JP2777985B2 - セレノアルケニルホスホン酸エステルおよびその製造方法 - Google Patents

セレノアルケニルホスホン酸エステルおよびその製造方法

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JP2777985B2
JP2777985B2 JP8050073A JP5007396A JP2777985B2 JP 2777985 B2 JP2777985 B2 JP 2777985B2 JP 8050073 A JP8050073 A JP 8050073A JP 5007396 A JP5007396 A JP 5007396A JP 2777985 B2 JP2777985 B2 JP 2777985B2
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セレノアルケニル
ホスホン酸エステル化合物及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】セレノアルケニルホスホン酸エステルは、
求核剤とのマイケル付加反応で容易に生成するカルバニ
オン種がカルボニル化合物に付加して、効率よくHorner
-Emmons型反応が達成されることから、精密化学品の合
成上、有用な一群の化合物である。
【0003】
【従来の技術】セレノアルケニルホスホン酸エステルを
炭化水素から一段の反応で合成する一般的方法は知られ
ていない。従って、その合成には、塩基性条件下にセレ
ノアルケニルハロゲン化合物を第2級ホスファイトと反
応させる方法や、セレノアルキンへの第2級ホスファイ
トの付加反応などが考えられるが、これらのセレン含有
反応剤そのものの合成自身が迂遠であり工業的に有利な
方法とは考えられない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極めて容易
に合成出来るセレノリン酸エステルを出発原料に用いる
炭素−リン結合生成反応によって、セレノアルケニルホ
スホン酸エステルの製造方法及びその新規なセレノアル
ケニルホスホン酸エステル化合物を提供することをその
課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく、セレノリン酸エステルと遷移金属錯体の
反応性について鋭意研究の結果、セレノリン酸エステル
が低原子価錯体と反応し、リン−セレン結合が開裂する
可能性を見いだし、さらに、こうして生成する錯体がア
セチレンに対して反応性を示すことも見いだし、これら
の事実に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明によれば、パラジウム錯
体触媒の存在下に、一般式
【化1】 (式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラル
キル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、シリル基の中から選ばれる1価の基を示す)で表さ
れるアセチレン化合物に、一般式
【化2】 (式中、R3およびR4は、アルキル基、シクロアルキル
基、アラルキル基またはアリール基を示す)で表される
セレノリン酸エステルを反応させることを特徴とする、
一般式
【化3】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、前記と同じ意味を有
する)で表されるセレノアルケニルホスホン酸エステル
の製造方法が提供される。また、本発明によれば、パラ
ジウム錯体触媒の存在下に、一般式
【化4】 (式中、R5およびR7は、水素原子、アルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラル
キル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、シリル基の中から選ばれる1価の基を示し、R
6は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン
基、ヘテロアリーレン基、アラルキレン基、アルケニレ
ン基、アルキレンジオキシ基、アリーレンジオキシ基、
オキサアルキレン基、キサアルキレンアリーレン基の
中から選ばれる2価の基を示す)で表されるジアセチレ
ン化合物に、一般式
【化2】 (式中、R3およびR4は、アルキル基、シクロアルキル
基、アラルキル基またはアリール基を示す)で表わされ
るセレノリン酸エステルを反応させることを特徴とする
一般式
【化5】 (式中、R3、R4、R5、R6およびR7は前記と同じ意
味を有する)で表されるビス(セレノアルケニルホスホ
ン酸エステル)化合物の製造方法が提供される。さら
に、本発明によれば、一般式
【化3】 (式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラル
キル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、シリル基の中から選ばれる1価の基を示し、R3
よびR4は、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキ
ル基またはアリール基を示す)で表わされるビス(セレ
ノアルケニルホスホン酸エステル)化合物が提供され
る。さらにまた、本発明によれば、一般式
【化5】 (式中、R3およびR4は、アルキル基、シクロアルキル
基、アラルキル基またはアリール基を示し、R5および
7は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アルケニ
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基の中
から選ばれる1価の基を示し、R6は、アルキレン基、
シクロアルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン
基、アラルキレン基、アルケニレン基、アルキレンジオ
キシ基、アリーレンジオキシ基、オキサアルキレン基、
キサアルキレンアリーレン基の中から選ばれる2価の
基を示す)で表されるビス(セレノアルケニルホスホン
酸エステル)化合物が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において用いるセレノリン
酸エステルは、前記一般式(3)で表わされる。式中の
3およびR4の具体例としては、メチル基、エチル基、
ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル
基等を例示することが出来る。
【0008】本発明において用いるアセチレン化合物
は、前記一般式(1)または(4)で表わされる。
1、R2、R5およびR7としては、例えば、水素原子、
メチル基、プロピル基、ベンジル基、フェニル基、チエ
ニル基、3-ブテニル基、エトキシ基、フェノキシ基、ト
リメチルシリル基等が挙げられる。R6としては、テト
ラメチレン基、フェニレン基、チエニレン基、フェロセ
ニレン基、フェニレンジオキシ基等が例示される。ま
た、これらR1、R2、R5、R6およびR7はさらに各種
置換基で置換されていてもよい。本発明の製造方法に好
適なアセチレン化合物としては、無置換アセチレン、ブ
チン、オクチン、フェニルアセチレン、トリメチルシリ
ルアセチレン、エチニルチオフェン、1,8-ノナジイン、
ジエチニルベンゼン、ヘキシノニトリル、プロパルギル
エーテル類、シクロヘキセニルアセチレン等が含まれる
が、これらに限定されるものではない。
【0009】本発明の反応の生起には、パラジウム触媒
の使用は必須であり、触媒が存在しない場合には、セレ
ノアルケニルホスホン酸エステルは全く生成しない。パ
ラジウム触媒としては種々の構造のものを用いることが
出来るが、好適なものは、いわゆる低原子価のパラジウ
ム錯体であり、特に3級ホスフィンや3級ホスファイト
を配位子とするゼロ価錯体が好ましい。また、反応系中
で容易にゼロ価パラジウム錯体に変換される適当な前駆
錯体を用いることも好ましい態様である。さらに、3級
ホスフィンや3級ホスファイトを配位子として含まない
錯体と3級ホスフィンや3級ホスファイトを反応系中で
混合し、3級ホスフィンまたは3級ホスファイトを配位
子とする低原子価パラジウム錯体を発生させてそのまま
触媒として用いる方法も好ましい態様である。これらの
いずれかの方法で有利な性能を発揮する配位子として
は、種々の3級ホスフィンや3級ホスファイトを挙げる
ことが出来るが、いわゆる電子供与性が極度に強いもの
は反応速度面で必ずしも有利ではない。好適に用いるこ
とが出来る配位子を例示すると、トリフェニルホスフィ
ン、ジフェニルメチルホスフィン、フェニルジメチルホ
スフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、フェ
ニルジシクロヘキシルホスフィン、1,4-ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)ブタン、トリメチルホスファイト、トリ
フェニルホスファイト等が挙げられる。これに組み合わ
せて用いられる、3級ホスフィンや3級ホスファイトを
配位子として含まない錯体としては、ビス(ベンジリデ
ンアセトン)パラジウム、酢酸パラジウム等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。また、好適に
用いられるホスフィンまたはホスファイト錯体として
は、ジメチルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム、ジメチルビス(ジフェニルメチルホスフィン)パラ
ジウム、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウム等が挙げられる。
【0010】これらのパラジウム錯体の使用量はいわゆ
る触媒量で良く、一般的にはアセチレンに対して20モル
%以下で十分である。アセチレンとセレノリン酸エステ
ルの使用比率は、一般的にはモル比で1:1が好ましい
が、これより大きくても小さくても、反応の生起を阻害
するものではない。反応は特に溶媒を用いなくてもよい
が、必要に応じて溶媒中で実施することもできる。溶媒
としては、炭化水素系もしくはエーテル系の溶媒が一般
的に用いられる。反応温度は、余りに低温では反応が有
利な速度で進行せず、余りに高温では触媒が分解するの
で、一般的には室温ないし200℃の範囲から選ばれ、好
ましくは50ないし150℃の範囲で実施される。本反応の
中間体は酸素に敏感であり、反応の実施は、窒素やアル
ゴン、メタン等の不活性ガス雰囲気で行うのが好まし
い。反応混合物からの精製物の分離は、クロマトグラフ
ィー、蒸留または再結晶によって容易に達成される。
【0011】
【実施例】本発明を以下の実施例によってさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0012】実施例1 テトラヒドロフラン:1ミリリットルに、1-オクチン:
1ミリモル、PhSeP(=O)(OPh)2:1ミリモル、触媒とし
てPd(PPh3)4:3モル%を加え、窒素雰囲気下、67℃
で15時間反応させた。反応液を濃縮し、液体クロマト
グラフィーにより単離精製すると、(Z)−2−フェニ
ルセレノ−1−オクテニルホスホン酸ジフェニルが95
%収率で得られた。この化合物は文献未収載の新規物質
であり、そのスペクトルデータおよび元素分析値は以下
の通りであった。1 H NMR (CDCl3, TMS): δ 7.17〜7.59 (m, 20H), 6.08
(d, 1H, JH−P = 17.3Hz), 2.16 (t, 2H, J = 7.4 H
z), 1.00〜1.37 (m, 8H), 0.80 (t, 3H, J = 7.0Hz).13
C NMR (CDCl3, TMS): δ 166.1 (JC−P = 3.4 Hz), 1
50.5 (JC−P =7.5 Hz), 136.9, 13.0.1, 129.3, 129.
1, 127.3, 125.0, 120.7 (JC−P = 4.7 Hz), 111.0
(JC−P = 198.9 Hz), 40.0 (JC−P = 21.2 Hz), 3
1.3, 28.9,28.2, 22.4, 14.0. IR (NaCl, 液膜): 3062,
2958, 2930, 2860, 1593, 1568,1491, 1270, 1214, 11
93, 1164, 1025, 930, 770, 690 cm−1. 元素分析値: C26H29O3PSeとしての計算値 C, 62.53; H,
5.85. 実測値 C, 62.80; H, 5.87. HRMS (EI, 70 eV): 計算値 500.1018. 実測値 500.098
4.
【0013】実施例2〜8 実施例1と同様の手法により、種々のアセチレン化合物
を用いて反応を行った結果を表1にまとめて示した。
【0014】
【表1】
【0015】これらの化合物は文献未収載の新規物質で
あり、そのスペクトルデータ、および/または、元素分
析値は以下の通りであった。
【0016】実施例2の生成物については、以下の通
り。1 H NMR (CDCl3, TMS): δ 6.82〜7.47 (m, 16H), 3.56
(t, 2H, J = 2.3 Hz), 2.70 (s, 3H).13 C NMR (CDCl3, TMS): δ 158.9 (JC−P = 5.6 Hz),
151.3 (JC-P = 7.2 Hz), 137.2, 129.9, 129.3, 129.
2, 125.9, 125.0, 121.1 (JC−P = 5.8 Hz), 111.2
(JC−P = 199.9 Hz), 75.8 (JC−P = 19.8 Hz), 5
7.8. 31P (D2O, H3PO4): δ 9.8. IR (NaCl, 液膜): 2934, 1591, 1491, 1270, 1214, 119
1, 1116, 1025, 932, 770, 746, 690 cm−1. 元素分析値: C22H21O3PSeとしての計算値 C, 57.53; H,
4.61. 実測値 C, 57.41; H, 4.61. HRMS (EI, 70 eV): 計算値 460.0341. 実測値 460.035
8.
【0017】実施例3の生成物については、以下の通
り。1 H NMR (CDCl3, TMS): δ 6.87〜7.47 (m, 15H), 6.03
(d, 1H, JH−P = 16.0Hz), 1.85 (t, 2H, J = 7.2 H
z), 1.15 (t, 2H, J = 7.0 Hz), 0.91〜1.00 (m,2H).13 C NMR (CDCl3, TMS): δ 162.8 (JC−P = 22.7 H
z), 151.2 (JC−P = 7.2Hz), 136.9, 130.1, 129.6,
129.1, 127.4, 125.2, 121.1 (JC−P = 4.8 Hz), 11
8.6, 114.2 (JC−P = 196.7 Hz), 38.5 (JC−P = 2
1.8 Hz), 24.3 (JC−P = 1.4 Hz), 15.2. 31P (D2O, H3PO4): δ 8.09. IR (NaCl, 液膜): 3062, 2248, 1591, 1568, 1267, 121
4, 1191, 1025, 932, 770, 746, 690 cm−1. HRMS (EI, 70 eV): C24H22NO3PSeとしての計算値 483.0
501. 実測値 483.0556.
【0018】実施例4の生成物については、以下の通
り。1 H NMR (CDCl3, TMS): δ 6.85〜7.52 (m, 30H), 6.05
(d, 2H, JH−P = 16.5Hz), 1.80 (t, 4H, J = 7.1 H
z), 0.79〜0.89 (m, 4H), 0.37〜0.47 (m, 2H).113C NM
R (CDCl3, TMS): δ 165.4 (JC−P = 4.0 Hz), 151.4
(JC−P = 7.2Hz), 137.1, 129.9, 129.6, 129.5, 12
7.9, 125.1, 121.1 (JC−P = 4.8 Hz),112.5 (JC−
P = 198.1 Hz), 39.8 (JC−P = 21.2 Hz), 28.6, 2
7.5. 31P (D2O, H3PO4): δ 8.8. IR (NaCl, 液膜): 3062, 2938, 1593, 1568, 1491, 126
7, 1214, 1191, 1164, 928, 770, 690 cm−1. 元素分析値: C45H42O6P2Se2としての計算値 C, 60.14;
H, 4.71. 実測値 C, 60.33; H, 4.90.
【0019】実施例5の生成物については、以下の通
り。1 H NMR (CDCl3, TMS): δ 6.65〜7.51 (m, 20H), 6.45
(d, H, JH−P = 17.0Hz).13 C NMR (CDCl3, TMS): δ 162.4 (JC−P = 5.3 Hz),
151.3 (JC−P = 7.4Hz), 140.5 (JC−P = 22.8 H
z), 135.2, 129.9, 129.8, 129.1, 128.8, 128.7, 128.
0, 127.8, 125.1, 121.0 (JC−P = 4.8 Hz), 117.2
(JC−P = 197.0Hz). 31P (D2O, H3PO4): δ 7.6. IR (NaCl, 液膜): 2989, 1593, 1557, 1491, 1439, 119
1, 1164, 1025, 1007, 934, 758, 690 cm−1. 元素分析値: C26H21O3PSeとしての計算値 C, 63.55; H,
4.31. 実測値 C, 63.20; H, 4.26. HRMS (EI, 70 eV): 計算値 492.0392. 実測値 492.032
2.
【0020】実施例6の生成物については、以下の通
り。1 H NMR (CDCl3, TMS): δ 6.56〜7.53 (m, 19H), 6.51
(d, 1H, JH−P = 17.2Hz), 1.79 (s, 3H).13 C NMR (CDCl3, TMS): δ 161.9 (JC−P = 5.3 Hz),
151.5 (JC−P = 7.5Hz), 139.2, 137.6 (JC−P =
22.7 Hz), 134.8, 129.9, 128.8, 128.7, 128.1, 127.
8, 127.5, 125.1, 121.2 (JC−P = 4.7 Hz), 117.2
(JC−P = 198.1Hz), 20.9. 31P (D2O, H3PO4): δ 7.76. IR (NaCl, 液膜): 3062, 1593, 1553, 1491, 1270, 121
2, 1191, 1164, 1025, 930, 764, 690 cm−1. HRMS (EI, 70 eV): C27H23O3PSeとしての計算値 506.05
49. 実測値 506.0539.
【0021】実施例7の生成物については、以下の通
り。1 H NMR (CDCl3, TMS): δ 6.84〜7.50 (m, 15H), 6.35
(d, 1H, JH−P = 18.17 Hz), 5.72~75.75 (m, 1H),
1.54〜1.75 (m, 4H), 0.93〜1.06(m, 4H).13 C NMR (CDCl3, TMS): δ 164.4 (JC−P = 4.5 Hz),
151.5 (JC−P = 7.5Hz), 138.3 (JC−P = 22.0 H
z), 135.3, 132.1, 130.6, 129.9, 128.8, 127.9, 125.
0, 120.6 (JC−P = 5.0 Hz), 114.2 (JC−P = 197.
0 Hz), 28.3, 25.5, 22.2, 21.6. 31P (D2O, H3PO4): δ 8.6. IR (NaCl, 液膜): 2934 1593, 1553, 1491, 1272, 121
4, 1191, 1164, 930, 766cm−1. HRMS (EI, 70 eV): C26H25O3PSeとしての計算値 496.07
05. 実測値 496.0691.
【0022】実施例8 実施例1の反応を、PhSeP(=O)(OPh)2に代えてPhSeP(=O)
(OEt)2を用いた以外は同様に行うと、2−フェニルセレ
ノ−1−オクテニルホスホン酸ジエチルが90%収率で
得られた。この化合物は文献未収載の新規物質であり、
そのスペクトルデータおよび元素分析値は以下の通りで
あった。1 H NMR (CDCl3, TMS): δ 7.50〜7.52 (m, 2H), 6.91〜
6.96 (m, 3H), 6.06 (d,1H, JH−P = 14.0 Hz), 4.08
〜4.21 (m, 4H), 2.07 (t, 2H, J = 7.3 Hz), 0.75〜1.
31 (m, 17H). 31P (D2O, H3PO4): δ 16.5. IR (NaCl, 液膜): 2930, 1562, 1491, 1191, 1164, 102
5, 938, 743 cm−1. HRMS (EI, 70 eV): C18H29O3PSe
としての計算値 404.1018. 実測値 404.1028.
【0023】実施例9 実施例1と同様の反応を、触媒としてPd(PPh3)4の代わ
りにcis-Me2Pd(PMePh2)2を用いた以外は同様にして行う
と、2−フェニルセレノ−1−オクテニルホスホン酸ジ
フェニルが93%収率で得られた。
【0024】実施例10 実施例1と同様の反応を、1−オクチンの代わりに無置
換アセチレンを用いた以外は同様にして行うと、2−フ
ェニルセレノ−1−エテニルホスホン酸ジフェニルが7
2%収率で得られた。
【0025】
【発明の効果】本発明により、医薬・農薬等ファインケ
ミカルズの合成に有用な新規なセレノアルケニルホスホ
ン酸エステルが、アセチレン類にセレノリン酸エステル
を反応させるのみで、簡便、安全、かつ効率的に合成さ
れ、その分離精製も容易である。従って、本発明の工業
的意義は多大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 9/40 B01J 31/24 C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム錯体触媒の存在下に、一般式 【化1】 (式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、シク
    ロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラル
    キル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ
    基、シリル基の中から選ばれる1価の基を示す)で表さ
    れるアセチレン化合物に、一般式 【化2】 (式中、R3およびR4は、アルキル基、シクロアルキル
    基、アラルキル基またはアリール基を示す)で表される
    セレノリン酸エステルを反応させることを特徴とする、
    一般式 【化3】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、前記と同じ意味を有
    する)で表されるセレノアルケニルホスホン酸エステル
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 パラジウム錯体触媒の存在下に、一般式 【化4】 (式中、R5およびR7は、水素原子、アルキル基、シク
    ロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラル
    キル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ
    基、シリル基の中から選ばれる1価の基を示し、R
    6は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン
    基、ヘテロアリーレン基、アラルキレン基、アルケニレ
    ン基、アルキレンジオキシ基、アリーレンジオキシ基、
    オキサアルキレン基、キサアルキレンアリーレン基の
    中から選ばれる2価の基を示す)で表されるジアセチレ
    ン化合物に、一般式 【化2】 (式中、R3およびR4は、アルキル基、シクロアルキル
    基、アラルキル基またはアリール基を示す)で表わされ
    るセレノリン酸エステルを反応させることを特徴とする
    一般式 【化5】 (式中、R3、R4、R5、R6およびR7は前記と同じ意
    味を有する)で表されるビス(セレノアルケニルホスホ
    ン酸エステル)化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式 【化3】 (式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、シク
    ロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラル
    キル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ
    基、シリル基の中から選ばれる1価の基を示し、R3
    よびR4は、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキ
    ル基またはアリール基を示す)で表わされるビス(セレ
    ノアルケニルホスホン酸エステル)化合物。
  4. 【請求項4】 一般式 【化5】 (式中、R3およびR4は、アルキル基、シクロアルキル
    基、アラルキル基またはアリール基を示し、R5および
    7は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ア
    リール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アルケニ
    ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基の中
    から選ばれる1価の基を示し、R6は、アルキレン基、
    シクロアルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン
    基、アラルキレン基、アルケニレン基、アルキレンジオ
    キシ基、アリーレンジオキシ基、オキサアルキレン基、
    キサアルキレンアリーレン基の中から選ばれる2価の
    基を示す)で表されるビス(セレノアルケニルホスホン
    酸エステル)化合物。
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