JP3836459B2 - アルケニルホスホン酸エステルの製造方法 - Google Patents

アルケニルホスホン酸エステルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルケニルホスホン酸エステル等のアルケニルリン化合物の製造方法に関するものである。アルケニルリン化合物は、その基本骨格が天然に見出され、酵素などと作用することにより、それ自身が生理活性を示すことが知られている。同化合物は、各種触媒反応の補助配位子等として広く用いられる第3級ホスフィン等に容易に変換される極めて有用な化合物でもある。更に、同化合物は、求核剤やラジカル種と容易に反応し、Horner-Wittig反応に用いることもできるなど、精密化学品の合成の面でも有用性が高い一群の化合物である。
このようなアルケニルリン化合物を炭素−リン結合の生成を伴って合成する方法としては、一般的には、対応するアルケニルハライド化合物を水素化ホスホン酸エステル、水素化ホスフィン酸エステル及び二置換ホスフィンオキシド(以下、これらのリン化合物を総称してP−H化合物と呼ぶ。)で置換する方法が考えられる。しかし、この方法では、反応に伴って同時に生成するハロゲン化水素を捕捉するための塩基の添加が必要であり、これによって、大量のハロゲン化水素塩を併産する。また、その出発原料であるアルケニルハライド化合物は、工業的には必ずしも入手が容易でなく、また一般に毒性を有する。このため、この方法は、工業的に有利な方法とは考えられない。一方、触媒を用いて、P−H化合物のアセチレンへの付加によるアルケニルリン化合物の製造法も最近報告されているが(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5等)、何れも高価なパラジウム又はロジウム触媒を使用する方法であり、且つこれらの方法は何れも生成物の選択性があまり高くない。
日本国特許第2775426号 日本国特許第2777985号 日本国特許第2849712号 日本国特許第3007984号 日本国特許第3041396号
本発明は、水素化ホスホン酸エステルを出発原料とし、安価な触媒を用いて、アルケニルリン化合物(アルケニルホスホン酸エステル)を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、容易に入手可能な水素化ホスホン酸エステルとアセチレン化合物の反応について鋭意研究を重ねた結果、安価なニッケル触媒存在下でこの付加反応が進行し、容易に対応するアルケニルリン化合物(アルケニルホスホン酸エステル)を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価のニッケル錯体[但し、3価のリン原子を2個以上有するホスフィン、或いはトリフェニルホスフィン、トリ(ヒドロキシメチル)ホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィン又はトリフェニルホスファイトを配位子とする低原子価のニッケル錯体を除く。]の存在下に、一般式[1]
(C≡CR) [1]
(式中、nは1又は2であり、nが1の場合のR及びR、並びにnが2の場合のRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、同シクロアルキル基、同アルケニル基、同シクロアルケニル基、同アリール基、同アラルキル基、同ヘテロアリール基、同アルコキシ基、同シクロアルコキシ基、同アラルキロキシ基、同アリールオキシ基、同シリル基、又はフェロセニル基を示す。また、nが2の場合のRは、置換基を有していてもよいアルキレン基、同シクロアルキレン基、同アルケニレン基、同シクロアルケニレン基、同アリーレン基、同アラルキレン基、同ヘテロアリーレン基、同アルキレンジオキシ基、同シクロアルキレンジオキシ基、同アラルキレンジオキシ基、同アリーレンジオキシ基、同シリレン基、又はフェロセニレン基を示す。)で表されるアセチレン化合物を、一般式[2]
HP(O)(OR)(OR) [2]
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、同シクロアルキル基、同アラルキル基又は同アリール基を示す。また、R及びRそれぞれの基から一個の水素原子又は基そのものを除いてなる残基又は結合手で互いに結合し、環状構造を形成していてもよい。)で表される水素化ホスホン酸エステルと反応させることを特徴とする、一般式[3]
{CH=CR[P(O)(OR)(OR)]} [3]
又は/及び一般式[4]
{C[P(O)(OR)(OR)]=CHR} [4]
(式中、n、R、R、R及びRは前記と同じ。)で表されるアルケニルホスホン酸エステルの製造方法に関する。
本発明は、医薬・農薬などの生理活性物質や触媒調製用配位子等の合成中間体として有用なアルケニルホスホン酸エステルの高収率で且つ実用性の高い製造方法を提供するものである。本発明のアルケニルホスホン酸エステルの合成方法は、触媒として比較的安価なニッケル錯体触媒を使用し、アセチレン類に水素化ホスホン酸エステルを反応させるだけで、簡便、安全、且つ効率的に合成することができ、生成物の分離精製も容易である。従って、本発明は工業的に多大の効果をもたらす。
上記一般式[1]、[3]及び[4]において、nが1の場合のR及びR、並びにnが2の場合のRで示される、置換基を有していても良いアルキル基のアルキル基としては、例えば、炭素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基が挙げられ、より具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第二級ブチル基、第三級ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
また、置換基を有していてもよいシクロアルキル基のシクロアルキル基としては、例えば、炭素数3〜30、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜12の単環、多環又は縮合環式のシクロアルキル基が挙げられ、より具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアルケニル基のアルケニル基としては、例えば、前記した炭素数2以上のアルキル基に1個以上の二重結合を有するものが挙げられ、より具体的には、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいシクロアルケニル基のシクロアルケニル基としては、前記したシクロアルキル基に1個以上の二重結合を有するものが挙げられ、より具体的には、シクロプロペニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、例えば、炭素数6〜30、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜14の単環、多環又は縮合環式の芳香族炭化水素基が挙げられ、より具体的には、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアラルキル基のアラルキル基としては、例えば、炭素数7〜30、好ましくは7〜20、より好ましくは7〜15の単環、多環又は縮合環式のアラルキル基が挙げられ、より具体的には、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいヘテロアリール基のヘテロアリール基としては、酸素、窒素、イオウなどのヘテロ原子を含む各種の複素芳香環基が挙げられ、それに含まれる炭素数は通常4〜12、好ましくは4〜8である。その具体例としては、チエニル基、フリル基、ピリジル基、ピロリル基などが挙げられる。
置換基を有していてもよいアルコキシ基のアルコキシ基としては、例えば炭素数1〜8、好ましくは1〜4のアルコキシ基が挙げられ、その具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基のシクロアルコキシ基としては、例えば、炭素数3〜30、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜12の単環、多環又は縮合環式のシクロアルコキシ基が挙げられ、より具体的には、シクロプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロオクチルオキシ基、シクロドデシルオキシ基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアラルキロキシ基としては、例えば、炭素数7〜30、好ましくは7〜20、より好ましくは7〜15の単環、多環又は縮合環式のアラルキロキシ基が挙げられ、より具体的には、例えば、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、ナフチルメチルオキシ基、ナフチルエチルオキシ基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアリールオキシ基のアリールオキシ基としては、例えば、炭素数6〜30、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜14の単環、多環又は縮合環式の芳香族炭化水素基を有するアリールオキシ基が挙げられ、より具体的には、例えば、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフトキシ基、メチルナフチルオキシ基、アントリルオキシ基、フェナントリルオキシ基、ビフェニルオキシ基等が挙げられる。
これらアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アラルキロキシ基及びアリールオキシ基の置換基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、水酸基、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、例えば塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子、シアノ基、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、シリル基、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基等の置換シリル基、例えばt−ブチルジメチルシロキシ基等のシロキシ基等が挙げられる。
また、置換基を有していてもよいシリル基としては、例えばアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基等で置換されたものが含まれる。その具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジメチルシリル基、トリメトキシシリル基、t-ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。
nが2の場合のRで示される置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいシクロアルキレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基、置換基を有していてもよいシクロアルケニレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、置換基を有していてもよいアラルキレン基、置換基を有していてもよいヘテロアリーレン基、置換基を有していてもよいアルキレンジオキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルキレンジオキシ基、置換基を有していてもよいアリーレンジオキシ基、置換基を有していてもよいシリレン基、又はフェロセニレン基は前記したnが1の場合のRから水素1原子を取り除いた二価の残基、或いは水素1原子を酸素1原子に置き換えた二価の残基の中から選ばれ、その具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、メチルエチレン基、テトラメチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基、フェニレン基、ナフチレン基、フェニルメチレン基、フランジイル基、2−ブテンジイル基、テトラメチレンジオキシ基、テトラリンジイルオキシ基、フェニレンジオキシ基、ジメチルシリレン基、フェロセニレン基等が挙げられる。
本発明の製造方法において好ましく用いられる、上記一般式[1]で示されるアセチレン化合物を例示すると、無置換アセチレン、メチルアセチレン、ブチン、1−ヘキシン、2−ヘキシン、1−オクチン、4−オクチン、1−ブチン−4−オール、2−ブチン−1−オール、3−ブチン−1−オール、5−ヘキシン−1−オール、1−オクチン−3−オール、5−クロロ−1−ペンチン、フェニルアセチレン、トリメチルシリルアセチレン、エチニルチオフェン、ヘキシノニトリル、シクロヘキセニルアセチレン、エチニルフェロセン、1,4−ペンタジイン、1,8−ノナジイン、ジエチニルベンゼンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一般式[2]、[3]及び[4]において、R及びRで示される、置換基を有していても良いアルキル基、同シクロアルキル基、同アラルキル基、同アリール基における、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基及びアリール基の定義並びに具体例としては、上記R及びRのところで挙げたものと同じものが挙げられる。また、これらの置換基も、上記R及びRのところで挙げたものと同じものが挙げられる。また、R及びRそれぞれの基から一個の水素原子又は基そのものを除いてなる残基又は結合手で互いに結合し、環状構造を形成している場合の具体例としては、例えば、エチレン基、テトラメチルエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、オルトフェニレン基、オルトキシリレン基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の製造方法において用いられる好適な水素化ホスホン酸エステルを具体的に例示すると、ホスホン酸ジメチル、ホスホン酸ジエチル、ホスホン酸ジブチル、ホスホン酸ジフェニルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない
アセチレン化合物と水素化ホスホン酸エステルの使用比率は、一般的にモル比で1:1が好ましいが、これより大きくても小さくても、反応の生起を阻害するものではない。
本発明に係る反応は、3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価のニッケル錯体[但し、3価のリン原子を2個以上有するホスフィン、或いはトリフェニルホスフィン、トリ(ヒドロキシメチル)ホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィン又はトリフェニルホスファイトを配位子とする低原子価のニッケル錯体を除く。]の存在下において好ましい速度で進行する。
更に、反応系中で容易に3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価のニッケル錯体[但し、3価のリン原子を2個以上有するホスフィン、或いはトリフェニルホスフィン、トリ(ヒドロキシメチル)ホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィン又はトリフェニルホスファイトを配位子とする低原子価のニッケル錯体を除く。]に変換し得る前駆体錯体を用い、反応系中で3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価のニッケル錯体を形成させて反応させることも好ましい態様である。
また、3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子として含まないニッケル錯体と、3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物とを併用し、
反応系中で3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価のニッケル錯体[但し、3価のリン原子を2個以上有するホスフィン、或いはトリフェニルホスフィン、トリ(ヒドロキシメチル)ホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィン又はトリフェニルホスファイトを配位子とする低原子価のニッケル錯体を除く。]を形成させて使用する方法や、3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価錯体[但し、3価のリン原子を2個以上有するホスフィン、或いはトリフェニルホスフィン、トリ(ヒドロキシメチル)ホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィン又はトリフェニルホスファイトを配位子とする低原子価のニッケル錯体を除く。]に同種又は異種の3級ホスフィン、3級ホスファイト等の3価のリン化合物を更に添加して使用する方法等も好ましい態様である。
これらのいずれかの方法で有利な性能を発揮する配位子としては、種々の3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を挙げることが出来るが、好適に用いることが出来る配位子を例示すると、例えば、ジフェニルメチルホスフィン、フェニルジメチルホスフィン等が挙げられる。
本発明に係る上記配位子と組み合わせて用いられる、3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子として含まない錯体としては、例えば、ビス(アクリロニトリル)ニッケル、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル[Ni(cod) ]、ビス(π−アリル)ニッケル、ニッケロセン、ニッケルカルボニル、(π−シクロペンタジエニル)(π−アリル) ニッケル、酢酸ニッケル、臭化ニッケル等が挙げられる。
また、3級ホスフィンやホスファイトを配位子として含んでなる錯体としては、例えば、ジメチルビス(ジフェニルメチルホスフィン)ニッケル、テトラキス(ジフェニルメチルホスフィン)ニッケル、テトラキス(ジメチルフェニルホスフィン)ニッケル等が挙げられ、特に好適に用いられるホスフィン錯体としては、テトラキス(ジフェニルメチルホスフィン)ニッケル、テトラキス(ジメチルフェニルホスフィン)ニッケルなどが挙げられる。
前駆体錯体を用い反応系中で低原子価ニッケル錯体を発生させる方法においては、前駆ニッケル錯体の構造によっては低原子価にするための処理剤を併用することが好ましい。その際に用いられる処理剤としては、還元剤やグリニャール試薬等が挙げられ、より具体的には、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化ナトリウム等の水素化物、トリエチルアルミニウム、フェニルリチウム、ブチルリチウム、金属リチウム、金属ナトリウム、ナトリウムアマルガム、金属亜鉛、臭化メチルマグネシウム、沃化フェニルマグネシウム、臭化イソプロピルマグネシウム等が挙げられる。
前駆ニッケル錯体の具体例としては、例えば、ジクロロビス(ジフェニルメチルホスフィン)ニッケル、ジクロロビス(ジメチルフェニルホスフィン)ニッケルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の反応において用いられる上記の錯体は反応に応じて好適なものを1種又は2種以上適宜選択して用いられる。
本発明の反応に用いられるニッケル錯体の使用量はいわゆる触媒量で良く、アセチレン化合物に対して20モル%以下で足りるが、通常は10モル%以下で十分である。
なお、3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子として用いる場合のこれらの使用量は、特に厳密な制限ではないが、リンのニッケルに対する原子比があまりに過剰であると触媒活性を低下させる傾向にあるので、一般的にはその原子比で50以下、好ましくは10以下に設定するのが好ましい。
3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価のニッケル錯体は、単独でも活性を示すが、ホスフィン酸添加剤と共に用いることも出来る。特に位置異性体が生じる反応においては、ホスフィン酸添加物を併用することにより位置選択性が高まるので、そのような場合には併用するのが望ましい。
これらのホスフィン酸は、例えば一般式[5]
HO−P(O)(R) [5]
(式中、Rはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を示す。)で表される。
一般式[5]において、Rがアルキル基の場合のアルキル基としては、例えば炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルキル基が挙げられ、その具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−、sec−又はtert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などが挙げられる。
がシクロアルキル基の場合のシクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜12、好ましくは5〜12のシクロアルキル基が挙げられ、その具体例としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基などが挙げられる。
がアリール基の場合のアリール基としては、例えば炭素数6〜14、好ましくは6〜10のアリール基が挙げられ、その具体例としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられ、さらにそれらの置換体(トリル基、キシリル基、ベンジルフェニル基など)も包含される。
がアラルキル基の場合のアラルキル基としては、例えば炭素数7〜15、好ましくは7〜11のアラルキル基が挙げられ、その具体例としては、例えばベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基などが挙げられる。
で示されるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基は,反応に不活性な置換基、例えば、メトキシ基、メトキシカルボニル基、シアノ基、ジメチルアミノ基、フルオロ基、クロロ基、ヒドロキシ基などで置換されていてもよい。
本発明で用いられるホスフィン酸の具体例としては、例えばジフェニルホスフィン酸やジメチルホスフィン酸などが挙げられる。その使用量は、用いるP−H化合物に対して等モル以下、好ましくは、0.1〜10モル%である。
反応は特に溶媒を用いなくてもよいが、必要に応じて溶媒中で実施することもできる。溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオノニトリル等のニトリル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド系溶媒等、種々のものが使用できる。また、これらは単独若しくは2種以上の混合物として使用することも出来る。
反応温度は、あまりに低温では反応が有利な速度で進行せず、あまりに高温では触媒が分解するので、一般的には、−20℃から300℃の範囲から選ばれ、好ましくは0℃から150℃の範囲で実施される。反応時間は、用いるアセチレン化合物及びP−H化合物の種類や反応温度その他の反応条件等により自ずから異なるが、通常数時間〜数十時間程度である。
本反応は空気中等の酸素の存在下でも進行するが、本反応系中で作用する触媒活性種は酸素に敏感なので、反応の実施は窒素、アルゴン、メタン等の不活性ガス雰囲気で行うのが好ましい。反応混合物からの生成物の分離は、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等によって容易に達成される。
本発明を以下の実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
フェニルジメチルホスフィン又はジフェニルメチルホスフィンを配位子とする本発明に係るニッケル錯体を用い、溶媒1ミリリットル中、HP(O)(OCMe−MeCO)1ミリモルと1-オクチン1ミリモルを窒素雰囲気下、表1に記載の各反応時間、室温で反応させたところ、2−(1−オクテン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシドが表1に記載の各収率で得られた。これらの結果を表1にまとめて示す。また、3価のリン原子を2個有するホスフィンやトリフェニルホスフィン或いはトリフェニルホスファイトを配位子とするニッケル錯体を用いた参考例1〜11の結果を表1に併せて示す。
Figure 0003836459
表1から明らかなように、フェニルジメチルホスフィン又はジフェニルメチルホスフィンを配位子とする本発明に係るニッケル錯体を用いた本発明の製造方法(実施例1の(1)〜(5))によれば、3価のリン原子を2個有するホスフィンやトリフェニルホスフィン或いはトリフェニルホスファイトを配位子とするニッケル錯体を用いた参考例(1)〜(11)と比べて、反応時間及び収率面で極めて好ましい結果が得られることが判る。
参考例12
1,4−ジオキサン 1ミリリットルに、HP(O)(OCMe−MeCO)1ミリモル、1-オクチン 1ミリモル、触媒として Ni(cod) (10モル%)を用い、窒素雰囲気下、室温で5時間反応させたところ、2−(1−オクテン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシドが36%の収率で得られた。
参考例13
参考例12と同様の反応条件下、触媒として Ni(cod) (10モル%)とPhP(CH)PPh(10モル%)を用い、反応を行ったところ、2−(1−オクテン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシドが72%の収率で得られた。
1−オクチンの代わりに、フェニルアセチレンを用いて実施例1の(3)と同様の反応条件下で反応を行ったところ、CH=C(Ph)[P(O)(OCMe−MeCO)]が99%の収率で得られた。
アセチレンガス(1気圧)を用い、実施例2と同様の反応条件下で反応を行ったところ、CH=CH[P(O)(OCMe−MeCO)]が95%の収率で得られた。
HP(O)(OCMe−MeCO)の代わりに、(MeO)P(O)Hを用い、実施例1の(3)と同様の反応条件下で、1−オクチンとの反応を行ったところ、CH=C(n−C13)[P(O)(OMe)]と(E)−CH(n−C13)=CH[P(O)(OMe)]の混合物(比率=100:46)が97%の収率で得られた。
実施例4の反応をジフェニルホスフィン酸(10モル%)共存下で行ったところ、CH=C(n−C13)[P(O)(OMe)]が96%の収率で選択的に生成した。
実施例5と同様の反応条件下で、アセチレン化合物として1,8−ノナジインを用いて(MeO)P(O)Hとの反応を行ったところ、CH=C[P(O)(OMe)]−(CH)−[P(O)(OMe)]C=CHが91%の収率で生成した。
1−オクチンの代わりにアセチレンガス(1気圧)を用い、実施例4と同じ反応条件下で反応を行ったところ、CH=CH[P(O)(OMe)]が92%の収率で得られた。

Claims (4)

  1. 3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価のニッケル錯体[但し、3価のリン原子を2個以上有するホスフィン、或いはトリフェニルホスフィン、トリ(ヒドロキシメチル)ホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィン又はトリフェニルホスファイトを配位子とする低原子価のニッケル錯体を除く。]の存在下に、一般式[1]
    (C≡CR) [1]
    (式中、nは1又は2であり、nが1の場合のR及びR、並びにnが2の場合のRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、同シクロアルキル基、同アルケニル基、同シクロアルケニル基、同アリール基、同アラルキル基、同ヘテロアリール基、同アルコキシ基、同シクロアルコキシ基、同アラルキロキシ基、同アリールオキシ基、同シリル基、又はフェロセニル基を示す。また、nが2の場合のRは、置換基を有していてもよいアルキレン基、同シクロアルキレン基、同アルケニレン基、同シクロアルケニレン基、同アリーレン基、同アラルキレン基、同ヘテロアリーレン基、同アルキレンジオキシ基、同シクロアルキレンジオキシ基、同アラルキレンジオキシ基、同アリーレンジオキシ基、同シリレン基、又はフェロセニレン基を示す。)で表されるアセチレン化合物を、一般式[2]
    HP(O)(OR)(OR) [2]
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、同シクロアルキル基、同アラルキル基又は同アリール基を示す。また、R及びRそれぞれの基から一個の水素原子又は基そのものを除いてなる残基又は結合手で互いに結合し、環状構造を形成していてもよい。)で表される水素化ホスホン酸エステルと反応させることを特徴とする、一般式[3]
    {CH=CR[P(O)(OR)(OR)]} [3]
    又は/及び一般式[4]
    {C[P(O)(OR)(OR)]=CHR} [4]
    (式中、n、R、R、R及びRは前記と同じ。)で表されるアルケニルホスホン酸エステルの製造方法。
  2. 3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価のニッケル錯体がフェニルジメチルホスフィン又はジフェニルメチルホスフィンを配位子とする低原子価のニッケル錯体である請求項1に記載の製造方法。
  3. 反応系中で容易に3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価のニッケル錯体に変換し得る前駆体錯体を用いて反応を行う請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価のニッケル錯体が、3級ホスフィン、3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子として含まない同金属錯体と、3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物とを併用し、反応系中で形成させた3級ホスフィンや3級ホスファイト等の3価のリン化合物を配位子とする低原子価錯体である請求項1又は2に記載の製造方法。
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