、請求項1の組成を有するデンプ
    ンラクチド誘導体を約25%までの総水分含量の存在下
    に、約100〜250℃の温度で押し出すことを含む方
    法。
JP2001227608A 2000-08-03 2001-07-27 ラクチドで化工されたデンプン誘導体及びその製造方法 Pending JP2002241403A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/632296 2000-08-03
US09/632,296 US6627752B1 (en) 2000-08-03 2000-08-03 Lactide modified starch derivatives and the process of preparation thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002241403A true JP2002241403A (ja) 2002-08-28

Family

ID=24534934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001227608A Pending JP2002241403A (ja) 2000-08-03 2001-07-27 ラクチドで化工されたデンプン誘導体及びその製造方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6627752B1 (ja)
EP (1) EP1178054B1 (ja)
JP (1) JP2002241403A (ja)
CN (1) CN1183161C (ja)
AT (1) ATE325819T1 (ja)
AU (1) AU777504B2 (ja)
CA (1) CA2354277A1 (ja)
DE (1) DE60119449T2 (ja)
ES (1) ES2261302T3 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1816164A4 (en) * 2003-11-25 2008-01-02 Asahi Kasei Life & Living Corp MATTER FILM
DE10360772A1 (de) * 2003-12-23 2005-07-28 Oxeno Olefinchemie Gmbh Verfahren zur Herstellung von Organoacylphosphiten
US20080090984A1 (en) * 2004-08-27 2008-04-17 Hajime Namikoshi Glucan Derivative And Production Process Thereof
JP2007023188A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Univ Kinki 樹脂組成物
CN104263377B (zh) * 2014-10-08 2017-03-08 成都科衡环保技术有限公司 一种高分子有机固沙剂及其制备方法
US10400105B2 (en) 2015-06-19 2019-09-03 The Research Foundation For The State University Of New York Extruded starch-lignin foams
CN112457519A (zh) * 2020-11-25 2021-03-09 江南大学 一种微发泡淀粉基材料及其加工方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58225101A (ja) 1982-06-22 1983-12-27 Daicel Chem Ind Ltd セルロ−スエステル誘導体及びその製造方法
US5043196A (en) 1989-05-17 1991-08-27 National Starch And Chemical Investment Holding Corporation Biodegradable shaped products and the method of preparation thereof
US5247013A (en) * 1989-01-27 1993-09-21 Mitsui Toatsu Chemicals, Inc. Biocompatible polyester and production thereof
JPH05125101A (ja) * 1991-11-08 1993-05-21 Asahi Chem Ind Co Ltd 澱粉エステルグラフト共重合体及びその製造方法
FI98818C (fi) 1994-03-21 1997-08-25 Valtion Teknillinen Alifaattisilla polyestereillä oksastetut tärkkelysjohdannaiset ja menetelmä niiden valmistamiseksi sekä käyttö
JP2742892B2 (ja) * 1995-03-03 1998-04-22 日本コーンスターチ株式会社 エステル化ポリエステルグラフト化澱粉
US5540929A (en) 1995-03-08 1996-07-30 Board Of Trustees Operating Michigan State University Polysaccharides grafted with aliphatic polyesters derived from cyclic esters
US5756556A (en) 1996-11-18 1998-05-26 National Starch And Chemical Investment Holding Corporation Starch foam products with improved flexibility/compressibility and the method of preparation thereof
US5797984A (en) * 1997-04-15 1998-08-25 National Starch And Chemical Investment Holding Corporation Water resistant starch based foams

Also Published As

Publication number Publication date
DE60119449T2 (de) 2006-12-14
AU5768201A (en) 2002-02-07
EP1178054A1 (en) 2002-02-06
ES2261302T3 (es) 2006-11-16
US6627752B1 (en) 2003-09-30
CA2354277A1 (en) 2002-02-03
CN1183161C (zh) 2005-01-05
AU777504B2 (en) 2004-10-21
DE60119449D1 (de) 2006-06-14
ATE325819T1 (de) 2006-06-15
CN1337408A (zh) 2002-02-27
EP1178054B1 (en) 2006-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4380799B2 (ja) 超吸収性材料並びに該材料の製造法
JP2579843B2 (ja) 澱粉エステルの製造方法、澱粉エステル、及び澱粉エステル組成物
EP1969014B1 (en) Process for starch modification
JP2742892B2 (ja) エステル化ポリエステルグラフト化澱粉
CA2254058A1 (en) Biodegradable polyester and natural polymer compositions and expanded articles therefrom
CA2370010A1 (en) Biodegradable polymer compositions, methods for making same and articles therefrom
US3720662A (en) Preparation of starch esters
WO2005073256A1 (en) Method for the manufacture of carboxyalkylinulin
US4112222A (en) Method of preparing hydroxypropylated starch derivatives
JP2002241403A (ja) ラクチドで化工されたデンプン誘導体及びその製造方法
US3767604A (en) Compatible mixtures of modified starch and polyvinyl alcohol
JP2006282785A (ja) 膨潤抑制澱粉および膨潤抑制澱粉の製造方法
JP2001521947A (ja) ポリヒドロキシポリマー又はその誘導体とラクトンとの反応
US5844068A (en) Process for the preparation of polyhydroxycarboxylic acid copolymer resin
JP2740824B2 (ja) エステル化澱粉を含む高分子組成物
KR100257036B1 (ko) 반응성이 우수한 열가소성 전분의 제조방법, 이를 함유하는 수지조성물 및 복합재료
JP3745612B2 (ja) ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法
JP2003335934A (ja) 樹脂組成物およびその成形物
RU2205191C1 (ru) Способ получения аморфизованного поливинилового спирта
JP2951720B2 (ja) 樹脂組成物
Isah Scholars International Journal of Chemistry and Material Sciences
JP3496196B2 (ja) 生分解性樹脂組成物の製造方法
WO2001072890A1 (en) Biodegradable polymer compositions, methods for making same and articles therefrom
GB2029431A (en) Method of Preparing Hydroxypropylated Starch Derivatives
JPH07242751A (ja) 成形物及びその製造方法