JP2002241386A - アルケニルホスフィンオキシド類の製造方法 - Google Patents
アルケニルホスフィンオキシド類の製造方法Info
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Abstract
離、精製も容易なアルケニルホスフィンオキシド類の新
規な製造方法を提供する。 【解決手段】 ロジウム化学種やロジウム錯体等のロジ
ウム触媒の存在下に、アセチレン化合物或いはジアセチ
レン化合物と第2級ホスフィンオキシドとを反応させる
一般式IIIのアルケニルホスフィンオキシド化合物或
いは一般式VI等のビス(アルケニルホスフィンオキシ
ド)化合物の製造方法。 R1CH=CR2P(O)(R3)2 [II
I] R4CH=C[P(O)(R3)2]−R5−[P
(O)(R3)2]C=CHR6 [VI] 具体的には、例えばジフェニルホスフィンオキシドと1
−オクチンをRhCl(PPh3)3の存在下反応させ
ると(E)−1−オクテン−1−イルジフェニルホスフ
ィンオキシドが得られる。
Description
助配位子として広く用いられる第3級ホスフィンに容易
に変換し得、また、それ自身求核剤やラジカル種と容易
に反応し得る等、合成化学の分野において極めて有用な
化合物であるアルケニルホスフィンオキシド化合物の新
規な製造方法に関する。
に第3級ホスフィンに変換される。第3級ホスフィン類
が各種触媒反応の補助配位子として広く用いられること
から、アルケニルホスフィンオキシドは極めて有用な化
合物である。更に、同化合物と求核剤やラジカル種は容
易に反応する。また、同化合物はHorner-Wittig反応に
用いることもできる。 従って、アルケニルホスフィン
オキシド類は精密化学品の合成の面でも有用性が高い一
群の化合物である。アルケニルホスフィンオキシドの合
成方法としては、従来、アルケニルグリニャール試薬な
ど有機金属試薬とハロゲン化リン化合物を反応させる方
法、第2級ホスフィンオキシドとアルケニルハロゲン化
合物を反応させる方法等が知られている。しかし、前者
の方法では、マグネシウムなどの塩の生成が伴うという
欠点があり、また、後者の方法では、塩基を加えて、発
生するハロゲン化水素を塩として捕捉する必要がある。
しかも、これらの方法は、何れも主生成物以外に他の化
合物が副生される点で、工業的に好ましい方法とは言え
ない。一方、最近になって、パラジウム触媒の存在下
で、アセチレン化合物に第2級ホスフィンオキシドを付
加させる方法が見出されたが(Organometallics15
巻、3259ページ、1996年;日本特許第2849712
号)、この方法では生成物の選択性が高くない。
き現状に鑑みなされたもので、簡便、安全且つ効率的に
合成することができ、副生物が少なく、分離、精製も容
易な、アルケニルホスフィンオキシド類の新規な製造方
法を提供することを目的とする。
を達成すべく、容易に入手可能な第2級ホスフィンオキ
シドとアセチレン化合物との反応について鋭意研究を重
ねた結果、この反応はロジウム触媒存在下で付加反応が
進行し、高い収率と選択性で対応するアルケニルホスフ
ィンオキシド類を与えることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
に、一般式[I] R1C≡CR2 [I] (式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原
子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有
していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していて
もよいアルケニル基、置換基を有していてもよいシクロ
アルケニル基、置換基を有していてもよいアリール基、
置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリールオキシ基、置換基を有していても
よいヘテロアリール基、フェロセニル基、アルコキシ基
又は置換基を有していてもよいシリル基を示す。)で表
されるアセチレン化合物を、一般式[II] HP(O)(R3)2 [II] (式中、R3は、アルキル基、シクロアルキル基、アラ
ルキル基又はアリール基を示す)で表される第2級ホス
フィンオキシドと反応させることを特徴とする、一般式
[III] R1CH=CR2P(O)(R3)2 [III] 又は/及び一般式[IV] R2CH=CR1P(O)(R3)2 [IV] (式中、R1、R2、およびR3は前記と同じ)で表さ
れるアルケニルホスフィンオキシド化合物の製造方法に
関する。
に、一般式[V] R4C≡C−R5−C≡CR6 [V] (式中、R4及びR6は、それぞれ独立して、水素原
子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有
していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していて
もよいアルケニル基、置換基を有していてもよいシクロ
アルケニル基、置換基を有していてもよいアリール基、
置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリールオキシ基、置換基を有していても
よいヘテロアリール基、アルコキシ基又は置換基を有し
ていてもよいシリル基を示し、R5は、アルキレン基、
シクロアルキレン基又はアリーレン基を示す)で表され
るジアセチレン化合物を、一般式[II] HP(O)(R3)2 [II] (式中R3は、前記と同じ)で表される第2級ホスフィ
ンオキシドと反応させることを特徴とする、一般式[V
I] R4CH=C[P(O)(R3)2]−R5−[P(O)(R3)2]C=CHR6[ VI] 又は/及び一般式[VII] R4[P(O)(R3)2]C=CH−R5−CH=C[P(O)(R3)2]R6[ VII] (R3、R4、R5、およびR6は前記と同じ)で表さ
れるビス(アルケニルホスフィンオキシド)化合物の製
造方法に関する。
において、R1、R2で示される置換基を有していても
よいアルキル基のアルキル基としては、例えば、炭素数
が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜
6の直鎖状又は分枝状のアルキル基が挙げられ、より具
体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第二級ブチ
ル基、第三級ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが
挙げられる。また、置換基を有していてもよいシクロア
ルキル基のシクロアルキル基としては、例えば、炭素数
3〜30、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜1
0の単環、多環又は縮合環式のシクロアルキル基が挙げ
られ、より具体的には、シクロプロピル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げ
られる。置換基を有していてもよいアルケニル基のアル
ケニル基としては、例えば、前記した炭素数2以上のア
ルキル基に1個以上の二重結合などの不飽和基を有する
ものが挙げられ、より具体的には、ビニル基、アリル
基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニ
ル基、1,3−ブタジエニル基、2−ペンテニル基、2
−ヘキセニル基等が挙げられる。置換基を有していても
よいシクロアルケニル基のシクロアルケニル基として
は、前記したシクロアルキル基に1個以上の二重結合な
どの不飽和基を有するものが挙げられ、より具体的に
は、シクロプロペニル基、シクロペンテニル基、シクロ
ヘキセニル基等が挙げられる。置換基を有していてもよ
いアリール基のアリール基としては、例えば、炭素数6
〜30、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜14
の単環、多環又は縮合環式の芳香族炭化水素基が挙げら
れ、より具体的には、例えば、フェニル基、トリル基、
キシリル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントリ
ル基、フェナントリル基、ビフェニル基等が挙げられ
る。置換基を有していてもよいアラルキル基のアラルキ
ル基としては、例えば、炭素数7〜30、好ましくは7
〜20、より好ましくは7〜15の単環、多環又は縮合
環式のアラルキル基が挙げられ、より具体的には、例え
ば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナ
フチルエチル基等が挙げられる。置換基を有していても
よいアリールオキシ基のアリールオキシ基としては、例
えば、炭素数6〜30、好ましくは6〜20、より好ま
しくは6〜14の単環、多環又は縮合環式の芳香族炭化
水素基を有するアリールオキシ基が挙げられ、より具体
的には、例えば、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシ
リルオキシ基、ナフトキシ基、メチルナフチルオキシ
基、アントリルオキシ基、フェナントリルオキシ基、ビ
フェニルオキシ基等が挙げられる。
ルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラル
キル基及びアリールオキシ基の置換基としては、例え
ば、水酸基、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、例えば塩素、臭
素、フッ素等のハロゲン原子、シアノ基、例えばジメチ
ルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ
基、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基等のアルコキシカルボニル基、シリル基、例えばトリ
メチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメ
チルシリル基、トリフェニルシリル基等の置換シリル
基、例えばt−ブチルジメチルシロキシ基等のシロキシ
基等が挙げられる。
基のヘテロアリール基としては、環中に少なくとも1個
以上の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を有し、1個の
環の大きさが5〜20員、好ましくは5〜10員、より
好ましくは5〜7員であって、シクロアルキル基、シク
ロアルケニル基又はアリール基などの炭素環式基と縮合
していてもよい飽和又は不飽和の単環、多環又は縮合環
式のものが挙げられ、より具体的には、例えば、ピリジ
ル基、チエニル基、チアゾリル基、フリル基、ピペリジ
ル基、ピペラジル基、モルホリノ基、イミダゾリル基、
インドリル基、キノリル基、ピリミジニル基等が挙げら
れる。また、ヘテロアリール基の置換基としては、例え
ば、アルキル基、水酸基、例えばメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、例え
ば塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子、シアノ基、例
えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキ
ルアミノ基、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基等のアルコキシカルボニル基、シリル基、例
えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブ
チルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基等の置換
シリル基、例えばt−ブチルジメチルシロキシ基等のシ
ロキシ基等が挙げられる。アルコキシ基としては、例え
ば、炭素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ま
しくは1〜6の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基が挙げ
られ、より具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イ
ソブトキシ基、第二級ブトキシ基、第三級ブトキシ基、
ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などが挙げられ
る。置換シリル基としては、シリル基の水素原子の1〜
3個がアルキル基、アリール基等に置き換わったものが
挙げられ、中でもトリ置換体が好ましく、より具体的に
は、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブ
チルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げ
られる。
[VII]において、R3で示されるアルキル基、シクロ
アルキル基、アラルキル基及びアリール基としては、上
記R 1、R2のところで挙げたものと同じものが挙げら
れる。
おいて、R4、R6で示される置換基を有していてもよ
いアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキ
ル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基
を有していてもよいシクロアルケニル基、置換基を有し
ていてもよいアリール基、置換基を有していてもよいア
ラルキル基、置換基を有していてもよいアリールオキシ
基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、アル
コキシ基及び置換基を有していてもよいシリル基として
も、上記R1、R2のところで挙げたものと同じものが
挙げられる。
て、R5で示されるアルキレン基としては、例えば、炭
素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは
1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキレン基が挙げられ、
より具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、ト
リメチレン基、メチルエチレン基、プロピレン基、テト
ラメチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、ペンタメ
チレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。また、シ
クロアルキレン基としては、例えば、炭素数3〜30、
好ましくは3〜20、より好ましくは3〜10の単環、
多環又は縮合環式のシクロアルキレン基が挙げられ、よ
り具体的には、シクロプロピレン基、シクロペンチレン
基、シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基等が挙げ
られる。アリーレン基としては、炭素数6〜30、好ま
しくは6〜20、より好ましくは6〜14の単環、多環
又は縮合環式の2価の芳香族炭化水素基が挙げられ、よ
り具体的には、例えば、フェニレン基、トリレン基、キ
シリレン基、ナフチレン基、メチルナフチレン基、ビフ
ェニレン基等が挙げられる。
R1が水素原子以外の置換基の場合は、末端アセチレン
であり、これを前記一般式[II]で表される第2級ホス
フィンオキシドと反応させることにより、前記一般式
[III]において、β付加物のアルケニルホスフィンオ
キシドを与える。
るアセチレン化合物の具体例としては、例えば、無置換
アセチレン、ブチン、1−ヘキシン、2−ヘキシン、1
−オクチン、4−オクチン、1−ブチン−4−オール、
2−ブチン−1−オール、3−ブチン−1−オール、5
−ヘキシン−1−オール、1−オクチン−3−オール、
5−クロロ−1−ペンチン、フェニルアセチレン、トリ
メチルシリルアセチレン、エチニルチオフェン、ヘキシ
ノニトリル、シクロヘキセニルアセチレン、エチニルフ
ェロセンなどが挙げられるが、勿論これらに限定される
ものではない。
るジアセチレン化合物の具体例としては、例えば、1,
4−ペンタジイン、1,8−ノナジイン、ジエチニルベ
ンゼンなどが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない
ロジウム触媒の存在は不可欠であり、ロジウム触媒が存
在しない場合には、反応が進行しないか非常に遅くな
る。ロジウム触媒としては、金属ロジウム化学種やロジ
ウム化合物の種々の構造のものを用いることが可能であ
る。
ラック、ロジウムパウダー、或いはアルミナ担持ロジウ
ム,シリカ担持ロジウム,活性炭担持ロジウム等の担体
に担持されたロジウムなどが挙げられる。
ては、1価〜3価のロジウム化合物の何れでもよく、ま
た、配位子を含まない錯体でも、3級ホスフィンや3級
ホスファイト等の配位子を配位した錯体でも何れでもよ
く、例えば、酢酸ロジウムダイマー[Rh(OAc)2]
2、ハロゲン化ロジウム(塩化ロジウム、臭化ロジウ
ム、ヨウ化ロジウム等)、ロジウムアセチルアセトナー
ト等のロジウム塩類、アセチルアセトナトビス(エチレ
ン)ロジウム、クロロビス(エチレン)ロジウムダイマ
ー、ジカルボニル(アセチルアセトナト)ロジウム、ヘキ
サロジウムヘキサデカカルボニル、クロロ(1,5−シ
クロオクタジエン)ロジウムダイマー[RhCl(co
d)]2、クロロ(ノルボルナジエン)ロジウムダイマ
ー、クロロ(1,5−ヘキサジエン)ロジウムダイマー等
の有機ロジウム化合物、クロロカルボニルビス(トリフ
ェニルホスフィン)ロジウム[RhCl(CO)(PP
h3)2]、ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホ
スフィン)ロジウム[RhH(CO)(PPh 3)3]、ク
ロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム[Rh
Cl(PPh 3)3]、ブロモトリス(トリフェニルホス
フィン)ロジウム[RhBr(PPh 3)3]、イオドト
リス(トリフェニルホスフィン)ロジウム[RhI(P
Ph3)3]、クロロカルボニルビス(トリメチルホスフ
ァイト)ロジウム、ブロモトリス(トリフェニルホスフ
ィン)ロジウム、クロロ(1,5−シクロオクタジエニ
ル)(トリフェニルホスフィン)ロジウム、トリクロロト
リス(ピリジン)ロジウム等のロジウム錯体などが挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
を配位子として含まないロジウム錯体と3級ホスフィン
や3級ホスファイトとを併用し、反応系中で形成された
3級ホスフィン又は3級ホスファイトを配位子とするロ
ジウム錯体を触媒とする方法も好ましい態様である。更
に、配位子を含まないロジウム錯体にアミン等の塩基を
加えて反応系中で形成されるロジウム錯体を触媒とする
方法も好ましい態様である。
ができる配位子もしくは塩基を例示すると、例えば、ト
リフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、
フェニルジメチルホスフィン、1,4−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)ブタン、1,3−ビス(ジフェニルホス
フィノ)プロパン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)エタン、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フ
ェロセン、トリメチルホスファイト、トリフェニルホス
ファイト、トリエチルアミン、ピリジンなどが挙げられ
る。
物等のロジウム触媒は、反応に応じて好適なものを1種
又は2種以上適宜選択して用いられる。これらのロジウ
ム触媒の使用量はいわゆる触媒量でよく、一般的にアセ
チレン化合物に対して20モル%以下であり、通常は5
モル%以下で十分である。アセチレン化合物或いはジア
セチレン化合物と第2級ホスフィンオキシドとの反応に
おける両者のモル比は、特に制約はなく、通常は1:1
であるが、これより大きくても小さくても、反応の生起
を阻害するものではない。
要に応じて溶媒中で実施することもできる。溶媒として
は種々のものが使用でき、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化
水素系溶媒が一般に好適に用いられるが、ハロゲン炭化
水素類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル
類などの極性溶媒も用いることができる。これらは単独
若しくは2種以上の混合物として使用される。
な速度で進行せず、あまりに高温では触媒が分解するの
で、一般的には、−20℃〜300℃の範囲から選ば
れ、好ましくは室温〜150℃の範囲で実施される。
するが、本反応に用いられる触媒は、酸素に敏感である
ため、反応の実施は、窒素やアルゴン、メタン等の不活
性ガス雰囲気で行うのが好ましい。反応混合物からの生
成物の単離、精製は、クロマトグラフィー、蒸留又は再
結晶等この分野において通常行われる自体公知の単離、
精製法により容易に達成される。
明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定される
ものではない。
キシド 1ミリモル、1−オクチン 1ミリモル、触媒
として RhCl(PPh3)3(3モル%)を加え、窒
素雰囲気下、室温で1時間反応させた。反応液を濃縮
し、液体クロマトグラフィーにより単離精製すると、
(E)-1−オクテン−1−イルジフェニルホスフィンオキ
シドが70%の収率で得られた。この化合物は既知化合
物であり、その構造は、別途合成した標準化合物との比
較により決定した。
を用い、反応を行ったところ、1時間後に、生成物(E)-
1−オクテン−1−イルジフェニルホスフィンオキシド
が95%の収率で得られた。
用い、反応を行ったところ、1時間後に、生成物(E)-1
−オクテン−1−イルジフェニルホスフィンオキシドが
100%の収率で得られた。
2触媒を用い、80℃で反応を行ったところ、0.5時
間後に、生成物(E)-1−オクテン−1−イルジフェニル
ホスフィンオキシドが89%の収率で得られた。
触媒を用い、80℃で反応を行ったところ、0.5時間
後に、生成物(E)-1−オクテン−1−イルジフェニルホ
スフィンオキシドが87%の収率で得られた。
媒を用い、室温で反応を行ったところ、1時間後に、生
成物(E)-1−オクテン−1−イルジフェニルホスフィン
オキシドが65%の収率で得られた。
トナトロジウム(I)触媒を用い、80℃で反応を行った
ところ、1.5時間後に、生成物(E)-1−オクテン−1
−イルジフェニルホスフィンオキシドが32%の収率で
得られた。
トロジウム(I)触媒を用い、80℃で反応を行ったとこ
ろ、1.5時間後に、生成物(E)-1−オクテン−1−イ
ルジフェニルホスフィンオキシドが67%の収率で得ら
れた。
を用い、80℃で反応を行ったところ、1.5時間後
に、生成物(E)-1−オクテン−1−イルジフェニルホス
フィンオキシドが12%の収率で得られた。
エタノール2ミリリットルとトリエチルアミン4ミリモ
ルを加え、80℃で反応を行ったところ、3時間後に、
生成物(E)-1−オクテン−1−イルジフェニルホスフィ
ンオキシドが97%の収率で得られた。
ロジウム担持)を用い、110℃で反応を行ったとこ
ろ、7時間後に、生成物(E)-1−オクテン−1−イルジ
フェニルホスフィンオキシドが91%の収率で得られ
た。
を用いて各種アルケニルホスフィンオキシド類を合成し
た。その結果を表1にまとめて示した。
ァインケミカルズや錯体触媒用配位子の合成に有用なア
ルケニルホスフィンオキシド化合物を、入手容易なアセ
チレン類と第2級ホスフィンオキシドとを反応させるだ
けで、簡便、安全且つ効率的に合成することができ、そ
の分離、精製も容易である。従って、本発明は工業的に
多大の効果をもたらす。
Claims (14)
- 【請求項1】 ロジウム触媒の存在下に、一般式[I] R1C≡CR2 [I] (式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原
子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有
していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していて
もよいアルケニル基、置換基を有していてもよいシクロ
アルケニル基、置換基を有していてもよいアリール基、
置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリールオキシ基、置換基を有していても
よいヘテロアリール基、フェロセニル基、アルコキシ
基、又は置換基を有していてもよいシリル基を示す。)
で表されるアセチレン化合物を、一般式[II] HP(O)(R3)2 [II] (式中、R3は、アルキル基、シクロアルキル基、アラ
ルキル基又はアリール基を示す)で表される第2級ホス
フィンオキシドと反応させることを特徴とする、一般式
[III] R1CH=CR2P(O)(R3)2 [III] 又は/及び一般式[IV] R2CH=CR1P(O)(R3)2 [IV] (式中、R1、R2、およびR3は前記と同じ)で表さ
れるアルケニルホスフィンオキシド化合物の製造方法。 - 【請求項2】 ロジウム触媒が、金属ロジウム化学種で
ある請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 金属ロジウム化学種が、ロジウムブラッ
ク、ロジウムパウダー、又は担体に担持されたロジウム
である請求項2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 ロジウム触媒がロジウム錯体触媒である
請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項5】 ロジウム錯体触媒が配位子を含まない錯
体触媒である請求項4に記載の製造方法。 - 【請求項6】 ロジウム錯体触媒が、3級ホスフィン又
は3級ホスファイトを配位子とするロジウム錯体触媒で
ある請求項4に記載の製造方法。 - 【請求項7】 ロジウム錯体触媒が、3級ホスフィン又
は3級ホスファイトを配位子として含まないロジウム錯
体と、3級ホスフィン又は/及び3級ホスファイトとを
併用し、反応系中で形成させた3級ホスフィン又は/及
び3級ホスファイトを配位子とするロジウム錯体触媒で
ある請求項4に記載の製造方法。 - 【請求項8】ロジウム触媒の存在下に、一般式[V] R4C≡C−R5−C≡CR6 [V] (式中、R4及びR6は、それぞれ独立して、水素原
子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有
していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していて
もよいアルケニル基、置換基を有していてもよいシクロ
アルケニル基、置換基を有していてもよいアリール基、
置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリールオキシ基、置換基を有していても
よいヘテロアリール基、アルコキシ基又は置換基を有し
ていてもよいシリル基を示し、R5は、アルキレン基、
シクロアルキレン基又はアリーレン基を示す)で表され
るジアセチレン化合物を、一般式[II] HP(O)(R3)2 [II] (式中R3は、前記と同じ)で表される第2級ホスフィ
ンオキシドと反応させることを特徴とする、一般式[V
I] R4CH=C[P(O)(R3)2]−R5−[P(O)(R3)2]C=CHR6[ VI] 又は/及び一般式[VII] R4[P(O)(R3)2]C=CH−R5−CH=C[P(O)(R3)2]R6[ VII] (R3、R4、R5、およびR6は前記と同じ)で表さ
れるビス(アルケニルホスフィンオキシド)化合物の製
造方法。 - 【請求項9】 ロジウム触媒が、金属ロジウム化学種で
ある請求項8に記載の製造方法。 - 【請求項10】 金属ロジウム化学種が、ロジウムブラ
ック、ロジウムパウダー、又は担体に担持されたロジウ
ムである請求項9に記載の製造方法。 - 【請求項11】 ロジウム触媒がロジウム錯体触媒であ
る請求項8に記載の製造方法。 - 【請求項12】 ロジウム錯体触媒が配位子を含まない
錯体触媒である請求項11に記載の製造方法。 - 【請求項13】 ロジウム錯体触媒が、3級ホスフィン
又は3級ホスファイトを配位子とするロジウム錯体触媒
である請求項11に記載の製造方法。 - 【請求項14】 ロジウム錯体触媒が、3級ホスフィン
又は3級ホスファイトを配位子として含まないロジウム
錯体と、3級ホスフィン又は/及び3級ホスファイトと
を併用し、反応系中で形成させた3級ホスフィン又は/
及び3級ホスファイトを配位子とするロジウム錯体触媒
である請求項11に記載の製造方法。
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- 2001-02-14 JP JP2001036365A patent/JP3662501B2/ja not_active Expired - Lifetime
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